JPH08405Y2 - クロス貼り分割パネル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、クロス貼りの間仕切パネルに係わり、更に
詳しくは上下中間位置に帯状の異色クロスを貼ったクロ
ス貼り分割パネルに関する。

〔従来の技術〕

従来のクロス貼り間仕切パネルは、スチール製の表面
板の全面に同一色のクロスを貼ったものであった。そし
て、間仕切パネルには机やテーブル当を接近させて設置
することが多く、その場合には全面を同一色となしたク
ロス貼り間仕切パネルを用いることにより、オフィス空
間をシンプルにまとめることができる。

しかし、間仕切パネルを孤立させて、本来の機能であ
るオフィス空間等の仕切りにのみ利用する場合には、そ
の単調な色調がマイナスイメージになることがある。

〔考案が解決しようとする課題〕 本考案が前述の状況に鑑み、解決しようとするところ
は、クロス貼り間仕切パネルにおいて、その表面の上下
中間位置に帯状の異色クロスを貼り、パネル表面の色調
に変化をもたらし、間仕切パネルを孤立させて設置し、
オフィス空間等を仕切った場合にも単調になることがな
いクロス貼り分割パネルを提供する点にある。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、前述の問題解決の為に、表面をクロス貼り
となすとともに、上下中間位置に帯状の異色クロスを貼
った間仕切パネルであって、上下表面板の間に横方向へ
延びた凹溝を形成するとともに、該凹溝内に上下表面板
の端縁を段折して当止片をそれぞれ形成し、該凹溝内に
嵌合する分割表面板の裏面両側に、パネルの両側縦枠に
固定する取付片を突設してなり、前記上下表面板にそれ
ぞれの当止片まで被さった状態で基本色クロスを貼り、
前記分割表面板には裏面周縁に至るまで異色クロスを貼
り、前記凹溝内に分割表面板を嵌合し且つ取付片を縦枠
に固定して、基本色クロス及び異色クロスの切断端縁を
前記当止片と分割表面板間に挟み込んでなるクロス貼り
分割パネルを構成した。

〔作用〕

以上の如き内容からなる本考案のクロス貼り分割パネ
ルは、上下表面板に基本色クロスを貼り、該上下表面板
の間に異色クロスを貼った分割表面板を設けることで、
パネルの表面の色調に変化を与えるのであり、またその
取付状態においては、上下表面板に貼った基本色クロス
と分割表面板に貼った異色クロスの切断端縁を上下表面
板の当止片と分割表面板間に挟み込んで剥がれないよう
になしたのである。

〔実施例〕

次に添付図面に示した実施例に基づき更に本考案の詳
細に説明する。

第１図は本考案のクロス貼り分割パネルＡを示し、第
２図はその要部の分解状態を示し、図中１は表面板、２
は上表面板、３は下表面板、４は分割表面板をそれぞれ
示している。

本実施例では、パネルの一側面を単一の表面板１とな
し、他側面に上表面板２と下表面板３及びその中間に分
割表面板４を設けたものを示した。各表面板はスチール
板の周縁を内側に折返して形成し、表面板１と、互いに
上下に間隔を隔てた状態の上表面板２と下表面板３の両
側端間に縦枠5,5を溶着するとともに、互いの裏面間内
部にハニカム６を密に接着し、更に上下端間にも横枠7,
7を適宜溶着してパネル体を形成している。

パネルＡの両側には、縦枠５及び表裏の表面板で形成
される連結溝８を形成し、該連結溝８内であって縦枠５
の上下にフック9,9を突設し、該連結溝８内に嵌合する
支柱Ｂの側面に嵌合係止して、多数連結できるようにな
している。尚、端部に位置する支柱Ｂには図示しない化
粧カバーを装着するのである。

前記上表面板２と下表面板３の間には横方向へ延びた
凹溝10を形成し、そして該凹溝10に位置するハニカム６
は切除している。前記上表面板２の凹溝10内に位置する
内方下端縁に当止片11を段折するとともに、前記下表面
板３の凹溝10内に位置する内方上端縁に同様に当止片12
を段折し、両当止片11,12は平行に形成されている。こ
こで、該凹溝10に対応する前記縦枠５の側縁に切欠13を
形成し、その切断面を前記当止片11,12と略面一に設定
している。

そして、前記上表面板２と下表面板３には基本色クロ
ス14を貼着するとともに、その切断端縁15をそれぞれ前
記当止片11,12まで被せている。また、表面板１にも同
色の基本色クロス14を貼着している。尚、上下表面板2,
3にそれぞれ異なった色の基本色クロス14を貼着するこ
とも可能である。

前記分割表面板４は、前記凹溝10内に嵌合し得る上下
幅及び横方向長さを有し、裏面両側に前記縦枠5,5の外
面に当接し固定し得る取付片16,16を突設している。該
取付片16は、平面視略Ｌ字形の部材の一片を分割表面板
４の裏面にビス止め等で固定し、他片の取付片16を裏側
へ突出状態で設けたものである。また、取付片16の分割
表面板４へのビス止め固定に際し、Ｌ字形部材の一片に
水平な長孔を設けて取付片16,16の間隔を微調整できる
ようにすることが好ましい。そして、該取付片16には取
付孔17を形成し、該取付孔17と対応する縦枠５には螺孔
又は取付孔17より径の小さい通孔18を形成し、木ネジ状
のビス19にて固定できるようになしている。また、該分
割表面板４には前記基本色クロス14とは異なった色の異
色クロス20を貼着するとともに、その切断端縁21を裏面
周縁に至らせている。ここで、該切断端縁21を裏面に巻
回した後、前記取付片16をビス止めしてその切断端縁21
の両側を押さえている。更に、本実施例の分割表面板４
は、スチール板を折曲形成したもので、内部には石膏ボ
ード22を貼付し、吸音と断熱効果を持たせている。

しかして、第３図〜第６図に示すように、前記分割表
面板４を凹溝10内に嵌合するとともに、取付片16に設け
た取付孔17に挿通したビス19を通孔18に螺合して縦枠５
に固定する。この状態で、上表面板２と下表面板３に貼
着した基本色クロス14の切断端縁15及び分割表面板４に
貼着した異色クロス20の切断端縁21は、それぞれ当止片
11,12と分割表面板４の裏面上下間に挟み込まれ、その
剥がれが防止される。また、分割表面板４の上下縁は該
当止片11,12で内方への変位が規制され、中央部の撓み
も防止できるのである。

また、第１図中23は笠木、24は巾木をそれぞれ示して
いる。

〔考案の効果〕

以上にしてなる本考案のクロス貼り分割パネルによれ
ば、表面をクロス貼りとなすとともに、上下中間位置に
帯状の異色クロスを貼った間仕切パネルであって、上下
表面板の間に横方向へ延びた凹溝を形成するとともに、
該凹溝内に上下表面板の端縁を段折して当止片をそれぞ
れ形成し、該凹溝内に嵌合する分割表面板の裏面両側
に、パネルの両側縦枠に固定する取付片を突設し、前記
凹溝内に分割表面板を嵌合し且つ取付片を縦枠に固定し
てなるので、パネルの表面の上下中間位置に上下表面板
に貼った基本色クロスとは異なる色の帯状の異色クロス
を分割表面板に貼り、パネル表面の色調に変化をもたら
し、間仕切パネルを孤立させて設置し、オフィス空間等
を仕切った場合にも空間の雰囲気が単調になることがな
いのである。

また、前記上下表面板にそれぞれの当止片まで被さっ
た状態で基本色クロスを貼り、前記分割表面板には裏面
周縁に至るまで異色クロスを貼り、基本色クロス及び異
色クロスの切断端縁を前記当止片と分割表面板間に挟み
込んだので、該切断端縁が剥がれる恐れがないのであ
る。

更に、分割表面板の上下縁は上下の当止片で内方への
変位が規制されているので、分割表面板の中央部の撓み
も防止できるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のクロス貼り分割パネルの全体斜視図、
第２図は要部を一部断面で示した分解斜視図、第３図は
組立状態の中央縦断側面図、第４図は同じく側面図、第
５図はパネル端部の連結溝を含む縦断側面図、第６図は
支柱に連結した状態の部分横断平面図である。 A:パネル、B:支柱、1:表面板、2:上表面板、3:下表面
板、4:分割表面板、5:縦枠、6:ハニカム、横枠、8:連結
溝、9:フック、10:凹溝、11:当止片、12:当止片、13:切
欠、14:基本色クロス、15:切断端縁、16:取付片、17:取
付孔、18:通孔、19:ビス、20:異色クロス、21:切断端
縁、22:石膏ボード、23:笠木、24:巾木。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】表面をクロス貼りとなすとともに、上下中
   間位置に帯状の異色クロスを貼った間仕切パネルであっ
   て、上下表面板の間に横方向へ延びた凹溝を形成すると
   ともに、該凹溝内に上下表面板の端縁を段折して当止片
   をそれぞれ形成し、該凹溝内に嵌合する分割表面板の裏
   面両側に、パネルの両側縦枠に固定する取付片を突設し
   てなり、前記上下表面板にそれぞれの当止片まで被さっ
   た状態で基本色クロスを貼り、前記分割表面板には裏面
   周縁に至るまで異色クロスを貼り、前記凹溝内に分割表
   面板を嵌合し且つ取付片を縦枠に固定して、基本色クロ
   ス及び異色クロスの切断端縁を前記当止片と分割表面板
   間に挟み込んでなることを特徴とするクロス貼り分割パ
   ネル。