JP3833324B2 - 光記録媒体および光記録再生装置および光記録媒体の製造方法 - Google Patents

光記録媒体および光記録再生装置および光記録媒体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、グルーブの片側の側壁がウォブル信号によってウォブルされたトラックを有する光記録媒体、およびこの光記録媒体に情報を記録する光記録再生装置、及びこの光記録媒体を製造する製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から光ディスクのトラック密度を向上させるために、ランドとグルーブの両方に情報の記録を行う技術が開発されている。例えば、特開平5−314538号公報において、このときのトラック形成方法が開示されている。この方法を図24に示す光ディスクの拡大図を用いて説明すると以下の通りである。光ディスク101にはグルーブ102、104、106・・・とランド103、105・・・が形成されており、それぞれ情報記録トラックとなる。たとえばグルーブ104の片側の側壁108には、回転同期情報やアドレス情報によりFM変調されたウォブル信号が記録されている。隣接するウォブルされた側壁107や109までの距離は光ビーム径よりも長いため、これらのウォブル信号を光ビームによって読み出すことが防止できる。
【0003】
たとえばグルーブ104を光ビーム110でトラッキングすると、その側壁108からウォブル信号が再生される。このウォブル信号から回転同期情報やアドレス情報を読み出し、光ディスクの回転制御やアドレスの再生を行う。しかし隣接するランド105の反対側の側壁109のみがウォブルされていることにより、グルーブ104をトラッキングする場合に光ビーム110の端が側壁109に達しないため側壁108のウォブル信号に側壁109のウォブル信号が混入することはない。またランド103をトラッキングする場合も同様に側壁108からウォブル信号が再生される。しかし隣接するグルーブ102の反対側の側壁107のみがウォブルされていることにより、ランド103をトラッキングする場合に光ビーム110の端が側壁107に達しないため側壁108のウォブル信号に側壁107のウォブル信号が混入することはない。これにより、ウォブル信号のクロストークが低減されるため、光ディスクの回転制御が確実に行われ、アドレス情報を正確に読み出すことができる。以下これらのランドおよびグルーブを片側ウォブルトラックと呼ぶ。尚、ウォブルされた側壁108を挟んだ相対するグルーブ104とランド103は同一の回転同期情報とアドレス情報を持つことになる。
【0004】
さてディスクの記録密度を向上させる方法として、従来から記録情報のCLV(Constant Linear Velocity)記録がよく知られている。図25を用いて、片側ウォブルトラックを用いたCLV記録を行う情報記録再生装置について説明する。情報をCLV記録するためには、光ディスク101にあらかじめ回転同期情報を含むウォブル信号をトラックの片側にCLV記録しておく。ウォブルトラックが形成された光ディスク101に光ピックアップ111から光ビームを照射し、反射光から再生されたトラックエラー信号あるいはトータル信号からウォブル信号aaを抽出する。このウォブル信号aaはアドレス情報再生手段112とCLV回転制御手段113に入力する。水晶発振器114から一定周波数のクロックccをアドレス情報再生手段112とCLV回転制御手段113に入力する。アドレス情報再生手段112においてクロックccに基づいてウォブル信号aaからアドレス情報をFM復調する。CLV制御手段113では、ウォブル信号aaに含まれる回転同期信号とクロックccの位相を比較して、位相が同期するようにスピンドルモータ115に駆動信号bbを出力し、光ディスク101が回転制御される。ウォブル信号aaはCLV記録されているため、光ディスク101がCLV回転制御される。
【0005】
さて、記録情報を高速でアクセスするためには、情報の記録開始位置がディスクの回転に同期して常に一定である必要がある。こうすれば、情報の検索中にディスクの回転を予測して検索先のアドレスを探すことができ、高速の検索が可能となる。このため光ディスクに基準位置をあらかじめ記録しておき、この記録位置に従って記録開始位置を決定する方法として特開平4−184718号公報に開示された光ディスクおよび光ディスク装置があった。図26を用いてこれを説明すると以下の通りである。
【0006】
光ディスク120においてランド123、124に挟まれたグルーブ121が情報を記録再生するトラックとなる。このトラック121には一周に一回だけウォブルされたインデックスマーク122を備えており、光ディスク120にトラック121を形成するときに同時に記録しておく。このインデックスマーク122から読み出されたトラックエラー信号ddをコンパレータにおいてスライスレベルeeと比較しインデックスマーク検出信号ffが得られる。このインデックスマーク信号ffは光ディスクの一周に一回の絶対位置の基準となり、この基準信号を用いることによりアドレス情報を回転に同期してフォーマッティングすることができる。このインデックスマークの長さは情報記録ビットと同程度に設定されており、位置検出精度は情報ビットの長さ以下(1ミクロン以下)となる。つまりインデックスマーク122をあらかじめ記録することにより情報の記録開始位置を一周に一回だけ高精度でそろえることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが情報の記録開始位置が定まっても、それ以後の各記録ビット位置は光ディスクの回転変動により前後するため、記録の終了時にはこの変動が蓄積され、記録終了位置が大きく変化する。したがって従来はあらかじめ記録終了位置を前方へずらして、次の記録開始位置との間にいわゆるギャップ領域(またはバッファ領域とも言う)を設け、変動分をここで吸収し、次の記録開始位置との重複をさける方法が一般に行われている。また、記録終了位置の変動に伴って、記録データの再生をおこなうための再生クロックの位相が、次の記録開始位置で毎回ずれるため、そのつどPLL(Phase locked Loop)の引き込みを行う必要があり、この引き込み動作を行うための領域が記録データ領域の先頭に配置されている。このギャップ領域やPLLの引き込み領域等は記録領域の利用率を低下させるため、光ディスクの記録容量を低下させるという問題点があった。この容量低下の割合は、現行の書き換え型光ディスクのJIS規格に従えば、全体の約9%となる。
【0008】
また、目標アドレスの検索を行う際に、上記の光ディスクではウォブルされた側壁を挟んで相対するランドとグルーブでアドレス情報が同一となり区別がつかないという問題点がある。つまり、情報を記録または再生する場合にアドレスを指定すると同一のアドレスが2つ存在し、アドレス管理に不具合が生じた。
【0009】
本発明はこれらの問題点を解決するために、ウォブル信号に加えてトラックの切り欠きビットを周期的に挿入し、この切り欠きビットを検出してこれに同期した記録再生クロックを発生させることにより、ビット単位の絶対位置の精度により情報を記録できる光記録媒体、光記録再生装置及び光記録媒体の製造方法を提供するものである。また目標アドレスの検索を行う際に、ウォブルされた側壁を挟んで相対するランドとグルーブでアドレス情報が同一となり区別がつかない、等の従来の問題点にも対応できる有用な光記録媒体、光記録再生装置及び光記録媒体の製造方法を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の光記録媒体は、ランドとグルーブの両方をトラックとして情報を記録すると共に、前記グルーブの片側の側壁のみが、回転同期情報またはアドレス情報に応じて所定の周波数でウォブルしている光記録媒体において、前記グルーブの側壁のどちらか一方に、上記周波数とは異なる周波数で、記録再生クロックを発生させる基準信号の切り欠きが形成されていることを特徴とする。
【0011】
上記光記録媒体は、前記切り欠きは、前記グルーブの側壁のどちらか一方に形成された出っ張りまたはへこみからなることを特徴とする。
【0012】
上記光記録媒体は、前記切り欠きは、連続した複数の切り欠きからなることを特徴とする。
【0013】
上記光記録媒体は、情報記録領域が、少なくとも前記切り欠きを除く領域であることを特徴とする。
【0014】
上記光記録媒体は、前記切り欠きの出っ張りまたはへこみは、相対する側壁まで達しないで形成されてなることを特徴とする。
【0015】
上記光記録媒体は、前記切り欠きは、前記グルーブの側壁のどちらか一方に形成された出っ張り及びへこみの両方を含んでなることを特徴とする。
【0016】
上記光記録媒体は、前記切り欠きは、前記ウォブルに同期して設けられてなることを特徴とする。
【0017】
本発明の光記録媒体は、ランドとグルーブの両方をトラックとして情報を記録すると共に、前記グルーブの片側の側壁のみが、回転同期情報又はアドレス情報に応じてウォブルしている光記録媒体において、前記グルーブの片側の側壁に、上記グルーブの側壁のウォブルから読み出されるウォブル信号に同期して、上記ランドとグルーブとを識別するための信号の切り欠きビットが挿入記録してなることを特徴とする。
【0018】
本発明の光記録再生装置は、上記光記録媒体に情報の記録再生を行う光記録再生装置であって、前記トラックから再生されたウォブル信号をもとに、前記光記録媒体と光ビームの相対速度を制御する記録媒体駆動制御手段と、前記切り欠きから基準信号を抽出する基準信号抽出手段と、前記基準信号を入力し、これに同期した記録再生クロックを発生させる記録再生クロック発生手段と、前記記録再生クロックに基づき記録情報のビットの記録位置を前記切り欠きの位置に同期させて情報の記録再生を行う記録再生手段とを備えることを特徴とする。
【0019】
本発明の光記録再生装置は、上記光記録媒体に情報の記録再生を行う光記録再生装置であって、前記トラックから再生されたウォブル信号をもとに、アドレス情報を再生するアドレス情報再生手段と、前記切り欠きから基準信号を抽出する基準信号抽出手段と、前記基準信号を入力し、これに同期した記録再生クロックを発生させる記録再生クロック発生手段と、前記記録再生クロックに基づき記録情報のビットの記録位置を前記切り欠きの位置に同期させて情報の記録再生を行う記録再生手段とを備えることを特徴とする。
【0020】
上記光記録再生装置は、上記切り欠きは、連続した複数の切り欠きからなり、上記切り欠きの切り欠きパターンを検出するパターン検出手段を備えることを特徴とする。
【0021】
上記光記録再生装置は、少なくとも前記切り欠きを除く領域に情報を記録する情報記録手段を備えることを特徴とする。
【0022】
本発明の光記録再生装置は、グルーブの片側の側壁のみがウォブルされたトラックを有し、前記グルーブの片側の側壁に、前記グルーブの側壁のウォブルから読み出されるウォブル信号に同期し、且つ、前記グルーブから読み出されるウォブル信号とは異なる周波数である、ランドとグルーブとを識別するための信号の切り欠きビットを備えた光記録媒体に情報の記録再生を行う光記録再生装置であって、前記切り欠きビットから基準信号を抽出する基準信号抽出手段と、前記基準信号に基づいて前記ウォブル信号のレベルを検出して、光ビームがランドかグルーブのどちらに照射されているかを判別するランド/グルーブ識別手段を備えることを特徴とする。
【0023】
上記光記録再生装置は、前記ランド/グルーブ識別手段の識別結果に基づいて、トラックサーボ引き込み開始タイミングを選択する引き込みタイミング選択手段を備え、ランドまたはグルーブのいづれか一方に選択的にトラックサーボの引き込みを行うことを特徴とする。
【0024】
本発明の光記録媒体の製造方法は、トラックを構成するランド及びグルーブの少なくともいずれか一方に情報の記録を行う光記録媒体の製造方法において、第1の光ビームにより前記トラックの一方の側壁をウォブルせずにカッティングする第1の工程と、第2の光ビームにより前記トラックの他方の側壁をウォブルしながらカッティングする第2の工程とを含み、第2の工程において、第2の光ビームによってカッティングされる前記トラックの側壁のみに所定の周波数で切り欠きビットを形成することを特徴とする。
【0025】
上記光記録媒体の製造方法は、切り欠きビットを記録する位置で第2の光ビームの光量を変化させて切り欠きビットを形成することを特徴とする。
【0026】
上記光記録媒体の製造方法は、切り欠きビットを記録する位置で第2の光ビームのオンオフを切り替えることによって、照射時間を変化させて切り欠きビットを形成することを特徴とする。
【0027】
本発明の光記録媒体の製造方法は、トラックを構成するランド及びグルーブの少なくともいずれか一方に情報の記録を行う光記録媒体の製造方法において、第1の光ビームにより前記トラックの一方の側壁をウォブルせずにカッティングする第1の工程と、第2の光ビームにより前記トラックの他方の側壁をウォブルしながらカッティングする第2の工程とを含み、第2の工程において、前記トラックの切り欠きビットを記録する位置で第2の光ビームを通常の周波数より高くすることを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
本発明の実施例1について光磁気ディスクを例に挙げ、図面を用いて以下に説明する。図1は本発明の光磁気ディスクのトラック形状を示す図である。
【0029】
光磁気ディスク1にはその製造時にあらかじめ一対のグルーブ2とランド3に挟まれた側壁4がウォブルされて記録されている。この側壁4には回転同期情報やアドレス情報によってFM変調されたウォブル信号が記録されている。このウォブル信号の周期L1は数十ミクロンであり、線速度3m/sの時にウォブル信号の周波数は数十kHzとなり、トラッキングサーボ帯域と重ならないように設定されている。また、トラックの一部に切り欠き5、5・・・がウォブル信号に繰り返しに同期して記録されており、検出の信号周波数がウォブル信号と重ならないようにその長さL2は数百nm程度に設定されている。つまり切り欠き5、5・・・は、数十ミクロンの周期で記録されているウォブル信号のたとえば約1/100に相当する長さであり、検出される信号の周波数は数MHzとなるよう設定されている。この切り欠き5によりトラック上の円周方向における絶対位置の精度を光ビームの直径以下(1ミクロン以下)にすることが可能である。
【0030】
切り欠き5はウォブルされている側壁4にのみ形成する。すなわち、相対する側壁7および8には形成しない。もし、側壁7および8にも切り欠き5が形成されていると、隣のトラック9を光ビームがトラッキングした時に切り欠き5′からの信号に漏れ込みが生じる。切り欠き5や5′がCLVによって形成されている場合はこれらの位相が同期していないため、後述する記録再生のためのクロックの抽出における外乱となる。ところが、切り欠き5を図1に示すように、ウォブルされている側壁4にのみ形成すれば、切り欠き信号の漏れ込みを防止できるため、正確な切り欠き信号を得ることができる。
【0031】
なお、側壁7や8にのみに切り欠き5が形成され、側壁4に形成されていない場合でも同様に信号の漏れ込みが防止できる。つまり、側壁のどちらか一方に切り欠きが形成されれば切り欠きの信号のクロストークを除去することができる。
【0032】
また、切り欠き5はトラック一周に対して多数設けられており、切り欠き5から読み出された信号に同期した後述の記録再生のクロックの抽出を行う。この記録再生クロックがディスクの回転変動に追従すれば、従来から設けられているギャップ領域を排除することができる。このためには切り欠き5から読み出される信号によってディスクの回転変動をサンプリングできなければならない。つまりナイキストの標本化速度によれば、切り欠きから読み出される信号が断続する周波数fs(=1/信号検出周期)はディスクの回転変動の周波数帯域fdの2倍以上であればよい(fs≧2fd)。ディスクの回転制御はウォブルから読み出された信号によって行うため、回転変動の周波数帯域fdはウォブル信号の周波数fwの1/2以下である(fd≦fw/2)。例えばfs≧fwと設定すれば、fs≧fw≧2fdとなり、記録再生クロックが回転変動に追従できる。
【0033】
また、切り欠き5がフォーカスサーボやトラックサーボを乱さないためには、切り欠きから読み出される信号が断続する周波数fsはサーボ帯域ftよりも高くなくてはならない(fs>ft)。ウォブル信号の周波数fwは、前述のとおり予めサーボ帯域ftよりも高く設定してあるため(fw>ft)、上述のとおりfs≧fwと設定すれば、fs≧fw>ftとなり、切り欠き5がサーボを乱すことを避けることができる。
【0034】
図1の例はfs=fwであり、この条件を満足する周波数の一例である。また、切り欠き5の長さL2は数百nmであり、記録マークの長さと同じオーダーになる。このとき切り欠き5の隣りに記録マークを記録すると、クロストークによって記録マークの再生誤りが生じやすい。この再生誤りが多い場合は、切り欠き5の隣りに記録マークを記録しない方がよいが、これは記録データの容量の低下を伴うため、この切り欠きの個数はあまり多くすることができない。図1の例では数十μmにつき、数百nmの割合で切り欠きが設けられており、記録密度の低下は1%であり、従来のギャップやPLLの引き込み領域による記録密度の低下率9%に比べて十分に小さい。つまり、切り欠き5の個数をウォブルの周期数と同一にすれば、たとえ切り欠きを除く領域にのみ情報を記録しても、記録再生クロックをディスクの回転変動に追従させること、サーボへの外乱を避けること、記録密度を向上させることが確実に実現できる。
【0035】
なお、実際のディスクの回転制御は、読み出されたウォブル信号の周波数を整数分の1に下げた信号を水晶クロックに同期させる。従って2fd≦nfw(n:整数)であり、fs/n=fwとすればfs≧2fd,fs>ftの条件を満足する切り欠きの記録が可能である。またウォブルの周波数も余裕をもってサーボ帯域と分離している。したがって、上述の切り欠き5の読みだし信号の周波数fsには余裕が生じ、この範囲の中で切り欠きの個数を余裕をもって設定することが可能である。
【0036】
また、切り欠きの長さL2が数百nmであり、光スポットの径よりも小さいため、読み出された信号が減少する。一方ウォブルの周期L1は数十ミクロンであり、光スポット径よりも十分大きいので、読み出された信号は減少しない。つまり、ウォブルから読み出された信号量に比べて、切り欠きから読み出された信号量は小さい。そこで、図1に示す切り欠きの出っ張り量W2を、ウォブル振幅量W1よりも大きくしておく(W2>W1)。これにより切り欠きから読み出される信号量の低下を防止する。
【0037】
また、切り欠き5の読みだし信号をなるべく大きく取りながら、かつ隣の切り欠き5′や5″の読みだし信号に漏れ混まないようにするためには、切り欠き5の中心位置がなるべくウォブルの振幅の中心に近づくよう、例えば図1に示すように、グルーブ2がもっとも広くなる位置に形成するとよい。また、グルーブ2の方へ出っ張って形成され、その先端はランド6へ達しないように形成されている。このように形成すれば、切り欠き5の信号を再生できるのは、グルーブ2とランド3をトラッキングしたときに限られ、ウォブル信号と同様に、トラックと直角方向に隣接する別の切り欠き部分とのクロストークが発生する事はない。また、このようにウォブルの繰り返しに同期して切り欠き5を形成することにより、後述のランドとグルーブの識別を行うことが可能である。切り欠き5をウォブルに同期して形成する場合は、側壁4にのみ形成しなければならない。もし、側壁7や8にも切り欠きが形成されていると、その切り欠きは側壁4のウォブルには同期するが側壁4′や4″のウォブルには同期しないからである。もし、ウォブルをCAV(Constant Angular Velocity)方式で記録する場合は、側壁4の代わりに側壁7や8に切り欠き5を形成してもよい。
【0038】
またウォブルに代わって切り欠き5によりアドレス情報を記録すると、切り欠き部分が増加し、密度が低下する恐れがあるため、切り欠き部分は絶対位置を示す基準信号のみを記録し、アドレス情報はウォブル信号によって記録した方が密度の低下を最小限に抑えることができる。
【0039】
また切り欠きの中心位置がなるべくウォブルの振幅の中心と等しくなるように形成する例として、図6に示すようにグルーブ2がもっとも狭くなる位置に、グルーブ2の方へへこんで切り欠き5′が形成され、その先端がグルーブ9へ達しないよう形成しても同様である。
【0040】
図2は上記光磁気ディスクに情報を記録再生する装置の概略図を示す図である。光磁気ディスク1に光ピックアップ10から光ビームを照射し、その反射光を光ピックアップ10において電気信号aに変換し、ウォブル信号再生手段11とサンプルビット抽出手段14に出力する。ウォブル信号再生手段11においては電気信号aから後述するトラックエラー信号あるいはトータル信号を生成し、この信号からウォブル信号bを抽出する。このウォブル信号bはCLV回転制御手段12に入力される。CLV回転制御手段12では、後述する回転制御用の基準クロックとウォブル信号bに含まれる回転同期信号との位相を比較して、この位相が一致するようにスピンドルモータ13に駆動信号cを出力し、光磁気ディスク1が回転制御される。ウォブル信号bはCLV記録されているため、光磁気ディスク1をCLV回転制御する事ができる。なお、ウォブル信号bがCAV方式により記録されている場合は、CAV方式の回転制御を行うことができる。
【0041】
また、サンプルビット抽出手段14では光磁気ディスク1のトラック側壁の切り欠き5から再生した信号を2値化することにより、サンプルビットdを抽出し、記録再生クロック発生手段15に出力する。記録再生クロック発生手段15においてはサンプルビットdから記録再生クロックeを生成し、記録再生手段16に出力する。サンプルビットの絶対位置は数十nm以下の精度で記録されているため、これに同期した記録再生クロックによって光磁気ディスクのトラック上の絶対位置をビット単位で正確に得ることができる。記録再生手段16では、情報記録時に記録再生クロックeに基づいて記録信号fを光ピックアップ10に出力して、光磁気ディスク1に情報を記録するため、光磁気ディスクに記録データの開始位置だけでなく、記録データの終了までのすべての記録ビットに対してビット単位以下の絶対位置精度で記録することが可能である。また、情報再生時に光ピックアップ10から出力される再生信号gを入力し、記録再生クロックeに基づいて、光磁気ディスク1に記録された情報を再生するため、同様に記録ビットを高精度で再生することが可能である。つまり、記録の開始位置から終了位置まで高精度で記録できるため、従来の位置ずれのために設けていたギャップ領域やPLLの引き込み領域が不要となり、記録容量を増大させることができる。
【0042】
図3は図2に示した光記録再生装置を詳細に説明する図である。光ピックアップ10における半導体レーザ20から出射された光ビームは偏光ビームスプリッタ21を通して対物レンズ22で集光され、光磁気ディスク1に照射される。反射光は再び対物レンズ22によって集光され、偏光ビームスプリッタ21で直角方向に曲げられ、さらに偏光ビームスプリッタ18によって後述する光磁気信号の差動検出のために2つの偏光方向に分離される。一方は2分割フォトディテクタ23に他方はフォトディテクタ24に導かれ、それぞれ電気信号a1,a2,a3に変換される。
【0043】
電気信号a1とa2は差動増幅器25に入力され、プッシュプル信号hをローパスフィルタ26に通すことにより、ウォブル信号と切り欠き部分から再生されるサンプルビット信号を除去し、トラックエラー信号h″が得られる。このトラックエラー信号h″はスイッチ回路28の一方の入力端子に入力され、また反転回路27によって極性を反転した信号がスイッチ回路28の他方の入力端子に入力される。スイッチ回路28ではCPU31からランドまたはグルーブの選択を行うために発せられた指令信号iによってどちらか一方を選択して、サーボ回路29にフィードバックするとともにトラック横断計数回路30に入力してアクセス時のトラック計数を行う。サーボ回路29では選択されたトラックエラー信号jに従って制御信号kを対物レンズアクチュエータ32に送り、ランドまたはグルーブのどちらか一方にトラックサーボが行われる。またトラック横断計数回路30からはトラック横断計数値1がCPU31に送られ、トラックの横断計数を監視しながら目標のトラック番地へ光ピックアップ10のアクセスを行う。
【0044】
さてプッシュプル信号hはもう一方でバンドパスフィルター19を通すことにより、トラックエラー信号とサンプルビット信号を除去したウォブル信号h′を得ることができる。ウォブル信号h′はコンパレータ32に入力され、2値化されたウォブル信号bはランド/グルーブ識別回路33とスイッチ回路34の一方の入力と、インバータ38を介してスイッチ回路34の他方の入力と、位相比較器35に入力される。位相比較器35では、ウォブル信号bと水晶発振器36から発せられた基準クロックmとの位相を比較し、位相誤差信号nが駆動回路37に送られ、回転駆動信号cによってスピンドルモータ13が回転されて光ディスク1のCLV制御を行うことができる。またアドレス復調回路39では、スイッチ回路34において極性を選択されたウォブル信号bから基準クロックmに基づいてアドレスが復調される。
【0045】
また電気信号a1とa2は加算器40に入力され、加算された信号は加算器41において電気信号a3と加算され、また減算器45で減算される。加算器41の出力信号oはフォトディテクタ23と24のトータル信号(以下、トータル信号oという)であり、ハイパスフィルター42によりウォブル信号成分を除去して、サンプルビット信号pのみを抽出する。サンプルビット信号pはコンパレータ43において2値化され、2値化されたサンプルビットqがランド/グルーブ識別回路33とPLL44に入力される。ランド/グルーブ識別回路33では、ウォブル信号bとサンプルビットqを入力して、後述するランドとグルーブの識別を行う。またPLL44ではサンプルビットqに同期した記録再生クロックeを出力し、情報再生回路47と情報記録回路48に入力する。また、減算器45から出力された信号sはフォトディテクタ23と24の出力信号を減算した光磁気信号であり、コンパレータ46において2値化され、2値化された信号tが情報再生回路47において、記録再生クロックeに基づいて再生される。これにより再生されたビットに同期して情報の復調を行うことができる。また、情報記録回路48からは記録再生クロックeに基づいて記録信号fを半導体レーザ20に出力して、光磁気ディスク1に情報を記録するため、ビット単位以下の絶対位置精度で記録ビットを記録することが可能である。また、駆動回路49からは送りモータ制御信号rが送りモータ50に送られ、上述のトラック計数を行いながら光ピックアップ10のアクセスを行う。なお、トータル信号oの代わりにプッシュプル信号hをハイパスフィルター42に入力しても、サンプルビット信号pを抽出できる。
【0046】
図4は図3におけるランド/グルーブ識別回路33の例を示す図である。このランド/グルーブ識別回路33にはDタイプフリップフロップ(テキサスインスツルメンツ社製SN7474)を使用し、ウォブル信号bをD入力端子に入力し、サンプルビットqをck入力端子に入力する。これによって後述するランド/グルーブの識別が可能となる。
【0047】
図5(a)、図5(b)は図3及び図4における信号波形を説明する図である。図5(a)において、グルーブ2を光ビーム34がトラッキングすると図3R>3におけるプッシュプル信号hが再生される。このプッシュプル信号hの周波数帯域は3つの帯域に分かれており、最も低い帯域の信号はトラッキングエラー信号となり、真ん中の帯域の信号はウォブル信号となり、最も高い帯域の信号はサンプルビットとなる。このプッシュプル信号hをバンドパスフィルターに通すと、トラックエラー信号とサンプルビット信号が除去されてウォブル信号h′となり、コンパレータで2値化すると2値化され、ディジタルのウォブル信号bが得られる。また、トータル信号oを図3におけるハイパスフィルター42に通した信号pはサンプルビットの周波数成分のみが抽出され、これを2値化してサンプルビットqが得られる。なお、トータル信号oの代わりに上述のプッシュプル信号hをハイパスフィルターに通しても、同様にサンプルビットqが得られる。しかしこの場合、プッシュプル信号hは検光子である偏光ビームスプリッタ18の片方の偏光面の信号であるため、光磁気信号を含み、この帯域がサンプルビットの帯域と重なるためサンプルビットのs/nが低下する恐れがある。しかしトータル信号oは光磁気信号が除去されているため、サンプルビットqを抽出するのに適している。なお、偏光ビームスプリッタ18に入射される前の光路から2分割ディテクタ23に反射光を導く場合は、この限りではない。図4におけるフリップフロップ33において、このサンプルビットqの立ち上がりのタイミングでウォブル信号bをサンプルするとランド/グルーブ識別信号wが常にハイとなり、グルーブをトラッキングしていることを識別できる。また、サンプルビットqを図3におけるPLL44に入力すると、これに同期した記録再生クロックeを出力することができ、このクロックeに基づいて記録や再生を行うことにより、トラックの円周方向の絶対位置に対して常に同期した記録再生を行うことができ、記録密度を向上させることが可能となる。
【0048】
今度は図5(b)を用いてランド3をトラッキングする場合について説明する。光ビーム34がランド3をトラッキングするとプッシュプル信号hが再生される。このプッシュプル信号hをローパスフィルターに通すと、トラックエラー信号とサンプルビットが除去されてウォブル信号h′となるが、図5(a)におけるウォブル信号h′とは極性が反転している。これをコンパレータで2値化するとディジタル化されたウォブル信号bが得られる。また、トータル信号oをハイパスフィルター42に通した信号pはサンプルビットの周波数成分のみが抽出され、これを2値化すると図5(b)と同様にサンプルビットqが得られる。図4におけるフリップフロップ33において、このサンプルビットqの立ち上がりのタイミングでウォブル信号bをサンプルするとランド/グルーブ識別信号wが図5(a)とは異なって常にローとなり、ランド3をトラッキングしていることを識別できる。またサンプルビットqを図3におけるPLL44に入力すると、これに同期した記録再生クロックeを出力することができ、図5(a)と同様に高密度記録を行うことができる。
【0049】
このように本実施例の光記録媒体および光記録再生装置によれば、トラックの切り欠きによって記録されたサンプルビットにより光ディスクの絶対位置を検出し、PLLによってこの位置に同期した記録再生クロックを抽出するため、このクロックに基づいて記録回路によって情報ビットを何回書き換えしても常に絶対位置に記録できるようになる。従来は情報ビット毎の絶対位置に記録が困難なためにギャップ領域やバッファ領域が設けられていたが、本発明によればこれらの領域が不要となり記録領域を有効に活用することができる。
【0050】
なお本実施例の光記録媒体によれば、切り欠き部分がウォブルされている側壁のみに記録されているため、トラックと直角方向に隣接する切り欠き部分からのクロストークを低減でき、サンプルビット信号を正確に検出することができる。さらに本実施例の光記録媒体のように、トラックと直角方向における切り欠きの奥行きを短くすると、光ビームが隣接する側壁の切り欠きまで達しない。このため、トラックと直角方向に隣接する切り欠き部分からのクロストークを低減でき、サンプルビット信号を正確に検出することができる。
【0051】
さらに本実施例の光記録媒体のように、ウォブル信号に同期してサンプルビットを記録すると、サンプルビットの位置におけるウォブル信号の極性がランドとグルーブで反対となり、これを検出することによってランドとグルーブの識別を行うことができる。従来はウォブルされた側壁を挟んだランドとグルーブは同じアドレス情報をもつため、ひとつのアドレスに対して2つの記録領域が存在し、アドレス管理が困難であったが、本発明によれば上述のようにランドとグルーブを識別することが可能なため、この識別情報をもとにランドとグルーブのアドレスを分離することができ、アドレス管理が容易となる。
【0052】
なお、上述の例では切り欠きを側壁のウォブルに同期して記録することによって記録再生クロックを抽出すると共に、ランドとグルーブの識別を行う例を示したが、切り欠きを同期せずに記録する場合はランドとグルーブの識別は困難であるが、記録再生クロックの抽出は正確に行うことができ、記録密度の向上を図ることができる。また、切り欠きの記録位置精度が低く、側壁のウォブルの繰り返しに対する同期性能が低い場合は、正確な記録再生クロックの抽出は困難であるが、ランドとグルーブの識別のみは正確に行うことででき、アドレスの管理が容易となることは言うまでもない。
【0053】
尚、図2に示す光記録再生装置の代わりに図27に示す装置を用いれば、CAV方式による回転制御を行ないながらアドレス情報を読み出すため、光ピックアップのシークに伴う回転変動が生じないため、高速アクセスが可能である。
【0054】
スピンドルモータ13に内蔵された回転信号発生器からはディスク回転に同期して回転信号yyがCAV回転制御手段86へ送られる。この回転信号の位相が一定となるように駆動信号Cをスピンドルモータcに送ることにより、ディスク1を一定回転数で回転させることができる。
【0055】
光磁気ディスク1にはアドレス情報をグルーブの側壁のウォブルによってあらかじめ記録しておく。ウォブル信号再生手段11から出力されたウォブル信号bをアドレス情報再生手段39に入力し、アドレス情報再生する。その他の動作は図2と同じであるため、説明は省略する。これにより、ウォブル信号bによってアドレス情報を再生しながら、切り欠きに同期した記録再生クロックにより情報の記録再生を行うことができる。
【0056】
(実施例2)
本発明の実施例2について図7R>7及び図8を用いて説明する。図7は図3の回路にコンパレータ51、引き込み制御回路52、スイッチ回路53を付加した例であり、ランドとグルーブで正確にトラックサーボの引き込みタイミングを得るための光記録再生装置の例である。このように、ランドとグルーブの識別はアドレスの管理のほか、トラックサーボの引き込み機能、又はトラックサーボの引き込みとアドレスの管理等の複数の機能への利用も可能である。なお、先の例と同一番号は同じものを示すため、その部分の詳細な説明は省略する。
【0057】
スイッチ回路28で選択されたトラックエラー信号jはコンパレータ51とスイッチ回路53に導かれる。コンパレータ51からは2値化されたトラック横断信号j′が出力される 引き込み制御回路52へはCPU31からの命令信号ZZによって、ランドグルーブのどちらに引き込むかが指示され、トラック横断信号j′とランド/グルーブ識別信号wを入力して、引き込みタイミング信号xをスイッチ回路53に出力する。スイッチ回路53の開閉をこの引き込みタイミング信号xで制御することによりサーボループの開閉が行われ、ランド/グルーブ識別信号wに基づいてランドまたはグルーブのどちらか一方にトラックサーボの引き込みを行うことができる。
【0058】
図8は図7における信号波形を示す図である。ディスクの断面におけるグルーブ2とランド3のそれぞれの中心ではトラックエラー信号jがゼロレベルとなり、この付近でトラックサーボの引き込みが行われる。トラックエラー信号jを2値化するとトラック横断信号j′が得られる。例えばグルーブ2への引き込みを行う場合は、CPU31からの命令信号ZZに基づいてランド/グルーブ識別信号wがハイレベルのときのトラック横断信号のローレベルからハイレベルへの変化点において引き込みタイミング信号xが与えられ、サーボループが閉じられてグルーブ2へのトラックサーボの引き込みを行うことができる。またランド3への引き込みを行う場合は、CPU31からの命令信号ZZに基づいてランド/グルーブ識別信号wがローレベルのときに引き込みタイミング信号xが与えられ、今度はランドへのトラックサーボの引き込みを行うことができる。
【0059】
以上の本実施例においては、サンプルビットの位置におけるウォブル信号の極性を検出するため、ウォブル信号に同期してサンプルビットを記録した光記録媒体においてサンプルビットの位置におけるウォブル信号の極性を検出でき、この極性によってランドとグルーブの識別を行い、トラックサーボの引き込みタイミングが異なるランドとグルーブにおいて、ランド/グルーブ識別結果に基づいて引き込みタイミングを選択し、正確にトラックサーボの引き込みを行うことができる。
【0060】
(実施例3)
本発明の実施例3について図9R>9及び図10を用いて説明する。図9は光磁気ディスク1のトラック形状を示す図であり、切り欠きがトラックエラー信号やウォブル信号へ与えるオフセットを除去した例である。実施例1の図1に示した光磁気ディスクにおいては切り欠き5が常にグルーブ2の方向へ出っ張っているため、フィルタによって平均化すると、その分だけ図5の信号hが全体に下にシフトし、これによりトラックサーボを行うと、ウォブルした側壁4を挟んでランド3からグルーブ2へDCオフセットであるトラックオフセットが発生する。トラックに沿った方向に占める切り欠きの割合は1%であるため、光ディスクの半径方向の出っ張り量の1%相当が平均したオフセットを生じさせる。しかし出っ張り量は多くともトラック幅未満(<0.7μm)であるため、ディスクのトラックオフセットは多くとも0.007μm未満となり、トラック自体の記録精度に対して無視できるほど小さい。ところが記録再生クロックの周波数精度をさらに上げて、より高精度の記録を行うためには、切り欠きの数を増加させるか、あるいは切り欠きの出っ張りやへこみの量を大きくする必要があるが、反面オフセットの増加が生じる。本実施例の光記録媒体および光記録再生装置は、このようなオフセット発生に対応し得るものである。
【0061】
光磁気ディスク1にはその製造時にあらかじめ一対のグルーブ2とランド3に挟まれた側壁4がウォブル信号によって形成されている。トラック1の切り欠き部分5a、5bが側壁のウォブルの繰り返しに同期して記録されているが、一方はランド3の出っ張り5aであり、他方はへこみ5bであり、これが交互に形成されている。出っ張り5aがトラックエラー信号やウォブル信号へわずかなマイナスのオフセットを発生させるとすれば、へこみ5bはプラスのオフセットを発生させる。出っ張り5aとへこみ5bが交互に形成されているため、これらのオフセットをキャンセルさせることができ、トラッキングの精度やウォブル信号の再生性能をさらに向上させることができる。
【0062】
図10は図9における信号波形を説明する図である。グルーブ2を光ビーム34がトラッキングするとプッシュプル信号hが再生される。出っ張り5aがわずかなマイナスのオフセットを発生させるとすれば、へこみ5bはプラスのオフセットを発生させる。出っ張り5aとへこみ5bが交互に形成されているため、ローバスフィルターやバンドパスフィルターを通すと互いのオフセット分をキャンセルさせることができ、トラッキングの精度やウォブル信号を向上させることができる。ランド3をトラッキングする場合も同様であるため、説明は省略する。
【0063】
(実施例4)
本発明の実施例4について図1111、図12及び図13を用いて説明する。図11は光磁気ディスクのトラック形状を示す図である。図9では出っ張り5aとへこみ5bを一対として、トラックエラー信号やウォブル信号へ与えるオフセットを除去するため、ウォブルの2周期でオフセットをキャンセルしている。この出っ張り5aとへこみ5bはウォブル信号の周波数の1/2の周波数成分を発生するため、ウォブル信号帯域とサーボ帯域との帯域分離に余裕がない場合に、サーボ帯域へ切り欠き信号の周波数成分が漏れ込み、サーボ性能を乱す原因となる。本実施例では、ウォブル信号帯域とサーボ帯域との帯域分離に余裕がない場合でも使用できる光記録媒体および光記録再生装置の例を示すものである。
【0064】
トラックの切り欠きが側壁のウォブルの繰り返しに同期して記録されているが、出っ張り54aとへこみ54bをならべた一対の切り欠き54が形成されている。出っ張り54aがわずかなプラスのオフセットを発生させるとすれば、隣のへこみ54bはマイナスのオフセットを発生させる。出っ張り54aとへこみ54bが一対にして形成されているため、オフセットをキャンセルさせることができ、トラッキングの精度やウォブル信号をさらに向上させることができる。
【0065】
図12は図11における光磁気ディスクからサンプルビットを検出するための別の例を示す図である。グルーブ2を光ビーム34がトラッキングするとプッシュプル信号hが再生される。出っ張り54aとへこみ54bが一対で形成されているため、ローパスフィルターやバンドパスフィルターを通すと互いのオフセット分をキャンセルさせることができる。さて、図3においてトータル信号からサンプルビットを検出する回路に代えて、図13に示すようなプッシュプル信号hから検出する回路の例を示す。プッシュプル信号hはハイパスフィルター55に通すことによりサンプルビット信号yが得られ、図12に示す波形となる。これを図13のヒステリシスコンパレータ56に入力するとサンプルビットqを得ることができる。あとは同様にウォブル信号bとサンプルビットqからランドとグルーブの識別を行ったり、記録再生クロックを発生することができる。ランド3をトラッキングする場合も同様であるため、説明は省略する。
【0066】
このように本実施例のものでは、ウォブル信号帯域とサーボ帯域との帯域分離に余裕がない場合でもトラックオフセットの除去を可能とすることができる。
【0067】
(実施例5)
本発明の実施例5について図1414、図15、図16(a)及び図16(b)を用いて説明する。図11においては、グルーブが最も狭くなる位置において出っ張り54aが記録されているため、出っ張り54aが相対するランドへ接近しやすく、切り欠き信号のクロストークが発生しやすい。これを防ぐには、図14に示すようにランド3の幅とグルーブ2の幅が等しくなる部分に切り欠き54(出っ張り54aとへこみ54b)を形成すれば、出っ張り54bとへこみ54aから側壁2aや3aまでの距離が均等になり、切り欠き信号間のクロストークを最も低減することができる。また、前述のように切り欠き54の振幅を、ウォブルの振幅よりも大きくしておき、切り欠き54から読み出した信号量の低下を防止するのが好ましい。
【0068】
図15は図14における光磁気ディスクのランドとグルーブの識別を行うための別の回路例を示す図である。プッシュプル信号hをハイパスフィルター55に通すことによりサンプルビット信号yが得られ、ヒステリシスコンパレータ56に入力するとサンプルビットqが得られる。またプッシュプル信号hはバンドパスフィルター57に通され、コンパレータ58により2値化されたウォブル信号bとなる。この信号を遅延回路59に通してDタイプフリップフロップ60のD入力端子に入力する。Dタイプフリップフロップ60ではサンプルビットqによってこの信号b′をとらえることによりランドグルーブの識別を行う。
【0069】
図16(a)は図15における波形を示す図である。グルーブ2を光ビーム34がトラッキングするとプッシュプル信号hが再生される。なお出っ張り54aとへこみ54bが一対で形成されているため、ローパスフィルターやバンドパスフィルターを通すと互いのオフセット分をキャンセルさせることができる。さて、プッシュプル信号hを図15におけるハイパスフィルター55に通すことによりサンプルビット信号yが得られ、図16aに示す波形となる。これを図15のヒステリシスコンパレータ56に入力するとサンプルビットqを得ることができる。また図15における2値化されたウォブル信号bを遅延回路59に通して遅延されたウォブル信号b′をサンプルビットqによりとらえると、図1616aに示すようにランド/グルーブ識別信号がハイとなることがわかる。
【0070】
図16(b)はランド3をトラッキングしたときの波形を示す。遅延されたウォブル信号b′をサンプルビットqによってとらえることにより、ランド/グルーブ識別信号がローとなることがわかる。このようにランド3の幅とグルーブ2の幅が等しくなる部分に切り欠き54を形成してもランドとグルーブの識別を行うことが可能である。
【0071】
このようにランド3の幅とグルーブ2の幅が等しくなる部分に切り欠き54(出っ張り54aとへこみ54b)を形成すれば、出っ張り54aと側壁2aまでの距離とへこみ54bから側壁3aまでの距離が均等になり、切り欠き信号間のクロストークを最も低減することができる。
【0072】
なお、図1、図6、図9に示した切り欠き部分に比べて、図11や図14に示す切り欠き部分の方が2倍の検出信号振幅が得られるため、S/Nが向上する。またランド3とグルーブ2をそれぞれトラッキングした時に、同一の信号振幅が検出される。同一の信号振幅が得られるので、ランドとグルーブで検出のためのコンパレータのしきい値を切り替える必要がなくなる。
【0073】
(実施例6)
本発明の実施例6について図1717、図18及び図19を用いて説明する。図17は、切り欠きの数を2倍に増やすことによってPLLに2倍のサンプルビットを入力して、高速引き込みと記録再生クロックのジッタの低減を図る例である。切り欠きを2倍にするためには、ランドの幅が最も広い位置に切り欠き64と最も狭い位置に切り欠き65を形成する。しかし、このままではランドとグルーブの識別が困難であるため、切り欠き65は一つの切り欠き直後に2つめの切り欠きを追加したパターンを記録しておく。この2つの切り欠きで構成された検出パターンにより、切り欠き65からサンプルビットを検出する能力が向上する。
【0074】
図18は上記光磁気ディスクからランドとグルーブの識別を行うための回路である。プッシュプル信号hはバンドパスフィルター19を通してコンパレータ32により2値化され、ウォブル信号bをDタイプフリップフロップ63のD入力端子に入力する。トータル信号oはハイパスフィルター42を通してコンパレータ43で2値化され、サンプルビットqが得られる。サンプルビットqはワンショットマルチバイブレータ61とゲート回路62で構成されたパターン検出回路に入力される。ワンショットマルチバイブレータ61からはゲート信号zを出力する。ゲート回路62ではゲート信号zがローのときにサンプルビットqを通し、Dタイプフリップフロップ63のck入力端子に入力する。Dタイプフリップフロップ63ではゲートされたサンプルビットq′によってウォブル信号bをとらえることによりランドグルーブの識別を行う。
【0075】
図19は図18における波形を示す図である。グルーブ2を光ビーム34がトラッキングするとプッシュプル信号hが再生される。プッシュプル信号hを図19におけるハイパスフィルター55に通すことによりサンプルビット信号pが得られる。これを図19のコンパレータ43により2値化するとサンプルビットqを得ることができる。ここで切り欠き65に対応して2つのパルスが発生し、切り欠き64に対応して1つのパルスが発生する。サンプルビットqはワンショットマルチバイブレータ61に入力され、ゲート信号zを出力する。ゲート回路62ではゲート出力信号zがローのときにサンプルビットqを通す。ゲートされたサンプルビットq′は、切り欠き65のみを検出した信号であり、切り欠き64は検出されない。またこのようにパターン化することにより、ノイズ等の誤検出も防止することができる。このサンプルビットq′によってウォブル信号bをとらえることによりランドグルーブの識別を確実に行うことができる。またサンプルビットの位置を増やしたり、切り欠き量を大きくすることができ、高速引き込みと記録再生クロックのジッタの低減を図ることができる。
【0076】
なお、切り欠き65からのサンプルビットqは切り欠きの検出信号のパルス数を増やすため、これを図3におけるPLL44に入力すれば、位相ずれ量の信号をより多くフィードバックできる。その結果、PLLにおけるフィードバックゲインが増加するため、ノイズ等に影響されない安定した記録再生クロックを得ることができる。
【0077】
また切り欠き65の検出パータンは複数のへこみによって構成されているが、これに限らず、図11R>1や図14に示した出っ張り54aとへこみ54bを複数個組み合わせてもよい。
【0078】
(実施例7)
本発明の実施例7について図2828を用いて説明する。図28は光磁気ディスクのトラック形状を示す図である。これまでの実施例では、ランド及びグルーブの両方に情報を記録する例を示したが、これに限らず、ランドまたはグルーブの一方にのみ情報を記録する例を、図28に示す。
【0079】
図28(a)では、ランド3のみが情報記録トラックであり、その片側の側壁4のみに切り欠き54が設けられている。グルーブ2は、ランド3よりも幅が狭くなるようにカッティングされており、情報トラックピッチを上げている。このグルーブ2の幅は、ランド3にトラッキングを行うことができる程度までに狭くすることにより、最もトラックピッチを上げることができる。
【0080】
図28(b)では、逆にグルーブ2のみが情報トラックであり、ランド3の幅は、グルーブ2よりも狭くなっている。その他は、図28(a)の説明と同様であるので、説明を省略する。なお、図28に示した切り欠け形状の光磁気ディスク以外の光磁気ディスクに適用できることは言うまでもない。
【0081】
(実施例8)
本発明の実施例8について図2020、図21および図22を用いて説明する。図20は光磁気ディスク1のトラックをカッティングする装置の要部を示す図である。
【0082】
レーザ光源70から出射された光ビームはビームスプリッタ71で2つに分割される。一方のビームは反射ミラー72によって曲げられ、1/2波長板73により偏光方向が90度回転され、偏光プリズム74を通って対物レンズ75により集光して、光ディスク基板76に予め塗布されているフォトレジストに照射される。このビームはウォブルしていない側壁をカッティングするビームである。もう一方のビームは光変調器77においてサンプルビット発生器69から発せられた信号saに従って、光ビームのオン/オフまたは光量の切り替えが行われる。サンプルビット発生器69は光ビームの切り替え時間または切り替える光量を調節することができる。その後、光ビームは光偏向器78においてウォブルされるが、アドレス情報発生器80から発せられたアドレス情報sbによりウォブル信号発生器81にてキャリア信号のFM変調を行い、ウォブル信号scが光偏向器78に送られる。ウォブルされた光ビームは反射ミラー79により曲げられ、偏向プリズム74において前記他方の光ビームに加算されて、光ディスク基板上のフォトレジストに照射される。このビームはウォブルされる側壁をカッティングするビームである。回転台82により回転される光ディスク基板にこれら2つのビームを照射し、フォトレジストを感光した後、現像して不要なレジストを除去し、エッチングすることにより光ディスク基板上にトラックを形成することができる。
【0083】
図21は光ディスクをカッティングする工程を示す図である。工程A1において光ビーム83をウォブルしながらカッティングを行い、光ビーム84はウォブルせずにカッティングを行う。工程A2では光ビーム83をオフし、切り欠き部分の記録が開始される。工程A3では一定時間後に再び光ビームをオンし切り欠き部分の記録が終了する。工程A4では再びウォブルしながらカッティングを行う。切り欠き部分5の長さ及び奥行きは光ビーム83のオフ時間によって調整することができる。
【0084】
図22は光ディスクをカッティングする別の工程を示す図である。工程B1において光ビーム83はウォブルしながらカッティングを行い、光ビーム84はウォブルせずにカッティングを行う。工程B2では光ビーム83の光量を下げることにより、切り欠き部分の記録が開始される。工程B3では一定時間後に再び光ビームを元の光量に戻すことにより、切り欠き部分の記録が終了する。工程B4では再びウォブルしながらカッティングを行う。切り欠き部分5の長さは光ビーム83の光量を下げている時間によって調整することができ、奥行きは光ビーム83の光量の低下量によって調整することができる。
【0085】
本実施例の製造方法によれば、第1の光ビームによってウォブルされない側壁をカッティングし、第2の光ビームにてウォブルされる側壁をカッティングし、サンプルビットを記録する位置で第2の光ビームの光量を切り替えることにより、ウォブルされる側壁のみに切り欠きを記録することができる。また、切り欠き部分で切り替えられる第2の光ビームの光量に応じて、トラックに直角方向における切り欠きの奥行きを調整できるため、容易にクロストークの無い切り欠き形状を記録することができる。さらに、光ビームの形状が円形であることを利用して、切り欠き部分で切り替えられる第2の光ビームの切り替え時間に応じて、トラックに直角方向における切り欠きの奥行きを調整することができ、容易にクロストークの無い切り欠き形状を記録することができる。
【0086】
(実施例9)
本発明の実施例9について図2323を用いて説明する。図23は光磁気ディスク1のトラックをカッティングする装置の別の例を示す図である。
【0087】
レーザ光源70から出射された光ビームはビームスプリッタ71で2つに分割される。一方は反射ミラー72によって曲げられ、1/2波長板73により偏光方向が90度回転され、偏光プリズム74を通って対物レンズ75により集光して、光ディスク基板76に予め塗布されているフォトレジストに照射される。このビームはウォブルしていない側壁をカッティングするビームである。もう一方のビームは光偏向器78においてウォブルされる。サンプルビット発生器69からはサンプルビット信号saが混合手段85の一方の入力端子に入力される。アドレス情報発生器80から発せられたアドレス情報sbによりウォブル信号発生器81にてキャリア信号のFM変調を行い、ウォブル信号scが混合手段85の他方の入力端子に入力される。混合手段85ではサンプルビット信号saとウォブル信号scを混合して光偏向器78に送る。これによって、サンプルビット信号も光ビームのウォブルによって記録することができる。ウォブルされた光ビームは反射ミラー79により偏光プリズム74の方向へ曲げられ、光ディスク基板上のフォトレジストに照射される。こちらのビームはウォブルされる側壁をカッティングするビームである。回転台82により回転される光ディスク基板にこれら2つのビームを照射し、フォトレジストを感光した後、現像して不要なレジストを除去し、エッチングすることにより光ディスク基板上にトラックを形成することができる。
【0088】
本実施例の製造方法によれば、第1の光ビームによってウォブルされない側壁をカッティングし、第2の光ビームにてウォブルされる側壁をカッティングし、サンプルビットを記録する位置で第2の光ビームを高い周波数でウォブルする事により、ウォブルされる側壁のみに切り欠きを記録することができる。
【0089】
なお、上記実施例では光磁気ディスクを例に挙げて説明したが、追記型の光ディスクや相変化型の書き換え可能光ディスクにも適用することができる。また、記録媒体の形状もディスクだけでなくカードやドラムなどの別の形状の記録媒体にも適用可能である。
【0090】
【発明の効果】
以上のように本発明の光記録媒体によれば、トラックの切り欠きによって記録されたサンプルビットにより光ディスクの絶対位置を検出し、この位置に同期した記録再生クロックにより情報ビットを記録できるため、何回書き換えを行っても常に同じ情報ビット位置に記録できるようになる。また目標アドレスの検索を行う際に、ウォブルされた側壁を挟んで相対するランドとグルーブでアドレス情報が同一となり区別がつかない、等の従来の問題点にも対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における光記録媒体のトラック形状を示す図である。
【図2】 本発明における光記録再生装置の概略構成を示す図である。
【図3】 図2における光記録再生装置の詳細構成を示す図である。
【図4】 図3におけるランド/グルーブ識別回路を示す図である。
【図5】 図3における信号波形を示す図である。
【図6】 本発明における第2の光記録媒体のトラック形状を示す図である。
【図7】 本発明の光記録再生装置におけるトラックサーボ引き込み装置を示す図である。
【図8】 図7における信号波形を示す図である。
【図9】 本発明における第2の光記録媒体のトラック形状を示す図である。
【図10】 図9における光記録媒体をトラッキングしたときの信号波形を示す図である。
【図11】 本発明における第3の光記録媒体のトラック形状を示す図である。
【図12】 図11における光記録媒体をトラッキングしたときの信号波形を示す図である。
【図13】 図11の光記録媒体からサンプルビットを検出する回路を示す図である。
【図14】 本発明における第4の光記録媒体のトラック形状を示す図である。
【図15】 図14の光記録媒体のランドとグルーブを識別する回路を示す図である。
【図16】 図15における信号波形を示す図である。
【図17】 本発明における第5の光記録媒体のトラック形状を示す図である。
【図18】 図17の光記録媒体のランドとグルーブを識別する回路を示す図である。
【図19】 図17における信号波形を示す図である。
【図20】 本発明における光記録媒体の製造方法を示す図である。
【図21】 図21における光ディスクのトラックのカッティングの工程を示す図である。
【図22】 図21における光ディスクのトラックのカッティングの別の工程を示す図である。
【図23】 本発明における第2の光記録媒体の製造方法を示す図である。
【図24】 従来の片側ウォブルトラックを備えた光ディスクを示す図である。
【図25】 従来の光記録再生装置を示す図である。
【図26】 従来のウォブルマークを有する光ディスクを示す図である。
【図27】 本発明における他の光記録再生装置の概略構成を示す図である。
【図28】 本発明における第6の光記録媒体のトラック形状を示す図である。
【符号の説明】
1 光ディスク
2 グルーブ
3 ランド
4 側壁
5 切り欠き

Claims (18)

  1. ランドとグルーブの両方をトラックとして情報を記録すると共に、前記グルーブの片側の側壁のみが、回転同期情報またはアドレス情報に応じて所定の周波数でウォブルしている光記録媒体において、
    前記グルーブの側壁のどちらか一方に、上記周波数とは異なる周波数で、記録再生クロックを発生させる基準信号の切り欠きが形成されていることを特徴とする光記録媒体。
  2. 前記切り欠きは、前記グルーブの側壁のどちらか一方に形成された出っ張りまたはへこみからなることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  3. 前記切り欠きは、連続した複数の切り欠きからなることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  4. 情報記録領域が、少なくとも前記切り欠きを除く領域であることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  5. 前記切り欠きの出っ張りまたはへこみは、相対する側壁まで達しないで形成されてなることを特徴とする請求項2に記載に光記録媒体。
  6. 前記切り欠きは、前記グルーブの側壁のどちらか一方に形成された出っ張り及びへこみの両方を含んでなることを特徴とする請求項2または請求項5に記載の光記録媒体。
  7. 前記切り欠きは、前記ウォブルに同期して設けられてなることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  8. ランドとグルーブの両方をトラックとして情報を記録すると共に、前記グルーブの片側の側壁のみが、回転同期情報又はアドレス情報に応じてウォブルしている光記録媒体において、
    前記グルーブの片側の側壁に、上記グルーブの側壁のウォブルから読み出されるウォブル信号に同期して、上記ランドとグルーブとを識別するための信号の切り欠きビットが挿入記録してなることを特徴とする光記録媒体。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の光記録媒体に情報の記録再生を行う光記録再生装置であって、
    前記トラックから再生されたウォブル信号をもとに、前記光記録媒体と光ビームの相対速度を制御する記録媒体駆動制御手段と、
    前記切り欠きから基準信号を抽出する基準信号抽出手段と、
    前記基準信号を入力し、これに同期した記録再生クロックを発生させる記録再生クロック発生手段と、
    前記記録再生クロックに基づき記録情報のビットの記録位置を前記切り欠きの位置に同期させて情報の記録再生を行う記録再生手段とを備えることを特徴とする光記録再生装置。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の光記録媒体に情報の記録再生を行う光記録再生装置であって、
    前記トラックから再生されたウォブル信号をもとに、アドレス情報を再生するアドレス情報再生手段と、
    前記切り欠きから基準信号を抽出する基準信号抽出手段と、
    前記基準信号を入力し、これに同期した記録再生クロックを発生させる記録再生クロック発生手段と、
    前記記録再生クロックに基づき記録情報のビットの記録位置を前記切り欠きの位置に同期させて情報の記録再生を行う記録再生手段とを備えることを特徴とする光記録再生装置。
  11. 上記切り欠きは、連続した複数の切り欠きからなり、上記切り欠きの切り欠きパターンを検出するパターン検出手段を備えることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の光記録再生装置。
  12. 少なくとも前記切り欠きを除く領域に情報を記録する情報記録手段を備えることを特徴とする請求項10に記載の光記録再生装置。
  13. グルーブの片側の側壁のみがウォブルされたトラックを有し、前記グルーブの片側の側壁に、前記グルーブの側壁のウォブルから読み出されるウォブル信号に同期し、且つ、前記グルーブから読み出されるウォブル信号とは異なる周波数である、ランドとグルーブとを識別するための信号の切り欠きビットを備えた光記録媒体に情報の記録再生を行う光記録再生装置であって、
    前記切り欠きビットから基準信号を抽出する基準信号抽出手段と、
    前記基準信号に基づいて前記ウォブル信号のレベルを検出して、光ビームがランドかグルーブのどちらに照射されているかを判別するランド/グルーブ識別手段を備えることを特徴とする光記録再生装置。
  14. 前記ランド/グルーブ識別手段の識別結果に基づいて、トラックサーボ引き込み開始タイミングを選択する引き込みタイミング選択手段を備え、ランドまたはグルーブのいづれか一方に選択的にトラックサーボの引き込みを行うことを特徴とする請求項13に記載の光記録再生装置。
  15. トラックを構成するランド及びグルーブの少なくともいずれか一方に情報の記録を行う光記録媒体の製造方法において、
    第1の光ビームにより前記トラックの一方の側壁をウォブルせずにカッティングする第1の工程と、
    第2の光ビームにより前記トラックの他方の側壁をウォブルしながらカッティングする第2の工程とを含み、
    第2の工程において、第2の光ビームによってカッティングされる前記トラックの側壁のみに所定の周波数で切り欠きビットを形成することを特徴とする光記録媒体の製造方法。
  16. 切り欠きビットを記録する位置で第2の光ビームの光量を変化させて切り欠きビットを形成することを特徴とする請求項15に記載の光記録媒体の製造方法。
  17. 切り欠きビットを記録する位置で第2の光ビームのオンオフを切り替えることによって、照射時間を変化させて切り欠きビットを形成することを特徴とする請求項15に記載の光記録媒体の製造方法。
  18. トラックを構成するランド及びグルーブの少なくともいずれか一方に情報の記録を行う光記録媒体の製造方法において、
    第1の光ビームにより前記トラックの一方の側壁をウォブルせずにカッティングする第1の工程と、
    第2の光ビームにより前記トラックの他方の側壁をウォブルしながらカッティングする第2の工程とを含み、
    第2の工程において、前記トラックの切り欠きビットを記録する位置で第2の光ビームを通常の周波数より高くすることを特徴とする光記録媒体の製造方法。
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