JP3832648B2 - 電子放出源の製造方法及び電子放出源、並びにその電子放出源を用いたディスプレイ装置 - Google Patents

電子放出源の製造方法及び電子放出源、並びにその電子放出源を用いたディスプレイ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば極薄型のディスプレイ装置に使用して好適な電子放出源の製造方法及び電子放出源、並びにその電子放出源を用いたディスプレイ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、例えば極薄型のディスプレイ装置としては、スクリーン内部に電子放出源を設け、その各画素領域内に電子放出材料からなる多数のマイクロチップを形成し、所定の電気信号に応じて対応する画素領域のマイクロチップを励起することにより、スクリーンの蛍光面を光らせるものが知られている。
【0003】
この電子放出源は、帯状に形成された複数本のカソード電極ラインと、このカソード電極ラインの上部においてカソード電極ラインと交差して帯状に形成された複数本のゲート電極ラインとが設けられ、上記カソード電極ラインと上記ゲート電極ラインとの各交差領域がそれぞれ1画素を形成している。
【0004】
図8を参照して、上記した電子放出源について説明する。
【0005】
従来の電子放出源16は、例えばガラス材よりなる下部基板17の表面上に帯状の複数本のカソード電極ライン18が形成され、これらのカソード電極ライン18の上に絶縁層19が成膜され、更にその上に各カソード電極ライン18と交差して帯状に形成された複数本のゲート電極ライン20が形成されて、各カソード電極ライン18とともにマトリクス構造を構成している。各カソード電極ライン18及び各ゲート電極ライン20は制御手段21にそれぞれ接続されて駆動制御される。
【0006】
カソード電極ライン18とゲート電極ライン20との各交差領域においては、ゲート電極ライン20と絶縁層19とを貫通してカソード電極ライン18に達する多数の微細孔22が形成され、これらの微細孔22の底部となるカソード電極ライン18の表面にマイクロチップ23が設けられている。このマイクロチップ23が冷陰極を構成する。
【0007】
これらのマイクロチップ23は、電子放出材料、例えばモリブデンよりなり、略円錐体に形成されている。そして各マイクロチップ23の先端部は、ゲート電極ライン20に形成されている電子通過用のゲート部20aの高さに略位置している。このように、カソード電極ライン18とゲート電極ライン20との交差領域には、多数のマイクロチップ23が設けられて画素領域が形成され、個々の画素領域が1つの画素(ピクセル)に対応している。
【0008】
上記した電子放出源16において、制御手段21により所定のカソード電極ライン18とゲート電極ライン20を選択し、これらの間に所定の電圧を印加することにより、カソード電極ライン18とゲート電極ライン20との交差領域、即ち、画素領域内の全てのマイクロチップ23とゲート部20aとの間に所定の電界が生じ、マイクロチップ23の先端からトンネル効果によって電子が放出される。なお、このときの印加電圧は、マイクロチップ23の材料がモリブデンである場合、マイクロチップ23の円錐体の先端部付近の電界の強さが108〜1010V/m程度となる電圧値にする。
【0009】
しかしながら、上記した電子放出源16は、マイクロチップ23の先端部とゲート部20aとの距離が近すぎるために、等電位面が形成し難く、マイクロチップ23から放出される電子のアノード電極への移動効率が低下し、フィールドエミッションを制御することが困難であるという問題点を抱えている。
【0010】
一方、FED(Field Emission Display:電界放出型ディスプレイ)の分野においては、金属メッシュをゲート電極に用いたものが開発されている。
【0011】
この金属メッシュゲートを用いた場合、金属メッシュゲートとエミッタ電極(上記したマイクロチップ23)との間の距離を比較的大きく形成することができるので、等電位面が形成され易く、エミッタ電極から放出される電子のアノード電極への移動を効率よく行うことができ、ゲート電極の電圧によってフィールドエミッションを容易に制御することができ、電子放出源の特性改善を図ることが可能となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した金属メッシュゲートをFEDの構造としてパネルに組み込むには、金属メッシュゲートを固定するに際し、真空度を低下させる可能性のある樹脂などの有機物は使用できないという問題点を抱えている。
【0013】
本発明は、上述したような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、簡易かつ実用的な電子放出源の製造方法、及びこの製造方法によって得られ、特性改善を図ることができる電子放出源、並びにその電子放出源を用いたディスプレイ装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、
基体上のカソード電極ラインに複数のエミッタ電極を形成する工程と、
前記カソード電極ラインと交差する方向における前記基体の端部上にのみスペーサを 形成する工程と、
前記スペーサ上に金属層を形成する工程と、
前記複数のエミッタ電極にそれぞれ対応した電子通過孔を有する金属メッシュからな るゲート電極を、前記基体との間に全域で空間を保持した状態で、前記カソード電極ラ インと交差する方向において前記スペーサ上に配置する工程と、
前記金属メッシュと前記金属層とを超音波接合する工程と
を有する、電子放出源の製造方法(以下、本発明の第1の電子放出源の製造方法と称する。)に係るものである
【0015】
また、基体上のカソード電極ラインに複数のエミッタ電極を有し、前記カソード電極ラインと交差する方向における前記基体の端部上にのみスペーサを有し、前記スペーサ上に金属層を有し、前記複数のエミッタ電極にそれぞれ対応した電子通過孔を有する金属メッシュからなるゲート電極が、前記基体との間に全域で空間を保持した状態で、前記カソード電極ラインと交差する方向において前記スペーサ上に配され、前記金属メッシュと前記金属層とが超音波接合されてなる電子放出源(以下、本発明の第1の電子放出源と称する。)に係るものである
【0016】
さらに、基体上のカソード電極ラインに複数のエミッタ電極を有し、前記カソード電極ラインと交差する方向における前記基体の端部上にのみスペーサを有し、前記スペーサ上に金属層を有し、前記複数のエミッタ電極にそれぞれ対応した電子通過孔を有する金属メッシュからなるゲート電極が、前記基体との間に全域で空間を保持した状態で、前記カソード電極ラインと交差する方向において前記スペーサ上に配され、前記金属メッシュと前記金属層とが超音波接合されてなる電子放出源と;この電子放出源と対向する位置に配された蛍光面と;を有し、前記電子放出源から放出される電子により前記蛍光面を発光させるように構成されたディスプレイ装置(以下、本発明の第1のディスプレイ装置と称する。)に係るものである
【0017】
本発明の第1の電子放出源の製造方法によれば、前記金属層と前記金属メッシュとを超音波により接合するので、非常に短時間で固定することができ、機械的強度も維持することができ、簡易なプロセスを実現し、例えば不良品の発生を減少させることができる。また、接合に必要なものは前記金属層のみであるのでシンプルな構成とすることができ、樹脂などの有機物を使用しないので、パネルの特性に悪影響を与えるようなガス等の発生もない。さらに、超音波接合の際に、金属の表面で摩擦によるクリーニング効果が発生し、金属表面に付着した酸化物や吸着ガスなどを除去することができるので、これらの不純物から発生するガス等による不良をなくすことができる。
【0018】
また、低温接合であるので前記基体に対して悪影響を与えず、不活性ガス雰囲気等を必要としないのでコストを大幅に削減することもできる。
【0019】
また、本発明の第1の製造方法により得られる電子放出源、並びにこの電子放出源を用いたディスプレイ装置は、上述したように、接合に必要なものは前記金属層のみであるのでシンプルな構造である。また、前記金属メッシュゲートを用いるので、前記金属メッシュゲートと前記エミッタ電極との距離を比較的大きく形成することができる。従って、前記金属メッシュゲートと前記エミッタ電極間に等電位面が形成され易く、前記エミッタ電極から放出される電子のアノード電極への移動を効率よく行うことができ、前記ゲート電極の電圧によってフィールドエミッションを容易に制御することができ、表示特性の大幅な改善を図ることが可能となる。
【0020】
また、本発明は、
基体上のカソード電極ラインに複数のエミッタ電極を形成する工程と、
前記カソード電極ラインと交差する方向における前記基体の端部上にのみ、断熱材か らなるスペーサを形成する工程と、
前記スペーサ上に金属層を形成する工程と、
前記複数のエミッタ電極にそれぞれ対応した電子通過孔を有する金属メッシュからな るゲート電極を、前記基体との間に全域で空間を保持した状態で、前記カソード電極ラ インと交差する方向において前記スペーサ上に配置する工程と、
前記金属メッシュと前記金属層とをレーザー溶接する工程と
を有する、電子放出源の製造方法(以下、本発明の第2の電子放出源の製造方法と称する。)に係るものである
【0021】
また、基体上のカソード電極ラインに複数のエミッタ電極を有し、前記カソード電極ラインと交差する方向における前記基体の端部上にのみ、断熱材からなるスペーサを有し、前記スペーサ上に金属層を有し、前記複数のエミッタ電極にそれぞれ対応した電子通過孔を有する金属メッシュからなるゲート電極が、前記基体との間に全域で空間を保持した状態で、前記カソード電極ラインと交差する方向において前記スペーサ上に配され、前記金属メッシュと前記金属層とがレーザー溶接されてなる電子放出源(以下、本発明の第2の電子放出源と称する。)に係るものである
【0022】
さらに、基体上のカソード電極ラインに複数のエミッタ電極を有し、前記カソード電極ラインと交差する方向における前記基体の端部上にのみ、断熱材からなるスペーサを有し、前記スペーサ上に金属層を有し、前記複数のエミッタ電極にそれぞれ対応した電子通過孔を有する金属メッシュからなるゲート電極が、前記基体との間に全域で空間を保持した状態で、前記カソード電極ラインと交差する方向において前記スペーサ上に配され、前記金属メッシュと前記金属層とがレーザー溶接されてなる電子放出源と;この電子放出源と対向する位置に配された蛍光面と;を有し、前記電子放出源から放出される電子により前記蛍光面を発光させるように構成されたディスプレイ装置(以下、本発明の第2のディスプレイ装置と称する。)に係るものである
【0023】
本発明の第2の電子放出源の製造方法によれば、前記金属層と前記金属メッシュとをレーザーにより溶接するので、非常に短時間で固定することができ、機械的強度も維持することができ、簡易なプロセスを実現し、例えば不良品の発生を減少させることができる。また、溶接に必要なものは前記金属層のみであるのでシンプルな構成とすることができ、樹脂などの有機物を使用しないので、パネルの特性に悪影響を与えるようなガス等の発生もない。
【0024】
ここで、断熱材からなる前記スペーサを設けずにレーザー溶接を行うと、例えば図9に示すように、レーザーヘッド25からの照射レーザー光25Aによって金属層6及び金属メッシュゲート4に熱27が発生し、この熱が符号28のように基板2にまで伝わることで、基板2にクラックによる損傷領域26が生じ、例えばこれをディスプレイ装置として用いた場合、基板2に生じたクラックが原因となり、内部の真空度が低下する。
【0025】
これに対し、本発明の第2の電子放出源の製造方法によれば、断熱材からなる前記スペーサを設け、このスペーサ上に前記金属層を配し、前記金属層と前記金属メッシュゲートとをレーザー溶接するので、前記レーザー溶接の際に熱が発生しても、断熱材からなる前記スペーサが、発生した熱が前記基板にまで到達するのを防ぐことができるので、上述したような、前記基板にクラックが生じることはなく、製品としての信頼性の向上を図ることが可能である。
【0026】
また、本発明の第2の製造方法により得られる電子放出源、並びにこの電子放出源を用いたディスプレイ装置は、上述したように、溶接に必要なものは前記金属層のみであるのでシンプルな構造である。また、前記金属メッシュゲートを用いるので、前記金属メッシュゲートと前記エミッタ電極との距離を比較的大きく形成することができる。従って、前記金属メッシュゲートと前記エミッタ電極間に等電位面が形成され易く、前記エミッタ電極から放出される電子のアノード電極への移動を効率よく行うことができ、前記ゲート電極の電圧によってフィールドエミッションを容易に制御することができ、表示特性の大幅な改善を図ることが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態に基づいて更に具体的に説明する。
【0028】
第1の実施の形態
本発明に基づく第1の電子放出源の製造方法は、振動ヘッドで前記金属メッシュゲート部分を加圧しながら、前記超音波によって前記金属層と前記金属メッシュとを溶接することが望ましい。この場合、前記超音波接合に用いる前記振動ヘッドのヘッド振動数を15〜40kHz(例えば40kHz)とし、ヘッド振幅を10〜20μmとすることが好ましい。また、例えば前記振動ヘッドの面積が0.3mm×0.3mmの場合、前記加圧力を5〜10kgfとすることができる。さらに、例えば超音波照射時間を50msec程度の短時間としても、固定に必要な強度を確保することができる。
【0029】
また、前記エミッタ電極を微細な略円錐状、板状又はナノチューブ状の電子放出材料によって形成し、前記スペーサを絶縁材料によって形成することが好ましい。
【0030】
図1は、本発明に基づく第1の電子放出源1の概略断面図である。
【0031】
例えば、ガラス基板のような平坦な平面基板2上に、電子を放出する複数のエミッタ電極3が形成されている。なお、図1ではスピントタイプのエミッタ電極を示す。また、平面基板2はガラス基板、セラミックス基板など特に限定されるものではない。
【0032】
複数のエミッタ電極3の群の周辺において、この平面基板2上に(即ち、カソード電極ラインと交差する方向における基板2の端部上にのみ:以下、同様)、金属メッシュゲート4を固定するためのスペーサ5を絶縁材料により形成し、その上に金属層6を形成する。金属層6を構成する材質は、超音波接合に適したものであれば特に限定されないが、例えば、ガラス基板上にめっき法によって厚み約40μmのNiを成膜し、この膜を金属層6として使用することができる。また、金属層6の成膜法としてはスパッタ法、蒸着法などの薄膜成膜法でも構わないが、溶射という方法が特に好ましい。溶射は、上記した薄膜成膜方法に比べて材料に関する制限が少なく、また膜厚も上記スパッタ法や蒸着法と比べてより一層厚く(数十μm〜数ミリまで)成膜することが可能であるので、材料や条件の選択範囲を広くすることができる。
【0033】
金属メッシュゲート4を構成する材料としては、特に限定されるべきものではないが、例示するならば、厚み約30μmのNiが挙げられる。
【0034】
スペーサ5を構成する絶縁材料としては、セラミックス、ガラスなどが挙げられる。
【0035】
そして、振動ヘッド7を用いて、金属メッシュゲート4を加圧しながら、超音波振動エネルギーを伝達する。これにより金属膜同士が超音波接合される。例えば、前記超音波接合は、50msec程度の短時間で固定に必要な強度を確保することができる。この場合、金属メッシュゲート4は、基板2との間に全域で空間を保持するように、カソード電極ラインと交差する方向に配置しておく(以下、同様)。
【0036】
本発明に基づく第1の電子放出源1の製造方法によれば、金属層6と金属メッシュゲート4とを超音波により接合するので、非常に短時間で固定することができ、機械的強度も維持することができ、簡易なプロセスを実現し、例えば不良品の発生を減少させることができる。また、接合に必要なものは金属層6のみであるのでシンプルな構成とすることができ、樹脂などの有機物を使用しないので、パネルの特性に悪影響を与えるようなガス等の発生もない。さらに、超音波接合の際に、金属の表面で摩擦によるクリーニング効果が発生し、金属表面に付着した酸化物や吸着ガスなどを除去することができるので、これらの不純物から発生するガス等による不良をなくすことができる。
【0037】
また、低温接合であるので基体2に対して悪影響を与えず、不活性ガス雰囲気等を必要としないのでコストを大幅に削減することもできる。
【0038】
図2及び図3は、本発明に基づく第1の電子放出源1の製造手順の一例を工程順に示す概略断面図である。
【0039】
まず、図2(a)及び(b)に示すように、例えば、ガラス基板のような平坦な平面基板2上に、後の工程で形成する複数のエミッタ電極の群の周辺において、金属メッシュゲート4を固定するためのスペーサ5を絶縁材料によって形成し、スペーサ5上に、金属層6を形成する。
【0040】
次いで、図2(c)に示すように、金属層6上に、エミッタ電極3を形成する位置にそれぞれ対応した開口部を有する蒸着マスク8を設置する。そして、図3(d)に示すように、電子放出材料9を蒸着し、平面基板2上に、例えばスピントタイプのエミッタ電極3を形成し、図3(e)に示すように、蒸着マスク8を除去することによってエミッタ電極3が完成する。
【0041】
次いで、図3(f)に示すように、エミッタ電極3にそれぞれ対応した電子通過孔を有する金属メッシュからなるゲート電極4をスペーサ5上に配置し、金属メッシュゲート4と金属層6とを超音波接合する。前記超音波接合は、振動ヘッド7を用いて、金属メッシュゲート4を加圧しながら、超音波振動エネルギーを伝達することによって金属膜同士が超音波接合される。ここで、前記超音波接合に用いる振動ヘッド7のヘッド振動数を15〜40kHz(例えば40kHz)とし、ヘッド振幅を10〜20μmとすることが好ましい。また、超音波照射時間は、50msec程度の短時間でも固定に必要な強度を十分に確保することができる。さらに、振動ヘッド7の面積が0.3mm×0.3mmの場合、前記加圧力を5〜10kgfとすることができる。
【0042】
本発明に基づく第1の電子放出源1の製造方法によれば、金属層6と金属メッシュゲート4とを超音波により接合するので、非常に短時間で固定することができ、機械的強度も維持することができ、簡易なプロセスを実現し、例えば不良品の発生を減少させることができる。また、接合に必要なものは金属層6のみであるのでシンプルな構成とすることができ、樹脂などの有機物を使用しないので、パネルの特性に悪影響を与えるようなガス等の発生もない。さらに、超音波接合の際に、金属の表面で摩擦によるクリーニング効果が発生し、金属表面に付着した酸化物や吸着ガスなどを除去することができるので、これらの不純物から発生するガス等による不良をなくすことができる。
【0043】
また、低温接合であるので基体2に対して悪影響を与えず、不活性ガス雰囲気等を必要としないのでコストを大幅に削減することもできる。
【0044】
さらに、プロセスタイムの簡便化を実現できるので、例えば1台の設備で処理できる製品の数量が増え、設備投資を少なくすることが可能となる。
【0045】
また、本発明に基づく第1の製造方法により得られる電子放出源、並びにこの電子放出源を用いたディスプレイ装置は、上述したように、接合に必要なものは金属層6のみであるのでシンプルな構造である。また、金属メッシュゲート4を用いるので、金属メッシュゲート4とエミッタ電極3との距離を比較的大きく、例えば10〜100μmに形成することができる。従って、金属メッシュゲート4とエミッタ電極3間に等電位面が形成され易く、エミッタ電極3から放出される電子のアノード電極への移動を効率よく行うことができ、ゲート電極4の電圧によってフィールドエミッションを容易に制御することができ、表示特性の大幅な改善を図ることが可能となる。
【0046】
なお、エミッタ電極3を形成するに際し、金属層6上に蒸着マスク8を設け、電子放出材料9を蒸着することによりエミッタ電極3を形成する方法を記載したが、この他にも、金属メッシュゲート4を蒸着マスク8として利用することも可能である。
【0047】
即ち、図2(c)の工程で蒸着マスクに代えて、金属メッシュゲート4を先に配置して、前記超音波接合により金属メッシュゲート4と金属層6とを溶接する。そして、金属メッシュゲート4上にリフトオフ層を形成し、電子放出材料9を蒸着し、蒸着後にリフトオフ層を除去してエミッタ電極3を形成することも可能である。
【0048】
また、エミッタ電極3は、特にスピントタイプに限定されるものではなく、微細な略円錐状、板状又はナノチューブ状の電子放出材料によって形成されることが好ましく、図4に示すように、エミッタ電極3をカーボンナノチューブによって形成することも可能である。カーボンナノチューブによってエミッタ電極3を形成した場合、より多くの電子を放出することが可能となり、より一層の表示特性の向上を図ることが可能となる。
【0049】
第2の実施の形態
一方、本発明に基づく第2の電子放出源の製造方法は、断熱材からなる前記スペーサ上に設けられた前記金属層と、前記金属メッシュゲートとをレーザー照射によって溶接する。
【0050】
前記断熱材としては、断熱が可能であれば特に限定されるべきものではないが、例えば、セラミックスであるアルミナ−ジルコニアAl 2 3 −ZrO 2 )やMgO−SiO2などが好適に用いられる。しかし、セラミックス以外でも断熱性があれば、使用可能である。
【0051】
また、前記レーザーとしては、YAGレーザー(波長1064nm)など、断熱材からなる前記スペーサを透過するものが好適に用いられる。
【0052】
また、前記エミッタ電極を微細な略円錐状、板状又はナノチューブ状の電子放出材料によって形成することが好ましい。
【0053】
図5は、本発明に基づく第2の電子放出源1’の概略平面及び断面図である。
【0054】
例えば、ガラス基板のような平坦な平面基板2上に、電子を放出する複数のエミッタ電極3が形成されている。なお、図5(b)ではスピントタイプのエミッタ電極を示す。また、平面基板2はガラス基板、セラミックス基板など特に限定されるものではない。
【0055】
複数のエミッタ電極3の群の周辺において、この平面基板2上に、金属メッシュゲート4を固定するためのスペーサ5’を断熱材により形成し、その上に金属層6を形成する。
【0056】
断熱材からなるスペーサ5’、金属層6、金属メッシュゲート4を構成する材質は、それぞれ前記レーザー溶接に適したものであれば特に限定されないが、例えば、金属メッシュゲート4として厚み約10μmのNiを用い、断熱材からなるスペーサ5’として、厚さ約40μmのセラミックスであるアルミナ−ジルコニアAl 2 3 −ZrO 2 )を用い、金属層6として、Niを溶射により厚さ約15μmに成膜したものを用いることができる。
【0057】
上記した材質の成膜法としてはスパッタ法、蒸着法などの薄膜成膜法でも構わないが、溶射という方法が特に好ましい。溶射は、上記した薄膜成膜法に比べて材料に関する制約が少なく、また膜厚も上記スパッタ法や蒸着法と比べてより一層厚く(数十μm〜数ミリまで)成膜することが可能であるので、材料や条件の選択範囲を広くすることができる。
【0058】
次に、例えば図5(a)の矢印方向に金属メッシュゲート4を引っ張り、金属メッシュゲートを平面に保った状態で、レーザーヘッド25を用いて、ガラス基板2を通してレーザー光25Aを照射する。前記レーザーとしては、例えばYAGレーザー(波長1064nm)を用いることができる。この波長のレーザー光は、前記基板としてのガラス基板2を透過するので、レーザー光照射によるガラスの損傷はない。そして、このYAGレーザーは、断熱材からなるスペーサ5’で減衰はするものの、このスペーサ5’を透過し、金属層6と金属メッシュゲート4に到達し、この部分を溶接する。なお、レーザー光照射は、ガラス基板2側から行うのに代えて、金属メッシュゲート4側から行ってもよい。
【0059】
ここで、前記レーザー溶接を行うと、金属層6及び金属メッシュゲート4に熱が発生する。図9に示すような、断熱材からなる前記スペーサが設置されていない構造に対して前記レーザー溶接を行った場合、前記レーザー溶接により発生した熱27が基板2にまで伝わるために(図9中符号28)、急激な温度変化によって基板2にクラックによる損傷領域26が生じ、例えばこれをディスプレイ装置として用いた場合、基板2に生じたクラックが原因となり、内部の真空度が低下する。
【0060】
ガラス基板2全体をある程度の温度に加熱しながらレーザー光25Aを照射し、この急激な温度変化を緩和するという方法も考えられるが、この方法ではプロセスが複雑になり、加熱に時間が掛かるなどの問題がある。
【0061】
これに対し、本発明に基づく第2の電子放出源1’の製造方法によれば、断熱材からなるスペーサ5’を設け、このスペーサ5’上に金属層6を配し、金属層6と金属メッシュゲート4とをレーザー溶接するので、前記レーザー溶接の際に熱が発生しても、断熱材からなるスペーサ5’が、発生した熱が基板2にまで到達するのを防ぐことができるので、上述したような、基板2にクラックが生じることはなく、製品としての信頼性の向上を図ることが可能である。
【0062】
ここで、前記レーザー光照射による溶接個所は、特に限定されるべきものではなく、点状に金属層6に数点行うか或いは線状又は面状に行っても構わない。
【0063】
本発明に基づく第2の電子放出源1’の製造方法によれば、金属層6と金属メッシュ4とをレーザーにより溶接させ、さらに断熱材からなるスペーサ5’を設置するので、非常に短時間で固定することができ、機械的強度も維持することができ、生産性及び経済性に優れた簡易なプロセスを実現し、また基板2にクラックを生じることなく、例えば不良品の発生を減少させることができる。また、溶接に必要なものは金属層6のみであるのでシンプルな構成とすることができ、樹脂などの有機物を使用しないので、パネルの特性に悪影響を与えるようなガス等の発生もない。
【0064】
また、本発明に基づく第2の製造方法により得られる電子放出源1’、並びにこの電子放出源を用いたディスプレイ装置は、上述したように、溶接に必要なものは金属層6のみであるのでシンプルな構造である。また、金属メッシュゲート4を用いるので、金属メッシュゲート4とエミッタ電極3との距離を比較的大きく形成することができる。従って、金属メッシュゲート4とエミッタ電極3間に等電位面が形成され易く、エミッタ電極3から放出される電子のアノード電極への移動を効率よく行え、ゲート電極4の電圧によってフィールドエミッションを容易に制御することができ、表示特性の大幅な改善を図ることが可能となる。
【0065】
エミッタ電極3は、特にスピントタイプに限定されるものではなく、微細な略円錐状、板状又はナノチューブ状の電子放出材料によって形成されることが好ましく、図4に示した本発明に基づく第1の電子放出源1のように、エミッタ電極3をカーボンナノチューブによって形成することも可能である。カーボンナノチューブによってエミッタ電極3を形成した場合、より多くの電子を放出することが可能となり、より一層の表示特性の向上を図ることが可能となる。
【0066】
本発明に基づく第1及び第2の電子放出源において、スペーサ5又は5’(及び金属層6)の設置個所については、複数のエミッタ電極3の群の周辺であれば特に限定されるべきものではない。特に、上述したように基板2の端部のみに設置する。なお、図6に仮想線で示すように、任意の間隔をもって、例えば1画素毎に間隔をあけて設けることも考えられるが、この場合は、金属メッシュゲート4の形状保持を効果的に行え、電子放出効率の向上が期待できる。
【0067】
第3の実施の形態
次に、本発明に基づく電子放出源1及び1’を用いたディスプレイ装置の例を図7に示す。
【0068】
ディスプレイ装置10は、画面を構成するように上述した電子放出源1(又は1’)を多数配置した下部基板11と、この下部基板11に対し電子放出方向に所定の間隔をもって配置されたアノード側の上部基板12とが設けられ、この上部基板12において電子放出源1(又は1’)と対向する位置に、カソード電極ライン13と平行な帯状の蛍光体が塗布された蛍光面14が形成され、また、電子放出源1(又は1’)と蛍光面14との間は真空に保たれた構成になっている。
【0069】
このディスプレイ装置10の動作について述べる。画素を構成する所定の画素領域の電子放出源1(又は1’)について、その電子放出源1(又は1’)と一致する交差領域を有するカソード電極ライン13と金属メッシュゲート4とを制御手段(図示省略)によって選択し、所定の電圧を印加する。これにより、この電子放出源1(又は1’)は励起し、その電子放出源1(又は1’)のエミッタ電極(図示省略)からは電子が放出され、カソード電極ライン13とアノードである上部基板12との間に印加された電圧によって電子は加速され、蛍光面14の蛍光体と衝突して可視光を放出し、画像を形成するものである。
【0070】
本発明に基づく電子放出源は、FED(Field Emission Display:電界放出型ディスプレイ)に好適であるが、対向する蛍光面パネルの構造や各部のパターン及び材質等は上述したものに限られず、また、その作製方法も種々採用できる。
【0071】
なお、上述した電子放出源の用途は、FED又はそれ以外のディスプレイ装置に限定されることはなく、真空管(即ち、カソードから放出される電子流をゲート電極(グリッド)によって制御し、増幅又は整流する電子管)に使用したり、或いは、カソードから放出される電子を信号電流として取り出すための回路素子(これは、上述したFEDの蛍光面パネルに光電変換素子を取付け、蛍光面パネルの発光パターンを光電変換素子で電気信号に変換する光通信用の素子も含まれる。)等にも応用可能である。
【0072】
【発明の作用効果】
本発明の第1の電子放出源の製造方法によれば、前記金属層と前記金属メッシュとを超音波により接合するので、非常に短時間で固定することができ、機械的強度も維持することができ、簡易なプロセスを実現し、例えば不良品の発生を減少させることができる。また、接合に必要なものは前記金属層のみであるのでシンプルな構成とすることができ、樹脂などの有機物を使用しないので、パネルの特性に悪影響を与えるようなガス等の発生もない。さらに、超音波接合の際に、金属の表面で摩擦によるクリーニング効果が発生し、金属表面に付着した酸化物や吸着ガスなどを除去することができるので、これらの不純物から発生するガス等による不良をなくすことができる。
【0073】
また、低温接合であるので前記基体に対して悪影響を与えず、不活性ガス雰囲気等を必要としないのでコストを大幅に削減することもできる。
【0074】
また、本発明の第1の製造方法により得られる電子放出源、並びにこの電子放出源を用いたディスプレイ装置は、上述したように、接合に必要なものは前記金属層のみであるのでシンプルな構造である。また、前記金属メッシュゲートを用いるので、前記金属メッシュゲートと前記エミッタ電極との距離を比較的大きく形成することができる。従って、前記金属メッシュゲートと前記エミッタ電極間に等電位面が形成され易く、前記エミッタ電極から放出される電子のアノード電極への移動を効率よく行うことができ、前記ゲート電極の電圧によってフィールドエミッションを容易に制御することができ、表示特性の大幅な改善を図ることが可能となる。
【0075】
一方、本発明の第2の電子放出源の製造方法によれば、前記金属層と前記金属メッシュとをレーザーにより溶接するので、非常に短時間で固定することができ、機械的強度も維持することができ、簡易なプロセスを実現し、例えば不良品の発生を減少させることができる。また、溶接に必要なものは前記金属層のみであるのでシンプルな構成とすることができ、樹脂などの有機物を使用しないので、パネルの特性に悪影響を与えるようなガス等の発生もない。
【0076】
また、断熱材からなる前記スペーサを設け、このスペーサ上に前記金属層を配し、前記金属層と前記金属メッシュゲートとをレーザー溶接するので、前記レーザー溶接の際に熱が発生しても、断熱材からなる前記スペーサが、発生した熱が前記基板にまで到達するのを防ぐことができるので、上述したような、前記基板にクラックが生じることはなく、製品としての信頼性の向上を図ることが可能である。
【0077】
また、本発明の第2の製造方法により得られる電子放出源、並びにこの電子放出源を用いたディスプレイ装置は、上述したように、溶接に必要なものは前記金属層のみであるのでシンプルな構造である。また、前記金属メッシュゲートを用いるので、前記金属メッシュゲートと前記エミッタ電極との距離を比較的大きく形成することができる。従って、前記金属メッシュゲートと前記エミッタ電極間に等電位面が形成され易く、前記エミッタ電極から放出される電子のアノード電極への移動を効率よく行うことができ、前記ゲート電極の電圧によってフィールドエミッションを容易に制御することができ、表示特性の大幅な改善を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による、本発明に基づく電子放出源の概略断面図である。
【図2】同、本発明に基づく電子放出源の製造手順の一例を工程順に示す概略断面図である。
【図3】同、本発明に基づく電子放出源の製造手順の一例を工程順に示す概略断面図である。
【図4】同、本発明に基づく電子放出源の概略断面図である。
【図5】同、本発明に基づく他の電子放出源の概略平面及び断面図である。
【図6】同、本発明に基づく更に他の電子放出源の概略断面図である。
【図7】同、本発明に基づく電子放出源を用いたディスプレイ装置の概略斜視図である。
【図8】従来例による電子放出源の概略断面図である。
【図9】同、電子放出源の概略断面図である。
【符号の説明】
1、1’、16…電子放出源、2…平面基板(ガラス基板等)、3…エミッタ電極、4…金属メッシュゲート、5…スペーサ(絶縁層)、
5’…スペーサ(断熱材)、6…金属層、7…振動ヘッド、8…蒸着マスク、
9…電子放出材料、10…ディスプレイ装置、11、17…下部基板、
12…上部基板、13、18…カソード電極ライン、14…蛍光面、
19…絶縁層、20…ゲート電極ライン、20a…ゲート電極部、
21…制御手段、22…微細孔、23…マイクロチップ、25…レーザーヘッド

Claims (12)

  1. 基体上のカソード電極ラインに複数のエミッタ電極を形成する工程と 、
    前記カソード電極ラインと交差する方向における前記基体の端部上にのみスペーサを 形成する工程と、
    前記スペーサ上に金属層を形成する工程と、
    前記複数のエミッタ電極にそれぞれ対応した電子通過孔を有する金属メッシュからな るゲート電極を、前記基体との間に全域で空間を保持した状態で、前記カソード電極ラ インと交差する方向において前記スペーサ上に配置する工程と、
    前記金属メッシュと前記金属層とを超音波接合する工程と
    を有する、電子放出源の製造方法。
  2. 前記エミッタ電極を微細な略円錐状、板状又はナノチューブ状の電子放出材料によって形成し、前記スペーサを絶縁材料によって形成する、請求項1に記載した電子放出源の製造方法。
  3. 基体上のカソード電極ラインに複数のエミッタ電極を有し、前記カソード電極ラインと交差する方向における前記基体の端部上にのみスペーサを有し、前記スペーサ上に金属層を有し、前記複数のエミッタ電極にそれぞれ対応した電子通過孔を有する金属メッシュからなるゲート電極が、前記基体との間に全域で空間を保持した状態で、前記カソード電極ラインと交差する方向において前記スペーサ上に配され、前記金属メッシュと前記金属層とが超音波接合されてなる電子放出源。
  4. 前記エミッタ電極が微細な略円錐状、板状又はナノチューブ状の電子放出材料によって形成され、前記スペーサが絶縁材料によって形成されている、請求項3に記載した電子放出源。
  5. 基体上のカソード電極ラインに複数のエミッタ電極を有し、前記カソード電極ラインと交差する方向における前記基体の端部上にのみスペーサを有し、前記スペーサ上に金属層を有し、前記複数のエミッタ電極にそれぞれ対応した電子通過孔を有する金属メッシュからなるゲート電極が、前記基体との間に全域で空間を保持した状態で、前記カソード電極ラインと交差する方向において前記スペーサ上に配され、前記金属メッシュと前記金属層とが超音波接合されてなる電子放出源と;この電子放出源と対向する位置に配された蛍光面と;を有し、前記電子放出源から放出される電子により前記蛍光面を発光させるように構成されたディスプレイ装置。
  6. 前記エミッタ電極が微細な略円錐状、板状又はナノチューブ状の電子放出材料によって形成され、前記スペーサが絶縁材料によって形成されている、請求項5に記載したディスプレイ装置。
  7. 基体上のカソード電極ラインに複数のエミッタ電極を形成する工程と 、
    前記カソード電極ラインと交差する方向における前記基体の端部上にのみ、断熱材か らなるスペーサを形成する工程と、
    前記スペーサ上に金属層を形成する工程と、
    前記複数のエミッタ電極にそれぞれ対応した電子通過孔を有する金属メッシュからな るゲート電極を、前記基体との間に全域で空間を保持した状態で、前記カソード電極ラ インと交差する方向において前記スペーサ上に配置する工程と、
    前記金属メッシュと前記金属層とをレーザー溶接する工程と
    を有する、電子放出源の製造方法。
  8. 前記エミッタ電極を微細な略円錐状、板状又はナノチューブ状の電子放出材料によって形成する、請求項7に記載した電子放出源の製造方法。
  9. 基体上のカソード電極ラインに複数のエミッタ電極を有し、前記カソード電極ラインと交差する方向における前記基体の端部上にのみ、断熱材からなるスペーサを有し、前記スペーサ上に金属層を有し、前記複数のエミッタ電極にそれぞれ対応した電子通過孔を有する金属メッシュからなるゲート電極が、前記基体との間に全域で空間を 保持した状態で、前記カソード電極ラインと交差する方向において前記スペーサ上に配され、前記金属メッシュと前記金属層とがレーザー溶接されてなる電子放出源。
  10. 前記エミッタ電極が微細な略円錐状、板状又はナノチューブ状の電子放出材料によって形成されている、請求項9に記載した電子放出源。
  11. 基体上のカソード電極ラインに複数のエミッタ電極を有し、前記カソード電極ラインと交差する方向における前記基体の端部上にのみ、断熱材からなるスペーサを有し、前記スペーサ上に金属層を有し、前記複数のエミッタ電極にそれぞれ対応した電子通過孔を有する金属メッシュからなるゲート電極が、前記基体との間に全域で空間を保持した状態で、前記カソード電極ラインと交差する方向において前記スペーサ上に配され、前記金属メッシュと前記金属層とがレーザー溶接されてなる電子放出源と;この電子放出源と対向する位置に配された蛍光面と;を有し、前記電子放出源から放出される電子により前記蛍光面を発光させるように構成されたディスプレイ装置。
  12. 前記エミッタ電極が微細な略円錐状、板状又はナノチューブ状の電子放出材料によって形成されている、請求項11に記載したディスプレイ装置。
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