JP3832327B2 - 鋼桁と鉄筋コンクリート橋脚との接合構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼桁と鉄筋コンクリート橋脚との接合構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鋼桁と鉄筋コンクリート橋脚とを剛結した橋脚の一例として、特開平8−302619号公報に記載された発明がある。この発明に係る複合部材の接合構造は、鋼構造梁部材の接合端を形成する鋼製主桁と、鉄筋コンクリート構造柱脚の頂部から鋼製主桁内に延在するように設けられた鉄筋コンクリート梁の接合端とを直接相互に一体的に接合したものである(従来技術1)。
【0003】
図11は従来技術1とほぼ同様の構造の鋼桁と鉄筋コンクリート橋脚との剛結構造を示す模式的斜視図、図12は一部を省略して示した図11のC−C断面図である。
図において、1は鉄筋コンクリート橋脚、2はこの鉄筋コンクリート橋脚1に剛結された鋼桁である。鋼桁2において、3a,3bは鉄筋コンクリート橋脚1上に設置されたI形断面の一対の主桁、4a,4bは鉄筋コンクリート橋脚1の直上において所定の間隔で主桁3a,3bの間に設置され、主桁3a,3bと一体に接合された横桁である。
【0004】
主桁3a,3bの下フランジ33の内側(主桁3a,3bの対向面側)の横桁4a,4bの間には、その上下面にスタッドが設けられており、また、横桁4a,4bのウェブ41の内側(横桁4a,4bの対向面)にもスタッド7が設けられている。8は鉄筋コンクリート橋脚1から延設されて、主桁3a,3bと横桁4a,4bに囲まれた領域に配筋された鉄筋である。
16は上記の領域に打設されたコンクリートで、鉄筋コンクリート橋脚1と鋼桁2を剛結する(従来技術2)。
【0005】
図13は従来の鋼桁と鉄筋コンクリート橋脚との接合構造の他の例を示す模式的斜視図、図14は一部を省略した図13のD−D断面図である。なお、図11、図12の従来技術と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。
【0006】
この従来技術においては、ウェブ41の両面にスタッド7が設けられた横桁4a,4bを、鉄筋コンクリート橋脚1の橋軸方向の両壁面より内側に設置すると共に、主桁3a,3bの下フランジ33には下面のみにスタッド7を設けたものである。
そして、主桁3a,3bのウェブ31と横桁4a,4bのウェブ41に囲まれた領域、及び横桁4a,4bのウェブ41の外側にコンクリート16を打設して、鉄筋コンクリート橋脚1に鋼桁2を剛結したものである(従来技術3)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来技術1〜3においては、主桁の下フランジ又は横桁のウェブと、鉄筋コンクリート橋脚との接合面に、活荷重などにより過大な支圧応力が発生し、後述の図6に示すように、鉄筋コンクリート橋脚の表面位置においてその支圧応力度が許容値の5倍程度に達するため、鉄筋コンクリート橋脚と鋼桁との接合部のコンクリートが破壊し、剥落するおそれがある。
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、主桁の下フランジ又は該下フランジ及び横桁のウェブと、鉄筋コンクリート橋脚又は鉄筋コンクリート橋脚及び主桁との接合面のコンクリートに発生する過大な支圧応力を低減することにより、コンクリートの破壊を防止することのできる鋼桁と鉄筋コンクリート橋脚との接合構造を提供することを目的としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明に係る鋼桁と鉄筋コンクリート橋脚との接合構造は、鋼桁と鉄筋コンクリート橋脚との水平接合面の端部にかかる鉛直方向の力によってコンクリートが破壊し、剥落するのを防止するために、前記鋼桁と鉄筋コンクリート橋脚との水平接合面の端部に弾性部材を配設すると共に、前記鋼桁の下面から前記鉄筋コンクリート橋脚の側面に内壁面にすべり止め部材が設けられた鉛直補剛部材を結合したものである。
【0010】
(2)また、本発明に係る鋼桁と鉄筋コンクリート橋脚との接合構造は、I形断面の複数の主桁及びこれら主桁の間に直交して接合されたほぼI形断面の一対の横桁を有する鋼桁と、頂部に該鋼桁が剛結される鉄筋コンクリート橋脚とを有し、前記横桁の下フランジに、内壁面にすべり止め部材が設けられ前記横桁のウエブと同一線上に鉛直に設置され、前記横桁の下フランジ及び主桁の下フランジに接合されて前記鉄筋コンクリート橋脚の上部に結合される鉛直補剛材を設けると共に、前記主桁の下フランジの下面に、前記鉛直補剛材の上部の内壁面に沿って水平方向に弾性部材を配設したものである。
【0011】
(3)また、上記(2)の横桁の両端部に、下面にすべり止め部材が設けられ前記横桁の間に水平に設置され、前記主桁のウエブ及び横桁の上フランジに接合された水平補剛材を設けると共に、前記横桁の上フランジの下面に該横桁のウエブの内壁面に沿って鉛直方向に弾性部材を配設した。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかのすべり止め部材に、スタッドを用いた。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る鋼桁と鉄筋コンクリート橋脚の接合構造の一実施の形態の模式的斜視図、図2は図1のA−A断面斜視図、図3は図1のA−A断面図、図4は図1のB−B断面図である。
図において、1は鉄筋コンクリート橋脚、2は鉄筋コンクリート橋脚1に剛結された鋼桁である。
【0013】
鋼桁2において、3a,3bはウェブ31、上フランジ32、下フランジ33によって形成されたI形断面の鋼材からなり、鉄筋コンクリート橋脚1の橋軸方向に設置された一対の主桁である。
4a,4bはウェブ41、上フランジ42、下フランジ43(下フランジ43は外側のみに設けられている)によって形成されたほぼI形断面の鋼材からなる一対の横桁で、主桁3a,3bの間において所定の間隔で鉄筋コンクリート橋脚1の直上に設置され、両端部が主桁3a,3bに溶接あるいはボルト等により接合されている。そして、これら主桁3a,3bと横桁4a,4bで囲まれた領域により空間部15が形成される(なお、以下の説明では、この空間部15の側を内側という)。17は鋼桁2上に敷設された床版である。
【0014】
5a,5bは横桁4a,4bのウェブ41と同一線上に鉛直に設置され、横桁4a,4bの下フランジ43及び主桁3a,3bの下フランジ33に溶接接合された鋼板からなる鉛直補剛材である。
6a,6bは両横桁4a,4bの両端部側において両者の間に水平に設置され、主桁3a,3bのウェブ31及び横桁4a,4bの上フランジ42に溶接により接合された鋼板からなる水平補剛材である。
【0015】
7a,7bは空間部15及びその下方において、主桁3a,3bの下フランジ33の上面及び下面に設けられた例えばスタッドの如き複数のすべり止め部材で、下面の方が上面より密に設けられている。
7cは横桁4a,4bのウェブ41の内壁面に設けられた複数のすべり止め部材、7dは鉛直補剛材5a,5bの内壁面に設けられた複数のすべり止め部材、7eは水平補剛材6a,6bの下面に設けられた複数のすべり止め部材である。なお、以下の説明では、すべり止め部材7a〜7eを単に7と記すことがある。8は鉄筋コンクリート橋脚1から延設され、空間部15内に配筋された鉄筋で、鉄筋コンクリート橋脚1に発生した力は、すべり止め部材7と鉄筋8を通じて鋼桁2に伝達される。
【0016】
10a,10bは主桁3a,3bの下フランジ33の下面において、鉛直補剛材5a,5bの内壁面に沿って水平方向に配設された板状の弾性部材、11a,11bは横桁4a,4bの上フランジ42の下面において、ウェブ41の内壁面に沿って鉛直方向に配設された板状の弾性部材である。なお、以下の説明では、弾性部材10a,10bを10、11a,11bを11と記すことがある。
【0017】
このような弾性部材10,11は、図5に示すように、例えば、鉛直補剛材5a,5bに設けたすべり止め部材7に対応して、その脚部の外径とほぼ等しい大きさの貫通穴12を設けると共に、横方向の各貫通穴12をスリット13により連結する。そして、スリット13を利用して貫通穴12を拡張し、すべり止め部材7の頭部から嵌合して鉛直補剛材5a,5bに当接させ、装着する。
【0018】
上記のような各部材からなる鋼桁2と鉄筋コンクリート橋脚1を接合するにあたっては、上部を若干残してコンクリート16を打設し、鉄筋コンクリート橋脚1を構築する。そして、その頂部に仮受け材(図示せず)を設置し、この仮受け材の上に、所定の間隔で主桁3a,3bを設置する。ついで、横桁4a,4bを鉄筋コンクリート橋脚1の上方において主桁3a,3b間に配置し、その両端部をそれぞれ溶接又はボルトにより主桁3a,3bに接合する。
【0019】
次に、横桁4a,4bのウェブ41と同一平面上において、主桁3a,3bの下フランジ33の下面に鉛直補剛材5a,5bを配置し、主桁3a,3bの下フランジ33及び横桁4a,4bの下フランジ43に、溶接、ボルト等により接合する。
また、横桁4a,4bの上フランジ42の両端部側において、両フランジ42の間に水平補剛板6a,6bを配置し、主桁3a,3bのウェブ31及び横桁4a,4bのフランジに溶接、ボルト等により接合する。
【0020】
次に、主桁3a,3bの下フランジ33と横桁4a,4bの下フランジ43の下面、及び横桁4a,4bのウェブ41の内壁面に、図5で説明した要領により弾性部材10,11を装着する。そして、鉄筋コンクリート橋脚1から延設された鉄筋8を空間部15内に配筋する。
この状態で、先ず、主桁3a,3bの下フランジ33の位置まで仮受け材を埋込んだ状態でコンクリート16を打設し、鋼桁2が鉄筋コンクリート橋脚1の上に載った状態にする。ついで、空間部15内に横桁4a,4bの上フランジ42の位置までコンクリート16を打設する。これにより、鋼桁2は鉄筋コンクリート橋脚1に剛結される。なお、上記の説明は、本発明の施工手順の一例を示すもので、現地の状況等に応じて適宜変更することができる。
【0021】
このように、本発明においては、主桁3a,3bの下フランジ33と、鉄筋コンクリート橋脚1との接合面の過大な支圧応力が発生する部分に弾性部材10を介在させ、さらに、内壁面にすべり止め部材7を設けた鉛直補剛材5a,5bを鉄筋コンクリート橋脚1の橋軸直角方向において横桁4a,4bの直下に設けた。また、横桁4a,4bのウェブ41の上部内壁面の鉄筋コンクリート橋脚1との接合面の、過大な支圧応力が発生する部分に弾性部材11を介在させ、かつ、下面にすべり止め部材7を設けた水平補剛材6a,6bを、横桁4a,4bの間において主桁3a,3b及び横桁4a,4bに接合した。
【0022】
上記のように構成した本発明によれば、例えば、鋼桁2に加わる死荷重及び活荷重によって鉄筋コンクリート橋脚1に、図3の矢印方向の支圧応力が発生すると、弾性部材10がこれを柔軟に受け、弾性部材10が完全に圧潰する前にこの支圧応力を鉛直補剛材5a,5bに設けたすべり止め部材7のせん断抵抗によって受けることにより、鉄筋コンクリート橋脚1に限界値を超える支圧応力度が作用するのを防止することができる。
【0023】
また、例えば大地震等により、鉄筋コンクリート橋脚1に、図3の矢印b方向の支圧応力が発生した場合は、弾性部材11がこれを柔軟に受け、弾性部材11が完全に圧潰する前にこの支圧応力を水平補剛材6a,6bに設けたすべり止め部材7のせん断抵抗によって受けることにより、上記と同様の効果を奏することができる。
このように、本発明においては、弾性部材10,11と、鉛直補剛材5a,5b又は鉛直補剛材5a,5bと水平補剛材6a,6bに設けたずれ止め防止部材7との相乗作用により、鉄筋コンクリート橋脚1に過大な支圧応力が発生するのを防止することができる。
【0024】
この場合、弾性部材10,11だけであれば、弾性部材10,11を設置しない部分に過大な支圧応力を受け、また、すべり止め部材7だけであれば、すべり止め部材7にせん断力が作用する前に鉄筋コンクリート橋脚1に過大な支圧応力が発生し、いずれの場合においてもコンクリートが圧壊する。すなわち、弾性部材10,11とすべり止め部材7の両者が存在することによって、はじめて上記の効果を得ることができる。
【0025】
図6は、従来の鋼桁と鉄筋コンクリート橋脚の接合構造と、本発明に係る接合構造とにおける主桁の下フランジの直下のコンクリート支圧応力度の分布を比較した線図である。
従来の接合構造においては、鉄筋コンクリート橋脚の表面位置において、コンクリートの支圧応力度が許容値の5倍程度発生するため、鉄筋コンクリート橋脚のコンクリートが剥離するおそれがある。
【0026】
一方、本発明における弾性部材10のみを介在させた場合は、鉄筋コンクリート橋脚の表面には大きな支圧応力が発生しないものの、橋軸方向の弾性部材10の終端部位置において従来と同程度の過大な支圧応力が発生することがわかる。
これに対して、弾性部材10とすべり止め部材7を有する鉛直補剛材5a,5bとの両者を設けた本発明においては、橋軸方向の弾性部材10の終端部で若干の支圧応力が発生するものの、すべての位置で、コンクリートの支圧応力度が許容値内に収まっていることがわかる。
【0027】
また、本発明の発明者は、コンクリートの支圧に関する要素実験を実施し、ひび割れの発生状況から、本発明に係る接合構造の優位性を検証した。実験供試体は、表1に示すように3体とした。
【0028】
【表1】
【0029】
また、載荷方法は、図7に示すように、鋼板18上に設けた高さH:0.6m、幅W:0.7mのブロック状のコンクリート16の上に、両側に張出した長さL:2mのH形鋼を載置し、間隔L1 :1.8mの位置を油圧ジャッキにより荷重Pで圧下した。なお、使用コンクリート16は、普通コンクリートとし、圧縮強度240kgf/cm2、最大骨材寸法20mm、空気量4.5%であった。
【0030】
上記による実験結果を図8〜図10に示す。
従来の接合構造である実験供試体1は、図8に示すように、荷重P=40tfで下フランジ33の直下のコンクリートが圧壊し、終局荷重P=100〜140tfでコンクリートが剥落し、ひび割れがコンクリートの底面まで達した。
また、本発明に係る弾性部材10のみを設けた実験供試体2は、図9に示すように、荷重P=70ftで下フランジ33の直下のコンクリートが圧壊し、荷重P=80tfでひび割れが発生し始め、終局荷重時P=100tfでコンクリートが剥落し、ひび割れが蜘蛛の巣状に発生した。この場合、コンクリートの圧壊は、実験供試体1よりも後に発生しているが、終局時のコンクリート破壊は、実験供試体1よりも激しいことがわかる。
【0031】
本発明に係る実験供試体3は、図10に示すように、実験供試体1,2の終局荷重に近い荷重P=120tfにおいても、下フランジ33直下のコンクリートに変状はみられず、その後、すべり止め部材7の耐力が失われたとき、すなわち、最終荷重P=160tfで初めてすべり止め部材7の位置からひび割れが発生した。
以上の載荷試験の結果から、本発明に係る鋼桁と鉄筋コンクリート橋脚の接合構造は、耐荷性のうえにおいても優れており、かつ、コンクリートの支圧破壊が発生する可能性がきわめて低い構造であることが確認された。
【0032】
【実施例】
本発明に係る橋梁の諸元については、対象となる構造の種類、規模等に応じて種々異なるが、図1の接合構造における寸法の一例を示せば、次の通りである。鉄筋コンクリート橋脚1の断面は、6.5m(橋軸直角方向)×3m(橋軸方向)である。主桁3a,3bの間隔は5.5mで、主桁3a,3bの高さ2.5m、上下のフランジ32,33の幅は0.65m、板厚は50mmで、主桁3a,3bのウェブ31の板厚は22mmである。また、横桁4a,4bの高さは2m、上フランジ42の幅は0.5m、板厚25mmで、下フランジ43の幅(片側のみ)は0.3m、板厚25mmで、横桁4a,4bのウェブ41の板厚は19mmである。
【0033】
鉛直補剛材5a,5bは水平方向(長さ)が6.15m、鉛直方向(幅)0.5mで、板厚は19mmであり、また、水平補剛材6a,6bの幅は0.5m、板厚は25mmである。さらに、主桁3a,3bの下フランジ33、横桁4a,4bのウェブ41、鉛直補剛材5a,5b及び水平補剛材6a,6bに設けたすべり止め部材7には、径22mm、高さ0.15mのスタッドを用いた。弾性部材10,11には板厚5mmのクロロプレンゴムを用い、その長さは弾性部材10が0.25m、弾性部材11が0.5m、幅は弾性部材10が0.65m、弾性部材11が0.5mである。
【0034】
上記の実施例における各部材の寸法、材料等はその一例を示すもので、適宜変更することができる。また、前述の実施の形態では、2主桁の場合を示したが、多主桁の場合でも本発明を実施することができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明に係る鋼桁と鉄筋コンクリート橋脚との接合構造は、I形断面の複数の主桁及びこれら主桁の間に直交して接合されたほぼI形断面の一対の横桁等からなる鋼桁と、頂部にこの鋼桁が剛結される鉄筋コンクリート橋脚とを有し、横桁の下フランジに、内壁にすべり止め部材が設けられた鉛直補剛材を接合すると共に、この鉛直補剛材の上部の内壁面に沿って弾性部材を配設したので、鉄筋コンクリート橋脚に過大な支圧応力が発生するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る鋼桁と鉄筋コンクリート橋脚との接合構造の模式的斜視図である。
【図2】図1のA−A断面斜視図である。
【図3】図1のA−A断面図である。
【図4】図1のB−B断面図である。
【図5】図3の鉛直補剛材等への弾性部材の取付例を示す斜視図である。
【図6】従来の接合構造と本発明の接合構造における主桁の下フランジの直下の支圧応力度の分布を示す線図である。
【図7】載荷実験装置の説明図である。
【図8】従来の接合構造の載荷実験の結果を示す説明図である。
【図9】従来の接合構造に本発明に係る弾性部材のみを配設した場合の載荷実験の結果を示す説明図である。
【図10】本発明に係る接合構造の載荷実験の結果を示す説明図である。
【図11】従来の鋼桁と鉄筋コンクリート橋脚との接合構造の模式的斜視図である。
【図12】一部を省略した図11のC−C断面図である。
【図13】従来の接合構造の他の例の模式的斜視図である。
【図14】一部を省略した図13のD−D断面図である。
【符号の説明】
1 鉄筋コンクリート橋脚
2 鋼桁
3 主桁
31 ウェブ
32 上フランジ
33 下フランジ
4 横桁
41 ウェブ
42 上フランジ
43 下フランジ
5 鉛直補剛材
6 水平補剛材
7 すべり止め部材
10,11 弾性部材
Claims (4)
- 鋼桁と鉄筋コンクリート橋脚との水平接合面の端部にかかる鉛直方向の力によってコンクリートが破壊し、剥落するのを防止するために、
前記鋼桁と鉄筋コンクリート橋脚との水平接合面の端部に弾性部材を配設すると共に、前記鋼桁の下面から前記鉄筋コンクリート橋脚の側面に内壁面にすべり止め部材が設けられた鉛直補剛部材を結合したことを特徴とする鋼桁と鉄筋コンクリート橋脚との接合構造。 - I形断面の複数の主桁及びこれら主桁の間に直交して接合されたほぼI形断面の一対の横桁を有する鋼桁と、頂部に該鋼桁が剛結される鉄筋コンクリート橋脚とを有し、
前記横桁の下フランジに、内壁面にすべり止め部材が設けられ前記横桁のウエブと同一線上に鉛直に設置され、前記横桁の下フランジ及び主桁の下フランジに接合されて前記鉄筋コンクリート橋脚の上部に結合される鉛直補剛材を設けると共に、前記主桁の下フランジの下面に、前記鉛直補剛材の上部の内壁面に沿って水平方向に弾性部材を配設したことを特徴とする鋼桁と鉄筋コンクリート橋脚との接合構造。 - 前記横桁の両端部に、下面にすべり止め部材が設けられ前記横桁の間に水平に設置され、前記主桁のウエブ及び横桁の上フランジに接合された水平補剛材を設けると共に、前記横桁の上フランジの下面に該横桁のウエブの内壁面に沿って鉛直方向に弾性部材を配設したことを特徴とする請求項2記載の鋼桁と鉄筋コンクリート橋脚との接合構造。
- 前記すべり止め部材にスタッドを用いたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鋼桁と鉄筋コンクリート橋脚との接合構造。
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