JP3831698B2 - 建物の土台補強構造 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、建築分野における木造家屋等の建物の土台補強構造に関するものである。
【0002】
平成7年に阪神大震災が発生してから、ビルディングを始め建築物の基盤や構造等の強化や補強がはかられている。特に、我が国では、個人住宅用として木造建築物が多く利用されており、従来の2階建てから3階建ての高階化の傾向にあり、より強度の強化が必要となり、火打ち金物、かどプレートなど従来よりも強度の強い補強用具が提案されて実施されている。
【0003】
上記木造建築物に関して、柱や梁等の交叉部や接合部を補強することについて多数の提案が行なわれているが、これらの補強とともに基礎と土台を従来に増して補強することが大切である。
【0004】
【先行技術文献】
木造建築物の基礎と土台の補強についての先行 技術に関して調査した結果、特開平10−227036号公報、特開2001−55793号公報、特開2000−273954号公報、特開2001−200588号公報などが提案されている。
【0005】
上記特開平10−227036号公報は、建築物の基礎スラブに補強繊維を混入した高強度の補強用コンクリートを利用して補強するものである。また、特開2001−55793号公報は、基礎のアンカーボルトによる土台の固定とは別に、床や壁を土台補強用金物を用いて土台に固定しようとするものである。
【0006】
また、特開2000−273954号公報は、木造軸組構造建物の通し柱と土台と基礎部を連結板の補強器具を取り付けて補強するものである。さらに、特開2001−200588号公報は、基礎と土台とをスラブ固定片に土台把持片を弾発付勢された連結部を介して接続固定するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このようにいろいろな補強手段が提案されているが、基礎と土台との幅が常に同一とは限らずにこれらの側面に段差が生じる場合が多々あり、このようなときには所定厚さのプレートを添付して段差を調整しているとともに、基礎と土台とを上記したように連結板や連結片でボルト、ナット等を介して接続しているものであった。
【0008】
そのため、基礎と土台との接続の調整に手間がかかったり、この基礎と土台との接続強度の向上に接続するボルト、ナットが必要で、締めつけの手数が多くなって時間がかかるものであった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような点に鑑みたもので、上記の課題を解決するために、木造建物等のコンクリートの基礎とその上に搭載する木材等の土台とを接続する建物の土台補強構造であって、上記基礎の側面と土台の側面に段差があっても容易に接合強化できるように、係止具をやや長く垂直状とした係止具本体の上端部から水平状にフック部を段差に対応した所定長さに突き出すとともに、被係止具をやや横長とした被係止具本体の端部からやや下方に向かってアーム部を水平状に上記フック部に係止できるように突き出し、水平状にフック部を所定長さ突き出した係止具とこのフック部を係止するアーム部を設けた被係止具とを段差のある基礎と土台のそれぞれの側面に固定して、上記基礎の側面と土台の側面に段差に対応して長くした係止具のフック部を被係止具のアーム部の内側から外側に挿入してフック部をアーム部に直接係止するように構成したことを特徴とする建物の土台補強構造を提供するにある。
【0010】
【発明の実施の態様】
本発明の建物の土台補強構造は、木造建物等のコンクリートの基礎とその上に搭載する木材等の土台とを接続する建物の土台補強構造であって、上記基礎の側面と土台の側面に段差があっても容易に接合強化できるように、係止具をやや長く垂直状とした係止具本体の上端部から水平状にフック部を段差に対応した所定長さに突き出すとともに、被係止具をやや横長とした被係止具本体の端部からやや下方に向かってアーム部を水平状に上記フック部に係止できるように突き出し、水平状にフック部を所定長さ突き出した係止具とこのフック部を係止するアーム部を設けた被係止具とを段差のある基礎と土台のそれぞれの側面に固定して、上記基礎の側面と土台の側面に段差に対応して長くした係止具のフック部を被係止具のアーム部の内側から外側に挿入してフック部をアーム部に直接係止するように構成したことを特徴としている。
【0011】
木造建物等の基礎1と土台2は、図1や図2のようにその幅が相違していて、図のように側面に段差3が生じることがある。
【0012】
このような段差3のある基礎1と土台2には、図1、図2のように係止具4と被係止具5をそれぞれボルトやコーチスクリュー等の固定具6、7で固定し、被係止具5に突き出したアーム部8に係止具4の突き出したフック部9を係合して基礎1に対して土台2の接合強度を簡単に補強できるようにしている。
【0013】
係止具4、被係止具5は、FRPやFMP(FPM)、セラミックスやこれらのコンポジット、アルミニウム合金やチタン合金等の軽金属、ステンレス等の鉄鋼材で一体成形することができる。特に、FRPが軽量で、錆びなくて、温度変化による結露も生じなくて腐食に強く、害虫による影響がなくて好ましい。また、後述するように複雑な形状品の大量生産も可能であって好ましい。
【0014】
上記FRPの係止具4としては、長繊維や短繊維のガラス繊維や炭素繊維、アラミド繊維、ケプラー繊維を添加して強化したものが、軽量化効果、剛性、耐衝撃性、振動減衰特性が良くて好ましく使用でき、図1、図2のように内側に補強用リブ10を適宜に配設して、やや長く垂直状とした係止具本体11の上端部を水平方向にフック状に折曲するとともに、上記した基礎1と土台2の側面の段差3を十分に調整できる長さに(通常40〜50mm位あれば十分に調節可能)水平状に突き出したフック部9としているものである。なお、フック部9も、内側に補強用リブ10を適宜に配設している。
【0015】
また、上記被係止具5も、長繊維や短繊維のガラス繊維や炭素繊維、アラミド繊維、ケプラー繊維を添加して強化したFRPとして軽量化効果、剛性、耐衝撃性、振動減衰特性が良くしたものが使用でき、図1、図2のように内側に補強用リブ13を適宜に配設し、そのFRPのやや横長とした被係止具本体14の両側部から両端支持状にやや下方側に向かって所定幅のアーム部8を水平状に突き出し、図1〜図4のように上記した係止具4のフック部9を挿入してその段落部15を係止するようにしている。
【0016】
なお、上記のように被係止具5は、U形状の両端支持状のアーム部8とすることが強度を有効に高められて好ましいが、L形状の片持支持状にすることもでき、また係止具4を基礎1に固定し被係止具5を土台2に固定することが好ましいが、逆に取り付けるようにするなど本発明の趣旨に基づいて適宜の変形態様が実施可能である。
【0017】
【実施例】
図1以下は、本発明の実施例を示すものである。木造軸組構造用の基礎1は、コンクリートスラブで所定幅に形成し、その上に搭載する土台2は図1や図2のように基礎1の側面と段差3がついて設置されたものである。
【0018】
係止具4、被係止具5は、上記したようにFRPで所要の補強用リブ10、12を設けるようにして射出成形やプレス成形していて、図1や図2のように土台2の所定位置に被係止具5の被係止具本体14をコーチスクリューの固定具6で固定し、水平に突き出したアーム部8に係止具4のフック部9を下方から挿入してその段落部15を係止し、係止具4の垂直状の係止具本体11を基礎1に埋設したボルトの固定具7にナットを介して締め付けて補強することができる。
【0019】
このように係止具4のフック部9を40〜50mmほどの長さにしておくことによって、上記のようにアーム部8にフック部9を簡単に係止するだけで、基礎1と土台2との段差3を十分に吸収できて基礎1と土台2とを結合して補強することができる。
【0020】
また、上記補強用の係止具、被係止具は、FRPで成形しているため、鉄鋼材に比して4分の1以上の軽量化がはかれ、これを基礎面部位に位置していても、温度変化による結露が生じにくくて、錆びずに安定した強度を保有できるものである。また、材料のリサイクル化も可能である。
【0021】
なお、実施例では、基礎と土台の一側面側の取り付けについて説明したが、その反対の側面側の適宜の位置にも取り付けることができ、建物の中心部に対して前後方向や左右方向等に適宜に施工することによって、上下の振動のみならず、前後や左右の振動に対してもバランスよく補強することができる。
【0022】
また、上記では、木造軸組構造の建物について説明したが、プレハブ構造の土台のものについても同様に適用することができる。
【0023】
またさらに、係止具、被係止具は、上記したようにFRPが好ましいが、アルミニウム合金等の軽量材で代替することもでき、さらにステンレススチール等の鉄鋼材の利用も可能である。
【0024】
【発明の効果】
以上のように本発明にあっては、木造建物等のコンクリートの基礎とその上に搭載する木材等の土台とを接続する建物の土台補強構造であって、係止具をやや長く垂直状とした係止具本体の上端部から水平状にフック部を段差に対応した所定長さに突き出すとともに、被係止具をやや横長とした被係止具本体の端部からやや下方に向かってアーム部を水平状に上記フック部に係止できるように突き出し、水平状にフック部を所定長さ突き出した係止具とこのフック部を係止するアーム部を設けた被係止具とを段差のある基礎と土台のそれぞれの側面に固定して、上記基礎の側面と土台の側面に段差に対応して長くした係止具のフック部を被係止具のアーム部に係止するので、基礎の側面と土台の側面に段差があっても、係止具の上端部から水平状に所定長さに突き出したフック部を、被係止具の端部からやや下方に向かって突き出したアーム部に係止でき、簡単にその段差を解消できて基礎と土台との接合強度を高めることができ、耐震強度の強い建物とすることができる。
【0025】
また、被係止具に水平状に両端支持状のアーム部を突き出すことによって、基礎と土台との接合強度をより高めることができる。
【0026】
特に、係止具および被係止具をこれらの内側にそれぞれ所要の補強用リブを設けて補強したFRPやセラミックスで一体成形して形成することによって、土台補強構造を補強できて軽量で、錆びなくて、温度変化による結露も生じなくて腐食に強く、害虫による影響がなく、さらに複雑な形状品の大量生産も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の側断面図、
【図2】同上の他の使用例の側断面図、
【図3】同上の係止具、被係止具の係合説明用正面図、
【図4】同上の係合説明用平面図、
【図5】同上の被係止具部の側断面図(a)、(b)と背面図(c)。
【符号の説明】
1…基礎 2…土台 3…段差 4…係止具
5…被係止具 8…アーム部 9…フック部
Claims (3)
- 木造建物等のコンクリートの基礎とその上に搭載する木材等の土台とを接続する建物の土台補強構造であって、
上記基礎の側面と土台の側面に段差があっても容易に接合強化できるように、係止具をやや長く垂直状とした係止具本体の上端部から水平状にフック部を段差に対応した所定長さに突き出すとともに、被係止具をやや横長とした被係止具本体の端部からやや下方に向かってアーム部を水平状に上記フック部に係止できるように突き出し、
水平状にフック部を所定長さ突き出した係止具とこのフック部を係止するアーム部を設けた被係止具とを段差のある基礎と土台のそれぞれの側面に固定して、上記基礎の側面と土台の側面に段差に対応して長くした係止具のフック部を被係止具のアーム部の内側から外側に挿入してフック部をアーム部に直接係止するように構成したことを特徴とする建物の土台補強構造。 - 被係止具が水平状に両端支持状のアーム部を突き出したもので、係止具のフックをそのアーム部に挿入して当接して係止した請求項1に記載の建物の土台補強構造。
- 係止具および被係止具をこれらの内側にそれぞれ所要の補強用リブを設けて補強したFRPやセラミックスで一体成形して形成した請求項1または2に記載の建物の土台補強構造。
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