JP3831299B2 - 食品用洗浄、殺菌装置と方法 - Google Patents

食品用洗浄、殺菌装置と方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品用洗浄、殺菌装置およびそれを用いた食品の洗浄、殺菌方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
食品洗浄は加工された製品に用いられることは少なく、食品工場でも家庭の台所でも食品素材に対して行われることが多いが、特に野菜、果物など、生鮮食品と称せられる素材は生きた細胞の集団であるから、洗浄には格別の留意が必要である。そして、食品の洗浄には必ず洗剤が用いられているのが実情である。しかし、洗剤を用いるとこれが食品中に残留する恐れは避けることができない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、まず第1に洗剤を用いないで食品を洗浄すること、第2は、化学薬品(例えば消毒剤や減菌剤など)を用いないで食品を殺菌することにある。
【0004】
本発明の第1は、(1)水槽、(2)水槽に設けられた食品移送用コンベアーまたは食品移送用かご、(3)水槽内に挿入して設けられた複数の振動撹拌手段、(4)前記水槽に設けられた、(イ)少なくとも1種の殺菌性の金属および/または殺菌性の金属化合物含有表面層を有する殺菌部材、(ロ)磁力発生部材および(ハ)紫外線照射手段よりなる群から選ばれた少なくとも1つの殺菌手段、
よりなる食品用洗浄、殺菌装置において、前記振動撹拌手段が、振動発生手段と振動棒との連係部、または振動棒自体の一部に電気的絶縁領域を設けた絶縁式振動撹拌手段であって、前記絶縁式振動撹拌手段を一方の極とし、水槽自体、水槽に挿入された導電体または他の絶縁式振動撹拌手段を対極とし、これに電流を流すことのできる定電流装置を接続したものであることを特徴とする食品用洗浄、殺菌装置に関する。
本発明の第2は、前記殺菌部材が振動撹拌手段に用いられている振動羽根および/または補助羽根の表面に設けられているものである請求項1記載の食品用洗浄、殺菌装置に関する。
本発明の第3は、前記殺菌部材が、殺菌性の金属または殺菌性の金属化合物含有表面層を有する粒子である請求項1または2記載の食品用洗浄、殺菌装置に関する。
本発明の第4は、前記殺菌性の金属化合物がアナターゼ型酸化チタンである請求項1〜3いずれか記載の食品用洗浄、殺菌装置に関する。
本発明の第5は、前記紫外線照射手段が、殺菌性の金属および/または殺菌性の金属化合物含有表面層を照射するように付設されている請求項1〜4いずれか記載の食品用洗浄、殺菌装置に関する。
本発明の第6は、前記紫外線照射手段が(i)光源、( ii )処理槽内にある殺菌性の金属および/または殺菌性の金属化合物含有表面層近傍および/または密着して設けられた漏光部および( iii )前記光源と漏光部とを光学的に接続する光ファイバを有するものである請求項1〜5いずれか記載の食品用洗浄、殺菌装置に関する。
本発明の第7は、前記磁力発生部材が振動撹拌手段における振動羽根を固定するための振動羽根用固定部材である請求項1〜6いずれか記載の食品用洗浄、殺菌装置に関する。
本発明の第8は、食品が水槽から出た後でさらに水洗するための水洗手段を付設した請求項1〜7いずれか記載の食品用洗浄、殺菌装置に関する。
本発明の第9は、請求項1〜8いずれか記載の食品用洗浄、殺菌装置を用い、その振動撹拌手段における振動羽根を水槽内の水中に挿入し、インバーターにより振動モーターに10〜200Hzの間の所望の振動を発生させ、この振動を振動羽根に伝えることにより、振動羽根を振幅0.1〜15mm、振動数200〜1000回/分で振動させることを特徴とする食品の洗浄、殺菌方法に関する。
本発明の第10は、水槽中の処理水が流速100mm/秒以上で流動しているものである請求項9記載の食品の洗浄、殺菌方法に関する。
本発明の第11は、請求項1〜8いずれか記載の食品用洗浄、殺菌装置を用いて水を振動撹拌し、このように処理することにより得られた処理水を用いて食品を洗浄、殺菌することを特徴とする食品の洗浄、殺菌方法に関する。
【0005】
本発明の第12は、(A)処理槽、(B)1つまたは複数の絶縁式振動撹拌手段、(C)少なくとも1種の殺菌性の金属および/または殺菌性の金属化合物含有表面層を有する殺菌部材、(D)紫外線照射手段よりなる飲料および/または流動性食品の殺菌装置において、前記振動撹拌手段が、振動発生手段と振動棒との連係部、または振動棒自体の一部に電気的絶縁領域を設けた絶縁式振動撹拌手段であって、前記絶縁式振動撹拌手段を一方の極とし、処理槽自体、処理槽に挿入された導電体または他の絶縁式振動撹拌手段を対極とし、これに電流を流すことのできる定電流装置を接続したものであることを特徴とする飲料および/または流動性食品の殺菌装置に関する。
本発明の第13は、前記殺菌部材が処理槽および/または絶縁式振動撹拌手段の少なくとも一部に付設されたものである請求項12記載の飲料および/または流動性食品の殺菌装置に関する。
本発明の第14は、前記殺菌部材が絶縁式振動撹拌手段の振動羽根および/または補助羽根の表面に設けられているものである請求項12または13記載の飲料および/または流動性食品の殺菌装置に関する。
本発明の第15は、前記殺菌性の金属化合物部材がアナターゼ型酸化チタンである請求項12〜14いずれか記載の飲料および/または流動性食品の殺菌装置に関する。
本発明の第16は、前記紫外線照射手段が殺菌性の金属および/または殺菌性の金属化合物含有表面層を照射するように付設されている請求項12〜15いずれか記載の飲料および/または流動性食品の殺菌装置に関する。
本発明の第17は、前記紫外線照射手段が(i)光源、( ii )処理槽内にある殺菌性の金属および/または殺菌性の金属化合物含有表面層近傍および/または密着して設けられた漏光部および( iii )前記光源と漏光部とを光学的に接続する光ファイバを有するものである請求項12〜16いずれか記載の飲料および/または流動性食品の殺菌装置に関する。
本発明の第18は、さらに磁力発生部材を付設した請求項12〜17いずれか記載の飲料および/または流動性食品の殺菌装置に関する。
本発明の第19は、前記磁力発生部材が振動撹拌手段における振動羽根を固定するための振動羽根用固定部材である請求項12〜18いずれか記載の飲料および/または流動性食品の殺菌装置に関する。
本発明の第20は、請求項12〜19いずれか記載の飲料および/または流動性食品の殺菌装置を用い、その振動撹拌手段における振動羽根を処理槽内の飲料および/または流動性食品中に挿入し、インバーターにより振動モーターに10〜200Hzの間の所望の振動を発生させ、この振動を振動羽根に伝えることにより、振動羽根を振幅0.1〜15mm、振動数200〜1000回/分で振動させることを特徴とする飲料および/または流動性食品の殺菌方法に関する。
本発明の第21は、処理槽中の飲料および/または流動性食品がアルカリ金属ハロゲン化物を含有するものである請求項20記載の飲料および/または流動性食品の殺菌方法に関する。
【0006】
本発明でいう殺菌とは、抗菌、静菌、除菌、滅菌、殺菌、防腐、サニタイズなどの用語を総括して使用しているものである。
【0007】
本発明の水槽の大きさは、とくに制限するものではないが、横幅は搬送用コンベアーベルトまたは搬送用かご(かごを回転させれば一層好ましい)と振動撹拌手段が収納できるサイズが必要であり、縦幅は食品の洗浄、殺菌が達成できる長さが必要であるが、通常野菜や果物の洗浄、殺菌であれば、浸漬されている時間が5〜10分程度になるだけの距離があれば充分である。搬送用かごの場合は、一本または複数本の循環ロープにつぎつぎに搬送用かごをつるして使用することができる。
【0008】
本発明の概要を図1および図2を用いて説明する。図1は本発明の1具体例を示す上面図であり、図2は、図1のX−X線断面図であり、図1においては、図2に示す搬入用コンベアー52と搬出用コンベアー53は省略してある。1は細長い水槽であり、51は水中搬送用コンベアーであり、55は水槽に一定間隔で設置されている振動撹拌手段である。
【0009】
図3は、図1のY−Y線拡大断面図であり、図4は図3のZ−Z線断面図であり、いずれも本発明で用いる振動撹拌手段55および水中搬送用コンベアー51の具体例を示す。図3と図4に示す食品用連続洗浄、殺菌装置においては、振動撹拌手段が装置の片側のみに設けられているが、図10に示すように装置の両側に振動撹拌手段を設けることもできる。なお、図10では水中搬送用コンベアー51の記載を省略している。なお、この水中搬送用コンベアーも振動モーター(振動撹拌手段に用いている振動モーターとは別個のものを用いた方がよい。なお、この種の振動型コンベアーとしては、大東振動工学株式会社製造、ユーラステクノ株式会社発売の商品名 バイブロンコンベヤがある。)により振動させ、洗浄、殺菌効果を高めることができる。図10は、図3と同様、図1のY−Y線拡大断面図であり、図4に対応する図面は、図3とほぼ同様であるので省略した。
【0010】
本発明装置の1例を添付の図3〜6により詳細に説明する。図3は、本発明装置の1例を示すものであって、横断面図である。図4は、前記装置の1部縦断面図である。本発明の装置は振動モーター2に振動棒7が取付けられ、さらに、振動棒7に、少なくとも1種の殺菌性金属または金属化合物含有表面層を有する振動羽根8が好ましくは図示されていない上下に設けた押え板を介して図6に示すように振動羽根用固定部材(好ましくは磁性材料製)10例えばナットや固定板等により回転不能に固定されている。本例では振動羽根8は5枚で構成されている。振動モーター2の振動を水槽1に伝達させないため、振動モーター2を上面に支持固定する本体載置台37の下方に振動吸収機構兼横ゆれ防止機構11を設ける。振動吸収機構は、台板46と本体載置台37との間にバネ3を介装し、横すべり防止のため台板46上に固定したガイドシャフト48と本体載置台37の下に固定したガイドシャフト47が上下に摺動可能にスプリング(バネ)3内を貫通している。上記バネ3に代え、ゴム等の緩衝体を用いてもよい。この場合には、ガイドシャフト5と緩衝体は別位置に設ける。羽根は殺菌性の金属をめっきした金属製、殺菌性の金属をめっきしたプラスチック製あるいはTi金属の表面にアナターゼ型酸化チタン層を設けたもので厚み1.5mmのものを使用した。
【0011】
振動数を制御するためにはトランジスターインバーターを振動モーターの前に結線し、200Vを供給して使用することができる。振動モーター2の振動エネルギーは振動吸収体機構の振動吸収体、例えばバネ3により水槽1から絶縁され、該エネルギーは振動棒7より洗浄水に振動羽根8により伝えられ、洗浄水が振動流動する。振動発生手段として振動モーター2を使用することができる。
【0012】
前記振動羽根は、インバーターにより制御された振動モーターにより10〜200Hz、好ましくは20〜60Hzの間の任意の特定の振動を生じるが、この振動羽根の材質および厚みは、この振動により羽根がしなりながら振動するものであることが好ましい。
【0013】
通常、振動モーターは、水槽上、水槽側壁にあるいは固い床上に架台をおきその上にセットする。槽の厚みが薄く(ステンレス槽5mm以下)液の振動によりタンク側壁や床面に振動が伝えられる場合は槽の外側に架台を設置することが好ましい。槽の厚みが5mm以下の場合には、槽の側壁にバンドを締めるような要領で補強部材を付設し、そこに振動装置を設置するとよい。振動モーターの発生する振動は、基本振動部材を介して振動棒に伝えられる。この場合、振動モーターは通常基本振動部材の下側に吊り下げる形でセットすることが好ましい。このようにすることにより重心を下げることができ、横ぶれの発生を極めて少なくすることができる。
【0014】
本発明における振動発生手段は、通常、振動モーター(マグネットモーター、エアーモーター等も含む)により基本振動部材や振動伝達部材などを振動させるシステムを採用している。振動モーターに代えて電磁マグネットあるいはエアーガンなどの振動発生手段も使用することができる。
【0015】
振動羽根部は、振動羽根と振動羽根用固定部材よりなるが、振動羽根を複数枚重ねたもの、あるいは振動羽根と振動羽根用固定部材を一体成形したものを使用することができる。
【0016】
前記振動羽根は、材質として、好ましくは薄い金属、弾力のある合成樹脂等が使用できるが、振動モーターの上下の振動により、少なくとも羽根板の先端部分がフラッター現象(波を打つような状態)を呈する厚みであり、これにより系に振動に加えて流動を与えることのできるものが好ましい。金属の振動羽根の材質としてチタン、アルミニウム、銅、鉄鋼、ステンレス鋼、磁性鋼などの磁性金属、これらの合金が使用できる。合成樹脂としては、ポリカーボネート、塩化ビニル系樹脂、ポリプロピレンなどが使用できる。振動エネルギーを伝えて振動の効果を上げるため厚みは特に限定されないが一般に金属の場合は0.2〜2mm、プラスチックの場合は0.5〜10mmが好ましい。過度に厚くなると振動撹拌の効果が減少する。
【0017】
振動羽根の材質として弾性のある合成樹脂等を使用する場合には、厚みは特に限定されないが一般に0.5〜5mmが好ましいが、金属たとえばステンレスの場合は0.2〜1mmたとえば0.6mmのものが好ましい。また、振動板の振幅は、0.1〜15mm、好ましくは0.5〜5mmである。
【0018】
振動軸に対し振動羽根は一段又は多段に取り付けることができる。振動羽根を多段にする場合、水位、容量、振動モーターの大きさにより変化し、必要に応じて5〜7枚と増加することができる。多段の段数を増加する場合、振動モーターの負荷を大きくすると振動巾が減少し、振動モーターが発熱する場合があるが、この場合は振動モーターの容量を大きくする。振動羽根は一体でもよい。振動軸に対し振動羽根部の角度は水平でもよいが、ある程度の角度をもたせることができ、角度α(図6参照)が5〜30度とくに10〜20度にして振動に方向性をもたせることもできる。多数の振動羽根のうち、下位の1〜2枚は図3に示すように下向きの角度とし、それ以上のものは上向きの角度とすることができる。このようにすると水槽下部の水がよく撹拌できて好ましい。
【0019】
振動羽根は振動羽根用固定部材により上下両面から挾みつけて振動棒に固定することにより振動羽根部を形成することができる。また、振動羽根用固定部材と振動羽根は振動軸の側面からみて図6に示すように一体的に傾斜していることができる。
【0020】
また、振動羽根と振動羽根用固定部材は例えばプラスチックスを用いて一体成形することにより製造することもできる。この場合は振動羽根と、振動羽根用固定部材を別々に使用する場合に較べて、その接合部分に被処理物が浸入、固着し、洗浄に手間がかかるという欠点を回避することができる。また、羽根と固定部材を一体化したことにより、厚みの段差が発生せず、応力集中を避けることができるので、羽根の使用寿命を大幅に延長することができる。
【0021】
一方では振動羽根と振動羽根用固定部材を別々に作っておけば、振動羽根のみをとりかえることができるが、一体成形のものでも交換は可能である。この場合の振動羽根、振動羽根用固定部材、一体成形品はプラスチックスに限らず、前述の種々の材料が使用できる。振動羽根用固定部材10を使用するときは、上下から振動羽根をはさみつけて使用するが、この固定部材は上下で、その大きさを異ったものとすることもでき、これにより振動応力を分散させることができる。
【0022】
また、図6にみられるように、振動羽根用固定部材10と振動羽根8の間に合成樹脂シート例えば弗素樹脂シートまたはゴムシート33を介在させ、これにクッション作用を持たせることにより振動羽根の応力を分散することができる。また、前記合成樹脂シートやゴムシート33は前記振動羽根用固定部材10より長めで、振動羽根の先端方向にやゝ突出している長さとすることが好ましい。
【0023】
図3ないし図4に示す振動羽根8は、2本の振動棒7、7の間にかけ渡された状態になっているが、図7に示すように1本の振動棒7に振動羽根8を取り付けた形でも使用できる。
【0024】
図3〜4および図7に示す振動撹拌手段はいずれも振動羽根が大局的には上下方向に振動するタイプであるが、振動羽根は大局的にみれば水平方向に振動させてもよい(図8参照)。なお、図8は図3と同様の横断面図である。
この場合には振動モータ2の振動を第1の振動伝達部材20および第2の振動伝達部材21を介して水槽底部に設けられた振動棒7に伝達するものである。図8では振動羽根8は振動棒7に対して直角方向に固定されているが、これも図6に示すように振動棒7に対してα度傾斜させることができるのは勿論である。図8では搬送用コンベアーは図示せず、省略されているが、実際には振動羽根8、8…の上部に搬送用コンベアーが図3と同様に存在している。
【0025】
前記殺菌性の金属としては、Ag、Au、Tiおよびこれらの合金などを使用することができる。ちなみにチフス菌に対する最小発育阻止濃度(MICで示す)は、Agが2×10−6、Auが1.2×10−4である。
【0026】
前記殺菌性の金属化合物としては、TiO、SrTiO、ZnO、CdSe、GaAs、CdS、NiO、SnO、Nb、WOなどを挙げることができるが、とくにアナターゼ型酸化チタンが好ましい。この種の光触媒型の殺菌性金属化合物は、紫外線(380nm以下の近紫外線を含む)を照射しておけば、活性がおとろえることがない。
【0027】
本発明における磁性材料としては、永久磁石(硬磁性材料)を用いることもできるし、電磁石を用いることもできるし、また場合によっては軟磁性材料を用いることもできる。硬磁性材料としては、フェライト磁性材料、希土類磁性材料、磁性鋼などがあり、具体的には、アルニコ磁石、サマリウムコバルト磁石、ネオジウム磁石、鉄磁石、ホウ素磁石などを挙げることができる。また、軟磁性材料の場合は、該材料のまわりにコイルを巻き、これに電流を流して電磁石の原理により軟磁性材料に、その都度必要な磁力を与えたのち、使用することもできる。軟磁性材料としては軟鉄、ケイ素鋼、パーマロイなどを挙げることができる。前記電磁石の原理で磁性を付与するに際しては、極性を、(1)プラスからマイナスに、(2)マイナスからプラスに、(3)すべてをマイナスに、(4)すべてをプラスに、あるいは(5)例えば、特定の金属部品はプラスに、他の特定の金属部品はマイナスに、といったように選択的にプラスとマイナスを与えることもできる。またこれら磁性材料としては実公昭53−21438号公報記載の可撓性薄板磁石も使用することができるし、磁性材料粒子をゴムやプラスチックス中に分散させた組成物も使用できる。磁力の強さは500エルステッド以上であることが好ましい。
【0028】
磁性材料で構成されている部位は、磁性材料が比較的加工しにくい材料であることから、微妙な形状を要求される部位に使用することは避けることが好ましい。1つの具体例としては、図41に示すように振動羽根固定部材10を十字状に切り抜き、そこに磁性材料26を嵌合することである。もう1つの例としては、水槽全体あるいは水槽の壁の一部を磁性材料とすることもできるし、水槽への水の出入口部などに格子状、金網状、多孔板状、ラッシリング状、球状など任意の形状物の形で挿入物とした磁性材料を用いることができる。これらの挿入物は必要に応じて、殺菌性金属のめっき層や殺菌性の金属化合物表面層をもつものであることができる。
【0029】
処理系への紫外線照射(近紫外線照射を含む)は、水槽内に紫外線照射装置を組み込んでもよいし、水槽の外部から紫外線を照射したり、処理系を一度水槽外にパイプ、好ましくはガラスパイプや石英パイプで引き出し、水槽とは別の場所で処理液に紫外線を照射することもできる。紫外線の照射のみでも照射量が多い場合にはそれなりの効果はあるが、本発明において殺菌材料として金属、合金またはその酸化物を用いている場合、とくに酸化チタンや酸化マンガンのように光触媒機能をもつものを使用する場合には、紫外線照射量が少なくても一層殺菌能力を向上させることができる。
また、撹拌手段の1部に殺菌材料としての金属、合金または酸化物を用いている場合には、それに紫外線を照射することが好ましい。たとえば、振動羽根用固定部材の表面にAgめっきをしたものやTiO膜をもつものの場合には、これに効率よく紫外線を照射することが好ましい。
【0030】
前記紫外線を照射するための照射灯として
Figure 0003831299
などを挙げることができる。波長としては200〜400nm、好ましくは200〜300nmのものであり、一般に中心が253.7nmの波長をもつ高圧水銀ランプなどを用いることができる。
【0031】
通常、殺菌性材料としてTiOやZnOのような光触媒系の金属酸化物を用いる場合は、水槽の内部に2重の石英管の中心に紫外線ランプを設置するか振動撹拌手段の羽根に接近して槽上に反射用カバー付紫外線ランプをつけて振動羽根に光照射が当る様に角度を調整し、殺菌材料表面を活性化するように設置し、処理中照射をつづけて処理時間の短縮、長時間の活性化を維持することが好ましい。
本発明においては、殺菌材料としては前述のものが使用できるが、必要に応じて、次亜塩素酸ソーダ、塩素ガス、次亜塩素酸、サラシ粉、ニトロフラゾン、ニトロフリルアクリル酸アミドなど、公知の殺菌剤を併用してもよい。ただし、本発明においては、これら殺菌剤を使用する場合でもその使用濃度を従来のものより1/5〜1/10という低いレベルにすることが可能である。
【0032】
図9は、振動撹拌手段の両側に防水透明石英管内に紫外線灯または近赤外線灯60を封入したものをセットした側を示している。とくにこれらの光照射は、アナターゼ型酸化チタンのように光触媒的作用をもつ殺菌材料を用いる場合には、本来の光照射による殺菌作用のみではなく、酸化チタンなどの殺菌層を一層活性化する作用も示すので、とくに有効である。なお、図9の光照射手段は、光源を水中に設けているが、水中でなく水面上に設けてもそれなりの効果をあげることができる。
【0033】
さらに、本発明においては、前記紫外線照射手段が(i)光源、(ii)処理槽内にある殺菌性の金属および/または殺菌性の金属化合物含有表面層近傍および/または密着して設けられた漏光部および(iii)前記光源と漏光部とを光学的に接続する光ファイバを有するものとすることができる。
【0034】
前記光ファイバは、複数の光ファイバ素線の集合体からなり、かつ屈曲性を有するものであることが好ましい。前記光ファイバ素線は、直径0.1〜5.0mmのものが好ましい。
【0035】
本発明においては、水槽または水槽内に設けられている振動撹拌装置をはじめとする各種配置部材の表面近傍および/または表面に密着した状態で前記漏光部を取付ける。取付けの具体例としては、漏光部を部分的に前記表面近傍または表面に密着した状態で固定できる押え部材と前記押え部材を前記表面に固定する固定具を用いることができる。固定具はビス−ナットのような機械的手段や接着剤のような化学的手段でもよい。
【0036】
殺菌部材の層を有する表面近傍および/または表面に密着した状態で漏光部を設けるのが好ましいが、漏光部は、1.0mm〜100mmの間隔で互いにほぼ平行になるように設けることがとくに好ましい。
【0037】
前記殺菌部材の層を有する表面とするのに特に好ましい部位は、振動羽根および/または振動羽根用固定部材である。
【0038】
殺菌部材の層と紫外線照射手段を組み合せた本発明の1つの具体例を図11〜13に示す。図11は側断面図、図12は、図11のX−X線断面図、図13は上面図である。これらの主要部分は、本質的には図3〜4に示す本発明装置と同じであるが、その振動羽根8に殺菌部材よりなる表面層を設け、この表面層に槽外部に設けた紫外線光源71から光ファイバ72を通じて紫外線を照射する手段を付設したものである。なお、図11〜13では、図3〜4に示す搬送用コンベアーベルト51はその記載を省略している。
【0039】
図14〜15には、前述の振動羽根8に殺菌部材の層77よりなる表面層上に漏光部73を例えば1.0〜100mm間隔でほぼ平行に配置したものである。漏光部73は光ファイバを経由して送られてきた光をここで目的物に照射させることができるものであればその材料に制限はないが、例えば図17〜18に示すように光ファイバの下半部の表面をサンドブラストなどのブラスト処理で粗面化したものであることができる。これにより光ファイバに導入された光が漏光部73における前記粗面化部分である漏光領域76から光が漏出するように構成することができる。漏光部73の固定は、押え部材74をボルト−ナット79よりなる固定具で行なっている。押え部材74としては細長い可撓性シート例えばテフロン(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン)シートを用いる。
なお、漏光部73と光ファイバ72の間には、防水性および/または耐水性のコネクタ75を介在させることが好ましい。このコネクタ75はとくに可撓性を有する材料を用いれば、振動羽根の振動を吸収できるので、好都合である。また、各漏光部毎にそれぞれ対応する光ファイバをもって、光源と接続することが好ましい。
【0040】
図19〜図22は振動羽根8およびそれに対する漏光部73の取付け状態を示す模式図である。漏光部73は、振動羽根8の先端の方向に対してほぼ直交する向きに配置されている。これにより、振動羽根の振動による漏光部73の屈曲を低減することができ、漏光部73の折損が少なくなる。
【0041】
本発明には本出願人の特願2001−192050号にかかる絶縁式振動撹拌手段を利用することができる。これにより処理水に一定量の電流を流すことができ、これがいろいろな意味で殺菌に寄与する。そして、このためには定電流装置を使用することが好ましい。
【0042】
前記絶縁式振動撹拌手段は、振動撹拌手段における振動発生手段と振動棒との連係部または振動棒それ自体の1部に電気的絶縁領域を設け、電気的絶縁領域より先端部分には、例えば前記定電流装置から一定の電流を水系に流すことにより、水系に一種の電気分解的現象を発生させることができ、処理水は電解水となる。
【0043】
本発明の殺菌方法の実施にあたっては、電流が流れている処理水中にアルカリ金属塩やアルカリ金属ハロゲン化物などの電解質を含有させることが好ましい。アルカリ金属としては、NaやKが好ましく、ハロゲンとしては塩素が好ましい。通常処理水中にNaClやKClなどで代表されるアルカリ金属ハロゲン化物を0.1〜100000ppm、好ましくは100〜5000ppm程度含有させることが適当である。これによりNaClやKClなどのアルカリ金属ハロゲン化物が水溶液中において活性化酸素や酸化ハロゲン化物となり、これが殺菌に寄与するものと考えられる。
【0044】
前記定電流装置としては、例えば(株)中央製作所、インバーターデジタル制御方式多機能小型整流機:パワーマスター、PMDI型などがある。これにより流す電流は0.5〜100A、好ましくは3〜20A、電圧は1〜15V、好ましく2〜4Vである。
【0045】
本発明で絶縁式振動撹拌手段に流すための電流を発生させるのに使用される電源回路(定電流装置)としては、交流を整流(直流成分の付加を含む)して出力するものが通常用いられる。このような定電流装置または整流器としては、トランジスタ調整式電源、ドロッパー方式の電源、スイッチング電源、シリコン整流器、SCR型整流器、高周波型整流器、インバーターデジタル制御方式の整流器〔例えば(株)中央製作所製のPower Master〕、(株)三社電気製作所製のKTSシリーズ、四国電気株式会社製のRCV電源、スイッチングレギュレーター式電源とトランジスタスイッチとからなりトランジスタスイッチがON−OFFすることで矩形波状のパルス電流を供給するもの、高周波スイッチング電流(交流をダイオードにて直流に変換した後にパワートランドスタで20〜30KHzの高周波をトランスに加えて再度整流、平滑化し出力を取り出す)、PR式整流器、高周波制御方式の高速パルスPR電源〔例えばHiPRシリーズ(株)千代田〕、サイリスタ逆並列接続方式などが利用可能である。
【0046】
ここで、電流波形について説明する。本発明においても電流波形の選択が重要である。必要な電圧・電流の条件は、浴の組成や槽の寸法などによって異なり一概に規定することはできないが、現状では例えば電圧は直流の1〜15Vであれば全体を十分にカバーすることができる。そこで、めっき用直流電源の定格出力電圧は、6V、8V、12V、15Vの4種類が業界の標準になっているので、これを利用することができる。
【0047】
パルス波は、本来は、幅Wが周期Tに比べて十分に短いものを言うが、この定義は厳密なものではない。また、パルス波には方形波以外のものも含む。パルス回路に用いる素子の動作速度が高くなり、パルス幅もns(−10s)以下を扱えるようになった。パルスの幅が狭くなるにつれて前縁及び後縁の鋭い波形を維持するのが困難となる。これは、高い周波数成分を含んでいるからである。
【0048】
パルス波の種類としては、のこぎり波、ランプ波、三角波、複合波、矩形波(方形波)などがあるが、本発明では特に電気の効率及び平滑性などから矩形波が好ましい。
【0049】
パルスめっき用電源の一例を示せば、スイッチングレギュレーター式直流電源とトランジスタスイッチとを含み、トランジスタスイッチが高速でON−OFFすることによって、矩形波状のパルス電流を負荷に供給する。
【0050】
本発明では直流以外にパルス波形を使用することが好ましい。これによると電流量が少なくてすみ、電気抵抗の増加が防止できる。
【0051】
振動撹拌手段として、絶縁式振動撹拌手段を用いることにより、振動撹拌手段の1部を電極として使用することができる。1対の絶縁式振動撹拌手段の一方を陽極とし、他方を陰極とすることもできる。この場合は、1つの振動発生手段毎に陽極と陰極に分ける場合もあれば、1つの振動発生手段であってもそれに取り付けた一方の振動棒側が陽極とし、他方の振動棒側は陰極としてそれぞれ使用することもできる。また、絶縁式振動撹拌手段を例えば陽極として用い、水槽などの金属を陰極とすることもできる。
【0052】
絶縁式振動撹拌手段それ自体の技術は本出願人が先に出願した特願2001−192050号発明に詳述したとおりであるが、ここではその1例を図23〜24を用いて説明する。振動発生手段12に生じた振動は接続部(応力分散手段)11を介して振動棒7に伝達されるが、このケースでは振動棒7および振動羽根8を電極として使用するため、振動発生手段12と振動棒7の間に円柱状絶縁部材23を挿入している。円柱状絶縁部材23は、本発明でいう電気的絶縁領域の1具体例に相当するものである。円柱状絶縁部材23の詳細は図25〜28に示す。図25は絶縁領域の1具体例の斜視図であり、図26はその上面図、図27は断面図であり、23は絶縁領域を形成する円柱状(硬質ゴム製)絶縁部材であり、円柱の上と下にはそれぞれ振動棒7または振動棒と振動発生手段との連係帯(例えば図8における振動伝達部材21)を嵌合させるための穴、すなわち嵌合用穴24、25が設けられている。そして、図28は振動棒7、7が前記嵌合用穴24、25に嵌合している状態を示している。27は電線であり、これにより振動棒7や振動羽根8が電極として機能する。場合により振動羽根8に加えて電極用補助羽根8′(図29参照)を併用することができる。この場合には振動羽根は必ずしも電極として機能する必要はなく、振動撹拌専用であり、このときは振動羽根の材料として合成樹脂を用いることもできる。そして補助羽根8′は電極専用として働くが、これは振動撹拌能力はほとんど示さないものでもよい。
円柱状絶縁部材(硬質ポリウレタンゴム製)23と振動棒7とのそれぞれの大きさの関係を具体例で示す。例えば振動棒が直径(r)16mmの場合、当然図26における嵌合用穴の直径も16mmであり、振動棒の方は雄ネジとし、嵌合用穴の壁には雌ネジがきられており、円柱状絶縁部材の直径(r)は50mmであり、円柱状絶縁部材の長さ(L)は100mmとした。
【0053】
絶縁領域が電気的絶縁領域の場合においては図23〜24、図29、図32〜33に示すように、電気的絶縁領域と被撹拌物との間の箇所において電気取入部(例えば電線27を金属よりなる振動棒に接続する)を設ければよい。
【0054】
要するに絶縁式振動撹拌手段を用いれば、処理水が電気分解されることになる。本発明の殺菌作用は振動撹拌の効果による面もあるが、系に電気が流れることおよびそれに伴う電気分解も殺菌効果に何らかの貢献をしている。NaClを添加した場合には次亜塩素酸がもっとも有効に作用していると考えられる。さらにTiOなどの光触媒(これに紫外線を当てる必要がある)を併用すれば、一層の殺菌効果を挙げることができる。
【0055】
振動羽根および/または補助羽根を電極として使用する場合、通常は1つの振動発生手段を用いたグループ同一の極として使用するケースが多いが、図30に示すように振動発生手段が同じでも、振動棒と振動羽根(補助羽根を含む)のセット毎に+極と−極として使用することもできる。また図31に示すように2本の振動棒に振動羽根をかけ渡したタイプのものを使用する場合には、振動羽根を交互に+極、−極とすることもできる。この場合、図31における右側の振動棒は+極になっているから、+極として使用する振動羽根は右側の+極振動棒とは電気的に接続した状態で取り付けられているが、左側の振動棒は−極であるから、+極振動羽根は左側振動棒に対しては電気的絶縁状態で取り付けられている。−極として使用する振動羽根は+極として使用する振動羽根とはそれぞれ逆の関係で、それぞれの振動棒に取付けられている。
【0056】
図31のタイプに属するものであり、1つの振動モータによる振動を2本の振動棒により振動羽根に伝える振動撹拌手段の部分拡大図を図32と図33に示す。図32は図31と同様な部分の断面図であり、図33は図32のX−X線断面図である。図32の場合、左側の振動棒がプラス極であり、上から1番目、3番目、5番目の振動羽根8と電極(マイナス極)82に電気的に絶縁されており、上から数えて2番目と4番目の振動羽根8と電極(プラス極)81に電気的に接続しており、右側の振動棒はマイナス極であり、上から数えて1番目、3番目、5番目の振動羽根8と電極(マイナス極)82に電気的に接続しており、上から数えて2番目と4番目の振動羽根8と電極(プラス極)81に電気的に絶縁されている。これらの図における振動羽根8と電極81、82の配置関係は図29のものが上から振動羽根、電極、振動羽根…という順で取り付けられているのとは対称的に振動羽根8と電極がほぼ同一の高さの位置において、左右に振動羽根と電極が張り出した形で取り付けられている。
図32〜34の変形タイプを図35〜36に示す。図32〜34のタイプは図33に示すように振動羽根8のほかに電極(補助羽根)81や82をもつ。電極(補助羽根)は振動羽根と異なり、系に流動撹拌をもたらすためのものではないため、このような補助羽根81や82を持たない図35〜36のタイプのものの方が系の流動状態は高い。しかし、電極面積は小さいので流しうる電流値の限界値は低い。なお、チタンは陰極に用いる場合は酸化を受けることはないが、陽極に用いると酸化を受けて酸化チタン膜を形成し、電流が流れなくなるので、陽極側の金属板(チタンまたはSUSを用いることが多い)には、金属上に白金めっきをして使用する。白金めっき膜は必ずしも連続皮膜でなくてもそれなりに有効であり、めっき膜厚は1.3〜2.5μm程度で充分その役割を果す。
【0057】
今までは振動棒に取り付けられた振動羽根あるいは電極に殺菌材料と紫外線照射機構をとりつけたタイプのものについて説明したが、図38〜40に示すタイプのものは殺菌材料と紫外線照射機構とを組合わせた殺菌部材セット93を絶縁式振動撹拌手段56とコンベアーまたはかごの間に置き、殺菌部材セットは図39、40に示すように表面に殺菌材料層たとえばアナターゼ型酸化チタン層を有する板状体91を複数枚一定の間隔をおいてボルト・ナット92を用いて組み立て、各板状体91には、振動羽根にとりつけたのと同様の要領で殺菌材料と紫外線照射機構を取り付けた。
これにより、絶縁式振動発生手段を駆動すれば、これにより水は勢いよく流動し、流動している水は板状体91と91の間を通りぬける。殺菌部材セット93が水の流動を妨げないようにするためには、図40の側面が絶縁式振動撹拌手段の羽根に光ファイバの振動による断線などの心配をする必要がない。
【0058】
これら振動撹拌方式については、特許第1941498号(特開平3−275130)、特許第2707530号(特開平6−220697)、特許第2762388号(特開平6−312124)、特許第2767771号(特開平8−281272)、特許第2852878号(特開平8−173785)、特許第2911350号(特開平7−126896)、特許第2911393号(特開平9−40482)、特許第2988624号(特開平11−189880)、特許第2989440号(特開平7−54192)、特許第2992177号(特開平6−330395)、特許第3035114号(特開平6−287799)、特許第3244334号(特開平6−280035号)、特許第3142417号(特開平6−304461号)、特開平10−43569号、特開平10−369453号、特開平11−253782号、特願平8−220391号、特願平9−137927号、特願平10−76702号、特願平11−127830号、特願2000−9540号、特願2001−135528号、特願2001−338422号などに記載の方法を利用できる。
【0059】
本発明においては、処理された食品が水槽1から外に出てきた後の任意の時点で、さらに水をスプレーしたり、また別の水槽をくぐらせるなどして、仕上げる水洗を1回以上所望回数行うことができる。
【0060】
また、前記殺菌部材は、水槽中に粒子状として分散した状態で存在させることもできる。詳細は、本出願人の特願2000−395218号明細書を参照されたい。簡単に言えばセラミックス、金属、合成樹脂、磁性粒子あるいは導電性粒子上に、前記殺菌性の金属および/または殺菌性の金属酸化物の層を形成したものであり、この粒子径は下限は5μm以上、好ましくは10μm以上、上限は10mm以下、好ましくは1mm以下、とくに好ましくは500μm以下のものである。さらに、本発明の殺菌部材は、図37〜39に示すような態様で使用することができる。図14、15は振動羽根の表面部分に殺菌部材を設ける態様であるが、図37〜39の場合は、図38に示すように少なくとも表面に殺菌性材料層例えばTiO膜を有する板状体91を複数枚間隙をおいて並べ、これをボルト・ナット92で一体化してなる殺菌部材セット93を作る。この殺菌部材セット93における板状体91には図14〜15に示すと同様に紫外線光源から紫外線をその表面に導光するような構造を採用することができ、それを図38に示す。このような構造の殺菌部材セット93を図39の各板状体が振動撹拌による液の流動方向と平行になるように振動撹拌手段と食品との間に配置する。この場合には振動撹拌手段は、通常のものでもよいが、絶縁式振動撹拌手段とすることもできる。また、前記殺菌部材セットの各板状体91を例えば交互にプラス極とマイナス極とし、これに電解反応を分担させることもできる。場合によっては、絶縁式振動撹拌手段と殺菌部材セットの両方で電解反応を行うこともできる。
【0061】
本発明においては、廃水は濾過して循環再利用が可能である。装置に導入する水は洗浄完了側から導入して洗浄開始側から廃水する場合においても原則的に同じであるが、これに限るものではない。
【0062】
食品用洗浄、殺菌装置中に、被処理物が存在している時間は5〜10分間位で充分であり、搬送用コンベアーを1m/分とすれば5〜10m位の細長い水槽が必要である。なお、場合によってはコンベアーを断続的に動かすことにより処理時間を調節することもできる、また食品移送用カゴは連続的または断続的に移動または回転させてもよいが、静置しておいてもよい。さらに食品移送用かごとしては、一般のかごのほか、網目をもった回転ドラム(ネットコンベアーともいう)であってもよい。
【0063】
また、装置の出口や入口部分をのぞいて、振動撹拌手段におけるスプリング(図5の3)のかわりにゴム板またはゴム板と金属板の積層体を用いることができる。この点に関しては本出願人の発明にかかる特開2000−317295号公報とくに〔0007〕〜〔0028〕の記載を参照されたい。ゴム板またはゴム板と金属板の積層体を用いれば水槽と外気とを完全に遮断することができる。
【0064】
本発明おいては、絶縁式振動撹拌手段、殺菌部材、紫外線照射手段および必要に応じて用いる磁力発生部材の3〜4者の併用により、優れた殺菌効果を発揮することができる。これら発明においては、水槽中の処理水がよく殺菌されていることを示すものである。したがって、この技術は、飲料および流動性食品(たとえばペースト状のもの、マヨネーズなど)それ自体の殺菌にも有効である。この場合は、当然ながら水槽には水ではなく殺菌するための飲料や流動性食品を入れることになるから、水槽は水槽というより処理槽というべきであり、また食品搬送用コンベアーや食品移送用かごも不要となる。これらの発明が請求項12〜21に示されている。
【0065】
逆に、請求項12〜21の発明において、食品搬送用コンベアーまたは食品移送用かごを付設したのが食品用洗浄、殺菌に関する発明であるということができる。
【0066】
食品用洗浄、殺菌に関する発明と飲料(水、ジュース、茶、アルコール性飲料、牛乳など)および/または流動性食品(マヨネーズ、トマトケチャップなど)の殺菌に関する発明との関係は、前述のとおりであるから、食品搬送用コンベアーまたは食品移送用かご以外のものについては、すべて共通である。
【0067】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。
【0068】
参考例1
使用振動撹拌手段:
図3〜4や図10に示すような両軸タイプであり、図7、図8のタイプではない。
各振動撹拌手段は、それぞれ75W×200V×3相式のもので、振動軸はステンレ
ス製、振動羽根は一対の振動軸に4枚をセットしたものであり、厚さ0.6mmのチ
タン板を陽極酸化し、その表面にアナターゼ型酸化チタン膜を形成したものである。
紫外線照射手段:
図9に示すように振動撹拌手段の両側に10Wの紫外線照射灯を設けた。
水槽:
舟型水槽とし、長手方向の底部は10mとし、高さ60cm、水位は50cmとした。
搬送用コンベアーベルトと振動撹拌手段の設置:
幅50cmの搬送用コンベアーベルトを水槽の中央部にセットし、水槽の舟型底部の
端から中央部に1m入った場所に搬送用コンベアーベルトをはさむように対向させた
形で、合計4台の振動撹拌手段を設置した。
使用態様
搬送用コンベアーベルトを1m/分で動かし、振動撹拌手段は42Hzで駆動させ、コンベアーベルトには畑から採取したキャベツを並べて実験を行った。約10分間の処理を受けて水槽から出てきた洗浄キャベツについて、一般細菌の検査を行ったが、一般細菌、大腸菌(E,coli JCM 1649T)、大腸菌O157(E,coli O157)、サルモネラエンテリティディス(S.enteritidis JCM 1652)、黄色ブドウ球菌(S,aureus JCM 2413)は検出しなかった。詳細データは下記のとおりである。
【表1】
Figure 0003831299
(注)*1 水洗;振動撹拌手段を駆動しないで溶剤で洗浄し、ついで水洗を
行ったものである。
【0069】
参考例2
参考例1のコンベアーベルトのかわりに、移動式吊り下げステンレスかごを用い、これにいちごを入れ、処理時間8分とした以外は、参考例1を繰り返した。その結果は下記表に示すとおりである。
【表2】
Figure 0003831299
(注)*2 水洗い;かごに入れたいちごに30分間流水を流す。
*3 洗剤洗い;0.25wt%の中性洗剤を用いた洗剤溶液で
洗浄後、水洗いした。
【0070】
参考例3
参考例2の装置を運転するに当り、水槽中の水に50ppmの濃度になるようにNaClを加えた以外は参考例2と同様にして、(イ)大腸菌1100個が付着したきゅうりと(ロ)サルモネラ菌1200個が付着したタマゴをそれぞれ5分間処理した。処理後それぞれをチェックした結果、いずれからも菌を検出することはできなかった。
【0071】
実施例
図37の(A)、(B)に示すように水槽を第1水槽と第2水槽の2つとし、第1水槽には絶縁式振動撹拌手段56、56、56、56を、第2水槽には通常の振動撹拌手段55、55、55、55を設けた。
絶縁式振動撹拌手段56は、搬送用コンベアー51の両側にそれぞれ向い合って2台づつ、通常の振動撹拌手段55も搬送用コンベアー57の両側にそれぞれ向い合って2台づつ設けた。絶縁式振動撹拌手段56は、基本的には図23に示すタイプのものであり、使用振動モータは150W×200V×3相のもので、振動羽根にはアナタ−ゼ型酸化チタン層を設けた。振動羽根の+極と−極の分配の仕方は図31の方式に従い、使用定電流装置は(株)中央製作所製パワーマスターPMDI型を用い15A、23Vの定電流を系に供給した。
また、紫外線照射は、図11〜12に示す方式により行った。
第1水槽中の水には、NaCl 0.16wt%(28ミリモル)を添加した。これによりNaClOが電解水中に発生し、光触媒の働きを併せて殺菌効果を高めている。
第2水槽には、絶縁式ではない通常の振動撹拌機を用いた。したがって、第2水槽には電流を流すことはない。また振動撹拌機には光触媒であるアナターゼ型酸化チタン層を設けたり、紫外線照射手段を設けたりしない通常の振動撹拌機を用いた。使用振動モータ、振動羽根の形状や数はすべて第1水槽の振動撹拌手段と同じである。
いずれの振動撹拌手段もインバーターにより45Hzに調整して駆動し、水温は常温で実施した。
本装置を用いて市販トマトの連続洗浄、殺菌を行ったところ、第1水槽から第2水槽をでるまでの処理時間5分間で全く一般菌の検出がされない清浄なトマトが得られた。
【0072】
実施例
実施例の絶縁式振動撹拌手段における振動羽根用固定部材(図6の10に示す)として希土類ボロニウム磁性材料を用いた以外は、同一の装置を用い、ホウレン草の殺菌、洗浄を行った。殺菌、洗浄されたホウレン草は、無菌であることが確認された。また、ホウレン草は磁性材料を用いた効能として日もちが2倍位よくなった。
【0073】
実施例
実施例の絶縁式振動撹拌手段として図32〜図34に示すタイプのものを用いた以外は、実施例と同一の装置を用い、実施例を繰り返した。なお、この場合プラス極としては白金のラスアミ(エキスパウンドメタル状)厚さ約3mmのものを用い、マイナス極としては厚さ0.5〜0.6mmのチタン金属板を用いた。その結果は実施例とほぼ同様であった。
【0074】
実施例
図35〜36に示す絶縁式振動撹拌手段を用いて牛乳の殺菌テストを行った。使用装置の詳細はつぎのとおり。
振動モータ:150W×200V 3相
振動羽根兼電極の材料:陰極はチタン
陽極はチタンまたはSUSに白金めっきしたもの
処理槽:W300×L700×H350mm
絶縁式振動撹拌手段:2台(長手方向に対向して)
紫外線照射手段:各絶縁式振動撹拌手段の両側に図9に示す方式で
セット(各10W)
使用周波数:42Hz
使用電流:3.5A
使用電圧:4.5V
使用牛乳:牛乳1ミリリットル当り22,000の大腸菌を混入したもの
前記条件にもとづき、テストを行った結果を表3に示す。
【表3】
Figure 0003831299
(試験方法)
細菌をトリプチケースソイブロス培地にて35℃、24hr培養し、培養後の菌体懸濁液を処理槽内にある60リットルの牛乳に懸濁した。
処理槽内4地点より処理牛乳を計40ミリリットルづつ経時的に採取し、食品の生菌測定法による平板混釈法により測定した。
【0075】
【発明の効果】
(1)振動撹拌手段は、プロペラ式撹拌などの従来型撹拌方式に較べて被洗浄物に対して
無用の圧力がかかることがないにもかかわらず、洗剤がなくても極めて高い洗浄効果
を発揮するという特異な作用を有するから、形状が複雑で痛みやすい野菜の洗浄には
極めて好適である。
(2)振動撹拌手段を適用すると驚くべきことに可成りの殺菌効果を発揮することが判
り、本発明はこれを有効利用することにより、化学薬品が残存しない殺菌装置と方法
を提供できた。
(3)殺菌部材、磁力発生部材、光照射手段よりなる殺菌手段を併用しているので一層殺
菌効果を向上させることができた。
(4)本発明によれば、従来装置に較べて極めて短い時間で洗浄、殺菌効果を達成でき
る。
(5)本発明は、洗剤を用いて洗浄した食品の後洗浄として採用しても充分その効果を発
揮する。
(6)請求項12〜21に示す本発明は、飲料および/または流動性食品の殺菌に極めて
有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の食品用洗浄、殺菌装置の1具体例を示す上面図である。
【図2】図1に示す本発明の食品用洗浄、殺菌装置のX−X線断面図である。
【図3】図1に示す本発明の食品用洗浄、殺菌装置のY−Y線拡大断面図である。
【図4】図3に示すZ−Z線にしたがって切断した断面図である。
【図5】本発明に用いる振動吸収機構兼横ゆれ防止機構の1具体例を示す。
【図6】振動羽根と振動羽根用固定部材の間に合成樹脂シートまたはゴムシートを介在させた振動羽根部の拡大断面図である。
【図7】図3〜4に示す振動撹拌手段とは別のタイプの1番単純なタイプの振動撹拌手段の1例を示す断面図である。
【図8】振動撹拌手段のもう1つのタイプであつて、振動羽根が水平方向(ただし振動羽根を20°以内に傾斜させることがある)に振動させるタイプの振動撹拌手段を説明するためのものであり、図1のY−Y線に相当する部分の横断面図である。ただし、搬送用コンベアーは省略してある。
【図9】本発明の食品用洗浄、殺菌装置において、光照射手段を併用した態様を示すものであり、図3に対応する部分の部分断面図である。
【図10】図1〜図3は水槽の片側にのみ振動撹拌手段を設けたものであるのに対して、図10のものは水槽の両側に設けたものであり、図3のZ−Z線断面図に対応する図である。
【図11】本発明における光ファイバ利用の紫外線照射タイプの食品用洗浄、殺菌装置の概略断面図を示す。なお、水槽中の右側にある搬送用コンベアーは図中では描かれていない。
【図12】図11のX−X線断面図である。
【図13】図11、12の食品用洗浄、殺菌装置の上面図である。
【図14】振動羽根に対する漏光部の取付状態を示す上面図である。
【図15】押え部材と固定具による振動羽根への漏光部の取付状態を示す図14の部分断面図である。
【図16】光源から振動羽根手前までの光導入経路を示す模式図である。
【図17】漏光部の部分側面図である。
【図18】漏光部の断面図である。
【図19】振動羽根に対する漏光部の取付状態の1例を示す模式図である。
【図20】振動羽根に対する漏光部の取付状態の他の1例を示す模式図である。
【図21】振動羽根に対する漏光部の取付状態の他の1例を示す模式図である。
【図22】振動羽根に対する漏光部の取付状態の他の1例を示す模式図である。
【図23】図3の振動撹拌手段にかえて絶縁式振動撹拌手段を用いた場合の断面図である。ただし、搬送用コンベアー51は図中に画くのを省略してある。
【図24】図23のZ−Z線断面図である。
【図25】本発明の絶縁式振動撹拌手段に用いる絶縁領域を構成している円柱状絶縁部材の1例を示す斜視図である。
【図26】図25の上面図である。
【図27】図25の縦断面図である。
【図28】図25〜27の円柱状絶縁部材に振動棒を接続した状態での縦断面図である。
【図29】絶縁式振動撹拌手段において、電極用補助羽根8′を付設したタイプの断面図を示す。
【図30】絶縁式振動撹拌手段における振動発生手段と振動羽根群の陽極と陰極の配置の1例を示す断面図である。
【図31】振動羽根毎に+極と−極を変化させたタイプの絶縁式振動撹拌手段の1例を示す断面図である。
【図32】1つの振動モータの振動を2本の振動棒を介して振動羽根に伝える振動撹拌手段において、1本の振動棒をプラス極とし、他方の振動棒をマイナス極としたときの絶縁式振動撹拌手段の1例を示す断面図(図33のA−A線断面図)である。
【図33】図32の側面図である。
【図34】図32のX−X線断面の部分拡大図である。
【図35】図32〜34のタイプを一層単純化したタイプの絶縁式振動撹拌手段の1例を示す断面図(図36のA−A線断面図)である。
【図36】図35の側面図である。
【図37】(A)は実施例4で用いた本発明の洗浄、殺菌装置の上面図であり、(B)は(A)のY−Y線断面図である。
【図38】振動撹拌手段と、コンベアー又はかごとの間に殺菌部材セットを配置した食品用洗浄、殺菌装置の1例を示す概略図である。
【図39】殺菌性材料層を有する板状体に対する漏光部の取付状態を示す上面図である。
【図40】殺菌性材料層を有する板状体を一定枚数一定間隙で配置してなる殺菌部材セットの概略図である。
【図41】振動羽根用固定部材10に磁性材料26をはめこんだ形で磁性材料を使用する態様を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 水槽
2 振動モーター
3 振動吸収体であるバネ
5 ガイドシャフト
7 振動棒
8 振動羽根
8′ 電極用振動羽根
9 振動羽根用および/または電極用固定部材
10 振動羽根用固定部材
11 接続部(応力分散手段)
12 振動発生手段
13 振動棒のための穴
20 第1の振動伝達部材
21 第2の振動伝達部材
23 円柱状絶縁部材
24 嵌合用穴
25 嵌合用穴
26 磁性材料
27 電線
30 スペーサ
31 インバータ
32 電源
33 合成樹脂シート又はゴムシート(クッション作用)
36 スプリング
37 本体載置台
41 第1水槽
42 第2水槽
46 台板
47 基本振動部材またはそれに設けられた架台あるいは補助部材より下方に垂直に伸びた支持棒(ガイドシャフト)
48 前記46より上方に垂直に伸びた支持棒(ガイドシャフト)
51 搬送用コンベアー
52 搬入用コンベアー
53 搬出用コンベアー
55 振動撹拌手段
56 絶縁式振動撹拌手段
57 搬送用コンベアー
58 搬送用コンベアー
60 紫外線灯
64 石英ガラス管
65 保持具
71 紫外線光源
72 光ファイバ
73 漏光部
74 押え部材
75 可撓性兼防水性コネクタ
76 漏光部における漏光領域
77 殺菌部材層
78 可撓性シート
79 ボルト・ナット
81 電極(プラス極)
82 電極(マイナス極)
83 絶縁部材
84 絶縁部材
91 殺菌性材料層を有する板状体
92 ボルト・ナット
93 殺菌部材セット

Claims (21)

  1. (1)水槽、(2)水槽に設けられた食品移送用コンベアーまたは食品移送用かご、(3)水槽内に挿入して設けられた複数の振動撹拌手段、(4)前記水槽に設けられた、(イ)少なくとも1種の殺菌性の金属および/または殺菌性の金属化合物含有表面層を有する殺菌部材、(ロ)磁力発生部材および(ハ)紫外線照射手段よりなる群から選ばれた少なくとも1つの殺菌手段、
    よりなる食品用洗浄、殺菌装置において、前記振動撹拌手段が、振動発生手段と振動棒との連係部、または振動棒自体の一部に電気的絶縁領域を設けた絶縁式振動撹拌手段であって、前記絶縁式振動撹拌手段を一方の極とし、水槽自体、水槽に挿入された導電体または他の絶縁式振動撹拌手段を対極とし、これに電流を流すことのできる定電流装置を接続したものであることを特徴とする食品用洗浄、殺菌装置。
  2. 前記殺菌部材が振動撹拌手段に用いられている振動羽根および/または補助羽根の表面に設けられているものである請求項1記載の食品用洗浄、殺菌装置。
  3. 前記殺菌部材が、殺菌性の金属または殺菌性の金属化合物含有表面層を有する粒子である請求項1または2記載の食品用洗浄、殺菌装置。
  4. 前記殺菌性の金属化合物がアナターゼ型酸化チタンである請求項1〜3いずれか記載の食品用洗浄、殺菌装置。
  5. 前記紫外線照射手段が、殺菌性の金属および/または殺菌性の金属化合物含有表面層を照射するように付設されている請求項1〜4いずれか記載の食品用洗浄、殺菌装置。
  6. 前記紫外線照射手段が(i)光源、( ii )処理槽内にある殺菌性の金属および/または殺菌性の金属化合物含有表面層近傍および/または密着して設けられた漏光部および( iii )前記光源と漏光部とを光学的に接続する光ファイバを有するものである請求項1〜5いずれか記載の食品用洗浄、殺菌装置。
  7. 前記磁力発生部材が振動撹拌手段における振動羽根を固定するための振動羽根用固定部材である請求項1〜6いずれか記載の食品用洗浄、殺菌装置。
  8. 食品が水槽から出た後でさらに水洗するための水洗手段を付設した請求項1〜7いずれか記載の食品用洗浄、殺菌装置。
  9. 請求項1〜8いずれか記載の食品用洗浄、殺菌装置を用い、その振動撹拌手段における振動羽根を水槽内の水中に挿入し、インバーターにより振動モーターに10〜200Hzの間の所望の振動を発生させ、この振動を振動羽根に伝えることにより、振動羽根を振幅0.1〜15mm、振動数200〜1000回/分で振動させることを特徴とする食品の洗浄、殺菌方法。
  10. 水槽中の処理水が流速100mm/秒以上で流動しているものである請求項9記載の食品の洗浄、殺菌方法。
  11. 請求項1〜8いずれか記載の食品用洗浄、殺菌装置を用いて水を振動撹拌し、このように処理することにより得られた処理水を用いて食品を洗浄、殺菌することを特徴とする食品の洗浄、殺菌方法。
  12. (A)処理槽、(B)1つまたは複数の絶縁式振動撹拌手段、(C)少なくとも1種の殺菌性の金属および/または殺菌性の金属化合物含有表面層を有する殺菌部材、(D)紫外線照射手段よりなる飲料および/または流動性食品の殺菌装置において、前記振動撹拌手段が、振動発生手段と振動棒との連係部、または振動棒自体の一部に電気的絶縁領域を設けた絶縁式振動撹拌手段であって、前記絶縁式振動撹拌手段を一方の極とし、処理槽自体、処理槽に挿入された導電体または他の絶縁式振動撹拌手段を対極とし、これに電流を流すことのできる定電流装置を接続したものであることを特徴とする飲料および/または流動性食品の殺菌装置。
  13. 前記殺菌部材が処理槽および/または絶縁式振動撹拌手段の少なくとも一部に付設されたものである請求項12記載の飲料および/または流動性食品の殺菌装置。
  14. 前記殺菌部材が絶縁式振動撹拌手段の振動羽根および/または補助 羽根の表面に設けられているものである請求項12または13記載の飲料および/または流動性食品の殺菌装置。
  15. 前記殺菌性の金属化合物部材がアナターゼ型酸化チタンである請求項12〜14いずれか記載の飲料および/または流動性食品の殺菌装置。
  16. 前記紫外線照射手段が殺菌性の金属および/または殺菌性の金属化合物含有表面層を照射するように付設されている請求項12〜15いずれか記載の飲料および/または流動性食品の殺菌装置。
  17. 前記紫外線照射手段が(i)光源、( ii )処理槽内にある殺菌性の金属および/または殺菌性の金属化合物含有表面層近傍および/または密着して設けられた漏光部および( iii )前記光源と漏光部とを光学的に接続する光ファイバを有するものである請求項12〜16いずれか記載の飲料および/または流動性食品の殺菌装置。
  18. さらに磁力発生部材を付設した請求項12〜17いずれか記載の飲料および/または流動性食品の殺菌装置。
  19. 前記磁力発生部材が振動撹拌手段における振動羽根を固定するための振動羽根用固定部材である請求項12〜18いずれか記載の飲料および/または流動性食品の殺菌装置。
  20. 請求項12〜19いずれか記載の飲料および/または流動性食品の殺菌装置を用い、その振動撹拌手段における振動羽根を処理槽内の飲料および/または流動性食品中に挿入し、インバーターにより振動モーターに10〜200Hzの間の所望の振動を発生させ、この振動を振動羽根に伝えることにより、振動羽根を振幅0.1〜15mm、振動数200〜1000回/分で振動させることを特徴とする飲料および/または流動性食品の殺菌方法。
  21. 処理槽中の飲料および/または流動性食品がアルカリ金属ハロゲン化物を含有するものである請求項20記載の飲料および/または流動性食品の殺菌方法。
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