JP3831181B2 - 回転圧入杭の施工管理システムおよび施工管理方法 - Google Patents

回転圧入杭の施工管理システムおよび施工管理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、土木・建築物等の基礎に使用される羽根付きの回転圧入杭(鋼管杭)の施工管理システムと施工管理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
土木・建築物等の基礎杭は従来の打撃工法や中掘圧入工法に代わって、施工時の騒音や振動が少なく排出土の問題がない回転圧入杭が実用化されてきている。
【0003】
この回転圧入杭は、下端部の外側面に1枚または複数枚の羽根を有する鋼管杭であって、杭に回転トルクと圧入力を作用させながら地中に回転圧入して貫入するものである。
【0004】
従来、この回転圧入杭を施工する場合、主として回転トルクを計測して支持力の推定や最終根入(打止め)を決める施工管理がなされていた。回転トルクは地盤の強度に相関するため杭の貫入抵抗(支持力)を示す指標として有効なものであるが、回転圧入杭の施工条件によっては必ずしも適正値を示さない場合がある。
【0005】
例えば、大きな圧入力を与えて回転圧入すれば過大な回転トルク値を示すため見掛け上大きな支持力を表すがこれは施工時の値であって、施工後の杭の支持力とは異なるものである。一方圧入力が小さい場合は杭の貫入が適切に行われず杭先端の羽根部の地盤を乱し、回転トルクは過小な値を示すことになる。
【0006】
出願人は特開2000−80650で施工記録から杭先端の支持力を容易に算定評価でき、設計通りの基礎を確実に得ることができる回転圧入杭の施工管理方法を開示している。
【0007】
この回転圧入杭の施工管理方法は、施工時に杭頭部にかかる入力エネルギーと杭先端部の消費エネルギーから貫入抵抗Rpを求めるもので、回転圧入杭の施工前または施工過程において、各パラメータを測定記録しておき、施工中に地上において測定可能な回転トルク、圧入力、貫入量のデータと、別に調査した土質調査データ等とを使用して貫入抵抗を算出し、杭の先端支持力をおよび引抜き耐力を精度よく評価して最終打止め(貫入深さ)を決定できるため優れた品質・性能を有する基礎杭を提供できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
回転圧入杭は杭に回転トルクと圧入力を作用させながら杭先端の螺旋状の羽根を地中にねじ込んで貫入するものであり、先端羽根部の地盤を乱さないこと、排土がないことを特徴とするものであるが、施工管理が適切に行われないとこの特徴が生かされなくなる。
【0009】
すなわち、杭1回転あたりの貫入量を杭先端の羽根ピッチより大きくして施工すると貫入速度を速くすることはできるが必要以上に過大圧入力を与えることになり、杭先端の羽根に無理な荷重を与えるとともに羽根下面の土砂を乱すことになる。また、1回転あたりの貫入量を杭先端の羽根ピッチより小さくすると、必要な貫入速度が得られなく、また、螺旋状の羽根が重複した地盤内で回転するため羽根部の土砂を乱すことになる。
【0010】
従来の回転圧入杭の施工においては、通常、回転トルクに注目した施工管理が行われ前記のように1回転あたりの貫入量を計測して、この貫入量を羽根ピッチに関連性をもたせて施工管理する手段は用いられていなかった。
【0011】
本発明は回転圧入杭の施工において、杭先端の羽根が地盤を乱さないで最適施工を可能とする施工管理システムと施工管理方法を提供する。また、杭先端の支持力を確認して施工管理する前記特開2000−80650における貫入抵抗を算定するための計測データを提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は回転圧入杭の施工において、杭の先端地盤を乱さないで最適施工を可能とする施工管理システムと施工管理方法を提供するため以下の手段とした。
【0013】
請求項1に記載の発明は、杭下端部の外側面に1枚または複数枚の羽根を有する回転圧入杭の施工管理システムであって、少なくとも回転角計測手段と貫入量計測手段と演算表示装置を備え、施工時に計測したデータにもとづいて施工中における回転圧入杭1回転当たりの貫入量を算出して表示することを特徴とする回転圧入杭の施工管理システムである。
【0014】
請求項2に記載の発明は、前記請求項1記載の計測手段に、回転圧入装置のトルク計測手段と圧入力計測手段を加えた構成とし、回転圧入杭の施工深度毎に各計測手段で得られ、かつ施工時に得られる回転圧入装置のトルク値、圧入力、回転圧入杭1回転当たりの貫入量のデータおよび事前に得られている地盤強度N値のデータを演算表示装置のモニターに表示することとした回転圧入杭の施工管理システムである。
【0015】
請求項3に記載の発明は、前記請求項1記載の施工管理システムにおいて得られた施工中における回転圧入杭1回転当たりの貫入量の値が、回転圧入杭の羽根ピッチと比較して同等になるように圧入力を調整しながら施工することを特徴とする回転圧入杭の施工管理方法である。
【0016】
請求項4に記載の発明は、前記請求項2記載の施工管理システムにおいて、各計測手段で得られる施工時の回転圧入装置のトルク値、圧入力、回転圧入杭1回転当たりの貫入量データおよび事前に得られている地盤強度N値のデータを回転圧入杭の施工深度毎にモニターに表示し、このモニターを監視しながら回転圧入杭の施工を行うことを特徴とする回転圧入杭の施工管理方法である。
【0017】
請求項5に記載の発明は、杭下端部の外側面に1枚または複数枚の羽根を有する回転圧入杭の施工において、回転角計測手段と貫入量計測手段と回転圧入装置のトルク計測手段と圧入力計測手段で得られる施工時の各計測データと、事前に得られている土質調査データおよび回転圧入杭の形状データにもとづいて、貫入抵抗Rp、杭先端支持力Quおよび杭先端引抜き耐力Qupを算定し施工することを特徴とする回転圧入杭の施工管理方法である。
【0018】
【作用】
回転圧入杭の施工において、杭先端の羽根の形状に沿って杭を貫入させることができれば羽根下端部(刃先)の受ける貫入抵抗を小さくできるため、効率的に施工できるとともに、杭先端地盤を乱さないで施工できるため高い支持力が得られる。このためには杭1回転当たりの貫入量が、回転圧入杭の羽根ピッチと等しくなるように貫入施工すればよい。
【0019】
本発明では、前記した杭先端の羽根の形状に沿って杭を貫入させるための具体的手段として、杭の貫入施工時における回転角計測手段と貫入量計測手段と演算表示装置を備えた施工管理システムを構築し、施工中に計測した回転角と貫入量データにもとづいて杭1回転当たりの貫入量を算出して表示することとした。
【0020】
そして、この施工管理システムによって表示される杭1回転当たりの貫入量の値が、回転圧入杭の羽根ピッチと比較して同等になるように圧入力を調整しながら施工管理する方法とした。
【0021】
また、前記杭先端の羽根の形状に沿って杭を貫入させる手段と併せて、従来から用いられている施工管理用データを併用して、総合的に監視しながら施工管理する手段とすることもできる。
【0022】
すなわち、前記の回転角計測手段と貫入量計測手段に、回転圧入装置のトルク計測手段と圧入力計測手段を加えた構成とし、回転圧入杭の施工深度毎に各計測手段で得られる杭1回転当たりの貫入量、回転圧入装置のトルク値、圧入力および事前に得られている地盤強度N値のデータを演算表示装置のモニターに表示する施工管理システムを構築し、回転圧入杭の施工深度毎にモニター表示される杭1回転当たりの貫入量、回転圧入装置のトルク値、圧入力、および事前に得られているN値のデータを監視しながら総合的に施工状況を判断して施工管理するものである。
【0023】
また、前記施工管理システムで得られる施工時の回転角、貫入量、回転トルク、圧入力等のデータは、前記特開2000−80650における回転圧入杭の貫入抵抗Rp、杭先端支持力Qu、杭先端引抜き耐力Qupを推定する算定式において、他の土質調査データおよび回転圧入杭の形状データとともに施工時の計測データとして使用でき、杭先端の支持力の算定結果によって貫入施工を継続するか完了とするか判断する施工管理を行うことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態と実施例について説明する。
【0025】
図1と図3は本発明の実施形態1を示し、図2と図4および図5は実施形態2を示す。
【0026】
各図において、図1、図2は、回転圧入杭の施工管理システムを示し、図1は、杭の回転圧入装置として、杭打ち機リーダーにオーガーマシンを装備したものを使用する場合の各種計測センサと,演算処理装置(パソコン)のブロック図である。図2は杭の回転圧入装置として、ケーシングドライバーを使用する場合の各種計測センサと演算処理装置(パソコン)のブロック図を示したものである。
【0027】
図3および、図4〜図5は、それぞれ図1、図2のブロック図に対応するオーガーマシンと、ケーシングドライバーの回転圧入装置に各計測センサを配置した図で、図5は、図4のケーシングドライバーの回転圧入装置における回転角計測手段の例を示した図である。図6は回転圧入杭の先端羽根部を示した図であって、図7は、本発明の施工管理方法によって施工した施工記録の例をグラフで示す図である。
【0028】
図1、図3の実施形態1を説明する。図1に示すように、杭の回転圧入装置としての杭打ち機リーダーにオーガーマシンを装備した場合の施工管理システムは、近接スイッチを利用した回転角計測センサ1と、ワイヤロープとエンコーダーを利用した貫入量計測センサ2と、オーガーの駆動電流を利用した回転トルクセンサ3と、ロードセルを利用した圧入力計測センサ4と、パソコンからなる演算表示装置5およびプリンター6を備えている。さらにパソコン5には、データ入力部9から土質調査で事前調査したN値のデータを入力できるように構成している。なお、図の7はデータ変換器、8はインターフェースボックスである。
【0029】
図1の施工管理システムの各計測手段は、図3に示す回転圧入装置としての杭打ち機リーダー10に図の配置で設けられる。
【0030】
図3の杭打ち機リーダー10は、無限軌道体11によって支持された旋回支持台12上に杭打ち機本体部13が設けられ、杭打ち機本体部13の一端両側部から傾斜支持アーム14が上方に延びた構成であって、この傾斜支持アーム14の上端でオーガーマシン15が支持されている。回転圧入杭17の下端部には羽根16が設けられていて、この回転圧入杭17の杭頭部はオーガーマシン15の回転圧入駆動部にクランプされている。
【0031】
図3の杭打ち機リーダー10には、図1の施工管理システムの各計測手段である、磁気反応近接スイッチ1a、エンコーダ2a、ワイヤーロープ2b、オーガ電流計3a、引張りロードセル4aが図示のように配置さる。この各計測手段で得られた計測データは運転室19に設置したパソコン5aにインターフェースボックス8を介して入力され、所定の演算処理を行なったものをモニター画面5bに表示し、プリンター6でプリント可能としている。
【0032】
さらに具体的には、回転角計測センサ1は、回転圧入杭17の杭頭部をクランプしたオーガーマシン15の非回転枠材15bに設けた磁気反応近接スイッチ1aと、オーガーマシン本体15aの回転体15cの複数箇所(2〜8箇所)に設けた金属片1bで構成している。この回転角計測センサ1によれば回転圧入杭17とオーガーの回転体15cが回転し、金属片1bが非接触で近接スイッチ1aをよぎる毎にパルス信号を発する。金属片を1周8箇所に設けた場合は、回転角45度毎にパルスを発する。また、2箇所であれば回転角180度毎にパルスを発する。
【0033】
回転角計測センサ1は、前記の方式が最も簡単で故障も少ないが、他の接触スイッチ方式やエンコーダー角度センサ等公知のものを使用してもよい。
【0034】
貫入量計測センサ2を構成するエンコーダ2aは、回転圧入杭17の杭頭部をクランプするオーガーマシン15に先端部を連結し、杭打ち機リーダー15の上端で折返して杭打ち機本体部13に誘導して巻き取るようにしたワイヤロープ2bに介在させており、ワイヤロープ2bの移動量(杭の貫入量)を回転に変換してエンコーダ2aにて杭の貫入量を計測するようにしている。
【0035】
回転圧入杭17の回転トルクは、オーガ電流計3aを用いて、従来から行なわれている公知の計測手段であるオーガーの駆動電流によって計測している。
【0036】
回転圧入杭17の杭頭部に与える圧入力(載荷重)は、杭打ち機リーダー10の上端とオーガーマシン15を吊っているワイヤロープ2bの端部との間に引張りロードセル4aを取付けて計測している。従って、回転圧入杭17に作用する圧入力は、オーガーマシン15の自重NDからロードセル4aの計測値を差引いたものとなる。なお、オーガーマシン15の自重NDだけでは圧入力が不足する場合、杭打ち機本体部13を反力体としてオーガーマシン15を引込むワイヤロープを配設する場合がある。この場合はこのワイヤロープにも引張りロードセルを取付けて、両方のロードセルA,Bの計測データを加算して圧入力とする。
【0037】
図2、図4、図5は、回転圧入装置としてケーシングドライバー21を使用した例を示し、図2はその場合の施工管理システム図である。
【0038】
図2に示すように、この例の施工管理システムでは、近接スイッチを利用した回転角計測センサ1と、ストロークセンサを利用した貫入量計測センサ2と、油圧モータの油圧計を利用した回転トルクセンサ3と、圧入用油圧ジャッキの油圧計を利用した圧入力計測センサ4とから構成されている。さらに、パソコンからなる演算表示装置5およびプリンター6を備え、さらにパソコンには、データ入力部9から土質調査で事前調査したN値のデータを入力できるように構成している点は、図1、図3のオーガーマシン15の施工管理システムの場合と同様である。
【0039】
図4、図5によってさらに説明すると、ケーシングドライバー21は、台座26に設置された4本の圧入用油圧ジャッキ24と、油圧ジャッキ24に設けられた非回転枠材27と、非回転枠材27で支持されて旋回リング22に回転トルクを作用させる油圧モーター23と、歯車機構28および軸受け機構29を介して前記油圧モーター23で回転する旋回リング22と、旋回リング22の上部に一体回転するように連結され、ハンドル30で回転圧入杭17をクランプできるクランプ装置25等で主要部が構成されている。
【0040】
このケーシングドライバー21に設けられる各計測センサは以下のとおりである。
【0041】
回転角計測センサ1は、前記のオーガーマシン15に設けたものと同様な構成であって、図5に示すようにケーシングドライバー本体の非回転枠材27に設けた磁気反応近接スイッチ1aと、旋回リング22の複数箇所(図では8箇所)に設けた金属片1bで構成し、回転圧入杭17の回転角が45度毎にパルス信号を発するようにしている。
【0042】
貫入量計測センサ2は、圧入用油圧ジャッキ24のストロークを計測するストロークセンサ2cをシリンダー24aと台座26間にセットしている。センサにはリニア方式変位計や紐を用いたポテンショメーター方式等公知のものを使用すればよい。
【0043】
回転圧入杭17を圧入する際の回転トルクは、旋回リング22を回転駆動する油圧モーター23の油圧を圧力センサで計測する。なお、油圧モーター23の油圧は、無負荷(トルク値零)でも零にならないため予めキャリブレーションしておく必要がある。
【0044】
また、回転圧入杭17の杭頭部に与える圧入力(載荷重)は、圧入用の油圧ジャッキ24の油圧を圧力センサで計測する。この場合も予め荷重と圧力の関係をキャリブレーションしておく必要がある。油圧ジャッキ24は4本存在するが、連動して使用される場合は各ジャッキに均等に油圧が作用するため、どれか1個のジャッキで油圧を計測すればよい。
【0045】
本発明では、前記の如く回転角計測手段と、貫入量計測手段と、回転トルク計測手段と、圧入力計測手段と、演算表示装置および、土質調査で事前調査したN値のデータを入力できるように構成した施工管理システムとすることが望ましいが、少なくとも回転角計測手段と、貫入量計測手段と、演算表示装置で構成した施工管理システムとしてもよい。
【0046】
次に、前記施工管理システムを用いた回転圧入杭の施工管理方法の作用について説明する。
【0047】
少なくとも回転角計測手段と、貫入量計測手段と、演算表示装置とで構成した施工管理システムを用いた施工管理方法は、図6に示すように、回転角のデータと貫入量のデータを用いて、回転圧入杭の1回転当りの貫入量Sを算定する。そして、この値が回転圧入杭の羽根ピッチpと同等になるように圧入力Nを増減調整して施工する。なお、前記貫入量は必ずしも回転角1回転のデータを用いることなく、例えば、回転角計測センサとして回転圧入杭の回転角45度毎にパルス信号を発するようにしている場合は、45度の回転(1/8回転)における貫入量データを8倍して1回転当り貫入量に換算したものとしてもよい。
【0048】
前記の施工管理方法は、回転圧入杭の1回転当りの貫入量Sの値が、回転圧入杭の羽根ピッチpと同等になるように圧入力を調整して羽根部に無理な荷重が作用せず、また先端部の土砂を乱さずに効率よく施工することとしたものであるが、この施工管理方法に従来から行なわれているトルクデータと圧入力のデータおよび、地盤強度を示すN値のデータを加えて施工深度毎にこれらの施工管理データをモニターに表示し、総合的に施工状況を監視しながら施工するとさらに最適施工を行なうことができる。
【0049】
また、前記の施工管理システムで得られたデータは、特開2000−80650における杭先端の貫入抵抗の算定に利用でき、杭の先端支持力をおよび引抜き耐力を精度よく評価して、最終打止め(貫入深さ)を決定する施工管理方法とすることができる。回転圧入杭の貫入抵抗Rp、杭先端支持力Qu、杭先端引抜き耐力Qupを推定する具体的算定については、先の特開2000−80650に詳しく説明があるが、算定式を転記すると下記のとおりである。
【0050】
【数1】
Figure 0003831181
Figure 0003831181
【0051】
本発明の回転圧入杭の施工管理方法は、開端杭においても、閉端杭においても適用できる。また、杭本体下端部の羽根の下端部を、底板リングまたは底板よりも下方向に突出させたものにも、また、突出させないものにも、適用される。
【0052】
図7は、本発明の施工管理システムを用いた施工管理方法によって、杭径900mm、羽根径1,350mm、羽根ピッチ270mmの回転圧入杭を13m深度まで貫入させた際の貫入深度毎のトルク、1回転当りの貫入量、圧入力の施工記録である
【0053】
【発明の効果】
本発明では、前記した杭先端の羽根の形状に沿って杭を貫入させるための具体的手段として、回転圧入杭の貫入施工時における回転角計測手段と、貫入量計測手段と、演算表示装置とを備え、計測したデータにもとづいて、施工中における杭の1回転当たりの貫入量を算出して表示する回転圧入杭の施工管理システムを構築し、杭1回転当たりの貫入量の値が、回転圧入杭の羽根ピッチと比較して同等になるように圧入力を調整しながら施工管理する方法を実現した。
【0054】
この結果、回転圧入杭の施工において、杭先端の羽根の形状に沿って杭を貫入させることができるので、最も貫入抵抗が少なく効率的に施工でき、且つ杭先端部の地盤を乱さないで施工できるため、高い支持力を得ることができる回転圧入杭を得ることができる。
【0055】
また、前記杭先端の羽根の形状に沿って杭を貫入させる手段の他に、従来から用いられている施工管理用データを合わせて総合的に監視しながら施工管理する手段とすることもできる。
【0056】
この場合は、前記の回転角計測手段と貫入量計測手段に、回転圧入装置のトルク計測手段と、圧入計測手段と、施工管理モニターを加えた構成とし、回転圧入杭の施工深度毎に、各計測手段で得られる回転圧入装置のトルク値、圧入力、回転圧入杭の1回転当たりの貫入量および、事前に得られているN値のデータをモニターに表すことを可能とした回転圧入杭の施工管理システムを構築し、各計測手段で得られる回転圧入装置のトルク値、圧入力、回転圧入杭1回転当たりの貫入量および事前に得られているN値のデータを回転圧入杭の施工深度毎にモニターに表し、このモニターを監視しながら適確な施工を行うことができる。
【0057】
さらに本発明では、施工時の計測データである回転角計測手段と、貫入量計測手段と、トルク計測手段と、圧入力計測手段は、前記特開2000−80650に示される施工記録から杭先端の支持力を確認して行う回転圧入杭の施工管理方法において、回転圧入杭の貫入抵抗Rp、杭先端支持力Qu、杭先端引抜き耐力Qupを推定する算定式のパラメータとして、他の土質調査データおよび回転圧入杭の形状データとともに使用される。したがって本発明は、回転圧入杭の貫入抵抗Rp、杭先端支持力Qu、杭先端引抜き耐力Qupを推定して杭の先端支持力および、引抜き耐力を精度よく評価して最終打止め(貫入深さ)を決定できるため優れた品質・性能を有する基礎杭を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るオーガーマシンを使用した場合の回転圧入杭の施工管理システムブロック図である。
【図2】本発明に係るケーシングドライバーを使用した場合の各種計測センサのブロック図である。
【図3】オーガーマシンの回転圧入装置に各計測センサを配置した図である。
【図4】ケーシングドライバーの回転圧入装置に各計測センサを配置した側面図である。
【図5】図4の平面図である。
【図6】回転圧入杭の先端羽根部と、杭1回転あたりの貫入量の関係を示す説明図である。
【図7】本発明の施工管理方法によって施工した施工記録の例をグラフで示す図である。
【符号の説明】
1 回転角計測センサ
1a 磁気反応近接スイッチ
1b 金属片
2 貫入量計測センサ
2a エンコーダ
2b ワイヤーロープ
2c ストロークセンサ
3 回転トルクセンサ
3a オーガー電流計
4 圧入力計測センサ
4a ロードセル
5 演算表示装置
5a パソコン
5b モニタ画面
6 プリンタ
7 データ変換機
8 インターフェイスボックス
9 データ入力部
10 杭打ち機リーダー
11 無限軌道体
12 旋回支持台
13 杭打ち機本体部
14 傾斜支持部
15 オーガーマシン
15a 非回転枠材
16 羽根
17 回転圧入杭
19 運転室
21 ケーシングドライバー
22 旋回リング
23 油圧モータ
24 圧入用油圧ジャッキ
24a シリンダー
25 クランプ装置
26 台座
27 非回転枠材
28 歯車装置
29 軸受け機構
30 ハンドル

Claims (5)

  1. 杭下端部の外側面に1枚または複数枚の羽根を有する回転圧入杭の施工管理システムであって、少なくとも回転角計測手段と貫入量計測手段と演算表示装置を備え、施工時に計測したデータにもとづいて施工中における回転圧入杭1回転当たりの貫入量を算出して表示することを特徴とする回転圧入杭の施工管理システム。
  2. 前記請求項1記載の計測手段に、回転圧入装置のトルク計測手段と圧入力計測手段を加えた構成とし、回転圧入杭の施工深度毎に各計測手段で得られ、かつ施工時に得られる回転圧入装置のトルク値、圧入力、回転圧入杭1回転当たりの貫入量のデータおよび事前に得られている地盤強度N値のデータを演算表示装置のモニターに表示することとした回転圧入杭の施工管理システム。
  3. 前記請求項1記載の施工管理システムにおいて得られた施工中における回転圧入杭1回転当たりの貫入量の値が、回転圧入杭の羽根ピッチと比較して同等になるように圧入力を調整しながら施工することを特徴とする回転圧入杭の施工管理方法。
  4. 前記請求項2記載の施工管理システムにおいて、各計測手段で得られる施工時の回転圧入装置のトルク値、圧入力、回転圧入杭1回転当たりの貫入量データおよび事前に得られている地盤強度N値のデータを回転圧入杭の施工深度毎にモニターに表示し、このモニターを監視しながら回転圧入杭の施工を行うことを特徴とする回転圧入杭の施工管理方法。
  5. 杭下端部の外側面に1枚または複数枚の羽根を有する回転圧入杭の施工において、回転角計測手段と貫入量計測手段と回転圧入装置のトルク計測手段と圧入力計測手段で得られる施工時の各計測データと、事前に得られている土質調査データおよび回転圧入杭の形状データにもとづいて、貫入抵抗Rp、杭先端支持力Quおよび杭先端引抜き耐力Qupを算定し施工することを特徴とする回転圧入杭の施工管理方法。
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