JPH0320392Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の属する技術分野〕 本考案は、掘削機としてのアースオーガーに関
する。

〔従来技術とその問題点〕

アースオーガーは、周知のごとく車両に起伏自
在に設けたリーダーマストから昇降自在に回転駆
動装置及びこれに連結するスクリユーを吊下げ、
該スクリユー先端のオーガーヘツドで地盤にキリ
もみ状に切込み、同時にスクリユー羽根に沿つて
土砂を上方へ排土するものである。

ところで、かかるアースオーガーを用いて既成
杭の建込みのための削孔を行なう場合、該杭の充
分な支持力を得るためには硬質皇室の支持地盤ま
で掘削する必要があるが、該支持地盤まで達した
か否かは地上からは肉眼での判別が不可能であ
る。

そこで従来は回転駆動装置を構成するモーター
の消費電流値を測定し、またリーダーマストのト
ツプシーブ部分等に取付けた回転計でワイヤーの
繰出し速度をもとに掘削速度を検出し、これらの
値からオーガー先端での硬さを測定しているが、
この方法ではオーガーヘツド部分の押付力のデー
タは全く得られず、しかもトルクに関してはスク
リユーと土との間に生じる摩擦分と排土分の動力
が加算されているので正確な測定は期待できず、
従つて支持地盤か否かの確認も不確定なものとな
る。

〔考案の目的〕

本考案の目的は前記従来例の不都合を解消し、
簡単かつ安価な設備を付加するだけで支持地盤を
正確に把握できるので信頼性の高い施工が行な
え、しかも施工現場の土の硬さが判別できること
によりオーガーの回転数の選定や駆動装置の吊り
降し速度等を地盤の状態に合わせて効率的な作業
ができるアースオーガーを提供することにある。

〔考案の要点〕

しかしてこの目的は本考案によれば、オーガーヘ
ツド部にトルク及び軸の圧縮力を測定する測定装
置を設け、リーダーマストのトツプシーブ部に掘
削深さ及び掘削速度の測定装置を設け、両装置を
ケーブルを介して演算装置に接続し、該演算装置
にこの演算装置が前記両装置からの出力で掘削速
度やオーガーヘツド部の回転トルクや押付力を演
算した結果を表示する表示計や印字可能な記録装
置を備えたことにより達成される。

〔考案の実施例〕

以下、図面について本考案の実施例を詳細に説
明する。

第１図は本考案のアースオーガーの実施例を示
す正面図、第２図は要部の拡大正面図で、アース
オーガーの本体は従来と同じものである。すなわ
ち、図中１は覆帯等の移動機構を設けた車両、２
はこの車両１から起伏自在に立設したリーダーマ
スト、３は該リーダーマストの上端に設けたトツ
プシーブ、４はモーターや減速機を内蔵し、ブラ
ケツトを介してリーダーマスト２のリーダーに沿
つて上下動する回転駆動装置、５は該駆動装置４
に上端が連結するスクリユーを示す。そして、ス
クリユー５の先端には多数の掘削刃を植設若しく
は一体成形したオーガーヘツド５ａが設けられて
いる。

以上はアースオーガーにおける周知の構造であ
るが、本実施例ではオーガーヘツド５ａの部分に
ストイレンケージ等を用いたトルク及び軸の圧縮
力測定装置６を取付け、該測定装置６からの送信
用ケーブル７をスクリユー５のスクリユー羽根を
貫通するように軸に沿つて立上げた保護パイプ８
内を通す。なお、この測定装置６は外側をカバー
９で覆うことが望ましい。また、前記ケーブル７
は回転駆動装置４とスクリユー５との連結部に設
けるスリツプリング１０を経て地上の演算装置１
１に接続する。

一方、前記トツプシーブ３若しくはその近傍に
ロータリーエンコーダを取付け、これをワイヤー
等で駆動装置４の上下動に対応させた掘削深さ及
び掘削速度の測定装置１２を形成し、該測定装置
１２も演算装置１１にケーブル７で接続した。さ
らに、演算装置１１には記録装置１３を接続す
る。

このようにして、駆動装置４を動かしてスクリ
ユー５を回転させて地盤中に切込む際に、オーガ
ーヘツド５ａにかかるトルク押付力は測定装置６
により計測され、その計測値はケーブル７を介し
て演算装置１１へ送られる。また、掘削深さ及び
速度は測定装置１２で検知されケーブル７により
同じく演算装置１１へ導入される。

そして、該演算装置１１ではかかる掘削速度や
ヘツド５ａ部の回転トルクや押付力を演算しその
結果を表示計１１ａにデジタル表示する。また、
記録装置１３では、これを受けて掘削深さと硬さ
の演算結果を用紙に記録し、これら表示や記録に
よりヘツド５ａが支持地盤に達したか否かを正確
に把握できる。

例えば、一定速度で掘削を続けていつた時に、
急激に押付力が上昇したならば、回転トルク、又
は、予めボーリング等により調査した柱状図を参
考にして支持地盤に到達したことを確認できるも
のである。

〔考案の効果〕

以上述べたように本考案のアースオーガーは、
簡単な装置を付加するだけで、支持地盤を確実に
とらえることができ、信頼性の高い杭打施工が行
なえるものである。また、施工現場の土の硬さも
わかるので、スクリユーの回転数の選定や駆動装
置等の吊り降し速度などを地盤の状態に合せて行
ない効率的な作業にすることができるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のアースオーガーの実施例を示
す正面図、第２図は同上要部の正面図である。 １……車両、２……リーダーマスト、３……ト
ツプシーブ、４……回転駆動装置、５……スクリ
ユー、５ａ……オーガーヘツド、６……トルク及
び軸の圧縮力測定装置、７……ケーブル、８……
保護パイプ、９……カバー、１０……スリツプリ
ング、１１……演算装置、１１ａ……表示計、１
２……掘削深さ及び掘削速度の測定装置、１３…
…記録装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. オーガーヘツド部にトルク及び軸の圧縮力を測
   定する測定装置を設け、リーダーマストのトツプ
   シーブ部に掘削深さ及び掘削速度の測定装置を設
   け、両装置をケーブルを介して演算装置に接続
   し、該演算装置にこの演算装置が前記両装置から
   の出力で掘削速度やオーガーヘツド部の回転トル
   クや押付力を演算した結果を表示する表示計や印
   字可能な記録装置を備えたことを特徴とするアー
   スオーガー。