JP4107586B2 - 杭打ち機の圧入力検出装置 - Google Patents

杭打ち機の圧入力検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4107586B2
JP4107586B2 JP2003282532A JP2003282532A JP4107586B2 JP 4107586 B2 JP4107586 B2 JP 4107586B2 JP 2003282532 A JP2003282532 A JP 2003282532A JP 2003282532 A JP2003282532 A JP 2003282532A JP 4107586 B2 JP4107586 B2 JP 4107586B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pile
bearing
pressure input
head
press
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003282532A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005048494A (ja
Inventor
重明 足利
千博 朝倉
宗義 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Ltd filed Critical Komatsu Ltd
Priority to JP2003282532A priority Critical patent/JP4107586B2/ja
Publication of JP2005048494A publication Critical patent/JP2005048494A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4107586B2 publication Critical patent/JP4107586B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Placing Or Removing Of Piles Or Sheet Piles, Or Accessories Thereof (AREA)

Description

本発明は、鋼管杭等の杭を地盤に回転圧入する杭打ち機において杭の圧入力を検出する検出装置に関する。
近年、土木・建設構造物の基礎杭を設置する建設現場、特に住宅密集地での施工においては、建設公害が取り沙汰され、ドロップハンマーや、ジーゼルハンマー等の打込み杭工法に比べて低騒音、低振動工法であり公害性が少ない、埋込み杭工法が主流になって来ている。そして、埋込み杭工法の中でも、杭を直接回転駆動させながら、圧入力(場合によってはオーガの併用で車体重量を越える高圧入力)を加えて、地盤に杭を回転圧入する回転埋設工法が多用されつつある。
また従来、杭の支持力の管理方法としては、前もって杭の所定地盤の動的貫入試験を行う方法、即ち所定重量のハンマーを所定高さから自由落下させて杭を打込み、このときの杭の沈下量及びリバウンド量を測定し、この値から先端支持杭の極限支持力を杭打ち公式を用いて推定するものであった。
ところで近年、住宅の「品質確保促進法」が制定され、基礎杭の許容支持力の表示が義務付けられて、埋込んだ杭の支持力を厳密かつ迅速に管理する必要が生じている。ところが、前述の動的貫入試験による支持力の管理方法では、目安とはなるものの必ずしも正確な杭支持力が得られず、また試験準備の為の手間を要し、トータルコストが高くなるなど大変不都合を生じていた。このため、回転圧入する鋼管杭の杭打ち機において、作業中に直接杭の圧入力を支持力として正確に検知して容易に管理できる検出装置・方法が従来から求められており、次に述べるような技術が提案されている。
例えば特許文献1には、土木・建築構造物の基礎杭を設置する時の支持地盤性状の測定方法及び装置が記載されており、この発明に係る技術は、スパイラルアースオーガを利用して地中に設置する既製杭工法、及び杭本体を回転させながら地中に設置する回転埋設鋼管杭工法等において、支持層の土質状況や深さの推定のために、その回転トルク値を測定するものである。
また、例えば特許文献2には、前記特許文献1の応用技術が開示されている。この技術は、杭本体の先端に回転圧入羽根を有する鋼管杭の施工方法に関するものであり、特に回転圧入羽根付鋼管杭を支持層に根入れする際に、該鋼管杭を所定深度入れ込むときの実測の回転抵抗トルク値が、設計支持力を算出する際に使用された標準貫入試験によるN値(ハンマー打撃回数)から導かれる回転抵抗トルク値以上になるように確認管理して施工するものである。
特開平06−299531号公報(第1−4頁、第2図、第3図) 特開平11−303070号公報(第1−3頁、第3図、第4図)
しかしながら、前述の従来技術においては以下の問題がある。
特許文献1における技術は、スパイラルアースオーガを利用して地中に設置する既製杭工法、及び杭本体を回転させながら地中に設置する回転埋設鋼管杭工法等において、その回転トルク値を測定し、この実測した回転トルク値によって支持層の回転抵抗トルク値を正確にかつリアルタイムに求め、支持層の土質性状及び深さを推定する技術ではあるものの、該回転抵抗トルク値から、埋設した鋼管杭の支持力を導き出すという技術の開示は見られない。
また、特許文献2に記載の技術による埋設杭の支持力の検出値は、前もって用意した地盤データ、N値、回転抵抗トルク値それぞれの関係式から間接的に算出される推測値でしかなく、必ずしも正確とは言い難い。しかも、所定の地盤の性状、鋼管杭の形状に応じて、前もって、地盤データ、その地盤で試験的に求めた標準貫入試験によるN値、及び該N値と回転抵抗トルク値との関連データなど膨大なデータを準備しておく必要があり、このため多大な手間と費用を要するのは避けられない。
本発明は、上記の問題点に着目してなされたもので、地中に打ち込まれた杭の支持力を即座に、簡易にかつ正確に検出できる杭打ち機の圧入力検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1発明は、杭を地盤に回転圧入する杭打ち機において、杭を鉛直方向に案内するリーダと、該リーダに沿って杭を昇降させる昇降駆動手段、及び杭を回転させる回転駆動手段を有するヘッドと、該ヘッドの前記回転駆動手段の杭回転駆動軸を回動自在に支持する軸受とを備え、の圧入時に前記軸受から圧入力によるスラスト力を受ける、前記軸受の非回転側を支持する軸受支持部材に、杭の圧入力を検出する荷重センサを設けたことを特徴とする杭打ち機の圧入力検出装置としている。
また、第2発明は、杭を地盤に回転圧入する杭打ち機において、杭を鉛直方向に案内するリーダと、該リーダに沿って杭を昇降させる昇降駆動手段、及び杭を回転させる回転駆動手段を有するヘッドと、該ヘッドの前記回転駆動手段の杭回転駆動軸を回動自在に支持する軸受とを備え、の圧入時に前記軸受を介してスラスト力を受けた際に引張ひずみを生じる、前記軸受の非回転側を支持する軸受支持部材に、杭の圧入力を検出する荷重センサを設けたことを特徴とする杭打ち機の圧入力検出装置としている。
また、第3発明は、第1発明又は第2発明に記載の杭打ち機の圧入力検出装置において、前記荷重センサ、前記軸受支持部材軸受ハウジングの外筒面部に取付けたことを特徴としている。
第1発明によれば、回転駆動手段の杭回転駆動軸の軸受は、杭の回転圧入時その鉛直方向の力を受けており、この軸受の非回転側の軸受支持部材に荷重センサが設けられているため、荷重センサは軸受を介して常に杭の圧入力を直接受けており、この荷重センサにより、杭の圧入力を常時、直接的に測定できる。これにより、回転圧入時の地盤の性状種類、杭の形状などに関係無く、その時の地盤圧入抵抗力を直接的に計測できる。従って、圧入時において回転駆動トルクを計測し、この計測値から間接的に推定するような従来の場合に比べ、地盤の支持力を、極めて簡便かつ迅速に、しかも正確に求めることができる。その上、計測は熟練を必要とせず、安価な装置でできる。
また、杭にかかるスラスト力を荷重センサで計測することにより、所定地中深さにおける杭の鉛直方向の地盤圧入抵抗力、即ち、その採用杭での所定深度における地盤の支持力を、圧入中の変動の影響を少なくして安定的に求められる。
また、杭のスラスト力を検出する荷重センサは、軸受の非回転側の軸受支持部材に、即ち、杭と共には回転することの無い部位に設けられているので、杭打ち機本体側から荷重センサへの電気配線の経路に回転摺動部など接続部が無い。従って、荷重センサへの電気配線は、簡易な配線で良いばかりでなく、接触不良などが生じる懸念も無く、測定時の信頼性が高い。
さらに、本発明は、所定の杭の、所定の地盤における支持力を杭毎に実測できるので、施工の信頼性を向上させることができる。
またさらに、鉛直載荷試験においては、複数本の杭を打込み、各杭頭に荷重計を設置し、それぞれ杭頭荷重を静的に加えて地盤支持力の測定を行う必要があるが、この試験は大掛かりで多大な費用と施工日数を要する。ところが、本発明の技術を用いれば、簡易的な鉛直載荷試験を行うことと同等な効果が得られ、費用や日数の削減を期待することができる。
第2発明によれば、軸受を支持する軸受支持部材の、該軸受を介して圧入力によるスラスト力で引張ひずみを生じる部位に、杭の圧入力を検出する荷重センサを設けている。軸受支持部材は、軸受を介して常に杭の圧入力を直接受けて引張変位しており、前記荷重センサによって軸受支持部材の引張ひずみを測定することで、杭の圧入力(スラスト力)を常時、直接的に測定できる。これにより、第1発明と同様に、杭の回転圧入時における地盤の性状種類、杭の形状などに関係無く、その時の地盤圧入抵抗力を直接的に測定できる。
さらに、杭の圧入力を軸受支持部材の引張変位として捉えているので、荷重センサとして引張ひずみゲージを用いることが可能であり、測定精度を極めて高くできる。
また、本発明の構成は、ロードセルとして簡易かつ堅牢にできることから、安価であるのは勿論のこと、故障が生じ難く、その信頼性が高い。
また第3発明によれば、杭からの圧入力の反力であるスラスト力は、杭頭から軸受を介して、該軸受を支持している軸受支持部材のハウジングを上方に加圧引張をし、この軸受ハウジングに引張ひずみを生じさせている。該軸受ハウジングの外筒面部に、この引張ひずみを測定することにより杭の圧入力を検出する荷重センサを設けたため、杭の圧入力測定装置として、極めて簡易でコンパクトで、しかも堅牢なロードセルを構成することができる。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
まず、第1実施形態を図1〜図6により説明する。ここで、図1、図2はそれぞれ本発明に係る杭打ち機の一実施形態を示す正面図及び側面図であり、図3、図4はそれぞれ本発明に係る杭圧入装置のヘッドを示す正面図及び側面図である。また図5は、本発明の第1実施形態に係る圧入力検出装置の取付図(一部断面)であり、図6は、本発明に係る荷重センサの取付概略図である。
図1、図2に基づき、杭打ち機の一実施例を説明する。杭打ち機1は、杭2を回転圧入する杭圧入装置3と、この杭圧入装置3を移動又は位置決めするための走行可能な車体本体5とを備えている。車体本体5は、本例では左右1対のクローラ式走行装置を有する下部走行体7と、下部走行体7の上部に図示しない油圧モータにより旋回可能に設けた旋回台8とを備え、この旋回台8の前部左側には運転室9が、そして前部略中央部には前記杭圧入装置3が立設位置(図示の状態)と水平位置(車体本体5の上方に前後方向に伏した状態)との間で起伏自在に載置されている。
そして、車体本体5には、杭圧入装置3の立設時に地面に対しその姿勢を安定させるため、アウトリガ52が後部左右に2本、前部に1本計3本装着されている。
また、車体本体5の前部と杭圧入装置3との間には油圧シリンダ51が連結されており、該油圧シリンダ51の伸縮によって、杭2又はスパイラルアースオーガ6の施工時には、杭圧入装置3を鉛直に立設可能とし、また非施工時には車体本体5の上方に横臥可能としている。
杭圧入装置3は、杭2を地中に回転圧入する時に昇降駆動及び回転駆動をするヘッド30と、このヘッド30を鉛直方向に移動自在に案内するリーダ40とを備えている。ヘッド30の下端部に設けた連結部には、杭2が連結される。
杭2は、本例では、図1に示すようにその先端部にスパイラル状の羽根が設けられた鋼管杭である。
また、杭圧入装置3には、リーダ40を挟んで杭2と反対側の面部にスパイラルアースオーガ6が上下動自在に設けられており、リーダ40で上下方向に案内されたヘッド60により前記スパイラルアースオーガ6は昇降駆動および回転駆動されるようになっている。これにより、本杭打ち機はオーガ併用杭打ち機を構成している。
リーダ40は、ヘッド30を杭2の回転推進軸方向(杭挿入時、鉛直方向)に案内するガイドレールをそのストローク全長に亘って備えると共に、このガイドレールに沿ったヘッド30の移動全長に、ヘッド30の昇降駆動力の反力を受けるチェーン41(図4参照)を具備している。
図3、図4に示すように、ヘッド30のリーダ40側の脚部には、該リーダ40に長手方向に沿って設けた図示しないガイドレールに案内されて移動するローラベアリング37が取り付けられている。また、ヘッド30には、油圧モータで構成された昇降駆動手段35が取り付けられており、該昇降駆動手段35の近傍(図示で上方)にはスプロケット38aが回動自在に設けられている。さらに、昇降駆動手段35の出力軸に設けたギヤ21と、前記スプロケット38aの回転軸に設けたギヤ22とを噛合させている。スプロケット38aには前記チェーン41を噛合させており、また図示で該スプロケット38aの上下に設けた2個のスプロケット38b,38cがチェーン41に押し付けて係合されており、チェーン41の弛みを防止している。昇降駆動手段35でスプロケット38aを回転駆動することにより、チェーン41に沿ってヘッド30を昇降させている。
また、図示でヘッド30の下部には、杭回転駆動軸33及び杭連結用軸端33aを介して杭2を回転駆動する油圧モータで構成された回転駆動手段32を備えている。
さらに、図5に詳細に示すように、ヘッド30の収納箱であるヘッドケース36の下端部には、略円筒カップ形状の軸受支持部材12が嵌挿されており、この軸受支持部材12と前記杭回転駆動軸33との間に、該杭回転駆動軸33を回動自在に支承する上下一対の軸受31,31が設けられている。
上下一対の軸受31,31のうち、スラスト力を受ける側の軸受は、ヘッドケース36の下端部に対し軸受支持部材12の内筒面部の奥まった軸方向位置に装着されている。
そして、本実施形態で軸受支持部材12をなす軸受ハウジングの外筒面部12aには、前記一対の軸受31,31間の軸方向略中間に位置する部位に薄肉部12bを設け、図6に示すように該該薄肉部12bの円周方向の等分割位置に、4個のスラスト力測定用の荷重センサ11を取着している。
荷重センサ11は例えば引張ひずみゲージで構成され、軸受支持部材12とこの荷重センサ11とで荷重検出装置10(ロードセル)を構成している。
なお、本実施形態では、荷重検出装置10の荷重センサ11として、引張ひずみゲージを軸受支持部材12の外筒面部12aに4個設けたが、この個数はこれに限ることはなく、例えばラフな精度を許容するなら1個でもよい。
次に、第1実施形態に係る杭打ち機1の作動を説明する。
杭2を圧入すべき所定の地盤位置に、杭打ち機1を移動した後、3本のアウトリガ52を伸張させて接地し、車体本体5を地盤に対し3点支持により安定させて位置決めする。次に、図2に示すように、油圧シリンダ51を伸張させて杭圧入装置3を鉛直に立設させる。杭圧入装置3の立設後、例えば、リーダ40の上部所定位置に停止させているヘッド30の図示しないウインチにより杭2を巻き上げて立設させ、その杭頭をヘッド30の杭連結用軸端33aに図示しない杭連結手段を介して連結する。
次に、杭2を装着したヘッド30を下降させて杭2を回転圧入する。
この際、ヘッド30は、その脚部のローラベアリング37がリーダ40側のガイドレールに案内されながら、ヘッド30に設けられた昇降駆動手段35により駆動されて下降する。即ち、リーダ40のガイドレールと平行してリーダ40に敷設されたチェーン41を軌道として、これに噛合させたヘッド30側のスプロケット38aを昇降駆動手段35により回転駆動することにより、ヘッド30は下降駆動される。また、ヘッド30は、回転駆動手段32により、回転駆動軸33を介して杭2を回転駆動する。
このように、本実施形態による杭2の回転圧入は、杭2を回転駆動手段32により回転させつつ、昇降駆動手段35により、リーダ40を介して杭打ち機1の自重に対抗して、ヘッド30と共に降下圧入することで、行われている。
以上より、回転圧入の際発生する杭2の加圧反力、即ちヘッド30の駆動反力は、リーダ40上のチェーン41を介して、杭圧入装置3及び車体本体5の自重に対抗して得られていることになる。
なお、本杭打ち機1はオーガ併用機であるので、堅い地盤のため高圧入力(高反力)を必要とする場合は、杭圧入装置3に装備しているスパイラルアースオーガ6を先行してねじ込み、この支持力を付加反力として追加することもできる。
なお、本実施形態においては、杭2はその先端部にスパイラル状の羽根が設けられた鋼管杭を使用しており、杭挿入時には加圧入力と相和して回転トルクが与えられるため、下降圧入のみでは困難な堅い地盤に対しても安定した杭挿入が行われる。
本実施形態の荷重検出装置10による杭2の加圧反力の荷重検出は次のように行われる。
杭2の回転圧入時の加圧力は、ヘッド30を鉛直下方へ下降駆動することにより、ヘッド30の下端に設けた杭連結用軸端33aを介して杭頭に加圧されるが、この加圧力を計測することで荷重検出が行われる。
本実施形態では、杭2の加圧力の計測は、ヘッド30内に軸受31とその軸受支持部材12とを設け、杭2の加圧入力の際、圧入ストロークの工程において、この軸受支持部材12に生じる引張ひずみを計測することにより行われる。即ち、ヘッド30内に設けた荷重センサ11により、杭2の圧入工程で、回転圧入時の地盤の性状種類、杭2の形状などに関係無く、各杭単位での地盤圧入抵抗力を直接的に計測している。
ここで、ヘッド30部における杭2の加圧入力測定の詳細を説明する。
図5において、杭2の加圧入力は、杭2を連結した杭回転駆動軸33を経て、一対の軸受31,31のうち、スラスト力を受ける側(図において上側)の軸受31を介して、ヘッドケース36の下端部に嵌挿された軸受支持部材12へと伝達される。スラスト力を受ける側の軸受31が、ヘッドケース36の下端部に対し軸受支持部材12の内筒面部の奥まった軸方向位置に装着されているため、軸受31からのスラスト力は、軸受支持部材12の外筒面部12aを介して軸方向にヘッドケース36へ伝達される。よって、杭2の圧入力により発生するスラスト力は、外筒面部12aをその軸方向に引っ張ることになる。
そして、外筒面部12aには、前記一対の軸受31,31の軸方向中間部位においてその円周方向の等分割位置に、4個の荷重センサ11が取着されているので、これらにより外筒面部12aの引張ひずみをスラスト力(すなわち杭の圧入力)として計測できる。
しかも外筒面部12aの前記の引張ひずみ検出部には、薄肉部12bを設けることにより、この部位のひずみ量を増大させて荷重センサ11の検出範囲を広げ、圧入力の検出精度を向上させている。
ここに、荷重センサ11は、外筒面部12aの、一対の軸受31,31の軸方向中間部位に設けられているので、この部位では各軸受31のラジアル荷重による変位の影響を受けず、スラスト荷重による引張変位のみを検出できる。
しかも、この荷重センサ11の取付け位置は、各軸受31に対しその発熱の影響を受け難い位置関係にあるので、目的とする引張変位の測定に際し熱変位による誤差を排除できる。よって、スラスト力のみを極めて正確に検出し、計測できる。
荷重センサ11として、引張ひずみゲージを用いているので、測定精度が極めて高い。また、このロードセルは、簡易かつ堅牢に構成できることから、安価であることは勿論、故障が生じ難く、その信頼性が高い。
また、杭2のスラスト力を検出する荷重センサ11は、杭2と共には回転することの無い前記軸受31の非回転側の支持部材12に設けられているので、杭打ち機本体側から荷重センサ11への電気配線は、回転摺動部などを経由する通電を必要としない。従って、荷重センサへの電気配線は、簡易な配線で良いばかりでなく、接触不良などが生じる懸念も無く、荷重センサの測定時の信頼性が高い。
また、本実施例では杭の圧入時、常時その圧入力を実測している。よって、杭2の支持力値を求めたい場合には、杭2を所定の深さまで回転圧入した時点で、静的なスラスト力を前記荷重センサで実測し、この実測値を、所定地中深さにおける杭の鉛直方向地盤圧入抵抗力、即ちその採用杭での所定深度における地盤の支持力として簡単に、かつ正確に求めることができる。
以上のように、直接的な杭の圧入力の計測によれば、従来のように圧入時において回転駆動トルクを計測し、この実測値と前もって求めておいたデータとを比較して間接的に圧入力を推定する場合に比べ、地盤の支持力を直接的に極めて簡便かつ迅速に、しかも正確に求めることができる。その上、計測は熟練を必要とせず、また安価な装置でできる。
また、杭のスラスト力を検出する荷重センサは、ヘッド部において、前記軸受の非回転側の支持部材に、即ち、杭と共には回転することの無い部位に設けられているので、杭打ち機本体側から荷重センサへの電気配線経路には回転摺動などによる通電部が無い。従って、荷重センサへの電気配線は、簡易な配線で良いばかりでなく、接触不良などが生じる懸念も無く、荷重センサの測定時の信頼性が高い。
またさらに、複数本の杭を打込み、各杭頭に荷重計を設置し、それぞれ杭頭荷重を静的に加えて地盤支持力の測定を行う鉛直載荷試験は、大掛かりで多大な費用と施工日数を要するとされている。しかし、本発明の技術を用いれば、加圧力は杭圧入時に実測によって得られているので、簡易的な鉛直載荷試験を行うことと同等な効果が得られ、費用や日数の削減を期待することができる。
次に、第2実施形態に係る圧入力検出装置を、図7を参照して説明する。
第1実施形態においては、ヘッド30部に軸受31を設け、スラスト力を支持して発生する軸受支持部材12での引張ひずみを検出することで、杭の圧入力を求めた。しかし、以下に述べる第2実施形態のようにスラスト力をその支持部での圧縮ひずみより求めてもよい。
図7は、第2実施形態に係る圧入力検出装置の一部断面側面図である。
第2実施形態の構成は、第1実施形態に対し、荷重検出装置10の構成が異なっており、ここでは異なる部分を説明する。第2実施形態における荷重検出装置10aは、図7に示すように、ヘッドケース36の下端部と、上下一対の軸受31,31を内挿した略円筒形状の軸受支持部材13との間で、荷重センサ11を内設した既製のリング型ロードセル10aを挟持した構成としている。
第2実施形態に係るロードセル10aの配設構成により、杭2の回転圧入の際に、その圧入力は、順に杭連結用軸端部33a、軸受31、軸受支持部材13を経由してロードセル10に伝達される。そして、この圧入力は、ヘッドケース36の下端部と軸受支持部材13との間で、ロードセル10aに圧縮ひずみを与え、ロードセル10aがこの圧縮ひずみを圧入力として検出している。
第2実施形態によれば、圧縮ひずみを検出するリング型のロードセル10aを採用しているが、この型のロードセル10aは、その内部に採用したダイアフラムで、セルに負荷した圧縮ひずみを引張ひずみに変換して検出する構造である。従って、直接引張ひずみを検出する前記第1実施形態の場合に比べ、検出精度は若干劣るものの、簡易な構成となる。また、荷重検出装置10としては既製のロードセル10aを採用できるので、信頼性、価格及びメンテナンス性に利点がある。
なお、本発明の各実施形態においては、杭2は、その先端部にスパイラル状の羽根が設けられた鋼管杭を使用したが、必ずしもスパイラル状の羽根を有する杭でなくてもよい。例えば、柔らかな地盤に対しては、高い圧入力を活かし、オーガの採用無くして直接杭を回転圧入する。また、礫、ガラなどが混じる固い地盤に対しては、オーガによる先行掘削を行い、その後に回転圧入する。またさらに、回転圧入だけでは困難な堅い地盤に対しては、オーガを先行してねじ込み、その反力を利用して杭を回転圧入する。これらの工法によれば、羽根を有しない杭でも問題ない場合もある。
以上の構成により、本発明は次の効果を奏する。
本発明では、杭の圧入力を、ヘッドの軸受支持部材に設けた荷重センサでスラスト荷重として計測することにより、回転圧入時の地盤の性状種類、杭の形状などに関係無く、極めて簡便かつ迅速に、しかも正確に求めることができる。加えるに、計測は熟練を必要とせず、また安価な装置で構成できる。
杭を所定の深さまで回転圧入し、そのときのスラスト力を前記荷重センサで計測することにより、杭単位で、その採用杭での所定深度における支持力として簡単に求められる。
また、杭のスラスト力を検出する荷重センサは、回転する杭に対し、非回転側の軸受支持部材に設けられており、電気配線経路には回転摺動部などによる通電を要しないので、その電気配線は、簡易な配線で良いばかりでなく、通電不良などが生じる懸念も無く、荷重センサとしての信頼性が高い。
本発明は、杭の圧入力によるスラスト力により引張ひずみを生じる個所を有した軸受支持部材と、この支持部材の引張ひずみを生じる個所に荷重センサとを設け、これら支持部材と荷重センサとでロードセルを構成して、杭の圧入力を支持部材の引張変位として捉えているので、測定精度が極めて高い。
また、ロードセルは極めて簡易でコンパクトであり、しかも堅牢に構成できることから、安価であるのは勿論、故障が生じ難く、その信頼性が高い。
また、所定の杭の、所定の地盤における支持力を杭毎に即時正確に実測できるので、施工の信頼性を大幅に向上できる。
また、簡易的な鉛直載荷試験を行うことと同等な効果が得られ、費用や日数の削減を期待することができる。
本発明の活用例として、実施形態で示した自走式の杭打ち機のみでなく、設置型の杭打ち機にも適用できる。
本発明に係る杭打ち機の一実施形態を示す正面図である。 本発明に係る杭打ち機の一実施形態を示す側面図である。 本発明に係る杭圧入装置のヘッドを示す正面図である。 本発明に係る杭圧入装置のヘッドを示す側面図である。 本発明の第1実施形態に係る圧入力検出装置の一部断面図である。 本発明に係る荷重センサの取付概略図である。 第2実施形態に係る圧入力検出装置の一部断面側面図である。
符号の説明
1…杭打ち機、2…杭、3…杭圧入装置、5…車体本体、6…スパイラルアースオーガ、10…荷重検出装置(ロードセル)、11…荷重センサ、12,13…軸受支持部材、12a…外筒面部、12b…薄肉部、30…ヘッド、31…軸受、32…回転駆動手段、33…杭回転駆動軸、33a…杭連結用軸端、35…昇降駆動手段、36…ヘッドケース、37…ローラベアリング、38a,38b,38c…スプロケット、40…リーダ、41…チェーン、51…油圧シリンダ、52…アウトリガ。

Claims (3)

  1. 杭(2) を地盤に回転圧入する杭打ち機(1) において、
    杭(2) を鉛直方向に案内するリーダ(40)と、
    該リーダ(40)に沿って杭(2) を昇降させる昇降駆動手段(35)、及び杭(2) を回転させる回転駆動手段(32)を有するヘッド(30)と、
    該ヘッド(30)の前記回転駆動手段(32)の杭回転駆動軸(33)を回動自在に支持する軸受(31)とを備え、
    (2) の圧入時に前記軸受(31)から圧入力によるスラスト力を受ける、前記軸受(31)の非回転側を支持する軸受支持部材(12)に、杭(2) の圧入力を検出する荷重センサ(11)を設けた
    ことを特徴とする杭打ち機の圧入力検出装置。
  2. 杭(2) を地盤に回転圧入する杭打ち機(1) において、
    杭(2) を鉛直方向に案内するリーダ(40)と、
    該リーダ(40)に沿って杭(2) を昇降させる昇降駆動手段(35)、及び杭(2) を回転させる回転駆動手段(32)を有するヘッド(30)と、
    該ヘッド(30)の前記回転駆動手段(32)の杭回転駆動軸(33)を回動自在に支持する軸受(31)とを備え、
    (2) の圧入時に前記軸受(31)を介してスラスト力を受けた際に引張ひずみを生じる、前記軸受(31)の非回転側を支持する軸受支持部材(13)に、杭(2) の圧入力を検出する荷重センサ(11)を設けた
    ことを特徴とする杭打ち機の圧入力検出装置。
  3. 請求項1又は2に記載の杭打ち機(1) の圧入力検出装置において、
    前記荷重センサ(11)、前記軸受支持部材(12)軸受ハウジングの外筒面部(12a) に取付けた
    ことを特徴とする杭打ち機の圧入力検出装置。
JP2003282532A 2003-07-30 2003-07-30 杭打ち機の圧入力検出装置 Expired - Fee Related JP4107586B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003282532A JP4107586B2 (ja) 2003-07-30 2003-07-30 杭打ち機の圧入力検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003282532A JP4107586B2 (ja) 2003-07-30 2003-07-30 杭打ち機の圧入力検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005048494A JP2005048494A (ja) 2005-02-24
JP4107586B2 true JP4107586B2 (ja) 2008-06-25

Family

ID=34267718

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003282532A Expired - Fee Related JP4107586B2 (ja) 2003-07-30 2003-07-30 杭打ち機の圧入力検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4107586B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5426424B2 (ja) * 2010-02-15 2014-02-26 大和ハウス工業株式会社 地盤補強杭及び先行掘用ロッドの打設方法とそれに用いられる打設装置
JP5723302B2 (ja) * 2012-01-25 2015-05-27 地研テクノ株式会社 被回転圧入体の圧入抵抗測定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005048494A (ja) 2005-02-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Byrne et al. Monotonic laterally loaded pile testing in a stiff glacial clay till at Cowden
de Ruiter Electric penetrometer for site investigations
CN104101545B (zh) 一种软管的弯曲刚度及扭转刚度测量装置
CN100464176C (zh) 桩体自平衡静载荷测定方法
JP3886705B2 (ja) 二重羽根式杭を使用した載荷試験方法およびその装置
KR20070101638A (ko) 원위치 말뚝의 선단지지력 및 주면마찰력 측정방법 및 그장치
US8966953B2 (en) Method and apparatus for measuring helical pile installation torque
JP5819152B2 (ja) 杭埋設工法で用いる支持層到達推定方法および支持層到達推定支援装置
JP3831181B2 (ja) 回転圧入杭の施工管理システムおよび施工管理方法
JP4107586B2 (ja) 杭打ち機の圧入力検出装置
CN104897321B (zh) 一种预制开口混凝土管桩桩身内壁剪应力测试方法
CN2886547Y (zh) 桩体自平衡静载荷测定装置
CN113587985A (zh) 一种钢索式巷道围岩收敛监测装置及监测方法
GB2346917A (en) Piling system with continuous load measurement
CN210482269U (zh) 盾构施工的加固土体强度检测装置
CN210105750U (zh) 一种地下非金属管线探测用地钻装置
JP2007169988A (ja) 支持杭の圧入方法および載荷試験方法
CN104846800A (zh) 一种深地层原位触探仪、包含其的触探车及其使用方法
Bradshaw et al. Load transfer curves from a large-diameter pipe pile in silty soil
JP6504016B2 (ja) 杭の鉛直支持力確認装置及び方法
WO2020218561A1 (ja) 回転杭の施工方法、杭群の製造方法、杭群、回転杭の施工管理装置、及び回転杭の施工管理システム
CN113982564A (zh) 井深伽马测深跟踪仪
CN110345915B (zh) 一种公路桥连续梁边跨现浇段预压检测装置及方法
Zuidberg et al. EURIPIDES, load tests on large driven piles in dense silica sands
CN217501751U (zh) 用于掌子面的地层探测装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060515

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080306

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080328

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080328

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110411

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4107586

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120411

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120411

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130411

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130411

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140411

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees