JP3831061B2 - 車両用エアコンシステム - Google Patents

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00642Control systems or circuits; Control members or indication devices for heating, cooling or ventilating devices
    • B60H1/00814Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation
    • B60H1/00821Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation the components being ventilating, air admitting or air distributing devices
    • B60H1/00835Damper doors, e.g. position control

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調制御ユニットとこの空調制御ユニット内の複数のドアアクチュエータを制御するエアコンアンプユニットとを有する車両用エアコンシステムに属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用エアコンシステムとしては、エアコンアンプユニットに各ドアアクチュエータを駆動するアクチュエータ駆動回路を組み込み、エアミックスドア用、モードドア用、インテークドア用の各ドアアクチュエータとアクチュエータ駆動回路とを通信線で接続し、エアコンアンプユニットを親局、各ドアアクチュエータを子局とするLAN形式のものが知られている。このような車両エアコンシステムでは、各ドアアクチュエータは、通信線を介してエアコンアンプユニットから送信されてくるドア目標開度信号(ドア目標開度を示す信号)を受信し、ドアを機械的に開閉するドアモータを駆動するドアモータ駆動回路により、ドア目標開度とドアの実開度との差である偏差開度に基づくドアモータ駆動電流によりドアモータを駆動していた。
【0003】
このような車両用エアコンシステムにおける従来のドア開度制御では、上記偏差開度が一定開度内であるときは、ドアモータ駆動電流をドアアクチュエータのドアモータ駆動回路から出力しないようにしていた。すなわち、ドアアクチュエータにおけるドア開度制御において固定の不感帯幅を設けていた。これは、ドア開度制御ではドア目標開度に対してドアがオーバーランするが、このオーバーランによりハンチングが生じるのを防止するためである。そして、この不感帯幅は、負荷の大小、電圧変動に対処するため、2ビットとしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の車両用エアコンシステムでは、ドアアクチュエータのドア駆動回路における不感帯幅が2ビット固定であるため、ドア開度精度が2ビットに応じた精度(ドア開度精度0.84度に相当)となり、ドア開度精度は低精度なものであった。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、各ドア開度制御においてドア開度精度を向上させることができる車両用エアコンシステムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(解決手段1)
上記課題の解決手段1(請求項1)は、図1(A)のクレーム対応図に示すように、ドア目標開度とドア実開度との差である偏差開度に基づくドアモータ駆動電流を出力することによりドアモータaを駆動してドアbの開閉を行うと共に前記偏差開度が所定開度内であるときは前記ドアモータ駆動電流を出力しない不感帯を有するドアモータ駆動回路cを備えたドアアクチュエータdと、前記ドアアクチュエータdへ前記ドア目標開度を示すドア目標開度信号を送信するエアコンアンプユニットeとを有する車両用エアコンシステムであって、
前記ドアアクチュエータdは、
前記ドアモータ駆動電流の値を電流センサfを介して検出する電流検出回路gと、
前記電流検出回路gで検出した駆動電流の値に基づき負荷状態を判定する判定回路hと、
前記判定回路hでの負荷状態の判定結果に基づき前記不感帯の幅を設定する不感帯設定回路iとを有することを特徴とする。
【0007】
上記課題の解決手段2(請求項2)は、図1(B)のクレーム対応図に示すように、所定周期で各ドアアクチュエータj、k、mを制御するインテーク処理手段nとモード処理手段pとエアミックス処理手段qとを有し、内蔵しているマイコンによってスイッチ類やセンサ類からの入力信号をプログラムにしたがって演算処理し、空調制御ユニットに設けらた前記ドアアクチュエータj、k、mを通信線rを介して駆動制御するエアコンアンプユニットsを備えた車両用エアコンシステムであって、
前記各処理手段n、p、qは、
各ドアアクチュエータへ送信するドア目標開度信号が示すドア目標開度に変化があるか否かを判定する共に前記ドア目標開度に変化がある場合には前回と今回のドア目標開度を比較してドア制御は開方向の制御か又は閉方向の制御かを判定する判定手段と、
前記ドア目標開度に変化があるときの前記判定手段における判定結果に応じた目標開度変換マップを選択し、前記選択した目標開度変換マップを用いて前記ドア目標開度を変換するマップ選択手段と、
前記マップ選択手段での変換により得られたドア目標開度を示すドア目標開度信号を各アクチュエータへ送信する目標開度送信手段とを有することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
実施の形態1は、解決手段1に対応する車両用エアコンシステムである。
【0009】
まず、構成を説明する。
【0010】
図4は一般的な車両用エアコンシステムを示す構成図である。
【0011】
車両用エアコンシステムのメカ系として、図4の上部に示すように、インテークユニットケース1、外気側吸込口2、室内側吸込口3、ブロアファン4、ブロアファンモータ5、インテークドア6、クーリングユニットケース7、エバポレータ8、ヒータユニットケース9、ベント吹出口10、デフ吹出口11、フット吹出口12、ヒータコア13、エアミックスドア13a、ベントドア14、デフドア15、フットドア16を備えている。
【0012】
車両用エアコンシステムの制御系として、図4の中部から下部に示すように、ファンコントロール回路17、インテークドアアクチュエータ18、エアミックスドアアクチュエータ19、モードドアアクチュエータ20、エアコンアンプユニット21、インテーク処理手段22、エアミックス処理手段23、モード処理手段24、メモリ25、水温センサ26、冷媒温度センサ27、内気センサ28、外気センサ29、日射センサ30、吸込温度センサ31、コントローラ32を備えている。なお、上記車両用エアコンシステムのメカ系とファンコントロール回路17、アクチュエータ18〜20とは空調制御ユニットを構成する。
【0013】
前記ファンコントロール回路17は、エアコンアンプユニット21からの指令によりブロアファンモータ5への印加電圧を無段階に制御する。
【0014】
前記インテークドアアクチュエータ18は、エアコンアンプユニット21にてインテークドア6の開度(内気、半外気、外気)が決定されると、決定したドア開度にインテークドア6を動かす。
【0015】
前記エアミックスドアアクチュエータ19は、エアコンアンプユニット21にて仮想ドア開度が決定されると、仮想ドア開度のデータを受信して仮想ドア開度に一致するドア開度が得られるようにエアミックスドア13aを動作させる。すなわち、エアミックスドアアクチュエータ19は、エアコンアンプユニット21において仮想ドア開度と各種センサ値とから決定された目標室温を通信線36により受信し、目標室温対ドア開度特性から空調制御ユニットの効率を算出し、仮吹出温度つまり仮実室温を求め、この仮実室温が目標室温に一致するようにエアミックスドア13aを動作させる。
【0016】
前記モードドアアクチュエータ20は、エアコンアンプユニット21にて目標モードドア位置が決定されると、モードドア(ベントドア14、デフドア15およびフットドア16の総称)を開閉させる。
【0017】
前記エアコンアンプユニット21は、内蔵しているマイコンによって各スイッチやセンサ類からの入力信号をプログラムにしたがって演算処理し、ブロアファンモータ5や各ドアアクチュエータ18〜20、図示しないコンプレッサ等を総合的に制御する。各ドアアクチュエータ18〜20は、1本の通信線36により制御されると共に、エアコンアンプユニット21から電源線37を介して電源が供給される。
【0018】
前記水温センサ26はエンジン冷却水温を、冷媒温度センサ27は冷媒温度を、内気センサ28は内気温度TINC を、外気センサ29は外気温度Tamを、日射センサ30は日射量QSUN を、吸込温度センサ31は吸込温度TINT をそれぞれ検出し、エアコンアンプユニット21に入力する。
【0019】
前記コントローラ32は、車室内のコントロールパネル部に装備され、モードやファン速度、温度等を表示する表示部32aと、モードスイッチや温度調節ダイヤル、変更スイッチ32d等が設けられている操作部32bと、表示部32aへの表示出力や操作部32bからのスイッチ入力、エアコンアンプユニット21とのデータ通信を行う操作・表示・通信回路32cとによって構成されている。操作・表示・通信回路32cとエアコンアンプユニット21とは、操作データ線33とクロック信号線34と表示通信データ線35とにより接続されている。
【0020】
図2は本発明の実施の形態1による車両用エアコンシステムのドアアクチュエータを示すブロック図である。図2において、40はドアアクチュエータ、41は電流検出回路、42は判定回路、43はインバータ、44はレジスタ、45、46は第1、第2の加算回路、47はドアモータ駆動回路、48は電流センサ、50はエアコンアンプユニット、51はドアモータ、52はドアである。上記インバータ43および第1、第2の加算回路45、46は図1(A)の不感帯設定回路iを構成する。
【0021】
以上のように構成されたドアアクチュエータ40について、その機能等を説明する。ドアモータ駆動回路47は、ドア目標開度daとドア実開度dbとの差である偏差開度に基づくドアモータ駆動電流iを出力することによりドアモータ51を駆動してドア52の開閉を行う。また、偏差開度が所定開度内であるときはドアモータ駆動電流iを出力しない。つまり、ドアモータ駆動回路47は不感帯幅を有する。エアコンアンプユニット50はドアアクチュエータ40へドア目標開度を示すドア目標開度信号を送信する。ドアアクチュエータ40はドア目標開度信号の示すドア目標開度をレジスタ44に保持する。
【0022】
次に、ドアアクチュエータ40の動作について説明する。ドアモータ駆動回路47は上述したようにレジスタ44から出力されたドア目標開度daとドア52からフィードバックされたドア実開度dbとの偏差に基づくドアモータ駆動電流iを電流センサ48を介してドアモータ51へ出力する。電流検出回路41は、電流センサ48から出力される電流信号(電流iの値を示す信号)iaを入力してドアモータ駆動電流iの値を検出する。判定回路42は、電流検出回路41で検出したドアモータ駆動電流iの値に基づき(つまり負荷としてのドアモータ51の負荷状態に基づき)、第1、第2の加算回路45、46のいずれをオンとするかを決定する。第1の加算回路45がオンの場合はドアモータ駆動回路47の不感帯幅は2ビットに設定され、第2の加算回路46がオンの場合はドアモータ駆動回路47の不感帯幅は1ビットに設定される。判定回路42から「H]レベルの信号が出力されるときは、インバータ43により、第1の加算回路45はオン、第2の加算回路はオフとなり、「L」レベルの信号が出力されるときは、第1の加算回路はオフ、第2の加算回路はオンとなる。ドア開度のオーバーラン量は負荷が大きいときは小さく、負荷が小さいときは大きいので、負荷が小さいときは第1の加算回路45をオンとしてドアモータ駆動回路47の不感帯幅を2ビットとし、負荷が大きいときは第2の加算回路46をオンとしてドアモータ駆動回路47の不感帯幅を1ビットとする。したがって、負荷が小さいときは従来と同様のドア開度精度となるが、負荷が大きいときは不感帯幅は1ビットとなってドア開度精度は2倍(ドア開度精度0.42度に相当)に向上する。負荷状態としては無負荷状態や負荷小の状態は少ないので、互いに変更可能な1ビット、2ビットの不感帯幅を設けることにより、大幅にドア開度精度を向上させることができる。
【0023】
図3は負荷に対するドアモータ駆動電流iとオーバーラン量を示すグラフ図である。図3において、CH1はドアモータ駆動電流iを示す特性曲線、CH2はオーバーラン量を示す特性曲線である。図3に示すように、負荷が増大すると、ドアモータ駆動電流iは増加するがオーバーラン量は減少する。逆に負荷が減少すると、ドアモータ駆動電流iは減少するがオーバーラン量は増加する。この特性を利用したのが上述の図2のドアアクチュエータ40である。
【0024】
次に、効果を説明する。本実施の形態では、電流検出回路41で検出した電流iの大きさ、すなわち負荷状態に応じて不感帯設定回路43、45、46がドアモータ駆動回路47の不感帯幅を1ビット又は2ビットに設定するようにしたので、負荷状態に応じて不感帯幅を変更することができ、したがって、負荷が大きいときはオーバーラン量が少ないことにより不感帯幅を1ビットとしてドア開度精度を向上させることができる。
【0025】
(実施の形態2)
実施の形態2は、解決手段2に対応する車両用エアコンシステムである。
【0026】
まず、構成を説明する。本実施の形態の車両用エアコンシステムの構成については図4と同様であるので、説明は省略する。
【0027】
図4の車両用エアコンシステムのエアコンアンプユニット21の動作を図6を用いて説明する。図6はエアコンアンプユニット21の動作を示すフローチャートである。
【0028】
図6に示すように、まずエアコンアンプユニット21の制御手段(図示せず)は、100msタイマ(図示せず)をセットする(S1)。次に、タイマセットから100msが経過したか否かを100msタイマの出力値を制御手段に入力して判定する(S2)。タイマセットから100ms経過している場合には、処理は何かを判定し(S3)、それぞれの処理(ステップ4のエアミックス処理、ステップ5のインテーク処理、ステップ6のモード処理)を行う(S4、S5、S6)。各処理は100msタイマにより100ms間隔で行われるので、通信周期は300msとなる。各処理終了後は再び100msタイマをセットする(S7)。ステップ2でタイマセットから100ms経過していないと判定したとき、および、ステップ7の処理が終了した後、ステップ8へ移行してその他の処理を行う(S8)。これで処理が一巡する。
【0029】
図5は、図4のインテーク処理手段22、エアミックス処理手段23、モード処理手段24の構成を示す機能ブロック図である。図5において、61は判定手段、62はマップ選択手段、63は目標開度送信手段である。このように、各処理手段22〜24が手段61〜63を有する点が従来の車両用エアコンシステムと異なるところである。
【0030】
以上のように構成された各処理手段22〜24について、その機能等を説明する。判定手段61は、各ドアアクチュエータ18〜20へ送信するドア目標開度信号が示すドア目標開度に変化があるか否かを判定し、またドア目標開度に変化がある場合には前回と今回のドア目標開度を比較してドア制御は開方向の制御か又は閉方向の制御かを判定する。マップ選択手段62は、ドア目標開度に変化があるときの判定手段61における判定結果に応じた目標開度変換マップを選択し、選択した目標開度変換マップを用いてドア目標開度を変換する。目標開度送信手段63は、マップ選択手段62での変換により得られたドア目標開度を示すドア目標開度信号を各アクチュエータ18〜20へ送信する。
【0031】
次に、各処理手段22〜24の動作を図7を用いて説明する。プログラムがスタートすると、判定手段61はまずドア目標開度の値に変化が有るか否かの判定を行う(S11)。ドア目標開度の値に変化が有ると判定したときは、今回のドア目標開度の値と前回の目標開度の値とを比較して、ドア開度制御が「開」方向の制御か「閉」方向の制御かを判定する(S12)。今回のドア目標開度の値が前回のドア目標開度の値より大きいときは「開」方向となる。ステップ12で判定手段61が「開」方向であると判定したときは、マップ選択手段62は、「開」時のマップを選択し、その選択した「開」時のマップによりドア目標開度の値を変換する(S13)。同様に、ステップ12で判定手段61が「閉」方向であると判定したときは、マップ選択手段62は、「閉」時のマップを選択し、その選択した「閉」時のマップによりドア目標開度の値を変換する(S14)。次に、目標開度送信手段63は、マップ選択手段で変換されたドア目標開度を示す信号(ドア目標開度信号)を対応するドアアクチュエータ18〜20へ通信センサ36を介して送信する(S15)。ステップ11でドア目標開度の値に変化が無いと判定したときはドア目標開度の値を変換することなくドアアクチュエータ18〜20へ送信する(S11、S15)。
【0032】
図8(a)は従来のドア開度制御におけるばらつきを示すばらつき説明図であり、図8(b)は本実施の形態のドア開度制御における「開」方向のばらつきを示すばらつき説明図、(c)は本実施の形態のドア開度制御における「閉」方向のばらつきを示すばらつき説明図である。
【0033】
図8(a)において、A1は負荷小のときの「開」方向のドア開度位置を示し、A2は負荷大のときの「開」方向のドア開度位置、B1は負荷小のときの「閉」方向のドア開度位置、B2は負荷大のときの「閉」方向のドア開度位置を示す。したがって、Paは「開」方向のドア開度位置のばらつき、Pbは「閉」方向のドア開度位置のばらつきを示す。図8(a)から分かるように負荷小のときはオーバーラン量が大きく、ドア開度位置は0ビット側に寄る。また、負荷大のときはオーバーラン量が小さく、ドア開度位置は「開」方向では−1ビット側、「閉」方向では+1ビット側に寄る。
【0034】
しかし、(実施の形態1)で述べたように、負荷としては、無負荷状態、負荷小の状態はすくなく、負荷大の状態が多いので、負荷大の場合にドア開度精度が向上するようにしたいところである。
【0035】
そこで、図8(b)、(c)に示すように、「開」方向のときは図8(a)の0ビットの位置を−1ビットの位置とし(つまり「開」方向にシフトし)、「閉」方向のときは図8(a)の0ビットの位置を+1ビットの位置とする(つまり「閉」方向にシフトする)。このようにすることにより、「開」方向のときはばらつきP1となり、負荷大のときは−1ビット側、すなわち図8(a)の0ビット側に寄ってドア開度精度が格段に向上し、また、「閉」方向のときはばらつきP2となり、負荷大のときは+1ビット側、すなわち図8(a)の0ビット側に寄ってドア開度精度が格段に向上する。このビットシフトは図5のマップ選択手段62におけるマップ選択(「開」時マップ又は「閉」時マップの選択)により行われる。
【0036】
ドア開度制御においてドアからフィードバックされるドア実開度は例えばPBR(ポテンショ・バランス・レジスタ)により検出されるが、このPBRを位置的に0.5ビットずらす(機械的又は電気的にずらす)ことにより、さらにドア開度精度を高めることができる。すなわち、この場合、図8(b)のばらつきP3、図8(c)のばらつきP4で示すように、0.5ビット「閉」方向または「開」方向にシフトされたことになり、見掛け上、不感帯が±1ビットから±0.5ビットとなり、ドア開度精度が2倍向上する(つまり誤差が半分になる)。
【0037】
次に、効果を説明する。本実施の形態では、ドアアクチュエータの負荷大の場合が負荷小の場合や無負荷の場合よりも多いことに着目し、マップ選択手段62により、ドアの「開」方向と「閉」方向とでドア開度目標値が従来のドア開度目標値から互いに逆方向にシフトされるようにしたので、負荷大の場合にドア開度位置がドア目標開度側に寄るようにすることができ、負荷大の場合のドア開度精度を大幅に向上させることができる。また、PBRを位置的に0.5ビットずらすことにより、見掛け上、不感帯が±1ビットから±0.5ビットとなり、ドア開度精度を2倍向上させることができる。
【0038】
【発明の効果】
請求項1記載の発明にあっては、ドアアクチュエータに、ドアモータ駆動電流の値を電流センサを介して検出する電流検出回路と、電流検出回路で検出した駆動電流の値に基づき負荷状態を判定する判定回路と、判定回路での負荷状態の判定結果に基づき不感帯の幅を設定する不感帯設定回路とを設けたことにより、電流検出回路で検出したドアモータ駆動電流すなわち負荷状態に応じて不感帯設定回路はドアモータ駆動回路の不感帯幅を1ビット又は2ビットに設定することができるので、負荷状態に応じて不感帯幅を変更することができ、したがって、負荷が大きいときはオーバーラン量が少ないことにより不感帯幅を1ビットとしてドア開度精度を向上させることができるという効果が得られる。
【0039】
請求項2記載の発明にあっては、各ドアアクチュエータへ送信するドア目標開度信号が示すドア目標開度に変化があるか否かを判定する共にドア目標開度に変化がある場合には前回と今回のドア目標開度を比較してドア制御は開方向の制御か又は閉方向の制御かを判定する判定手段と、ドア目標開度に変化があるときの判定手段における判定結果に応じた目標開度変換マップを選択し、選択した目標開度変換マップを用いてドア目標開度を変換するマップ選択手段と、マップ選択手段での変換により得られたドア目標開度を示すドア目標開度信号を各アクチュエータへ送信する目標開度送信手段とを各処理手段に設けたことにより、マップ選択手段は、ドアの「開」方向と「閉」方向とでドア開度目標値を従来のドア開度目標値から互いに逆方向にシフトすることができるので、負荷大の場合にドア開度位置がドア目標開度側に寄るようにすることができ、負荷大の場合のドア開度精度を大幅に向上させることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)本発明の請求項1記載の発明の車両用エアコンシステムを示すクレーム対応図である。
(B)本発明の請求項2記載の発明の車両用エアコンシステムを示すクレーム対応図である。
【図2】本発明の実施の形態1の車両用エアコンシステムのドアアクチュエータを示すブロック図である。
【図3】負荷に対するドアモータ駆動電流の値とオーバーラン量を示すグラフ図である。
【図4】一般的な車両用エアコンシステムを示す構成図である。
【図5】各処理手段の構成を示す機能ブロック図である。
【図6】図4のエアコンアンプユニットの動作を示すフローチャートである。
【図7】図5の各処理手段の動作を示すフローチャートである。
【図8】(a)従来のドア開度制御におけるばらつきを示すばらつき説明図である。
(b)本発明の実施の形態2のドア開度制御における「開」方向のばらつきを示すばらつき説明図である。
(c)本発明の実施の形態2のドア開度制御における「閉」方向のばらつきを示すばらつき説明図である。
【符号の説明】
1 インテークユニットケース
2 外気側吸込口
3 室内側吸込口
4 ブロアファン
5 ブロアファンモータ
6 インテークドア
7 クーリングユニットケース
8 エバポレータ
9 ヒータユニットケース
10 ベント吹出口
11 デフ吹出口
12 フット吹出口
13 ヒータコア
13a エアミックスドア
14 ベントドア
15 デフドア
16 フットドア
17 ファンコントロール回路
18 インテークドアアクチュエータ
19 エアミックスドアアクチュエータ
20 モードドアアクチュエータ
21 エアコンアンプユニット
22 インテーク処理手段
23 エアミックス処理手段
24 モード処理手段
25 メモリ
26 水温センサ
27 冷媒温度センサ
28 内気センサ
29 外気センサ
30 日射センサ
31 吸込温度センサ
32 コントローラ
32a 表示部
32b 操作部
32c 操作・表示・通信回路
32d 変更スイッチ
33 操作データ線
34 クロック信号線
35 表示通信データ線
36 通信線
37 電源線
40 ドアアクチュエータ
41 電流検出回路
42 判定回路
43 インバータ(不感帯設定回路)
44 レジスタ
45 第1の加算回路(不感帯設定回路)
46 第2の加算回路(不感帯設定回路)
47 ドアモータ駆動回路
48 電流センサ
50 エアコンアンプユニット
51 ドアモータ
52 ドア
61 判定手段
62 マップ選択手段
63 目標開度送信手段

Claims (2)

  1. ドア目標開度とドア実開度との差である偏差開度に基づくドアモータ駆動電流を出力することによりドアモータを駆動してドアの開閉を行うと共に前記偏差開度が所定開度内であるときは前記ドアモータ駆動電流を出力しない不感帯を有するドアモータ駆動回路を備えたドアアクチュエータと、前記ドアアクチュエータへ前記ドア目標開度を示すドア目標開度信号を送信するエアコンアンプユニットとを有する車両用エアコンシステムであって、
    前記ドアアクチュエータは、
    前記ドアモータ駆動電流の値を電流センサを介して検出する電流検出回路と、
    前記電流検出回路で検出した駆動電流の値に基づき前記ドアモータにかかる電気的負荷の状態を判定する判定回路と、
    前記判定回路での負荷状態の判定結果に基づき前記不感帯の幅を、高負荷の場合の1ビット表現の不感帯と、低負荷の場合の2ビット表現の不感帯に、設定する不感帯設定回路とを有し、不感帯が1ビット表現となることでドア開度の表現ビット数を増加させることを特徴とする車両用エアコンシステム。
  2. 所定周期で各ドアアクチュエータを制御するインテーク処理手段とモード処理手段とエアミックス処理手段とを有し、内蔵しているマイコンによってスイッチ類やセンサ類からの入力信号をプログラムにしたがって演算処理し、空調制御ユニットに設けた前記ドアアクチュエータを通信線を介して駆動制御するエアコンアンプユニットを備えた車両用エアコンシステムであって、
    前記各処理手段は、
    各ドアアクチュエータへ送信するドア目標開度信号が示すドア目標開度に変化があるか否かを判定する共に前記ドア目標開度に変化がある場合には前回と今回のドア目標開度を比較してドア制御は開方向の制御か又は閉方向の制御かを判定する判定手段と、
    前記ドア目標開度に変化があるときの前記判定手段における判定結果が開方向の場合には、ドア目標開度位置を開方向に1ビットシフトする目標開度変換マップを選択し、前記ドア目標開度に変化があるときの前記判定手段における判定結果が閉方向の場合には、ドア目標開度位置を閉方向に1ビットシフトする目標開度変換マップを選択し、前記選択した目標開度変換マップを用いて前記ドア目標開度を変換するマップ選択手段と、
    前記マップ選択手段での変換により得られたドア目標開度を示すドア目標開度信号を各アクチュエータへ送信する目標開度送信手段を有し、
    実ドア開度の検出位置を、前記判定手段における判定結果が開方向の場合には、開方向に0.5ビットずらし、前記判定手段における判定結果が閉方向の場合には、閉方向に0.5ビットずらす検出位置変更手段を設け、
    不感帯ビット数を減少させることでドア開度の表現ビット数を増加させることを特徴とする車両用エアコンシステム。
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