JP3828397B2 - 電子放出体の製造方法、冷陰極電界電子放出素子の製造方法、並びに、冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法 - Google Patents

電子放出体の製造方法、冷陰極電界電子放出素子の製造方法、並びに、冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子放出体の製造方法、冷陰極電界電子放出素子の製造方法、並びに、冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
真空中に置かれた金属や半導体等に或る閾値以上の強さの電界を与えると、金属や半導体の表面近傍のエネルギー障壁を電子が量子トンネル効果によって通過し、常温でも真空中に電子が放出されるようになる。かかる原理に基づく電子放出は、冷陰極電界電子放出、あるいは単に電界放出(フィールド・エミッション)と呼ばれる。近年、この電界放出の原理を画像表示に応用した平面型の冷陰極電界電子放出表示装置、所謂フィールド・エミッション・ディスプレイ(FED)が提案されており、高輝度、低消費電力等の長所を有することから、従来の陰極線管(CRT)に代わる画像表示装置として期待されている。
【0003】
冷陰極電界電子放出表示装置(以下、単に、表示装置と呼ぶ場合がある)は、一般に、2次元マトリクス上に配列された画素に対応して電子放出領域を有するカソードパネルと、電子放出部から放出された電子との衝突により励起され発光するアノードパネルとが、真空空間を挟んで対向配置された構造を有する。カソードパネル上の各画素においては、通常、複数の電子放出部が形成され、更に、電子放出部から電子を引き出すためのゲート電極も形成されている。電子の放出に関する最小構造単位、即ち、電子放出部とゲート電極を有する部分が冷陰極電界電子放出素子である。以下、冷陰極電界電子放出素子を、単に電界放出素子と呼ぶ場合がある。
【0004】
図27に、かかる表示装置の構成例を示す。図示した電界放出素子は、円錐形の電子放出部を有する、所謂スピント(Spindt)型電界放出素子と呼ばれるタイプの電界放出素子である。この電界放出素子は、支持体210上に形成されたカソード電極211と、支持体210及びカソード電極211上に形成された絶縁層212と、絶縁層212上に形成されたゲート電極213と、ゲート電極213及び絶縁層212に設けられた開口部214と、開口部214の底部に位置するカソード電極211上に形成された円錐形の電子放出部215から構成されている。一般に、カソード電極211とゲート電極213とは、これらの両電極の射影像が互いに直交する方向に各々ストライプ状に形成されており、これらの両電極の射影像が重複する部分に相当する領域(1画素分の領域に相当する。この領域を、以下、ゲート電極/カソード電極重複領域あるいは電子放出領域と呼ぶ)に、通常、複数の電界放出素子が配列されている。更に、かかるゲート電極/カソード電極重複領域が、カソードパネルCPの有効領域(実際の表示画面として機能する領域)内に、通常、2次元マトリクス状に配列されている。
【0005】
一方、アノードパネルAPは、基板30と、基板30上に所定のパターン(例えば、ドット状あるいはストライプ状)に従って形成された蛍光体層32と、蛍光体層32上に形成されたアノード電極33から構成されている。尚、蛍光体層32と蛍光体層32との間の基板30上にはブラックマトリックス31が形成されている。1画素は、カソードパネル側のカソード電極211とゲート電極213との重複領域であるゲート電極/カソード電極重複領域に所定数配列された電界放出素子の一群と、これらの電界放出素子の一群に対面したアノードパネル側の蛍光体層32とによって構成されている。有効領域には、かかる画素が、例えば数十万〜数百万個ものオーダーにて配列されている。
【0006】
アノードパネルAPとカソードパネルCPとを、電界放出素子と蛍光体層32とが対向するように配置し、周縁部において枠体34を介して接合することによって、表示装置を作製することができる。カソードパネルCPとアノードパネルAPとは、0.1mm〜1mm程度の距離を隔てて対向配置させている。有効領域を包囲し、画素を選択するための周辺回路が形成された無効領域(例えば、カソードパネルCPの無効領域)には、真空排気用の貫通孔(図示せず)が設けられており、この貫通孔には真空排気後に封じ切られたチップ管(図示せず)が接続されている。即ち、アノードパネルAPとカソードパネルCPと枠体34とによって囲まれた空間は真空となっている。
【0007】
カソード電極211には相対的な負電圧がカソード電極制御回路40から印加され、ゲート電極213には相対的な正電圧がゲート電極制御回路41から印加され、アノード電極33にはゲート電極213よりも更に高い正電圧がアノード電極制御回路42から印加される。かかる表示装置において表示を行う場合、例えば、カソード電極211にカソード電極制御回路40から走査信号を入力し、ゲート電極213にゲート電極制御回路41からビデオ信号を入力する。カソード電極211とゲート電極213との間に電圧を印加した際に生ずる電界により、量子トンネル効果に基づき電子放出部215から電子が放出され、この電子がアノード電極33に引き付けられ、蛍光体層32に衝突する。その結果、蛍光体層32が励起されて発光し、所望の画像を得ることができる。つまり、この表示装置の動作は、基本的に、ゲート電極213に印加される電圧、及びカソード電極211を通じて電子放出部215に印加される電圧によって制御される。
【0008】
以下、従来のスピント型電界放出素子の製造方法の概要を説明するが、この製造方法は、基本的には、円錐形の電子放出部215を金属材料の垂直蒸着により形成する方法である。即ち、開口部214に対して蒸着粒子は垂直に入射するが、開口部214の付近に形成されるオーバーハング状の堆積物による遮蔽効果を利用して、開口部214の底部に到達する蒸着粒子の量を漸減させ、円錐形の堆積物である電子放出部215を自己整合的に形成する。以下、不要なオーバーハング状の堆積物の除去を容易とするために、ゲート電極213上に剥離層217を予め形成しておく方法に基づくスピント型電界放出素子の製造方法の概要を、支持体等の模式的な一部端面図である図28及び図29を参照して説明する。
【0009】
[工程−10]
先ず、例えばガラスから成る支持体210上にニオブ(Nb)から成るストライプ状のカソード電極211を形成した後、全面にSiO2から成る絶縁層212を形成し、更に、ストライプ状のゲート電極213を絶縁層212上に形成する。カソード電極211、ゲート電極213の形成は、例えば、スパッタリング法、リソグラフィ技術及びドライエッチング技術に基づき行うことができる。
【0010】
[工程−20]
次に、ゲート電極213及び絶縁層212に、エッチング用マスクとして機能するレジスト層216をリソグラフィ技術によって形成する(図28の(A)参照)。その後、RIE(反応性イオン・エッチング)法にてゲート電極213に第1の開口部214Aを形成し、更に、この第1の開口部214Aと連通した第2の開口部214Bを絶縁層212に形成する。尚、第1の開口部214A及び第2の開口部214Bを総称して、開口部214と呼ぶ。開口部214の底部にカソード電極211が露出している。その後、レジスト層216をアッシング技術によって除去する。こうして、図28の(B)に示す構造を得ることができる。
【0011】
[工程−30]
次に、開口部214の底部に露出したカソード電極211上に、電子放出部215を形成する。具体的には、全面にアルミニウムを斜め蒸着することにより、剥離層217を形成する。このとき、支持体210の法線に対する蒸着粒子の入射角を十分に大きく選択することにより、開口部214の底部にアルミニウムを殆ど堆積させることなく、ゲート電極213及び絶縁層212上に剥離層217を形成することができる。この剥離層217は、開口部214の開口端部から庇状に張り出しており、これにより開口部214が実質的に縮径される(図28の(C)参照)。
【0012】
[工程−40]
次に、全面に例えばモリブデン(Mo)を垂直蒸着する。このとき、図29の(A)に示すように、剥離層217上でオーバーハング形状を有するモリブデンから成る導電材料層218が成長するに伴い、開口部214の実質的な直径が次第に縮小されるので、開口部214の底部において堆積に寄与する蒸着粒子は、次第に開口部214の中央付近を通過するものに限られるようになる。その結果、開口部214の底部には円錐形の堆積物が形成され、この円錐形のモリブデンから成る堆積物が電子放出部215となる。
【0013】
[工程−50]
その後、電気化学的プロセス及び湿式プロセスによって剥離層217を絶縁層212及びゲート電極213の表面から剥離し、絶縁層212及びゲート電極213の上方の導電材料層218を選択的に除去する。その結果、図29の(B)に示すように、開口部214の底部に位置するカソード電極211上に円錐形の電子放出部215を残すことができる。尚、このような電子放出部215の形成方法においては、本質的に、1つの開口部214内に1つの電子放出部215が形成される。
【0014】
表示装置の構成において、低い駆動電圧で大きな放出電子電流を得るためには、電子放出部215の先端部を鋭く尖らせることが有効であり、この観点から、上述のスピント型電界放出素子の電子放出部215は優れた性能を有していると云える。しかしながら、円錐形の電子放出部215の形成には高度な加工技術を要する。しかも、電子は電子放出部215の先端部から放出されるため、表示装置における輝度を確保するためには、出来るだけ多くの電子放出部215(例えば、1万個/mm2程度)を形成しなければならない。従って、電子放出部の微細化を図らなければならない。また、場合によっては数千万個以上にも及ぶ電子放出部215を有効領域の全域に亙って均一に形成することは、有効領域の面積が増大するにつれて困難となりつつある。即ち、大面積の支持体全体に亙って均一な膜質、膜厚を有する導電材料層218を垂直蒸着法により形成したり、均一な寸法の庇形状を有する剥離層217を斜め蒸着法により形成することは、極めて困難であり、何らかの面内バラツキやロット間バラツキは避けられない。このバラツキにより、表示装置の画像表示特性、例えば画像の明るさにバラツキが生じる。しかも、大面積に亙って形成された剥離層217を除去する際に、その残渣がカソードパネルCPを汚染する原因となり、表示装置の製造歩留を低下させるという問題も生じる。
【0015】
そこで、円錐形の電子放出部を使用せず、開口部の底面に露出した平面状の電子放出部を使用する、所謂平面型電界放出素子が提案されている。平面型電界放出素子における電子放出部は、カソード電極上に設けられており、平面状であっても高い放出電子電流を達成し得るように、カソード電極の構成材料よりも仕事関数が低い材料から構成されている。かかる材料として、近年、炭素系材料を使用することが提案されている。炭素系材料は、高融点金属に比べて閾値電界が低く、しかも、電子放出効率が高い。また、ダイヤモンド、グラファイト、カーボンナノチューブ等、結合形態を変化させることが可能である。
【0016】
スピント型電界放出素子にあっては、電子放出部215の先端部における電界強度は、ゲート電極213の端部213Aから電子放出部215の先端部までの距離に依存する。従って、開口部214と電子放出部215の位置関係の均一性、電子放出部215の先端部の高さの均一性が重要であるが、これらの均一性を達成することは困難である。一方、平面型電界放出素子においては、ゲート電極の端部から電子放出部までの距離は、専ら、絶縁層の膜厚によって規定される。従って、スピント型電界放出素子よりも平面型電界放出素子の方が、かかる距離の制御は容易である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
その一方で、平面型電界放出素子においては、電子放出部の電子放出部分が、スピント型電界放出素子のように一種の点状では無く、面状であるが故に、ゲート電極の端部から電子放出部までの距離が長くなり、電子放出部近傍における電界強度が、スピント型電界放出素子と比較して低くなってしまう。また、開口部の大きさをスピント型電界放出素子よりも大きくすることができる反面、開口部の内部における電界の閉じ込め効果が弱くなる結果、電子放出部近傍における電界集中が生じ難くなる。その結果、スピント型電界放出素子と比較して、電子放出効率が低くなり、より高いゲート電圧が必要となり、駆動電圧、消費電力が増加するといった問題がある。
【0018】
このように、比較的容易なプロセスで製造することができ、高い均一性を必要としない平面型電界放出素子において、電子放出効率を向上させる方法の1つに、電子放出部の表面に微細な凹凸部を形成する方法が知られている(例えば、特開平2000−260298号公報参照)。電界は、一般に、小さい面積の部位ほど多く集中するが故に、電子放出部の表面に微細な凹凸部を形成することは電子放出効率向上の観点から極めて効果的であり、ゲート電圧の低下、駆動電圧、消費電力の低減を図ることができる。
【0019】
しかしながら、特開平2000−260298号公報に開示された方法では、カソード電極の表面をエッチングするが故に、大面積の表示装置を製造する場合にあっては、カソード電極の表面を均一に、且つ、制御性良くエッチングすることは困難な場合がある。
【0020】
従って、本発明の目的は、均一に、且つ、制御性良く凹凸部を有する電子放出体を形成することを可能とする電子放出体の製造方法、かかる電子放出体の製造方法を適用した平面型の冷陰極電界電子放出素子の製造方法、かかる平面型の冷陰極電界電子放出素子の製造方法を適用した冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明の第1の態様に係る電子放出体の製造方法は、
(A)導電性の基体上に電子放出層を形成する工程と、
(B)該電子放出層を電気分解することによって、基体の一部分の上に凸状の電子放出層を残す工程、
を具備することを特徴とする。
【0022】
上記の目的を達成するための本発明の第2の態様に係る電子放出体の製造方法は、
(A)導電性の基体上に基層を形成する工程と、
(B)該基層を電気分解することによって、基体の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(C)基体及び基層上に電子放出層を形成する工程、
を具備することを特徴とする。
【0023】
本発明の第1の態様あるいは第2の態様に係る本発明の電子放出体の製造方法によって、冷陰極電界電子放出素子の電子放出部や、陰極線管に組み込まれる電子銃における電子線源、蛍光表示管を得ることができる。
【0024】
上記の目的を達成するための本発明の第1の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法は、所謂2電極型の冷陰極電界電子放出素子の製造方法であって、
(a)支持体上に設けられた、カソード電極用導電材料層から成るカソード電極と、
(b)カソード電極上に形成された複数の電子放出体から構成された電子放出部、
から成る冷陰極電界電子放出素子の製造方法であって、
電子放出体を、
(A)カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極上に、電子放出層を形成する工程と、
(B)該電子放出層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極の一部分の上に凸状の電子放出層を残す工程、
によって形成することを特徴とする。
【0025】
上記の目的を達成するための本発明の第2の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法は、所謂2電極型の冷陰極電界電子放出素子の製造方法であって、
(a)支持体上に設けられた、カソード電極用導電材料層から成るカソード電極と、
(b)カソード電極上に形成された複数の電子放出体から構成された電子放出部、
から成る冷陰極電界電子放出素子の製造方法であって、
電子放出体を、
(A)カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極上に、基層を形成する工程と、
(B)該基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(C)カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程、
によって形成することを特徴とする。
【0026】
上記の目的を達成するための本発明の第3の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法は、所謂3電極型の冷陰極電界電子放出素子の製造方法であって、
(a)支持体上に設けられた、カソード電極用導電材料層から成るカソード電極と、
(b)カソード電極上に形成された複数の電子放出体から構成された電子放出部と、
(c)電子放出部の上方に配設され、開口部を有するゲート電極、
から成る冷陰極電界電子放出素子の製造方法であって、
電子放出体を、
(A)カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極上に、電子放出層を形成する工程と、
(B)該電子放出層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極の一部分の上に凸状の電子放出層を残す工程、
によって形成することを特徴とする。
【0027】
上記の目的を達成するための本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法は、所謂3電極型の冷陰極電界電子放出素子の製造方法であって、
(a)支持体上に設けられた、カソード電極用導電材料層から成るカソード電極と、
(b)カソード電極上に形成された複数の電子放出体から構成された電子放出部と、
(c)電子放出部の上方に配設され、開口部を有するゲート電極、
から成る冷陰極電界電子放出素子の製造方法であって、
電子放出体を、
(A)カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極上に、基層を形成する工程と、
(B)該基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(C)カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程、
によって形成することを特徴とする。
【0028】
上記の目的を達成するための本発明の第1の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法は、所謂2電極型の冷陰極電界電子放出素子を備えた冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法の製造方法であって、
冷陰極電界電子放出素子が複数設けられたカソードパネル、及び、蛍光体層とアノード電極とを備えたアノードパネルが、それらの周縁部で接合されて成り、
冷陰極電界電子放出素子は、
(a)支持体上に設けられた、カソード電極用導電材料層から成るカソード電極と、
(b)カソード電極上に形成された複数の電子放出体から構成された電子放出部、
から成る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法であって、
電子放出体を、
(A)カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極上に、電子放出層を形成する工程と、
(B)該電子放出層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極の一部分の上に凸状の電子放出層を残す工程、
によって形成することを特徴とする。
【0029】
上記の目的を達成するための本発明の第2の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法は、所謂2電極型の冷陰極電界電子放出素子を備えた冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法の製造方法であって、
冷陰極電界電子放出素子が複数設けられたカソードパネル、及び、蛍光体層とアノード電極とを備えたアノードパネルが、それらの周縁部で接合されて成り、
冷陰極電界電子放出素子は、
(a)支持体上に設けられた、カソード電極用導電材料層から成るカソード電極と、
(b)カソード電極上に形成された複数の電子放出体から構成された電子放出部、
から成る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法であって、
電子放出体を、
(A)カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極上に、基層を形成する工程と、
(B)該基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(C)カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程、
によって形成することを特徴とする。
【0030】
上記の目的を達成するための本発明の第3の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法は、所謂3電極型の冷陰極電界電子放出素子を備えた冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法の製造方法であって、
冷陰極電界電子放出素子が複数設けられたカソードパネル、及び、蛍光体層とアノード電極とを備えたアノードパネルが、それらの周縁部で接合されて成り、
冷陰極電界電子放出素子は、
(a)支持体上に設けられた、カソード電極用導電材料層から成るカソード電極と、
(b)カソード電極上に形成された複数の電子放出体から構成された電子放出部と、
(c)電子放出部の上方に配設され、開口部を有するゲート電極、
から成る冷陰極電界電子放出素子の製造方法であって、
電子放出体を、
(A)カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極上に、電子放出層を形成する工程と、
(B)該電子放出層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極の一部分の上に凸状の電子放出層を残す工程、
によって形成することを特徴とする。
【0031】
上記の目的を達成するための本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法は、所謂3電極型の冷陰極電界電子放出素子を備えた冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法の製造方法であって、
冷陰極電界電子放出素子が複数設けられたカソードパネル、及び、蛍光体層とアノード電極とを備えたアノードパネルが、それらの周縁部で接合されて成り、
冷陰極電界電子放出素子は、
(a)支持体上に設けられた、カソード電極用導電材料層から成るカソード電極と、
(b)カソード電極上に形成された複数の電子放出体から構成された電子放出部と、
(c)電子放出部の上方に配設され、開口部を有するゲート電極、
から成る冷陰極電界電子放出素子の製造方法であって、
電子放出体を、
(A)カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極上に、基層を形成する工程と、
(B)該基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(C)カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程、
によって形成することを特徴とする。
【0032】
本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る電子放出体の製造方法、本発明の第1の態様〜第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法、あるいは、本発明の第1の態様〜第4の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法(以下、これらを総称して、単に、本発明の製造方法と呼ぶ場合がある)にあっては、電気分解の時間に依存して、基体の一部分の上に残された凸状の電子放出層、カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極の一部分の上に残された凸状の電子放出層、カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極の一部分の上に残された凸状の基層の形状は、島状の形状(即ち、恰も、基体、カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極を海に見立てた場合、多数の凸状の電子放出層や凸状の基層が島状となった構成)となり、あるいは又、池を取り囲むような形状(即ち、恰も、基体、カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極を池に見立てた場合、凸状の電子放出層や凸状の基層が多数の池を取り囲むような構成)となる。尚、これらの構成を、便宜上、海・島構造と呼ぶ。
【0033】
本発明の第1の態様あるいは第2の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法によって得られる冷陰極電界電子放出表示装置にあっては、アノード電極によって形成された電界に基づき、量子トンネル効果に基づき電子放出部から電子が放出され、この電子がアノード電極に引き付けられ、蛍光体層に衝突する。アノード電極は、1枚の導電材料シートが有効領域(実際の表示部分として機能する領域)を覆う構造を有していてもよいし、ストライプ形状を有していてもよい。前者の場合、1画素を構成する電子放出部毎に、電子放出部の動作を制御する。そのためには、例えば、1画素を構成する電子放出部とカソード電極制御回路との間にスイッチング素子を設ければよい。後者の場合、カソード電極をストライプ状とし、アノード電極の射影像とカソード電極の射影像とが直交するように、カソード電極及びアノード電極を配置する。アノード電極の射影像とカソード電極の射影像とが重複する領域(以下、アノード電極/カソード電極重複領域と呼ぶ)に位置する電子放出部から電子が放出される。尚、1つのアノード電極/カソード電極重複領域における冷陰極電界電子放出素子の配列は、規則的であってもランダムであってもよい。このような構成の冷陰極電界電子放出表示装置の駆動は、所謂単純マトリクス方式により行われる。即ち、カソード電極に相対的に負の電圧を印加し、アノード電極に相対的に正の電圧を印加する。その結果、列選択されたカソード電極と行選択されたアノード電極(あるいは、行選択されたカソード電極と列選択されたアノード電極)とのアノード電極/カソード電極重複領域に位置する電子放出部から選択的に真空空間中へ電子が放出され、この電子がアノード電極に引き付けられてアノードパネルを構成する蛍光体層に衝突し、蛍光体層を励起、発光させる。
【0034】
本発明の第3の態様あるいは第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法によって得られる冷陰極電界電子放出素子にあっては、ストライプ状のゲート電極の射影像とストライプ状のカソード電極の射影像とが直交する方向に延びていることが、冷陰極電界電子放出素子や冷陰極電界電子放出表示装置の構造の簡素化の観点から好ましい。尚、ストライプ状のカソード電極とストライプ状のゲート電極の射影像が重複するゲート電極/カソード電極重複領域(電子放出領域であり、1画素分の領域あるいは1サブピクセル分の領域に相当する)に1又は複数の冷陰極電界電子放出素子が設けられており、かかる重複領域が、カソードパネルの有効領域内に、通常、2次元マトリクス状に配列されている。尚、1つのゲート電極/カソード電極重複領域における冷陰極電界電子放出素子の配列は、規則的であってもランダムであってもよい。カソード電極に相対的に負の電圧を印加し、ゲート電極に相対的に正の電圧を印加し、アノード電極にゲート電極より更に高い正の電圧を印加する。電子は、列選択されたカソード電極と行選択されたゲート電極(あるいは、行選択されたカソード電極と列選択されたゲート電極)とが重複するゲート電極/カソード電極重複領域に位置する電子放出部から選択的に真空空間中へ電子が放出され、この電子がアノード電極に引き付けられてアノードパネルを構成する蛍光体層に衝突し、蛍光体層を励起、発光させる。
【0035】
本発明の第3の態様あるいは第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法、本発明の第3の態様あるいは第4の態様に係る若しくは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法における冷陰極電界電子放出素子にあっては、支持体及びカソード電極の上に絶縁層が形成され、該絶縁層上にゲート電極が形成され、該絶縁層には、ゲート電極に設けられた開口部に連通した第2の開口部が形成され、第2の開口部の底部に電子放出部が露出している構造とすることができる。尚、このような構成を、便宜上、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子と呼ぶ。以下、ゲート電極に設けられた開口部を、便宜上、第1の開口部と呼ぶ場合がある。
【0036】
あるいは又、本発明の第3の態様あるいは第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法、本発明の第3の態様あるいは第4の態様に係る若しくは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法における冷陰極電界電子放出素子にあっては、絶縁材料から成る帯状あるいは井桁状のゲート電極支持部が支持体上に形成され、複数の開口部が形成された帯状材料から成るゲート電極が、ゲート電極支持部の頂面に接するように、且つ、電子放出部の上方に開口部が位置するように張架された構造とすることもできる。尚、このような構成を、便宜上、第2の構造を有する冷陰極電界電子放出素子と呼ぶ。
【0037】
本発明の第1の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、電子放出層を形成する工程と、
(4)電子放出層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の電子放出層を残す工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第1Aの方法と呼ぶ。
【0038】
あるいは又、本発明の第1の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、電子放出層を形成する工程と、
(4)電子放出層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の電子放出層を残す工程と、
(5)残された電子放出層の不要部分を選択的に除去する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第1Bの方法と呼ぶ。
【0039】
あるいは又、本発明の第1の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、電子放出層を形成する工程と、
(4)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程と、
(5)電子放出層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の電子放出層を残す工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第1Cの方法と呼ぶ。
【0040】
あるいは又、本発明の第1の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、電子放出層を形成する工程と、
(3)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程と、
(4)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(5)電子放出層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の電子放出層を残す工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第1Dの方法と呼ぶ。
【0041】
あるいは又、本発明の第1の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、電子放出層を形成する工程と、
(3)電子放出層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層の一部分の上に凸状の電子放出層を残す工程と、
(4)残された電子放出層の不要部分を選択的に除去する工程と、
(5)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第1Eの方法と呼ぶ。
【0042】
あるいは又、本発明の第1の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、電子放出層を形成する工程と、
(3)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程と、
(4)電子放出層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層の一部分の上に凸状の電子放出層を残す工程と、
(5)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第1Fの方法と呼ぶ。
【0043】
尚、以上の第1Aの方法〜第1Fの方法の手順を、以下の表1に一覧表にして示す。
【0044】
[表1]
Figure 0003828397
【0045】
本発明の第2の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、基層を形成する工程と、
(4)基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(5)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第2Aの方法と呼ぶ。
【0046】
あるいは又、本発明の第2の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、基層を形成する工程と、
(4)基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(5)残された基層の不要部分を選択的に除去する工程と、
(6)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第2Bの方法と呼ぶ。
【0047】
あるいは又、本発明の第2の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、基層を形成する工程と、
(4)基層を所望の形状にパターニングする工程と、
(5)基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(6)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第2Cの方法と呼ぶ。
【0048】
あるいは又、本発明の第2の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、基層を形成する工程と、
(3)基層を所望の形状にパターニングする工程と、
(4)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(5)基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(6)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第2Dの方法と呼ぶ。
【0049】
あるいは又、本発明の第2の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、基層を形成する工程と、
(3)基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(4)残された基層の不要部分を選択的に除去する工程と、
(5)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(6)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第2Eの方法と呼ぶ。
【0050】
あるいは又、本発明の第2の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、基層を形成する工程と、
(3)基層を所望の形状にパターニングする工程と、
(4)基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(5)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(6)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第2Fの方法と呼ぶ。
【0051】
あるいは又、本発明の第2の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、基層を形成する工程と、
(4)基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(5)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(6)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第2Gの方法と呼ぶ。
【0052】
あるいは又、本発明の第2の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、基層を形成する工程と、
(4)基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(5)残された基層の不要部分を選択的に除去する工程と、
(6)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(7)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第2Hの方法と呼ぶ。
【0053】
あるいは又、本発明の第2の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、基層を形成する工程と、
(4)基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(5)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(6)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程と、
(7)残された基層の不要部分を選択的に除去する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第2Iの方法と呼ぶ。
【0054】
あるいは又、本発明の第2の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、基層を形成する工程と、
(3)基層を所望の形状にパターニングする工程と、
(4)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(5)基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(6)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(7)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第2Jの方法と呼ぶ。
【0055】
あるいは又、本発明の第2の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、基層を形成する工程と、
(3)基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(4)残された基層の不要部分を選択的に除去する工程と、
(5)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(6)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(7)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第2Kの方法と呼ぶ。
【0056】
あるいは又、本発明の第2の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、基層を形成する工程と、
(3)基層を所望の形状にパターニングする工程と、
(4)基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(5)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(6)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(7)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第2Lの方法と呼ぶ。
【0057】
あるいは又、本発明の第2の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、基層を形成する工程と、
(3)基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(4)残された基層の不要部分を選択的に除去する工程と、
(5)カソード電極用導電材料層上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(6)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程と、
(7)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第2Mの方法と呼ぶ。
【0058】
あるいは又、本発明の第2の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、基層を形成する工程と、
(3)基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(4)カソード電極用導電材料層上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(5)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程と、
(6)残された基層の不要部分を選択的に除去する工程と、
(7)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第2Nの方法と呼ぶ。
【0059】
あるいは又、本発明の第2の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、基層を形成する工程と、
(3)基層を所望の形状にパターニングする工程と、
(4)基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(5)カソード電極用導電材料層上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(6)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程と、
(7)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第2Oの方法と呼ぶ。
【0060】
尚、以上の第2Aの方法〜第2Oの方法の手順を、以下の表2〜表4に一覧表にして示す。
【0061】
[表2]
Figure 0003828397
【0062】
[表3]
Figure 0003828397
【0063】
[表4]
Figure 0003828397
【0064】
第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第3の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、電子放出層を形成する工程と、
(4)電子放出層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の電子放出層を残す工程と、
(5)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に電子放出体を露出させる工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第3Aの方法と呼ぶ。
【0065】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第3の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、電子放出層を形成する工程と、
(4)電子放出層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の電子放出層を残す工程と、
(5)残された電子放出層の不要部分を選択的に除去する工程と、
(6)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に電子放出体を露出させる工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第3Bの方法と呼ぶ。
【0066】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第3の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、電子放出層を形成する工程と、
(4)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程と、
(5)電子放出層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の電子放出層を残す工程と、
(6)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に電子放出体を露出させる工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第3Cの方法と呼ぶ。
【0067】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第3の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、電子放出層を形成する工程と、
(3)電子放出層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層の一部分の上に凸状の電子放出層を残す工程と、
(4)残された電子放出層の不要部分を選択的に除去する工程と、
(5)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(6)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に電子放出体を露出させる工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第3Dの方法と呼ぶ。
【0068】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第3の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、電子放出層を形成する工程と、
(3)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程と、
(4)電子放出層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層の一部分の上に凸状の電子放出層を残す工程と、
(5)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(6)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に電子放出体を露出させる工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第3Eの方法と呼ぶ。
【0069】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第3の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、電子放出層を形成する工程と、
(3)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程と、
(4)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(5)電子放出層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の電子放出層を残す工程と、
(6)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に電子放出体を露出させる工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第3Fの方法と呼ぶ。
【0070】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第3の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、電子放出層を形成する工程と、
(4)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に電子放出層を露出させる工程と、
(5)第2の開口部の底部に露出した電子放出層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の電子放出層を残す工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第3Gの方法と呼ぶ。
【0071】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第3の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、電子放出層を形成する工程と、
(4)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程と、
(5)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に電子放出層を露出させる工程と、
(6)第2の開口部の底部に露出した電子放出層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の電子放出層を残す工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第3Hの方法と呼ぶ。
【0072】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第3の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部にカソード電極を露出させる工程と、
(4)第2の開口部の底部に露出したカソード電極上に、電子放出層を形成する工程と、
(5)電子放出層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の電子放出層を残す工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第3Iの方法と呼ぶ。
【0073】
尚、以上の第3Aの方法〜第3Iの方法の手順を、以下の表5及び表6に一覧表にして示す。
【0074】
[表5]
Figure 0003828397
【0075】
[表6]
Figure 0003828397
【0076】
第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、基層を形成する工程と、
(4)基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(5)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(6)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に電子放出体を露出させる工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Aの方法と呼ぶ。
【0077】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、基層を形成する工程と、
(4)基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(5)残された基層の不要部分を選択的に除去する工程と、
(6)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(7)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に電子放出体を露出させる工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Bの方法と呼ぶ。
【0078】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、基層を形成する工程と、
(4)基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(5)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(6)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程と、
(7)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に電子放出体を露出させる工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Cの方法と呼ぶ。
【0079】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、基層を形成する工程と、
(4)基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(5)残された基層の不要部分を選択的に除去する工程と、
(6)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(7)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程と、
(8)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に電子放出体を露出させる工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Dの方法と呼ぶ。
【0080】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、基層を形成する工程と、
(4)基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(5)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(6)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程と、
(7)残された基層の不要部分を選択的に除去する工程と、
(8)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に電子放出体を露出させる工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Eの方法と呼ぶ。
【0081】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、基層を形成する工程と、
(3)基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(4)残された基層の不要部分を選択的に除去する工程と、
(5)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(6)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(7)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に電子放出体を露出させる工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Fの方法と呼ぶ。
【0082】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、基層を形成する工程と、
(3)基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(4)残された基層の不要部分を選択的に除去する工程と、
(5)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(6)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(7)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程と、
(8)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に電子放出体を露出させる工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Gの方法と呼ぶ。
【0083】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、基層を形成する工程と、
(3)基層を所望の形状にパターニングする工程と、
(4)基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(5)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(6)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(7)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に電子放出体を露出させる工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Hの方法と呼ぶ。
【0084】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、基層を形成する工程と、
(3)基層を所望の形状にパターニングする工程と、
(4)基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(5)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(6)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(7)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程と、
(8)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に電子放出体を露出させる工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Iの方法と呼ぶ。
【0085】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、基層を形成する工程と、
(3)基層を所望の形状にパターニングする工程と、
(4)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(5)基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(6)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(7)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に電子放出体を露出させる工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Jの方法と呼ぶ。
【0086】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、基層を形成する工程と、
(3)基層を所望の形状にパターニングする工程と、
(4)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(5)基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(6)カソード電極上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(7)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程と、
(8)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に電子放出体を露出させる工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Kの方法と呼ぶ。
【0087】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、基層を形成する工程と、
(3)基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(4)残された基層の不要部分を選択的に除去する工程と、
(5)カソード電極用導電材料層上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(6)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程と、
(7)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(8)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に電子放出体を露出させる工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Lの方法と呼ぶ。
【0088】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、基層を形成する工程と、
(3)基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(4)カソード電極用導電材料層上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(5)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程と、
(6)残された基層の不要部分を選択的に除去する工程と、
(7)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(8)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に電子放出体を露出させる工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Mの方法と呼ぶ。
【0089】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、基層を形成する工程と、
(3)基層を所望の形状にパターニングする工程と、
(4)基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(5)カソード電極用導電材料層上、及び、基層上に電子放出層を形成する工程と、
(6)電子放出層を所望の形状にパターニングする工程と、
(7)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(8)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に電子放出体を露出させる工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Nの方法と呼ぶ。
【0090】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、基層を形成する工程と、
(4)基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(5)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に基層及びカソード電極を露出させる工程と、
(6)第2の開口部の底部に位置するカソード電極及び基層の上に電子放出層を形成する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Oの方法と呼ぶ。
【0091】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、基層を形成する工程と、
(4)基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(5)残された基層の不要部分を選択的に除去する工程と、
(6)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に基層及びカソード電極を露出させる工程と、
(7)第2の開口部の底部に位置するカソード電極及び基層の上に電子放出層を形成する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Pの方法と呼ぶ。
【0092】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、基層を形成する工程と、
(4)基層を所望の形状にパターニングする工程と、
(5)基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(6)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に基層及びカソード電極を露出させる工程と、
(7)第2の開口部の底部に位置するカソード電極及び基層の上に電子放出層を形成する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Qの方法と呼ぶ。
【0093】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、基層を形成する工程と、
(4)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に基層を露出させる工程と、
(5)第2の開口部の底部に露出した基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(6)第2の開口部の底部に位置するカソード電極及び基層の上に電子放出層を形成する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Rの方法と呼ぶ。
【0094】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)カソード電極上に、基層を形成する工程と、
(4)基層を所望の形状にパターニングする工程と、
(5)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に基層を露出させる工程と、
(6)第2の開口部の底部に露出した基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(7)第2の開口部の底部に位置するカソード電極及び基層の上に電子放出層を形成する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Sの方法と呼ぶ。
【0095】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、基層を形成する工程と、
(3)基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(4)残された基層の不要部分を選択的に除去する工程と、
(5)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(6)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に基層及びカソード電極を露出させる工程と、
(7)第2の開口部の底部に位置するカソード電極及び基層の上に電子放出層を形成する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Tの方法と呼ぶ。
【0096】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、基層を形成する工程と、
(3)基層を所望の形状にパターニングする工程と、
(4)基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(5)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(6)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に基層及びカソード電極を露出させる工程と、
(7)第2の開口部の底部に位置するカソード電極及び基層の上に電子放出層を形成する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Uの方法と呼ぶ。
【0097】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、基層を形成する工程と、
(3)基層を所望の形状にパターニングする工程と、
(4)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(5)基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(6)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に基層及びカソード電極を露出させる工程と、
(7)第2の開口部の底部に位置するカソード電極及び基層の上に電子放出層を形成する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Vの方法と呼ぶ。
【0098】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層上に、基層を形成する工程と、
(3)基層を所望の形状にパターニングする工程と、
(4)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(5)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部に基層を露出させる工程と、
(6)第2の開口部の底部に露出した基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(7)第2の開口部の底部に位置するカソード電極及び基層の上に電子放出層を形成する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Wの方法と呼ぶ。
【0099】
あるいは又、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出体は、より具体的には、
(1)支持体上にカソード電極用導電材料層を形成する工程と、
(2)カソード電極用導電材料層をパターニングすることによってカソード電極を形成する工程と、
(3)全面に絶縁層を形成した後、第1の開口部を有するゲート電極を形成し、更に、第1の開口部と連通した第2の開口部を絶縁層に形成し、第2の開口部の底部にカソード電極を露出させる工程と、
(4)第2の開口部の底部に露出したカソード電極上に、基層を形成する工程と、
(5)基層を電気分解することによって、カソード電極の一部分の上に凸状の基層を残す工程と、
(6)第2の開口部の底部に位置するカソード電極及び基層の上に電子放出層を形成する工程、
によって形成することができる。尚、このような方法を、便宜上、第4Xの方法と呼ぶ。
【0100】
尚、以上の第4Aの方法〜第4Xの方法の手順を、以下の表7〜表10に一覧表にして示す。
【0101】
[表7]
Figure 0003828397
【0102】
[表8]
Figure 0003828397
【0103】
[表9]
Figure 0003828397
【0104】
[表10]
Figure 0003828397
【0105】
尚、第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子に関する、本発明の第3の態様あるいは第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、第2の開口部を形成した後に電子放出層(あるいは基層)を形成する場合、例えば、第2の開口部の底部の中央部にカソード電極及び基層(あるいはカソード電極)の表面が露出したマスク層を形成した後(即ち、少なくとも第2の開口部の側壁にマスク層を形成した後)、露出したカソード電極及び基層(あるいはカソード電極)の表面を含むマスク層上に、電子放出層(あるいは基層)を形成すればよい。即ち、リフトオフ法を採用すればよい。
【0106】
かかるマスク層の形成は、例えば、レジスト材料層を全面に塗布した後、リソグラフィ技術に基づき、第2の開口部の底部の中央部に位置するレジスト材料層に孔部を形成する方法により行うことができる。第2の開口部の底部に位置するカソード電極及び基層(あるいはカソード電極)の一部分、第2の開口部の側壁、第1の開口部の側壁及びゲート電極がマスク層で被覆された状態で、第2の開口部の底部の中央部に位置するカソード電極及び基層(あるいはカソード電極)の表面に電子放出層(あるいは基層)を形成するので、カソード電極とゲート電極とが、電子放出層(あるいは基層)を構成する材料によって短絡することを確実に防止し得る。
【0107】
尚、3電極型の冷陰極電界電子放出素子の製造にあっては、絶縁層上にストライプ状を有するゲート電極を形成した後、絶縁層及びゲート電極上に、第2の絶縁層を形成し、第2の絶縁層に第3の開口部を形成した後、かかる第2の絶縁層をエッチング用マスクとして用いて、ゲート電極に開口部を形成し、更に、絶縁層に第2の開口部を形成する構成としてもよい。この場合、第2の絶縁層は、一種のハードマスク層として機能する。あるいは又、絶縁層上にストライプ状を有するゲート電極を形成した後、絶縁層及びゲート電極上に、第2の絶縁層を形成し、この第2の絶縁層上に孔部を有する収束電極を形成し、次いで、第2の絶縁層に第3の開口部を形成した後、ゲート電極に開口部を形成し、更に、絶縁層に第2の開口部を形成する構成としてもよい。
【0108】
ここで、収束電極とは、第1の開口部から放出されアノード電極へ向かう放出電子の軌道を収束させ、以て、輝度の向上や隣接画素間の光学的クロストークの防止を可能とするための電極である。アノード電極とカソード電極との間の電位差が数キロボルトのオーダーであって、アノード電極とカソード電極との間の距離が比較的長い、所謂高電圧タイプの表示装置において、収束電極は特に有効である。収束電極には、収束電源から相対的な負電圧が印加される。収束電極は、必ずしも各冷陰極電界電子放出素子毎に設けられている必要はなく、例えば、冷陰極電界電子放出素子の所定の配列方向に沿って延在させることにより、複数の冷陰極電界電子放出素子に共通の収束効果を及ぼすこともできる。
【0109】
あるいは又、本発明の第3の態様あるいは第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、
(イ)絶縁材料から成る帯状あるいは井桁状のゲート電極支持部を支持体上に形成し、且つ、支持体上にカソード電極及び電子放出部を形成する工程と、
(ロ)複数の開口部が形成された帯状材料から成るゲート電極がゲート電極支持部の頂面に接するように、且つ、電子放出部の上方に開口部が位置するように、帯状材料を張架する工程、
から成る方法(以下、第5の製造方法と呼ぶ場合がある)を採用することもできる。
【0110】
第5の製造方法によって、第2の構造を有する冷陰極電界電子放出素子を得ることができる。尚、第5の製造方法にあっては、電子放出体を、カソード電極の全体に形成してもよいし、カソード電極の所望の領域にのみ形成してもよい。
【0111】
第5の製造方法にあっては、ゲート電極支持部を、隣り合うストライプ状のカソード電極の間の領域、あるいは、複数のカソード電極を一群のカソード電極群としたとき、隣り合うカソード電極群の間の領域に形成すればよい。ゲート電極支持部を構成する材料として、従来公知の絶縁材料を使用することができ、例えば、広く用いられている低融点ガラスにアルミナ等の金属酸化物を混合した材料や、SiO2等の絶縁材料を用いることができる。ゲート電極支持部の形成方法として、CVD法とエッチング法の組合せ、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、ドライフィルム法、感光法を例示することができる。ドライフィルム法とは、支持体上に感光性フィルムをラミネートし、露光及び現像によってゲート電極支持部を形成すべき部位の感光性フィルムを除去し、除去によって生じた開口部にゲート電極支持部形成用の絶縁材料を埋め込み、焼成する方法である。感光性フィルムは焼成によって燃焼、除去され、開口部に埋め込まれたゲート電極支持部形成用の絶縁材料が残り、ゲート電極支持部となる。感光法とは、支持体上に感光性を有するゲート電極支持部形成用の絶縁材料を形成し、露光及び現像によってこの絶縁材料をパターニングした後、焼成を行う方法である。
【0112】
本発明の第1の態様に係る電子放出体の製造方法、本発明の第1の態様、第3の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法、あるいは、本発明の第1の態様、第3の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、基体あるいはカソード電極を構成する材料と、電子放出層を構成する材料の組合せは、電子放出層を電気分解する際、基体あるいはカソード電極、カソード電極用導電材料層は電気分解されず、しかも、基体あるいはカソード電極を構成する材料の仕事関数をΦ1、電子放出層を構成する材料の仕事関数をΦ2としたとき、Φ2<Φ1を満足する材料の組合せとする必要がある。基体あるいはカソード電極、電子放出層を構成する材料として、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、タングステン(W)、ジルコニウム(Zr)、タンタル(Ta)、鉄(Fe)、銅(Cu)、白金(Pt)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、ゲルマニウム(Ge)、錫(Sn)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、銀(Ag)、金(Au)、インジウム(In)、ニオブ(Nb)、アルミニウム(Al)及びタリウム(Tl)から成る群から選択された少なくとも1種類の金属、あるいは、これらの元素を含む合金あるいは化合物(例えばTiN等の窒化物やインジウム錫酸化物といった導電性の酸化物)、シリコン(Si)等の半導体を挙げることができ、これらの材料から、上記の条件を満足する組合せを適宜選択すればよく、具体的には、(基体あるいはカソード電極を構成する材料,電子放出層を構成する材料)の組合せとして、(タングステン,銅)、(タングステン,クロム)を例示することができるが、これらに限定するものではない。基体あるいはカソード電極、電子放出層の形成方法として、例えば電子ビーム蒸着法や熱フィラメント蒸着法といった蒸着法、スパッタリング法、CVD法やイオンプレーティング法とエッチング法との組合せ、スクリーン印刷法、メッキ法、リフトオフ法等を挙げることができる。スクリーン印刷法やメッキ法によれば、直接、所望の形状を有する基体あるいはカソード電極、電子放出層を形成することが可能である。
【0113】
本発明の第2の態様に係る電子放出体の製造方法、本発明の第2の態様、第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法、あるいは、本発明の第2の態様、第4の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、基体あるいはカソード電極を構成する材料と、基層を構成する材料の組合せは、基層を電気分解する際、基体あるいはカソード電極、カソード電極用導電材料層は電気分解されない材料の組合せとする必要がある。基体あるいはカソード電極、基層を構成する材料として、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、タングステン(W)、ジルコニウム(Zr)、タンタル(Ta)、鉄(Fe)、銅(Cu)、白金(Pt)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、ゲルマニウム(Ge)、錫(Sn)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、銀(Ag)、金(Au)、インジウム(In)、ニオブ(Nb)、アルミニウム(Al)及びタリウム(Tl)から成る群から選択された少なくとも1種類の金属、あるいは、これらの元素を含む合金あるいは化合物(例えばTiN等の窒化物やインジウム錫酸化物といった導電性の酸化物)、シリコン(Si)等の半導体を挙げることができ、これらの材料から、上記の条件を満足する組合せを適宜選択すればよく、具体的には、(基体あるいはカソード電極を構成する材料,基層を構成する材料)の組合せとして、(タングステン,銅)、(タングステン,クロム)を例示することができるが、これらに限定するものではない。基体あるいはカソード電極、基層の形成方法として、例えば電子ビーム蒸着法や熱フィラメント蒸着法といった蒸着法、スパッタリング法、CVD法やイオンプレーティング法とエッチング法との組合せ、スクリーン印刷法、メッキ法、リフトオフ法等を挙げることができる。スクリーン印刷法やメッキ法によれば、直接、所望の形状を有する基体あるいはカソード電極、基層を形成することが可能である。
【0114】
本発明の第2の態様に係る電子放出体の製造方法、本発明の第2の態様、第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法、あるいは、本発明の第2の態様、第4の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、電子放出層を構成する材料は、基層やカソード電極を構成する材料よりも仕事関数Φの小さい材料から構成する必要があるが、どのような材料を選択するかは、電子放出層の構成材料の仕事関数、ゲート電極と電子放出層との間の電位差、及び所望の放出電子電流密度の大きさに依存する。通常の電界放出素子におけるカソード電極や基層の代表的な構成材料としては、タングステン(Φ=4.55eV)、ニオブ(Φ=4.02〜4.87eV)、モリブデン(Φ=4.53〜4.95eV)、アルミニウム(Φ=4.28)、銅(Φ=4.6)、タンタル(Φ=4.3)、クロム(Φ=4.5eV)、シリコン(Φ=4.9)を例示することができる。電子放出層は、これらの構成材料よりも小さな仕事関数を有している必要があり、その値は概ね3eV以下であることが好ましい。かかる構成材料として、炭素(Φ<1)、セシウム(Φ=2.14)、LaB6(Φ=2.66〜2.76)、BaO(Φ=1.6〜2.7eV)、SrO(Φ=1.25〜1.6eV)、Y23(Φ=2.0eV)、CaO(Φ=1.6〜1.86eV)、BaS(Φ=2.05eV)、TiN(Φ=2.92eV)、ZrN(Φ=2.92eV)を例示することができる。仕事関数Φが2eV以下である構成材料は、一層好ましい。
【0115】
本発明の第2の態様に係る電子放出体の製造方法、本発明の第2の態様、第4の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法、あるいは、本発明の第2の態様、第4の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、特に好ましい電子放出層の構成材料として、炭素、より具体的には、ダイヤモンド、ナノクリスタルダイヤモンド、グラファイト、ナノクリスタルグラファイト、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンシートを挙げることができる。電子放出層を、これらの材料を用いて構成した場合には、5×107V/m以下の電界強度にて、冷陰極電界電子放出表示装置に必要な放出電子電流密度を得ることができる。また、これらの材料は電気抵抗体とすることができるため、各開口部から得られる放出電子電流を均一化することができ、よって、表示装置に組み込まれた場合の輝度ばらつきの抑制が可能となる。更に、これらの材料は、表示装置内の残留ガスのイオンによるスパッタ作用に対して極めて高い耐性を有するので、電界放出素子の長寿命化を図ることができる。あるいは又、特に好ましい電子放出層の構成材料として、グラファイト粒子(粉末)、アモルファスカーボン粒子(粉末)、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)粒子(粉末)を挙げることができる。また、タングステン(W)粒子(粉末)、ニオブ(Nb)粒子(粉末)、タンタル(Ta)粒子(粉末)、チタン(Ti)粒子(粉末)、モリブデン(Mo)粒子(粉末)、クロム(Cr)粒子(粉末)等の高融点金属粒子(粉末);あるいはITO(インジウム・錫酸化物)等の透明導電材料の粒子(粉末)を使用することができる。粒子(粉末)の粒径は概ね0.1μm〜1μmの範囲とすることが好ましい。
【0116】
以上に挙げた各種の材料から電子放出層を形成する場合、これらの材料を分散媒に分散させた導電性組成物を使用することが好ましい。尚、導電性組成物には、その他、pH調整剤、乾燥剤、硬化剤、防腐剤等が添加されていてもよい。分散媒は、水ガラスのように分散媒を兼ね得るバインダであってもよいし、水であってもよいし、あるいは、アルコール系、エーテル系、ケトン系、エステル系、炭化水素系等の有機溶媒であってもよい。バインダとして、ガラスの他に、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロースエステル樹脂、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂、あるいは、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を使用することができる。但し、バインダは一般に導電性に劣るので、形成される電子放出体の電気抵抗値が上昇したり、粒子(粉末)がバインダに被覆され、電子放出が妨げられることがない程度にバインダの添加量を選択することが好ましい。水ガラスとして、日本工業規格(JIS)K1408に規定される1号乃至4号、又はこれらの同等品を使用することができる。ここで、水ガラスとは、二酸化珪素とアルカリとを溶解して得られた珪酸アルカリ塩を濃厚水溶液にしたものを指す。1号乃至4号は、水ガラスの構成成分である酸化ナトリウム(Na2O)1モルに対する二酸化珪素(SiO2)のモル数(約2〜4モル)の違いに基づく4段階の等級であり、それぞれ粘度が大きく異なる。あるいは又、K2Oを主成分とする水ガラスを用いることもできる。
【0117】
第1の構造を有する冷陰極電界電子放出素子におけるゲート電極を構成する材料として、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、鉄(Fe)、白金(Pt)及び亜鉛(Zn)から成る群から選択された少なくとも1種類の金属;これらの金属元素を含む合金あるいは化合物(例えばTiN等の窒化物);あるいはシリコン(Si)等の半導体;ITO(インジウム錫酸化物)、酸化インジウム、酸化亜鉛等の導電性金属酸化物を例示することができる。ゲート電極を形成した後、電子放出層や基層を電気分解する場合には、その際、ゲート電極が電気分解されないような材料を選定する必要がある。ゲート電極を作製するには、CVD法、スパッタリング法、蒸着法、イオンプレーティング法、電解メッキ法、無電解メッキ法、スクリーン印刷法、レーザーアブレーション法、ゾル−ゲル法等の公知の薄膜形成技術により、上述の構成材料から成る薄膜を絶縁層上に形成する。尚、薄膜を絶縁層の全面に形成した場合には、公知のパターニング技術を用いて薄膜をパターニングし、ストライプ状のゲート電極を形成する。ストライプ状のゲート電極の形成後、ゲート電極に第1の開口部を形成してもよいし、ストライプ状のゲート電極の形成と同時に、ゲート電極に第1の開口部を形成してもよい。また、ゲート電極用導電材料層を形成する前の絶縁層上に予めレジストパターンを形成しておけば、リフトオフ法によるゲート電極の形成が可能である。更には、ゲート電極の形状に応じた孔部を有するマスクを用いて蒸着を行ったり、かかる孔部を有するスクリーンを用いてスクリーン印刷を行えば、成膜後のパターニングは不要となる。また、開口部を有する帯状材料を上述した材料から適宜選択して予め作製しておき、かかる帯状材料をゲート電極支持部上に固定することによって、ゲート電極を設けることもでき、これによって第2の構造を有する冷陰極電界電子放出素子を得ることができる。
【0118】
本発明の製造方法においては、基体あるいはカソード電極、カソード電極用導電材料層上に、抵抗体層を形成してもよい。抵抗体層を構成する材料として、1MΩ・cm以上の抵抗率を有する材料具体的には、SiCN、SiC、Si、高抵抗p型Si、高抵抗n型Si、SiN、あるいは、酸化ルテニウム(RuO2)、酸化タンタル、窒化タンタル等の高融点金属酸化物といった材料を例示することができる。
【0119】
冷陰極電界電子放出表示装置において、アノードパネルは、基板と蛍光体層とアノード電極とから成る。電子が照射される面は、アノードパネルの構造に依るが、蛍光体層から構成され、あるいは又、アノード電極から構成される。
【0120】
アノード電極の構成材料は、冷陰極電界電子放出表示装置の構成によって適宜選択すればよい。即ち、冷陰極電界電子放出表示装置が透過型(アノードパネルが表示面に相当する)であって、且つ、基板上にアノード電極と蛍光体層がこの順に積層されている場合には、基板は元より、アノード電極自身も透明である必要があり、ITO(インジウム錫酸化物)等の透明導電材料を用いるが、構成によっては、アノード電極は不透明であってもよい。一方、冷陰極電界電子放出表示装置が反射型(カソードパネルが表示面に相当する)である場合、及び、透過型であっても基板上に蛍光体層とアノード電極とがこの順に積層されている場合には、ITOの他、カソード電極やゲート電極に関連して上述した材料を適宜選択して用いることができる。
【0121】
蛍光体層を構成する蛍光体として、高速電子励起用蛍光体や低速電子励起用蛍光体を用いることができる。冷陰極電界電子放出表示装置が単色表示装置である場合、蛍光体層は特にパターニングされていなくともよい。また、冷陰極電界電子放出表示装置がカラー表示装置である場合、ストライプ状又はドット状にパターニングされた赤(R)、緑(G)、青(B)の三原色に対応する蛍光体層を交互に配置することが好ましい。尚、パターニングされた蛍光体層間の隙間は、表示画面のコントラスト向上を目的としたブラックマトリックスで埋め込まれていてもよい。
【0122】
アノード電極と蛍光体層の構成例として、(1)基板上に、アノード電極を形成し、アノード電極の上に蛍光体層を形成する構成、(2)基板上に、蛍光体層を形成し、蛍光体層上にアノード電極を形成する構成、を挙げることができる。尚、(1)の構成において、蛍光体層の上に、アノード電極と導通した所謂メタルバック膜を形成してもよい。また、(2)の構成において、アノード電極の上にメタルバック膜を形成してもよい。
【0123】
冷陰極電界電子放出素子において、第1の開口部あるいは第2の開口部の平面形状(支持体表面と平行な仮想平面で開口部を切断したときの形状)は、円形、楕円形、矩形、多角形、丸みを帯びた矩形、丸みを帯びた多角形等、任意の形状とすることができる。第1の開口部の形成は、例えば、等方性エッチング、異方性エッチングと等方性エッチングの組合せによって行うことができ、あるいは又、ゲート電極の形成方法に依っては、第1の開口部を直接形成することもできる。第2の開口部の形成も、例えば、等方性エッチング、異方性エッチングと等方性エッチングの組合せによって行うことができる。ゲート電極に1つの第1の開口部を設け、かかるゲート電極に設けられた1つの第1の開口部と連通する1つの第2の開口部を絶縁層に設け、かかる絶縁層に設けられた第2の開口部内に1つの電子放出部を設けてもよいし、ゲート電極に複数の第1の開口部を設け、かかるゲート電極に設けられた複数の第1の開口部と連通する1つの第2の開口部を絶縁層に設け、かかる絶縁層に設けられた1つの第2の開口部内に1又は複数の電子放出部を設けてもよい。
【0124】
絶縁層や第2の絶縁層の構成材料として、SiO2、SiN、SiON、SOG(スピンオングラス)、低融点ガラス、ガラスペーストを、単独あるいは適宜組み合わせて使用することができる。絶縁層や第2の絶縁層の形成には、CVD法、塗布法、スパッタリング法、スクリーン印刷法等の公知のプロセスが利用できる。
【0125】
カソードパネルを構成する支持体は、少なくとも表面が絶縁性部材より構成されていればよく、ガラス基板、表面に絶縁膜が形成されたガラス基板、石英基板、表面に絶縁膜が形成された石英基板、表面に絶縁膜が形成された半導体基板を挙げることができるが、製造コスト低減の観点からは、ガラス基板、あるいは、表面に絶縁膜が形成されたガラス基板を用いることが好ましい。アノードパネルを構成する基板も、支持体と同様に構成することができる。本発明の電子放出体においても、基体を支持体上に形成する必要があるが、かかる支持体は絶縁材料あるいは上述の材料から構成すればよい。
【0126】
カソードパネルとアノードパネルとを周縁部において接合する場合、接合は接着層を用いて行ってもよいし、あるいはガラスやセラミックス等の絶縁剛性材料から成る枠体と接着層とを併用して行ってもよい。枠体と接着層とを併用する場合には、枠体の高さを適宜選択することにより、接着層のみを使用する場合に比べ、カソードパネルとアノードパネルとの間の対向距離をより長く設定することが可能である。尚、接着層の構成材料としては、フリットガラスが一般的であるが、融点が120〜400゜C程度の所謂低融点金属材料を用いてもよい。かかる低融点金属材料としては、In(インジウム:融点157゜C);インジウム−金系の低融点合金;Sn80Ag20(融点220〜370゜C)、Sn95Cu5(融点227〜370゜C)等の錫(Sn)系高温はんだ;Pb97.5Ag2.5(融点304゜C)、Pb94.5Ag5.5(融点304〜365゜C)、Pb97.5Ag1.5Sn1.0(融点309゜C)等の鉛(Pb)系高温はんだ;Zn95Al5(融点380゜C)等の亜鉛(Zn)系高温はんだ;Sn5Pb95(融点300〜314゜C)、Sn2Pb98(融点316〜322゜C)等の錫−鉛系標準はんだ;Au88Ga12(融点381゜C)等のろう材(以上の添字は全て原子%を表す)を例示することができる。
【0127】
カソードパネルとアノードパネルと枠体の三者を接合する場合、三者を同時に接合してもよいし、あるいは、第1段階でカソードパネル又はアノードパネルのいずれか一方と枠体とを接合し、第2段階でカソードパネル又はアノードパネルの他方と枠体とを接合してもよい。三者同時接合や第2段階における接合を高真空雰囲気中で行えば、カソードパネルとアノードパネルと枠体と接着層とにより囲まれた空間は、接合と同時に真空となる。あるいは、三者の接合終了後、カソードパネルとアノードパネルと枠体と接着層とによって囲まれた空間を排気し、真空とすることもできる。接合後に排気を行う場合、接合時の雰囲気の圧力は常圧/減圧のいずれであってもよく、また、雰囲気を構成する気体は、大気であっても、あるいは窒素ガスや周期律表0族に属するガス(例えばArガス)を含む不活性ガスであってもよい。
【0128】
接合後に排気を行う場合、排気は、カソードパネル及び/又はアノードパネルに予め接続されたチップ管を通じて行うことができる。チップ管は、典型的にはガラス管を用いて構成され、カソードパネル及び/又はアノードパネルの無効領域(実際の表示部分としては機能しない領域)に設けられた貫通部の周囲に、フリットガラス又は上述の低融点金属材料を用いて接合され、空間が所定の真空度に達した後、熱融着によって封じ切られる。尚、封じ切りを行う前に、冷陰極電界電子放出表示装置全体を一旦加熱してから降温させると、空間に残留ガスを放出させることができ、この残留ガスを排気により空間外へ除去することができるので、好適である。
【0129】
本発明においては、電気分解によって、基体の一部分の上に、あるいは又、カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極の一部分の上に、凸状の電子放出層あるいは基層を残すので、大面積であっても、均一に、且つ、制御性良く凹凸部を有する電子放出体あるいは電子放出部を形成することが可能となる。
【0130】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、発明の実施の形態(以下、実施の形態と略称する)に基づき本発明を説明する。
【0131】
(実施の形態1)
実施の形態1は、本発明の第1の態様に係る電子放出体の製造方法、本発明の第1の態様に係る冷陰極電界電子放出素子(以下、電界放出素子と略称する)の製造方法、並びに、本発明の第1の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置(以下、表示装置と略称する)の製造方法に関し、より具体的には、第1Aの方法に関する。実施の形態1にて得られる電界放出素子は、所謂2電極型である。
【0132】
実施の形態1の表示装置の模式的な一部断面図を図1に示し、1つの電界放出素子の模式的な一部断面図を図2の(C)に示す。
【0133】
実施の形態1における電子放出体15は、基体(実施の形態1においては、具体的には、ストライプ状のカソード電極11)上に形成された凸状の電子放出層20から構成されている。凸状の電子放出層20は海・島構造を有する。
【0134】
あるいは又、実施の形態1における電界放出素子は、支持体10上に設けられた、カソード電極用導電材料層11Aから成るストライプ状のカソード電極11と、カソード電極11上に形成された複数の電子放出体15Aから構成された電子放出部15から構成されている。電子放出体15Aは、ストライプ状のカソード電極11の一部分の上に形成された凸状の電子放出層20から構成されている。
【0135】
更には、実施の形態1の表示装置は、これらの電界放出素子が複数設けられたカソードパネルCP、及び、蛍光体層32(赤色発光蛍光体層32R、緑色発光蛍光体層32G、青色発光蛍光体層32B)とアノード電極33とを備えたアノードパネルAPが、それらの周縁部で接合されて成る。アノード電極33はストライプ状であり、アノード電極33の射影像とカソード電極11の射影像とは直交している。具体的には、カソード電極11は図1の紙面垂直方向に延び、アノード電極33は図1の紙面左右方向に延びている。また、蛍光体層32は、基板30上に所定のパターン(例えば、ドット状あるいはストライプ状)に従って形成されており、蛍光体層32上にはアノード電極33が形成されている。アノード電極33は、例えば、アルミニウム薄膜から成る。蛍光体層32と蛍光体層32との間の基板30上にはブラックマトリックス31が形成されているが、ブラックマトリックス31を省略することもできる。また、単色表示装置を想定した場合、蛍光体層32は必ずしも所定のパターンに従って設けられる必要はない。1画素は、ストライプ状のカソード電極11とストライプ状のアノード電極33とが重複したアノード電極/カソード電極重複領域から構成されている。有効領域には、かかる画素が、例えば数十万〜数百万個ものオーダーにて、2次元マトリクス状に配列されている。尚、ITO等の透明導電膜から成るアノード電極を基板30と蛍光体層32との間に設けてもよく、あるいは、基板30上に設けられた透明導電膜から成るアノード電極33と、アノード電極33上に形成された蛍光体層32及びブラックマトリックス31と、蛍光体層32及びブラックマトリックス31の上に形成されたアルミニウムから成り、アノード電極33と電気的に接続された光反射導電膜から構成することもできる。
【0136】
また、カソードパネルCPとアノードパネルAPとの間には、両パネル間の距離を一定に維持するための補助的手段として、有効領域内に等間隔にスペーサ35が配置されている。尚、スペーサ35の形状は、円柱形に限らず、例えば球状でもよいし、ストライプ状の隔壁(リブ)であってもよい。また、スペーサ35は、必ずしも全てのカソード電極の重複領域の四隅に配置されている必要はなく、より疎に配置されていてもよいし、配置が不規則であってもよい。
【0137】
実施の形態1の表示装置にあっては、アノード電極33によって形成された電界に基づき、量子トンネル効果に基づき電子放出部15から電子が放出され、この電子がアノード電極33に引き付けられ、蛍光体層32に衝突する。そして、このような構成の表示装置の駆動は、所謂単純マトリクス方式により行われる。即ち、カソード電極11に相対的に負の電圧を印加し、アノード電極33に相対的に正の電圧を印加する。その結果、列選択されたカソード電極11と行選択されたアノード電極33(あるいは、行選択されたカソード電極11と列選択されたアノード電極33)とのアノード電極/カソード電極重複領域に位置する電子放出部から選択的に真空空間中へ電子が放出され、この電子がアノード電極33に引き付けられてアノードパネルAPを構成する蛍光体層32に衝突し、蛍光体層32を励起、発光させる。カソード電極11及びアノード電極33の電気的な制御は、カソード電極制御回路40及びアノード電極制御回路42によってなされる。
【0138】
カソードパネルCPの無効領域には、真空排気用の貫通孔(図示せず)が設けられており、この貫通孔には、真空排気後に封じ切られるチップ管(図示せず)が接続されている。枠体34は、セラミックス又はガラスから成り、高さは、例えば1.0mmである。場合によっては、枠体34の代わりに接着層のみを用いることもできる。
【0139】
以下、実施の形態1における電子放出体、電界放出素子及び表示装置の製造方法を、支持体等の模式的な一部端面図である図2を参照して説明する。
【0140】
[工程−100]
先ず、カソード電極用導電材料層11A(導電性の基体)を形成する。具体的には、タングステン(W)から成る厚さ0.2μmのカソード電極用導電材料層11Aをスパッタリング法にて支持体10上に形成する。
【0141】
[工程−110]
その後、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づきカソード電極用導電材料層11Aをパターニングすることによって、ストライプ状のカソード電極11を形成する(図2の(A)参照)。尚、カソード電極11は、図2の紙面垂直方向に延びている。
【0142】
[工程−120]
次に、導電性の基体であるカソード電極11上に(より具体的には、全面に)、電子放出層20を形成する(図2の(B)参照)。具体的には、クロム(Cr)又は銅(Cu)から成る厚さ0.05μmの電子放出層20をスパッタリング法にて支持体10及びカソード電極11上に形成する。
【0143】
[工程−130]
その後、電子放出層20を電気分解することによって、基体であるカソード電極11の一部分の上に凸状の電子放出層20を残す(図2の(C)参照)。具体的には、アンモニア水溶液中に支持体10全体を浸漬する。そして、ステンレス鋼を陰極として用い、カソード電極11を陽極として、電子放出層20を電気分解する。電気分解の条件を以下の表11に例示する。これによって、カソード電極11及び支持体10を海に見立てた場合、電子放出層20が島状に残された構成を得ることができる。支持体10上にも電子放出層20が残されるが、かかる電子放出層20の部分からは電子が放出されることは無いし、カソード電極11間で短絡が発生することも無い。尚、図においては、規則的に電子放出層20が残されているように図示しているが、実際には、ランダムに電子放出層20が残される。以下の実施の形態においても、電子放出層あるいは基層を電気分解する場合、ランダムに電子放出層あるいは基層が残される。
【0144】
[表11]
電圧 :20ボルト
処理時間:10秒
使用陰極:ステンレス鋼板
【0145】
[工程−140]
その後、表示装置の組み立てを行う。具体的には、蛍光体層32と電界放出素子とが対向するようにアノードパネルAPとカソードパネルCPとを配置し、アノードパネルAPとカソードパネルCP(より具体的には、基板30と支持体10)とを、枠体34を介して、周縁部において接合する。接合に際しては、枠体34とアノードパネルAPとの接合部位、及び枠体34とカソードパネルCPとの接合部位にフリットガラスを塗布し、アノードパネルAPとカソードパネルCPと枠体34とを貼り合わせ、予備焼成にてフリットガラスを乾燥した後、約450゜Cで10〜30分の本焼成を行う。その後、アノードパネルAPとカソードパネルCPと枠体34とフリットガラスとによって囲まれた空間を、貫通孔(図示せず)及びチップ管(図示せず)を通じて排気し、空間の圧力が10-4Pa程度に達した時点でチップ管を加熱溶融により封じ切る。このようにして、アノードパネルAPとカソードパネルCPと枠体34とに囲まれた空間を真空にすることができる。その後、必要な外部回路との配線を行い、表示装置を完成させる。
【0146】
尚、図1に示した表示装置におけるアノードパネルAPの製造方法の一例を、以下、基板等の模式的な一部端面図である図3を参照して説明する。
【0147】
先ず、発光性結晶粒子組成物を調製する。そのために、例えば、純水に分散剤を分散させ、ホモミキサーを用いて3000rpmにて1分間、撹拌を行う。次に、発光性結晶粒子を分散剤が分散した純水中に投入し、ホモミキサーを用いて5000rpmにて5分間、撹拌を行う。その後、例えば、ポリビニルアルコール及び重クロム酸アンモニウムを添加して、十分に撹拌し、濾過する。
【0148】
アノードパネルAPの製造においては、例えばガラスから成る基板30上の全面に感光性被膜50を形成(塗布)する。そして、露光光源(図示せず)から射出され、マスク53に設けられた孔部54を通過した紫外線によって、基板30上に形成された感光性被膜50を露光して感光領域51を形成する(図3の(A)参照)。その後、感光性被膜50を現像して選択的に除去し、感光性被膜の残部(露光、現像後の感光性被膜)52を基板30上に残す(図3の(B)参照)。次に、全面にカーボン剤(カーボンスラリー)を塗布し、乾燥、焼成した後、リフトオフ法にて感光性被膜の残部52及びその上のカーボン剤を除去することによって、露出した基板30上にカーボン剤から成るブラックマトリックス31を形成し、併せて、感光性被膜の残部52を除去する(図3の(C)参照)。その後、露出した基板30上に、赤、緑、青の各蛍光体層32を形成する(図3の(D)参照)。具体的には、各発光性結晶粒子(蛍光体粒子)から調製された発光性結晶粒子組成物を使用し、例えば、赤色の感光性の発光性結晶粒子組成物(蛍光体スラリー)を全面に塗布し、露光、現像し、次いで、緑色の感光性の発光性結晶粒子組成物(蛍光体スラリー)を全面に塗布し、露光、現像し、更に、青色の感光性の発光性結晶粒子組成物(蛍光体スラリー)を全面に塗布し、露光、現像すればよい。その後、蛍光体層32及びブラックマトリックス31上にスパッタリング法にて厚さ約0.07μmのアルミニウム薄膜から成るアノード電極33(ストライプ形状を有する)を形成する。尚、スクリーン印刷法等により各蛍光体層32を形成することもできる。
【0149】
尚、[工程−100]において、カソード電極用導電材料層11Aを形成した後、その上に、例えばシリコンカーバイト(SiC)層をスパッタリング法にて成膜し、[工程−110]において、SiC層及びカソード電極用導電材料層11Aをパターニングしてもよい。これによって、カソード電極と電子放出層との間に抵抗体層を形成することができ、電子放出部からの電子の放出の均一化を図ることができる。
【0150】
また、[工程−130]の後、リソグラフィ技術及びエッチング技術によって、残された電子放出層20の不要部分(例えば、支持体10上の電子放出層20、あるいは又、アノード電極/カソード電極重複領域以外のカソード電極11上の電子放出層20、あるいは又、支持体10上の電子放出層20及びアノード電極/カソード電極重複領域以外のカソード電極11上の電子放出層20)を選択的に除去してもよい。
【0151】
1画素を、カソードパネル側において矩形形状のカソード電極11と、その上に形成された電子放出部15と、電子放出部15に対面するようにアノードパネルAPの有効領域に配列された蛍光体層32とによって構成してもよい。このような表示装置においては、1画素単位で、カソード電極11に印加する電圧の制御を行う。カソード電極11の平面形状は、図4の斜視図に模式的に示すように、略矩形であり、各カソード電極11は、配線11A、及び、例えばトランジスタから成るスイッチング素子(図示せず)を介してカソード電極制御回路40に接続されている。また、アノード電極33はアノード電極制御回路42に接続されている。アノード電極33は、1枚の導電材料シートが有効領域を覆う構造を有していればよい。場合によっては、1又は複数の電子放出部、あるいは、1又は複数の画素に対応するアノード電極ユニットが集合した形式のアノード電極としてもよい。各カソード電極11に閾値電圧以上の電圧が印加されると、アノード電極33によって形成される電界に基づき、量子トンネル効果に基づき電子放出部(カソード電極11上に形成されているが、図4においては図示を省略した)を構成する電子放出体から電子が放出され、この電子がアノード電極33に引き付けられ、蛍光体層32に衝突する。輝度は、カソード電極11に印加される電圧によって制御される。
【0152】
このような構造の電界放出素子の製造にあたっては、[工程−100]において、例えばガラス基板から成る支持体10上にカソード電極用導電材料層を形成した後、[工程−110]において、リソグラフィ技術及び反応性イオンエッチング法(RIE法)に基づき、カソード電極用導電材料層をパターニングすることによって、矩形形状のカソード電極11を支持体10上に形成する。同時に、カソード電極11に接続された配線11A(図4参照)を支持体10上に形成する。以降、[工程−120]〜[工程−140]を実行すればよい。
【0153】
[工程−110]〜[工程−130]及び電子放出層のパターニング、あるいは選択的な除去の順序を、表1に示したように、種々、変更することができる。
【0154】
また、[工程−120]において、導電性の基体であるカソード電極11以外の領域をマスク層で被覆した状態で、黒鉛やカーボンナノチューブ、SiCとアルカリ可溶型樹脂と溶剤との混合液をスピンコーティング法にて全面に塗布し、溶剤を除去した後、マスク層を除去することによって、導電性の基体であるカソード電極11上に黒鉛やカーボンナノチューブ、SiCとアルカリ可溶型樹脂から成る電子放出層を残し、[工程−130]にて、電気泳動法に基づき、基体であるカソード電極11の一部分の上に凸状の電子放出層20を残すこともできる。
【0155】
(実施の形態2)
実施の形態2は、本発明の第2の態様に係る電子放出体の製造方法、本発明の第2の態様に係る電界放出素子の製造方法、並びに、本発明の第2の態様に係る表示装置の製造方法に関し、より具体的には、第2Hの方法に関する。実施の形態2にて得られる電界放出素子は、所謂2電極型である。
【0156】
実施の形態2の表示装置における1つの電界放出素子の模式的な一部断面図を図6の(C)に示す。実施の形態2の表示装置におけるカソードパネルCP、アノードパネルAPの構造は、図5に模式的な一部断面図を示すように、実質的に、図1の模式的な一部断面図に示した実施の形態1の表示装置におけるカソードパネルCP、アノードパネルAPの構造と実質的に同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【0157】
実施の形態2における電子放出体15は、基体(実施の形態2においては、具体的には、ストライプ状のカソード電極11)と、基体の一部分の上に形成された凸状の基層21と、基体及び基層21の上に形成された電子放出層22から成る。
【0158】
あるいは又、実施の形態2における電界放出素子は、支持体10上に設けられた、カソード電極用導電材料層11Aから成るストライプ状のカソード電極11と、カソード電極11上に形成された複数の電子放出体15Aから構成された電子放出部15から成る。電子放出体15Aは、ストライプ状のカソード電極11の一部分の上に形成された凸状の基層21と、カソード電極11及び基層21の上に形成された電子放出層22から成る。
【0159】
以下、実施の形態2における電子放出体、電界放出素子及び表示装置の製造方法を、支持体等の模式的な一部端面図である図6を参照して説明する。
【0160】
[工程−200]
先ず、カソード電極用導電材料層11A(導電性の基体)を形成する。具体的には、タングステン(W)から成る厚さ0.2μmのカソード電極用導電材料層11Aをスパッタリング法にて支持体10上に形成する。
【0161】
[工程−210]
その後、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づきカソード電極用導電材料層11Aをパターニングすることによって、ストライプ状のカソード電極11を形成する。尚、カソード電極11は、図6の紙面垂直方向に延びている。
【0162】
[工程−220]
次いで、カソード電極11上に、基層21を形成する(図6の(A)参照)。具体的には、クロム(Cr)又は銅(Cu)から成る厚さ0.2μmの基層21をスパッタリング法にて全面に形成する。
【0163】
[工程−230]
その後、基層21を電気分解することによって、基体であるカソード電極11の一部分の上に凸状の基層21を残す(図6の(B)参照)。具体的には、アンモニア水溶液中に支持体10全体を浸漬する。そして、ステンレス鋼を陰極として用い、カソード電極11を陽極として、基層21を電気分解する。電気分解の条件は表11と同様とすることができる。これによって、カソード電極11及び支持体10を海に見立てた場合、基層21が島状に残された構成を得ることができる。
【0164】
[工程−240]
その後、残された基層21の不要部分を選択的に除去することが好ましい。即ち、リソグラフィ技術及びエッチング技術によって、支持体10上の基層21、及び、アノード電極/カソード電極重複領域以外のカソード電極11の領域上の基層21を除去する。アノード電極/カソード電極重複領域におけるカソード電極11の上の基層21が残された領域を、直径25μmの円形とした。
【0165】
[工程−250]
次に、カソード電極11上、及び、基層21上に電子放出層22を形成する。具体的には、カーボンナノチューブ(平均直径10nmのシングルウォール・カーボンナノチューブ)を分散媒(水ガラスから成る)に分散させた導電性組成物を調製する。そして、スピンコーティング法にて全面にこの導電性組成物を塗布した後、導電性組成物を乾燥して電子放出層22を形成する。その後、リソグラフィ技術及びエッチング技術によって、電子放出層22の不要部分(例えば、支持体10上の電子放出層22及びアノード電極/カソード電極重複領域以外のカソード電極11上の電子放出層22)を、リソグラフィ技術及びエッチング技術(NF4・HF溶液を用いたウエットエッチング法)に基づき選択的に除去する。次いで、大気中にて400゜C、30分の焼成を行う。こうして、図6の(C)に示す電界放出素子を得ることができる。
【0166】
[工程−260]
その後、実施の形態1の[工程−140]と同様にして、表示装置の組み立てを行う。
【0167】
尚、[工程−200]において、カソード電極用導電材料層11Aを形成した後、その上に、例えばシリコンカーバイト(SiC)層をスパッタリング法にて成膜し、[工程−210]において、SiC層及びカソード電極用導電材料層11Aをパターニングしてもよい。これによって、カソード電極11と基層21との間に抵抗体層を形成することができ、電子放出部からの電子の放出の均一化を図ることができる。
【0168】
実施の形態2の電界放出素子を、実施の形態1の変形例にて説明したと同様に、矩形形状のカソード電極11から構成することもできる。
【0169】
場合によっては、[工程−240]の基層21の選択的な除去を省略してもよいし、[工程−250]において電子放出層22の不要部分の除去を行わなくともよい。また、[工程−210]〜[工程−250]及び電子放出層のパターニングの順序を、表2〜表4に示したように、種々、変更することができる。
【0170】
(実施の形態3)
実施の形態3は、本発明の第1の態様に係る電子放出体の製造方法、本発明の第3の態様に係る電界放出素子の製造方法、並びに、本発明の第3の態様に係る表示装置の製造方法に関し、より具体的には、第3Aの方法に関する。実施の形態3にて得られる電界放出素子は、所謂3電極型である。
【0171】
実施の形態3の表示装置の模式的な一部端面図を図7に示し、1つの電界放出素子の模式的な一部端面図を図10に示し、カソードパネルCPとアノードパネルAPを分解したときの模式的な部分的斜視図を図8に示す。
【0172】
実施の形態3における電子放出体15も、基体(実施の形態3においては、具体的には、ストライプ状のカソード電極11)上に形成された凸状の電子放出層20から構成されている。凸状の電子放出層20は海・島構造を有する。
【0173】
あるいは又、実施の形態3における電界放出素子は、支持体10上に設けられた、カソード電極用導電材料層11Aから成るストライプのカソード電極11と、カソード電極11上に形成された複数の電子放出体15Aから構成された電子放出部15と、電子放出部15の上方に配設され、開口部(便宜上、第1の開口部14Aと呼ぶ)を有するゲート電極13から構成されている。電界放出素子は、更に、支持体10及びカソード電極11の上に形成された絶縁層12を備え、絶縁層12上にゲート電極13が形成されている。また、絶縁層12には、ゲート電極13に設けられた第1の開口部14Aに連通した第2の開口部14Bが形成され、第2の開口部14Bの底部に電子放出部15が露出している。電子放出体15Aは、ストライプ状のカソード電極11の一部分の上に形成された凸状の電子放出層20から構成されている。
【0174】
表示装置は、上述のような電界放出素子が有効領域に多数形成されたカソードパネルCPと、アノードパネルAPから構成されており、複数の画素から構成され、各画素は、電界放出素子と、電界放出素子に対向して基板30上に設けられたアノード電極33及び蛍光体層32(赤色発光蛍光体層32R、緑色発光蛍光体層32G、青色発光蛍光体層32B)から構成されている。カソードパネルCPとアノードパネルAPとは、それらの周縁部において、枠体34を介して接合されている。図7に示す一部端面図には、カソードパネルCPにおいて、1本のカソード電極11につき開口部14A,14B及び電子放出部15を、図面の簡素化のために2つずつ示しているが、これに限定するものではなく、また、電界放出素子の基本的な構成は図10に示したとおりである。更には、カソードパネルCPの無効領域には、真空排気用の貫通孔36が設けられており、この貫通孔36には、真空排気後に封じ切られるチップ管37が接続されている。但し、図7は表示装置の完成状態を示しており、図示したチップ管37は既に封じ切られている。また、スペーサの図示は省略した。
【0175】
アノードパネルAPの構造は、実施の形態1にて説明したアノードパネルAPと同様の構造とすることができるので、詳細な説明は省略する。但し、アノード電極33は、1枚の導電材料シートが有効領域を覆う構造を有している。
【0176】
この表示装置において表示を行う場合には、カソード電極11には相対的な負電圧がカソード電極制御回路40から印加され、ゲート電極13には相対的な正電圧がゲート電極制御回路41から印加され、アノード電極33にはゲート電極13よりも更に高い正電圧がアノード電極制御回路42から印加される。かかる表示装置において表示を行う場合、例えば、カソード電極11にカソード電極制御回路40から走査信号を入力し、ゲート電極13にゲート電極制御回路41からビデオ信号を入力する。尚、これとは逆に、カソード電極11にカソード電極制御回路40からビデオ信号を入力し、ゲート電極13にゲート電極制御回路41から走査信号を入力してもよい。カソード電極11とゲート電極13との間に電圧を印加した際に生ずる電界により、量子トンネル効果に基づき電子放出部15から電子が放出され、この電子がアノード電極33に引き付けられ、蛍光体層32に衝突する。その結果、蛍光体層32が励起されて発光し、所望の画像を得ることができる。
【0177】
以下、実施の形態3における電子放出体、電界放出素子及び表示装置の製造方法を、支持体等の模式的な一部端面図である図9及び図10を参照して説明する。
【0178】
[工程−300]
先ず、実施の形態1の[工程−100]と同様にして、カソード電極用導電材料層11A(導電性の基体)を形成する。
【0179】
[工程−310]
その後、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づきカソード電極用導電材料層11Aをパターニングすることによって、ストライプ状のカソード電極11を形成するカソード電極11は、図9及び図10の紙面垂直方向に延びている。
【0180】
[工程−320]
次に、実施の形態1の[工程−120]と同様にして、導電性の基体であるカソード電極11上に(より具体的には、全面に)、電子放出層20を形成する。
【0181】
[工程−330]
その後、実施の形態1の[工程−130]と同様にして、電子放出層20を電気分解することによって、基体であるカソード電極11の一部分の上に凸状の電子放出層20を残す(図9の(A)参照)。支持体10上にも電子放出層20が残されるが、カソード電極11間で短絡が発生することは無い。
【0182】
[工程−340]
次いで、全面に、例えば、SiO2から成る厚さ3μmの絶縁層12をプラズマCVD法にて形成し、更に、その上に、スパッタリング法にてCrから成るゲート電極用導電材料層を形成する。その後、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づきゲート電極用導電材料層をストライプ状にパターニングし、更に、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づきストライプ状のゲート電極用導電材料層に第1の開口部14Aを形成することで、ゲート電極13を得ることができる(図9の(B)参照)。尚、図9の(B)においては、レジスト層の図示を省略している。引き続き、絶縁層12をエッチングすることによって、第1の開口部14Aに連通した第2の開口部14Bを絶縁層12に形成した後、レジスト層を除去する。これによって、図10に示すように、第2の開口部14Bの底部に電子放出層20が露出した構造を得ることができる。
【0183】
[工程−350]
その後、実施の形態1の[工程−140]と同様にして、表示装置の組み立てを行う。
【0184】
[工程−330]の後、リソグラフィ技術及びエッチング技術によって、残された電子放出層20の不要部分(例えば、支持体10上の電子放出層20、あるいは又、ゲート電極/カソード電極重複領域以外のカソード電極11上の電子放出層20、あるいは又、支持体10上の電子放出層20及びゲート電極/カソード電極重複領域以外のカソード電極11上の電子放出層20)を選択的に除去してもよい。
【0185】
実施の形態3における[工程−320]〜[工程−340]及び電子放出層のパターニングの順序を、表5に示したように、種々、変更することができる。
【0186】
(実施の形態4)
実施の形態4は、実施の形態3の変形である。実施の形態4においては、電子放出層の形成、絶縁層の形成、ゲート電極の形成、第2の開口部の形成の後に、電子放出層の電気分解を行う。より具体的には、第3Hの方法に関する。以下、実施の形態4における電子放出体、電界放出素子及び表示装置の製造方法を、支持体等の模式的な一部端面図である図11及び図12を参照して説明する。
【0187】
[工程−400]
先ず、実施の形態1の[工程−100]と同様にして、カソード電極用導電材料層11A(導電性の基体)を形成する。
【0188】
[工程−410]
その後、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づきカソード電極用導電材料層11Aをパターニングすることによって、ストライプ状のカソード電極11を形成するカソード電極11は、図11及び図12の紙面垂直方向に延びている。
【0189】
[工程−420]
次に、実施の形態1の[工程−120]と同様にして、導電性の基体であるカソード電極11上に(より具体的には、全面に)、電子放出層20を形成する。
【0190】
[工程−430]
その後、リソグラフィ技術及びエッチング技術によって、残された電子放出層20の不要部分(例えば、支持体10上の電子放出層20、あるいは又、ゲート電極/カソード電極重複領域以外のカソード電極11上の電子放出層20、あるいは又、支持体10上の電子放出層20及びゲート電極/カソード電極重複領域以外のカソード電極11上の電子放出層20)を選択的に除去する(図11の(A)参照)。尚、この工程は、場合によっては不要であり、この場合には、第3Gの方法となる。
【0191】
[工程−440]
次いで、実施の形態3の[工程−340]と同様に、全面に、例えば、SiO2から成る厚さ3μmの絶縁層12をプラズマCVD法にて形成し、更に、その上に、スパッタリング法にてCrから成るゲート電極用導電材料層を形成する。その後、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づきゲート電極用導電材料層をストライプ状にパターニングし、更に、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づきストライプ状のゲート電極用導電材料層に第1の開口部14Aを形成することで、ゲート電極13を得ることができる(図11の(B)参照)。尚、図11の(B)においては、レジスト層の図示を省略している。引き続き、絶縁層12をエッチングすることによって、第1の開口部14Aに連通した第2の開口部14Bを絶縁層12に形成した後、レジスト層を除去する。これによって、図12の(A)に示すように、第2の開口部14Bの底部に電子放出層20が露出した構造を得ることができる。
【0192】
[工程−450]
その後、実施の形態1の[工程−130]と同様にして、第2の開口部14Bの底部に露出した電子放出層20を電気分解することによって、第2の開口部14Bの底部に露出したカソード電極11の一部分の上に、凸状の電子放出層20を残す(図12の(B)参照)。
【0193】
[工程−460]
その後、実施の形態1の[工程−140]と同様にして、表示装置の組み立てを行う。
【0194】
(実施の形態5)
実施の形態5も、実施の形態3の変形である。実施の形態5においては、絶縁層の形成、ゲート電極の形成、第2の開口部の形成の後に、電子放出層の形成及び電気分解を行う。より具体的には、第3Iの方法に関する。以下、実施の形態5における電子放出体、電界放出素子及び表示装置の製造方法を、支持体等の模式的な一部端面図である図13及び図14を参照して説明する。
【0195】
[工程−500]
先ず、実施の形態1の[工程−100]と同様にして、カソード電極用導電材料層11A(導電性の基体)を形成する。
【0196】
[工程−510]
その後、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づきカソード電極用導電材料層11Aをパターニングすることによって、ストライプ状のカソード電極11を形成するカソード電極11は、図13及び図14の紙面垂直方向に延びている。
【0197】
[工程−520]
次に、実施の形態3の[工程−340]と同様に、全面に、例えば、SiO2から成る厚さ3μmの絶縁層12をプラズマCVD法にて形成し、更に、その上に、スパッタリング法にてCrから成るゲート電極用導電材料層を形成する。その後、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づきゲート電極用導電材料層をストライプ状にパターニングし、更に、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づきストライプ状のゲート電極用導電材料層に第1の開口部14Aを形成することで、ゲート電極13を得ることができる。引き続き、絶縁層12をエッチングすることによって、第1の開口部14Aに連通した第2の開口部14Bを絶縁層12に形成する。これによって、図13の(A)に示すように、第2の開口部14Bの底部にカソード電極11が露出した構造を得ることができる。
【0198】
[工程−530]
その後、第2の開口部14Bの底部に位置するカソード電極11の部分の表面に電子放出体を形成する。そのために、先ず、第2の開口部14Bの底部の中央部にカソード電極11の表面が露出したマスク層116を形成する(図13の(B)参照)。具体的には、レジスト材料層をスピンコート法にて開口部14A,14B内を含む全面に成膜した後、リソグラフィ技術に基づき、第2の開口部14Bの底部の中央部に位置するレジスト材料層に孔部を形成することによって、マスク層116を得ることができる。実施の形態5において、マスク層116は、第2の開口部14Bの底部に位置するカソード電極11の一部分、第2の開口部14Bの側壁、第1の開口部14Aの側壁、ゲート電極13及び絶縁層12を被覆している。これによって、以降の工程で、第2の開口部14Bの底部の中央部に位置するカソード電極11の部分の表面に電子放出層を形成するが、カソード電極11とゲート電極13とが、電子放出層の形成によって短絡することを確実に防止し得る。
【0199】
[工程−540]
次いで、第2の開口部14Bの底部に露出したカソード電極11上に、電子放出層20を形成する。具体的には、全面に、実施の形態1の[工程−120]と同様にして、電子放出層20を形成した後、弗化アンモニウム溶液を用いてマスク層116を除去する(図14の(A)参照)。
【0200】
[工程−550]
その後、実施の形態1の[工程−130]と同様にして、第2の開口部14Bの底部に露出した電子放出層20を電気分解することによって、第2の開口部14Bの底部に露出したカソード電極11の一部分の上に凸状の電子放出層20を残す(図14の(B)参照)。
【0201】
[工程−560]
その後、実施の形態1の[工程−140]と同様にして、表示装置の組み立てを行う。
【0202】
尚、[工程−300]、[工程−400]あるいは[工程−500]において、カソード電極用導電材料層11Aを形成した後、その上に、例えばシリコンカーバイト(SiC)層をスパッタリング法にて成膜し、[工程−310]、[工程−410]あるいは[工程−510]において、SiC層及びカソード電極用導電材料層11Aをパターニングしてもよい。これによって、カソード電極と電子放出層との間に抵抗体層を形成することができ、電子放出部からの電子の放出の均一化を図ることができる。
【0203】
(実施の形態6)
実施の形態6は、本発明の第2の態様に係る電子放出体の製造方法、本発明の第4の態様に係る電界放出素子の製造方法、並びに、本発明の第4の態様に係る表示装置の製造方法に関し、より具体的には、第4Dの方法に関する。実施の形態6にて得られる電界放出素子は、所謂3電極型である。
【0204】
実施の形態6の表示装置における1つの電界放出素子の模式的な一部端面図を図17に示す。実施の形態6の表示装置におけるカソードパネルCP、アノードパネルAPの構造は、図15に模式的な一部端面図を示すように、実質的に、図7の模式的な一部端面図に示した実施の形態3の表示装置におけるカソードパネルCP、アノードパネルAPの構造と実質的に同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【0205】
実施の形態6における電子放出体15は、基体(実施の形態6においては、具体的には、ストライプ状のカソード電極11)と、基体の一部分の上に形成された凸状の基層21と、基体及び基層21の上に形成された電子放出層22から成る。
【0206】
あるいは又、実施の形態6における電界放出素子は、支持体10上に設けられた、カソード電極用導電材料層11Aから成るストライプ状のカソード電極11と、カソード電極11上に形成された複数の電子放出体15Aから構成された電子放出部15から構成されている。電子放出体15Aは、ストライプ状のカソード電極11の一部分の上に形成された凸状の基層21と、カソード電極11及び基層21の上に形成された電子放出層22から成る。
【0207】
以下、実施の形態6における電子放出体、電界放出素子及び表示装置の製造方法を、支持体等の模式的な一部端面図である図16及び図17を参照して説明する。
【0208】
[工程−600]
先ず、実施の形態2の[工程−200]と同様にして、カソード電極用導電材料層11A(導電性の基体)を形成する。
【0209】
[工程−610]
その後、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づきカソード電極用導電材料層11Aをパターニングすることによって、ストライプ状のカソード電極11を形成する。尚、カソード電極11は、図16及び図17の紙面垂直方向に延びている。
【0210】
[工程−620]
次いで、実施の形態2の[工程−220]と同様にして、カソード電極11上に、基層21を形成する。
【0211】
[工程−630]
その後、実施の形態2の[工程−230]と同様にして、基層21を電気分解することによって、基体であるカソード電極11の一部分の上に凸状の基層21を残す。その後、実施の形態2の[工程−240]と同様にして、残された基層21の不要部分(例えば、支持体10上の基層21、及び、ゲート電極/カソード電極重複領域以外のカソード電極11の領域上の基層21)を選択的に除去することが好ましいが、場合によってはこの除去は不要である。
【0212】
[工程−640]
次に、実施の形態2の[工程−250]と同様にして、カソード電極11上、及び、基層21上に電子放出層22を形成する(図16の(A)参照)。
【0213】
[工程−650]
次いで、実施の形態3の[工程−340]と同様に、全面に、例えば、SiO2から成る厚さ3μmの絶縁層12をプラズマCVD法にて形成し、更に、その上に、スパッタリング法にてCrから成るゲート電極用導電材料層を形成する。その後、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づきゲート電極用導電材料層をストライプ状にパターニングし、更に、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づきストライプ状のゲート電極用導電材料層に第1の開口部14Aを形成することで、ゲート電極13を得ることができる(図16の(B)参照)。尚、図16の(B)においては、レジスト層の図示を省略している。引き続き、絶縁層12をエッチングすることによって、第1の開口部14Aに連通した第2の開口部14Bを絶縁層12に形成した後、レジスト層を除去する。これによって、図17に示すように、第2の開口部14Bの底部に電子放出体15Aが露出した構造を得ることができる。尚、第1の開口部14Aの直径を22μmとした。
【0214】
[工程−660]
その後、実施の形態1の[工程−140]と同様にして、表示装置の組み立てを行う。
【0215】
尚、[工程−640]において、導電性組成物を乾燥した後、電子放出層22の不要部分の除去を行うことなく、導電性組成物を大気中にて400゜C、30分で焼成し、電子放出層を形成してもよい。
【0216】
また、[工程−600]において、カソード電極用導電材料層11Aを形成した後、その上に、例えばシリコンカーバイト(SiC)層をスパッタリング法にて成膜し、[工程−610]において、SiC層及びカソード電極用導電材料層11Aをパターニングしてもよい。これによって、カソード電極と電子放出層との間に抵抗体層を形成することができ、電子放出部からの電子の放出の均一化を図ることができる。
【0217】
[工程−610]〜[工程−650]、基層のパターニング、及び、電子放出層のパターニングの順序を、表7〜表8に示したように、種々、変更することができる。
【0218】
(実施の形態7)
実施の形態7は、実施の形態6の変形である。実施の形態7においては、基層の形成、基層の電気分解、絶縁層の形成、ゲート電極の形成、第2の開口部の形成の後に、電子放出層の形成を行う。より具体的には、第4Pの方法に関する。以下、実施の形態7における電子放出体、電界放出素子及び表示装置の製造方法を、支持体等の模式的な一部端面図である図18及び図19を参照して説明する。
【0219】
[工程−700]
先ず、実施の形態2の[工程−200]と同様にして、カソード電極用導電材料層11A(導電性の基体)を形成する。
【0220】
[工程−710]
その後、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づきカソード電極用導電材料層11Aをパターニングすることによって、ストライプ状のカソード電極11を形成する。尚、カソード電極11は、図18及び図19の紙面垂直方向に延びている。
【0221】
[工程−720]
次いで、実施の形態2の[工程−220]と同様にして、カソード電極11上に、基層21を形成する。
【0222】
[工程−730]
その後、実施の形態2の[工程−230]と同様にして、基層21を電気分解することによって、基体であるカソード電極11の一部分の上に凸状の基層21を残す。その後、実施の形態2の[工程−240]と同様にして、残された基層21の不要部分(例えば、支持体10上の基層21、及び、ゲート電極/カソード電極重複領域以外のカソード電極11の領域上の基層21)を選択的に除去することが好ましいが、場合によってはこの除去は不要である。こうして、図18の(A)に示す構造を得ることができる。
【0223】
[工程−740]
次に、実施の形態3の[工程−340]と同様に、全面に、例えば、SiO2から成る厚さ3μmの絶縁層12をプラズマCVD法にて形成し、更に、その上に、スパッタリング法にてCrから成るゲート電極用導電材料層を形成する。その後、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づきゲート電極用導電材料層をストライプ状にパターニングし、更に、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づきストライプ状のゲート電極用導電材料層に第1の開口部14Aを形成することで、ゲート電極13を得ることができる(図18の(B)参照)。尚、図18の(B)においては、レジスト層の図示を省略している。引き続き、絶縁層12をエッチングすることによって、第1の開口部14Aに連通した第2の開口部14Bを絶縁層12に形成した後、レジスト層を除去する。これによって、第2の開口部14Bの底部に基層21及びカソード電極11が露出した構造を得ることができる。
【0224】
[工程−750]
その後、第2の開口部14Bの底部に位置する基層21及びカソード電極11の上に電子放出層22を形成する。そのために、先ず、第2の開口部14Bの底部の中央部にカソード電極11の表面が露出したマスク層116を形成する(図19の(A)参照)。具体的には、レジスト材料層をスピンコート法にて開口部14A,14B内を含む全面に成膜した後、リソグラフィ技術に基づき、第2の開口部14Bの底部の中央部に位置するレジスト材料層に孔部を形成することによって、マスク層116を得ることができる。実施の形態7において、マスク層116は、第2の開口部14Bの底部に位置するカソード電極11の一部分、第2の開口部14Bの側壁、第1の開口部14Aの側壁、ゲート電極13及び絶縁層12を被覆している。これによって、以降の工程で、第2の開口部14Bの底部の中央部に位置するカソード電極11の部分の表面に電子放出層を形成するが、カソード電極11とゲート電極13とが、電子放出層の形成によって短絡することを確実に防止し得る。
【0225】
[工程−760]
次いで、第2の開口部14Bの底部に露出したカソード電極11及び基層21上に、電子放出層20を形成する。具体的には、具体的には、カーボンナノチューブ(平均直径10nmのシングルウォール・カーボンナノチューブ)を分散媒(水ガラスから成る)に分散させた導電性組成物を調製する。そして、スピンコーティング法にて全面にこの導電性組成物を塗布した後、導電性組成物を乾燥して電子放出層22を形成し、次いで、水酸化ナトリウム溶液を用いてマスク層116を除去した後、大気中にて400゜C、30分の焼成を行う。こうして、図19の(B)に示す電界放出素子を得ることができる。
【0226】
[工程−760]
その後、実施の形態1の[工程−140]と同様にして、表示装置の組み立てを行う。
【0227】
尚、[工程−700]において、カソード電極用導電材料層11Aを形成した後、その上に、例えばシリコンカーバイト(SiC)層をスパッタリング法にて成膜し、[工程−710]において、SiC層及びカソード電極用導電材料層11Aをパターニングしてもよい。これによって、カソード電極と電子放出層との間に抵抗体層を形成することができ、電子放出部からの電子の放出の均一化を図ることができる。
【0228】
(実施の形態8)
実施の形態8も、実施の形態6の変形である。実施の形態8においては、基層の形成、絶縁層の形成、ゲート電極の形成、第2の開口部の形成の後に、基層の電気分解、電子放出層の形成を行う。より具体的には、第4Qの方法に関する。以下、実施の形態8における電子放出体、電界放出素子及び表示装置の製造方法を、支持体等の模式的な一部端面図である図20〜図22を参照して説明する。
【0229】
[工程−800]
先ず、実施の形態2の[工程−200]と同様にして、カソード電極用導電材料層11A(導電性の基体)を形成する。
【0230】
[工程−810]
その後、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づきカソード電極用導電材料層11Aをパターニングすることによって、ストライプ状のカソード電極11を形成する。尚、カソード電極11は、図20〜図22の紙面垂直方向に延びている。
【0231】
[工程−820]
次いで、実施の形態2の[工程−220]と同様にして、カソード電極11上に、基層21を形成した後、基層21をパターニングする(図20の(A)参照)。
【0232】
[工程−830]
次に、実施の形態3の[工程−340]と同様に、全面に、例えば、SiO2から成る厚さ3μmの絶縁層12をプラズマCVD法にて形成し、更に、その上に、スパッタリング法にてCrから成るゲート電極用導電材料層を形成する。その後、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づきゲート電極用導電材料層をストライプ状にパターニングし、更に、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づきストライプ状のゲート電極用導電材料層に第1の開口部14Aを形成することで、ゲート電極13を得ることができる(図20の(B)参照)。尚、図20の(B)においては、レジスト層の図示を省略している。引き続き、絶縁層12をエッチングすることによって、第1の開口部14Aに連通した第2の開口部14Bを絶縁層12に形成した後、レジスト層を除去する。これによって、図21の(A)に示すように、第2の開口部14Bの底部に基層21が露出した構造を得ることができる。
【0233】
[工程−840]
その後、実施の形態2の[工程−230]と同様にして、基層21を電気分解することによって、基体であるカソード電極11の一部分の上に凸状の基層21を残す(図21の(B)参照)。
【0234】
[工程−850]
その後、第2の開口部14Bの底部に位置する基層21及びカソード電極11の上に電子放出層22を形成する。そのために、先ず、第2の開口部14Bの底部の中央部にカソード電極11の表面が露出したマスク層116を形成する(図22の(A)参照)。具体的には、レジスト材料層をスピンコート法にて開口部14A,14B内を含む全面に成膜した後、リソグラフィ技術に基づき、第2の開口部14Bの底部の中央部に位置するレジスト材料層に孔部を形成することによって、マスク層116を得ることができる。実施の形態8において、マスク層116は、第2の開口部14Bの底部に位置するカソード電極11の一部分、第2の開口部14Bの側壁、第1の開口部14Aの側壁、ゲート電極13及び絶縁層12を被覆している。これによって、以降の工程で、第2の開口部14Bの底部の中央部に位置するカソード電極11の部分の表面に電子放出層を形成するが、カソード電極11とゲート電極13とが、電子放出層の形成によって短絡することを確実に防止し得る。
【0235】
[工程−860]
次いで、第2の開口部14Bの底部に露出したカソード電極11上に、電子放出層20を形成する。具体的には、具体的には、カーボンナノチューブ(平均直径10nmのシングルウォール・カーボンナノチューブ)を分散媒(水ガラスから成る)に分散させた導電性組成物を調製する。そして、スピンコーティング法にて全面にこの導電性組成物を塗布した後、導電性組成物を乾燥して電子放出層22を形成し、次いで、水酸化ナトリウム溶液を用いてマスク層116を除去した後、大気中にて400゜C、30分の焼成を行う。こうして、図22の(B)に示す電界放出素子を得ることができる。
【0236】
[工程−870]
その後、実施の形態1の[工程−140]と同様にして、表示装置の組み立てを行う。
【0237】
尚、[工程−800]において、カソード電極用導電材料層11Aを形成した後、その上に、例えばシリコンカーバイト(SiC)層をスパッタリング法にて成膜し、[工程−810]において、SiC層及びカソード電極用導電材料層11Aをパターニングしてもよい。これによって、カソード電極と電子放出層との間に抵抗体層を形成することができ、電子放出部からの電子の放出の均一化を図ることができる。
【0238】
また、[工程−710]〜[工程−750]、及び、基層のパターニングの順序、あるいは又、[工程−810]〜[工程−860]の順序を、表9〜表10に示したように、種々、変更することができる。
【0239】
(実施の形態9)
実施の形態9も、実施の形態6の変形である。実施の形態9における電界放出素子は第2の構造を有する。即ち、実施の形態9の電界放出素子は、支持体10上に配設された絶縁材料から成る帯状のゲート電極支持部112、支持体10上に形成されたカソード電極11、複数の開口部114が形成された帯状材料113Aから成るゲート電極113、並びに、カソード電極11上に形成された電子放出部15から成り、ゲート電極支持部112の頂面に接するように、且つ、電子放出部15の上方に開口部114が位置するように帯状材料113Aが張架されている。電子放出部15は、開口部114の底部に位置するカソード電極11の部分の表面に形成された複数の電子放出体15Aから成る。電子放出体15Aは、ストライプ状のカソード電極11の一部分の上に形成された凸状の基層21と、基体及び基層21の上に形成された電子放出層22から成る。
【0240】
帯状材料113Aは、ゲート電極支持部112の頂面に、熱硬化性接着剤(例えばエポキシ系接着剤)にて固定されている。実施の形態9の電界放出素子の模式的な一部断面図を図23の(A)に示し、カソード電極11、帯状材料113A及びゲート電極113、並びに、ゲート電極支持部112の模式的な配置図を図23の(B)に示す。
【0241】
以下、実施の形態9の電界放出素子の製造方法(第5の製造方法)の一例を説明する。
【0242】
[工程−900]
先ず、支持体10上にゲート電極支持部112を、例えば、サンドブラスト法に基づき形成する。
【0243】
[工程−910]
その後、支持体10上に電子放出部15を形成する。具体的には、例えば、実施の形態6の[工程−600]〜[工程−640]と同様にして、カソード電極11及び電子放出体15Aから成る電子放出部15を形成する。カソード電極11はストライプ状であり、ゲート電極支持部112とゲート電極支持部112との間に位置する支持体10の部分に形成される。電子放出体15Aは、ゲート電極/カソード電極重複領域に位置するカソード電極11の表面領域にのみ形成してもよいし、カソード電極11の全面に形成してもよい。
【0244】
[工程−920]
その後、複数の開口部114が形成されたストライプ状の帯状材料113Aを、複数の開口部114が電子放出部15の上方に位置するように、ゲート電極支持部112によって支持された状態に配設し、以て、ストライプ状の帯状材料113Aから構成され、複数の開口部114を有するゲート電極113を電子放出部15の上方に位置させる。ストライプ状の帯状材料113Aを、ゲート電極支持部112の頂面に、熱硬化性接着剤(例えばエポキシ系接着剤)にて固定することができる。尚、ストライプ状のカソード電極11の射影像と、ストライプ状の帯状材料113Aの射影像は、直交する。
【0245】
尚、図24に、支持体10の端部近傍の模式的な一部断面図を示すように、ストライプ状の帯状材料113Aの両端部が、支持体10の周辺部に固定されている構造とすることもできる。より具体的には、例えば、支持体10の周辺部に突起部117を予め形成しておき、この突起部117の頂面に帯状材料113Aを構成する材料と同じ材料の薄膜118を形成しておく。そして、ストライプ状の帯状材料113Aを張架した状態で、かかる薄膜118に、例えばレーザを用いて溶接する。尚、突起部117は、例えば、ゲート電極支持部の形成と同時に形成することができる。
【0246】
また、実施の形態9の電界放出素子における開口部114の平面形状は円形に限定されない。帯状材料113Aに設けられた開口部114の形状の変形例を図25の(A)、(B)、(C)及び(D)に例示する。
【0247】
また、実施の形態9においては、支持体10上にカソード電極11及び電子放出体15Aを形成した後に、支持体10上にゲート電極支持部112を、例えば、サンドブラスト法に基づき形成してもよい。また、ゲート電極支持部112を、例えば、CVD法とエッチング法の組合せに基づき形成してもよい。
【0248】
実施の形態9にて説明したゲート電極の構造を、実施の形態3〜実施の形態5にて説明した電界放出素子に適用することもできる。
【0249】
以上、本発明を、発明の実施の形態に基づき説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。発明の実施の形態にて説明した電界放出素子の構造、冷陰極電界電子放出表示装置の構造、発明の実施の形態において使用した材料、加工条件等は例示であり、適宜、変更することができる。発明の実施の形態においては、基層等上に導電性組成物スピンコーティング法にて全面に塗布することによって電子放出層を形成したが、電子放出層の形成方法はこのような方法に限定されるものではなく、例えば、スクリーン印刷法や各種のCVD法、その他、電子放出層を構成する材料に最適な形成方法とすることができる。
【0250】
電界放出素子においては、専ら1つの開口部に1つの電子放出部が対応する形態を説明したが、電界放出素子の構造に依っては、1つの開口部に複数の電子放出部が対応した形態、あるいは、複数の開口部に1つの電子放出部が対応する形態とすることもできる。あるいは又、ゲート電極に複数の第1の開口部を設け、絶縁層にかかる複数の第1の開口部に連通した1つの第2の開口部を設け、1又は複数の電子放出部を設ける形態とすることもできる。
【0251】
ゲート電極13及び絶縁層12の上に更に第2の絶縁層62を設け、第2の絶縁層62上に収束電極63を設けてもよい。このような構造を有する電界放出素子の一例(実施の形態6にて説明した電界放出素子)の模式的な一部端面図を図26に示す。第2の絶縁層62には、第1の開口部14Aに連通した第3の開口部64が設けられている。収束電極63の形成は、例えば、実施の形態6にあっては、[工程−650]において、絶縁層12上にストライプ状のゲート電極13を形成した後、第2の絶縁層62を形成し、次いで、第2の絶縁層62上にパターニングされた収束電極63を形成した後、収束電極63、第2の絶縁層62に第3の開口部64を設け、更に、ゲート電極13に第1の開口部14Aを設ければよい。尚、収束電極のパターニングに依存して、1又は複数の電子放出部、あるいは、1又は複数の画素に対応する収束電極ユニットが集合した形式の収束電極とすることもでき、あるいは又、有効領域を1枚のシート状の導電材料で被覆した形式の収束電極とすることもできる。
【0252】
尚、収束電極は、このような方法にて形成するだけでなく、例えば、厚さ数十μmの42%Ni−Feアロイから成る金属板の両面に、例えばSiO2から成る絶縁膜を形成した後、各画素に対応した領域にパンチングやエッチングすることによって開口部を形成することで収束電極を作製することもできる。そして、カソードパネル、金属板、アノードパネルを積み重ね、両パネルの外周部に枠体を配置し、加熱処理を施すことによって、金属板の一方の面に形成された絶縁膜と絶縁層12とを接着させ、金属板の他方の面に形成された絶縁膜とアノードパネルとを接着し、これらの部材を一体化させ、その後、真空封入することで、表示装置を完成させることもできる。
【0253】
このような収束電極を有する電界放出素子の構造を、実施の形態3〜実施の形態5にて説明した電界放出素子に適用することもできる。
【0254】
ゲート電極を、有効領域を1枚のシート状の導電材料(開口部を有する)で被覆した形式のゲート電極とすることもできる。この場合には、カソード電極を、矩形形状を有する実施の形態1にて説明したと同様の構造としておく。そして、ゲート電極に正の電圧(例えば160ボルト)を印加する。更には、各画素を構成するカソード電極とカソード電極制御回路との間に、例えば、TFTから成るスイッチング素子を設け、かかるスイッチング素子の作動によって、各画素を構成するカソード電極への印加状態を制御し、画素の発光状態を制御する。
【0255】
あるいは又、カソード電極を、有効領域を1枚のシート状の導電材料で被覆した形式のカソード電極とすることもできる。この場合には、1枚のシート状の導電材料の所定の部分に、電界放出素子から成り、各画素を構成する電子放出領域を形成しておく。そして、カソード電極に電圧(例えば0ボルト)を印加する。更には、各画素を構成する矩形形状のゲート電極とゲート電極制御回路との間に、例えば、TFTから成るスイッチング素子を設け、かかるスイッチング素子の作動によって、各画素を構成する電子放出部への電界の加わる状態を制御し、画素の発光状態を制御する。
【0256】
【発明の効果】
本発明においては、電気分解によって、基体の一部分の上に、あるいは又、カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極の一部分の上に、凸状の電子放出層あるいは基層を残すので、大面積であっても、均一に、且つ、制御性良く微細な凹凸部を有する電子放出体あるいは電子放出部を形成することが可能となる。しかも、凸状の電子放出層あるいは基層の高さ(厚さ)は、これらの成膜時の厚さによって規定されるので、均一に、且つ、制御性良く凸状の電子放出層あるいは基層を形成することができる。従って、例えば、電子放出層からゲート電極の端部までの距離の均一性を高い精度で確実に確保することができ、冷陰極電界電子放出表示装置の輝度の均一化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態1の冷陰極電界電子放出表示装置の模式的な一部断面図である。
【図2】発明の実施の形態1における冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部断面図である。
【図3】発明の実施の形態1の冷陰極電界電子放出表示装置におけるアノードパネルの製造方法を説明するための基板等の模式的な一部断面図である。
【図4】発明の実施の形態1の冷陰極電界電子放出表示装置の変形例における1つの電子放出部の模式的な斜視図である。
【図5】発明の実施の形態2の冷陰極電界電子放出表示装置の模式的な一部断面図である。
【図6】発明の実施の形態2における冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部断面図である。
【図7】発明の実施の形態3の冷陰極電界電子放出表示装置の模式的な一部端面図である。
【図8】発明の実施の形態3の冷陰極電界電子放出表示装置におけるカソードパネルとアノードパネルを分解したときの模式的な部分的斜視図である。
【図9】発明の実施の形態3における冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。
【図10】図9に引き続き、発明の実施の形態3における冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。
【図11】発明の実施の形態4における冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。
【図12】図11に引き続き、発明の実施の形態4における冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。
【図13】発明の実施の形態5における冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。
【図14】図13に引き続き、発明の実施の形態5における冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。
【図15】発明の実施の形態6の冷陰極電界電子放出表示装置の模式的な一部端面図である。
【図16】発明の実施の形態6における冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。
【図17】図16に引き続き、発明の実施の形態6における冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。
【図18】発明の実施の形態7における冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。
【図19】図18に引き続き、発明の実施の形態7における冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。
【図20】発明の実施の形態8における冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。
【図21】図20に引き続き、発明の実施の形態8における冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。
【図22】図21に引き続き、発明の実施の形態8における冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。
【図23】発明の実施の形態9における冷陰極電界電子放出素子の模式的な一部断面図、及び、ゲート電極等の模式的な配置図である。
【図24】発明の実施の形態9の変形例における冷陰極電界電子放出素子の模式的な一部断面図である。
【図25】発明の実施の形態9におけるゲート電極の有する複数の開口部を示す模式的な平面図である。
【図26】発明の実施の形態6の冷陰極電界電子放出素子の変形であって、収束電極を備えた冷陰極電界電子放出素子の模式的な一部端面図である。
【図27】スピント型冷陰極電界電子放出素子を備えた従来の冷陰極電界電子放出表示装置の構成例を示す模式図である。
【図28】従来のスピント型冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。
【図29】図28に引き続き、従来のスピント型冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。
【符号の説明】
CP・・・カソードパネル、AP・・・アノードパネル、10・・・支持体、11・・・カソード電極、12・・・絶縁層、13・・・ゲート電極、14A・・・開口部、14B・・・第2の開口部、15・・・電子放出部、15A・・・電子放出体、20,22・・・電子放出層、21・・・基層、30・・・基板、31・・・・・・ブラックマトリックス、32,32R,32G,32B・・・蛍光体層、33・・・アノード電極、34・・・枠体、40・・・カソード電極制御回路、41・・・ゲート電極制御回路、42・・・アノード電極制御回路

Claims (10)

  1. (A)導電性の基体上に基層を形成する工程と、
    (B)該基層を電気分解することによって、基体の上に、海・島構造を有する凸状の基層をランダムに残す工程と、
    (C)基体及びランダムに残された海・島構造を有する凸状の基層上に、電子放出層を形成する工程、
    を具備することを特徴とする電子放出体の製造方法。
  2. 前記工程(C)において、導電性組成物を塗布することにより電子放出層を形成することを特徴とする請求項1に記載の電子放出体の製造方法。
  3. (a)支持体上に設けられた、カソード電極用導電材料層から成るカソード電極と、
    (b)カソード電極上に形成された複数の電子放出体から構成された電子放出部、
    から成る冷陰極電界電子放出素子の製造方法であって、
    電子放出体を、
    (A)カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極上に、基層を形成する工程と、
    (B)該基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極の上に、海・島構造を有する凸状の基層をランダムに残す工程と、
    (C)カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極上、及び、ランダムに残された海・島構造を有する凸状の基層上に、電子放出層を形成する工程、
    によって形成することを特徴とする冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  4. 前記工程(C)において、導電性組成物を塗布することにより電子放出層を形成することを特徴とする請求項3に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  5. (a)支持体上に設けられた、カソード電極用導電材料層から成るカソード電極と、
    (b)カソード電極上に形成された複数の電子放出体から構成された電子放出部と、
    (c)電子放出部の上方に配設され、開口部を有するゲート電極、
    から成る冷陰極電界電子放出素子の製造方法であって、
    電子放出体を、
    (A)カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極上に、基層を形成する工程と、
    (B)該基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極の上に、海・島構造を有する凸状の基層をランダムに残す工程と、
    (C)カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極上、及び、ランダムに残された海・島構造を有する凸状の基層上に、電子放出層を形成する工程、
    によって形成することを特徴とする冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  6. 前記工程(C)において、導電性組成物を塗布することにより電子放出層を形成することを特徴とする請求項5に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  7. 冷陰極電界電子放出素子が複数設けられたカソードパネル、及び、蛍光体層とアノード電極とを備えたアノードパネルが、それらの周縁部で接合されて成り、
    冷陰極電界電子放出素子は、
    (a)支持体上に設けられた、カソード電極用導電材料層から成るカソード電極と、
    (b)カソード電極上に形成された複数の電子放出体から構成された電子放出部、
    から成る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法であって、
    電子放出体を、
    (A)カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極上に、基層を形成する工程と、
    (B)該基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極の上に、海・島構造を有する凸状の基層をランダムに残す工程と、
    (C)カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極上、及び、ランダムに残された海・島構造を有する凸状の基層上に、電子放出層を形成する工程、
    によって形成することを特徴とする冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法。
  8. 前記工程(C)において、導電性組成物を塗布することにより電子放出 層を形成することを特徴とする請求項7に記載の冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法。
  9. 冷陰極電界電子放出素子が複数設けられたカソードパネル、及び、蛍光体層とアノード電極とを備えたアノードパネルが、それらの周縁部で接合されて成り、
    冷陰極電界電子放出素子は、
    (a)支持体上に設けられた、カソード電極用導電材料層から成るカソード電極と、
    (b)カソード電極上に形成された複数の電子放出体から構成された電子放出部と、
    (c)電子放出部の上方に配設され、開口部を有するゲート電極、
    から成る冷陰極電界電子放出素子の製造方法であって、
    電子放出体を、
    (A)カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極上に、基層を形成する工程と、
    (B)該基層を電気分解することによって、カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極の上に、海・島構造を有する凸状の基層をランダムに残す工程と、
    (C)カソード電極用導電材料層若しくはカソード電極上、及び、ランダムに残された海・島構造を有する凸状の基層上に、電子放出層を形成する工程、
    によって形成することを特徴とする冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法。
  10. 前記工程(C)において、導電性組成物を塗布することにより電子放出層を形成することを特徴とする請求項9に記載の冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法。
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