JP3827731B2 - 粉粒体処理装置の粒子測定装置およびそれを用いた粒子測定方法 - Google Patents

粉粒体処理装置の粒子測定装置およびそれを用いた粒子測定方法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、粉粒体処理装置の粒子測定装置に関し、特に、流動層造粒装置や撹拌造粒装置、遠心転動造粒コーティング装置等の各種粉粒体処理装置で製造される粉粒体の粒度や形状等を連続的に実測する粒子測定装置に適用して有効な技術に関するものである。
背景技術
粉粒体の処理には、粉粒体の造粒をはじめとして、その乾燥、コーティング等種々の処理が存在する。そのうち粉粒体を造粒する方法としては、流動層造粒法、撹拌造粒法、遠心転動造粒法、さらに、それらを組み合わせた複合型の造粒法等の造粒方法があり、医薬品製剤や食品等の各種分野において広く用いられている。
これらの造粒法のうち、まず流動層造粒法は、処理容器内に分散・混合されて流動状態となった粉粒体に液状物質を散布してその粒度を徐々に増大させる方法である。このような処理を行う流動層造粒装置としては、例えば、フロイント産業株式会社製の「フローコーター」(商品名)などがあり、基本的には、被処理物を収容・処理するための処理容器と、被処理物を流動させる流動エアを供給する流動エア供給装置と、被処理物に液体を噴霧するためのスプレーノズルとを有する構成となっている。そして、流動エアによって被処理物を流動状態とし、そこにスプレーノズルより液体を噴霧することによって造粒が行われる。
次に、撹拌造粒法は、撹拌羽根(アジテータ)による撹拌によって固液を分散、混練して粒子を形成する方法である。このような処理を行う撹拌造粒装置としては、例えば、深江工業株式会社製のハイスピードミキサー「FS−G型」(商品名)などがあり、別名高速混合機とも呼ばれる。この撹拌造粒装置は、特公平6−22667号公報や、特公平6−24619号公報、特開平5−236号公報、特公平2−32932号公報に示されているように、基本的には、処理容器内に回転可能な撹拌羽根を設けると共に、処理容器底部が固定壁をなす構成となっている。また前記の構成の他、必要に応じて例えば、特開平5−115766号公報に示されているように、解砕羽根(チョッパ)を備えることもでき、アジテータによる転動造粒に加えチョッパによる解砕造粒を行うようにもできる。さらに、乾燥工程が必要な場合には、減圧乾燥機構を設けたり、ジャケット式に処理容器の外周に加熱ヒータを設けたりしても良い。そして、アジテータやチョッパの回転速度、液量、仕込量、造粒時間、温度等を適宜制御することにより粉粒体の混合造粒が行われる。
一方、遠心転動法は、回転円板の上で粉体を転動混合させ、その上に液を噴霧して粉末同士を付着凝集させる方法である。このような処理を行う遠心転動造粒装置としては、例えば、フロイント産業株式会社製の「CFグラニュレータ」(商品名)や、特公昭54−992号公報の自動コーティング装置、特開平6−262054(対応米国特許5,507,871号)の造粒装置などがあり、基本的には、ほぼ水平に回転する回転円板を処理容器底部に配した構成となっている。そして、必要に応じてこの回転円板の周縁部と処理容器内壁部との間に形成される環状の空隙から処理容器内にスリットエアを供給すると共に、処理容器内の被処理物に対して粉末の散布と液体の噴霧を行うことにより粉粒体の造粒が行われる。
さらに、これらを効果的に組み合わせた複合型の造粒方法も実施されており、例えば、フロイント産業株式会社製「スパイラフロー」(商品名)のように、流動層造粒を基本として、撹拌造粒と遠心転動造粒をロータディスクとアジテータの組み合わせにより適宜複合させて実施する装置も登場している。
ところで、このような粉粒体の造粒プロセスにおいては、粒を作るというその意義から見ても、また、製品に対するプロセスバリデーションのためにも、粒子径を測定し制御することは他の条件とは比較にならない程重要な項目である。このため各種造粒装置には、粒子径を制御すべく、プロセスバリデーション用のセンサとして水分計や圧力計、電力計等が使用されており、これによって造粒終点や造粒条件等の管理が行われている。なお、プロセスバリデーションとは、一般的には、「あるプロセスが、予め設定した規格と品質特性に適合した製品を恒常的に生産するという高度な保証を与える文書化されたプログラム」と定義されており、GMP(Good Manufacturing Practice)の観点からも重要な事項である。
しかしながら、このようなセンサによる測定では、粒子径を間接的に「推定」できるに過ぎず、その誤差が大きいという問題がある。また、例えばエタノールによる非水系造粒では水分計は使用できないなど、造粒方法によっては前記のようなセンサを使用できない場合もある。さらに、各造粒法によってそれぞれ次のような特有の問題点がある。
まず流動層造粒法では、例えば、大川原製作所製「モイスウオッチ」(商品名)等の赤外線吸収式水分計によるプロセス制御が一般的である。しかしながら、かかる水分計では、高水分域でデータがブレたり、粒子径の変化量に比して水分変化量が小さい等の問題があった。また、水分一定の造粒では造粒終点を決定できないという問題もあった。
次に、撹拌造粒法では、圧力計や抵抗計、消費電力によるバリデーションの例は存在するものの、原料仕込量、バインダー添加量、撹拌羽根回転数、撹拌時間で造粒を制御するのが一般的である。例えば、消費電力による制御では、造粒開始と共に消費電力が急増し、造粒促進と共に増減を繰り返しながら撹拌抵抗の減少に応じて徐々に低下して整粒進行に伴い定常状態となる過程を追って造粒終点を決定する。しかしながら、合成プロセスや保管状況の影響により、原料等の吸湿性(濡れ性)、流動性、凝集・付着性等の粉体物性(バルク特性)が変化することがあるため、バリデーションのためにはフィードバック制御を行う方が望ましい。また、消費電力による制御のように、造粒装置にかかる負荷が明らかに変化するまで造粒を進行させると、センサによる検出は容易であるものの、過造粒になり易いという問題がある。特に、打錠用の造粒では、過造粒によって粒子が固くなり過ぎたり、微粉が減少し過ぎたりするという問題があった。
さらに、遠心転動造粒法では、オペレータが手で直接粉体層内の水分を感じ取ったり、サンプリングした製品をルーペで見るなどして造粒終点を決定することが多い。しかしながら、オペレータの感触や目視による判断では、客観的判断とは到底言えずバリデーションは不可能である。一方、バリデーションのため水分計やレバー抵抗式の圧力計の導入が検討されているが、水分計等を導入してもセンサに粉体が付着してしまうため測定誤差が大きいという問題があり、満足な結果が得られていないのが実状である。特に、電極式水分計では、電極面に粉体が付着し短時間で測定不能となってしまう。加えて水分計等は、造粒プロセスの平衡状態の維持に専ら使用されるものであり、これでは造粒終点の決定ができないという問題もある。
このように、造粒プロセスの制御に関し各種造粒法において種々の問題点が存在するが、特に流動層造粒法においては、製品の粒度や粒子形状等(以下粒度等と略す)のバラツキが大きいという問題があるため、様々な粒度制御法が試みられている。
この場合、粉粒体の粒度等を均一化するためには、粒度等を常時リアルタイムで監視して処理条件を随時修正すると共に、所望の性状の製品を得るための処理終点を適宜決定することが必要となる。そのため前述のように、タイマー制御等による時間管理や、熟練作業者による観察、水分値による制御等が行われているわけであるが、タイマー制御や熟練作業者の観察では正確性に問題がある。すなわち、タイマー制御ではバルク特性の変化に対応できず、製品粒度のバラツキは避けられない。また、処理装置の覗き窓から内部を観察して処理状況を判断するなどの熟練作業者の経験や勘に頼る作業は正確性を欠く。さらに、水分値制御では造粒終点近傍における急激な造粒進行に対して水分変化の応答が鈍く的確な判断が困難である。そのため、従来、造粒工程途中でサンプリングした造粒物を、目視や測定によってその粒度等を把握して処理状況を判断することで造粒終点を定めることも多く、例えば、16メッシュ篩で10秒間篩過して、その篩上の粒子の割合から計算して終点を予測したりしていた。
しかしながら、このような方法ではリアルタイムでデータを得ることはできず、正確性、迅速性に劣り、バリデーション上好ましくない。そこで、簡便かつ正確に粒度等をリアルタイムで把握すべく、特開平4−265142号公報や特開平7−794号公報、特開平7−120374号公報、特開平8−131810号公報のような粒度測定装置が提案されている。
ここで、特開平4−265142号公報の粒度測定装置は、処理容器(造粒容器)に粉粒体取出管を設け、そこに処理容器内部側から高圧ガスを吹き付けることにより処理容器内の粉粒体を粉粒体取出管に導入する。そして、導入した粉粒体を粉粒体取出管の奥に設けた粘着フィルムにより捕捉し、さらにこの捕捉された粉粒体を撮像することにより粒度等を測定する。なお、粉粒体取出管内は、粒度測定後、処理容器内の陰圧によりクリーニングされる。一方、特開平7−794号公報の装置は、処理容器内に向けて撮影装置および高速ストロボ装置を配設し、それらにより造粒中の粒子の静止画像を得て粒度等を測定する。
また、特開平7−120374号公報や特開平8−131810号公報の造粒やコーティング等における撮影装置は、処理容器内に撮影系と照明系の装置を配置し、エアーによって粉粒体を分離状態にして撮影するものである。この場合、特開平7−120374号公報の撮影装置は、処理容器内に撮影系と照明系の先端部を近接配置すると共に、撮影方向およびそれと直角の方向にエアーを送って粉粒体を分離状態にして撮影する。一方、特開平8−131810号公報は、撮影系を内蔵する鏡筒の前方を斜め方向より照射および噴射を行って粉粒体を分散状態にして撮影する。
しかしながら、これらの装置、特に特開平4−265142号公報の粒度測定装置は、簡便かつ正確に粒度等をリアルタイムで直接測定できる優れた装置であるが、処理容器内が陰圧でないと時に大量の粉粒体が粘着フィルムに付着してしまい測定不能の状態に陥る場合があった。また、粉粒体取出管内に前回測定時に導入した粉粒体が残存し、これが次回測定時に導入された粉粒体と共に粘着フィルムに付着してしまい正しい標本が得られないという問題もあった。
さらに、粉粒体捕捉用の粘着フィルムは、測定時には粉粒体取出管に密着固定されているものの、次回の測定のためには、一旦粉粒体取出管から離脱させて巻き取り、次の未使用部分を移動させる必要がある。このため、この移動の間は、粉粒体取出管と粘着フィルムとの間に隙間ができることとなり、粉粒体がこの隙間を介して流出し、装置の周囲や未使用の粘着フィルムを汚染してしまうという問題も生じていた。この場合、標本撮像用の撮像手段にも流出した粉粒体が飛散するため、その後の撮像や測定に悪影響を及ぼしたり、測定そのものができなくなってしまうこともありその改善が望まれていた。
一方、特開平7−120374号公報や特開平8−131810号公報の装置は、パージエアによって粒子を分散させて撮影するものである。従って、流動層装置のように粒子が浮遊している装置では粒子の分散が可能であり粒子撮影上問題はない。しかしながら、撹拌造粒装置や遠心転動造粒装置では、大量の粒子が密集状態にあるため、粒子を分散させて個々の粒子を認識することが困難であり、この種の造粒装置には適用し得ないという問題があった。
本発明の目的は、信頼性の高い粒度等の測定を各種造粒装置においてリアルタイムで行い得る粒子測定装置を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
発明の開示
本願発明者は、前記問題点の原因を究明した結果、粘着フィルムに捕捉される粉粒体の数は、処理容器内部の気圧の影響を大きく受けることがわかった。すなわち、時に大量の粉粒体が粘着フィルムに付着するのは、処理容器内部の気圧変動の影響により、処理容器内の陰圧による粉粒体取出管内のクリーニングが十分行われなかったり、測定時以外にも粉粒体取出管内に粉粒体が侵入してしまうためであることが判明した。
本発明の粒子測定装置は、一般に造粒、乾燥、コーティング等粉粒体を処理する流動層造粒装置や流動層コーティング装置、流動層乾燥装置、撹拌造粒装置、遠心転動造粒装置、遠心転動コーティング装置、その他複合型の造粒装置、粉粒体押出造粒装置、粉砕機、粉粒体回収装置、粉粒体整粒装置等、各種装置に使用される。このような各種粉粒体処理装置のうち流動層造粒装置や流動層コーティング装置、流動層乾燥装置等、流動層を用いる装置においては、排気ブロワーで流動空気流を生起させることから、処理容器内部は外気に対して負圧となっている。また、粉粒体取出管の端部は巻取時以外は粘着フィルムによってシールされている。従って、ガス噴射によって処理容器内部から粉粒体取出管に粉粒体を導入してやらなければ粉粒体取出管内には粉粒体が流入することはないと考えられていた。また、粉粒体取出管内に残存する粉粒体も、粘着フィルムのシールを解除したときには、処理容器の陰圧により吸い戻されるものと考えられていた。
しかしながら、本願発明者の研究によれば、処理容器内の気圧は必ずしも一定ではなく、かなりの幅で変動しており、この気圧変動により、測定時以外にも粉粒体取出管内に粉粒体が流入したり、クリーニングが不十分な場合があり、これらの要因により、測定時における粉粒体捕捉数が変動することがわかった。そこで、本願発明者はかかる粉粒体の流入を防止すると共に、粉粒体取出管に残存する粉粒体の影響を除去すべく本願発明に至った。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
すなわち、本発明の粉粒体処理装置の粒子測定装置は、まず、一方の端部が粉粒体処理装置の処理容器内部に配設され該一方の端部と連通する他方の端部が処理容器の外部に位置する粉粒体取出管を処理容器に設ける。また、この粉粒体取出管に処理容器内部側から高圧ガスを噴射して処理容器内部の粉粒体を粉粒体取出管に導入するガス噴射ノズルを設ける。さらに、粘着面が前記粉粒体取出管の処理容器外部側の端面開口に対向して配設され、該粘着面により前記粉粒体取出管を通過した粉粒体を捕捉する粘着フィルムと、粘着フィルムの粘着面に捕捉された粉粒体を撮像する撮像手段と、撮像手段により得られた粉粒体の映像情報を処理する情報処理手段とを設ける。そして、粉粒体取出管から流出する粉粒体による影響をなくすべく、粉粒体取出管と、ガス噴射ノズル、粘着フィルム、撮像手段および情報処理手段とを有する前記のような粉粒体処理装置の粒子測定装置において、粘着フィルムおよび粘着フィルムと対向する粉粒体取出管の端部を、気体送入口を有する筐体内に収納し、該筐体内に気体送入口を介して前記処理容器内以上の圧力の気体を導入するようにする。粉粒体取出管の端部近傍には粉粒体取出管と連通した気体連通口を設け、この気体連通口を、粘着フィルムや粘着フィルムと対向する粉粒体取出管の端部と共に筐体内に収納するようにする。
これにより、粉粒体を粉粒体取出管に導入して粘着フィルムにより捕捉し、これを撮像することにより粉粒体の粒度等を測定する方式の粒子測定装置において、粉粒体取出管に残存する粉粒体やそこから流出する粉粒体による影響をなくすことが可能となる。
前記粉体処理装置は、流動層造粒装置や流動層コーティング装置、流動層乾燥装置、撹拌造粒装置、遠心転動造粒装置、遠心転動コーティング装置であっても良い。なおこの場合、本発明による粒子測定装置を、前記の造粒装置やコーティング装置、乾燥装置以外の粉粒体処理装置、例えば粉粒体押出造粒装置、粉砕機、粉粒体回収装置、粉粒体整粒装置等にも適用し得るのは勿論である。
また、前記粒子測定装置を連続的に粉粒体の処理が可能な粉粒体処理装置の下流側に配置して、その測定結果に基づき前記粉粒体処理装置の処理条件を制御するようにしても良い。その場合、粒子測定装置を粉粒体処理装置間に配設された粉粒体輸送管に設置することもできる。
一方、本発明の粉粒体処理装置の粒子測定方法は、気体導入口を有する前記粒子測定装置を用い、ガス噴射ノズルより高圧ガスを噴射して処理容器内部の粉粒体を粉粒体取出管に導入し、粘着フィルムの粘着面により粉粒体取出管を通過した粉粒体を捕捉すると共に、該粘着フィルムの粘着面に捕捉された粉粒体を撮像してその映像情報に基づき処理容器内の粉粒体の情報を取得する粒子測定方法において、粉粒体取出管に対し、気体導入口を介して処理容器内以上の圧力の気体を常時導入しつつ粒子測定を行う。この場合、導入気体により粉粒体取出管内に残存する粉粒体が処理容器内に戻され、また、測定時以外に処理容器側から粉粒体が粉粒体取出管内に入り込まない状態で測定が行われる。
また、粘着フィルムおよび粘着フィルムと対向する粉粒体取出管の端部を、気体送入口を有する筐体内に収納した前記粒子測定装置を用いた粒子測定方法においては、粘着フィルムを粉粒体取出管の端面に密着固定して粒子測定を行い、測定終了毎に粘着フィルムを粉粒体取出管の端面から離脱させて未使用の粘着フィルムと交換する。そして、少なくとも粘着フィルムと粉粒体取出管との間に間隙が形成されている間は、筐体に対し、気体送入口を介して処理容器内以上の圧力の気体を導入することにより、筐体内を処理容器内より高圧に維持するようにする。
さらに、気体連通口を設け、これも含めて筐体内に収納した前記粒子測定装置を用いた粒子測定方法においては、筐体に対し気体送入口を介して処理容器内以上の圧力の気体を常時導入することにより、筐体内を処理容器内より高圧に維持すると共に、気体連通口を介して粉粒体取出管に対し処理容器内以上の圧力の気体を常時導入しつつ粒子測定を行うようにする。
前記粉体処理装置は、流動層造粒装置や流動層コーティング装置、流動層乾燥装置、撹拌造粒装置、遠心転動造粒装置、遠心転動コーティング装置であっても良い。なおこの場合も、本発明による粒子測定方法を、前記の造粒装置やコーティング装置、乾燥装置以外の粉粒体処理装置、例えば粉粒体押出造粒装置、粉砕機、粉粒体回収装置、粉粒体整粒装置等にも適用し得るのは勿論である。
また、本発明による粉粒体処理装置の制御方法では、前記粒子測定装置を連続的に粉粒体の処理が可能な粉粒体処理装置の下流側に配置して、その測定結果に基づき粉粒体処理装置の処理条件を制御することを特徴とする。その場合、粒子測定装置を粉粒体処理装置間に配設された粉粒体輸送管に設置することもできる。
なお、本発明による前記方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを媒体に格納して取り扱うことも可能である。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の実施の形態1である粉粒体処理装置の粒子測定装置の構成を示す一部断面の平面図;
図2は、図1の粒子測定装置を粉粒体処理装置に取り付けた状態を示す説明図;
図3は、図1の粒子測定装置のコントロール部の構成を示すブロック図;
図4は、図1の粒子測定装置を用いて粉粒体の造粒制御を行う場合の動作の概略を示したフローチャート;
図5は、本発明の実施の形態2である粉粒体処理装置の粒子測定装置の構成を示す一部断面の平面図;
図6は、本発明の実施の形態3である粉粒体処理装置の粒子測定装置の構成を示す一部断面の平面図;
図7は、本発明の実施の形態4として、図1に示した粒子測定装置を撹拌造粒装置に取り付けた例を示す説明図;
図8は、図7の例の変形例を示す説明図;
図9は、本発明の実施の形態5として、図1に示した粒子測定装置を遠心転動造粒装置に取り付けた例を示す説明図;
図10は、本発明の実施の形態6として、図1に示した粒子測定装置により粉粒体処理装置のフィードバック制御を行ったシステムの例を示す説明図であり;
図11は、図11の例の変形例を示す説明図;
図12は、バッチNo.1における平均粒子径および75μm以下含量の経時変化を示すグラフ;
図13は、ロータップふるい振とう機によって得られたバッチNo.1〜No.3の粒度分布を示すグラフ;
図14は、本発明による粒子測定装置を用いて造粒終点の制御を行った場合の造粒物と、従来法により造粒終点の制御を行った場合の造粒物とを比較したグラフである。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態1である粉粒体処理装置の粒子測定装置の構成を示す平面図、図2は図1の粒子測定装置を粉体処理装置に取り付けた状態を示す説明図である。なお、この図1では、理解を容易にするため構成の一部を断面にて示している。実施の形態1は、粉粒体処理装置として流動層造粒装置を想定し、その粒子測定装置1の粉粒体取出管3に管内洗浄用の気体導入口4を設け、そこから粉粒体取出管3に清浄な気体を導入することにより、粉粒体取出管3内に残存する粉粒体を造粒容器(処理容器)2内に戻して粉粒体取出管3内を清浄化すると共に、造粒容器2から粉粒体が侵入するのを防止したものである。
そこで、まず実施の形態1における粒子測定装置1の構成を説明する。この粒子測定装置1は、流動層造粒装置(粉粒体処理装置)20の造粒容器2内で流動している粉粒体の粒度等を測定する装置であり、図1、2に示すように、上部が大径となった倒立円錐状の造粒容器2の側壁21に取り付けられている。この取り付け場所は側壁21上には限られないが、粒子密度が密な位置に設置するのが好ましい。
ここで、造粒容器2内を流動する粉粒体は、風力分級の影響を受けるため、流動層内の部位により粒度分布が異なる。この場合、流動層下部の粉粒体は、母集団とほぼ同様の分布を示すが、上部では微粒子を多く含んだ分布となる。従って、粒度等を測定するには流動層下部に存在する粉粒体を対象にすることが望ましい。そのため、当該粒子測定装置1は図2に示したように、造粒容器2に比較的下部に取り付けられている。但し、その取付位置は図2の位置に限られないのは言うまでもない。
また、粒子測定装置1には、円筒状の粉粒体取出管3が、造粒容器2の内部から外部に突出する形で設けられている。この粉粒体取出管3の端部3aは、造粒容器2内に向かって開口しており、粉粒体取出管3は造粒容器2内と連通している。
なお、流動層造粒装置20は、その底部に設けられた目皿板22の下側から流動用気体23が導入され、これにより造粒容器2内において粉粒体24が流動化されて造粒される一般的な流動層造粒装置である。この場合、例えば特開平6−319978号公報の流動層装置等、種々の流動層造粒装置に当該粒子測定装置1を適用できるのは勿論である。
実施の形態1においては、この粉粒体取出管3の造粒容器2の外部側に位置する端部3bの近傍に気体導入口4が設けられている。この気体導入口4は、粉粒体取出管3と連通しており、ここから粉粒体取出管3内に導入された気体は粉粒体取出管3を通過して造粒容器2へと流れ込む。実施の形態1では、この気体導入口4から粉粒体取出管3に対し清浄な気体が導入される。そして、この清浄な気体により粉粒体取出管3内部に残存する粉粒体は造粒容器2内に戻され、粉粒体取出管3内が清浄化される。
また、粉粒体取出管3の端部3aの近傍にはガス噴射ノズル5が取り付けられている。このガス噴射ノズル5は、その先端部が粉粒体取出管3の端部3aの開口に対向するように湾曲して配設されており、図示しないガス供給手段から高圧ガスが供給され、先端部から高圧のガスが粉粒体取出管3に向かって瞬間的に噴射される。この噴射により、造粒容器2内の粉粒体が粉粒体取出管3に導入され、端部3b方向に飛散する。
一方、粉粒体取出管3の外部側の端部3bは、造粒容器2の外部側に向かって開口しており、その端面3cに対向して粘着フィルム6が配設されている。ここで、この粘着フィルム6は、透明な樹脂テープの片面に、同じく透明な粘着材が塗布されて形成されており、その粘着面が端面3cと対向するように設けられている。すなわち、ガス噴射ノズル5の噴射に伴い粉粒体取出管3に導入された粉粒体はここで粘着フィルム6に捕捉される。
この粘着フィルム6は、ロール状に巻回されて形成されており、ロール支持部71に支持され、粉粒体の測定に合わせて所定長さずつ間欠的に引き出される。そして、ガイドローラ73、73を介して粉粒体取出管3の端面3cに沿って移動した後モーターリール72によって巻き取られる。この場合、粘着フィルム6は、粉粒体の測定時には端面3cに密着固定されており、測定終了後に端面3cから剥がされ、次回測定に備えて巻き取られる。そして、未使用部分が端面3cと対向する位置に移動し再び端面3cと密着固定される。
なお、粘着フィルム6の密着固定には、背後から透明または枠状の押板等を押しつける方法や粘着フィルム6の張力を利用する方法など種々の方法を用いることができるが、当該実施の形態1では、フィルム押え板14をエアシリンダ15によって駆動することによって行っている。すなわち、エアシリンダ15によりフィルム押え板14を粘着フィルム6の背後に押し付け、これによって粘着フィルム6を粉粒体取出管3の端面3cに押し付けて密着させている。このため、粉粒体取出管3は、粘着フィルム巻き取り時以外は粘着フィルム6により密封状態とされる。
また、粘着フィルム巻き取り長の調整のため、当該実施の形態1の粒子測定装置1では、ガイドローラ73の動きを検知するセンサ16が設けられている。このセンサ16は、近接スイッチにより構成されており、ガイドローラ73に形成された穴17の通過を検出するようになっている。従って、この穴17の通過数をカウントすることにより、粘着フィルム6を受けて回転するガイドローラ73の回転数が求めることができ、これによって粘着フィルム6の移動量が算出できる。
ここで、粘着フィルム6には、停止時にその粘着面に幅方向の筋が付いてしまうという性質がある。すなわち、粘着フィルム6供給用のロールから剥離された部分と剥離されていない部分との境目に、セロハンテープやビニールテープ等の粘着テープでも見られるように幅方向の筋が付着する。かかる線が撮像範囲に入ると、粉粒体粒子の識別に影響しデータ処理の妨げとなる。そのため、この粒子測定装置1では、前述のセンサ16を用いて粘着フィルム6の移動量を検出して、前記縦線が撮像範囲に入らずかつ粘着フィルム6をなるべく有効利用できるように粘着フィルム6の巻き取り長を調整している。
粘着フィルム6の背後には、粘着フィルム6を照明する環状の蛍光灯8が、蛍光灯支持部11に支持されて設けられている。また、さらにその後にはCCDカメラ7(撮像手段)が設置されており、粘着フィルム6に付着した粉粒体の様子が撮像される。なお、蛍光灯支持部11は、CCDカメラ7に蛍光灯8の光が直接入ることのないように、CCDカメラ7側の面が遮光された構成となっている。そして、この撮像データは、コントロール部(情報処理装置)12に伝送され、粘着フィルム6に付着した全ての粉粒体の粒度等が測定される。
ここでコントロール部12は、画像処理とシステム全体の制御を行う部分であり、図3に示すように、画像処理装置31とシーケンサ32およびパネルコンピュータ33を有した構成となっている。この場合、画像処理装置31は、CCDカメラ7からの粒子画像の処理を行う。シーケンサ32は、センサ16から測定データを取得すると共に、ガス噴射ノズル5やCCDカメラ7、エアシリンダ15、モーターリール72等を制御してサンプリングや撮像動作を行わせる。また、シーケンサ32は、流動層造粒装置20の動作制御をも行う。さらに、パネルコンピュータ33は、画像処理装置31からのデータを受けて諸演算を行うと共にシーケンサ32の制御を行う。
加えて、コントロール部12には画像処理された粒子像を表示する解析モニタ34が取り付けられており、粒子計測の状態がチェックできるようになっている。また、CCDカメラ7からの画像を表示するカラーモニタ35も取り付けられており、粒子の生画像により、その色や形、表面状態が観察できるようになっている。なお、その画像を記憶するビデオテープレコーダ36も取り付けられている。さらに、解析結果等を印刷出力するプリンタ37や、解析結果等、種々のデータを格納しておく記憶手段としてハードディスク38をも備えられている。
一方、コントロール部12では、次のようにして粒子径の測定が行われる。すなわち、まず画像処理装置31において、CCDカメラ7から送られてきたアナログ画像を例えば500×500の25万画素に分割し、各画素ごとにその光度に応じて2値デジタル化を行う。そして、このデータはパネルコンピュータ33に送られる。次にパネルコンピュータ33は、このデータに基づき、連続して接するハイレベル画素の面積を粒子の投影面積と定義し、これと同じ面積の円を想定してその直径を求め粒子径データとする。そして、この粒子径データから粒度分布や平均粒子径等が算出される。また、投影粒子像からその長径および短径を測定して球形度(長径/短径比)も算出される。なお、これらのコントロール部12による諸装置の制御や、画像解析による粒子測定等の諸演算について、これらをコンピュータに実行させるためのプログラムを媒体に格納して取り扱うことも可能である。
次に、実施の形態1の作用について説明する。図4は、粒子測定装置1を用いて粉粒体の造粒制御を行う場合の動作の概略を示したフローチャートである。なお、以下に述べる粉粒体の測定手順や、造粒終点の決定手順、造粒制御等をコンピュータに行わしめるプログラムを媒体に格納して取り扱うことも可能である。
図4に示したように、当該粒子測定装置1ではまず粉粒体のサンプリングを行い(S1)、その粒度等の測定を行う(S2)。次に、この測定値が設定値に達しているかどうかを判定する(S3)。そして、設定値に達している場合には造粒を停止し(S4)、必要に応じて製品の乾燥や排出を行う(S5)。一方、設定値に達していない場合には造粒動作は継続され、所定時間間隔でサンプリングが繰り返される(S1)。
ここで、まず、実施の形態1における粒子測定装置1では、気体導入口4から粉粒体取出管3に対して管内清浄用の気体が常時導入されており、粉粒体取出管3内には常に造粒容器2に向う気流が生じている。一方、流動層造粒装置において造粒が行われているときは、造粒容器2内では種々の粒度等を有する粉粒体が流動して流動層を形成しており、造粒容器2の内部は、原則として大気圧より若干低い負圧となっているが、その変動が相当あることは前述のとおりである。
そこで、実施の形態1においては、造粒容器2内の圧力変動があっても粉粒体取出管3内が造粒容器2内の圧力より低くならず、かつガス噴射ノズル5からの高圧ガスの噴射によって適当な個数の粉粒体が粘着フィルム6に捕捉されるように、気体導入口4からの気体の送入量や造粒容器2内との圧力差を適当な範囲に設定する。これにより、実施の形態1の粉粒体取出管3では、粘着フィルム6に付着する粉粒体の個数を適宜制御することができることになる。この場合、気体の供給圧力は、造粒装置の機種等によっても異なるが、概ね0.05〜5kg/cm2、好ましくは0.1〜3kg/cm2に設定する。また、供給される気体は造粒容器2内部の気体と同種のものが好ましいが、任意の気体で良く、通常は空気(大気)が用いられる。
次に、気体導入口4から気体を導入しつつガス噴射ノズル5から高圧ガスを噴射して粉粒体を粉粒体取出管3に送り込む。ここで、ガス噴射ノズル5から噴射される気体の圧力は、ガス噴射ノズル5の先端部に浮遊する粉粒体が粘着フィルム6に到達するように、気体導入口4からの導入気体の圧力も含め適当な値に調整されている。そして、この噴射によりガス噴射ノズル5の前方に浮遊する全ての粉粒体が粉粒体取出管3を通って粘着フィルム6に衝突し、その粘着面に付着する。なお、高圧ガスの噴射は、一定時間間隔毎あるいは任意の所定時刻に行う等適宜設定することができる。
ガス噴射が終了すると、蛍光灯8の照明によりCCDカメラ7により粉粒体の付着した粘着フィルム6が撮像され、そのデータがコントロール部12へ出力される。そして、コントロール部12により、前述のような方法で粘着フィルム6に付着した全ての粉粒体について粒度等が測定される。これにより、造粒容器2内で造粒中に流動する粉粒体の粒度等がリアルタイムで直接測定されることになる。
造粒終点の制御は、例えば粒度および球形度のデータを用いて行われる。この場合、予め選択した1つあるいは複数の因子について終点の値を設定し、実測値が設定値に到達した時点を造粒終点として当該工程を終了させる。
一方、粒子測定間隔については、標準測定モードや高速測定モード、プログラムモード等のいくつかのモードを設定することができる。この場合、例えば標準測定モードでは、粒子径や球形度に関わる全ての因子を算出して、測定間隔は10〜99秒の間で自由に選択できる。また、高速測定モードでは、粒子径に関するデータのみを測定し、測定間隔も5秒固定とされる。なお、プログラムモードでは測定の間隔や回数を自由に適宜設定できる。
このような測定の後、モーターリール72が駆動されて1ピッチ分の粘着フィルム6が引き出される。このとき粉粒体の付着した粘着フィルム6は粉粒体取出管3の端面3cから引き剥がされ、粘着フィルム6の未使用部分が端面3cに対向する位置に移動し、端面3cに密着固定され次回測定の準備が完了する。なお、これらの制御もコントロール部12によって行われる。
このように、実施の形態1の粒子測定装置1によれば、粉粒体取出管3の内部は、気体導入口4から適当な圧力の気体を導入することにより、常に清浄な状態に保たれ、粘着フィルム6に付着する粉粒体の個数を制御することができる。また、流動層下部は粉粒体が密集しており、これを直接撮像しても個々の粒子の識別は非常に困難であったが、本発明の粒子測定装置によれば、母集団を代表する流動層下部の粉粒体の測定が可能となる。従って、造粒容器2内の圧力変動に影響されることなく常に正確な標本が得られ、測定結果の信頼性を向上させることができる。
次に、本発明の実施の形態2である粉粒体処理装置の粒子測定装置について説明する。図5は、その構成を示した平面図である。なお、図5においても、図1と同様、その一部を断面にて示している。
実施の形態2の粒子測定装置1は、図5に示すように、その基本構成は先の実施の形態1の粒子測定装置1と同様であるが、本実施の形態2では、粉粒体取出管3の端部3bから外側の部分がカバー9により覆われた構成となっている。すなわち、図5からわかるように、粉粒体取出管3の端部3bと、粘着フィルム6、ロール支持部71、モーターリール72、ガイドローラ73、73、蛍光灯8、蛍光灯支持部11およびCCDカメラ7がカバー9内に収納された構成となっている。なお、実施の形態1と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細は省略する。また、当該実施の形態では、粘着フィルム6の密着固定には、粘着フィルム6の張力を利用する方法を用いている。
ここで、実施の形態2のカバー9には、その内部空間と連通した、カバー9内洗浄用の気体送入口10が設けられている。また、カバー9は、粉粒体取出管3の端部3bと密着嵌合した状態で取り付けられており、気体送入口10と粉粒体取出管3の開口以外は密閉された構造となっている。従って、粘着フィルム6が端面3cに密着固定されている間は、このカバー9の内部は気体送入口10を除き密閉された空間となっている。
このような構成の粒子測定装置1においても、実施の形態1と同様、気体導入口4から気体を導入して管内を清浄化しつつ、粒子測定が行われる。なお、この間の作用は実施の形態1の場合と同様であるのでその詳細は省略する。そして、粒子測定が行われた後、次の測定に備えて粘着フィルム6が1ピッチ分移動する。この場合、粘着フィルム6は、粉粒体取出管3の端面3cから引き剥がされて密着状態が解除されて移動することから、これらの間に隙間が生じ、そこから粉粒体が流出する場合がある。
そこで、実施の形態2にあっては、この移動の際に気体送入口10より、造粒容器2内部よりも若干高い圧力の気体をカバー9内に導入する。すなわち、少なくとも前記隙間がある間は、カバー9内が粉粒体取出管3内よりも常に高い圧力となるように気体を導入する。従って、粉粒体取出管3の端面3cと粘着フィルム6との間の隙間には、粉粒体取出管3方向への気流のみが発生することになり、粉粒体取出管3からカバー9側への粉粒体の流出が妨げられる。この場合、気体送入口10から導入する気体の圧力の例としては、造粒装置の機種等によって異なるが、概ね0.05〜5kg/cm2、好ましくは0.1〜3kg/cm2の気体を導入する。
なお、気体送入口10には、少なくとも粘着フィルム6を移動させる際に気体を導入すれば足りるが、カバー9内を常時または適宜、造粒容器2内部よりも若干高い一定圧力に保持するようにしても良い。この場合、気体導入時には、粘着フィルム6が粉粒体取出管3の端面3cに押し付けられる状態となるため、他の密着固定用の手段を用いることなく粘着フィルム6を端面3cに密着させることができる。
さらに、本実施の形態2では、蛍光灯8やCCDカメラ7を含めて粉粒体取出管3の端部3bから外側の部分をカバー9にて覆った構成としたが、隙間からの粉粒体流出を防止するためには、最低限その隙間の部分、すなわち粘着フィルム6と端面3cの部分がカバー9に覆われていれば良い。但し、CCDカメラ7等を含めてカバー9に収納する方が防塵対策や装置構成上便利である。
このように、実施の形態2の粒子測定装置1によれば、少なくとも粉粒体取出管3の端面3cと粘着フィルム6との間をカバー9で覆って、その内部を造粒容器2内よりも若干高い圧力にするようにしたため、それらの隙間から粉粒体が流出することを防止し装置を清浄な状態に保持することができる。特に、粉粒体取出管3の端部3a近傍における造粒容器2側の流動層内圧が正圧となった場合において粉粒体流出防止効果が大きい。
なお、実施の形態2では、気体導入口4を設けた粒子測定装置1に本願発明を適用した場合について説明したが、当該構成を気体導入口4を有さない装置にも適用し得ることは勿論である。
続いて、本発明の実施の形態3である粉粒体処理装置の粒子測定装置について説明する。図6は、その構成を示した一部断面の平面図である。
実施の形態3の粒子測定装置1は、図6に示すように、その基本構成は先の実施の形態2の粒子測定装置1とほぼ同様であるが、実施の形態3では、気体導入口4の代わりに、粉粒体取出管3の端部3bのカバー9に覆われた部分に気体連通口13を設け、この気体連通口13から外側の部分をカバー9により覆った構成となっている。すなわち、図6からわかるように、粉粒体取出管3の端部3bおよびそこに形成した気体連通口13と、粘着フィルム6、ロール支持部71、モーターリール72、ガイドローラ73、73、蛍光灯8、蛍光灯支持部11およびCCDカメラ7をカバー9内に収納した構成となっている。なお、先の実施の形態1、2と共通する部分には同一の符号を付し、またその詳細は省略する。
ここで、実施の形態3のカバー9には、その内部空間と連通した気体送入口10が設けられており、この気体送入口10はさらにカバー9の内部空間を介して気体連通口13および粉粒体取出管3へと連通している。なお、カバー9は、実施の形態2の場合と同様に、粉粒体取出管3の端部3bと密着嵌合した状態で取り付けられており、気体送入口10、気体連通口13および粉粒体取出管3の開口以外は密閉された構造となっている。従って、粘着フィルム6が端面3cに密着固定されている間は、このカバー9の内部は気体連通口13と気体送入口10が連通した状態で密閉された空間となっている。
このような構成の粒子測定装置1においては、気体送入口10には、カバー9内部の圧力が造粒容器2内の圧力より若干高くなるよう所定圧力の気体が常時導入されている。この場合、気体送入口10からの気体の送入量や造粒容器2内との圧力差は、造粒容器2内の圧力変動があっても常にカバー9内部の圧力が造粒容器2内の圧力より若干高くなり、また、粉粒体取出管3内の圧力が造粒容器2内の圧力より低くならず、かつガス噴射ノズル5からの高圧ガスの噴射によって適当な個数の粉粒体が粘着フィルム6に捕捉されるように設定される。このような圧力の例としては、造粒装置の機種等によって異なるが、概ね0.05〜5kg/cm2、好ましくは0.1〜3kg/cm2が挙げられる。
ここで、カバー9は、気体連通口13と気体送入口10とが連通した状態で密閉されていることから、気体送入口10に気体を導入すると、同時に粉粒体取出管3に対して気体連通口13から気体が導入される。すなわち、気体連通口13は実施の形態1の気体導入口4と同じ働きをし、実施の形態1と同様の状況が形成されることになる。従って、この導入気体により粉粒体取出管3内の残留粉粒体が造粒容器2内へ戻されると共に、造粒容器2から粉粒体取出管3への粉粒体の流入が妨げられる。そして、かかる状況の下、実施の形態1、2と同様、ガス噴射ノズル5より高圧ガスを噴射して粒子測定が行われる。なお、粒子測定時における作用は実施の形態1、2の場合と同様であるのでその詳細は省略する。
一方、粒子測定が行われた後には、粘着フィルム6の移動が行われる。ここで、実施の形態3にあっては、気体送入口10より、造粒容器2内部よりも若干高い圧力の気体が常にカバー9内に導入され、カバー9内は粉粒体取出管3内よりも常に高い圧力に保持されている。すなわち、ここでは実施の形態2と同様の状況が形成されることになる。従って、実施の形態2の場合と同様に、粉粒体取出管3の端面3cと粘着フィルム6との間の隙間には、粉粒体取出管3方向への気流のみが発生することになり、粉粒体取出管3から粘着フィルム6側への粉粒体の流出が妨げられる。
このように、実施の形態3の粒子測定装置1によれば、粉粒体取出管3の内部は常に清浄な状態に保たれ、かつ粉粒体取出管3の端面3cと粘着フィルム6との隙間から粉粒体が流出することを防止することができる。
さらに、本発明の実施の形態4として、図1に示した粒子測定装置を撹拌造粒装置に取り付けた例を示す。図7は、その様子を示す説明図である。なお、粒子測定装置1の構成は実施の形態1で説明したものと同様であるのでその詳細は省略する。
ここで、撹拌造粒装置40は、造粒容器41の底部が固定壁をなし、そこに撹拌羽根42を設けると共に、造粒容器41の側壁に解砕羽根43を取り付けた構成となっている。そして、撹拌羽根42による転動造粒と解砕羽根43による解砕造粒によって造粒容器41内に仕込まれた粉粒体の造粒を行う。
当該実施の形態4では、粒子測定装置1は図7に示したように、造粒容器41の側壁下部に取り付けられている。そして、前述のように、造粒過程進行と共に適宜粒度等の測定を行って造粒終点の制御等を行う。この場合、撹拌造粒装置40は、造粒容器41内の粒子が密集しているため粉粒体個々の映像を得ることが困難であった。しかしながら、本願発明の粒子測定装置1によれば、粉粒体をガス噴射ノズル5からの高圧ガスにより粉粒体取出管3に送り込み、密集している粒子を1つ1つの粒子にして認識可能なように粘着フィルム6上に分散固定化するため、密集した粒子の一部のみを的確に撮像できる。すなわち、リアルタイムで粒度等の測定が可能となり、流動層造粒装置のみならず撹拌造粒装置においてもバリデーション対応が可能となる。
なお、粒子測定装置1は、図8のように造粒容器41の上部に取り付けることも可能である。この場合、粒子測定装置1の取付位置はこれらの例には限られないが、図7の構成は、図8のものより大型機への対応に有利である。また、実施の形態4では、撹拌造粒装置に図1の粒子測定装置を取り付けた例を示したが、粒子測定装置として図5、図6のものを用いても良いのは言うまでもない。
加えて、本発明の実施の形態5として、図1に示した粒子測定装置を遠心転動造粒装置に取り付けた例を示す。図9は、その様子を示す説明図である。なお、粒子測定装置1の構成は実施の形態1で説明したものと同様であるのでその詳細は省略する。
ここで、遠心転動造粒装置50は、造粒容器51内に回転円板52を設け、その回転により回転円板52上の粉粒体を造粒処理する装置である。なお、この遠心転動造粒装置50は、遠心転動造粒法を用いて造粒とコーティングを行ういわゆる遠心転動造粒コーティング装置であり、装置造粒容器51の側壁と回転円板52との間にスリット54が形成されている。そして、このスリット54を介してエアチャンバー53からスリットエアー54aを供給しつつ造粒処理が行われる。また、造粒容器51内には、スプレーノズル55から液体を噴霧できると共に、粉末散布装置56からも粉末57を散布できるようになっている。
当該実施の形態5では、粒子測定装置1は図9に示したように、造粒容器51の側壁中央に、粉粒体取出管3の端部が回転円板52よりやや上方に来るように取り付けられている。そして、前述のように、造粒過程進行と共に適宜粒度等の測定を行って造粒終点の制御等を行う。
この場合、遠心転動造粒装置では、母集団を代表する粉粒体が存在する粒子層下部は粉粒体が非常に密集しており、エアーによって粉粒体を分離状態にして撮影する方式をもってしても効果的な測定ができなかった。すなわち、遠心転動装置では、その改善が望まれていたにもかかわらずバリデーション対応が困難であった。しかしながら、本発明の粒子測定装置によれば、遠心転動造粒装置においてもリアルタイムで粒度等の測定が可能となり、流動層造粒装置のみならず遠心転動造粒装置においてもバリデーション対応が可能となる。また、製品の粒度分布もシャープとなり、製品歩留まりも向上する。
なお、当該実施の形態5においても実施の形態4の図8のように、粒子測定装置を上方に設置することも可能である。また、実施の形態5では、遠心転動造粒装置に図1の粒子測定装置を取り付けた例を示したが、実施の形態4の場合と同様、粒子測定装置として図5、図6のものを用いても良いのは言うまでもない。
さらに、本発明の実施の形態6として、連続処理が可能な粉粒体処理装置の下流側に本発明による粒子測定装置1を設置して粉粒体処理装置のフィードバック制御を行うシステムを説明する。図10は、そのシステムの構成の概略を示す説明図である。
当該システムは、図10に示したように、流動層造粒装置60に接続された整粒機61の下流に粒子測定装置1を設けたものであり、粒子測定装置1は整粒機61と回収装置62との間に配された粉粒体輸送管63に設置される。なお、粒子測定装置1の構成は実施の形態1で説明したものと同様であるのでその詳細は省略する。また、整粒機61や回収装置62は一般に市場で提供されているものを適用する。さらに、粒子測定装置1として図1、図5、図6の何れを用いても良いのは言うまでもない。
当該システムでは、流動層造粒装置60により造粒された粉粒体は整粒機61に送られ、その後ブロア64による空気流によって粉粒体輸送管63中を回収装置62へと輸送される。そして、粉粒体輸送管63の途中に設置された粒子測定装置1によってその粒度等が測定される。この場合、整粒機61と回収装置62との間は連続式に処理が行われ、回転数や空気圧等の処理条件を適宜設定することにより粉粒体の粒子径を変化させることができる。従って、本システムのように整粒機61の下流側に粒子測定装置1を設け、そこで測定された粒度等に基づき整粒機61をフィードバック制御すれば、粒子径を一定範囲内に収めるような処理を行うことができることになる。
一方、本発明の粒子測定装置1を、図11に示すように、押出造粒機65と整粒機66との間に設けることも可能である。この場合、整粒機66の下流に設けられた流動層乾燥装置67の負圧または特に図示しないがブロアを設置することにより粉粒体輸送管68内を粉粒体が輸送される。そして、粒子測定装置1によって測定された粒度等に基づき押出造粒機65のフィードバック制御が行われる。なお、これらの例では、回収装置62や整粒機66に粒子測定装置1を設けてフィードバック制御を行うこともまた可能である。
このように本発明の粒子測定装置1は、撹拌造粒装置や流動層造粒装置等のようなバッチ式の処理を行う装置の他、連続式に処理を行い、かつ条件設定により粒子径を変えることのできる、例えば整粒機や押出造粒機、粉砕機等の装置のフィードバック制御にも適用できる。また、粉粒体処理装置間のみならず、粉粒体処理装置と収容容器等の粉粒体収容手段との間にも設置することができる。さらに、粉粒体収容手段同士の間にも設置することができ、例えばバッチ処理を行う粉粒体処理装置に設けられた粉粒体収容容器間に当該粒子測定装置を設置しても良い。
なお、このフィードバック制御は、最終製品を測定してその前段の装置を制御するのみならず、例えば造粒後打錠するような中間製品の製造工程にも適用できるのは言うまでもない。また、粒子測定装置が取り付けられる粉粒体処理装置は前記の例には限られず、粉砕機等、種々の装置に取り付け可能である。さらに、粒子測定装置1を粉粒体処理装置間に設ける場合、それらの組み合わせも、前記の例には限られず種々のバリエーションが可能である。
次に、本発明による粒子測定装置を実際に用いて粒度等を測定した実験結果について説明する。
本実験は、前記粒子測定装置1を複合型の流動層造粒装置であるフロイント産業株式会社製「スパイラフロー5型」(商品名)に用いて造粒終点制御を行ったものである。この場合、前記「スパイラフロー5型」にロータおよびアジテータを取り付け、流動層、撹拌、遠心転動の各造粒法を複合した形の造粒処理が行われる。
当該実験では、被造粒物として、200M(メッシュ)の乳糖を3500g、コーンスターチ1500g、日本曹達株式会社製のHPC−L(ヒドロキシプロピルセルロース)250gを用いて、水を噴霧しつつ造粒を行った。装置操作条件は、給気温度80℃、ロータ回転数300rpm、アジテータ回転数450rpm、スプレー液速度100ml/minである。
粒子測定装置1によるサンプリングは15秒毎に行い、平均粒子径および粒度分布を計測した。なお、これらの数値は全て個数基準により算出した。この場合、基準となるバッチNo.1は、造粒開始後30分でスプレーを停止し、データを取得した。図12はそのときの平均粒子径および75μm以下含量の経時変化を示すグラフであり、平均粒子径が増大し微粉が減少する様子が示されている。表1にスプレー停止直前時の計測結果を示す。
Figure 0003827731
この値をもとに、▲1▼108μm以上×連続3回、▲2▼75μm以下含量20%以下×3回の2条件に着目して造粒終点制御を実施した。
バッチNo.2、No.3の計測結果を表2に示す。
Figure 0003827731
No.1を含めたそれぞれのバッチ間で、平均粒子径と75μm以下含量の値が良好な相関関係を持ち、終点制御条件▲1▼、▲2▼の何れを用いても、ほぼ同時点でスプレーを停止することができた。
図13に、ロータップふるい振とう機によって得られたバッチNo.1〜No.3の粒度分布を示す。造粒物の粒度分布はほぼ一致しており、当該粒子測定装置1による造粒終点制御が妥当であることが確認できた。
また、図14に、当該粒子測定装置1を用いた画像解析法により造粒終点の制御を行った場合の造粒物と、従来のように16メッシュ篩を用いて篩上の粒子から造粒終点の制御を行った場合の造粒物とを比較して示す。この図14より明らかなように、画像解析法を採用した本発明による粒子測定装置を用いて得られた製品は、90%が望ましい粒度規格範囲に入っており、従来の方法と異なり規格外ロットの発生はなかったことがわかる。このように本発明による粒子測定装置では、画像解析法の採用によって、従来に比べ高精度な制御が可能となった。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
たとえば、前記の実施の形態1〜6では、情報処理手段としてコントロール部を用いた例を示したが、情報処理を行うものとしてはこれに限られず、パーソナルコンピュータ等を用いてデータ解析を行うこともできる。また、粉粒体取出管の形状も円筒状のものには限られず、円錐状のものを用いることもできる。さらに、撮像手段としては、CCDカメラ以外の撮像手段、例えばスチールカメラ等を用いることもできる。
一方、前記の実施の形態1〜6では、粒子測定装置による粒子撮像によって造粒終点決定等の制御を行っているが、これに加えて、赤外線水分計によって粒子表面の水分を測定して水分のコントロールを行っても良い。
以上の説明では主として本発明者によってなされた発明をその利用分野である流動層造粒装置に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、たとえば、粉粒体乾燥装置、粉砕装置、コーティング装置等における粉粒体の粒度等の測定にも適用できる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
すなわち、粉粒体処理装置の粒子測定装置の粉粒体取出管に気体導入口を設け、そこから適当な圧力の気体を導入することにより、粉粒体取出管の内部を常に清浄な状態に保ち、かつ粒子測定時に粘着フィルムに付着する粉粒体の個数を制御することができる。従って、処理容器内の圧力変動に影響されることなく常に正確な標本が得られ、測定結果の信頼性を向上させることができる。
また、少なくとも粉粒体取出管端面と粘着フィルムとの間をカバーで覆い、その内部を処理容器内よりも若干高い圧力にするようにしたことにより、それらの隙間から粉粒体が流出することを防止することができる。従って、粉粒体の流出による装置の汚染を防止し、装置を清浄な状態に保つことができる。

Claims (18)

  1. 一方の端部が粉粒体処理装置の処理容器内部に配設され該一方の端部と連通する他方の端部が前記処理容器の外部に位置する粉粒体取出管と、該粉粒体取出管に前記処理容器内部側から高圧ガスを噴射して前記処理容器内部の粉粒体を前記粉粒体取出管に導入するガス噴射ノズルと、粘着面が前記粉粒体取出管の処理容器外部側の端面開口に対向して配設され、該粘着面により前記粉粒体取出管を通過した粉粒体を捕捉する粘着フィルムと、該粘着フィルムの粘着面に捕捉された粉粒体を撮像する撮像手段と、該撮像手段により得られた粉粒体の映像情報を処理する情報処理手段とを有する粉粒体処理装置の粒子測定装置であって、
    前記粉粒体取出管の端部近傍に前記粉粒体取出管と連通した気体連通口を設け、該気体連通口を、前記粘着フィルムおよび該粘着フィルムと対向する前記粉粒体取出管の端部と共に気体送入口を有する筐体内に収納し、該筐体内に前記気体送入口を介して前記処理容器内以上の圧力の気体を導入することを特徴とする粉粒体処理装置の粒子測定装置。
  2. 請求項1記載の粉粒体処理装置の粒子測定装置であって、前記粉体処理装置が流動層造粒装置であることを特徴とする粉粒体処理装置の粒子測定装置。
  3. 請求項1記載の粉粒体処理装置の粒子測定装置であって、前記粉体処理装置が流動層コーティング装置であることを特徴とする粉粒体処理装置の粒子測定装置。
  4. 請求項1記載の粉粒体処理装置の粒子測定装置であって、前記粉体処理装置が流動層乾燥装置であることを特徴とする粉粒体処理装置の粒子測定装置。
  5. 請求項1記載の粉粒体処理装置の粒子測定装置であって、前記粉体処理装置が撹拌造粒装置であることを特徴とする粉粒体処理装置の粒子測定装置。
  6. 請求項1記載の粉粒体処理装置の粒子測定装置であって、前記粉体処理装置が遠心転動造粒装置であることを特徴とする粉粒体処理装置の粒子測定装置。
  7. 請求項1記載の粉粒体処理装置の粒子測定装置であって、前記粉体処理装置が遠心転動コーティング装置であることを特徴とする粉粒体処理装置の粒子測定装置。
  8. 請求項1記載の粉粒体処理装置の粒子測定装置であって、前記粒子測定装置は、連続的に粉粒体の処理が可能な粉粒体処理装置の下流側に配置され、その測定結果に基づき前記粉粒体処理装置の処理条件を制御することを特徴とする粉粒体処理装置の粒子測定装置。
  9. 請求項8記載の粉粒体処理装置の粒子測定装置であって、前記粒子測定装置は、粉粒体処理装置間に配設された粉粒体輸送管に設置されることを特徴とする粉粒体処理装置の粒子測定装置。
  10. 請求項1記載の粒子測定装置を用い、前記ガス噴射ノズルより高圧ガスを噴射して前記処理容器内部の粉粒体を前記粉粒体取出管に導入し、前記粘着フィルムの粘着面により前記粉粒体取出管を通過した粉粒体を捕捉すると共に、該粘着フィルムに捕捉された粉粒体を撮像してその映像情報に基づき前記処理容器内の粉粒体の情報を取得する粉粒体処理装置の粒子測定方法であって、
    前記筐体に対し、前記気体送入口を介して前記処理容器内以上の圧力の気体を常時導入することにより、前記筐体内を前記処理容器内より高圧に維持すると共に、前記気体連通口を介して前記粉粒体取出管に対して前記処理容器内以上の圧力の気体を常時導入しつつ前記粒子測定を行うことを特徴とする粉粒体処理装置の粒子測定方法。
  11. 請求項10記載の粉粒体処理装置の粒子測定方法であって、前記粉体処理装置が流動層造粒装置であることを特徴とする粉粒体処理装置の粒子測定方法。
  12. 請求項10記載の粉粒体処理装置の粒子測定方法であって、前記粉体処理装置が流動層コーティング装置であることを特徴とする粉粒体処理装置の粒子測定方法。
  13. 請求項10記載の粉粒体処理装置の粒子測定方法であって、前記粉体処理装置が流動層乾燥装置であることを特徴とする粉粒体処理装置の粒子測定方法。
  14. 請求項10記載の粉粒体処理装置の粒子測定方法であって、前記粉体処理装置が撹拌造粒装置であることを特徴とする粉粒体処理装置の粒子測定方法。
  15. 請求項10記載の粉粒体処理装置の粒子測定方法であって、前記粉体処理装置が遠心転動造粒装置であることを特徴とする粉粒体処理装置の粒子測定方法。
  16. 請求項10記載の粉粒体処理装置の粒子測定方法であって、前記粉体処理装置が遠心転動コーティング装置であることを特徴とする粉粒体処理装置の粒子測定方法。
  17. 請求項1記載の粉粒体処理装置の粒子測定装置を用いた粉粒体粒処理装置の制御方法であって、前記粒子測定装置を連続的に粉粒体の処理が可能な粉粒体処理装置の下流側に配置し、その測定結果に基づき前記粉粒体処理装置の処理条件を制御することを特徴とする粉粒体処理装置の制御方法。
  18. 請求項17記載の粉粒体処理装置の制御方法であって、前記粒子測定装置は、粉粒体処理装置間に配設された粉粒体輸送管に設置されることを特徴とする粉粒体処理装置の制御方法。
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