JP3525355B2 - 造粒装置における画像解析方法並びに造粒制御方法 - Google Patents

造粒装置における画像解析方法並びに造粒制御方法

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JP3525355B2
JP3525355B2 JP03773595A JP3773595A JP3525355B2 JP 3525355 B2 JP3525355 B2 JP 3525355B2 JP 03773595 A JP03773595 A JP 03773595A JP 3773595 A JP3773595 A JP 3773595A JP 3525355 B2 JP3525355 B2 JP 3525355B2
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義弘 伊藤
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哲郎 釜田
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不二パウダル株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は造粒装置等において造粒
中やコーティング中の粒子を撮影し、撮影された画像を
解析して粒子の形状、粒子径等の粒子特性を求めるため
の解析方法および求められた粒子特性をもとに造粒やコ
ーティングの制御を行なう制御方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の造粒装置には、流動層造粒装置、
転動造粒装置等の各種の造粒装置が知られている。これ
ら造粒装置は、造粒の目的に応じて主として用いられる
造粒装置が異なっている。例えば流動層造粒装置におい
ては、形状としては不定形で比較的粒径は大きいものが
多く、又転動造粒装置においては、形状は比較的球形で
ある。しかし造粒方法が一定であっても造粒条件の差異
によって一定の範囲内で形状、粒径等が異なり又変化す
ることがわかっている。
【0003】一方、造粒物の使用目的等において望まし
い粒子形状や望ましい粒径その他が異なり、そのために
使用目的等に応じてそれに適した造粒方法、造粒手段、
造粒装置が用いられる。しかし出来る限り目的にかなっ
た造粒物を得るためには、造粒方法として望ましい方法
にて造粒したとしても、造粒条件の設定が問題になる。
しかも所望の通りの造粒物が得られたか否かについての
直接の確認が困難である。
【0004】以上述べたような理由から、造粒中の粒子
の形状、粒径等が観察出来る造粒装置が望まれていた。
しかし造粒中の造粒槽内は、いずれの方法の造粒装置に
おいても、造粒中の個々の粒子の形状や粒径を直接観察
出来ない。
【0005】そのため、造粒やコーティング中の粒状物
の形状の撮影を行なうようにした撮影装置がある。この
従来例とし、特開昭54−92389号、特開昭59−
81535号、特開昭63−266339号、特開昭6
0−15541号、特開昭57−59143号、特開昭
58−73730号、特開平4−265142号公報等
に記載されたものが知られている。
【0006】これら従来例のうち、特開昭54−923
89号、特開昭59−81535号、特開昭63−26
6339号、特開平4−265142号は、いずれもベ
ルトコンベアー等にて送られた粒状物を落下させ、照明
方向と反対側又は直角方向より撮影するものである。こ
れらは、自然落下のため各粒子を完全分離出来ず粒子が
重なるため粒子形状を正確に求めることが出来ない。そ
のためにベルトコンベアーにて移送する際に予め分離し
なければならない。更に本発明のように造粒物を造粒中
に撮影するのではなくしかもそのような装置に適用出来
ない。
【0007】又特開昭57−59143号は、ベルトコ
ンベアーにて送られる粒状物をリニアセンサーカメラに
てその形状を検出し、周波数解析により粒度を測定する
もので、写真撮影を行なうものではない。又この従来例
も造粒中のような運動する粒状物の像を撮影するもので
もない。
【0008】又特開昭58−73730号は、混合造粒
中にストロボ撮像するものであり、同様に分散された状
態での撮影ではない。
【0009】更に特開平4−265142号は、造粒中
の粒子の撮影に関するものであるが、粉粒体取出管より
一部粉粒体を取出し粘着テープに付着させたものを撮影
したものである。
【0010】更に、造粒やコーティング中の粒子を撮影
する撮影装置として、本出願人の開発した撮影装置があ
る。この撮影装置のうちの先端部付近の構造は、図16
に示す通りである。
【0011】この図のように、撮影装置の先端部分41
は、撮影光学系その他が内蔵されている撮影系の鏡筒4
2とこれを覆うカバー43とよりなり鏡筒42とカバー
43との間には僅かな空隙44が形成されている。45
は、照明系の先端部分で例えば他端が高速ストロボ発光
源に位置する光ファイバー束46が配置され、先端には
横方向を向いたスリット47が形成されている。この照
明系先端部のカバー48は光学系のカバー43よりも前
に出ておりそれによって前記のスリット47はカバー4
3の先端面43aよりも少し前方に位置している。この
カバー48内には、前記のように光ファイバー束46が
配置されていると共にカバー48と光ファイバー束46
との間には、僅かな空隙49が形成されている。
【0012】更に撮影装置の先端部分のうちの根本部分
には、エアー供給口51,52が形成されていて、これ
らの51,52には、エアーパージ用の空気が送られて
来るエアー供給用チューブが夫々接続されている。
【0013】このような、構成の撮影装置は、エアー供
給用チューブを介してエアーを供給すると、エアー供給
口51,52より夫々撮影系の鏡筒42の周囲の空隙4
4および照明系の光ファイバー束46の周囲の空隙49
を通り、一方は鏡筒42の軸線方向に他は軸線と直角方
向に噴射される。
【0014】又、図示してないストロボ発光光源の発光
により光ファイバー束46を通しスリット47より出射
すると同時に光学系の物体面上にある粒子が撮影され
る。ここで、前述のエアーによるエアーパージにより、
湿気がありしかも粉体又は細かい径の微少粒子で充満さ
れている槽に露出している撮影装置の先端部分に付着し
てる粉体を吹き飛ばしこれによって撮影装置の先端部は
清掃され撮影の邪魔にならないような状態になる。この
ように光学系の先端やスリットの近くには粉粒体が付着
することがない。
【0015】それと同時にエアーによる先端部より前方
に空気流が生じその近辺の粒体は流される。この流れ
は、軸に沿った方向の前方に進む流れとスリット47よ
り出る軸に直角な方向の流れとよりなり、二つの流れが
合成された流れになる。
【0016】この場合、撮影装置の先端部にある密集し
た粒体の多くは、撮影系よりのその軸線方向の空気流に
より先端部より離されると共にその一部先端部付近に残
る粒体は、照明系のスリットを通しての空気流によって
分散され個々に分離された状態になる。
【0017】このように、上記の従来の撮影装置によれ
ば、その先端部付近の粒体が個々に撮影可能な程度に十
分に分離され、この状態にて撮影が行なわれるために、
個々に分離された状態での画像を得ることが出来る。更
に、スリットよりの横方向からの照明光により照明され
るため、暗い視野内に明るく照明された粒子像の撮影が
出来る。又、それにより一定距離を保った上での測定が
可能である。
【0018】又、図16に示す撮影装置の変形例として
図17乃至図21に示すものが考えられる。尚これら図
において、61は撮影装置の先端部、61aは先端開
口、62はエアー供給筒を兼ねた鏡筒、62a,62b
は鏡筒に設けられた開口、63は鏡筒中に配置されてい
る光学系(撮影系)、64はカメラヘッド、65はスト
ロボ発光装置等の光源に接続されている照明用の光ファ
イバー、65aは光ファイバーの先端部、66,66a
はエアー供給路、、66bはエアー供給口、67はカバ
ーガラスである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】前述のように造粒操作
において必要な粒子の測定すべき値として粒子径、粒子
個数、平均粒子径、粒度分布、σg値、形状係数、表面
の状態等にて代表される粒子特性がある。これらを正確
に計測することによって、造粒操作を効率的に行なうこ
とが可能であると共に所望の造粒物を精度よく作成する
ことが可能である。特に造粒途中においてこれらの粒子
特性を正確に求めることが出来れば、求められた値をも
とに造粒条件の変更を行なうことにより所望の造粒物を
歩留りよく得ることが出来るため一層望ましい。
【0020】しかし、従来は造粒後に一部造粒物を取り
出して、上記の粒子特性を示す各値のうちの必要とする
値を求めていた。
【0021】前述の本出願人が開発した撮影装置を造粒
槽に備えることにより、造粒中の粒子画像を得ることが
可能となり、これをもとに画像処理することによって粒
子特性を示す上記の値の計測が可能となり、最適な条件
での造粒操作が可能となる。
【0022】しかし、前記の撮像装置を用いても一部粒
子が重なり合って撮影されるのを完全に防止する上では
不十分である。その結果、前記撮影装置を用いて良好な
造粒操作を行なうことは可能であっても、極めて良好な
効果が得られるとは云えない。
【0023】本発明の目的は、撮影装置を用いて撮影さ
れた運転中の造粒層内の粒子画像をもとにコンピュータ
ーによる画像処理を行なってすべての粒子が分離された
状態の画像を作成し、これをもとに各種値を求め解析を
行なうようにした画像解析方法を提供することにある。
【0024】更に本発明の目的は、前記の粒子が分離さ
れた状態の画像をもとに解析を行ないかつそれをもとに
造粒操作の際に造粒条件(造粒中の加液速度、空気量
等)を制御する方法を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の画像解析方法
は、造粒中の粒子を撮影装置にて撮影した生画像を二値
化し、この二値化像を一定の割合いにて順次収縮して分
離した画像を形成し、この画像により粒子数や粒子形状
等の粒子特性の測定を行なうものである。
【0026】本発明の他の方法は、造粒中の粒子を撮影
装置にて撮影した生画像を二値化し、この二値化された
粒子画像に内接円をあてはめて、その特性にもとづき重
なり合った各粒子に分離するもので、分離された各粒子
に対応する各円の直径を求めて、粒子径等の粒子特性を
測定するものである。
【0027】本発明の更に他の方法は、造粒中の粒子を
撮影装置にて撮影した生画像を二値化し、この二値化画
像をもとに画像中の粒子の塊、重なり合った粒子群の凹
部(くさび状部分)の角度を求めて、角度が所定の範囲
内にある部分にて分割して分割された画像を形成し、こ
の画像より粒子の数や形状等の粒子特性を求めるもので
ある。
【0028】本発明の方法は、撮影時点の異なる複数の
画像(画面)を一画面中に収め、複数の画像を一画面と
して処理することによって画像計測、解析の速度を大幅
に大にすることが可能である。
【0029】本発明の方法は、例えば造粒工程において
粉体から粒体に成長する過程の中での各時点の粒子の分
離や分離された粒子画像にもとづく粒度分布等の粒子特
性の解析の際に用いられるパラメーターの設定変更を可
能とし、これによって粒体の成長過程中の成長状態に応
じて最適な解析を可能としている。
【0030】このように本発明の方法を用いれば造粒の
各時点において、本発明の方法を実施する際の各パラメ
ーターの設定値を変更することにより、粉体から粒体へ
の粒子の成長過程における各時点の粒子状態にあった画
像の撮影と撮影された粒子像に合った適切な粒子画像の
分離が可能となる。したがって造粒中の粒子の分離され
た望ましい粒子画像をもとに、造粒各時点での粒子径、
粒度分布、形状等を数値として正確に把握することが可
能となる。その結果、これら粒子径等をもとに加水速
度、空気量等の正確な制御が可能となる。
【0031】即ち、本発明は、前記の方法をもとに造粒
中の造粒条件を制御する制御方法でもある。
【0032】本発明の制御方法は、水分計を備えていて
粒子の水分量をコントロールし得るようにした造粒装置
において、前記方式をもとに造粒中の粒子径、粒度分
布、形状係数等を計測しながら適切な造粒条件により造
粒し、粒径が所望値に達した後は、所望粒径を保つよう
に水分量をコントロールして造粒を続けることにより、
所望粒径であって密度が大で球形の造粒物を効率的に歩
留り良く得られるようにした。
【0033】更に本発明によれば、流動層造粒、撹拌造
粒、転動造粒等の各種造粒やコーティング等において、
画像解析により得られた粒子特性をもとに極めて良好な
制御を行なうことが可能である。
【0034】次に本発明のコンピューターによる画像解
析方法および造粒制御方法の更に詳細な説明を行なう。
【0035】まず画像計測の基礎となる撮影された生画
像の分離手段について述べる。この分離手段として、収
縮分離、円形分離、くさび分離の主として三つの分離手
段が考えられる。これら分離手段について詳細に説明す
る。
【0036】収縮分離手段は、撮影された生画像をスム
ージング、濃淡処理により二値化を行ない二値画像を得
る。
【0037】これらの処理を行なった画像のうち互いに
接触した又重なり合った粒子を分離するのが分離手段で
ある。
【0038】収縮分離は、図1の(A)→(B)のよう
に二つの粒子又それ以上の粒子が互いに接触しているも
のを個々に分離する場合、(C)→(D)に示すよう
に、粒子の表面に微少な粉末等が付着している場合に粉
末等を除去するために有効な手段である。
【0039】この分離手段は、一定の収縮の程度で二値
化された画像を収縮し、例えば図1の(A)に示すよう
にその左側の二つの粒子が互いに接触して撮影されてい
る画像を右側のように収縮された画像とし、これによっ
てAの接触部分を分離する。又図1の(B)のように三
つの粒子が接触している場合も同様に個々に分離が可能
である。更に図1の(C)のような付着物が存在する場
合は、左側の画像を収縮することにより右側の画像とす
る。この場合、比較的大きく撮影されている粒子自体
は、その径が縮小するのみで右側のように残るが、この
粒子と比較して極めて径の小さい粉体等は、除去されて
観察されない。これによって不必要な像を消し去り除去
することが出来る。分離された像をもとに計測を行な
い、求められた値を収縮の度合と同じ度合に膨張した値
にもとづき、上記の各粒子特性を求める。
【0040】この収縮分離は、撮影された生画像の差に
より好ましい分離像を得るための収縮の程度が異なる。
したがって収縮分離手段では、可変パラメーターとして
収縮の度合いが用いられる。このようにして各粒子が分
離された画像をもとに前述の各粒子特性がコンピュータ
ーにより求められる。しかしここで求められた値は、収
縮された状態における値であり、収縮の度合いだけ拡大
した値をもとに実際の値を求める。
【0041】この収縮分離手段は、単に画像の収縮のみ
でよいので、極めて簡単な処理で高速度での処理が可能
である。しかし、粒子同士の重なり合いが大である場合
は、いかに収縮しても(収縮度を大にしても)分離出来
ないため好ましくない。
【0042】円形分離とは、まず生画像を収縮分離の際
と同様に二値化し二値画像を作成する。この二値画像を
もとにして、図2のように各粒子に対応する円を作成す
る。つまり、粒子の塊をもとにその重心および面積を求
める。求められた重心を中心とし又求められた面積と同
一面積の円を形成する。このようにして図2(B)のよ
うに各粒子毎にその粒子の重心を中心とした円を形成す
る。この円を生画像の対応する位置に重ね合わせて、こ
の円により生画像を分離し、各粒子に分離された画像を
形成する。又内接円を描き、この円をもとに生画像を分
離する等の円形分離方法等もある。
【0043】円形分離手段は、分離のために使用する円
の大きさにより適切な分離が可能か否かが決まり、又撮
影された画像の粒子の大きさ等によって好ましい円の大
きさが異なる。又図のように近接する円の重なり具合に
より正しい分離が可能か否かが異なる。したがってこの
円形分離手段における可変パラメーターとしては、最小
円および分離率が必要となる。
【0044】この分離手段は、若干複雑な工程を必要と
するため、処理速度の点では他の手段より劣る。しかし
粒子同士の重なりの程度の大きい生画像をもとに分離す
る場合は極めて有効である。特に、コーティングなどの
ように各粒子が比較的球形に近いものに適用することが
望ましい。
【0045】更にこの円形分離手段は、分離された画像
がすべて円形の粒子として観察されるため、各粒子の実
際の形状を把握する上では不適当であるが、造粒中等に
おける平均粒子径等を求めるためには極めて有効であ
る。したがって、極めて正確な平均粒子径の測定等が可
能になる。
【0046】次にくさび分離について述べる。
【0047】図3において、(A)は生画像をもとに二
値化した画像で、この画像をもとに(B)に示す輪郭線
画像を形成する。この(B)の輪郭線画像から、この画
像上の各点における凹凸の状態を角度にて求める。求め
られた凹凸状態を表わす角度のうち、例えば角度が−5
0°以下の部分つまり凹部(符号マイナス)であって角
度が50°以下の部分を抽出する。この個所が粒子が互
いに部分的に重なり合った個所に対応する。この条件を
満たす点が、互いに接合する(部分的に重なり合った)
個所に生ずる凹部の奥の部分に対応する。このようにし
て抽出した多くのくさび部分を示したのが図3の(D)
である。この図では小さい点のようにあらわれている
が、これを拡大して示したのが図3(G)である。この
抽出されたくさびを膨張させると図3(E)のようにく
さびが融合した像が得られる。これら図3の(D)、
(E)を拡大して示したのが図4である。つまり図4
(A)のくさびa1,a2が図4(B)のb1,b2、図4
(A)のくさびa3,a4が図4(B)のb3,b4、・・
・ようになる。この膨張した像b1,b2、b3,b4・・
・を収縮させると、図3(H)のように相対する二つの
くさびa1,a2、a3,a4・・・が線で結ばれた形状の
12、c34、・・・のような像が得られる。この線状の
像c12、c34、・・・と(B)に示す輪郭像とを重ね合
わせると、(F)の左側の像が得られる。これを更に当
初の二値化された画像である(A)に示す像と重ね、
(F)の左側の像を消去すると、右側のように各粒子が
完全に分離された分離画像が得られる。
【0048】以上のくさび分離手段においては、分離角
度、輪郭線長、膨張および収縮の度合いを適切な値に選
択することにより、好ましい分離画像が得られる。した
がってくさび分離手段においては、分離角度、輪郭線
長、膨張、収縮が重要なパラメーターとなる。
【0049】このくさび分離手段は、収縮分離手段に比
べて処理速度はおそくなるが、粒子間の重なりの程度の
大きい画像においても、十分な処理が可能である。又、
分離された各粒子画像は、粒子自体の形状に極めて近い
状態にて分離されるので、円形分離とは異なり、運転中
の粒子の形状の正確な把握が可能である。
【0050】以上述べたように、単に造粒等の工程中の
粒子の撮影を行なった場合に、互いに分離された粒子像
が得られないために、運転中の粒子の成長状態を正確な
数値データーとして求めることが不可能であった。
【0051】本発明は、上述の各分離手段により撮影さ
れた生画像を各粒子が分離された画像に変換することに
より、前述の粒子特性を示す各値を数値化されたデータ
ーとして求めることを可能にする。
【0052】更に本発明の方式の重要な特徴は、前記の
分離手段の一つ又は複数を用いて粒子の分離を行ない、
分離された粒子画像をもとにした画像解析により得られ
たデーターを造粒その他の工程に適用することによっ
て、最も効率的で正確な制御を可能とすることにある。
【0053】具体的には、例えば造粒される原料、各種
の造粒条件において、運転の最適要件を定める際に、前
記の粒子分離手段を適用することにより正確なデーター
を求め、このデーターにより計算された粒径、粒度分布
等をもとに加液量、空気量等をコントロールして運転制
御を行ない、極めて効率的でしかも所望の造粒物が得ら
れる点にある。
【0054】以上の制御を実現するために、三つの分離
手段のうちの適切なものを利用し、又運転の進行に応じ
てつまり粒子の成長に応じた各段階毎に適切なパラメー
ターの設定および変更を行なう等により適正な運転制御
が可能になる。
【0055】以下、各分離手段に応じた一般的な運転制
御について説明する。
【0056】まず、いずれにも共通するパラメーターと
して、最小最大径、撮影倍率等がある。例えば、原料と
して粉体を用いての造粒工程においては、造粒開始時は
原料のすべてが粉体であるいわば微粒子であり、造粒が
進むにつれて、粒子が成長し大きな粒子となる。したが
って、造粒開始当初は、撮影倍率を大にしないと、個々
に分離された粉体(微粒子)の撮影は不可能である。
又、造粒が進行してほとんどの粒子が大きい径になった
時に、高い撮影倍率で撮影すると、僅かな数の粒子のみ
が拡大観察され粒子数の計測等にとって好ましくない。
したがって、経験にもとづく粒子の成長速度を考慮して
造粒開始時点では撮影倍率を大にし、所定の時間間隔毎
に倍率を順次減少させる必要がある。
【0057】次に造粒過程において、成長する粒子に
は、急速に成長するものや逆に殆ど成長しないもの等の
ばらつきがある。そのため総ての粒子をもとに画像処理
を行なって作成されるデーター中には、他の多くの粒子
とは粒子径が著しく小さいものや著しく大きいものが存
在し、これにより誤差を生ずることがある。そのために
最小最大粒子径の設定が重要である。これにより誤差の
原因となる最小粒子径以下の粒子および最大粒子径以上
の粒子を除去する必要がある。この場合、平均粒子径
は、運転の進行と共に増大するため、運転の進行に応じ
て、適正な値に設定変更する必要がある。
【0058】このように、造粒の進行に応じて、適正な
倍率での撮影を行ない、データーとして必要な粒子のみ
を画像に残すことにより、運転に必要な係数を正確に計
算し求めることが可能になる。
【0059】次に各分離手段を適用して生画像を分離
し、分離された粒子像をもとに前述のデーターを求め、
その値から平均粒子径、円形度等計測し、これらの値を
もとにして正常な造粒運転が行なわれるよう制御出来
る。
【0060】その場合、例えば粒子数を簡単に求める場
合は、収縮分離が有効であり、粒子径に関係する値を求
める場合は、円形分離が望ましく、形状係数を求める場
合は、くさび分離が望ましい。したがってこれらを適切
に選択して制御することが好ましい。
【0061】又、以上の制御において、前述の最大最小
粒子径のほか収縮分離の場合は収縮の度合い、円形分離
の場合は最大,最小粒子径と分離率、くさび分離の場合
は輪郭線長、分離角度膨張,収縮のパラメーターを造粒
中適切に変化させることにより適切な制御が可能にな
る。
【0062】更に本発明は、前記制御方法と水分制御と
を組み合わせた造粒制御方法である。即ち、造粒開始か
ら通常の造粒方法により粒子が成長し一定の粒子径にま
で成長した時に水分量が一定になるように水分制御を行
なう造粒制御を行なう際に、前記の画像解析方法を適用
して、特に粒子径およびその変化を正確に測定し、粒子
径が所望の値に達した時の水分量を測定し、その後はそ
の時の水分速度を一定に保つように水分制御を行なうこ
とにより造粒を行なって、一定の粒子径で密度の大な造
粒物を歩留り良く得るようにするものである。
【0063】又前記の画像解析と水分制御を組み合わせ
た制御方法において、所望の粒子径に達した後に、その
時の粒子径で径が変化せずに一定の値を保つように加液
量や、送風量をコントロールすることにより造粒物の粒
子径をより一定な値になし得る。
【0064】又、これらの画像解析と水分制御とを組み
合わせた造粒運転制御方法において、画像解析により粒
度分布又は形状係数を計測し、計測値が所望の値に達し
た時又はその値が安定した時を造粒の終点とするように
すれば、一定粒子径で密度の高い造粒物を一層歩留りよ
く得ることが可能となる。
【0065】
【実施例】次に本発明の撮影粒子画像をもとに分離され
た粒子画像により画像解析方法および造粒制御方法の実
施例を述べる。
【0066】例えば、流動層造粒装置に前述の本出願人
が開発した撮影装置を設置した造粒装置を用いる。
【0067】図6は水分計並びに撮影装置を備えた造粒
装置であって、水分制御並びに画像解析が可能になって
いる。図において、1は造粒槽、2は適宜な駆動手段に
よる回転可能なスリット板、3は適宜な駆動手段により
回転する撹拌羽根、4は送風口、5はバインダー又はコ
ーティング液を噴霧するスプレーガン、6は製品排出
口、7は水分計、10は撮影装置である。
【0068】この図に示す、流動槽造粒装置を用いての
画像解析の一例を示す。
【0069】まず通常の造粒と同じように、造粒槽1内
に原料粉体を投入する。次にスプレーガンよりバインダ
ーを噴霧し又送風口4より温風を送り込んで造粒を開始
する。一方撮影装置による撮影を開始し、例えば3秒毎
での撮影を連続して行なう。造粒開始時は、原料が微小
粒子であるため比較的高い倍率での撮影が行なわれ、粒
子の成長と共に低い倍率の撮影に切り換えられる。ここ
で撮影倍率は、光学系の変倍により連続的に変化させて
も又、断続的に変化させてもよい。
【0070】以上のように、造粒開始から造粒停止まで
連続的に撮影が続けられる。このように撮影された画像
のうち、一定の時間間隔を設定しておいて、その間隔毎
に撮影され画像情報が出力され、本発明の方法にもとづ
いて画像解析が行なわれる。
【0071】本実施例では入力された画像に対し、スム
ージングの選択が可能になっている。次に出力された画
像情報から、二値化のための最小画素数、最大画素数を
設定する。これによって、例えば最小画数内に二値化に
おけるしきい値に達しないものが1画素でも存在すれ
ば、その最小画数単位の面積は除去される。つまり面積
除去が行なわれる。これにより、ごみや平均的な粒子の
大きさよりも大幅に小さい粒子を除去して二値画像を得
るようにする。同様に最大画数以上にわたって、しきい
値を越えるものが存在する場合も、面積除去を行なう。
これによって、平均的な粒子の大きさよりも大幅に大き
い粒子等も除去される。
【0072】このように最大画素数、最小画素数の設定
により面積除去のパラメーター値の範囲内での二値化が
行なわれる。この面積除去の最大、最小値の設定範囲
は、この実施例においては、1画素〜262144画素
である。
【0073】次に二値化の際には、適切なしきい値レベ
ルが設定される。例えば、比較的濃度の低い画像の場
合、しきい値は低く設定し、濃度の高い場合には高く設
定し、良好な二値化画像が得られるようにする。本実施
例では、二値化の際のしきい値として0〜255範囲で
の設定および変更が可能である。尚、しきい値を求める
方法としては、p−タルル法、モード法、微分ヒストグ
ラム法、判別分析法等がある。
【0074】このようにして得られた画像は、その周辺
等において粒子の途中で切れた画像等画像解析上好まし
くない画像が存在することがある。これを防止するため
に枠による除去が必要であり、本実施例では、x方向が
0〜511画素、y方向が0〜479画素の範囲の枠を
設定し得るようにしてあり、枠外の画素の画像は除去す
るようになっている。
【0075】更に二値化された画像に対して、前述の画
像分離手段のいずれかを選定して分離が行なわれる。こ
こでも各分離手段によって異なるがパラメーターの設定
が重要になる。
【0076】まず収縮分離を選択した場合、パラメータ
ーとして収縮を設定することになる。本実施例では、1
〜99画素の各値が設定可能であり、そのうちの適切な
値を選べばよい。
【0077】又円形分離の場合最大,最小半径、分離率
が設定可能なパラメーターである。これらパラメーター
に対し、本実施例では、最小,最大半径は、2〜256
画素、分離率は、0〜1.0の範囲で選択可能である。
【0078】更にくさび分離では、パラメーターとし
て、分離手段、輪郭線長、膨張,収縮が設けられてお
り、本実施例ではその設定範囲を分離角度0°〜180
°、輪郭線長0〜9画素、膨張,収縮1〜99画素にし
てある。
【0079】以上のような三つの分離手段のうち望まし
い分離手段を選択し、又各パラメーターの選択により、
良好に分離された画像が得られる。このようにして得ら
れた分離画像をもとに画像解析を行ない、既に述べた粒
子形その他の粒子特性を数値として正確に把握出来る。
しかも、造粒操作中の粒子特性が得られる。したがっ
て、この造粒中の粒子特性をもとに送風量、空気温度、
加液速度その他の造粒条件を制御し、所望の造粒物を歩
留りよく造粒できる。
【0080】以上説明した画像解析において、撮影画像
の入力の際に、1画面を複数区画に分け、複数の画像を
1画面として処理することも可能である。これによって
処理時間を大幅にアップすることが可能になる。例え
ば、図5に示すように1画面を4区画に分割し、撮影時
1,t2・・・の時の画像を夫々区画1,2,3,4に
取り込むことにより、四つの画面を1度に処理出来るの
で、スピードアップをはかることが出来る。
【0081】以上述べた実施例のように、本発明におい
ては、撮影された画像をコンピューターによる画像処理
により、良好に分離された画像とすることにより正確な
粒子特性を得ることが特徴の一つであり、又この正確な
粒子特性をもとに制御を行なうことも特徴である。
【0082】まず、本発明の画像解析方法により求めら
れる粒子特性における本実施例にての測定項目を次に示
す。 (1) 粒子径 (a) フェレ径A(縦方向) (b) フェレ径B(横方向) (c) 円相当径 これら(a),(b),(c)のうち、(a)のフェレ
径Aは粒子の縦方向の長さであり、つまり垂直方向の長
さ、(b)のフェレ径Bは粒子の横方向の長さ、つまり
水平方向の長さ、(c)の円相当径は、粒子の面積を求
めこの面積に等しい面積の円の径をこの粒子の径とする
ものである。 (2) 粒子個数 (3) 平均粒子径・粒度分布の基準 (a) 個数基準→粒子径と個数から平均粒子径を求め
る。
【0083】(b) 体積基準→粒子の体積からこれに
相当する体積の径を粒子径としこれと粒子個数とから平
均粒子径を求める。
【0084】(c) 重量基準→対数正規分布の50%
粒径と84.13%粒径を求め下記の式により粒子を重
量値に換算して求める。
【0085】logWD(50%径)=logND(5
0%径)+0.69078log2σg 尚、上記の式においてWD(50%径)が重量基準幾何
平均径であり、ND(50%径)は個数基準幾何平均径
である。又σgは幾何標準偏差で下記の式で与えられ
る。
【0086】 σg=(50%粒子径)/(84.13%粒子径) (4) 粒度分布 (a) 対数正規分布 (b) 頻度分布 (5) 平均粒子径 (a) 50%累積幾何平均 (b) 算術平均径 (6) σg→下記の式で求められる値で粒度分布の広
さ狭さを示す。
【0087】 σg=(50%粒子径)/(84.13%粒子径) (7) 円形度 (a) 形状係数 (周囲長)2/4π×粒子の面積 (b) 長径、短径比 本実施例においては、上記の測定項目について算出が可
能であり、これにより粒子特性を求めることが出来る。
【0088】これらの粒子特性を求める上で重要なこと
は、造粒方法や造粒中の粒子の成長等に応じて、三つの
分離手段のうちの最も適切な手段の選択、および各パラ
メーターの選択、変更等にある。
【0089】これら分離手段やパラメーターの選択は、
長年の経験にもとづいて設定すればよいが、その他、最
初実験運転を行ないその際の画像をもとに解析を行な
い、これをもとに分離手段やパラメーターを設定してか
ら製造を行なうようにすれば、より適切な設定が可能と
なり望ましい。
【0090】ここで本発明の方法を用いて画像解析を行
なった結果をもとにして作成したものと、実測値等を比
較したグラフを図9に示す。
【0091】この図9において、実験値とは、運転中に
粒子を取り出して、顕微鏡にて計測した値、分離処理あ
りは本発明の方法により粒子を分離した後に画像解析を
行なって求めた値つまり本発明の方法により計測した
値、分離処理なしは、撮影された粒子像をそのまま(本
発明の分離手段を用いずに)画像解析して求めた値であ
る。
【0092】この図より明らかなように、本発明の方法
によれば(分離処理を行なった場合)、実験値に極めて
近い値が得られ、これに対して分離処理を行なわない場
合、実験値からずれた値になる。
【0093】これから、本発明の方法は、造粒中の粒子
像を粒子を取り出すことなしにしかも正確な粒子特性を
求めることが出来ることがわかる。
【0094】次に本発明の画像解析方法と水分計による
水分量の制御とを組み合わせた制御方法の一例を示す。
【0095】図6の造粒装置において、造粒槽1内に原
料粉体を投入し、送風口4より空気を送り込み又スプレ
ーガンよりバインダーを噴霧しながら造粒を行なう。一
方造粒中の粒体を所定時間間隔毎に撮影装置10により
撮影し、前記分離手段により分離された画像をもとに正
確な画像解析を行なう。このようにして造粒が進み、平
均粒子径が所望の値になった後は、この所望の平均粒子
径の時の粒子の水分量を水分計7により検出する。即
ち、撮影装置10により撮影された画像をもとに、本発
明の方法を用いた画像解析により平均粒子径を測定する
と同時にそれと同時点における水分量を水分計7の検出
量から求め、前記の所望の平均粒子径における水分量の
測定を行なう。その後は、同水分量を一定に保つように
送風口4よりの空気量およびスプレーガン5よりの加液
速度を制御しながら造粒を続ける。その後は、前記方式
による画像解析による測定値から求まる粒度分布が所定
の値になった時に操作を停止する。これにより所望の粒
子径で所望の密度の高い造粒物を歩留りよく得ることが
出来る。
【0096】この実験は、原料として乳糖、コンスター
チ、微結晶セルロースを6:3:1の割合にて混合し、
更に主薬としてアセトアミノフェンを少量添加した粉体
を用いて造粒したものである。
【0097】更に所定の粒度分布に達した時に回転板
(スリット板2)の回転数を徐々に増加させそれと同時
に画像解析により形状係数を計測し、形状係数が目標値
に達した時に操作を停止する。これにより所望粒子径で
真球度が高く密度の大きな造粒物を得ることが出来る。
【0098】以上の実施例は、水分量のコントロールの
みによる造粒に比べて所望の粒子を高精度で歩留りよく
得られる。
【0099】更に上記実施例において、所望の粒子径に
なった後の制御も水分量のみでなく、本発明の画像解析
の方法を採用することにより、更に正確な造粒物を得る
ことが出来る。即ち所望の粒子径になった後に、粒子径
を所望の値に保ちながら造粒を進め、これにより高い密
度の造粒物を得ることが出来る。
【0100】以上の造粒を撮影装置10にて撮影された
粒子画像をもとに画像解析を行ないこれにより正確な粒
子径を測定しながら水分量および送風をコントロールし
て常に粒子径が一定になるように制御する。
【0101】図7,図8は、上記の方法により制御を行
なった時の測定値をグラフにしたもので図7が水分量を
一定にした実験、図8が粒子径を一定にした実験結果で
ある。これら図から明らかなように粒子径は、正確に一
定に保たれている。
【0102】下記の表は、水分制御による造粒を行なっ
た時の他の実験例を示す。
【0103】又、図10乃至図15は上記実験データー
をもとに作成したグラフである。
【0104】この実験は、所望の粒子径として300μ
mを選定したもので、この目標の粒子径に達した時の水
分量を赤外線水分計により測定し、この水分量が変化し
ないように保持しながら造粒を行なったものである。そ
して円形度が変化せずほぼ一定の値となった時に実験を
停止した。
【0105】この表からわかるように、実験開始からフ
ェレ径Bが増加し、No.14にてフェレ径Bが目標に
達した。これよりは、その時の水分量が変化しないよう
に制御を行ない又画像解析によりフェレ径等の値を算出
した。表に示すようにフェレ径は、ほぼ一定であり、又
No.19より円形度が大になりほぼ目標値の0.83
になり更に粒度分布も目標値の95になり、これらをみ
ながら円形度並びに粒度分布が目標値でしかも安定した
時点のNo.28にて運転を停止した。これによって円
形度が目標とする高い値の粒子を歩留りよく得ることが
出来た。
【0106】各種造粒方法のうち、例えば、流動層造粒
の場合、粒子径が小さい時に送り込む空気量が大である
と、ほとんどの粒子が吹き上げられ好ましくない。逆に
粒子が成長して粒子径の大きい粒子が多くなった時、加
液速度に比較して空気量が小であると、粒子同士が互い
に付着し、粒子径が一層大になるものが生じ、所望の粒
子径の粒子を歩留り良く得る事が困難になる。
【0107】又、撹拌造粒、転動造粒の場合、粒子径に
応じて撹拌羽根又は回転板の回数を変化させて密度の高
い粒子を歩留り良く効率的に造粒し得る。
【0108】本発明の制御方法は、流動層造粒におい
て、撮影装置により撮影された画像をもとに前述の三つ
の分離手段にのいずれかにより各粒子が分離された分離
画像にもとづいて画像解析により得られた粒子特性特に
粒子径を求め、平均粒子径が小である時には送風空気量
を少なく、又平均粒子径が大である時には送風空気量を
多くするようにコントロールして良好な造粒が行なわれ
るように制御する。
【0109】本発明の制御方法は、撹拌造粒装置におい
て、前述の画像解析方法を用いて粒子特性、特に平均粒
子径を求め平均粒子径が小さい時には撹拌羽根の回転数
を小にし、又平均粒子径が大である時には撹拌羽根の回
転数を大にするようにコントロールすることにより粒子
密度が大であって所望の粒子径の造粒物を歩留り良く得
ることが出来る。
【0110】本発明の制御方法は、転動造粒において、
造粒中の造粒物を前述の画像解析方法により得られた粒
子特性、例えば粒子径、粒状係数等を求め、粒子径が小
である時には回転板の回転数を小、又粒子径が大である
時には回転板の回転数を大にして造粒を進めると共に、
粒状係数例えば真球度を計測することにより所望の一定
の真球度に達した時に造粒操作を停止することにより、
所望の一定粒子径で高密度で真球度が大である造粒物を
歩留り良く出来る。
【0111】
【発明の効果】本発明の画像解析方法および造粒制御方
法によれば、撮影された画像から良好に分離された粒子
像を得ることが出来、それにより正確な粒子特性を求め
ることが出来る。更に求められた粒子特性にもとづき望
ましい造粒制御が可能になり、所望の造粒物を歩留りよ
く得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 収縮分離手段を示す図
【図2】 円形分離手段を示す図
【図3】 くさび分離手段を示す図
【図4】 くさび分離手段中の一部を拡大して示した
【図5】 1画面に複数画像を収めてた図
【図6】 投影手段および水分計を備えた造粒装置の
一例を示す図
【図7】 本発明の方法を水分量制御による造粒に適
用した時の実験結果を示す図
【図8】 本発明の方法を水分量制御による造粒に適
用した時の他の実験結果を示す図
【図9】 本発明の方法(分離された粒子)、撮像し
たままの(分離されない粒子)および顕微鏡での計測を
比較したグラフ
【図10】 他の実験結果のフェレ径Bのグラフ
【図11】 図10の時の粒度分布を示す図
【図12】 上記実験結果の造粒途中のフェレ径Bのグ
ラフ
【図13】 図12の時の粒度分布を示す図
【図14】 上記実験結果の造粒停止時のフェレ径Bの
グラフ
【図15】 図14の時の粒度分布を示す図
【図16】 本発明実施例で用いた撮影装置の構成を示
す図
【図17】 撮影装置の変形例を示す図
【図18】 撮影装置の他の変形例を示す図
【図19】 撮影装置の更に他の変形例を示す図
【図20】 撮影装置の更に他の変形例を示す図
【図21】 撮影装置の更に他の変形例を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 釜田 哲郎 東京都練馬区北町3丁目10番18号 不二 パウダル株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−794(JP,A) 特開 平6−95705(JP,A) 特開 平5−285363(JP,A) 特開 昭62−194448(JP,A) 特開 昭61−23944(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 15/02 B01J 2/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 造粒中の撮影粒子画像をもとに粒子像
    を分離する分離手段と、前記分離手段により分離された
    粒子画像から各粒子のデーターを求める手段と、求めら
    れたデーターにもとづいて運転条件をコントロールして
    造粒操作を行なうもので、前記分離手段が、画像中の各
    部の重心および面積にもとづく多数の円形をもとめ、こ
    の円形により分離して各粒子が分離された画像を作成す
    る円形分離手段である造粒における画像解析方法。
  2. 【請求項2】 造粒中の撮影粒子画像をもとに粒子像
    を分離する分離手段と、前記分離手段により分離された
    粒子画像から各粒子のデーターを求める手段と、求めら
    れたデーターにもとづいて運転条件をコントロールして
    造粒操作を行なうもので、前記分離手段が、画像中の凹
    部の角度が所定値以下でありその凹部の最も奥の点を求
    め、求められた各点のうち近接する2点を結ぶ線により
    分離して各粒子を分離するくさび分離手段である造粒に
    おける画像解析方法。
  3. 【請求項3】 造粒開始より所定間隔毎に前記分離手
    段による各パラメーターの設定値を変化させて画像解析
    を行なう請求項1又は2の画像解析方法。
  4. 【請求項4】 前記請求項3の画像解析方法により求
    められた造粒中の各時点での粒子径、粒度分布、形状係
    数等の計測値をもとに各種造粒条件を変化させながら造
    粒を行ない又造粒を停止するようにした造粒制御方法。
  5. 【請求項5】 水分計による水分量の測定にもとづく
    水分制御を行なう造粒において、前記請求項3の画像解
    析方法において求められた造粒中の各時点での粒子径が
    所定値に達した後に前記水分制御において粒子径が所望
    値に達した時の水分量を維持するように一定に保つべく
    水分制御を行なうようにした造粒制御方法。
  6. 【請求項6】 水分計による水分量の測定にもとづく
    水分制御を行なう造粒において、前記請求項3の画像解
    析方法において求められた造粒中の各時点での粒子径が
    所定値に達した後に、前記所定の粒子径を保持するよう
    に水分量等の造粒条件を変化させるようにした造粒制御
    方法。
  7. 【請求項7】 前記の粒子径が所定値になった後に、
    前記画像解析方法により粒度分布を求め、前記粒度分布
    が所望値に達した時に造粒を停止するようにした請求項
    5又は6の造粒制御方法。
  8. 【請求項8】 前記の粒子径が所定値に達した後に、
    前記画像解析方法により形状係数を求め、該係数が所定
    値に達した時に造粒を停止するようにした請求項5又は
    6の造粒制御方法。
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