JP3827461B2 - 成形用金型 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスチックレンズなどの成形品を射出成形によって成形する成形用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
図14は実開平6−50825号公報に記載された射出成形を行う従来の成形用金型を示し、100は可動側金型の可動側型板である。この可動側型板100には図示を省略した固定側金型の固定側型板が対向して配置される。可動側型板100及び固定側型板には、レンズなどの成形品を成形するためのキャビティ110,120,130,140が複数設けられている。これらのキャビティ110,120,130,140にはランナ150及びゲート160を介して溶融樹脂が供給されて成形が行われる。
【0003】
この成形用金型では、可動側型板100及び固定側型板の内部に温度調節用配管170が設けられると共に、断熱部材180,190が設けられている。温度調節用配管170は複数のキャビティ110,120,130,140を囲むように矩形状に配置されており、内部に熱媒体200が流通する。断熱部材180,190は熱媒体の出口側に近いキャビティ130,140における温度調節用配管170の外側に、温度調節用配管170を囲むように設けられており、出口側の熱媒体の温度低下を抑制している。これらの構造によって金型の温度の制御を均一化し、キャビティ110,120,130,140間の温度差を低減させて、均一な冷却を行うことができ、成形品のバラツキを低減させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上の従来の成形用金型では、温度調節用配管170における熱媒体の出入り口170aの流路の配置はキャビティを囲む流路170bの配置と異なっている。すなわち、出入り口170aの周辺はキャビティ110,120,130,140を囲む流路170bと比べ、金型に占める割合が高くなるため、熱媒体と接する面積が大きくなり、出入り口部分に相対的に熱だまりが発生する。これにより、金型全体の熱分布のバラツキの原因となる。特に、金型の一定保温を目的とした熱媒体の循環の場合には、出入り口170aの温度が金型の他の部分に比べて数度高くなる。
【0005】
その結果、複数のキャビティを取り囲む温度調節用配管170の流路170bとキャビティとの距離が一定であっても、温度調節用配管170の出入り口170a部分に起因する金型全体の熱分布バラツキに影響され、出入り口170a部分に近いキャビティ110,140の温度が高くなり、キャビティ間の均一な温度制御が難しくなる。これにより成形精度が厳しい光学素子の成形においては、各キャビティ間の温度バラツキによって光学素子の光学機能面の曲率半径rに数10μmのバラツキが生じる。又、単一のキャビティが形成された成形用金型であっても、体積が大きい光学素子の場合にはキャビティを囲む周囲の温度が不均一となるため、部分によって収縮量が異なり、これにより光学素子の面精度が低下する原因となっている。
【0006】
本発明はこのような問題を考慮してなされたものであり、簡単な構造で各キャビティの温度を均一にでき、成形品の収縮バラツキを少なくすることが可能な成形用金型を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、固定側型板を有する固定側金型と可動側型板を有する可動側金型とが相対向して配置される成形用金型において、前記固定側型板及び前記可動側型板のそれぞれに熱媒体が通る温度調節用配管が設けられており、前記温度調節用配管は、前記熱媒体の出入り口となる温調開口部と、前記固定側金型及び可動側金型に設けられているキャビティの温度調節を行うキャビティ温調部とを備えると共に、前記温調開口部に低熱伝導部を設けたことを特徴とする。
【0008】
この発明では、キャビティの温度を調節するキャビティ温調部へ熱媒体を導く温調開口部に低熱伝導部を配置することにより、温度調節用配管に熱媒体を流した場合に温調開口部からの放熱が抑えられるので不均一な熱の発生が減少する。このため、温度調節用配管から略等距離離れた位置にある複数のキャビティ間の温度差が低減する。また一個取りのキャビティにおいても同様に各部位に対する温度差を低減できる。以上のことから冷却時において異なるキャビティ間或いはキャビティの部分間での温度差が低減或いは均一となるため、収縮差のない高精度な成形品を成形することができる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1記載の発明であって、前記温度調節用配管は金型のパーティング面に対する投影形状が略一致するように前記固定側金型及び可動側金型に設けられていることを特徴とする。
【0010】
この発明では、温度調節用配管は金型のパーティング面に対する投影形状が略一致するように設けられるため、複数のキャビティの間での温度差あるいは単一のキャビティにおける各部分間での温度差を確実に低減又は均一とすることができ、収縮差のない成形品を成形することができる。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の発明であって、前記固定側金型及び可動側金型に複数のキャビティが設けられており、前記キャビティ温調部は複数のキャビティに対し略等しい距離で離れた位置に設けられていることを特徴とする。
【0012】
この発明では、キャビティ温調部が複数のキャビティに対して略等しい距離となっているため、複数のキャビティの温度差が少なくなり、収縮差のない成形品を成形することができる。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1または2記載の発明であって、前記固定側金型及び可動側金型に単一のキャビティが設けられており、前記キャビティ温調部は単一のキャビティに対し略等しい距離で離れた位置に設けられていることを特徴とする。
【0014】
この発明では、単一のキャビティに対してキャビティ温調部が略等しい距離で離れているため、キャビティの各部分での温度差が少なくなり、大きな成形品であっても収縮差のない成形品を成形することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示する実施の形態により具体的に説明する。なお、各実施の形態において、同一の要素は同一の符号を付して対応させてある。
【0016】
(実施の形態1)
図1〜図3は本発明の実施の形態1を示し、図1は成形用金型全体の部分破断断面図、図2はその可動側型板6のパーティング方向からの正面図、図3は温度調節用配管における温調開口部の部分断面図である。
【0017】
固定側金型1及び可動側金型2が相対向して配置されることにより成形用金型が構成されている。固定側金型1は固定側取付板3に固定側型板4が取り付けられることにより形成されており、固定側型板4には成形品としてのレンズの光学機能面の一面を形成するための固定側入り子5が取り付けられている。可動側金型2は可動側取付板13に受け板12が取り付けられ、この受け板12に可動側型板6が取り付けられて形成されている。可動側型板6にはレンズの光学機能面の他の一面を形成するための可動側入り子7が取り付けられている。これらの固定側金型1及び可動側金型2はステンレス鋼板、炭素鋼板、アルミニウム合金、銅合金、ニッケル合金などの熱伝導性の良好な金属によって形成されるものである。
【0018】
対向している固定側入り子5及び可動側入り子7の間は、成形を行うためのキャビティ20となっている。この実施の形態において、キャビティ20は4カ所に形成されており、それぞれのキャビティ20がスプルー8、ランナ9及びゲート10に連通しており、これらを介して図示を省略した射出成形機からの溶融樹脂が射出されてレンズを成形する。各キャビティ20は直径15mm程度の外径を有しており、レンズの光学機能面を形成する形成面は20〜50mm程度の曲率半径となっている。
【0019】
可動側型板6をパーティング面側から示す図2のように、可動側型板6は矩形の外形となっており、その外周の略中心となる位置にスプルー8が形成されており、4カ所のキャビティ20はこのスプルー8に対して軸対称の位置に設けられている。そして、可動側型板6には4個のキャビティ20を囲むように、温度調節用配管11が設けられている。
【0020】
温度調節用配管11は熱媒体が供給されるものであり、その出入り口となる2カ所の温調開口部11aと、温調開口部11aに連通したキャビティ温調部11dとを備えている。温調開口部11aは可動側型板6の一端面に開口しており、熱媒体供給装置の供給管(図示省略)と接続されることにより温調開口部1aから熱媒体が流入し及び流出する。キャビティ温調部11dは直径8mm程度の流路となっており、4カ所のキャビティ20の外側を囲むように設けられている。
【0021】
温度調節用配管11のキャビティ温調部11dは、いずれのキャビティ20に対しても均等となるように配置されるものである。この実施の形態においては、各キャビティ20とのx方向の距離h1が等しいと共に、各キャビティ20とのy方向の距離h2 が等しくなっていると共に、これらの距離h1 及びh2 も等しいように設定されている(h1 =h2 )。また、各キャビティ20と各キャビティ20に近接するキャビティ温調部11dまでの深さ方向の距離h3 (図1参照)も等しいように設定されている。さらに、キャビティ温調部11dの全長における深さ方向(紙面に垂直な方向)も一定の深さとなっている。
【0022】
なお、この実施の形態では、h1 =h2 としたが、h1 とh2 は異なっていても、各キャビティ20相互におけるh1 が等しく且つ各キャビティ20相互におけるh2 が等しい場合には、各キャビティがキャビティ温調部11dから受ける熱影響がほぼ同じになる。従って、この場合にも、各キャビティ20とキャビティ温調部11dとの距離は等しくなり、均等に囲まれることになる。
【0023】
図3は温度調節用配管11の温調開口部11aにおける縦断面図を示し、温調開口部11aには、低熱伝導部11bが設けられている。低熱伝導部11bは筒状に形成されており、この筒体を温調開口部11aに圧入などによって嵌め込むことにより設けられるものである。
【0024】
この低熱伝導部11bは熱伝導率が2w/mk以下のプラスチックあるいはセラミックスなどによって形成されており、厚さは例えば、1〜5mm程度である。かかる低熱伝導部11bはキャビティ20を囲むキャビティ温調部11d付近の熱分布に極力、影響を与えないように放熱を抑えるものであり、これにより温調開口部11aと接続されるキャビティ温調部11dの周囲の温度上昇を抑制することができる。
【0025】
かかる作用を行うものであれば、低熱伝導部11bは可動側型板6の外面から温調開口部11aの直線部分の根元付近までを覆う程度でも良く、また、図4に示すように、キャビティ温調部11dの一部を含めて覆うように構成しても良く、必要な断熱効果の程度により適宜、変更することができる。図2において、11hは隣接した温調開口部11aの間隔、すなわち熱媒体の入り口と出口の間隔であり、この間隔11hが開きすぎると、入り口と出口との間では低熱となるため、間隔11hは温度調節用配管11の管径の3倍以下とすることが良好である。
【0026】
以上の温度調節用配管11は図1から明らかなように、可動側受け板12、固定側型板4、固定側取付板3にも、パーティング面から見て可動側型板4に設けられたものとほぼ同形状で、キャビティ20に対して均等に、すなわち各温度調節用配管11の投影面が重なるように設置されている。この温度調節用配管11の設置本数は図1では、固定側取付板3、固定側型板4、可動側型板6、可動側受け板12の4枚のプレートに各1本ずつ設置しているが、可動側金型2、固定側金型1に各々少なくとも1本設置されていれば良い。
【0027】
このような実施の形態では、温度調節用配管11における熱媒体の出入り口となる温調開口部11aに低熱伝導部材11bを設けるため、温調開口部11a付近の温度上昇を抑えることができる。従って、各キャビティ20を囲むキャビティ温調部11dへの温調開口部11aの周囲からの熱の伝達が抑えられ、キャビティ温調部11dと等しい位置関係にある各キャビティ20間の温度差、即ち各キャビティ温調部11dと各キャビティ20とのx方向、y方向および深さ方向の距離がほぼ等しい関係になっている状態での各キャビティ20間の温度差を1度以下に抑えるように温度制御することができる。これにより成形される成形品は各キャビティ20間の冷却過程が均一になるため、キャビティ20相互間での収縮率が少ない成形品を得ることができ、高精度に成形することができる。
【0028】
図5はこの実施の形態の変形々態を示し、温度調節用配管11におけるキャビティ温調部11dが略円形となっている。また、この形態では、キャビティ温調部11dの全体が熱媒体が通る流路溝11fと、この流路溝11fを塞ぐ温調管シール11cとによって形成されている。この形態においても、各キャビティ20とキャビティ温調部11dとのX方向の距離h1及びy方向の距離h2が各キャビティ20間で等しく設定されていると共に、温調開口部11aに低熱伝導部11bを設けることにより、同様に作用することができる。
【0029】
図6はこの実施の形態の別の変形々態を示し、温度調節用配管11のキャビティ温調部11dが各キャビティ20の下側を通るように配置されている。この場合においても、温調開口部11aに低熱伝導部11bを設けると共に、各キャビティ20に対するキャビティ温調部11bのx及びy方向の距離h1 ,h2 を上述した実施の形態と同様にすることにより、成形品の冷却を均一にすることができ、高精度に成形することができる。
【0030】
図7及び図8は成形用金型に対する温度調節用配管11の配設例を示す。温度調節用配管11は図8に示すように、少なくとも成形を行う固定側型板4及び可動側型板6に配置するものであれば良く、図1に示す固定側取付板3、固定側型板4、可動側型板6及び可動側受け板12に対する配置のみならず、図7に示すように、可動側型板6などの一のプレートに複数本設けることも可能である。なお、これらの図では、キャビティ温調管11dによって温度調節用配管11を示すものである。
【0031】
図9及び図10は成形用金型へのキャビティ20及びランナ9の配置例を示す。この実施の形態では、キャビティ20とキャビティ温調管11dとの配置が均等であれば、キャビティ20、ランナ9の配置は自由に選択できるものである。すなわち、その一例としての図9では、一のキャビティ20aとキャビティ温調管11dとの関係は、x軸方向でh5 、y軸方向でh6となり、他のキャビティ20bとキャビティ温調管11dとの関係はx軸方向でh7、y軸方向でh8となる場合、h5 とh8 は等しく、またh6 とh7 は等しくなるように設定することにより、キャビティ20a、20bはキャビティ温調管11dから同じ温度の影響を受けることができる。この関係をその他のキャビティに同様に適用することにより全てのキャビティを同じ温度環境とすることができる。
【0032】
図10では、キャビティ20が放射状に配置されているが、一のキャビティ20c及び他のキャビティ20dで示すように、全てのキャビティ20がキャビティ温調管11dからの距離h9が等距離に離れるように配置することにより、全てのキャビティ20がキャビティ温調管11dから同じ温度影響を受けることができ、同じ温度環境で成形を行うことができる。
【0033】
(実施の形態2)
図11は本発明の実施の形態2における可動側型板6の温調開口部11aを示す。この実施の形態では、低熱伝導部としての低熱伝導部材を設置する代わりに温調開口部11aの外周部を厚さ1mmから3mm程度残して彫り込むことにより断熱用間隙11eを形成している。この断熱用間隙11eでは、間隙内の気体(空気)が断熱材として作用するため、熱の伝導が抑えられる。このため、温調開口部11a付近の温度上昇を抑制することができる。このような断熱用間隙11eは低熱伝導部として作用するものであり、低熱伝導部を構成するための部材を設ける必要がなくなり、構造が簡単となる。
【0034】
(実施の形態3)
図12は実施の形態3を示す。同図は可動側型板6および可動側受け板12を有した可動側金型2を可動側型板6のパーティング面側から見た側面図であり、可動側型板6および可動側受け板12の内部に温度調節用配管11がそれぞれ設置されている。
【0035】
温度調節用配管11の温調開口部11aは、可動側型板6と可動側受け板12に対してパーティング面側から見たとき対称となる位置に設置されている。図示する形態では、可動側型板6には、右側に一の温調開口部11aが設置され、可動側受け板12には左側に別の温調開口部11aが設置されている。また、これらの温調開口部11aには、実施の形態1及び実施の形態2と同様に、低熱伝導部11bが設けられている。以上の構造は、図示を省略するが固定側金型1においても同様となっており、その固定側取付板3及び固定側型板4には温調開口部11bを固定側型板4のパーティング面から見たときの対称となる位置に設けらる。
【0036】
このように温調開口部11aを可動側金型2および固定側金型1の各パーティング面側から見たとき各プレートで対称位置となるように、即ち各プレートで逆向きになるように、交互に設置することにより、温調開口部11aの影響をさらに分散させることができる。このため、キャビティ20間の温度差を少なくすることができる。
【0037】
(実施の形態4)
図13は実施の形態4であり、同図(a)は可動側金型2の可動側型板6をパーティング面から見た図であり、(b)はそのB−B線断面図である。
【0038】
この実施の形態は、1ケ取りによって成形を行うものであり、単一のキャビティが形成されている。すなわち、可動側型板6の略中央にはキャビティを構成する可動側入れ子7が設置されている。この可動側入れ子7は直径φ25mmの外径を有し、成形面の曲率半径は100mmとなっている。この可動側入れ子7を均等に囲むように、温度調節用配管11のキャビティ温調部11dは可動側型板6の内部に設けられている。キャビティ温調部11dは略円形に形成されている。なお、成形品の形状が矩形の場合は、可動側入れ子7の外周面からキャビティ温調部11dまでの距離がほぼ等しくなるように矩形に囲むのが好ましい。
【0039】
また、図示を省略するが、固定側金型1も図1に示すような状態で相対向しており、その固定側型板内に固定側入れ子が設けられると共に、この固定側入れ子を均等に囲むように温度調節用配管11のキャビティ温調部11dが設けられている。このため、温度調節用配管11は可動側金型2の可動側型板6と可動側受け板12および固定側金型1の固定側型板4と固定側取付板3とにそれぞれ形成されている。
【0040】
この実施の形態では、固定側金型1に設けられたスプルー8および固定側金型1と可動側金型2のそれぞれに設けられてスプルー8と連通するランナ9及びゲート10はキャビティが中央付近にあるため中央からずれた位置に配置される。また、温度調節用配管11の温調開口部11aには、低熱伝導部材11bが設置される。
【0041】
この実施の形態では、単一のキャビティを温度調節用配管11が均等に囲み、かつ温調開口部11aに低熱伝導材11bを設けるため、キャビティを取り囲む温度分布を等しく、すなわち中心に対して対称に制御することが可能となる。このため、キャビティ全体で均一な収縮が得られ、高精度な成形品を得ることができる。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明では、温調開口部に低熱伝導部を配置するため、温調開口部からの放熱を抑えることができ、不均一な熱の発生が減少し、温度調節用配管から略等距離離れた位置にある複数のキャビティ間の温度差を低減することができる。このため、成形品に収縮差がなくなり、高精度に成形することができる。
【0043】
請求項2の発明によれば、金型のパーティング面に対する投影形状が略一致するように温度調節用配管が設けられるため、キャビティでの温度差を確実に低減又は均一とすることができ、収縮差のない成形品を成形することができる。
【0044】
請求項3の発明によれば、キャビティ温調部が複数のキャビティに対して略等しい距離となっているため、複数のキャビティの温度差が少なくなり、収縮差のない成形品を成形することができる。
【0045】
請求項4の発明によれば、単一のキャビティに対してキャビティ温調部が略等しい距離で離れているため、キャビティの各部分での温度差が少なくなり、大きな成形品であっても収縮差のない成形品を成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における成形用金型全体の部分破断断面図である。
【図2】実施の形態1における可動側型板6のパーティング方向からの正面図である。
【図3】実施の形態1における温度調節用配管の温調開口部の部分断面図である。
【図4】温度調節用配管の別の温調開口部の部分断面図である。
【図5】(a)は実施の形態1の変形々態の正面図、(b)はそのA−A線断面図である。
【図6】キャビティ温調部の別の配置を示す正面図である。
【図7】温度調節用配管の配置例を示す側面図である。
【図8】温度調節用配管の別の配置例を示す側面図である。
【図9】キャビティの配置例を示す正面図である。
【図10】キャビティの別の配置例を示す正面図である。
【図11】実施の形態2の部分断面図である。
【図12】実施の形態3の正面図である。
【図13】(a)は実施の形態4の正面図、(b)はそのB−B線断面図である。
【図14】従来の成形用金型の正面図である。
【符号の説明】
1 固定側金型
2 可動側金型
11 温度調節用配管
11a 温調開口部
11d キャビティ温調部
20 キャビティ
Claims (4)
- 固定側型板を有する固定側金型と可動側型板を有する可動側金型とが相対向して配置される成形用金型において、前記固定側型板及び前記可動側型板のそれぞれに熱媒体が通る温度調節用配管が設けられており、前記温度調節用配管は、前記熱媒体の出入り口となる温調開口部と、前記固定側金型及び可動側金型に設けられているキャビティの温度調節を行うキャビティ温調部とを備えると共に、前記温調開口部に低熱伝導部を設けたことを特徴とする成形用金型。
- 前記温度調節用配管は金型のパーティング面に対する投影形状が略一致するように前記固定側金型及び可動側金型に設けられていることを特徴とする請求項1記載の成形用金型。
- 前記固定側金型及び可動側金型に複数のキャビティが設けられており、前記キャビティ温調部は複数のキャビティに対し略等しい距離で離れた位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の成形用金型。
- 前記固定側金型及び可動側金型に単一のキャビティが設けられており、前記キャビティ温調部は単一のキャビティに対し略等しい距離で離れた位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の成形用金型。
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JP2000190371A (ja) | 2000-07-11 |
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