JP3825955B2 - 排気バイパス構造 - Google Patents

排気バイパス構造 Download PDF

Info

Publication number
JP3825955B2
JP3825955B2 JP2000117522A JP2000117522A JP3825955B2 JP 3825955 B2 JP3825955 B2 JP 3825955B2 JP 2000117522 A JP2000117522 A JP 2000117522A JP 2000117522 A JP2000117522 A JP 2000117522A JP 3825955 B2 JP3825955 B2 JP 3825955B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust
opening
pipe
bypass structure
scroll
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000117522A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001303963A (ja
Inventor
貴弘 那須
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Takaoka Co Ltd
Original Assignee
Aisin Takaoka Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Takaoka Co Ltd filed Critical Aisin Takaoka Co Ltd
Priority to JP2000117522A priority Critical patent/JP3825955B2/ja
Publication of JP2001303963A publication Critical patent/JP2001303963A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3825955B2 publication Critical patent/JP3825955B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Supercharger (AREA)
  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気バイパス構造に係り、より詳しくは、例えば排気タービン駆動式過給機のタービンハウジングの排気バイパス構造や排気ガスを再循環させるためのEGR(排気ガス再循環装置)の排気バイパス構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の排気バイパス構造としては、図5に示された態様のものが知られている。図5は、従来技術の排気バイパス構造を模式的に示す断面図であって、図6のB−B線断面図である。図6は、従来技術のタービンハウジングを示す正面図である。図5に示した排気バイパス構造は、図6に示した排気タービン駆動式過給機のタービンハウジング101を例に挙げたものである。
【0003】
図5,図6に示すように、このタービンハウジング101においては、金属製のスクロール部102(内管)と該スクロール部102を隙間のある状態で被包した金属製の外管103とを有してなる二重管のうちの前記スクロール部102の開口部104と、前記外管103の取着される金属製のフランジ部105(相手部材)のウェイストゲートポート106(貫通孔)とが連通しており、これにより排気ガスのバイパス流路107が形成されている。このバイパス流路107は、スクロール部102内を流通する排気ガスの一部をバイパスしてウェイストゲートポート106から外部へ排気するための流路となっている。
【0004】
また、スクロール部102の開口部104とフランジ部105の端部とが溶接で接合されて、タービンハウジング101のフランジ部105に対してスクロール部102が固定されている。
【0005】
更に、図示しないウェイストゲートバルブにより、ウェイストゲートポート106が開放されたり、閉塞されたりして制御されるようになっており、この制御により、タービンハウジング101のスクロール部102内における排気ガスの流量が調整されるように設定されている。すなわち、ウェイストゲートポート106を開放することにより、排気ガスの一部(余分な排気ガス)がバイパス流路107を介してウェイストゲートポート106から外部へ排気されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したタービンハウジング101の排気バイパス構造では、スクロール部102及びバイパス流路107に流通する高温(例えば900℃)の排気ガスに起因して、スクロール部102の開口部104やフランジ部105が熱膨張するため、それらの接合部分(特に溶接で接合された部分)に応力が集中することとなり、その耐久性及び信頼性が低下してしまうおそれがあった。また、図示しなかったが、EGR(排気ガス再循環装置)の排気バイパス構造でも、前述したタービンハウジング101の排気バイパス構造と同様のことが起こりうる。
【0007】
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、内管の開口部に対する応力集中を防止して、その耐久性及び信頼性の低下を防止することのできる排気バイパス構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、金属製の内管と該内管を隙間のある状態で被包した金属製の外管とを有してなる二重管のうちの前記内管の開口部と、前記外管が取着される金属製の相手部材の貫通孔とを連通させて排気ガスのバイパス流路を形成した排気バイパス構造において、前記開口部をスライド可能な状態で支持するようにしたことを要旨としている。
【0009】
上記請求項1に記載の発明によれば、排気ガスの流通する内管の開口部と相手部材の貫通孔とが連通されたことにより排気ガスのバイパス流路が形成されて、そのバイパス流路には排気ガスが流通可能な状態となる。そして、バイパス流路に排気ガスが流通すると、排気ガスの熱に起因して、内管の開口部や相手部材が熱膨張する。この場合、内管の開口部は、スライド可能な状態で支持されているため、熱膨張した際でもスライドしてその応力が分散されることとなり、内管の開口部に応力が集中することはなくなる。
【0010】
また、内管と外管との間には隙間が形成されると共に、内管が外管で被包されているため、隙間が断熱層の役割を果たすと共に、外管が内管を流通する排気ガスの温度を保持する役目を果たすようになる。そのため、内管を流通する排気ガスの熱が外部に伝達されにくくなり(奪われにくくなり)、排気ガスの熱エネルギーの有効利用が図られることとなる。すなわち、排気ガスの熱エネルギーを利用することにより、例えば、車両のエンジンの始動直後において、排気バイパス構造の下流側に一般に配設される触媒の活性化温度に到達するまでの時間の短縮化を図ることが可能となる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の排気バイパス構造において、前記開口部は、前記相手部材の周壁部及び保持部に収容された支持部材に接触した状態で支持されており、前記開口部と前記保持部との間には隙間が形成されていることを要旨としている。
【0012】
上記請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、相手部材の周壁部及び保持部に支持部材が収容され、その支持部材に接触した状態で内管の開口部が支持されている。すなわち、相手部材と内管の開口部との間に支持部材が介在されているため、開口部に応力が発生した場合でも、その応力が支持部材に伝達されて緩和され、支持部材によっても開口部に対する応力集中が防止されることとなる。また、開口部と保持部との間には隙間が形成されているため、その隙間により、内管の開口部が熱膨張した場合でも相手部材の保持部に干渉することが防止される。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の排気バイパス構造において、前記支持部材は金属メッシュであることを要旨としている。
【0014】
上記請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の作用に加えて、支持部材が金属メッシュであるため、内管の開口部が熱膨張した場合でも金属メッシュの可撓性によって、開口部に対する応力が緩和される。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の排気バイパス構造において、前記内管はタービンハウジングのスクロール部であり、前記外管は分割形成されており、前記相手部材はタービンハウジングのフランジ部であることを要旨としている。
【0016】
上記請求項4に記載の発明によれば、請求項1から請求項3に記載の発明の作用に加えて、タービンハウジングの内管とタービンハウジングのフランジ部との排気バイパス構造、すなわちタービンハウジングの排気バイパス構造に適用可能となる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の排気バイパス構造において、前記二重管はエキゾーストパイプ又はエキゾーストマニホルドの分岐管であり、前記相手部材はEGRのフランジ部であることを要旨としている。
【0018】
上記請求項5に記載の発明によれば、請求項1から請求項3に記載の発明の作用に加えて、エキゾーストパイプ又はエキゾーストマニホルドの分岐管とEGRのフランジ部との排気バイパス構造、すなわちEGRの排気バイパス構造に適用可能となる。
【0019】
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の排気バイパス構造において、前記内管、前記外管及び前記相手部材の少なくとも1つを耐熱材料にて形成したことを要旨としている。
【0020】
上記請求項6に記載の発明によれば、請求項1から請求項5に記載の発明の作用に加えて、内管、外管及び相手部材の少なくとも1つが耐熱材料にて形成されているため、排気ガスの熱の影響を受けにくく、排気バイパス構造の耐久性及び信頼性の向上が図られることとなる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下に、本発明をタービンハウジングの排気バイパス構造に具体化した第1の実施の形態を図1〜図3に基づいて説明する。図1は、第1の実施の形態におけるタービンハウジングのスクロール部とタービンハウジングのフランジ部との排気バイパス構造を模式的に示す断面図であって、図2のA−A線断面図である。図2は第1の実施の形態におけるタービンハウジングを示す正面図であり、図3は第1の実施の形態におけるタービンハウジングを示す縦断面図である。
【0022】
図1〜図3に示すように、排気タービン駆動式過給機のタービンハウジング11は、耐熱性及び耐食性に優れたステンレス鋼にて形成された内管としてのスクロール部12と、同じくステンレス鋼にて形成された外管としてのカバー部13とを備え、スクロール部12がカバー部13によって隙間のある状態で被包されている。このタービンハウジング11は、二重管構造を有している。
【0023】
また、本実施の形態のタービンハウジング11は、図1に示すように、耐熱性及び耐食性に優れた鋳鋼にて形成された相手部材としてのフランジ部14を備えており、フランジ部14に対してカバー部13が溶接で接合されている。
【0024】
図3に示すように、スクロール部12は、渦巻き状に形成されており、第1スクロール部15と第2スクロール部16とに分割形成されている。第1スクロール部15は、排気導入部17に対して溶接で接合されている。第1スクロール部15及び第2スクロール部16は液圧バルジ成形によって所定形状にそれぞれ形成されており、第2スクロール部16に対して第1スクロール部15が嵌合されている。この嵌合により、第1スクロール部15及び第2スクロール部16は、スライド可能な状態となるように設定されている。
【0025】
また、図1に示すように、第1スクロール部15には、該第1スクロール部15から突出するように垂設した略円筒状の開口部18が溶接によって接合されている。更に、図3に示すように、第1スクロール部15には、排気ガスを導入する排気ガス導入口19と、余分な排気ガスを排出調整するバイパス流路20とが形成されており、第2スクロール部16には、排気ガスを排出する排気ガス排出口21が形成されている。図2に示すように、タービンハウジング11の中央部には、図示しないタービンを挿通するための挿通孔29が形成されている。
【0026】
図2,図3に示すように、本実施の形態のタービンハウジング11では、図示しないエキゾーストマニホルドが排気ガス導入口19側の排気導入部17に接続されると共に、図示しないセンターハウジング(センターハウジングの他端部には図示しないコンプレッサーハウジングが接続されている)の一端部が挿通孔29側に接続されるようになっている。また、図1に示したタービンハウジング11のフランジ部14には、図示しないエルボが接続されるようになっている。
【0027】
そして、エキゾーストマニホルドから排気ガス導入口19を介してスクロール部12内へ排出された(流通した)排気ガスにおいては、余分な排気ガスはバイパス流路20を介してエルボ側へ排出調整され、排出調整されなかった(スクロール部12内を流通した)排気ガスは図示しないタービンを駆動させると同時に排気ガス排出口21を介してエルボ側へ排出されるように設定されている。
【0028】
図1〜図3に示すように、カバー部13は、分割形成されており、第1カバー部22と、第2カバー部23とを備えている。第1カバー部22は、フランジ部14及び排気導入部17に溶接で接合されており、第2カバー部23は、第1カバー部22に対して溶接で接合されている。この場合、第1カバー部22の外側から第2カバー部23の一部、すなわちシール部24が重合された状態で溶接されており、このシール部24によりカバー部13のシール性が保持されるようになっている。
【0029】
図1に示すように、フランジ部14には、貫通孔としてのウェイストゲートポート25が形成されている。このウェイストゲートポート25は、スクロール部12内における排気ガスの流量が過剰な時には、図示しないウェイストゲートバルブによって開放されるようになっており、逆に排気ガスの流量が過剰でない時には、ウェイストゲートバルブによって閉塞されるようになっている。このようなウェイストゲートバルブの制御により、スクロール部12内を流通する排気ガスの流量が良好な状態で保持されるように設定されている。
【0030】
また、フランジ部14の開口部18側には、周壁部26及び該周壁部26から突出した保持部27が形成されており、それらの周壁部26及び保持部27には、支持部材(金属メッシュ)としての環状のSUSメッシュ28が収容されている。このSUSメッシュ28は、耐熱性及び耐食性に優れた材料で可撓性を有しており、周壁部26に対してスポット溶接で固定されている。
【0031】
本実施の形態では、第1スクロール部15の開口部18とフランジ部14のウェイストゲートポート25とが連通することにより、排気ガスのバイパス流路20が形成されている。このバイパス流路20は、既述したように、スクロール部12内を流通する排気ガスの一部をバイパスしてウェイストゲートポート25からエルボ側へ排気するための流路となっている。
【0032】
本実施の形態では、第1スクロール部15の開口部18に対する応力集中を防止すべく、次のような構造を採用している。すなわち、図1に示すように、本実施の形態の第1スクロール部15においては、その開口部18がスライド可能な状態で支持されている。より詳しく説明すると、第1スクロール部15の開口部18は、周壁部26及び保持部27に収容されたSUSメッシュ28に接触した状態で支持されており、開口部18と保持部27との間には隙間が形成されている。このような構造により、開口部18の図1中における上下方向及び左右方向のスライドが可能となる。
【0033】
以上詳述した本実施の形態によれば、以下に記す効果が得られるようになる。
【0034】
(1)本実施の形態によれば、第1スクロール部15の開口部18がスライド可能な状態で支持されているため、排気ガスの熱に起因して開口部18が熱膨張した場合でも、開口部18がスライドして該応力を分散させることができて、開口部18に応力が集中することを防止できる。
【0035】
(2)本実施の形態では、第1スクロール部15の開口部18に対する応力集中を防止できるため、タービンハウジング11の機能を安定した状態で長期に渡って維持して、タービンハウジング11の耐久性及び信頼性の低下を防止することができるようになる。
【0036】
(3)本実施の形態によれば、開口部18に応力が集中することを防止できるため、第1スクロール部15の開口部18やフランジ部14(特に周壁部26や保持部27)に亀裂や破損等が発生することを防止できる。
【0037】
(4)本実施の形態では、第1スクロール部15の開口部18とフランジ部14の保持部27との間に隙間を形成することとした。この隙間により、第1スクロール部15の開口部18が熱膨張した場合でも、開口部18が保持部27に干渉することを防止できる。
【0038】
(5)本実施の形態によれば、フランジ部14の周壁部26と第1スクロール部15の開口部18との間には可撓性を有するSUSメッシュ28が介在されているため、排気ガスの熱に起因して開口部18に応力が発生した場合でも、その応力をSUSメッシュ28に伝達させて緩和させることができ、SUSメッシュ28によっても開口部18に対する応力集中を防止できるようになる。
【0039】
(6)本実施の形態では、スクロール部12とカバー部13との間に隙間を形成すると共に、スクロール部12をカバー部13で被包することとした。このため、隙間が断熱層としての役割を果たすことができると共に、カバー部13がスクロール部12内を流通する排気ガスの温度を保持する役目を果たすことができるようになる。そのため、スクロール部12内を流通する排気ガスの熱が外部に伝達されにくくなり(奪われにくくなり)、排気ガスの熱エネルギーの有効利用を図ることができる。
【0040】
(7)本実施の形態によれば、排気ガスの熱エネルギーを利用することにより、例えば、車両のエンジンの始動直後において、タービンハウジング11の排気バイパス構造の下流側に一般に配設される触媒の活性化温度に到達するまでの時間の短縮化を図ることができるようになる。
【0041】
(8)本実施の形態によれば、タービンハウジング11のスクロール部12、カバー部13、フランジ部14及びSUSメッシュ28が耐熱性及び耐食性に優れた材料にて形成されているため、排気ガスの熱の影響を受けにくく、タービンハウジング11の排気バイパス構造の耐久性及び信頼性の向上を図ることができる。
【0042】
(9)本実施の形態によれば、タービンハウジング11が耐熱性に優れた材料にて形成されているため、エンジンの排気ガス温度を高温域に設定することができるようになる。
【0043】
(10)本実施の形態によれば、排気ガスの熱エネルギーの損失を最小限に抑えることができる。
【0044】
(11)本実施の形態では、第1カバー部22を該外側から第2カバー部23のシール部24で重合した状態で溶接することとした。このシール部24により、カバー部13のシール性が保持されているため、仮にスクロール部12からカバー部13内へ排気ガスが漏洩したとしても、タービンハウジング11(特にカバー部13)から排気ガスが漏洩することを防止できる。なお、スクロール部12からカバー部13内へ排気ガスが漏洩したとしても、その漏洩量は微小であって支障を来たすものではない。
【0045】
(12)本実施の形態では、スクロール部12を第1スクロール部15と第2スクロール部16とに分割形成して、第2スクロール部16に対して第1スクロール部15をスライド可能な状態で嵌合することとした。このため、排気ガスの熱に起因してスクロール部12が熱膨張した場合でも、このスライド機構によってスクロール部12に応力が集中することを防止できる。すなわち、バイパス流路20のスライド機構だけでなく、スクロール部12自身のスライド機構によっても、スクロール部12に発生する応力を緩和することができる。
(第2の実施の形態)
以下に、本発明をEGR(排気ガス再循環装置)の排気バイパス構造に具体化した第2の実施の形態を図4に基づいて説明する。図4は、二重管構造のエキゾーストパイプとEGRのフランジ部との排気バイパス構造を模式的に示す断面図である。
【0046】
図4に示すように、耐熱性及び耐食性に優れたステンレス鋼にて形成されたエキゾーストパイプ31は、内管としての排気内管32と、該排気内管32を隙間のある状態で被包した外管としての排気外管33とを有してなる二重管である。このエキゾーストパイプ31の排気外管33は、相手部材としてのEGRのフランジ部34に対して溶接で接合されている。また、エキゾーストパイプ31の排気内管32の開口部35は、フランジ部34の貫通孔36内に挿通された状態となっている。
【0047】
フランジ部34の開口部35側には周壁部37が形成されており、更にフランジ部34には周壁部37から突出した保持部38が形成されている。これらの周壁部37及び保持部38には、支持部材(金属メッシュ)としての環状のSUSメッシュ39が収容されている。このSUSメッシュ39は、耐熱性及び耐食性に優れた材料で可撓性を有しており、周壁部37に対してスポット溶接で固定されている。
【0048】
本実施の形態では、排気内管32の開口部35とフランジ部34の貫通孔36とが連通することにより、排気ガスのバイパス流路40が形成されている。このバイパス流路40は、排気ガスの一部をバイパスして貫通孔36から後述する図示しないEGRパイプのフランジ部側へ排気するための流路となっている。
【0049】
本実施の形態におけるEGRの排気バイパス構造では、図示しないエキゾーストマニホルドがエキゾーストパイプ31に接続されると共に、図示しないEGRパイプが該フランジ部(図示略)を介してEGRのフランジ部34に接続されるようになっている。そして、エキゾーストマニホルドからエキゾーストパイプ31の排気内管32内へ排出された(流通した)排気ガスは、バイパス流路40等を介してEGRパイプへ排出されるようになっている。その後、EGRパイプへ排出された排気ガスは、図示しない吸気側へ戻されて、排気ガスの再循環が行われるように設定されている。
【0050】
本実施の形態では、排気内管32の開口部35に対する応力集中を防止すべく、次のような構造を採用している。すなわち、本実施の形態の排気内管32においては、その開口部35がスライド可能な状態で支持されている。より詳しく説明すると、排気内管32の開口部35は、周壁部37及び保持部38に収容されたSUSメッシュ39に接触した状態で支持されており、開口部35と保持部38との間には隙間が形成されている。このような構造により、開口部35の図4中における左右方向及び上下方向のスライドが可能となる。
【0051】
以上詳述した本実施の形態によっても、前記第1の実施の形態における(1)〜(11)の効果に準じた効果が得られるようになる。
【0052】
なお、前記各実施の形態を、次のように変更して実施することもできる。
【0053】
・前記第1の実施の形態では、第1スクロール部15と開口部18とを別体形成したが、第1スクロール部15と開口部18とを一体形成してもよい。
【0054】
・前記第1の実施の形態では、スクロール部12を第1スクロール部15と第2スクロール部16とに分割形成することとしたが、それらを分割形成せずに一体形成することとしてもよい。また、第1スクロール部15及び第2スクロール部16を液圧バルジ成形以外の成形方法で形成してもよい。
【0055】
・前記各実施の形態では、支持部材としてSUSメッシュ28,39を採用したが、例えば金属リングを採用してもよく、特にSUSメッシュ28,39に限定されるものではない。この場合、金属リングの材質としては、耐熱性及び耐食性に優れたSUS材が望ましい。
【0056】
・前記各実施の形態では、耐熱性及び耐食性に優れた材料を用いるようにしたが、特に耐熱性及び耐食性に優れた材料のステンレス鋼や鋳鋼等に限定されるものではない。
【0057】
・前記各実施の形態では、開口部18,35を、周壁部26,37及び保持部27,38に収容されたSUSメッシュ28,39に接触した状態で支持して、開口部18,35と保持部27,38との間に隙間を形成することとしたが、開口部18,35の支持構造は、特に前記各実施の形態の支持構造に限定されない。要は、開口部18,35をスライド可能な状態で支持できる支持構造であれば、どのような支持構造であってもよい。
【0058】
・前記各実施の形態では、本発明の排気バイパス構造を、タービンハウジング11のスクロール部12とタービンハウジング11のフランジ部14との排気バイパス構造及び二重管構造のエキゾーストパイプ31とEGRのフランジ部34との排気バイパス構造に適用したが、例えばエキゾーストマニホルドの分岐管とEGRのフランジ部との排気バイパス構造に適用してもよく、特に前記各実施の形態における排気バイパス構造に限定されるものではない。
【0059】
更に、特許請求の範囲の各請求項に記載されないものであって、前記各実施の形態等から把握される技術的思想について、以下にその効果と共に記載する。
【0060】
(a) 請求項2に記載の排気バイパス構造において、前記支持部材を金属リングにて形成したことを特徴とする排気バイパス構造。
【0061】
このように構成した場合でも、金属リングによって開口部の応力を緩和することができるため、請求項2に記載の発明の効果を奏することができる。
【0062】
(b) 請求項4に記載の排気バイパス構造において、前記外管は、第1カバー部と第2カバー部とに分割形成されたカバー部であり、前記第1カバー部を該外側から前記第2カバー部のシール部で重合した状態で接合するようにしたことを特徴とする排気バイパス構造。
【0063】
このように構成すれば、請求項4に記載の発明の効果に加えて、第2カバー部のシール部により、カバー部のシール性を保持することができる。
【0064】
(c) 請求項4又は上記(b)に記載の排気バイパス構造において、前記スクロール部を、第1スクロール部と第2スクロール部とに分割形成して、それらをスライド可能な状態で嵌合させるようにしたことを特徴とする排気バイパス構造。
【0065】
このように構成した場合、請求項4、上記(b)に記載の発明の効果に加えて、排気ガスの熱に起因してスクロール部が熱膨張した場合でも、第1スクロール部及び第2スクロール部がスライドして応力を分散させることにより、スクロール部に発生する応力を緩和することができる。
【0066】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、内管の開口部に対する応力集中を防止することができて、排気バイパス構造の耐久性及び信頼性の低下を防止することができる。また、排気ガスの熱エネルギーの有効利用を図ることができる。
【0067】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、支持部材によっても開口部に対する応力集中を防止することができる。また、内管の開口部が熱膨張した場合でも、相手部材の保持部に開口部が干渉することを防止できる。
【0068】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1、請求項2に記載の発明の効果に加えて、内管の開口部が熱膨張した場合でも金属メッシュの可撓性によって、開口部に対する応力を緩和することができる。
【0069】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1から請求項3に記載の発明の効果に加えて、タービンハウジングの排気バイパス構造に適用することができる。
【0070】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1から請求項3に記載の発明の効果に加えて、EGRの排気バイパス構造に適用することができる。
【0071】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1から請求項5に記載の発明の効果に加えて、排気バイパス構造の耐久性及び信頼性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態におけるタービンハウジングのスクロール部とタービンハウジングとのフランジ部との排気バイパス構造を模式的に示す断面図であって、図2のA−A線断面図。
【図2】第1の実施の形態におけるタービンハウジングを示す正面図。
【図3】第1の実施の形態におけるタービンハウジングを示す縦断面図。
【図4】第2の実施の形態におけるエキゾーストパイプとEGRのフランジ部との排気バイパス構造を模式的に示す断面図。
【図5】従来技術の排気バイパス構造を模式的に示す断面図であって、図6のB−B線断面図。
【図6】従来技術のタービンハウジングを示す正面図。
【符号の説明】
11 タービンハウジング
12 スクロール部
13 カバー部
14,34 フランジ部
15 第1スクロール部
16 第2スクロール部
18,35 開口部
20,40 バイパス流路
22 第1カバー部
23 第2カバー部
25 ウェイストゲートポート
26,37 周壁部
27,38 保持部
28,39 SUSメッシュ
31 エキゾーストパイプ
32 排気内管
33 排気外管
36 貫通孔

Claims (6)

  1. 金属製の内管と該内管を隙間のある状態で被包した金属製の外管とを有してなる二重管のうちの前記内管の開口部と、前記外管が取着される金属製の相手部材の貫通孔とを連通させて排気ガスのバイパス流路を形成した排気バイパス構造において、
    前記開口部をスライド可能な状態で支持するようにしたことを特徴とする排気バイパス構造。
  2. 前記開口部は、前記相手部材の周壁部及び保持部に収容された支持部材に接触した状態で支持されており、前記開口部と前記保持部との間には隙間が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の排気バイパス構造。
  3. 前記支持部材は金属メッシュであることを特徴とする請求項2に記載の排気バイパス構造。
  4. 前記内管はタービンハウジングのスクロール部であり、前記外管は分割形成されており、前記相手部材はタービンハウジングのフランジ部であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の排気バイパス構造。
  5. 前記二重管はエキゾーストパイプ又はエキゾーストマニホルドの分岐管であり、前記相手部材はEGRのフランジ部であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の排気バイパス構造。
  6. 前記内管、前記外管及び前記相手部材の少なくとも1つを耐熱材料にて形成したことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の排気バイパス構造。
JP2000117522A 2000-04-19 2000-04-19 排気バイパス構造 Expired - Fee Related JP3825955B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000117522A JP3825955B2 (ja) 2000-04-19 2000-04-19 排気バイパス構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000117522A JP3825955B2 (ja) 2000-04-19 2000-04-19 排気バイパス構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001303963A JP2001303963A (ja) 2001-10-31
JP3825955B2 true JP3825955B2 (ja) 2006-09-27

Family

ID=18628831

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000117522A Expired - Fee Related JP3825955B2 (ja) 2000-04-19 2000-04-19 排気バイパス構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3825955B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20230287831A1 (en) * 2020-12-28 2023-09-14 Mitsubishi Heavy Industries Engine & Turbocharger, Ltd. Turbine housing, turbocharger, and gasoline engine

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4835330B2 (ja) * 2006-08-31 2011-12-14 トヨタ自動車株式会社 タービンハウジング
JP2016156331A (ja) * 2015-02-25 2016-09-01 カルソニックカンセイ株式会社 タービンハウジング
JP6542640B2 (ja) * 2015-11-06 2019-07-10 カルソニックカンセイ株式会社 タービンハウジング
US10519806B2 (en) 2015-11-06 2019-12-31 Calsonic Kansei Corporation Turbine housing
JP2019094904A (ja) * 2019-02-22 2019-06-20 カルソニックカンセイ株式会社 タービンハウジング

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20230287831A1 (en) * 2020-12-28 2023-09-14 Mitsubishi Heavy Industries Engine & Turbocharger, Ltd. Turbine housing, turbocharger, and gasoline engine
US12055091B2 (en) * 2020-12-28 2024-08-06 Mitsubishi Heavy Industries Engine & Turbocharger, Ltd. Turbine housing, turbocharger, and gasoline engine

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001303963A (ja) 2001-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5340416B2 (ja) タービンハウジングとベアリングハウジングとの接続配置及びエグゾーストターボチャージャ
US20170241320A1 (en) Exhaust heat recovery system with bypass
US9719374B2 (en) Turbine housing and exhaust gas turbine supercharger
US9151208B2 (en) Exhaust manifold of an internal combustion engine
KR101827450B1 (ko) 작동샤프트의 스프링 편향형 밀봉 방법
KR101677141B1 (ko) 다단 터보차저 장치
JP3597758B2 (ja) 過給機のタービンハウジング
JP2002349276A (ja) タービンハウジング
JP2002054447A (ja) タービンハウジング
JP2002349275A (ja) 過給機のタービンハウジング
CN102308061A (zh) 用于驱动设备的排气涡轮增压器的涡轮机壳体和用于制造涡轮机壳体的方法
JP3825955B2 (ja) 排気バイパス構造
JP2007132310A (ja) 排気ガス再循環装置の排気ガス冷却装置
JP3597752B2 (ja) タービンハウジング
JP2009209878A (ja) 内燃機関の排気装置
JP4291646B2 (ja) エンジンの排気ガス浄化装置
JP4591255B2 (ja) 内燃機関の排気装置
US20200173348A1 (en) Valve
JP2006307645A (ja) 内燃機関の排気装置
JP2004092442A (ja) Egr装置
JP2005105903A (ja) エンジンの排気ガス浄化装置
JPH0874570A (ja) 排気マニホルドとターボ過給機との連結構造
JPS60150468A (ja) デイ−ゼルエンジンの排気ガス再循環装置
EP0581818A1 (en) EXHAUST SYSTEM.
JPH08144849A (ja) 遮熱ガスケット

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060620

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060703

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees