JPH08144849A - 遮熱ガスケット - Google Patents

遮熱ガスケット

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JPH08144849A
JPH08144849A JP30943894A JP30943894A JPH08144849A JP H08144849 A JPH08144849 A JP H08144849A JP 30943894 A JP30943894 A JP 30943894A JP 30943894 A JP30943894 A JP 30943894A JP H08144849 A JPH08144849 A JP H08144849A
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JP
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heat
heat shield
metal body
temperature side
side structure
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JP30943894A
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English (en)
Inventor
Hideo Kawamura
英男 河村
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Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
Original Assignee
Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 遮熱ガスケットにおいて、内部に真空層を備
えており、高温側構造体から低温側構造体への熱移動量
を大幅に遮断する。 【構成】 この遮熱ガスケットは、内部に真空層10を
形成する中空体に成形された耐熱金属体5、耐熱金属体
5の中空形状を保持するため真空層10内に配置された
金属ワイヤ7及び耐熱金属体5と高温側構造体との間に
介在された遮熱板4を有する。耐熱金属体5には真空層
10の内部へ折り込まれた断面H字形の凹部6が形成さ
れ、凹部6には金属ワイヤ7が配置されている。耐熱金
属体5はNi−Cr系合金又はSUSの薄板で構成され
ている。耐熱金属体5の中空部側の内面には、Ag又は
Crの鏡面メッキから成る輻射熱遮蔽コーティング層9
が被覆されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、シリンダヘッドと排
気マニホルドとの間等の高温側構造体と低温側構造体と
の間に介在される遮熱ガスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シリンダヘッドと排気マニホルド
の間に挟持して締付ボルト等で締め付けて配設されるマ
ニホールド用ガスケットは、シリンダヘッドと排気マニ
ホルドとの継ぎ目即ち当接面から排気ガス等が漏洩しな
いように配設されている。例えば、実開昭62−116
149号公報には、内燃機関用の金属積層形マニホルド
ガスケットが開示されている。該金属積層形マニホルド
ガスケットは、金属積層板の内、互いに隣接する2枚の
中板の気体流通穴周囲にシールビードを設けて該ビード
を互いに対向又は反対方向にして当位せしめ、一方の外
板の排気マニホルドに接する面にステンレス鋼板を配
し、他方の外板のシリンダヘッドに接する面に防錆処理
を施して、各金属積層板をスポット溶接等の接合手段を
用いて一体構造に構成したものである。
【0003】また、ターボチャージャにおいて、シャフ
トを回転可能に支持するハウジングとタービンハウジン
グとの間には遮熱ガスケットが配置されているものが知
られている。例えば、特開昭63−302133号公
報、特開昭63−302136号公報には、ハウジング
取付面とタービンケース取付面との間にセラミックスか
ら成る断熱ガスケットを介在させ、ハウジングとタービ
ンケースとが結合されているターボチャージャが開示さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エンジンの
放熱量を考察すると、燃焼室の外側から冷却水への経
路、排気ポートからの流入経路、排気マニホルドからシ
リンダヘッドへ流入する経路がある。一般に、排気マニ
ホルドからシリンダヘッドへの経路を通じて流入する熱
量によって発生する冷却水損失は全体の冷却水損失に対
して20%以上である。そこで、排気マニホルドからシ
リンダヘッドへ流入する熱を遮断すると、エンジンを冷
却するラジエータの能力を小さくできることは勿論のこ
と、排気マニホルドの後流に設けられたターボチャージ
ャで排気ガスエネルギーを有効に回収して利用できる。
そこで、排気マニホルドとシリンダヘッドとの間に介在
されているガスケットによって排気マニホルドからシリ
ンダヘッドへ流入する熱を遮断することができれば極め
て有効である。
【0005】また、ターボチャージャにおいて、排気ガ
スが流れるタービンは高温になり、その熱が通じて伝
導、輻射によってタービンハウジングからシャフトを支
持しているハウジングへ伝達される。ハウジングが高温
になると、ハウジングにシャフトを回転可能に支持する
軸受に対して焼き付き等の悪影響を及ぼすことになる。
また、発電・電動機を備えたターボチャージャでは、タ
ービンとコンプレッサとを連結したシャフトに永久磁石
から成る回転子を固定し、回転子に対してステータを設
けて構成した発電・電動機を備えているが、タービンを
流れる排気ガスの熱エネルギーが伝導、輻射によって永
久磁石に作用して永久磁石が加熱されると、永久磁石を
減磁するという問題が発生する。また、タービンハウジ
ングの熱は、コンプレッサハウジングに伝導して空気温
度を上昇させ、エンジンの吸入効率の低減をもたらすこ
とになる。そこで、ターボチャージャでは、タービンハ
ウジングからハウジングへ伝導、輻射によって伝達され
る熱エネルギーを遮断することが課題となる。
【0006】この発明の目的は、上記の課題を解決する
ことであり、排気マニホルドとシリンダヘッドとの間、
或いはターボチャージャにおけるタービンハウジングと
シャフトを支持するハウジングとの間のような高温側構
造体と低温側構造体との間に介在されて高温側構造体か
ら低温側構造体への熱移動を有効に遮断し、エンジンの
冷却水損失を低減したり、或いは低温側構造体側に設け
た軸受、永久磁石等への熱による悪影響を防止し、排気
ガスが持つ熱エネルギーを有効に回収し、エンジン性能
を向上させることができる遮熱ガスケットを提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するため、次のように構成されている。即ち、こ
の発明は、高温側構造体と低温側構造体との取付面間に
配置された遮熱ガスケットにおいて、内部に真空層を構
成する中空体に形成された耐熱金属体、該耐熱金属体の
中空形状を保持するため前記真空層内に配置された金属
ワイヤ、及び前記耐熱金属体と前記高温側構造体との間
に介在された遮熱板を有することを特徴とする遮熱ガス
ケットに関する。
【0008】また、この遮熱ガスケットでは、前記耐熱
金属体には前記内部へ折り込まれた凹部が形成され、前
記凹部には金属ワイヤが配置されている。また、前記耐
熱金属体はNi−Cr系合金又はSUSの薄板で構成さ
れている。前記金属ワイヤは断面が円形に形成され、前
記金属ワイヤと前記耐熱金属体との接触面が可及的に低
減されている。
【0009】また、この遮熱ガスケットは、前記耐熱金
属体の前記中空部側の内面には、Ag又はCrの鏡面メ
ッキから成る輻射熱遮蔽コーティング層又は薄板が配置
されているものである。
【0010】この遮熱ガスケットは、シリンダヘッドと
排気マニホルドとの間に配置される排気マニホルド用ガ
スケットに適用され、前記シリンダヘッドが前記低温側
構造体に相当し且つ前記排気マニホルドが前記高温側構
造体に相当し、前記遮熱板が前記耐熱金属体の前記孔部
に沿ってL字形に延びて排気ガス通路を覆っている。
【0011】或いは、この遮熱ガスケットは、ターボチ
ャージャを構成するタービンとコンプレッサとを連結す
るシャフトを回転可能に支持するハウジングとタービン
ハウジングとの間に配置される遮熱ガスケットに適用さ
れ、前記ハウジングが前記低温側構造体に相当し且つ前
記タービンハウジングが前記高温側構造体に相当するも
のである。或いは、前記ターボチャージャは、前記ター
ビンと前記コンプレッサに加えて前記シャフトに固定さ
れた永久磁石から成る回転子と前記回転子に対して設け
られたステータとから成る発電・電動機を備えているも
のである。
【0012】
【作用】この発明は、上記のように構成されており、次
のように作用する。即ち、この遮熱ガスケットは、一対
の耐熱金属体を内部に真空層が形成されるように積層
し、前記耐熱金属体の中空形状を保持するため前記真空
層内に金属ワイヤを配置し、前記耐熱金属体と前記高温
側構造体との間に遮熱板を挟持したので、前記真空層の
存在で且つ熱流断面積を小さくして高温側構造体から低
温側構造体への熱移動量を低減でき、熱の悪影響を防止
できる。また、前記遮熱板の前記真空層内に金属ワイヤ
を配置することによって前記金属ワイヤが構造体として
作用し、前記真空層の中空形状を維持できる。この遮熱
ガスケットでは、前記耐熱金属体にはその内部へ折り込
まれた凹部が形成されることによって、前記高温側構造
体から前記低温側構造体への熱通過長さを最大限長い距
離に構成でき、前記高温側構造体から前記低温側構造体
への熱移動量を一層低減できる。また、前記耐熱金属体
の前記凹部に金属ワイヤを配置することによって、前記
凹部の形状を確実に保持できる。
【0013】この遮熱ガスケットを、シリンダヘッドと
排気マニホルドとの間に配置される排気マニホルド用ガ
スケットに適用した場合には、冷却水で冷却されている
前記シリンダヘッドが前記低温側構造体に対応し、排気
ガスが通過する前記排気マニホルドが前記高温側構造体
に対応し、しかも、前記遮熱板は前記孔部に沿ってL字
形に延びている。従って、この遮熱ガスケットでは、高
温部と高温の排気ガスの通過部はL字形の耐熱鋼板の前
記遮熱板の端面から流入するのみであり、熱流断面積を
小さくでき、前記排気マニホルドから前記シリンダヘッ
ドへの熱移動量を低減できる。しかも、この遮熱ガスケ
ットは、内部へ折り込まれた凹部によって環状の断面H
字形に形成されるので、前記排気マニホルドから前記シ
リンダヘッドへの熱の流入経路となる端面は、内側に折
り曲げられており、熱流の通過長さが長くなり、遮熱効
果が大きくなる。この時、前記耐熱金属体の面から面へ
通過する熱は、内側の中空部が真空層であるので、面を
通じての熱移動量は少なく、ほとんど問題にならない程
度である。
【0014】上記のように、この遮熱ガスケットでは、
熱流はほとんど前記高温側構造体の壁面から流入し、側
面部を通って前記低温側構造体へ流入する。この時の熱
移動量Qを計算すると、Q=(λ/δ)・A・ΔTで表
される。ここで、λは耐熱金属体の熱伝導率、δはガス
ケット両面間の距離、Aはガスケット面の全面積、及び
ΔTは高温側構造体と低温側構造体との間の温度差であ
る。内部に真空層を持たない従来の遮熱ガスケットで
は、λ=30W/m2 ・K、δ=2mmであるとする
と、 Q1 =(30/0.002)・A・ΔT=15000A
・ΔT 真空層を持つこの発明の遮熱ガスケットでは、a=A/
50、δ=10mmであるとすると(但し、aは端面部
材の断面積、δは屈曲した部分の長さ)、 Q2 =(30/0.01)・(A/50)・ΔT=60
A・ΔT 以上のことより、この発明による遮熱ガスケットは、従
来の遮熱ガスケットに比較して、250分の1の熱流の
減少ができる。即ち、真空中の熱伝導は、空気中の熱伝
導に比較して圧倒的に小さくなり、真空中での熱伝導
は、側壁からの熱伝導が支配的になる。このことより、
構造体間には、空気を封入するよりも真空に維持するこ
とが、熱通過率を大幅に低減できる。また、ガスケット
については、接触面積が極めて重要なので、耐熱性のあ
る金属板が高熱側に金属ワイヤ即ち針金も耐熱性があ
り、高硬度とし、高温度で変形が発生しないようにす
る。
【0015】
【実施例】以下、この発明による遮熱ガスケットの実施
例を説明する。この遮熱ガスケットは、高温側構造体と
低温側構造体との間に配置され、内部に真空層を形成す
るように屈曲成形された耐熱金属体、該耐熱金属体の中
空形状を保持するため前記真空層内に配置された金属ワ
イヤ及び前記耐熱金属体と前記高温側構造体との間に介
在された遮熱板を有し、図1に示すように、シリンダヘ
ッド1と排気マニホルド2との間に配置される排気マニ
ホルド用ガスケットを構成する遮熱ガスケット3、或い
は図5に示すように、タービン25とコンプレッサ26
を備えたターボチャージャに組み込まれた遮熱ガスケッ
ト30として適用される。
【0016】まず、図1〜図4を参照して、この発明に
よる遮熱ガスケットを排気マニホルド用ガスケットに適
用した一実施例について説明する。図1はこの発明によ
る遮熱ガスケットを排気マニホルド用ガスケットに適用
した一実施例を示す概略断面図、図2は図1に組み込ま
れている遮熱ガスケットを示す斜視図、図3は図1の遮
熱ガスケットの符号Aの部分を示す拡大断面図、及び図
4は図3の遮熱ガスケットの一部を示す拡大断面図であ
る。
【0017】この実施例における多気筒エンジンは、図
1に示すように、冷却水ジャケット12を備えたシリン
ダブロック11、シリンダブロック11に形成された孔
部に嵌合したシリンダライナ18、シリンダライナ18
で形成されるシリンダ内を往復動するピストン14、シ
リンダブロック11にガスケット19を介して固定され
たシリンダヘッド1を有している。シリンダヘッド1に
は、排気ポート15及び冷却水ジャケット12が形成さ
れている。排気ポート15のバルブシート20には、排
気ポート15を開閉するため排気バルブ17が配置され
ている。
【0018】多気筒エンジンおいて、シリンダヘッド1
の排気ポート15には、分岐通路を含む排気ガス通路1
6を備えた排気マニホルド2が排気マニホルド用ガスケ
ットを介在して取り付けられている。排気マニホルド用
ガスケットは、シリンダヘッド1と排気マニホルド2と
が対向する取付面21,22間のシールを行うため、取
付面21,22間に挟持して配置されている。多気筒エ
ンジンは、シリンダヘッド1の排気口端面には該気筒数
に対応する数の排気ポート15が開口されているので、
該気筒数だけの排気マニホルド用ガスケットが配置され
ている。これらの複数個の排気マニホルド用ガスケット
は、例えば、連結板で互いに連結して1つの排気マニホ
ルド用ガスケットとして構成してもよく、或いは排気マ
ニホルド用ガスケットの1枚の金属製薄板に連結板とな
る連結部を一体に形成して一体構造に構成することもで
きる。排気マニホルド2については、気筒数(V型エン
ジンでは、片側の気筒数の数)に対応した数の分岐管は
集合部で集合して後流の排気管に接続されている。
【0019】この排気マニホルド用ガスケットには、シ
リンダヘッド1に形成された排気ポート15に連通する
排気ガス通路13が形成されている。この排気マニホル
ド用ガスケットは、排気ガス通路16を備えた高温側構
造体の排気マニホルド2と排気ポート15を備えた低温
側構造体のシリンダヘッド1との間、即ち、排気マニホ
ルド2の端面即ち取付面22とシリンダヘッド1の排気
ポート15の端面即ち取付面21との間に挟持され、排
気マニホルド2とシリンダヘッド1とはボルト等で固定
されている。そして、排気マニホルド用ガスケットは、
シリンダヘッド1の取付面21と排気マニホルド2の取
付面22との間の気密性を保持して排気ガスの漏洩を防
止すると共に、排気マニホルド2からシリンダヘッド1
への熱流を防止するように構成されている。
【0020】この排気マニホルド用ガスケットは、遮熱
ガスケット3から構成されており、内部に真空層10を
形成するように中空体として屈曲成形された耐熱金属体
5、該耐熱金属体5の中空形状を保持するため真空層1
0内に配置された金属ワイヤ7及び耐熱金属体5と排気
マニホルド2の取付面22との間に介在された遮熱板4
を有している。遮熱板4は、耐熱金属体5に形成された
孔部側の排気ガス通路13に沿って延びる断面L字形の
屈曲部8を備え、排気ガス通路13を覆っている。耐熱
金属体5には、中空体の内部へ折り込まれた環状の断面
H字形の凹部6が形成され、凹部6には真空層10内に
配置された金属ワイヤ7と同様の金属ワイヤ7が配置さ
れている。耐熱金属体5は、耐熱性に富んだNi−Cr
系合金又はSUSの薄板から構成されている。金属ワイ
ヤ7は断面が円形に形成され、金属ワイヤ7と耐熱金属
体5との接触面が可及的に低減されている。更に、耐熱
金属体5の真空層10側の内面には、Ag又はCrの鏡
面メッキから成る輻射熱遮蔽コーティング層9が被覆さ
れているか、又はAg又はCrの鏡面メッキされた薄板
を積層してもよい。更に、耐熱金属体5は、少なくとも
シリンダヘッド1側の半径方向内側部分と遮熱板4の屈
曲部8の外周面との間には、僅かな隙間33が形成され
て非接触状態に構成され、耐熱金属体5から遮熱板4の
屈曲部8への熱伝導経路の短絡が遮断されている。
【0021】この排気マニホルド用ガスケットは、上記
のように、耐熱金属体5及び金属ワイヤ7自体を構成す
る材料の熱伝導率を低減できないが、耐熱金属体5が中
間層として真空層10を有し、耐熱金属体5の内面には
輻射率の優れたAg又はCrメッキによる輻射熱遮蔽コ
ーティング層9がメッキされているので、高温側の排気
マニホルド2からの輻射熱が遮断されてシリンダヘッド
1への熱伝達が低減され、シリンダヘッド1の遮熱度を
大幅にアップでき、冷却水損失を低減でき、エンジン性
能を向上できると共に、ラジエータの能力を低減して小
型化でき、しかも高温の排気ガスをターボチャージャに
供給することによって多大の熱エネルギーを回収でき
る。しかも、耐熱金属体5と金属ワイヤ7との接触面積
は極めて小さく、高温側の排気マニホルド2から低温側
のシリンダヘッド1への熱通過率が大幅に小さくなり、
排気マニホルド2からシリンダヘッド1への熱流が低減
して熱伝達率は大幅に低減される。また、金属ワイヤ7
は耐熱金属体5の真空層10を堅固に維持できる。
【0022】次に、図5を参照して、この発明による遮
熱ガスケットをターボチャージャに適用した別の実施例
について説明する。なお、この遮熱ガスケットは、図示
の実施例では発電・電動機を持つターボチャージャにつ
いて説明されているが、発電・電動機を有していないタ
ーボチャージャについても同様に適用できる。
【0023】図5に示されたターボチャージャは、エン
ジンから排出される高温の排気ガスの熱エネルギーを利
用して駆動されるものであり、タービンハウジング28
内に配置されたタービン25、タービン25を一端に固
定し且つハウジング29に軸受32を介して回転可能に
支持されているシャフト24、シャフト24の他端に固
定されたコンプレッサ26、シャフト24に設けられた
発電・電動機27を有している。このターボチャージャ
において、ハウジング29とタービンハウジング28と
の間には遮熱ガスケット30が配置されている。タービ
ンハウジング28には、エンジンから排気される高温の
排気ガスが流れるため、高温になっている。即ち、ター
ビンハウジング28が高温側構造体に相当し、ハウジン
グ29は低温側構造体に相当する。発電・電動機27
は、シャフト24に固定された永久磁石から成る回転子
23と回転子23に対して設けられたステータ33とか
ら構成されている。
【0024】このターボチャージャに組み込まれた遮熱
ガスケット30は、上記実施例の遮熱ガスケットと同様
の構成及び作用効果を有するものであるので、その構成
及び作用効果についての説明は省略する。また、遮熱板
31は、上記実施例の遮熱板4と同様の作用効果を有し
ているものであり、ハウジング29のタービンハウジン
グ28側を覆うように配置されている。このターボチャ
ージャは、ハウジング29とタービンハウジング28と
の間に遮熱ガスケット30及び遮熱板31が配置されて
いるので、タービン25を通過する排気ガスの熱はター
ビンハウジング28からハウジング29へ伝達されず、
ハウジング29側に設けられている軸受32及び回転子
23の永久磁石への熱影響が低減され、軸受32の焼き
付き、永久磁石の減磁等の発生を防止することができ
る。
【0025】
【発明の効果】この発明は、上記のように構成されてお
り、次のような効果を有する。即ち、この遮熱ガスケッ
トは、内部を真空層の中空体に形成された耐熱金属体、
該耐熱金属体の中空形状を保持するため前記中空体内に
配置された金属ワイヤ及び前記耐熱金属体と高温側構造
体との間に介在された遮熱板を有するので、高温側構造
体から低温側構造体への熱移動量が大幅に低減され、従
来のように空気層及び断熱材で遮熱層を構成したものに
比較して遮熱率を大幅に向上させることができる。しか
も、前記耐熱金属体の内面にAg,Crメッキによる輻
射熱遮蔽コーティング層の形成又は薄板の積層によっ
て、高温側構造体から低温側構造体への輻射熱が前記コ
ーティング層又は前記薄板で遮蔽されて熱通過率が低減
されて遮熱度を大幅にアップできる。
【0026】例えば、この遮熱ガスケットをシリンダヘ
ッドと排気マニホルドとの取付面間の境界面に介在させ
た場合には、前記排気マニホルドから前記シリンダヘッ
ドへの熱移動を遮断し、冷却水損失を低減でき、エンジ
ン性能を向上でき、極めて良好なシール機能も果たすこ
とができる。また、この遮熱ガスケットをターボチャー
ジャに組み込んだ場合には、タービンハウジングとシャ
フトを回転自在に支持するハウジングとの間の熱移動を
遮断でき、シャフトとハウジングとの間に介在した軸受
の焼き付き等を防止でき、また発電・電動機を備えたタ
ーボチャージャでは、回転子を構成する永久磁石の熱に
よる減磁を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による遮熱ガスケットを排気マニホル
ド用ガスケットに適用した一実施例を示す概略断面図で
ある。
【図2】図1の遮熱ガスケットを示す斜視図である。
【図3】図1の遮熱ガスケットの符号Aの部分を示す拡
大断面図である。
【図4】図3の遮熱ガスケットの一部を示す拡大断面図
である。
【図5】この発明による遮熱ガスケットをターボチャー
ジャに適用した別の実施例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダヘッド 2 排気マニホルド 3,30 遮熱ガスケット 4,31 遮熱板 5 耐熱金属体 6 凹部 7 金属ワイヤ 9 輻射熱遮蔽コーティング層 10 真空層 13,16 排気ガス通路 21 シリンダヘッドの取付面 22 排気マニホルドの取付面 23 回転子 24 シャフト 25 タービン 27 発電・電動機 28 タービンハウジング 29 ハウジング 34 ステータ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温側構造体と低温側構造体との取付面
    間に配置された遮熱ガスケットにおいて、内部に真空層
    を構成する中空体に形成された耐熱金属体、該耐熱金属
    体の中空形状を保持するため前記真空層内に配置された
    金属ワイヤ、及び前記耐熱金属体と前記高温側構造体と
    の間に介在された遮熱板を有することを特徴とする遮熱
    ガスケット。
  2. 【請求項2】 前記耐熱金属体には前記内部に折り込ま
    れた凹部が形成され、前記凹部には金属ワイヤが配置さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載の遮熱ガスケ
    ット。
  3. 【請求項3】 前記耐熱金属体はNi−Cr系合金又は
    SUSの薄板で構成されていることを特徴とする請求項
    1又は2に記載の遮熱ガスケット。
  4. 【請求項4】 前記金属ワイヤは断面が円形に形成さ
    れ、前記金属ワイヤと前記耐熱金属体との接触面が可及
    的に低減されていることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれかに記載の遮熱ガスケット。
  5. 【請求項5】 前記耐熱金属体の前記中空部側の内面に
    は、Ag又はCrの鏡面メッキから成る輻射熱遮蔽コー
    ティング層又は薄板が配置されていることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載の遮熱ガスケット。
  6. 【請求項6】 シリンダヘッドと排気マニホルドとの間
    に配置される排気マニホルド用ガスケットに適用され、
    前記シリンダヘッドが前記低温側構造体に相当し且つ前
    記排気マニホルドが前記高温側構造体に相当し、前記遮
    熱板が前記耐熱金属体の前記孔部に沿ってL字形に延び
    て排気ガス通路を覆っていることを特徴とする請求項1
    〜5のいずれかに記載の遮熱ガスケット。
  7. 【請求項7】 ターボチャージャを構成するタービンと
    コンプレッサとを連結するシャフトを回転可能に支持す
    るハウジングとタービンハウジングとの間に配置される
    遮熱ガスケットに適用され、前記ハウジングが前記低温
    側構造体に相当し且つ前記タービンハウジングが前記高
    温側構造体に相当することを特徴とする請求項1〜5の
    いずれかに記載の遮熱ガスケット。
  8. 【請求項8】 前記ターボチャージャは前記シャフトに
    固定された永久磁石から成る回転子と前記回転子に対し
    て設けられたステータとから成る発電・電動機を備えて
    いることを特徴とする請求項7に記載の遮熱ガスケッ
    ト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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