JP3823580B2 - 直噴式火花点火機関 - Google Patents

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    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直噴式火花点火機関に関し、より詳細には、アイドル域を含む低回転時における成層燃焼を安定化する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、直噴式火花点火機関では、低中速・低負荷条件における燃費向上のため、超希薄空燃比による成層燃焼を行っている。このため、吸気や燃焼室内でのガス流動が改善されており、吸気の縦方向の旋回流(タンブル流)が形成され易くなっている。噴射された燃料の噴霧は、このタンブル流によって点火プラグ近傍へと輸送され、燃料混合気が層状をなす。
【0003】
例えば、特開平7−19046号公報には、吸気の旋回流が、燃焼室の排気弁側を下向きに流れた後、凹状のピストン冠面にて反転され、燃焼室の吸気弁側を上向きに流れて燃焼室略中央に配置された点火プラグに向かう順タンブル流を形成するものが開示されている。
【0004】
また、特開平4−112931号公報には、吸気の旋回流が、吸気弁から吸気弁下方に配設された燃料噴射弁の噴射方向線を横断するように導入された後、ピストン冠面にて反転され、点火プラグへ向かう逆タンブル流を形成するものが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの直噴式火花点火機関では、機関をアイドル域のように低速・低負荷条件で運転した場合に、燃焼不良が生じて発生トルクの変動、延いては失火の発生を来すという問題が生じていた。
【0006】
これは、機関回転数が低いため、慣性により吸気の旋回流動が弱まり、圧縮行程においてタンブル流が減衰・崩壊することによる。このため、混合気が分散して成層化せず、燃焼圧が低下するのである。
【0007】
これに対し、噴霧の貫通度を増大して燃料を強制的に輸送する方法が考えられるが、これではタンブル流が発達する高回転時において燃料噴霧が排気弁側のシリンダ壁面に到達するため、未燃率が上昇し、また壁面にて液膜化した燃料が潤滑油に混入するといった懸念がある。
【0008】
燃料輸送の観点からも、噴霧の貫通度を過度に高めることは、成層混合気の形成上不利である。
そこで、本発明は、これらの問題点に鑑み、アイドル域を含む低回転時において、燃料輸送を促進することにより混合気を確実に成層化して、超希薄空燃比による安定した燃焼を可能とすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明は、燃焼室略中央に配置された点火プラグと、燃焼室の一側に配置された吸気弁と、燃焼室の他側に配置された排気弁と、前記吸気弁近傍から燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、混合気を成層化して行う成層燃焼による運転において、機関回転数に応じて前記排気弁を圧縮行程における燃料噴射前の所定時期にて一時的に開く補助排気手段と、を含んで直噴式火花点火機関を構成し、補助排気手段により、成層燃焼による運転において、低回転時にのみ前記排気弁を前記所定時期にて開くこととした。
【0010】
このことにより、以下の作用が得られる。
アイドリングのように機関を低速運転すると、吸気の旋回流動が弱まるため、圧縮行程において、燃焼室内の圧力上昇によりタンブル流が減衰し、崩壊する。
【0011】
このとき、補助排気手段により排気弁を一時的に開くことで、燃焼室と排気ポートとの圧力差により燃焼室内ガスが排気ポートへリークし、燃焼室内には燃料噴射弁先端から点火プラグへ向かう加速度を含むガス流動が誘起する。
【0012】
その後噴射された燃料噴霧は、このガス流動によって点火プラグ近傍へと輸送されて、混合気が成層化する。
ここで、燃料の噴射開始後も排気弁を開いたままにしておくと、未燃料が排気ポートへ吹き抜ける恐れがあるため、排気弁は、その開弁後燃料の噴射開始と略同期して閉じることが好ましい(請求項2)。
【0013】
前記補助排気手段の一態様として、前記排気弁を2種類のカムによって選択的に駆動するように構成するとともに、一方のカムに、排気行程にて排気弁を開く第1カムノーズの他、圧縮行程にて排気弁を一時的に開く第2カムノーズを形成して、補助排気手段を構成する(請求項3)。
【0014】
また別の態様として、前記排気弁側のカムに、排気行程にて排気弁を開く第1カムノーズの他、圧縮行程にて排気弁を一時的に開く第2カムノーズを形成するとともに、そのカムに対するロッカーアームを可変バルブラッシュアジャスタによって支持して、補助排気手段を構成する(請求項4)。
【0015】
この可変バルブラッシュアジャスタは、可動部の行程が機関の運転条件に応じて可変であり、該可動部が機関回転数の上昇に伴ってより深くまで沈み込むことで、排気弁の揚程を減少する。
【0016】
ところで、通常の機関では、吸気弁閉時期が慣性効果を考慮して下死点後30〜50°に設定されており、一般的に、高速機関ほど遅角側へ延期される。
このことは、低回転時における充填効率の損失を来している。
【0017】
そこで、前記排気弁を圧縮行程にて一時的に開く低回転時に、それ以外のときと比して、吸気弁閉時期を早める吸気弁閉時期可変手段を設けた(請求項5)。ここで、前記低回転時の吸気弁閉時期は、下死点近傍であることが好ましい(請求項6)。
【0018】
具体的には、前記吸気弁閉時期可変手段は、前記吸気弁を2種類のカムによって選択的に駆動するように構成するとともに、これらのカムの作動角を異ならせたものであることを特徴としている(請求項7)。
【0019】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、タンブル流の崩壊後も、補助排気手段によって燃料噴霧を点火プラグ近傍へ輸送することができるため、成層燃焼による運転において、アイドル域を含む低回転時に安定した燃焼が可能となる。
【0020】
また、タンブル流による燃料輸送が可能な運転条件では、圧縮行程における排気弁の駆動を休止することで、消費エネルギを削減するとともに、圧縮比の低下を回避することができる。
【0021】
請求項2に係る発明によれば、未燃量の吹き抜けを確実に防止して、排気の汚染を回避することができる。
請求項3に係る発明によれば、第2カムノーズを有するカムと、これを有しないカムとを含んで前記補助排気手段を構成することで、圧縮行程における排気弁の駆動/休止を、運転条件に応じて容易に切り換えることができる。
【0022】
請求項4に係る発明によれば、タンブル流による燃料輸送が可能な運転条件では、排気弁の揚程を減少して燃焼室内ガスのリークを実質的になくすことができる。このため、簡易かつ廉価な構成で、圧縮行程における排気弁の駆動/休止を切り換えることができる。
【0023】
請求項5に係る発明によれば、運転条件に応じた吸気弁閉時期を設定することで、充填効率を改善することができる。特に、低回転時における充填効率が向上することで、リークによる熱効率の低下を補償して、出力を増大することができる。また、リークガス流量を増すこともできるため、燃料噴霧をより確実に輸送して、燃焼をさらに安定化することもできる。
【0024】
請求項6に係る発明によれば、低回転時の吸気弁閉時期が最適化され、充填効率がさらに高まるため、燃焼室内のガス流動をより活性化して、燃料噴霧をより確実に、且つ迅速に輸送することができる。
【0025】
請求項7に係る発明によれば、作動角の異なる2種類のカムを含んで吸気弁閉時期可変手段を構成することで、吸気弁閉時期を、運転条件に応じて容易に変更することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る直噴式火花点火機関の構成を示したものである。
【0027】
これを参照すると、1はシリンダブロック、2はシリンダブロック上に固定されたシリンダヘッド、3はシリンダブロック2内に摺動自在に挿入されたピストン、4はシリンダブロック1及びシリンダヘッド2の内壁面とピストン3の冠面との間に形成された燃焼室を示す。
【0028】
シリンダヘッド2には、略対向して位置する吸気ポート5と排気ポート6とが設けられている。
吸気ポート5は、吸気行程にて気筒列方向と直交する方向の一側より吸気を導入し、排気ポート6は、膨張行程後、排気行程にて他側より排気を排出する。
【0029】
また、吸気ポート5は、燃焼室4内に吸気の縦方向(矢印T)の旋回流動を形成し易い角度をもって燃焼室4と連通しており、成層燃焼に際して強いタンブル流が生成され、混合気が成層化する。
【0030】
吸気ポート5の開口部には吸気弁7が、排気ポート6の開口部には排気弁8が介装されている。
これら吸気弁7及び排気弁8は、各弁軸がシリンダヘッド2に埋設された弁ガイド9i 及び9e に摺動自在に挿入されており、当該弁軸の端部には、二割りコレット10i 及び10e を介して弁スプリングリテーナ11i 及び11e が固着されている。
【0031】
また、弁スプリングリテーナ11i 及び11e には、シリンダヘッド2との間に圧縮状態で装着される弁スプリング12i 及び12e の作用力が、吸気弁7及び排気弁8の閉弁方向に作用している。
【0032】
吸気弁7の弁軸端部は、アジャストシム13i を介してロッカーアーム14に当接しており、吸気弁7は、ロッカーアーム14の上面にて摺接する吸気弁作動カム15の機能により往復運動して、吸気ポート5を開閉する。
【0033】
弁すきまは、図示しないバルブラッシュアジャスタによってロッカーアーム14を支持することにより、調整してもよい。
一方、排気弁8の弁軸端部は、アジャストシム13e を介して後述する可変ロッカーアーム16に当接している。
【0034】
前記可変ロッカーアーム16の上面には、後述する排気弁作動カム17が摺接しており、排気弁8は、排気弁作動カム17の機能により往復運動して、排気ポート6を開閉する。
【0035】
前記可変ロッカーアーム16の制御は、エンジンコントロールユニット18の出力信号に基づいて、行われる。
エンジンコントロールユニット18は、機関回転数、負荷及び水温に基づいて、圧力制御弁19により、オイルポンプ20から供給される油圧を調整する。
【0036】
シリンダヘッド2にはまた、点火プラグ21が燃焼室4の略中央に位置するように埋設されるとともに、燃料噴射弁22が吸気弁7近傍の側部に埋設され、該燃料噴射弁22から燃焼室4内に燃料を斜め下向きに直接噴射するようにしてある。
【0037】
次に、排気弁8の動弁機構について説明する。
図2を参照すると、(a)に一気筒に対する排気弁作動カムを、また(b)及び(c)に、それぞれ(a)のB−B断面図及びC−C断面図を示す。
【0038】
このように、本実施形態では、排気弁側に可変式動弁機構が設けられており、排気弁作動カム17は、第1排気カム31及び第2排気カム32が排気側カムシャフト33に一体的に形成された構造となっている。
【0039】
これら第1排気カム31及び第2排気カム32のうち、第1排気カム31には、排気行程にて排気弁8を開く第1カムノーズ31a の他、圧縮行程にて排気弁8を一時的に開く第2カムノーズ31b が設けられている。一方、第2排気カム32には、前記第1排気カムの第1カムノーズ31a と同一のプロファイルを有する第1カムノーズ32a のみが設けられている。
【0040】
第1排気カム31及び第2排気カム32の切り換えは、図3に示す可変ロッカーアーム16により、上述のごとく機関の運転条件に応じて行われる。
本実施形態に係る可変ロッカーアーム16は、中央に位置して第1排気カム31と摺接する第1ロッカーアーム41と、その両側に配置して第2排気カムと摺接する第2ロッカーアーム42とを含み、これらがロッカーシャフト43に回動自在に装着された構成となっている。
【0041】
尚、排気弁8は、第2ロッカーアーム42に当接している。
第1排気カム31或いは第2排気カム32の選択は、第1ロッカーアーム41及び第2ロッカーアーム42の連結/分離により行われる。
【0042】
これらを連結して駆動する場合は、ロッカーシャフト油路44に供給される切換用油圧によって油圧プランジャー45が押され、レバー46が第1排気カムと第2排気カム42とを結合する。
【0043】
一方、分離して駆動する場合は、レバーがリターンスプリング47によって押し戻される。ここで、第2カムノーズ31b の作用はロストモーション機構48によって吸収され、排気弁8は、第2排気カム32によって駆動する。
【0044】
図4は、アイドル域を含む低回転時における吸排気弁開期間を示す線図である。
図中Ai1、Ai2及びAigは、それぞれ燃料噴射開始時期、燃料噴射終了時期及び点火時期を示す。
【0045】
機関を超希薄空燃比で運転する場合、燃料噴射時期(Ai1〜Ai2)は、燃料輸送及び噴霧形状の要求から、図示のごとく圧縮行程後期となる。
このとき、アイドル域を含む低回転時には、吸気の旋回流動が弱まり、圧縮行程の途中でタンブル流が減衰・崩壊するため、噴射された燃料は燃焼室4内に分散し、混合気が成層化されない。
【0046】
このことは、異常燃焼の原因となる。
このため、本実施形態では、アイドル域を含む低回転時に、第2カムノーズによって、排気弁8を圧縮行程における燃料噴射時期前の所定時期(以下、補助排気期間θexh ′と称す。)にて一時的に開く。
【0047】
これが補助排気手段に相当する。
ここで、噴射された未燃料の排気ポート6への吹き抜けを防止するため、補助排気期間θexh ′の終端は、燃料噴射開始時期Ai1と略一致させる。
【0048】
このように、圧縮行程において排気弁8を一時的に開くと、燃焼室4内に、図5の矢印で示すようなガス流動が発生する。
このガス流動は、燃焼室4と排気ポート6との圧力差により、燃焼室内ガスが排気ポート6へリークして生じるものであり、圧力変動は燃焼室4内全体に及ぶため、燃料噴射弁22から噴射された燃料の噴霧に対して、燃料噴射弁22先端から点火プラグ21へ向かう加速度が付される(矢印F)。
【0049】
これにより、燃料が点火プラグ21近傍へと輸送され、混合気を成層化することができる。
機関回転数が上昇し、吸気の旋回流動が発達してタンブル流による混合気の成層化が可能な運転条件では、圧縮行程にて排気弁8を開くと、充填効率が悪化するため圧縮比の低下を来し、却って燃費を損する。
【0050】
そこで、アイドル域を含む低回転時以外の運転条件では、上述の可変式動弁機構により、排気弁8を第2排気カム32によって駆動する。
次に、本発明の第2の実施形態に係る直噴式火花点火機関について説明する。
【0051】
本実施形態は、第1の実施形態と比較して、排気弁側の動弁機構が異なる構造を有することが特徴である。以下、図6を参照して、その基本構成を示す。
本実施形態に係る排気弁作動カム61は、第2カムノーズ31b を有する第1排気カム31から構成されており、対するロッカーアーム62には、通常のY字型のものが採用されている。
【0052】
ロッカーアーム62は、可変バルブラッシュアジャスタ63によって支持されている。可変バルブラッシュアジャスタ63には、図示しないクランクシャフトに取り付けられたオイルポンプ20から常時オイルが供給され、弁すきまが常に0に保たれている。前記オイルは、圧力制御弁19によって最適な圧力に調整されている。
【0053】
また、可変バルブラッシュアジャスタ63内部の高圧室には、外部と連通する油孔が設けられており、該油孔から流出するオイル流出量は、流量制御弁64によって機関の運転条件に応じて調整される。
【0054】
即ち、図7に示すように、高圧室からのオイル流出量を、アイドル域を含む低回転時では、弁すきまを0に保つために必要な流出量 =Qloとし、それ以外の運転条件では、例えばエンジン油圧Ps を閥値として、流出量 =Qhiに切り換えるのである。
【0055】
このことにより、タンブル流による混合気の成層化が可能な運転条件(設例では、エンジン油圧≧Ps の範囲)では、可変バルブラッシュアジャスタ63の可動部がより深くまで沈み込む(リークダウンする)ため、その分だけ排気弁8の揚程が減少し、第2カムノーズによるリフトを実質的になくすことができる。
【0056】
尚、本実施形態ではオイル流出量を段階的に切り換える例を示したが、流量制御弁63によれば無段階に変動させることもできる。この場合も、オイル流出量を機関回転数の上昇方向に増量することは言うまでもない。
【0057】
以上述べたように、第2の実施形態によれば、簡易かつ廉価な構成で、圧縮行程における排気弁の駆動/休止を切り換えることができる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0058】
本実施形態は、吸気弁側に可変式動弁機構を設けたことが特徴である。以下、図8を参照して、その基本構成を示す。
本実施形態に係る吸気弁作動カム81は、作動角の異なる2種類のカムを有する。即ち、低回転時用吸気カム82及び高回転時用吸気カム83である。
【0059】
これら低回転時用吸気カム82と高回転時用吸気カム83の切り換えは、前述のものと同様の構造を有する可変ロッカーアーム84によって行われる。
図9に、前記各吸気カム82及び83による吸気弁開期間θint 、排気弁開期間θexh 及び補助排気期間θexh ′を示す。
【0060】
吸気弁閉時期は、アイドル域を含む低回転時には、下死点近傍( =Ivc1 )に設定され、それ以外の運転条件では、吸気の慣性を考慮した最適なタイミング( =Ivch )に設定されている。
【0061】
これが、吸気弁閉時期可変手段に相当する。
このように、吸気弁開期間θint を機関の運転条件に応じて切り換えることで、特に、低回転時における充填効率を改善することができる。従って、燃焼室内ガスが排気ポート6へリークすることによる熱効率の低下を補償して、出力を増大することができる。また一方で、リークガス流量を増すこともできるため、燃料噴霧をより確実に輸送して、燃焼をさらに安定化することもできる。
【0062】
以上述べてきたように、本発明によれば、機関を超希薄空燃比で運転する場合に、タンブル流が崩壊した後も燃料噴霧を点火プラグ近傍へと確実に輸送することができるため、アイドル域を低回転化することができ、また、燃焼をより安定なものとすることができる。
【0063】
尚、以上の説明では、カム駆動式の動弁機構を有する機関に適用した例について示したが、電磁駆動式の動弁機構を有する機関に適用しても、本発明を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る直噴式火花点火機関の概略構成図
【図2】同上直噴式火花点火機関の排気弁作動カムを示す図
【図3】可変ロッカーアームの一例を示す図
【図4】本発明の第1の実施形態における吸排気弁開期間を示す線図
【図5】低回転時の燃料噴射直前における燃焼室内ガスの挙動を示す図
【図6】本発明の第2の実施形態に係る直噴式火花点火機関の排気弁側動弁機構を示す図
【図7】可変バルブラッシュアジャスタの特性を示す図
【図8】本発明の第3の実施形態に係る直噴式火花点火機関の吸気弁側動弁機構を示す図
【図9】同上実施形態における吸排気弁開期間を示す線図
【符号の説明】
1 シリンダブロック
2 シリンダヘッド
3 ピストン
4 燃焼室
5 吸気ポート
6 排気ポート
7 吸気弁
8 排気弁
9 弁ガイド
12 弁スプリング
14 ロッカーアーム
15 吸気弁作動カム
16 可変ロッカーアーム
17 排気弁作動カム
18 エンジンコントロールユニット
19 圧力制御弁
20 オイルポンプ
21 点火プラグ
22 燃料噴射弁
31 第1排気カム
32 第2排気カム
63 可変バルブラッシュアジャスタ
82 低回転時用吸気カム
83 高回転時用吸気カム

Claims (8)

  1. 燃焼室略中央に配置された点火プラグと、
    前記燃焼室の一側に配置された吸気弁と、
    前記燃焼室の他側に配置された排気弁と、
    前記吸気弁近傍から前記燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と
    混合気を成層化させて行う成層燃焼による運転において、機関回転数に応じて前記排気弁を圧縮行程における燃料噴射前の所定時期にて一時的に開く補助排気手段と、を含んで構成され、
    前記補助排気手段は、前記成層燃焼による運転において、低回転時にのみ前記排気弁を前記所定時期にて開く直噴式火花点火機関。
  2. 前記補助排気手段が、前記排気弁を、その開弁後燃料の噴射開始と略同期して閉じることを特徴とする請求項1記載の直噴式火花点火機関。
  3. 前記排気弁を2種類のカムによって選択的に駆動するように構成するとともに、一方のカムに、排気行程にて排気弁を開く第1カムノーズの他、圧縮行程にて排気弁を一時的に開く第2カムノーズを形成して、前記補助排気手段を構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の直噴式火花点火機関。
  4. 前記排気弁側のカムに、排気行程にて排気弁を開く第1カムノーズの他、圧縮行程にて排気弁を一時的に開く第2カムノーズを形成するとともに、そのカムに対するロッカーアームを機関回転数の上昇に伴って可動部の行程が増す可変バルブラッシュアジャスタによって支持して、前記補助排気手段を構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の直噴式火花点火機関。
  5. 前記排気弁を圧縮行程にて一時的に開く低回転時に、それ以外のときと比して、吸気弁閉時期を早める吸気弁閉時期可変手段を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の直噴式火花点火機関。
  6. 前記吸気弁閉時期可変手段が、前記低回転時の吸気弁閉時期を下死点近傍に設定することを特徴とする請求項5記載の直噴式火花点火機関。
  7. 前記吸気弁閉時期可変手段は、前記吸気弁を2種類のカムによって選択的に駆動するように構成するとともに、これらのカムの作動角を異ならせたものであることを特徴とする請求項5又は請求項6記載の直噴式火花点火機関。
  8. 燃焼室の略中央に配置された点火プラグと、
    前記燃焼室の一側に配置された吸気弁と、
    前記燃焼室の他側に配置された排気弁と、
    前記吸気弁近傍から前記燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、
    低回転時に前記排気弁を圧縮行程における燃料噴射前の所定時期にて一時的に開く補助排気手段と、を含んで構成され、
    前記補助排気手段は、前記排気弁を、その開弁後燃料の噴射開始と略同期して閉じる
    直噴式火花点火機関。
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