JP3823135B2 - 排ガス浄化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、焼却炉から排出される燃焼排ガス中の特にはダイオキシンなどに代表される環境汚染物質等を、光触媒反応によって高温のまま酸化分解してこれを浄化でき、しかも既設の焼却炉にも装着できる排ガス浄化装置の提供に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
焼却炉から排出される燃焼排ガスを処理対象とする排ガス浄化装置として、従来は、燃焼排ガス排出路に電気集塵機やバグフィルター或いはサイクロンなどを設けて燃焼排ガス中のダストを除去するようにしたものや、活性炭や活性コークス等の吸着剤を備えて燃焼排ガス中のダイオキシン等を吸着除去するようにしたものが知られている。
【0003】
また、特開平5−285342号公報には、燃焼排ガス中に光触媒を混入して排ガス分解塔に導入し、排ガス分解塔中において低圧水銀灯によって紫外線を照射し、排ガス分解塔に続く集塵器によって光触媒を回収する装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平5−285342号公報に記載された装置によると、光触媒を燃焼排ガス中に混入するものであるので、排ガスの透明度をあまり高くすることができないため、光源に比較的近い領域に存在する光触媒は十分な機能を発揮することができるものの、光源からある程度離れた光触媒はほとんど励起光の照射を受けないためにその機能を十分に発揮できず、全体としては、光触媒による排ガス処理の効率が著しく低下するという欠点があった。
【0005】
また、処理後の分解ガスから光触媒を分離回収するために集塵機が必要となり、装置が全体として複雑化し、高価なものになるという問題もあった。
【0006】
一方、電気集塵機やバグフィルター、或いはサイクロンなどを設けて燃焼排ガス中の例えばダイオキシンなどの有害物質を回収除去する装置にあっては、燃焼排ガス中に含まれているダイオキシンのうち、ダスト中に含まれているものはダストとともに除去できるものの、非常に微細な飛灰に付着したダイオキシンや低沸点のガス状ダイオキシンを除去することができないという問題があった。
【0007】
また、例えば集塵機でこのような有害物質を回収除去する場合、焼却炉から排出された燃焼排ガスが高温であるため、集塵機へ導入する前に冷却装置を使用して急冷することが必要となり、装置が全体として複雑化し、高価なものになっていた。バグフィルターやサイクロンを使用する装置にあっても同様のことがいえる。
【0008】
そのため、チタン、バナジウム、白金などの金属触媒による酸化分解や還元分解を補助的な手段として導入することが提唱されている。しかし、金属触媒による酸化分解や還元分解法によると、有効な温度雰囲気が230℃付近であってしかも狭いため、上述したように、冷却装置を使用して燃焼排ガスを急冷したその後に集塵機やバグフィルター、サイクロンに導入しているから、冷やされた燃焼排ガスを再度加熱して高温にする必要があるなど、燃焼排ガスの温度管理が誠に厄介であった。
【0009】
また、上述した活性炭や活性コークス等の吸着剤による処理では、理論上は低沸点のガス状ダイオキシンを除去することができるものの、ダイオキシンを吸着した使用済みの廃吸着剤の二次処理が必要になるし、燃焼排ガス温度が150℃以上であると折角吸着させたダイオキシンが脱離して放出されることがあるとか、活性炭の吸着性能が低下して所望する吸着除去を行えなくなるとか、また、燃焼排ガス温度は変動することが常であるため、高温になると吸着していたダイオキシンが脱離して燃焼排ガス中に再飛散する等、様々な問題が顕在化していた。
【0010】
本発明は以上のような課題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、焼却炉から排出される燃焼排ガス中の特にはダイオキシンなどに代表される環境汚染物質等を、光触媒によって高温のまま酸化還元分解し、これにより、大気中に放出できる程度にまで浄化することができ、既設の焼却炉にも装着できる排ガス浄化装置を提供せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
そのために本願各請求項に記載の発明が採用した手段の要旨とするところは、叙上の特許請求の範囲に記載の通りである。
【0012】
このような構成を採用した請求項1に記載の発明にかかる排ガス浄化装置によると、光触媒体を収容した筒体の中に焼却炉から排出される燃焼排ガスを導入して筒体中に収容された光触媒体と接触させることができ、筒体の外側に光源が配置されており、筒体の内部に光触媒体が収容されていても、筒体が紫外線透過性を有しているから、光源から照射された励起光を光触媒体に確実に照射できてこれを効率的に光励起することができ、さらに、酸化チタンの熱励起による励起作用が加わってこれらを相乗的に作用させることができる。すなわち、燃焼排ガスを例えば温度調節することなく光触媒体に接触させた場合であっても、燃焼排ガスに含まれる特にはダイオキシンなどの環境汚染物質を効率的に酸化分解でき(無害化でき)、燃焼排ガスを大気中に放出できる程度にまで浄化することができる。
【0013】
また、本発明に係る排ガス浄化装置によると、燃焼排ガス排出路と排ガス浄化装置との連結部近傍に空気供給用パイプが連結され、筒体中心部に空気供給できるように構成されているため、上記各請求項に記載の排ガス浄化装置が具有する作用に加えて、特には、酸素不足になりがちな筒体中心部の光触媒に対して空気(酸素)を十分に供給できる。すなわち、筒体中心部の光触媒に対しても十分な酸素を接触させることができ、上述したように、筒体中心部において、反応性に富んだ活性種(スーパーオキサイドイオン(O2-)や水酸ラジカル(・OH))が生成し、燃焼排ガス中の環境汚染物質を酸化還元分解することができる(無害化できる)。
【0014】
さらにまた、例えば集塵機やバグフィルター、サイクロン等を使用する従来の浄化装置とは異なり、焼却炉から排出された燃焼排ガスを冷却装置を使用して急冷するとか、冷やされた燃焼排ガスを再度加熱して高温にする必要も無く、燃焼排ガスの温度管理が不要となり、また、活性炭や活性コークス等吸着剤によって吸着する装置とは異なり、使用済み廃吸着剤の二次処理が不要となる。
【0015】
さらに、本発明に係る排ガス浄化装置によると、ガス浄化装置に対して燃焼排ガスを温度調節することなく供給するため、燃焼排ガスの厄介な温度管理が不要となる。すなわち、上記各請求項に記載の発明に係る排ガス浄化装置が具有する作用に加えて、燃焼排ガスを急冷するための冷却装置や、冷やされた燃焼排ガスの再度加熱装置が不要となる。
【0016】
特に、請求項2記載の発明に係る排ガス浄化装置によると、排ガス浄化装置の両端を燃焼炉の燃焼排ガス排出路に連結させ、燃焼排ガスを当該排ガス浄化装置を介して循環させることができる。よって、叙上の作用に加えて、燃焼排ガス中に仮にファーストパスで処理できなかった環境汚染物質があったとしてもこれらを確実に酸化還元分解処理でき(無害化でき)、全体の分解処理効率の向上が図れる。
【0017】
請求項3載の発明に係る排ガス浄化装置にあっては、石英ガラス製の外筒と石英ガラス製の内筒とからなる二重の筒体として構成されており、請求項4載の発明に係る排ガス浄化装置にあってはさらに外筒と内筒の間に石英ガラス製の補強板が介装されているから、上記各請求項に記載のガス浄化装置が具有する作用に加えて、筒体の強度アップが図れてこれを大型化することができ、多量の光触媒体が収容できる。また、筒体の外側に、光触媒体の励起光を放射する光源を備えることができる。
【0018】
請求項5に記載の発明に係る排ガス浄化装置によると、光源として、254nm付近に極大波長を有する紫外線を放射する殺菌ランプと、380nm付近に極大波長を有する紫外線を放射するブラックライトとが組み合せ使用されているから、殺菌ランプから放射される紫外線で光触媒体表面を励起することができ、ブラックライトより放射される紫外線は光触媒体を通過して筒体の内部まで透過させることができる。すなわち、上記各請求項に記載の排ガス浄化装置が具有する作用に加えて、筒体の中央部にある光触媒体に対して十分に励起光を照射でき、その光触媒機能を発揮させることができる。
【0019】
請求項6に記載の発明に係る排ガス浄化装置によると、筒体や補強板にエンボス加工が施されているから、光源から放射される励起光を乱反射させることができる。すなわち、上記各請求項に記載の排ガス浄化装置が具有する作用に加えて、特には、光源から離れた光触媒に対しても、励起光を十分に照射でき、その光触媒機能を発揮させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明に係る排ガス浄化装置の実施の形態を、図面に示す具体的な実施例に基いてさらに詳細に説明するが、これは代表的なものを示したものであり、その要旨を越えない限り、以下の実施例により本発明が限定されるものではない。
【0021】
本発明において、光触媒体10は、多孔質担体の表面に光触媒微粒子を担持させたもののことであり、多孔質の担体としては、ニッケル−カドミウム、ステンレス鋼、バーマロイ、アルミニウム合金、銅等の代表される多孔質金属と、活性炭、活性アルミナ、シリカゲル、多孔質ガラス等に代表される多孔質のセラミックスとを例示することができるが、他のものにくらべて表面積が大きいこととコストの観点から、活性炭、活性アルミナ、シリカゲルなどの多孔質のセラミックスを担体として使用することが好ましい。なお、多孔質の担体の形状は、粒状、板状、円筒状、角柱状、円錐状、球状、ラグビーボール状などどのような形状であっても良い。
【0022】
光触媒15とは、結晶の伝導帯と価電子帯との間のエネルギーギャップよりも大きなエネルギー(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射したときに荷電子帯中の電子の励起(光励起)が生じて、電導電子と正孔を生成しうる物質のことであり、例えば、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛、酸化バナジウム、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化第二鉄、チタン酸ストロンチウ、硫化カドミウムなどを例示することができ、これらのうち1種又は2種以上を使用することができる。他のものに比べて優れた光触媒作用を発揮するという点では、酸化チタンを使用することが好ましい。また、結晶性の酸化チタンとしては、アナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型のものがあり、どれを使用しても構わないが、このうち最も優れた光触媒作用を発揮するという観点からは、アナターゼ型の酸化チタンを使用することが極めて好ましい。
【0023】
ところで、光触媒15に対して紫外線を照射しこれを光励起すると、上述したように、光触媒15の表面において電子−正孔対が生じる。このうち電子は表面酸素を還元してスーパーオキサイドイオン(O2-)を生成し、正孔は表面水酸基を酸化して水酸ラジカル(・OH))を生成する。そして、これらの反応性に富んだ活性種(スーパーオキサイドイオン(O2-)や水酸ラジカル(・OH))により、燃焼排ガス中の環境汚染物質を極めて効率的にそして確実に酸化還元分解処理できる(無害化できる)のである。
【0024】
本発明となる実施の態様において使用した光触媒体10は、光触媒が酸化チタンである場合、例えば酸化チタン微粒子を水に懸濁させて得られるチタニアゾルか、有機チタネートの加水分解によって得られるチタニアゾルを、ディップコーテイング法や滴下法、スプレー法等によって、上述した多孔質担体の表面にコーティングを施し、加熱焼成することによって製造されたものである。
【0025】
また、多孔質担体表面を被覆している酸化チタン被膜の表面に、さらに、白金、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、鉄、銀、銅、亜鉛等の金属被膜を、光電着法やCVD法、スパッタリングや真空蒸着法等のPVD法等で被覆させることができ、これにより、前記金属触媒による酸化分解や還元分解を補助的な手段として導入することもできる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明を具体化した実施例に基づいてより詳細に説明する。
【0027】
本願各請求項に記載の発明は、後述する排ガス浄化装置の複数を直列に連結して1組としこれを燃焼排ガス排出路に連結したり、複数の排ガス浄化装置を複数列に並列に連結して1組として燃焼排ガス排出路に連結したり、また、複数の排ガス浄化装置を直列に連結したものを複数用意しこれを複数列に並列に連結して1組として燃焼排ガス排出路に連結して実施することができる。
【0028】
また、本発明に係る排ガス浄化装置は、焼却炉1の燃焼排ガス排出路3に連結されるもののすべてを意図したものであり、焼却炉1を築炉する際に必須の構成ユニットとして組み込まれる当該排ガス浄化装置と、既設の焼却炉の燃焼排ガス排出路3にあと付けされる当該排ガス浄化装置の両方を含み、燃焼排ガス排出路3に対して脱着自在に組み付けされたものであっても脱着不能に固着されたものであっても構わない。
【0029】
以下では、便宜上、排ガス浄化装置を単独使用した場合を例にして説明することにする。
【0030】
図1は、第1実施例の排ガス浄化装置50を焼却炉1の燃焼排ガス排出路3に連結した時の状態を概略的に示す概略図であり、図2はこの排ガス浄化装置10の部分破断斜視図であり、図3は同排ガス浄化装置50の要部縦断面図であり、図4は同排ガス浄化装置の要部横断面図50である。
【0031】
図において、この排ガス浄化装置50は、紫外線透過性を有し焼却炉1から排出される燃焼排ガスが通過する筒体20と、該筒体20の内部に収容され、燃焼排ガスと接触する光触媒体10と、筒体20の外側に配置され光触媒15を励起する励起光を照射する光源40とを具備しており、その全体をケーシング30内部に組み付けて焼却炉1の燃焼排ガス排出路3に連結するように構成されている
筒体20は、石英ガラス製の外筒21と石英ガラス製の内筒22とからなる二重に形成されており、外筒21と内筒22の間には石英ガラス製の補強板23が6枚介装されており、内筒22内部の空間22a、外筒21と内筒22間の空間部24との両方に、透明なシリカゲル表面を光触媒(酸化チタン被膜)で被覆した光触媒体10が充填されている。外筒21、内筒22及び補強板23はいずれもエンボス加工が施されており、光源から放射された励起光を乱反射させて筒体20中央部にある光触媒体10a含め均質に光励起できるようになっている。なお、前記筒体20(外筒21及び内筒22)及び補強板23は、透明で紫外線透過性を有し且つ耐熱性のある素材を使用して形成されるものであり、石英ガラス製以外に、例えば熔融石英ガラス製、硬質ガラス製、透光性アルミナ製のものであっても構わない。
【0032】
また、図5に示すように、外側面に補強板23aを設けた内筒22を外筒21内に収容して装着するように構成してもよいし、図6に示すように、内側面に補強板23bを設けた外筒21’内に、内筒22’を収容して装着する構成してもよい。
【0033】
筒体20の先端には、嵌合孔25aを有するキャップ部材A25がそれぞれ耐熱性エンドレスリング25bを介して気密的に冠着されており、嵌合孔25aに先端部26aが嵌着されたガス導入部材26と、嵌合孔27aに先端部が嵌着されたガス排出部材27が、燃焼排ガスが外部に漏洩しないように気密的に連通されている。また、ガス導入部材26とガス排出部材27の他端のそれぞれは、燃焼排ガス排出路3に全体としては直列で気密的に連通されている。
【0034】
また、ガス導入部材26には、該ガス導入部材26の外部から内部に連通する12本の空気供給用のパイプ28が螺旋状に備えてあり、内筒22の中央部に向けて十分な酸素供給ができるようになっている。
【0035】
ケーシング30は、石英ガラス製の内周壁31とステンレス製の外周壁32とを有し、外周壁32の内側面には、等間隔で離間する6本の殺菌ランプ41と、殺菌ランプ41間に等間隔で離間するそれぞれ2本のブラックライト42が計12本が備えてある。ケーシング30の内周壁31で囲まれた内部空間31aに、筒体20が収容されている。なお、光源40としては、上記殺菌ランプ41やブラックライト42の他にも、蛍光灯、白熱灯、水銀灯、UVライト、キセノンランプ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ等が使用できる。
【0036】
ケーシング30の内周壁31のガス導入側先端には、円溝33aを設けたキャップ部材B33が冠着されており、この円溝33aにケーシング30の内周壁31の先端部を挿通し密着させることで、燃焼排ガスが外に漏洩しないように気密的に連通されている。
【0037】
そして、筒体20に備えたキャップ部材A25と、ケーシング30に備えたキャップ部材B33は、燃焼排ガスが外に漏洩しないように密着させ、且つ耐熱性Oリング34を介在させて連結してあり、これにより、ガス導入部材26から導入された燃焼排ガスを、筒体20の内部を経てガス排出部材27へと導くようになっている。
【0038】
また、ケーシング30の外周壁32のガス導入側の先端には、中央部にガス導入部材26を挿通してその周囲を封着した蓋部材A35aが備えてあり、ガス排出側の先端にも、中央部にガス排出部材27を挿通してその周囲を封着した蓋部材B35bが備えてある。
【0039】
なお、ケーシング30の外周壁32の外側に、光源40を冷却するための冷却水循環路を設けると(図示しない)、光源40寿命の延長が図れるので好ましい。また、筒体20全体をリービッヒ冷却管のように構成し(図示しない)、例えば毎月1回程度、光触媒体10を水洗浄することが好ましい。
【0040】
このように組み付けされた第1実施例の排ガス浄化装置50によると、焼却炉1から排出され燃焼排ガス排出路3に導かれた燃焼排ガスを、ガス導入部材26を介して筒体20の内部に導入することができ、ガス排出部材27を介して大気中に排出できる。
【0041】
筒体20の内部に導入された燃焼排ガスは、筒体20の内部に充填された光触媒体10表面を被覆する酸化チタン被膜に、接触することになる。この時、酸化チタン被膜中の光触媒(酸化チタン)15は、筒体20の外部の光源40より放射される紫外線(励起光)の照射と、エンボス加工された内筒22、外筒21並びに補強板23によって乱反射した紫外線(励起光)の照射を受けて、また、空気供給用のパイプ28を介して燃焼排ガスに十分量の空気(特には酸素)が混和できているので、さらに、酸化チタンの熱励起による励起作用が加わって、これらが相乗的に作用するため、上述したように、反応性に富んだ活性種が生成しており、そして、これら反応性に富んだ活性種により、燃焼排ガス中の環境汚染物質を極めて効率的且つ速やかに酸化還元分解処理でき無害化することができる、という作用が得られるのである。
【0042】
ところで、図7に模式的に示すように、燃焼排ガス排出路3に対して2個の排ガス浄化装置50を実質的には並列に組み付け、さらに各排ガス浄化装置50の排出口5近傍に、強制送風手段(例えばブロアー)7を組み付ける構成を採用すると、この2個の排ガス浄化装置50を介して燃焼排ガスを循環させることができるようになる。燃焼排ガス排出路3のガス浄化装置50連結位置近傍側に、逆流防止用の例えばダンバー部材を配設しても良い(図示しない)。請求項2に記載の発明に対応する実施の態様である。
【0043】
【発明の効果】
以上述べたように、本願各請求項に記載の排ガス浄化装置によると、従来の燃焼排ガス処理装置では得られない、つぎの実効性に優れた作用効果が得られる。(1)例えば集塵機やバグフィルター、サイクロン等を使用する浄化装置とは異なり、焼却炉から排出された燃焼排ガスを冷却装置を使用して急冷するとか、冷やされた燃焼排ガスを再度加熱して高温にする必要が無いため、燃焼排ガスの温度管理が不要となり、焼却炉全体を簡素化でき、これを廉価に提供できるし、既設焼却炉の燃焼排ガス排出路にあと付けすることもできる。
【0044】
(2)活性炭や活性コークス等吸着剤によって吸着する装置とは異なり、例えばダイオキシン等を吸着した使用済み廃吸着剤の二次処理が不要となる。
【0045】
(3)筒体の内部に光触媒体を収容し筒体の外側に光源が配置してあっても、筒体が紫外線透過性を有しているから、光源から照射された励起光を光触媒体に確実に照射できて光励起することができ、さらに、酸化チタンの熱励起による励起作用が加わって、これらを相乗的に作用させることができるので、燃焼排ガスを例えば温度調節することなく光触媒体に接触させた場合であっても、燃焼排ガスに含まれる特にはダイオキシンなどの環境汚染物質を効率的に酸化分解でき(無害化でき)、燃焼排ガスを大気中に放出できる程度にまで浄化することができる。
【0046】
(4)また、筒体中心部に空気供給ができ酸素不足になりがちな筒体中心部の光触媒に対しても空気(酸素)を十分に供給できるから、筒体中心部の光触媒に対しても十分な酸素を接触させることができ、反応性に富んだ活性種(スーパーオキサイドイオン(O2-)や水酸ラジカル(・OH))の生成効率の向上が図れ、燃焼排ガス中の環境汚染物質の酸化還元分解能が向上する。
【0047】
(5)さらにまた、燃焼排ガスの厄介な温度管理が不要となるから、燃焼排ガスを急冷するための冷却装置や、冷やされた燃焼排ガスの再度加熱装置が不要となり、焼却炉全体を簡素化でき、これを廉価に提供できる。
【0048】
特に、請求項2記載の発明に係る排ガス浄化装置によると、排ガス浄化装置を介して燃焼排ガスを循環させることができるから、全体の分解処理効率の向上が図れ、ファーストパスで処理できなかった環境汚染物質があったとしても、これらを確実に酸化還元分解処理でき、無害化できる。
【0049】
請求項3乃至4記載の発明に係る排ガス浄化装置によると、上記したガス浄化装置が具有する作用効果に加えて、筒体の強度アップが図れてこれを大型化することができ、多量の光触媒体が収容でき、浄化作用が向上する。
【0050】
請求項5乃至6記載の発明に係る排ガス浄化装置によると、光源から離れた筒体内部の光触媒に対しても励起光を十分に照射でき、その光触媒機能を十分に発揮させることができるから、浄化作用が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明となる排ガス浄化装置の使用方法を説明するために概略的に示すフローチャート図である。当該排ガス浄化装置は、燃焼ガス排出路に対して直列に装着されている。
【図2】図2は、同排ガス浄化装置の部分破断斜視図である。光触媒体はその一部しか図示されていない。
【図3】図3は、同排ガス浄化装置の要部縦断面図である。光触媒体はその一部しか図示されていない。
【図4】図4は、同排ガス浄化装置の要部横断面図である。光源は省略されている。
【図5】図5は、筒体の構成を説明するために示す要部分解斜視図である。外筒の内部に、外側面に補強板を設けた内筒を収容して装着するように構成されている。光触媒体は図示されていない。
【図6】図6は、他の筒体の構成を説明するために示す要部分解斜視図である。内側面に補強板を設けた外筒の内部に、内筒を収容して装着するように構成されている。光触媒体は図示されていない。
【図7】図7は、本発明の排ガス浄化装置の他の使用方法を説明するために概略的に示すフローチャート図である。2個の排ガス浄化装置が、燃焼ガス排出路に対して並列に装着されており、各排ガス浄化装置の排出口近傍に、強制送風手段(ブロアー)が組み込まれている。
【符号の説明】
1… 焼却炉
3… 燃焼排ガス排出路
5… 排出口
7… 強制送風手段(ブロアー)
10… 光触媒体
15… 光触媒
20… 筒体
21… 外筒
21’…外筒
22… 内筒
22’…内筒
22a…空間
23… 補強板
23a…補強板
23b…補強板
24… 空間部
25… キャップ部材A
25a…嵌合孔
25b…エンドレスリング
26… ガス導入部材
26a…先端部
27… ガス排出部材
27a…嵌合孔
28… 空気供給用のパイプ
30… ケーシング
31… 内周壁
31a…内部空間
32… 外周壁
33… キャップ部材B
33a…円溝
34 …耐熱性Oリング
35a…蓋部材A
35b…蓋部材B
40… 光源
41… 殺菌ランプ
42… ブラックライト
50… 排ガス浄化装置

Claims (6)

  1. 焼却炉の燃焼排ガス排出路に連結される排ガス浄化装置において、
    紫外線透過性を有し前記焼却炉から排出される燃焼排ガスが通過する筒体と、該筒体の内部に収容され前記燃焼排ガスと接触する透明なシリカゲル表面を光触媒で被覆した光触媒体と、前記筒体の外側に配置され前記光触媒体を励起する励起光を照射する光源と、前記燃焼排ガス排出路と前記排ガス浄化装置の連結部近傍に連結され前記筒体の中心部に向けて空気を供給するための空気供給用パイプとを具備しており、
    前記ガス浄化装置に対して、前記燃焼排ガスが温度調節されることなく供給されることを特徴とする排ガス浄化装置。
  2. 前記排ガス浄化装置の両端が前記燃焼排ガス排出路に連結されており、前記燃焼排ガスが当該排ガス浄化装置を介して循環可能であることを特徴とする請求項1記載の排ガス浄化装置。
  3. 前記排ガス浄化装置において、
    前記筒体が、石英ガラス製の外筒と石英ガラス製の内筒とからなる二重筒体であることを特徴とする請求項1又は2記載の排ガス浄化装置。
  4. 前記外筒と前記内筒の間に、石英ガラス製の補強板を介装したことを特徴とする請求項3記載の排ガス浄化装置。
  5. 前記排ガス浄化装置において、
    前記光源が殺菌ランプとブラックライトの組み合せであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載のガス浄化装置。
  6. 前記排ガス浄化装置において、
    前記筒体又は前記補強板のいずれかに、エンボス加工が施されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の排ガス浄化装置。
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