JP4066041B2 - 水浄化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光触媒全体に励起光照射をし易くして浄化効率が高く、コンパクトで取り扱い易い水浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、工場排水や実験室排水あるいは排ガス処理水などに含まれる環境汚染物質の処理・浄化には、活性炭吸着法、イオン交換法、沈殿法、接触酸化法及び薬液注入法等があり、排水中に含まれる物質の種類や態様によって最適な処理方法が単独あるいは複数を組合わせて実施されている。
【0003】
しかし、これらの方法は建設費、維持・管理費が高くなる。これらを克服するために、近年、二酸化チタン(TiO2)等の光触媒に光を照射すると強力な酸化力を生じて有害有機物分解、悪臭分解、殺菌等の作用を示すことが注目されている。。
【0004】
水浄化装置で光触媒を用いる場合、汚水と光触媒との高い接触効率を確保できること、及び反応容器から光触媒を容易に分離回収できることが重要である。例えば、浄水装置中に光触媒粒子をそのまま拡散させる方法では、水と光触媒との接触面積を確保し光触媒の触媒効果を高めるために、粒子径の小さな光触媒を用い比表面積を大きくする必要がある。しかしこの場合、反応後、ろ過や遠心分離などによる光触媒の分離・回収が粒子径が小さいため困難となる。
【0005】
一方、光触媒粒子を反応容器内に固定する方法では、光触媒と汚水との接触効率を十分に確保することができない。そのため、光触媒の触媒反応による汚水浄化作用を十分に得ることができない。
【0006】
これらの点を解決する公知技術として、例えば、特開平9−290258号公報においては、小比重の浮沈粒子の表面に光半導体による光触媒機能層を設け、浄化槽中で還流装置を用いてその粒子と汚水とを接触させている。浮沈粒子へ光触媒機能層を形成する際には、光触媒粒子をスプレーでコーティングした後150℃に加熱して固定したり、若しくは浮沈粒子をゾル状態の光触媒粒子にディッピングし150〜400℃の高温で焼付け固定したものを使用した浄化装置が開示されている。
【0007】
特開平9−290165号公報においては、光触媒、磁性体およびフッ素樹脂の粉末を混合、圧延、裁断して細片状にした光触媒体を処理水に撹はん混合するとともに、光照射することにより、汚染物質を酸化分解し、磁気分離手段によって光触媒体を分離回収することが開示されており、特開平10−272462号においては、酸化チタンを含む珪藻土パイプ内に紫外線ランプを配置し、珪藻土パイプ中に処理水を流通させる浄化装置が開示されている。
【0008】
特開平7−124464号公報においては、ナイロン・ポリエチレン等の浮上性の核粉体の表面に半導体粉体を固定化して形成した光触媒複合粒子を用いた浄化方法が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公知技術には、以下の課題が存在する。
【0010】
特開平9−290258号公報では、浮沈粒子を比重を小さくするために有機樹脂で構成している。そのため、浮沈粒子へ光触媒機能層を形成する際、加熱により有機樹脂の劣化が生じる可能性があるため、上記したような光触媒の結晶化が十分な高温にまで加熱するのは実際には困難である。そのため、光触媒の結晶化が不十分となり、実際には光触媒の浄化作用を十分に得ることが困難となる。なお、浮沈粒子と光触媒粒子とを耐水性接着剤で固定する例も開示されているが、この場合、上記の問題は生じないものの、光触媒粒子が接着剤中に埋没するために浮沈粒子表面面積を有効利用できず、上記同様に光触媒の浄化作用を十分に得ることが困難となる。
【0011】
特開平9−290165号公報では、光触媒複合粒子を用いることから光触媒の浄化作用を十分に得ることができ、また複合粒子の回収も容易であるものの、装置構造が非常に複雑化し、またコスト増大も招く。
【0012】
また、特開平10−272462号は、不透明な光触媒が高密度で担持されていると、紫外線を光触媒全体に照射することができなくなり、光触媒に活性化されない部分が多くなり、処理効率が低下するし、ゼオライトの吸着作用で汚染物質が吸着されて光触媒の上に堆積すると、紫外線が汚染物質によって遮断されてしまい、活性化されなくなるという問題がある。さらに、ゼオライトや珪藻土は、成形性および機械的強度に劣るため、所望の形状のフィルタを形成するのが困難である。
【0013】
つぎに、特開平7−124464号公報では、光触媒を核粉体の表面上に直接保持するため、触媒作用による核粉体の劣化が発生する。そのため、光触媒が核粉体から脱離・剥離し、粒子の耐久性を確保するのが困難となる。
【0014】
本発明は以上のような課題に鑑みなされたものであり、その目的は、光触媒全体に紫外線照射をしやすくして浄化効率の高くて小形化が可能な特には水浄化装置の提供せんとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明が採用した手段の要旨とするところは、請求項1の発明は、光透過性を有し内部に光触媒を収容した筒体と、前記筒体の外側に配置され該光触媒に励起光を照射する光源を装着したケーシングと、先端が前記筒体内に配置されており前記筒体内を通過する排水をバブリングさせる導管とを具備しており、
前記導管の他端が前記筒体とケーシング間の空間に連通していることを特徴とする水浄化装置を、その要旨とする。
【0016】
請求項2の発明は、請求項1の水浄化装置において、前記筒体内の前記導管の先端部に複数の孔が穿設されているものを、その要旨とする。
【0017】
(削除)
【0018】
請求項3の発明は、請求項1又は2のいずれかに記載の水浄化装置において、前記導管内に、酸素、空気、酸素富化空気、オゾン、オゾン含有空気、過酸化水素、及び過酸化物からなる酸化剤のうちのいずれかを供給する供給手段がさらに備えられているものを、その要旨とする。
【0019】
請求項の発明は、請求項1〜のいずれかに記載の水浄化装置において、前記光触媒が、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛、酸化バナジウム、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化第二鉄、チタン酸ストロンチウムからなる群より選択されたいずれか単独又は2種以上の組合わせであるものを、その要旨とする。
【0020】
請求項の発明は、請求項1〜のいずれかに記載の水浄化装置において、前記光触媒が、窒素ドープの酸化チタン(TiO2-xNx )あるいは酸素欠陥型の酸化チタン(TiO2-x )のいずれかであり、前記光源が可視光線若しくは紫外線のいずれか又は両方を放射するものの単独又はその組み合せであるものを、その要旨とする。
【0021】
請求項の発明は、請求項に記載の水浄化装置において、前記光触媒が、多孔質金属担体又は多孔質セラミックス担体の表面に薄膜状に固着されているものを、その要旨とする。
【0022】
請求項の発明は、請求項記載の水浄化装置において、前記多孔質セラミックス担体が、活性炭、活性アルミナ、シリカゲル、多孔質ガラスからなる群より選択されたいずれかであるものを、その要旨とする。
【0023】
各請求項に記載の水浄化装置によると、活性炭や活性コークス等吸着剤によって吸着する装置とは異なり、使用済み廃吸着剤の二次処理が不要となる。
【0024】
つぎに、前記内筒内に導水された排水を該筒体中に収容された光触媒体と接触させることができる。
【0025】
また、内筒は紫外線透過性を有しているから、内筒の外側に光源を配置しても光触媒に光源からの照射光を確実に照射でき、これを効率的に励起させることができる。
【0026】
さらに、前記内筒と外筒間の空間に連通するとともに前記内筒内に先端部を備えた有孔の導管が具備させてあるから、酸素不足になりがちな内筒の中心部の光触媒に対して空気(酸素)などの気体を十分に供給できる。すなわち、内筒中心部の光触媒に対しても十分な空気(酸素)を接触させることができ、内筒中心部の光触媒であっても反応性に富んだ活性種(スーパーオキサイドイオン(O2-)や水酸ラジカル(・OH))を効率的に発生させることが可能となる。
【0027】
特に、請求項に記載の水浄化装置によると、内筒内に酸化剤を強制供給するように構成されているから、酸化剤自身の酸化分解作用と、光触媒作用によって当該酸化剤から発生する反応性に富んだ活性分子種(スーパーオキサイドイオン(O2-)や水酸ラジカル(・OH))による酸化還元分解作用とが互いに相まって、請求項1記載の水浄化装置よりも、より効率的に酸化還元分解処理(無害化)できる。
【0028】
請求項に記載の水浄化装置によると、光源として、254nm付近に極大波長を有する紫外線を放射する殺菌ランプと、380nm付近に極大波長を有する紫外線を放射するブラックライトとが組み合せ使用されているから、殺菌ランプから放射される紫外線で光触媒表面を励起することができ、ブラックライトより放射される紫外線は光触媒を通過して筒体の内部まで透過させることができ、内筒の中央部にある光触媒に対しても十分に励起光を照射でき、その光触媒機能を発揮させることができる。
【0029】
請求項に記載の水浄化装置によると、可視光線で光触媒表面を励起することができ、請求項記載の水浄化装と実質的に同一の作用を奏する。
【0030】
請求項6乃至7に記載の水浄化装置によると、光触媒が多孔質担体に固着されているので、排水中の有害有機化合物や悪臭化合物等との接触面積を広くすることができ、排水中の環境汚染物質などの酸化分解処理能の向上が図れる。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の水浄化装置の実施の形態を、図面に示す具体的な実施例に基いてさらに詳細に説明するが、これは代表的なものを示したものであり、その要旨を越えない限り、以下の実施例により本発明が限定されるものではない。
【0032】
本発明において、光触媒とは、結晶の伝導帯と価電子帯との間のエネルギーギャップよりも大きなエネルギー(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射したときに荷電子帯中の電子の励起(光励起)が生じて、電導電子と正孔を生成しうる物質のことである。このうち電子は表面酸素を還元してスーパーオキサイドイオン(O2-)を生成し、正孔は表面水酸基を酸化して水酸ラジカル(・OH))を生成する。そして、これらの反応性に富んだ活性種(スーパーオキサイドイオン(O2-)や水酸ラジカル(・OH))により、排水中の有害有機化合物や悪臭化合物などの環境汚染物質を極めて効率的かつ確実に酸化還元分解処理し、これらを無害化できるのである。
【0033】
なお、光触媒には、紫外線応答型と、可視光応答型のものとがある。紫外線応答型の光触媒としては、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛、酸化バナジウム、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化第二鉄、チタン酸ストロンチウ、硫化カドミウムなどが例示できる。可視光応答型の光触媒としては、窒素ドープの酸化チタン(TiO2-xNx )あるいは酸素欠陥型の酸化チタン(TiO2-x )がある。励起光源が適切に選択されるならば光触媒の種類を限定するものではなく、紫外線応答型単独でも可視光応答型単独でもこれらの組合わせであっても構わないものとする。
【0034】
優れた光触媒作用を発揮するという観点では、酸化チタンを使用することが好ましく、結晶性の酸化チタンとしては、アナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型のどれを使用しても構わないが、アナターゼ型の酸化チタンを使用することが好ましい。
【0035】
本発明において、光触媒体とは、多孔質担体の表面に光触媒の微粒子を担持させたもののことであり、多孔質担体としては、ニッケル−カドミウム、ステンレス鋼、バーマロイ、アルミニウム合金、銅等の代表される多孔質金属と、活性炭、活性アルミナ、シリカゲル、多孔質ガラス等に代表される多孔質セラミックスとを例示することができるが、他のものにくらべて表面積が大きいこととコストの観点から、活性炭、活性アルミナ、シリカゲルなどの多孔質セラミックスを担体として使用することが好ましい。なお、多孔質担体の形状は、粒状、板状、円筒状、角柱状、円錐状、球状、ラグビーボール状など、どのような形状であっても良い。
【0036】
本発明となる水浄化装置は、その複数を直列に連結して1組としたり、その複数を並列に連結して1組としたり、また、直列に連結したものを複数用意しさらにこの複数を並列に連結して1組として実施することができる。また、本発明の水浄化装置は、予め必須構成ユニットとして組み込んだり、既設の排水路に組み付けされたものなど、その全てを含む。
【0037】
本発明の水浄化装置の一構成特徴として、酸化剤をバブリングさせながら排水中に供給し(又は酸化剤含有溶液を排水中に供給しながら)、当該排水を連続浄化するように構成されていることを挙げることができる。好適な酸化剤としては、酸素、空気、酸素富化空気、オゾン、オゾン含有空気、過酸化水素、過酸化物等が例示できる。
【0038】
以下、光触媒として酸化チタンを使用した場合を例にして説明する。
【0039】
光触媒は、例えば酸化チタン微粒子を水に懸濁させて得られるチタニアゾルか、または、有機チタネートの加水分解によって得られるチタニアゾルを、ディップコーテイング法や滴下法、スプレー法等によって、上記多孔質担体の表面にコーティングを施し、加熱焼成することによって製造された光触媒体が使用されている。光触媒の実質表面積を増大させるためである。
【0040】
なお、多孔質担体表面を被覆している酸化チタン被膜表面に、さらに、白金、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、鉄、銀、銅、亜鉛等の金属被膜を、光電着法やCVD法、スパッタリングや真空蒸着法等のPVD法等で被覆させることができる。この場合、前記金属触媒による酸化分解や還元分解が補助的な手段として機能させることができる。
【0041】
図1は、本発明の実施例となる水浄化装置の一使用状態を示す概略図である。図2は同装置の要部断面図であり、光触媒体はその一部しか図示されていない。
【0042】
図において、この水浄化装置50は、紫外線透過性を有する筒体20と、該筒体20内に収容され排水と接触する光触媒体10と、該光触媒体10に対して当該光触媒の励起光を照射する光源15を配設したケーシング30と、筒体20内を通過する排水に対して酸化剤を供給する導管40とを具備している。導管40の先端部41には複数の孔42が穿設され前記筒体20内に配置されており、他端43は筒体20とケーシング30間の空間に連通されており、送風手段(図示しない)にて強制送風するようになっている。
【0043】
筒体20は石英ガラス製でありその内部に透明なシリカゲル表面を酸化チタン被膜(光触媒)にて被覆した光触媒体10が充填されている。
【0044】
筒体20の両側には嵌合孔25aを有するキャップ部材25がそれぞれ耐熱性エンドレスリングを介して冠着されている。そして、排水供給部材26と、排水吐出部材27を介在して排水路3に直列に連結される。
【0045】
ケーシング30はステンレス製であり、その内側面に、6本の殺菌ランプ41と、6本のブラックライトがほぼ等間隔離間して互い違いに装着されている。なお、光源15としては、上記殺菌ランプやブラックライトの他、蛍光灯、白熱灯、水銀灯、UVライト、キセノンランプ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ等を使用できる。
【0046】
導管40はステンレス製であり、先端は前記筒体内に配置され他端は筒体20とケーシング30間の空間に連通されている。また、その先端部には複数の孔が穿設されており、排水に対して酸化剤を供給してバブリングさせるようになっている。
【0047】
導管40の先端が、筒体20とケーシング30間の空間24に連通されており、例えば低圧水銀ランプのように波長200nm以下の紫外線を放出する光源が使用されていると、上記空間24において、空気中の酸素(O2)はオゾン(O3) となり、そのまま排水中に導かれ酸化剤として機能するから、極めて好ましい。
【0048】
導管40の先端部は、排水に対して酸化剤を供給できればどのような構造体であっても良く、例えば先端を切りっぱなし状態にするとか、先端に多孔質ボールを備えるなど様々に設計変更できる。
【0049】
また、前記導管の一端を筒体とケーシング間の空間を介さずに例えばコンプレッサ等の送風手段に連結して排水をバブリングさせるとか、例えば送水ポンプ等の送水手段により酸化剤溶液を供給するとか、前記送風手段と送水手段によって、酸化剤溶液を供給しながらバブリングさせる等、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、適宜設計変更できる。
【0050】
なお、本発明に係る排水処理装置において、導管を介して光触媒体を例えば毎月1乃至2回程度洗浄すると、光触媒の触媒機能の劣化を防止でき、面倒な光触媒体の交換作業を少なくすることができるから、好ましい。
【0051】
ついで、この水浄化装置50を使用して、産業廃棄物処理施設から排出される排ガスの洗浄水(以下、スクラバー水という)を処理した。
【0052】
図1に示したように、水浄化装置50を配管を介して貯水槽51に連結し、500mLのスクラバー水を流速15mL/分で循環させた。水浄化装置50への充填した光触媒は、1グラムあたり数百平方メートルの表面積を有す球状光触媒体(酸化チタン)200グラムであり、光源は8本の紫外線ランプ(合計145ワット)を使用した。
【0053】
スクラバー水に残存するダイオキシン類及びコプラナーPCB濃度変化を測定し、図3及び図4に示した。
【0054】
図において、スクラバー水を1時間循環させると、ダイオキシン類の濃度は19.6pgであり、その99.4%のを分解除去できること、並びに、コプラナーPCBの濃度は0.58pgであり、その99.8%を分解除去できた。
【0055】
また、スクラバー水をさらに1時間(計2時間)循環させると、ダイオキシン類の濃度は7.32pgであり、法規制の排水基準値(10pg)以下であった。
【0056】
なお、実測値等の詳細は示さないけれども、回収した光触媒体より抽出した抽出液中に含まれるダイオキシン類の全量は、処理燃焼排ガス中のダイオキシン類の全量に対して、約1〜3%であった。このことから、各実験において除去されたダイオキシン類は、光触媒体に吸着したものではなく、光触媒体の触媒能によっていわゆる酸化還元分解されたものであることが解った。
【0057】
本装置は、構造も操作も簡単で極めてコンパクトであり、ダイオキシン類のみならずプラナーPCBであっても、これらを極めて効率的且つ速やかに酸化還元分解処理(無害化)できることが解った。
【0058】
【発明の効果】
以上、本発明の水浄化装置によると、従来の水浄化装置では得られない、つぎの実効性に優れた作用効果が得られる。
【0059】
(1)活性炭や活性コークス等の吸着剤によって吸着する装置とは異なり、例えばダイオキシン等を吸着した使用済み廃吸着剤の二次処理が不要である。
【0060】
(2)筒体の内部に光触媒体が収容されて筒体の外側に光源が配置してあっても、筒体自体が紫外線透過性を有しているから、光源から照射された励起光を光触媒体に確実に照射でき光励起させることができ、さらに、排水に導管を介して十分量の空気(特には酸素)が混和されるために反応性に富んだ多量の活性種が生成し、かつ、空気(酸化剤)自体による酸化作用も加わり、これらが相乗的に作用するから、排水中の特にはダイオキシン類のみならず、新たに規制対象となった分解させ難いコプラナーPCBでも極めて効率的且つ速やかに酸化還元分解処理でき(無害化でき)、スクラバー水のように濃厚な有害排水であってもこれを排出基準以下にまで浄化することができる。
【0061】
(3)排水を循環処理できるから、ファーストパスで処理できなかった環境汚染物質があったとしても、これらを確実に酸化還元分解処理でき、しかも、ランニングコストが安い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明となる水浄化装置の使用方法を説明するために概略的に示すフローチャート図である。当該水浄化装置は、循環路に対して直列に装着されている。
【図2】図2は、同水浄化装置の要部断面図であり、光触媒体はその一部しか図示されていない。
【図3】図3は、本発明の一水浄化装置を使用してスクラバー水を処理した時のダイオキシン類濃度変化を示すものである。
【図4】図4は、本発明の一水浄化装置を使用してスクラバー水を処理した時のコプラナーPCB濃度変化を示すものである。
【符号の説明】
3… 排水路
10… 光触媒体
15… 光源
20… 筒体
24… 空間
25… キャップ部材
25a…嵌合孔
26… ガス導入部材
26a…先端部
27… 排水供給部材
27… 排水吐出部材
27a…嵌合孔dl
30… ケーシング
40… 導管
41… 先端部
42… 先端部
42… 孔
43… 他端
50… 水浄化装置
51… 貯水槽
52… 定量送水ポンプ

Claims (7)

  1. 光透過性を有し内部に光触媒を収容した筒体と、前記筒体の外側に配置され該光触媒に励起光を照射する光源を装着したケーシングと、先端が前記筒体内に配置されており前記筒体内を通過する排水をバブリングさせる導管とを具備しており、
    前記導管の他端が前記筒体とケーシング間の空間に連通していることを特徴とする水浄化装置。
  2. 筒体内の前記導管の先端部に複数の孔が穿設されていることを特徴とする請求項1記載の水浄化装置。
  3. 水浄化装置において、前記導管内に、酸素、空気、酸素富化空気、オゾン、オゾン含有空気、過酸化水素、及び過酸化物からなる酸化剤のうちのいずれかを供給する供給手段がさらに備えられていることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の水浄化装置。
  4. 光触媒が、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛、酸化バナジウム、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化第二鉄、チタン酸ストロンチウムからなる群より選択されたいずれか単独又は2種以上の組合わせであり、前記光源が紫外線を放射するものの単独又はその組み合せであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の水浄化装置。
  5. 光触媒が、窒素ドープの酸化チタン(TiO2-xNx )あるいは酸素欠陥型の酸化チタン(TiO2-x )のいずれかであり、前記光源が可視光線若しくは紫外線のいずれか又は両方を放射するものの単独又はその組み合せであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の水浄化装置。
  6. 光触媒が、多孔質金属担体又は多孔質セラミックス担体の表面に薄膜状に固着されていることを特徴とする請求項に記載の水浄化装置。
  7. 多孔質セラミックス担体が、活性炭、活性アルミナ、シリカゲル、多孔質ガラスからなる群より選択されたいずれかであることを特徴とする請求項記載の水浄化装置。
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