JP3900460B2 - 水処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光触媒を利用した水処理装置に係り、特に光触媒作用で廃水中のダイオキシン、有機ハロゲン化合物、揮発性有機化合物、農薬および菌類等の有害有機物を効率よく酸化分解し、廃水を浄化する水処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
廃水の処理、浄化には、活性炭吸着法、イオン交換法、沈澱法、接触酸化法および薬液注入法等があり、対象廃水によって最適な処理方法が単独または複数の組合わせで用いられている。これらの方法は、建設費、維持・管理費が高いという問題点があり、これらの問題点を克服するため、コンパクトで取扱い易く、安価でしかも処理効率の高い水処理装置として、二酸化チタン等の光触媒を利用したものが開発されている。これらの水処理装置は、光触媒への光照射だけで強力な酸化力が生じ、殺菌、有害有機物または悪臭等の分解ができるので、さまざまな分野への応用展開が精力的に進められている。
図6は、従来技術に基づく光触媒を用いた水処理装置のフローを示す図である。
【0003】
この装置(光触媒反応器10)は、円筒状で、ガラス製の二重管構造からなり、パイレックスガラス製の光触媒反応器外管4と、石英製の光触媒反応器内管3とから主として構成される。光触媒反応器外管4内壁には、無機繊維であるE−ガラスに光触媒を担持した光触媒体1が配置されている。光触媒反応器内管3内部の中心には、光源2としてブラックライトブルー蛍光灯が配置されている。廃水5は、光触媒反応器外管4の管端付近の側面入口7から供給され、光触媒反応器内で光触媒反応器外管4内壁に設けられた光触媒体1と光触媒反応器内管3外壁との間を流れ、光触媒作用で浄化された後、供給側と反対側の管端の側面出口9から排出される。この光触媒反応器10は、光源2からの円筒状の光触媒体1へ均一に光を照射できる点で優れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような従来の光触媒を用いた水処理装置は、廃水中に、対象とする有機物だけが溶解している場合には充分な光触媒活性が得られるが、廃水中に触媒毒となるような物質が含まれている場合には、時間の経過に従って触媒活性の低下を招くことになる。すなわち、一般廃棄物の浸出水、工場、病院またはゴルフ場等からの廃水は種々の処理設備によりTOC、CODおよびSS等が規制値以下となって排出されているものの、まだ光触媒の分解対象となる有機物以外の有機物や、リン酸、金属イオン、ヒ素およびハロゲン等の物質が数多く含まれ、これらの物質が光触媒表面に吸着すると、触媒活性の低下を招くことになる。このような触媒活性の低下を抑制するために、これらの物質をあらかじめ除去することが考えられるが、どの物質を除去または低減すればよいかわからないという問題も生じる。
【0005】
本発明の課題は、上記した従来技術の問題点に鑑み、廃水中の種々の成分の影響を抑制し、特に光触媒作用に悪影響を及ぼす物質をあらかじめ吸着除去し、光触媒により対象とする有機物を効率よく分解することができ、かつ長期間にわたって安定した分解性能が得られる水処理装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願で特許請求される発明は以下のとおりである。
(1) 被処理液が流通する筒状の容器であって、該筒状容器内に、光触媒を励起する光源を有し、該光触媒の作用により該被処理液中の有害な有機物を酸化分解する反応器と、該反応器の前流側に、光触媒反応を行わないように前記光源を有せず、前記光触媒の主成分と同じ酸化物を主成分とする触媒毒の吸着体を有する吸着機器または区画を設けたことを特徴とする水処理装置。
(2)光触媒反応器の前流側に設置された前記吸着機器または区画の内部に、円筒状、ハニカム状または粒子状の吸着体が充填されていることを特徴とする(1)記載の水処理装置。
(3)前流側の前記吸着機器または区画の容量が後流側の光触媒反応器の容量よりも小さいことを特徴とする(1)または(2)記載の水処理装置。
(4)反応器外管と反応器内管からなる二重管構造の反応器と、該反応器内管内に設けられた光源と、前記反応器外管に設けられた光触媒体とを有し、前記外管と前記内管との間に被処理液を流通させる光反応管において、前記光反応管を前流側に延長し、該前流側には光触媒反応を行わないように光源を設置せず、該前流側の光触媒体を触媒毒の吸着体として利用するようにしたことを特徴する水処理装置。
(5)前記光源が光反応器の長手方向に沿って反応器内を移動できるように、該長手方向に沿って光源をコンベア上に載置して該コンベアを移動する手段を有することを特徴とする(4)記載の水処理装置。
【0007】
【作用】
光触媒反応器へ触媒毒を含む廃水が供給されると、触媒毒が光触媒の活性点である細孔の内部を拡散して細孔表面に吸着するので、光触媒活性が低下し、対象とする有機物が光触媒の活性点に吸着できずにその分解率が低下する。本発明においては、光触媒反応器の前流側に光触媒の主成分と同じ酸化物を主成分とした吸着体を充填し、廃水を通過させると、光触媒に吸着され易い、触媒毒となり得る物質だけが吸着除去されるので、効率よく触媒の劣化を防止でき、対象とする有機物の高い分解率を得ることができる。また、廃水中の物質の種類、濃度変化および未知の触媒毒等にも充分対応できるようになり、さらに、吸着体として高表面積の酸化チタンを用いれば、触媒毒の吸着量が増加するので、触媒毒を一層効率よく除去し、光触媒活性の寿命を延ばすことも可能になる。
【0008】
本発明の水処理装置は、光触媒作用で被処理液中の有害な有機物を酸化分解する反応器(光触媒反応器)の前流側に、光触媒の主成分と同じ酸化物を主成分とした吸着体を設けた機器(吸着機器)または区画(吸着区画)を設けたものである。
光触媒反応器外管は光を透過する必要がなく、耐薬品性、耐腐食性を有する材質であればどれでもよく、特に、有機物濃度が低く外管を侵すおそれがない場合にはポリ塩化ビニル等の有機化合物の材質であってもよい。光触媒反応器内管は、ほとんど光を透過し、しかも耐薬品性、耐腐食性に優れた石英ガラス等の材質であればどのようなものでもよい。
【0009】
光触媒反応器外管内部に設置される光触媒体としては、強度があり、加工し易く、耐薬品性、耐腐食性および耐光性等に優れた織布、金属、ガラス、ポリテトラフルオロエチレン等の担体に光触媒を担持して螺旋構造を有するものに成形したものや、ペースト状の光触媒を螺旋構造に成形したもの等を用いることができる。
光触媒としては、二酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化鉛およびセレン化カドミウム等から選択された1種または2種以上の半導体を用いることができるが、分解効率、安定性および安全性の観点から二酸化チタンが好ましい。二酸化チタンにはルチル型、アナターゼ型の2種類の結晶形態があるが、これらを単独または併用して用いることができる。アナターゼ型はルチル型より光触媒活性が高いので、一般にアナターゼ型の利用が好ましいが、ルチル型はアナターゼ型よりもバンドギャップが低いので、紫外光よりもエネルギーの低い可視光も利用できる利点がある。
【0010】
さらに、上記光触媒の活性向上または対象廃水中の成分の選択的分解のために、金、銀、銅、白金およびパラジウム等の貴金属またはこれらの塩化物、硫酸塩および各種錯体等から選ばれた活性物質を前記光触媒に担持させてもよい。
光触媒反応器内部には光源が設けられるが、このような光源は光触媒反応器内管の内部に設置されてもかまわないし、光源の配線部分を水と接触しないようにすれば光触媒反応器内管を用いずに、そのまま設置してもよい。
光触媒を照射する光源としては、光触媒を励起するものであればどのようなものでもよく、ブラックライト、低圧水銀灯、高圧水銀灯、殺菌灯、キセノン灯、補虫灯等の使用が可能である。また条件によっては適宜太陽光の利用も可能である。光源の設置位置としては、光源から放射状に光が照射されて光触媒体の全面に当たり、全光が有効に利用できる反応器の中心部が好ましい。
【0011】
本発明に用いられる吸着体は、光触媒反応器に設置した光触媒の主成分と同じ酸化物が用いられるが、その構造は円筒状、ハニカム状、粒子状等のどのような構造であってもよい。吸着体が酸化チタンの場合、酸化チタンの成形体、セラミックス基材に酸化チタンを担持したもの、オルトチタン酸、メタチタン酸の成形体や担体への担持物が使用できる。特に、金属イオンの吸着力に優れている高表面積の酸化チタンやチタン酸の利用が好ましい。吸着機器としては、吸着能が飽和に達した吸着体を交換可能とするためにカートリッジ構造とすることができる。また光触媒反応器内の廃水の流れを均一化するために、廃水、浄化水は本発明の光触媒反応器内の廃水の流れに対して平行な方向で供給、排出させるように構成することが好ましい。また光触媒反応器の前流に設けられる吸着機器は、反応器径と同じ径の配管を接続することが好ましい。また吸着機器を光触媒反応器の容量よりも小さくすれば、吸着体による圧力損失の増加を抑えることができる。
【0012】
本発明においては、光触媒反応器内に吸着体を設けた区画を設置してもよいが、この場合の吸着体も、吸着機器を設置する場合と同様に、光触媒の主成分と同じ酸化物であればどのような形状のものでもよい。この場合、光触媒体と吸着体を有する区画の間に濾過膜を設け、吸着体が排出しないようにする必要がある。このような濾過膜としては、限外濾過膜、MF膜およびRO膜等を使用することができる。
本発明においては、光触媒に照射する光源を、光触媒反応器の下流側から上流側へ移動させる手段(例えば光源をコンベア上に載置してコンベアを駆動させる装置)を設ければ、吸着体に吸着した物質が有機物等の光触媒によって酸化分解するものである場合に、吸着機器側に光源を移動させて触媒の再生を行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施例によりさらに詳細に説明する。
図1は、吸着体を前置した本発明の光触媒水処理装置の実施例を示す説明図である。この水処理装置は、直列に接続された光触媒反応器10と吸着機器20とから主として構成される。光触媒反応器10はガラス管の二重構造で、パイレックスガラス製の光触媒反応器外管4と、石英ガラス製の光触媒反応器内管3とからなり、光触媒反応器外管4の内壁に光触媒体1が配置され、光触媒反応器内管3の内部には、光触媒体1に紫外光を照射するための光源としてブラックライトブルー蛍光灯が配置されている。光源2の設置位置は光触媒反応器内管3の断面方向の中心で、かつ光触媒体に対面するところである。光触媒体1は無機繊維であるE−ガラスに光触媒P25(デグッサ社製の商品名、主成分:酸化チタン)を含浸させて円筒状に成形したものである。吸着機器20は、ガラス製の四角柱構造で、その内部にハニカム状酸化チタン17が設置されている。このような構造の装置において、廃水5は廃水供給口7から吸着機器20へ供給されて廃水5中の触媒毒が吸着除去された後、管11および12を経て光触媒反応器10へ導入され、光触媒作用で有害な有機物が酸化分解され、浄化処理された後、浄化水8は廃水排出口9から排出される。
【0014】
図2は、本発明の他の実施例を示す水処理装置の説明図である。この装置は槽構造の光触媒反応器10と吸着機器20を管11および12を介して接続したものである。光触媒反応器10はパイレックスガラス製の円筒構造となっており、その内壁に光触媒体1が設けられ、その中心部に光源として周囲を石英ガラス製のジャケットに覆われたブラックライトブルー蛍光灯2が配置されている。光触媒体1は、E−ガラスに光触媒P25(前述と同じ)を含浸させて円筒状に成形したものである。吸着機器20はパイレックスガラス製の四角筒構造で内部に酸化チタンを粒子状に成形したもの16が充填されている。廃水5は吸着機器20の入口管7から供給され、粒子状酸化チタンの充填槽を通過する間に触媒毒となる成分が吸着除去され、上部からオーバーフローにより排出され、出口管11から光触媒反応器の入口管12を介して光触媒反応器10に導入され、廃水5の光触媒による浄化処理が行なわれる。この場合も、図1の装置と同様に廃水中の触媒毒の影響を受けることなく、廃水を高効率で処理することができる。なお、図中13は、光触媒反応器の支持体、18は廃水の液面をそれぞれ示す。
【0015】
図3は、本発明のさらに他の実施例を示す水処理装置の説明図である。この装置は、反応器外管4と反応器内管3からなる二重構造の反応管10と、該反応器内管3内に設けられた光源2と、前記反応器外管4に設けられた光触媒体1とを有し、前記外管4と前記内管3との間に被処理液を流通させる光反応器の一端を長手方向に延長し、その前流側に光源2を設置せず、前流側の光触媒体1Aを触媒毒の吸着体として利用したものである。反応器外管および内管の材質、光源等は図1および図2に記載したものと同じである。この実施例によれば、図1の実施例のように粒子状吸着体を用いないので、圧力損失が小さくなるという利点がある。また、吸着した物質が有機物の場合、光源を光触媒に面した位置から吸着区画へ移動させ、吸着した有機物を酸化分解し、触媒を再生することができるという利点も得られる。
【0016】
次に図4は、光触媒反応器10の前流側にハニカム状酸化チタン17を有する吸着機器20を配置したものである。本実施例によれば、図3で用いた吸着体よりも廃水5と吸着体の接触面積が大きくなるので、より効率よく触媒毒の吸着除去が可能になる。
図5は、図4の実施例におけるハニカム状酸化チタン17の代わりに粒子状酸化チタン16を用いた場合を示す。この場合光触媒体1と粒子状酸化チタン16の間には、フランジ14に挟まれた濾過膜15で仕切られ、粒子状酸化チタン16が排出できない構造となっている。この実施例においても、廃水5中の触媒毒を粒子状酸化チタン16の吸着体により吸着除去し、後流の光触媒反応装置における有機物等の分解を効率よく行うことができる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の具体的実施例を示す。
実施例1
図1に示した水処理装置を用い、被処理水として表1に示した種々の触媒毒を1000ppm 、o−クロロフェノールを1.6ppm 添加した模擬廃水10lを調製し、表1に示した条件下で該模擬廃水中のo−クロロフェノールの分解を行った。水処理装置に用いる吸着体としては、酸化チタンを主成分とする触媒原料を加圧成形して1〜2mmの粒状としたものを吸着機器内に1.96×10-33 となるように充填した。光触媒反応器には1000mm×50mm径の円筒状光触媒体、光源として40Wのブラックライトブルー蛍光灯を配置した。この水処理装置を用いて前記廃水の光触媒による分解実験を行った結果(1時間反応後の分解率)を表2に示す。
【0018】
比較例1
実施例1において吸着機器20を設置しない水処理装置を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
比較例2
実施例1で用いた酸化チタンを活性炭に変えた以外は実施例1と同様に行った。なお使用した活性炭は粒径3〜4mm、比表面積150m2 /gのものであった。結果を表2に示す。
比較例3
比較例2で用いた活性炭をゼオライトに変え、その他は実施例1と同様に行った。なお使用したゼオライトは、モルデナイト系で平均粒径80μm、SiO2 /Al2 3 =5.5のゼオライトを加圧成形して1〜2mmとしたものを使用した。結果を表2に示す。
比較例4
比較例3で用いたゼオライトをアルミナに変えた以外は実施例1と同様に行った。なおこのアルミナは、Al2 3 含有率99.7%、平均粒径120μmのアルミナを加圧成形して1〜2mmとしたものを用いた。結果を表2に示す。
【0019】
【表1】
実験条件
Figure 0003900460
【0020】
【表2】
実験結果
Figure 0003900460
【0021】
表2の結果から明らかなように、比較例1〜4では、カルシウムの影響は最も小さいものの、吸着体として酸化チタンを用いないが、酸化チタン以外の吸着体を用いているので、光触媒の触媒毒となる物質を吸着除去することができず、このため実施例1よりもo−クロロフェノールの分解率が小さくなった。本発明による実施例1の水処理装置は、いずれの性状の模擬廃水中でも短時間でo−クロロフェノールの分解が可能であり、優れたものといえる。なお、図2〜5に示した装置を用いても、実施例1とほぼ同様な結果が得られた。
【0022】
本発明の水処理装置によれば、触媒装置となる浸出水中の物質を吸着除去した後、光触媒で対象とする有機物等が分解されるので、触媒が劣化せず高い分解性能を保持することができる。これは、他の場合では触媒毒となる浸出水中の成分が光触媒表面へ吸着して触媒の劣化を招いたためである。
このように、光触媒と主成分が同じ酸化物である吸着体を用いて触媒毒を吸着する機器または区画を設置することにより、廃水中の対象とする有機物の分解を、有機物以外の成分の影響を受けがたくして、高効率で分解することができる。
【0023】
【発明の効果】
本願の請求項1または2記載の発明によれば、光触媒反応器の前流側に光触媒の主成分と同じ酸化物を主成分とした吸着体を設けた機器または区画を設けたことにより、廃水中に含有される触媒毒成分を効率よく除去し、光触媒活性を低下することなく、対象とする有機物の分解を行なうことができるとともに、廃水中のイオンの種類、濃度の変化および未知の触媒毒等にも対応できるようになる。さらに、吸着体として高表面積の酸化チタンを用いれば、触媒毒を一層効率よく除去することが可能になり、長期間にわたって高効率で廃水中の有害成分を分解することができる。
【0024】
請求項3記載の発明によれば、吸着機器または区画の設置による圧力損失を少なくすることができる。
請求項4記載の発明によれば、吸着機器と光反応器との間の接続を要せず、コンパクトな装置とすることができる。
請求項5記載の発明によれば、吸着機器に吸着された有機物等を光触媒によって分解し、触媒を再生することができる。
本発明は、具体的には、廃水中に存在するトリクロロエチレン、ダイオキシン、ベンゼン等の有機化合物、農薬および菌類等の分解が可能であり、例えば工場廃水、ゴミ浸出水、ゴルフ場廃水、病院廃水等の廃水の浄化に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に基づく水処理装置の概略図。
【図2】本発明の他の実施例に基づく水処理装置の概略図。
【図3】本発明のさらに他の実施例に基づく水処理装置の概略図。
【図4】本発明のさらに他の実施例に基づく水処理装置の概略図。
【図5】本発明のさらに他の実施例に基づく水処理装置の概略図。
【図6】従来技術に基づく水処理装置の概略図。
【符号の説明】
1…光触媒体、2…光源、3…光触媒反応器内管、4…光触媒反応器外管、5…廃水、7…廃水供給口、8…浄化水、9…浄化水排出口、10…光触媒反応器、30…吸着機器(または区画)。

Claims (5)

  1. 被処理液が流通する筒状の容器であって、該筒状容器内に、光触媒を励起する光源を有し、該光触媒の作用により該被処理液中の有害な有機物を酸化分解する反応器と、該反応器の前流側に、光触媒反応を行わないように前記光源を有せず、前記光触媒の主成分と同じ酸化物を主成分とする触媒毒の吸着体を有する吸着機器または区画を設けたことを特徴とする水処理装置。
  2. 光触媒反応器の前流側に設置された前記吸着機器または区画の内部に、円筒状、ハニカム状または粒子状の吸着体が充填されていることを特徴とする請求項1記載の水処理装置。
  3. 前流側の前記吸着機器または区画の容量が後流側の光触媒反応器の容量よりも小さいことを特徴とする請求項1または2記載の水処理装置。
  4. 反応器外管と反応器内管からなる二重管構造の反応器と、該反応器内管内に設けられた光源と、前記反応器外管に設けられた光触媒体とを有し、前記外管と前記内管との間に被処理液を流通させる光反応管において、前記光反応管を前流側に延長し、該前流側には光触媒反応を行わないように光源を設置せず、該前流側の光触媒体を触媒毒の吸着体として利用するようにしたことを特徴する水処理装置。
  5. 前記光源が光反応器の長手方向に沿って反応器内を移動できるように、該長手方向に沿って光源をコンベア上に載置して該コンベアを移動する手段を有することを特徴とする請求項4記載の水処理装置。
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