JP3822581B2 - 携帯用ティッシュ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ある程度の使用量が必要とされる際、使用に供されるパック包装の携帯用ティッシュに係り、詳しくは縦向きに吊下げた状態で陳列されても、収容されたティッシュペーパー束にヨレ(垂れ落ち)が起こり難いとともに、携帯しても型崩れを起こし難い携帯用ティッシュに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、ティッシュペーパーは使用者の便宜に供するように、種々の形態で市場に提供されている。最も多いのは、ボックス型とポケット型である。前者のボックス型は、上面に取出口を有する紙箱内に、通常は200組(400枚)のティッシュペーパーを折り重ねた状態で収容したもので、後者のポケット型は概ね縦70〜80mm、横110〜120mmのサイズのポリエチレン包装袋内に10〜15組程度のティッシュペーパーを折り重ねた状態(以下、ティッシュペーパー束という。)で収容したものである。
【0003】
近年、これらボックス型とポケット型に加え、中間サイズのパック包装された携帯用ティッシュ(以下、ハンディ型という。)が市場に提供されるようになってきた。このハンディ型携帯ティッシュは、主には鼻炎、花粉症、旅行等のある程度の使用量が必要とされる際、使用に供されるもので、図10に示されるように、幅方向中心位置に長手方向に沿って1本のミシン目50aが形成されたポリエチレン又はポリプロピレン等の包装フィルム50内に約50組程度のティッシュペーパー束51Aを収容し、短辺側の2側縁52,52をそれぞれ封鎖したもので、平面サイズはほぼ前記ボックス型と同程度のサイズを有する。
【0004】
また、前記ティッシュペーパー束51Aは、例えば図11に示されるように、各ティッシュペーパー51が略中央線を折り目として約半分に折り畳まれ、ティッシュペーパー51を1枚づつ交互に対向させ、上側に重ね合わされるティッシュペーパーの下側部分51aと下側に重ね合わされるティッシュペーパーの上側部分51bとを順次重ね合わせてなる重畳構造(以下、V型という。)とし、最上部のティッシュペーパー51を取り出すと、次のティッシュペーパー51が取りだし易いようにミシン目50a(取出口)よりその一部が突出する、所謂ポップアップ方式が採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現在市場に提供されている携帯用ティッシュは、フック等に吊り下げできる機構とはなっておらず、例えば販売時等に店頭に陳列しにくい問題点があった。そこで、本発明者等は、フィルム包装袋の短辺側側縁のシール部に吊下げ用開孔を形成し吊下げできる商品の開発を試みたが、特に縦向きに吊り下げた場合には、ティッシュペーパー束が大きくヨレてしまい見栄えが悪く、清潔感を感じられなくなってしまう問題が明らかとなった。
【0006】
一方、近年はティッシュペーパーにグリセリンや多価アルコール等の保湿液を含浸させたティッシュペーパーが提供されている。この保湿液含浸ティッシュペーパーは、非常に柔軟性が高く、肌に対する刺激が少ない特徴を有し、鼻炎、花粉症等の使用頻度の非常に多い場合に重宝されている。しかし、このような保湿液含浸ティッシュペーパーを収容した携帯用ティッシュを吊り下げできるようにした場合には、前述したヨレがより顕著となってしまうことも判明した。
【0007】
そこで本発明の主たる課題は、プラスチックフィルム包装袋内にティッシュペーパー束が収容された携帯用ティッシュにおいて、フック等に縦向きに吊り下げてもティッシュペーパー束のヨレや型崩れが起こり難い携帯用ティッシュとすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための請求項1に係る本発明として、ティッシュペーパーが折り畳まれた状態で積層されるとともに、このティッシュペーパー束が、長手方向に沿ってミシン目が形成されたフィルム包装袋内に収容された携帯用ティッシュにおいて、
前記フィルム包装袋は、短辺側側縁の2辺をシール封鎖した2辺シール包装とされるとともに、これらシール部の内の一方側に吊下げ用開孔が形成され、
前記フィルム包装袋の短辺方向周長と、前記ティッシュペーパー束の短辺方向周長とが等しくなるティッシュペーパー束の断面積の場合をティッシュ充填率100%として、前記携帯用ティッシュはティッシュ充填率が60%以上とされ、かつ前記ティッシュペーパーは、夫々4本/枚の折り線を有するように、断面略逆Ω状に折り畳むとともに、第1ティッシュペーパーは、基準線位置において両端側を上側に等しく折り返して第1折返し部分を形成するとともに、中心線よりも若干手前において反対側に折返して、第2折返し部分を形成し、上下に隣接する第2ティッシュペーパーは、ティッシュペーパーの幅寸法が同じになるように第1ティッシュペーパーの側縁位置にて両端側を上側に等しく折り返して第1折返し部分を形成し、さらに反対側に折返して、第2折返し部分を形成したことを特徴とする携帯用ティッシュが提供される。
【0009】
本発明者等は、図10及び図11に示される従来の携帯用ティッシュにおいて、なぜヨレが発生し易いのかを鋭意検討した結果、ティッシュ充填率がヨレに大きく原因していること、さらに収容されるティッシュペーパーの折り方もヨレに大きく影響していることの知見を得た。すなわち、本発明者等の検討によれば、ティッシュペーパー束のヨレは、ペーパー束の長手方向剛度に影響していることが判明した。この長手方向剛度の一因子として、折り線があり、この折り線の本数が多いほど長手方向の剛度が上がりヨレが生じ難くなる。しかし、図11に示されるようなV字折りとした場合には、一枚のティッシュペーパーには1本の折り線しか入らないことになるため、ヨレが生じ易い。折り線を1枚当たり2本以上とすることにより、ティッシュペーパー束の長手方向の剛度アップを図ればヨレが生じ難いとの知見を得た。さらに、本発明者等の検討によれば、ティッシュペーパー束のヨレは、先ず最初に側縁部に折れが入り、この折れが内側に進行することによって生じる事が判明した。従って、折り線の位置が内面側に存在するよりは、両側縁部分に存在する方がより効果的にヨレを防止し得るようになるとの知見を得た。
【0010】
その結果、上記請求項1記載の発明では、フィルム包装袋の短辺方向周長と、前記ティッシュペーパー束の短辺方向周長とが等しい場合をティッシュ充填率100%として、この「ティッシュ充填率」を60%以上となるように、フィルム包装袋の寸法やティッシュペーパー束の断面積を調整するようにするとともに、前記ティッシュペーパーは、夫々4本/枚の折り線を有するように、断面略逆Ω状に折り畳むとともに、第1ティッシュペーパーは、基準線位置において両端側を上側に等しく折り返して第1折返し部分を形成するとともに、中心線よりも若干手前において反対側に折返して、第2折返し部分を形成し、上下に隣接する第2ティッシュペーパーは、ティッシュペーパーの幅寸法が同じになるように第1ティッシュペーパーの側縁位置にて両端側を上側に等しく折り返して第1折返し部分を形成し、さらに反対側に折返して、第2折返し部分を形成した折畳み構造とした。
【0011】
従って、70cm自由落下させた時の前記ティッシュペーパー束のヨレ幅が、前記ティッシュペーパー束の長手寸法の10%以内となる携帯用ティッシュを得ることができるようになり、プラスチックフィルム包装袋内にティッシュペーパー束が収容された携帯用ティッシュにおいて、フック等に縦向きに吊り下げてもティッシュペーパー束のヨレや型崩れが起こり難いものとなる。
【0012】
請求項2記載の発明として、前記フィルム包装袋の45°カンチレバー法による剛軟度に対するティッシュペーパー束の45°カンチレバー法による剛軟度の割合が20〜60%である請求項1記載の携帯用ティッシュが提供される。
【0013】
請求項3記載の発明として、前記ティッシュペーパーはグリセリンを主成分とする保湿液をシート重量に対して5〜30%含浸させたティッシュペーパーである請求項1〜2いずれかに記載の携帯用ティッシュが提供される。
【0014】
請求項4記載の発明として、前記ティッシュペーパーはシート米坪が10〜25g/m2である請求項1〜3いずれかに記載の携帯用ティッシュが提供される。
【0015】
請求項5記載の発明として、前記フィルム包装袋の2辺シール間の内々距離が130〜300mm、短辺幅が80〜150mmである請求項1〜4いずれかに記載の携帯用ティッシュが提供される。
【0016】
請求項6記載の発明として、前記ティッシュペーパーは米坪当たりのソフトネスが0.05〜0.08m2である請求項1〜5いずれかに記載の携帯用ティッシュが提供される。
【0017】
本発明に係る携帯用ティッシュは、ローション入りティッシュペーパーのようにソフトネスが0.05〜0.08m2である比較的柔軟性の高いティッシュペーパーに対して好適に適用される。なお、ソフトネスは一般的に単位:gで表されるが、g単位の場合、柔らかくて厚いものは高く、薄くて硬いものは低く出てしまう傾向があるため、より正確な柔軟度が数値に反映されるように坪量(g/m2)で除算して米坪当たりの値(単位:m2)で表している。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
【0019】
図1は携帯用ティッシュ1の斜視図、図2はそのII−II線矢視図、図3は図1のIII−III線矢視図である。
【0020】
図1に示されるように、携帯用ティッシュ1は、ティッシュペーパー2が折り畳まれた状態で積層され、プラスチック製のフィルム包装袋3内に収容されたものである。前記フィルム包装袋3の上面にはミシン目3aが形成されており、使用時には前記ミシン目3aを開封し、最上部のティッシュペーパー2を取り出すようになっている。
【0021】
前記フィルム包装袋3は、短辺側側縁4A,4Bの2辺をシール封鎖する2辺シール包装が採用されており、図1に示されるように、一方側の短辺側側縁4Aのシール封鎖部分の幅が他方側の短辺側側縁4Bの同部分の幅より広く形成され、この一方側短辺側側縁4Aに吊下げ用開孔4aが形成されている。なお、フィルム包装態様には、短辺側の一辺のみをシールする所謂ガセット包装も存在するが、このガセット包装とした場合には、フィルム包装袋3が広がり易くなるため、ティッシュペーパー束2Aに生じるヨレや型崩れを防止しづらくなる。
【0022】
本携帯用ティッシュ1では、さらに前記吊下げ用開孔4aの形成辺側を上側とする縦向き状態で紐により吊持し、70cm自由落下させた時の前記ティッシュペーパー束2Aのヨレ幅が、前記ティッシュペーパー束の長手寸法の10%以内となるようにする。具体的な試験方法は、図4に示されるように、落下距離が70cmとなるように、上端が固定された紐5の下端を携帯用ティッシュ1の吊下げ用開孔4aに結びつける。そして、図5に示されるように、携帯ティッシュ1を70cm自由落下させた際の前記ティッシュペーパー束2Aのヨレ幅wが、前記ティッシュペーパー束2Aの長辺寸法Lの10%以下となるようにする。
【0023】
このような条件を満たすための具体的手段の一つとして、図3に示されるように、フィルム包装袋3の短辺方向の周長Rと、前記ティッシュペーパー束2Aの短辺方向の周長とが等しくなるティッシュペーパー束2Aの断面積の場合をティッシュ充填率を100%として、このティッシュ充填率が60%以上、好ましくは75%以上、より好ましくは90%以上となるように前記フィルム包装袋3の短辺方向周長Rおよびティッシュペーパー束2Aの断面積を決定する。前記ティッシュ充填率が60%未満である場合には、ティッシュペーパー束2Aとフィルム包装袋3との間に摩擦が生じず、ヨレ幅が規定値を超えてしまい携帯用ティッシュ1を縦向きで吊り下げた場合にティッシュペーパー束2Aのヨレを防ぐことができないとともに、型崩れを防止できなくなる。
【0024】
また、好ましくは前記ティッシュ充填率による規定と同時に、図6〜図8に示されるように、各ティッシュペーパー2は2本/枚以上の折り線が存在する折り方で折り畳むようにする。
【0025】
まず、図6に示される重畳構造は、断面略Z状(以下、Z型という。)となるように、各ティッシュペーパー2の一方端を上側に、他方端を下側にほぼ等しい長さで折り返して両側縁に夫々折り線K、Kを有するようにした重畳構造である。この場合、ティッシュペーパー束2Aが嵩張らないように、折り返された上部分2aおよび下部分2bの先端が、ティッシュペーパー2の中心線Oより手前側に位置するようにするのが望ましい。
【0026】
また、図7に示される重畳構造は、断面略C状(以下、C型という。)となるように、両端部分を共に上面側に折り返して各ティッシュペーパー2の両側縁に夫々折り線K、Kを有するようにした重畳構造である。折返し部分の先端が中心線Oより手前に位置するようにする点は図6の場合と同様である。
【0027】
さらに図8に示される重畳構造は、各ティッシュペーパー2、2’…が夫々4本/枚の折り線を有するように、断面略逆Ω状(以下、Ω型という。)に折り畳むようにした重畳構造である。但し、すべてのティッシュペーパーを同様の折り方とした場合には、嵩が増すようになるため、折り位置を交互に変えるようにしている。具体的には、第1ティッシュペーパー2においては、基準線S、S位置において両端側を上側に等しく折り返して第1折返し部分2e、2fを形成するとともに、中心線Oよりも若干手前において反対側に折返して、第2折返し部分2g、2hを形成する。上下に隣接する第2ティッシュペーパー2’においては、ティッシュペーパーの幅寸法が同じになるように第1ティッシュペーパー2の側縁位置にて両端側を上側に等しく折り返して第1折返し部分2i、2jを形成し、さらに反対側に折返して、第2折返し部分2k、2lを形成する。
【0028】
これらの3種類の重畳構造の中でも、図6及び図7に示される重畳構造は、両側縁部に夫々折り線が位置するため、ティッシュペーパー束2Aの長手方向の剛度が上がり、ヨレを効果的に防止し得るようになる。なお、折り方については、上記3種の重畳構造に限定されず、ティッシュペーパーは、2本/枚以上の折り線で折り畳まれていること、好ましくは両側縁部に夫々折り線が位置するように2本/枚以上の折り線で折り畳まれているものであれば、他の重畳構造を採用することでもよい。
【0029】
これら3種の重畳構造では、最上部のティッシュペーパー2を取り出しても、次のティッシュペーパー2が前記フィルム包装袋3内に保持されフィルム包装袋の取出口から外部に突出しない非ポップアップ式となっているが、取出しの点からすると不都合であるものの、フィルム包装袋3の取出口3aからティッシュペーパー2が突出しないため、見栄えが良いとともに、衛生的となる利点がある。
【0030】
他方、本携帯用ティッシュ1では、45°カンチレバー法による剛軟度試験において、前記フィルム包装袋3の剛軟度に対するティッシュペーパー束2Aの剛軟度の割合は20〜60%とするのが望ましい。この割合が高いほど収容されるティッシュペーパー束2Aの剛度が製品剛度に反映され、低いほどフィルム包装袋3の剛度が製品剛度に反映されていることを示すことになる。前記割合が20%未満である場合には、相対的にティッシュペーパー束2Aの剛度が低く、一方でフィルム包装袋3の剛度が高く成り過ぎることになり、ティッシュペーパー束2Aの拠れや型崩れ防止効果は高いものの、フィルム剛度が高く取扱い感に欠けるものとなる。また、前記割合が60%を超える場合には、相対的にフィルム包装袋3の剛度が小さすぎて、ティッシュペーパー束2Aのヨレや型崩れを防止することができない。
【0031】
前記45°カンチレバー法は、材料の剛軟度を測定する試験法の一種で、試験器としては、図9(A)に示されるように、一端が45°の傾斜面8とされ、かつ上面9と下面10とが平行している水平台7で、上面9の片側にスケール11を取り付けたものが用いられる。試験方法は、標準的には幅2cm×長さ約15cmの短冊状試験片を作製し、図9(B)に示されるように、斜面より徐々に突き出した際に斜面8に試験片12の先端が接触した際の突出長さl(cm)で剛軟度を評価するものである。なお、本発明における45°カンチレバー法による剛軟度は、上記寸法の試験片は作製せず、フィルム包装袋3、ティッシュペーパー束2Aを裁断せずにそのまま試験に供した数値である。
【0032】
ところで、本携帯用ティッシュ1におけるティッシュペーパー2は、ごく一般的なものであってもよいが、本フィルム包装袋3は収容されるティッシュペーパー束2Aの形状保持性が優れている点で、グリセリンを主成分とする保湿液を含浸させたティッシュペーパー2に対して特に好適に使用することができる。前記保湿液はシート重量に対して5〜30%含浸させるようにするのが望ましい。また、ティッシュペーパー2の米坪は通常通り、10〜25g/m2のものが用いられる。
【0033】
柔軟度においても、ソフトネス測定法(JIS1096 一般織物試験方法6.19剛軟度E法(ハンドルオメータ法)に準拠)を指標値とした場合に、米坪当たりのソフトネスが0.05〜0.08m2のものが用いられる。前記ソフトネス試験法はJIS L1096 ハンドルオメーター法による測定方法である。具体的には、ペーパーシート(100×100mm)を一定の隙間(5mm)に押し入れるのに必要な仕事量を測定する原理のハンドルオメーターによる。測定手順は下記の通りである。
【0034】
(1)ペーパーシート100×100mmに裁断する。
(2)ペーパーシートは加圧板が試料の中心を折り曲げるように受板の上に置く。
(3)試験は縦方向、横方向各4回測定する。
(4)縦横の平均値
縦横各平均値×50÷100
(5)ソフトネス(g)=(縦のソフトネス(g)×横のソフトネス(g))1/2
(6)ソフトネス(m2)=ソフトネス(g)÷坪量(g/m2)
以上、本形態例で詳説した携帯用ティッシュ1には、所謂ポケットティッシュは含まれず、鼻炎、花粉症、旅行等のある程度の使用量が必要とされる際に、使用に供されるパック包装の携帯用ティッシュが対象とされる。従って、前記フィルム包装袋3の寸法としては、2辺シール間の内々距離が130〜300mm、短辺幅が80〜150mmのものとなる。
【0035】
【実施例】
異なるティッシュ充填率、重畳構造のティッシュペーパー束2Aをフィルム装袋3内に収容した携帯用ティッシュをそれぞれ試作し、これらの携帯用ティッシュのヨレ幅を測定した。その結果を下表1に示す。なお、試作した各携帯用ティッシュのフィルム素材・厚み、ティッシュペーパーの組数・重畳構造、ティッシュ充填率、45°カンチレバー剛軟度等は表1のとおりである。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】
以上詳説のとおり本発明によれば、プラスチックフィルム包装袋内にティッシュペーパー束が収容された携帯用ティッシュにおいて、フック等に縦向きに吊下げても、ティッシュペーパー束のヨレや型崩れが起こり難い携帯用ティッシュとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 携帯用ティッシュ1の斜視図である。
【図2】 そのII−II線矢視図である。
【図3】 図1のIII−III線矢視図である。
【図4】 ティッシュペーパー束2Aのヨレ幅を測定するための試験要領図である。
【図5】 試験後のヨレ状態図である。
【図6】 ティッシュペーパー2の重畳構造(Z型)を示す断面図である。
【図7】 ティッシュペーパー2の重畳構造(C型)を示す断面図である。
【図8】 ティッシュペーパー2の重畳構造(Ω型)を示す断面図である。
【図9】 45°カンチレバー法を示す、(A)は試験器斜視図、(B)は試験要領図である。
【図10】 従来のハンディ型携帯用ティッシュを示す断面図である。
【図11】 従来のハンディ型携帯用ティッシュの重畳構造(V型)を示す断面図である。
【符号の説明】
1…携帯用ティッシュ、2…ティッシュペーパー、2A…ティッシュペーパー束、3…フィルム包装袋、4A・4B…短辺側側縁、4a…吊下げ用開孔
Claims (6)
- ティッシュペーパーが折り畳まれた状態で積層されるとともに、このティッシュペーパー束が、長手方向に沿ってミシン目が形成されたフィルム包装袋内に収容された携帯用ティッシュにおいて、
前記フィルム包装袋は、短辺側側縁の2辺をシール封鎖した2辺シール包装とされるとともに、これらシール部の内の一方側に吊下げ用開孔が形成され、
前記フィルム包装袋の短辺方向周長と、前記ティッシュペーパー束の短辺方向周長とが等しくなるティッシュペーパー束の断面積の場合をティッシュ充填率100%として、前記携帯用ティッシュはティッシュ充填率が60%以上とされ、かつ前記ティッシュペーパーは、夫々4本/枚の折り線を有するように、断面略逆Ω状に折り畳むとともに、第1ティッシュペーパーは、基準線位置において両端側を上側に等しく折り返して第1折返し部分を形成するとともに、中心線よりも若干手前において反対側に折返して、第2折返し部分を形成し、上下に隣接する第2ティッシュペーパーは、ティッシュペーパーの幅寸法が同じになるように第1ティッシュペーパーの側縁位置にて両端側を上側に等しく折り返して第1折返し部分を形成し、さらに反対側に折返して、第2折返し部分を形成したことを特徴とする携帯用ティッシュ。 - 前記フィルム包装袋の45°カンチレバー法による剛軟度に対するティッシュペーパー束の45°カンチレバー法による剛軟度の割合が20〜60%である請求項1記載の携帯用ティッシュ。
- 前記ティッシュペーパーはグリセリンを主成分とする保湿液をシート重量に対して5〜30%含浸させたティッシュペーパーである請求項1〜2いずれかに記載の携帯用ティッシュ。
- 前記ティッシュペーパーはシート米坪が10〜25g/m2である請求項1〜3いずれかに記載の携帯用ティッシュ。
- 前記フィルム包装袋の2辺シール間の内々距離が130〜300mm、短辺幅が80〜150mmである請求項1〜4いずれかに記載の携帯用ティッシュ。
- 前記ティッシュペーパーは米坪当たりのソフトネスが0.05〜0.08m2である請求項1〜5いずれかに記載の携帯用ティッシュ。
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