JP3822401B2 - 光ディスクドライブ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、光記録媒体に信号の記録や再生を行う光ディスクドライブ装置に関し、特に、異なる波長と開口数を用いて光記録媒体の記録、再生を行う光ディスクドライブ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば光ディスクドライブ装置のように、光ディスクを記録媒体として情報の記録や再生を行うシステムでは、光ピックアップ装置が利用されている。最近開発された光ディスクとしてDVDが知られている。
【0003】
DVDは、従来のCDと比べて直径は120mmと同一であるが、ピット長やトラック間隔を小さくして記録密度を格段に向上して4.7GBの情報量を記録、再生可能となっている。
【0004】
DVDにおいて、CDと比較して約半分のピット長の記録情報を読み取るためには、ビームスポットが十分に絞り込まれた光が必要となる。このため、記録、再生に用いられるレーザビームの波長は、CDでは780nmであるのに対して、DVDでは650nmであり、また、開口数もCDの0.45に対して、DVDでは0.6のものが使用されている。
【0005】
ところで、上記のようなDVDの記録情報を読み取るための光ピックアップ装置は、CDの記録情報も読み取れるように互換性を備えていることが要望されている。このため、光ピックアップ装置において、レーザ光を出射する光源としては、DVDの記録情報読み取りに対応できる波長650nmのレーザ光を得られるものが必要となる。また、このレーザ光を、DVDの記録情報読み取りのためにスポットが十分に小さなビームとするための光学系が必要となる。
【0006】
一方、CDの記録情報の読み取りに関しては、追記可能なCD−Rの記録情報読み取りに対応できる780nmのレーザ光波長を得られるものが必要となる。同時に、このレーザ光によりCDの記録情報読み取るための光学系が必要となる。
【0007】
一般に、DVD、CD互換型の光ピックアップ装置は、波長650nmのレーザ光を出射するDVD用の第1光源と、波長780nmのCD用のレーザ光を出射する第2光源と、を備えている。
【0008】
第1光源から出射された光ビームは、例えば、波長選択性を有するダイクロ膜により構成されたビームスプリッタを透過し、コリメータレンズ、立上げミラー、ダイクロイックフィルタ、対物レンズを通って光ディスクの記録面に集束照射される。そして、光ディスクの記録面で反射された反射光は、対物レンズ、ダイクロイックフィルタ、立上げミラー、コリメータを通り、ビームスプリッタを透過して第1ホログラムに入射する。この入射光は、第1ホログラムで回折されて第1光検出器に到達し、光ディスクの反射光の検出が行われる。第1光源、第1光検出器、第1ホログラムは、第1ユニットとしてユニット化されている。
【0009】
一方、CD用の第2光源から出射された光ビームは、ビームスプリッタで反射され、コリメータレンズ、立上げミラー、ダイクロイックフィルタ、対物レンズを通って光ディスクの記録面に集束照射される。
【0010】
そして、光ディスクの記録面で反射された反射光は、対物レンズ、ダイクロイックフィルタ、立上げミラー、コリメータレンズを通り、ビームスプリッタで反射して第2ホログラムに入射する。入射光は、第2ホログラムで回折されて第2光検出器に到達し、光ディスクの反射光として検出される。第2光源、第2検出器、および第2ホログラムは、第2ユニットとしてユニット化されている。
【0011】
対物レンズに隣接して設けられたダイクロイックフィルタは円形状のダイクロ膜を有し、光源の波長に応じて開口数を光ディスクの再生に最適な値に調整する。また、DVDの基板厚は0.6mm、CDの基板厚は1.2mmであり、互いに相違している。そのため、DVD用の第1光源は、コリメータレンズのほぼ焦点位置に、また、CD用の第2光源はコリメータレンズの焦点位置よりも内側に、それぞれ配置することにより、ディスク基板厚の違いにより発生する球面収差を補正している。
【0012】
近年の小型化された光ディスクドライブ装置においては、光ピックアップ装置を光ディスクドライブ装置の対角線方向に移動可能に配置することによって装置の小型化を実現している。すなわち、光ディスクドライブ装置19には、光ピックアップ装置の対物レンズの中心および光ディスクの中心を通る方向と平行に延びた搬送ガイドが設けられ、光ピックアップ装置は、搬送ガイドに沿って光ディスクの半径方向に搬送可能に装着されている。
【0013】
また、光ピックアップ装置から延出したフレキシブル基板は、光ディスクドライブ装置の厚み方向にU字形に折曲げられ、光ディスクドライブ装置に配置されたコネクタに接続されている。上記光ピックアップ装置は、光ディスクドライブ装置のメカカバーの下方に配置されている。メカカバーには、対物レンズを通り、光ピックアップ装置に移動方向に沿って延びた開口が設けられている。これにより、光ピックアップ装置は、開口部分を除いて、メカカバーにより覆われ、外部から隠れた位置に配置されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように構成された光ピックアップ装置を小型化された光ディスクドライブ装置に適用した場合、以下のような問題が生じる。すなわち、上記光ピックアップ装置が、光ディスクドライブ装置の対角線方向に沿って、光ディスクの最外周まで移動した際、光ピックアップ装置の一部が光ディスクドライブ装置からはみ出すという問題がある。
【0015】
そして、光ピックアップ装置を、光ディスクの最外周位置においても光ディスクドライブ装置からはみ出すことのないように設計した場合、対物レンズの焦点距離が短くなり、対物レンズ6と光ディスク16の間の距離が小さくなる。その結果、対物レンズと光ディスクとが接触して損傷する等の恐れがあり、光ディスクドライブ装置の信頼性が低下するという問題点がある。
【0016】
また、一般に、DVD用の第1光源は、部品の信頼性の観点から程よく冷却する必要がある。しかし、従来の構成では、第1光源はメカカバーの下方に配置されるため、空気の対流が悪く、冷却されにくい。そのため、第1光源の温度が上昇し、第1光源の信頼性が低下するという問題点がる。
【0017】
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、対物レンズと光ディスクとの間の距離を小さくすることなく、小型化が可能な光ディスクドライブ装置を提供することにある。また、この発明の目的は、光源を効率良く冷却でき、光源の信頼性向上を図ることが可能な光ディスクドライブ装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明に係る光ディスクドライブ装置は、ほぼ矩形状のベースと、上記ベースのほぼ中央部に設けられ、光ディスクを支持および回転駆動する駆動部と、上記ベース上に設けられた光ピックアップ装置と、を備え、 上記光ピックアップ装置は、上記光ディスクの中心と上記ベースの1つのコーナ部とを通る、上記ベースの対角線方向に沿って移動自在に支持されたキャリッジと、上記キャリッジ上に設けられ、上記光ディスクに照射する光ビームを出射する光源と、対物レンズを含み、上記光源から出射される光ビームを上記光ディスクの記録面に集束照射し、かつ上記記録面からの反射光を上記光ビームの進行方向と逆方向に通過させる光学系と、上記光ディスクからの反射光を検出する光検出器と、上記キャリッジから上記キャリッジの移動方向に沿って延出したフレキシブルプリント回路基板と、を備えている。
【0019】
上記キャリッジは、上記ベースのコーナ部とほぼ一致した形状を有し上記キャリッジが上記光ディスクの外周部に移動した際に上記ベースのコーナ部とほぼ重なって位置する突出部を備え、上記突出部は、上記フレキシブルプリント回路基板と対向した切り欠きを有し、上記光源は、上記突出部上に設けられていることを特徴としている。
【0020】
この発明に係る光ディスクドライブ装置によれば、上記キャリッジの突出部は、上記対物レンズを通り、キャリッジの移動方向と直交する線分からなる斜辺と、互いに直交した他の2辺とを有したほぼ直角三角形状に形成されていることを特徴としている。
【0021】
上記のように構成された光ディスクドライブ装置によれば、キャリッジが光ディスクの最外周部に移動した場合でも、突出部がベース部のコーナ部と重なって位置し、ベースから飛出すことがない。そして、光源および光学系をスペースロスなく配置でき、光ディスクと対物レンズとの距離を十分に確保した状態で、装置全体の小型化を図ることができる。
【0023】
この発明の光ディスクドライブ装置において、上記光源は、上記対物レンズを通り上記移動方向に延びた線分に対して、5mm以内の距離に設けられていることを特徴としている。
【0024】
また、この発明の光ディスクドライブ装置は、上記キャリッジを覆って上記ベース上に設けられたカバーを備え、上記カバーは、上記対物レンズの移動路と対向して設けられた開口を有していることを特徴としている。
【0025】
上記構成の光ディスクドライブ装置によれば、光源は、キャリッジの移動方向に沿って対物レンズと並んで設けられていることから、カバーが設けられている場合でも、カバーの開口にほぼ対向して位置している。従って、光源は、光ディスクの回転により発生する空気の強制対流により、開口を通して効率よく冷却され、適当な温度に維持される。これにより、光源の信頼性が向上する。
【0027】
更に、この発明に係る光ディスクドライブ装置は、ほぼ矩形状のベースと、上記ベースのほぼ中央部に設けられ、第1又は第2光ディスクを選択的に支持および回転駆動する駆動部と、上記ベース上に設けられた光ピックアップ装置と、上記キャリッジから上記キャリッジの移動方向に沿って延出したフレキシブルプリント回路基板と、を備え、
上記光ピックアップ装置は、上記光ディスクの中心と上記ベースの1つのコーナ部とを通る、上記ベースの対角線方向に沿って移動自在に支持されたキャリッジと、上記キャリッジ上に設けられ、上記第1光ディスクに照射する第1波長の第1光ビームを出射する第1光源と、上記第1光ディスクより基板厚が大きい上記第2光ディスクに照射する第2波長の第2光ビームを出射する第2光源と、上記第1および第2光ビームを合成するビームスプリッタと、上記ビームスプリッタから出射する光ビームを上記第1又は第2光ディスクの記録面に集束照射し、かつ上記記録面からの反射光を上記第1および第2光ビームの進行方向と逆方向に通過させる対物レンズと、前記第1および第2光ビームの反射光をそれぞれ検出する第1および第2光検出器と、を備えている。
【0028】
そして、上記キャリッジは、上記ベースのコーナ部とほぼ一致した形状を有し上記キャリッジが上記光ディスクの外周部に移動した際に上記ベースのコーナ部とほぼ重なって位置する突出部を備え、上記突出部は、上記フレキシブルプリント回路基板と対向した切り欠きを有し、上記第2光源は上記第2光ビームの出射方向が、上記キャリッジの移動方向と直交する方向となるように配置され、上記第1光源は、上記突出上に設けられているとともに、上記第1光ビームの出射方向が上記搬送方向と直交する方向に対して約45°をなすように配置されていることを特徴としている。
【0029】
上記構成の光ディスクドライブによれば、第1光源1を、その光軸がキャリッジの移動方向と直交する方向に対して約45°の角度をなす位置に配置することにより、対物レンズの焦点距離を小さくすることなく第1光源を配置することができ、対物レンズと光ディスクとの間の距離を十分に確保し、対物レンズと光ディスクとの接触等を防止することができる。従って、光ディスクドライブ装置の信頼性向上を図ることが可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態に係る光ピックアップ装置を備えた光ディスクドライブ装置について詳細に説明する。
図1に示すように、光ディスクドライブ装置は、ベースフレームとして機能するほぼ矩形状のトレイ20を備えている。トレイ20のほぼ中央にはターンテーブル22が設けられ、このターンテーブル22には光ディスク16として、DVDディスク(第1光ディスク)あるいはCD(第2光ディスク)が選択的に載置される。ターンテーブル22の下方には、ターンテーブルと共に光ディスク16を回転駆動する図示しないスピンドルモータが配置されている。これらターンテーブル22およびスピンドルモータは、この発明における駆動部として機能する。
【0031】
トレイ20上には、光ピックアップ装置17が設けられ、トレイ20の対角線方向に沿って、すなわち、光ディスク16の中心とトレイ20の1つのコーナ部20aとを結ぶ方向Dに沿って、往復移動自在に支持されている。トレイ20上には、上記の方向Dとそれぞれ平行に延びた一対のガイドレール18a、18bが取り付けられている。そして、光ピックアップ装置17は、これらのガイドレース18a、18bに沿って摺動自在に支持されている。
【0032】
図1ないし図4に示すように、光ピックアップ装置17は、ほぼ板状に形成されたキャリッジ12を有し、このキャリッジ12は、その両端部がそれぞれガイドレール18a、18bと係合し摺動自在に支持されている。光ピックアップ装置17はDVD、CD互換型として構成され、キャリッジ12上には、波長650nmのレーザ光を出射するDVD用の第1光源1、波長780nmのCD用のレーザ光を出射する第2光源8、光ディスク16に対向した対物レンズ6、およびその他の光学系等が設けられている。
【0033】
図2ないし図4に示すように、第1光源1から出射する光ビームは、例えば波長選択性を有するダイクロ膜2aにより構成されたビームスプリッタ2に入射し、反射角(θ/2)が約22.5°で反射され、コリメータレンズ3、立上げミラー4、ダイクロイックフィルタ5、対物レンズ6を通って光ディスク16の記録面に集束照射される。
【0034】
光ディスク16の記録面で反射された反射光は、対物レンズ6、ダイクロイックフィルタ5、立上げミラー4、コリメータ3を通り、ビームスプリッタ2で反射して第1ホログラム10に入射する。そして、入射光は第1ホログラム10で回折されて第1光検出器7に到達し、この第1光検出器7により、光ディスク16からの反射光が検出される。
【0035】
第1光源1、第1光検出器7、第1ホログラム10はユニット化され、第1ユニット13を構成している。第1ユニット13は、第1光源1から第1ホログラム10に向かって幅が小さくなる形状を有している。例えば、第1ユニット13の第1光源1側の1辺は、これと平行な第1ホログラム10側の1辺の2倍以上の長さを有している。
【0036】
ここで、キャリッジ12は、図2に2点鎖線で示すように、キャリッジ12の移動方向Dと直交しているとともに対物レンズ6を通る線分を斜辺aとするほぼ直角三角形形状の突出部24を有し、直交する2辺b、cによって規定されている、突出部の直角部分24aは、斜辺aに対して、トレイ20のコーナ部20a側に位置している。
【0037】
そして、第1ユニット13は、キャリッジ12の突出部24上において直角部分24aに隣接して設けられているとともに、第1光源1側の1辺が突出部24の1辺bと平行に位置し、その光軸が、突出部24の1辺bとほぼ直交して延びるように配置されている。また、第1ユニット13の光軸は、斜辺aに対して45°の角度θを成している。更に、第1光源1は、対物レンズ6に対して、キャリッジ12の移動方向Dに並んで位置し、特に、対物レンズを通り移動方向Dに延びる線分H(図1参照)に対して、5mm以内の距離に設けられている。
【0038】
一方、図2および図4に示すように、第2光源8から出射する波長780nmの光ビームは、ビームスプリッタ2を透過してコリメータレンズ3、立上げミラー4、ダイクロイックフィルタ5、対物レンズ6を通って光ディスク16の記録面に集束照射される。光ディスク16の記録面で反射された反射光は、対物レンズ6、ダイクロイックフィルタ5、立上げミラー4、コリメータ3を通り、ビームスプリッタ2を透過して第2ホログラム15に入射する。
【0039】
入射光は第2ホログラム15で回折されて第2光検出器9に到達し、この第2光検出器9により、光ディスク16からの反射光が検出される。第2光源8、第2光検出器9、第2ホ口グラム15はユニット化され、第2ユニット14を構成している。第2ユニット14は、第2光源8から第2ホログラム15に向かって幅が小さくなる形状を有している。例えば、第2ユニット14の第2光源8側の1辺は、これと平行な第2ホログラム15側の1辺の2倍以上の長さを有している。そして、この第2ユニット14は、その光軸が、キャリッジ12の移動方向Dと直交しているとともの前述した直角三角形の斜辺aとほぼ一致した状態に配置されている。
【0040】
なお、ダイクロイックフィルタ5は円形状のダイクロ膜を有し、第1および第2光源1、8から出射された光ビームの波長に応じて対物レンズ6の開口数を光ディスク16の再生に最適な値に調整する。
【0041】
また、DVDディスクの基板厚は0.6mm、CDディスクの基板厚は1.2mmであり、互いに異なるため、DVD用の第1光源1は、コリメータレンズ3のほぼ焦点位置に、CD用の第2光源2は、コリメータレンズ3の焦点位置よりも内側に配置されている。これにより、ディスク基板厚の違いにより発生する球面収差を補正して良好な再生特性を得ている。
【0042】
また、光ピックアップ装置17にはフレキシブルプリント回路基板(以下FPCと称する)11が装着されている。このFPC11は、キャリッジ12の下面側に接続され、キャリッジ12の第2ユニット14近傍から移動方向Dに沿って延出している。キャリッジ12において、突出24の1辺c部分には、FPC11とキャリッジ12との干渉を防止するための切り欠き26が形成されている。
【0043】
上記構成のキャリッジ12が光ディスクドライブ装置のトレイ20上に装着された状態において、キャリッジ12はガイドレール18a、18bにより支持され、図1に実線で示す最内周位置と2点鎖線で示す最外周位置との間をトレイ20の対角線方向、つまり、移動方向Dに沿って往復移動自在となっている。この場合、キャリッジ12上の対物レンズ6は、キャリッジ12の移動に伴い、移動方向Dに沿って、かつ、光ディスク16の半径方向に沿って移動する。
【0044】
また、キャリッジ12の突出部24は、対物レンズ6とトレイ20のコーナ部20aとの間に位置している。そして、キャリッジ12が、図1に2点鎖線で示す最外周位置まで移動した際、キャリッジ12の突出部24はトレイ20のコーナ部20aにほぼ重なって位置し、突出部24の直交する2辺b、cは、それぞれトレイ20の直交する2辺とほぼ平行に隣接対向した状態となる。
【0045】
キャリッジ12から延出したFPC11は、光ディスクドライブ装置の厚み方向にU字型に曲げられ、トレイ20上に設けられたコネクタ21に接続されている。これにより、FPC11は、キャリッジ12と光ディスクドライブ装置との間で電源の供給や信号の伝達を電気的に行う。
【0046】
そして、上記構成の光ピックアップ装置17は、光ディスクドライブ装置のメカカバー30によって覆われ、トレイ20とメカカバー30との間に配置されてる。メカカバー30には、キャリッジ12の移動方向Dに沿って延びた細長い矩形状の開口32が形成されている。この開口32は、対物レンズ6の移動路と対向して設けられ、対物レンズ6は開口32を介して露出している。光ピックアップ装置17の開口32と対向する部分以外は、メカカバー30によって覆われ、外部からのアクセスが防止されている。
【0047】
以上のように構成された光ディスクドライブ装置によれば、光ピックアップ装置17のキャリッジ12は突起部24を有し、この突出部の外形がトレイ20のコーナ部20aの外形と平行となるため、光ピックアップ装置17が光ディスク16の最外周部に移動した場合でもトレイ20からはみ出すことがない。
【0048】
また、光ピックアップ装置17の第1ユニット13は、第1光源1から第1ホログラム10に向かって幅が小さくなる形状を有し、かつ、キャリッジ12の突出部24に配置されるため、各構成部材のスペースロスが少なくなり、光ピックアップ装置17全体の小型化を図ることができる。
【0049】
更に、第1光源1を、その光軸がコリメータ3の光軸に対して約45°の角度θをなす位置に配置することにより、コリメータ3と第1光源1との距離を長くとることができる。これより、対物レンズ6の焦点距離を小さくすることなく、光源1を配置することができ、対物レンズ6と光ディスク16の間の距離を十分に確保し、対物レンズと光ディスクとの接触等を防止することができる。従って、光ディスクドライブ装置の信頼性向上を図ることが可能となる。
【0050】
また、光ピックアップ装置17が光ディスクドライブ装置に装着された状態において、第1光源1は、メカカバー30の開口32と対向して位置する。そのため、第1光源1は、光ディスク16の回転により発生する空気の強制対流によって効率よく冷却することができる。従って、第1光源1を適当な温度に維持でき、光源の信頼性が向上する。
【0051】
なお、この発明は上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、キャリッジの突出部は、キャリッジが光ディスクの最外周部に移動した際、トレイのコーナ部と重なって位置する直角部分を備えていればよく、上述した直角三角形に限らず、矩形状等の他の形状としてもよい。
【0052】
また、上記実施例では第1および第2光源を備えたDVD、DC互換型の光ディスクドライブ装置について説明したが、この発明は、第1光源のみを備えたDVD専用あるいはCD専用の光ディスクドライブ装置に適用することもできる。
【0053】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、対物レンズと光ディスクのと間の距離を十分に確保して信頼性の向上を図れるとともに、装置全体の小型化が図れ、また、光ディスクの回転による空気の強制対流によって光源を効率よく冷却し、光源の信頼性が向上した光ディスクドライブ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る光ディスクドライブ装置を示す平面図。
【図2】上記光ディスクドライブ装置における光ピックアップ装置の平面図。
【図3】図2の線A−Aに沿った断面図。
【図4】図2の線B−Bに沿った断面図。
【符号の説明】
1…第1光源
2…ビームスプリッタ
3…コリメータ
6…対物レンズ
11…FPC
12…キャリッジ
13…第1ユニット
14…第2ユニット
16…光ディスク
17…光ピックアップ装置
18a、18b…ガイドレール
20…トレイ
20a…コーナ部
24…突出部
24a…直角部
26…切り欠き
32…開口
a…斜辺
Claims (8)
- ほぼ矩形状のベースと、
上記ベースのほぼ中央部に設けられ、光ディスクを支持および回転駆動する駆動部と、
上記ベース上に設けられた光ピックアップ装置と、を備え、
上記光ピックアップ装置は、上記光ディスクの中心と上記ベースの1つのコーナ部とを通る、上記ベースの対角線方向に沿って移動自在に支持されたキャリッジと、
上記キャリッジ上に設けられ、上記光ディスクに照射する光ビームを出射する光源と、対物レンズを含み、上記光源から出射される光ビームを上記光ディスクの記録面に集束照射し、かつ上記記録面からの反射光を上記光ビームの進行方向と逆方向に通過させる光学系と、上記光ディスクからの反射光を検出する光検出器と、
上記キャリッジから上記キャリッジの移動方向に沿って延出したフレキシブルプリント回路基板と、を備え、
上記キャリッジは、上記ベースのコーナ部とほぼ一致した形状を有し上記キャリッジが上記光ディスクの外周部に移動した際に上記ベースのコーナ部とほぼ重なって位置する突出部を備え、上記突出部は、上記フレキシブルプリント回路基板と対向した切り欠きを有し、上記光源は、上記突出部上に設けられていることを特徴とする光ディスクドライブ装置。 - 上記キャリッジの突出部は、上記対物レンズを通り、キャリッジの移動方向と直交する線分からなる斜辺と、互いに直交した他の2辺とを有したほぼ直角三角形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光ディスクドライブ装置。
- 上記光源および光検出器は、上記突出部の直角部に隣接して設けられていることを特徴とする請求項2に記載の光ディスクドライブ装置。
- 上記切り欠きは、上記突出部の1辺に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光ディスクドライブ装置。
- 上記光源は、上記対物レンズに対し上記キャリッジの移動方向に並んで設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光ディスクドライブ装置。
- 上記光源は、上記対物レンズを通り上記移動方向に延びた線分に対して、5mm以内の距離に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の光ディスクドライブ装置。
- 上記キャリッジを覆って上記ベース上に設けられたカバーを備え、
上記カバーは、上記対物レンズの移動路と対向して設けられた開口を有していることを特徴とする請求項5又は6に記載の光ディスクドライブ装置。 - ほぼ矩形状のベースと、
上記ベースのほぼ中央部に設けられ、第1又は第2光ディスクを選択的に支持および回転駆動する駆動部と、
上記ベース上に設けられた光ピックアップ装置と、
上記キャリッジから上記キャリッジの移動方向に沿って延出したフレキシブルプリント回路基板と、を備え、
上記光ピックアップ装置は、上記光ディスクの中心と上記ベースの1つのコーナ部とを通る、上記ベースの対角線方向に沿って移動自在に支持されたキャリッジと、
上記キャリッジ上に設けられ、上記第1光ディスクに照射する第1波長の第1光ビームを出射する第1光源と、上記第1光ディスクより基板厚が大きい上記第2光ディスクに照射する第2波長の第2光ビームを出射する第2光源と、上記第1および第2光ビームを合成するビームスプリッタと、上記ビームスプリッタから出射する光ビームを上記第1又は第2光ディスクの記録面に集束照射し、かつ上記記録面からの反射光を上記第1および第2光ビームの進行方向と逆方向に通過させる対物レンズと、前記第1および第2光ビームの反射光をそれぞれ検出する第1および第2光検出器と、を備え、
上記キャリッジは、上記ベースのコーナ部とほぼ一致した形状を有し上記キャリッジが上記光ディスクの外周部に移動した際に上記ベースのコーナ部とほぼ重なって位置する突出部を備え、上記突出部は、上記フレキシブルプリント回路基板と対向した切り欠きを有し、
上記第2光源は上記第2光ビームの出射方向が、上記キャリッジの移動方向と直交する方向となるように配置され、上記第1光源は、上記突出上に設けられているとともに、上記第1光ビームの出射方向が上記搬送方向と直交する方向に対して約45°をなすように配置されていることを特徴とする光ディスクドライブ装置。
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