JP3822320B2 - 遊技機のバックアップ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機、いわゆるパチスロと称される回胴式遊技機、スロットマシン、ポーカーゲーム機、ルーレットゲーム機等、入賞や当たりに応じて遊技者に所定数の賞品球や賞品メダル等の価値媒体を払い出しにより還元したり、予めクレジットした遊技球や遊技メダルにより実際にプレーするときの価値媒体として機能させることにより遊技者に還元したりする各種遊技機に適用され、特にそれらの停電対策として有用な遊技機のバックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ遊技機の賞品球の払出し還元装置を例に説明すると、この種装置の多くのものは、遊技盤上の入賞口に入った入賞球を遊技機の裏機構や内部に設ける入賞球処理装置に導き、入賞球を1個づつ島側(パチンコホール設備側)に排出していきながら、その都度、払出装置を作動させて例えば5個や13個といった所定数の賞品球を受皿に払い出すようにしている。
【0003】
こうして、入賞球を1個づつ処理しながら払い出しを行うことにより、途中で停電が生じても、電気的なカウンタやメモリ等と異なり、未払い出し分の賞品球数が無効にならず、未処理の入賞球は入賞球処理装置の前段部分にストックされていて、停電からの復帰後は未処理の入賞球による払い出しを再開できるため、遊技者に不利益が及ばない仕様を実現している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、以上のものでは、遊技盤上の可変表示装置が特定図柄に揃っていわゆる大当たりが生じた場合のように、短時間のうちに大量の入賞球が発生する場合に対処するためには、入賞球処理装置、払出装置、及びこれらの連係機構を極めて高速でしかも高い信頼性を具備した高価な仕様にする必要がある。又、入賞球処理装置の前段には、相当数の入賞球をストックしておく比較的大きな貯球スペースを確保しておかなければならず、遊技機の裏機構・内部機構がスペース的に制約される問題もある。
【0005】
更に、遊技機自体を高速性能で且つ高信頼性を具備した仕様にする必要がある他、大量の未払出し保留球を発生させないため、島側から遊技機の球タンクへの補球が途切れることなく厳格に行われる必要もあり、ホールコンピュータ側との連係にも相当高い信頼性が要求され、設備費用もかさむ問題もある。
【0006】
本発明の主目的は、遊技機の裏機構・内部機構に大きな入賞球のストック部分を設けるといったスペース的なロスを低減でき、しかも遊技機自体及び島設備等の周辺設備の仕様の厳格さを緩和しつつ、停電対策を万全にできる遊技機のバックアップ装置を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上記主目的を達成するため、図1に示すように、遊技者に還元すべき価値媒体の還元値を記録する還元値記録手段1、電源供給下で新規に発生する還元値と既に還元した値とに基づいて還元値の記録を更改する記録更改手段2、電源断絶時に未還元分の還元値の記録を保存する記録保存手段3を備え、前記還元値記録手段1は、還元値と同じステップだけ位置変位する作動部材Dをもつメカニカルカウンタ10から成り、前記記録更改手段2は、新規に発生する還元値に基づいて作動部材Dを還元値が0のポジションである零点に対して正側に変位させ、既に還元した値に基づいて作動部材Dを逆側に変位させる正逆駆動装置20から成り、前記記録保存手段3は、電源断絶時に作動部材Dの変位位置を保持させるノンリターン機構30から成る構成とした。
【0008】
ここに、還元すべき価値媒体の還元値とは、入賞や当たりに応じて払い出されるべき賞品球や賞品メダル等の数、或は遊技機にクレジットした遊技球や遊技メダルの数等をいう。また、作動部材Dの零点は還元すべき還元値が0のポジションである。
【0009】
請求項2記載の発明は、ブレーキ機構等の特別なノンリターン機構を設けることなく、その構成を簡易にするため、正逆駆動装置20及びノンリターン機構30は、作動部材Dに連動連結するステッピングモータSから成るものとした。
【0010】
請求項3記載の発明は、大量の払い出し保留球等、大きな還元値の記録に良好に対処するため、正逆駆動装置20と作動部材Dとを結ぶ動力伝達経路に、減速機Mを介在させた。
【0011】
請求項4記載の発明は、未還元分の還元値を簡易に確認できるようにして点検等に便ならしめるため、図1及び図2に示すように、作動部材Dの変位による未還元分の還元値の記録を目視確認する指標部4を設けた。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4何れか一記載の発明において、未還元分に応じて自動的に還元実行する仕様に良好に適合させるため、電源復帰後に未還元分の還元値の記録を読み出すために用いる記録読出ツール5を設けた。
【0013】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、更に進んで自動的に還元実行して遊技者へのサービスを向上させるため、図6に示すように、記録読出ツール5からの読み出し情報に基づいて未還元分の価値媒体を還元する還元実行手段6を設けた。
【0014】
請求項7記載の発明は、作動部材Dをもつ請求項1〜4記載の各発明において、作動部材Dの現位置と零点検出位置との変位により未還元分の値を認識して自動的に還元実行する仕様に良好に適合させるため、停電時点の変位位置に保持されていた作動部材Dを、電源復帰後に零点側に強制的に位置変位させる正逆駆動装置20の動作に伴って前記作動部材Dの零点を検出する零点検出器51を設けた。
【0015】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、メカニカルカウンタ10の大量記録と、後の還元実行のための高精度な零点検出を実現するため、正逆駆動装置20からの動力を伝達する経路に減速機Mを介在させ、この減速機Mの出力部に作動部材Dを設けてこの作動部材Dの単位当たりの変位を小さくする一方、前記減速機Mの出力部とは変位速度の異なる前記正逆駆動装置20の出力部に少なくとも1つのサブ作動部材DDを設けると共に、停電時点の変位位置に保持されていた前記サブ作動部材DDを、電源復帰後に零点側に強制的に位置変位させる正逆駆動装置20の動作に伴って前記サブ作動部材DDの零点を検出するサブ零点検出器52を設けた。
【0016】
請求項9記載の発明は、請求項8記載の発明において、更に進んで自動的に高精度な還元実行を行って遊技者へのサービスを的確に向上させるため、零点検出器51及びサブ零点検出器52による零点検出が重複するまでになされる前記作動部材Dが正逆駆動装置20により零点側に強制的に戻されたステップ数に基づいて、価値媒体を還元する還元実行手段60を設けた。
【0017】
請求項10記載の発明は、請求項7〜9記載の発明において、零点検出機構を簡易且つ確実に構成するため、作動部材D又はDDは回転円板から成り、零点検出器51又は52は回転円板に設けるインデックスマークを検出するインデックスセンサーから成るものとした。
【0018】
【発明の作用効果】
請求項1記載の発明では、メカニカルカウンタ10上における作動部材Dの変位は、常時その遊技の時々において還元すべき適正な還元値を表わすことになる。従って、新たな賞品球の発生やクレジットの増加等により新規に発生する還元値と、払い出し済みやクレジットの消費等による既に還元した値とに基づいて、還元値記録手段1上の記録が記録更改手段2により更改される。これにより、還元値記録手段1の記録は、常時、その時々において適正な未還元分の値を表わすことになる。そして、停電が起こり電源が断絶されても、記録保存手段3により還元値記録手段1の未還元分の値は消えずに保存されるため、遊技者の利益が守られる。
【0019】
こうして、還元値記録手段1上に常時その時々の状況に応じた還元すべき適性値が存在することになるため、例えば賞品球の払出装置では、入賞球カウンタによる連続計数及び連続排出が可能となり、従来のように入賞球の処理待ち用のストック部分を大きく確保する必要性もなければ、クレジット機能付きのものでは、そのクレジットのために多数の遊技球等をストックしておく部分も不要となる。又、島設備側からの補球の遅れ等があっても、還元値が適正に保たれているため、不都合が生じることもほとんどない。従って、遊技機上のスペースを節約でき、遊技機及び周辺設備の高速性能・高信頼性要求といった厳格さを緩和でき、構成を簡易にできながら、停電対策も万全にできる。
【0020】
また、メカニカルカウンタ10に具備する作動部材Dは、正逆駆動装置20により、賞品球の発生やクレジットの増加等により新規に発生する還元値に基づいて還元値が0のポジションである零点に対し正側に変位され、払い出し済みやクレジットの消費等による既に還元した値に基づいて逆側に変位される。これにより、メカニカルカウンタ10上における作動部材Dの変位は、常時その遊技の時々において還元すべき適正な還元値を表わすことになる。そして、停電が起こり電源が断絶されても、ノンリターン機構3により作動部材Dの変位位置は保持されるため、未還元分は保全され、遊技者の利益が守られる。
【0021】
請求項2記載の発明では、ステッピングモータSは、正逆方向に所定の角度づつ変位可能であると共に、電源を断つと、その時点のステップ位置で止まる。このため、正逆駆動手段20を良好に構成できると共に、特別にブレーキ機構等を設けることなく、ノンリターン機構30を兼備できることになる。
【0022】
請求項3記載の発明では、正逆駆動装置20の出力は減速機Mで減速されて作動部材Dに伝えられる。このため、正逆駆動装置20の変位に対して、作動部材Dの変位を減速分だけ小さくでき、還元値の一単位あたりの作動部材Dの変位を小さくできる。従って、作動部材Dの変位範囲内における最大記録還元値を大きくでき、大量の還元値の記録を効果的に実現できる。
【0023】
請求項4記載の発明では、指標部4により、作動部材Dの変位による還元値を目視確認できるため、停電の際の点検はもとより、任意の時点での点検にも便ならしめることができる。
【0024】
請求項5記載の発明では、記録読出ツール5により未還元分の還元値の記録を読み出すことができるため、停電解消による電源復帰後、未還元分に応じて自動的に払出装置を駆動する場合の還元実行に便ならしめることができる。
【0025】
請求項6記載の発明では、実際に還元実行手段6により未還元分の価値媒体が還元されるため、遊技者に対する迅速かつ適切な対応が図れ、サービスを向上できる。
【0026】
請求項7記載の発明では、停電解消による電源復帰後、停電時点の変位位置に保持されていた作動部材Dを零点側に強制的に位置変位させる正逆駆動装置20の動作に伴って前記作動部材Dの零点を検出する零点検出器51を設けたために、停電時に位置保持されていた作動部材Dの現位置と、正逆駆動装置20による強制的なリターン動作に伴い検出される零点検出器51の検出位置とにより、未還元分の還元値を認識することができる。このため、未還元分に応じて自動的に払出装置を駆動する場合の還元実行に際し便ならしめることができる。
【0027】
請求項8記載の発明では、減速機Mの介在により、メカニカルカウンタ10上の大量記録を実現できる。しかも、このように大量記録を実現したことにより、還元値の一単位あたりの作動部材Dの変位が微小になるため、減速機Mの遊びやセンサー自体の感度バラツキ等の影響で、単独の零点検出器51のみによる零点検出の誤差が大きくなるおそれがある。あるいは、過度に減速機Mの高精度化や零点検出器51の高感度化等が求められることになる。
【0028】
しかしながら、作動部材Dと変位速度の異なる出力部には、少なくとも1つのサブ作動部材DDが設けられ、その零点を検出するサブ零点検出器52が設けられているため、微小変位する作動部材Dの零点と比較的大きく変位するサブ作動部材DDの零点とが重複したポイントが正規の零点すなわち還元値0の基準となる。このため、還元値一単位当たりの変位量が微小な作動部材Dのみ用いた場合の零点検出のずれを、変位量の大きなサブ作動部材DD側の零点検出で補うことができ、零点検出精度を向上できる。従って、後の還元実行のための還元値の読み取り精度を向上できる。
【0029】
請求項9記載の発明では、零点検出器及びサブ零点検出器による零点検出の重複を利用した還元実行手段60により、正確な未還元分の価値媒体を実際に還元できる。このため、迅速且つ適切で、しかも、公平且つ厳正に遊技者へのサービスを図ることができる。
【0030】
請求項10記載の発明では、回転円板とインデックスセンサーとにより、零点検出機構を簡易且つ確実に構成でき、信頼性を向上できる。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1及び図2に示すバックアップ装置は、遊技機の内部あるいは裏機構部に設置する仕様のものである。透明板等の板部材を用いて形成した本体ケーシング7の内部には、回転円板を用いた作動部材Dを有するメカニカルカウンタ10から成る還元値記録手段1、ステッピングモータSを用いた正逆駆動装置20から成る記録更改手段2を内装している。ステッピングモータSそれ自体に本来的に具備するノンリターン機能により、記録保持手段3たるノンリターン機構30を実現している。
【0032】
ステッピングモータSは、ケーシング7内の仕切板71に取付けており、例えば1回転400ステップの仕様のものを用いている。ケーシング7内の中央仕切板72には、例えば1/300の減速比をもつギア式の減速機Mを取付支持している。そして、ステッピングモータSの出力軸SOを減速機Mに入力させ、減速機Mの出力軸MOに作動部材Dを取付けている。従って、400ステップ×300で、120,000個分の還元値を記録できるようになっている。
【0033】
ステッピングモータSの出力軸SOには、作動部材Dと同じ材質及び大きさをもつ回転円板から成るサブ作動部材DDを取付けている。そして、作動部材Dの外周部には零点検出器51を、又、サブ作動部材DDの外周には、サブ零点検出器52をそれぞれ設けている。これら2つの零点検出器51,52により、記録読出ツール5を構成している。
【0034】
図2に示すように、各零点検出器51,52は、各作動部材D,DDの円板外周一部に放射状に設けるスリットから成るインデックスマーク510,520を検出する透過型のフォトセンサーを用いたインデックスセンサーから成る。尚、インデックスマークは、スリットに限らず、反射ラインマークや磁気マーク等であってもよく、それに応じて、センサも反射型フォトセンサー、磁気センサーに変えればよい。
【0035】
各作動部材D,DDの円板表面には放射方向の直交リブRを設けている。又、作動部材Dの表面側には突起41を設け、ケーシング7の透明の端板73の円形窓部凹所74には、円周上複数箇所に目盛溝42を設けている。こうして、有色円板の作動部材Dの突起41と、透明なケーシング7側の目盛り溝42とで目視確認用の指標部4を構成している。
【0036】
以上のバックアップ装置は、例えば図3〜5に示すパチンコ遊技機8の賞品球の払出記憶装置に適用している。
【0037】
図3において、パチンコ遊技機8の遊技盤80上には、ガイドレール81、多数の釘82(大部分は省略して描いている)、例えば液晶画面上に3列の数字・記号等の図柄を可変表示させる特別図柄表示装置83、その可変表示を起動する電動チューリップ式の始動入賞口84、特別図柄が3列全て揃った大当たり時に開放されるアタッカー85、その左右両側の落とし入賞口86,86、左右の肩入賞口87,87、袖入賞口88,88、盤面サイドランプ89,90、ランプ風車91,91、通常風車92,92、通過型の役物上通路93、同袖通路94,94を備える。特別図柄表示装置83の上部には、天入賞口95、7セグメントLED表示器から成る普通図柄表示装置96を、又、左右には、普通図柄表示装置96を可変表示させる左右ゲート97,98を備える。普通図柄の当選時には、始動入賞口84のチューリップを所定時間開くようにしている。
【0038】
遊技盤80の下方には、貸球及び払出球を貯める上受皿99、上受皿99からの余剰球を受ける下受皿100、球をガイドレール81に沿わせて遊技盤80に打ち込む発射ハンドル101を備える。102は、プリペイドカードユニット、いわゆるCRサンドであり、差し込み口103に差し込むカードの残度数分だけ貸球を上受皿99に受け取ることができる。こうして、発射ハンドル101のレバー104を回動させることにより、遊技盤80に球を流下させ、遊技を楽しむことができる。105は入賞しなかった球のアウト口である。
【0039】
図4は、遊技盤80の裏面の球経路を示し、一般入賞口を構成する左右の落とし入賞口86,86、肩入賞口87,87、袖入賞口88,88、天入賞口95に入賞した球は、各流下樋861,862,871,872,881,882,950を通ってそのまま集合樋800に開放される。始動入賞口84に入賞した球は、始動口スイッチb1を通過した後、流下樋840から集合樋800に開放される。アタッカー85に入賞した球は、テンカウントスイッチb2を通過した後、流下樋850から集合樋800に開放される。集合樋800に集められた球は、入賞球検知スイッチb3を通過した後、入賞球排出口801から島側に排出される。アウト口105の球は、そのまま島側に排出される。
【0040】
尚、図4において、b11はアタッカー85の開閉モータ、b12は始動入賞口84のチューリップ開閉ソレノイド、a9,a10は左右ゲート97,98の球通過を検出するゲートスイッチである。始動入賞口84を除く一般入賞口86,87,88,95及びアタッカー85への入賞球1個当たりの賞品球数は13個、始動入賞口84への入賞球1個当たりの賞品球数は5個に設定している。アタッカー85のテンカウントスイッチb2は、アタッカー85への入賞球数が10個になるとアタッカー85を閉じる機能をもつと共に、アタッカー85の最大開放時間30秒のうち、開放当初の5秒間、開放後15秒〜20秒の5秒間に設定したV入賞タイミングに1球でも入賞があると、アタッカー85を最大16回の繰り返しを限度に再開放させる機能をもつ。
【0041】
図5は、遊技機8の裏機構を示し、島側から補給される球を貯める球タンク910、整列樋920、整流用スプロケット930、流下樋940、賞球装置950等をもつ払出装置900を設けている。賞球装置950は、同図(B)に示すように、スプロケット型制御部材951を払出ソレノイド952の可動片953で係止させることにより球の払い出しを止め、同図(C)で示すように、可動片953を吸引して制御部材951をフリーにすることにより球の払い出しを行うようにしている。払い出す個数は、それぞれ発光・受光部をもつ上下一対の個数検知スイッチ954,955でカウントされ、5個や13個といった所定数の賞品球を払い出すようにしている。
【0042】
賞球装置950の出口に連続する流下樋941は、上受皿99の開放口960に通じている。又、上受皿99が満杯になると、分岐樋942を通じて下受皿100の開放口970に余剰球を開放するようになっている。980は球タンク910の球を抜く球抜き樋、990はアウト口105、入賞球排出口801、球抜き樋980からの球を島側に排出する排出ダクトである。尚、601は特別図柄表示装置83の制御や各種ランプ・音響等の制御を受け持つ主基板、602は発射ハンドル101や払出装置900等の制御を受け持つ枠基板であり、マイクロコンピュータを具備する電気回路で構成している。
【0043】
遊技機8の裏機構下方には、上記バックアップ装置700を設置しており、入賞と払い出しとの履歴を逐次記録し、停電時はその記録を保存するようにしている。
【0044】
すなわち、図6に示すように、枠基板602にバックアップ装置700のステッピングモータS、一対の零点検出器51,52を接続している。そして、そのステッピングモータSを、入賞による賞品球の数と同じステップだけ正側に駆動し、払出装置900から払い出した球の数と同じステップだけ逆側に駆動するようにしている。従って、結局、払出しの遅れに基づく未払い分の賞品球数が記録されることになる。
【0045】
停電が起こり、電源が断絶すると、ステッピングモータSへの通電も絶たれ、その時点でのステップ位置で該モータSは止まる。このため、未払い分の賞品球数は保存されるのであり、たとえ、大当たりの途中の停電があっても、最大10万個を越える記録の保存が可能であるため、遊技者の利益は守られる。
【0046】
枠基板602には、電源立ち上げ時に起動して、バックアップ装置700から未払い分の賞品球数を読み出して払い出し還元する還元実行手段6を設けている。すなわち、停電が解消し、電源が復帰すると、ステッピングモータSを零点側すなわち逆側に強制的にリターンさせ、一対の零点検出器51,52からの検出信号を取り込む。2つの零点が重複すると、強制的なリターンを停止させる。この間に、強制的に戻されたステップ数が保存された未払い分の賞品球の数である。従って、この数だけ払出装置900を作動させて賞品球を払い出すことにより、遊技者に適正に利益が還元されることになる。
【0047】
ところで、以上のものでは、バックアップ装置700における還元値記録手段1を構成するメカニカルカウンタ10に回転円板から成る作動部材Dを用いたが、その他、ネジ状の送り機構で進退案内される進退移動式の作動部材や、つる巻き状の変位部材から成る作動部材、ワイヤー等の索状体の巻込み・巻伸ばしを利用した索状の作動部材等を用いてもよい。
【0048】
又、以上のものでは、パチンコ遊技機の賞品球の払出装置に適用したが、いわゆパチスロや他のゲーム機のメダル払出装置にも適用できる。更に、クレジット機能をもつあらゆる遊技機のクレジットの履歴を記録保存するものにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遊技機のバックアップ装置の断面図。
【図2】同バックアップ装置の正面図。
【図3】同バックアップ装置を適用する遊技機の正面図。
【図4】遊技機における遊技盤裏面の通路構成図。
【図5】同遊技機における裏機構の構成図。
【図6】バックアップ装置と遊技機との接続回路図。
【符号の説明】
1;還元値記録手段(10;メカニカルカウンタ)
2;記録更改手段(20;正逆駆動装置)
3;記録保存手段(30;ノンリターン機構)
4;指標部
5;記録読出ツール(51,52;零点検出器)
6;還元実行手段(60;同期式還元実行手段)
D,DD;作動部材
S;ステッピングモータ
M;減速機
Claims (10)
- 遊技者に還元すべき価値媒体の還元値を記録する還元値記録手段(1)、電源供給下で新規に発生する還元値と既に還元した値とに基づいて還元値の記録を更改する記録更改手段(2)、電源断絶時に未還元分の還元値の記録を保存する記録保存手段(3)を備え、
前記還元値記録手段(1)は、還元値と同じステップだけ位置変位する作動部材(D)をもつメカニカルカウンタ(10)から成り、
前記記録更改手段(2)は、新規に発生する還元値に基づいて作動部材(D)を還元値が0のポジションである零点に対して正側に変位させ、既に還元した値に基づいて作動部材(D)を逆側に変位させる正逆駆動装置(20)から成り、
前記記録保存手段(3)は、電源断絶時に作動部材(D)の変位位置を保持させるノンリターン機構(30)から成ることを特徴とする遊技機のバックアップ装置。 - 正逆駆動装置(20)及びノンリターン機構(30)は、作動部材(D)に連動連結するステッピングモータ(S)から成る請求項1記載の遊技機のバックアップ装置。
- 正逆駆動装置(20)と作動部材(D)とを結ぶ動力伝達経路に、減速機(M)を介在させている請求項1又は2記載の遊技機のバックアップ装置。
- 作動部材(D)の変位による未還元分の還元値の記録を目視確認する指標部(4)を設けている請求項1〜3何れか一記載の遊技機のバックアップ装置。
- 電源復帰後に未還元分の還元値の記録を読み出すために用いる記録読出ツール(5)を備えている請求項1〜4何れか一記載の遊技機のバックアップ装置。
- 記録読出ツール(5)からの読み出し情報に基づいて未還元分の価値媒体を還元する還元実行手段(6)を備えている請求項5記載の遊技機のバックアップ装置。
- 停電時点の変位位置に保持されていた作動部材(D)を、電源復帰後に零点側に強制的に位置変位させる正逆駆動装置(20)の動作に伴って前記作動部材(D)の零点を検出する零点検出器(51)を設けている請求項1〜4何れか一記載の遊技機のバックアップ装置。
- 正逆駆動装置(20)からの動力を伝達する経路に減速機(M)を介在させ、この減速機(M)の出力部に作動部材(D)を設けてこの作動部材(D)の単位当たりの変位を小さくする一方、前記減速機(M)の出力部とは変位速度の異なる前記正逆駆動装置(20)の出力部に少なくとも1つのサブ作動部材(DD)を設けると共に、停電時点の変位位置に保持されていた前記サブ作動部材(DD)を、電源復帰後に零点側に強制的に位置変位させる正逆駆動装置(20)の動作に伴って前記サブ作動部材(DD)の零点を検出するサブ零点検出器(52)を設けている請求項7記載の遊技機のバックアップ装置。
- 零点検出器(51)及びサブ零点検出器(52)による零点検出が重複するまでになされる前記作動部材(D)が正逆駆動装置(20)により零点側に強制的に戻されたステップ数に基づいて、価値媒体を還元する還元実行手段(60)を備えている請求項8記載の遊技機のバックアップ装置。
- 作動部材(D又はDD)は回転円板から成り、零点検出器(51又は52)は回転円板に設けるインデックスマークを検出するインデックスセンサーから成る請求項7〜9何れか一記載の遊技機のバックアップ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20358997A JP3822320B2 (ja) | 1997-07-29 | 1997-07-29 | 遊技機のバックアップ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP20358997A JP3822320B2 (ja) | 1997-07-29 | 1997-07-29 | 遊技機のバックアップ装置 |
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