JP3821839B2 - 胃腸の運動性を調節する方法 - Google Patents

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Description

関連出願
本発明は、1993年9月7日出願の米国特許出願第08/118,381号の一部継続出願であり、その出願を参照により本明細書に取り入れる。
発明の分野
本発明は、胃腸の運動性を調節する方法に関する。より詳細には、本発明は、胃が空になることを遅延および/または遅滞させることにおいて有用な薬剤により利益を与えられる疾患の治療におけるアミリンまたはアミリンアゴニストの使用に関する。さらに本発明は、胃が空になることを加速するための、例えば胃の運動性低下および関連疾患の治療におけるアミリンアンタゴニストの使用にも関する。
背景
アミリン
アミリンは37個のアミノ酸の酸性蛋白ホルモンである。それは単離精製され、ヒト・2型糖尿病の膵臓の島におけるアミロイド沈着物の主成分として化学的に特徴づけられている(クーパー(Cooper)ら,プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズ・ユーエスエイ(Proc.Natl.Acad.Sci.USA)第84巻:8628〜8632頁(1987年))。アミリン分子は2つの重要な翻訳後修飾を有する:C末端のアミド化および位置2と7のシステインの架橋によるN末端ループの形成である。ヒト・アミリン遺伝子の読み取り枠配列は、Lysに対するN末端コドンの前のLys−Arg二塩基性アミノ酸蛋白分解的開裂シグナル、およびアミド化酵素PAM(クーパー(Cooper)ら,バイオケミ・バイオフィジ・アクタ(Biochem.Biophys.Acta)第1014巻:247〜258頁(1989年))によりアミド化される典型的な配列であるCLAIMS−末端位置(CLAIMS-terminal position)におけるLys−Arg蛋白分解シグナルの前のGlyの存在を示す。アミリンは、1987年4月27日出願の英国特許出願第8709871号および1988年4月27日、1988年11月23日ならびに1989年5月2日出願の対応する米国出願の主題である。
1型糖尿病において、アミリンは不足しており、例えば、低血糖症のエピソードを制限することにおいて、インスリンとの併用置換がインスリン単独に勝る好ましい治療法として提案されている。糖尿病の治療のためのアミリンの使用は、ジー・ジェオ・エス・クーパー(G.J.S.Cooper)により1987年8月26日に出願された英国特許第8720115号の主題であり、1988年8月26日に米国特許出願第236,985号として出願された。アミリンおよびアミリンとインスリンを含有する医薬組成物は、1992年6月23日付与の米国特許第5,124,314号に記載されている。
過剰なアミリン作用は、2型糖尿病の鍵となる特徴を模倣するものであり、アミリンの遮断が新規治療方法として提案されている。アミリンが、標識グルコースの骨格筋グリコーゲン中への基底の取り込みおよびインスリン刺激された取り込みの両方の減少を引き起こすということが、クーパー,ジー・ジェイ・エスらにより1988年11月23日に出願された共有の同時係属している米国出願第275,475号に開示されており、その内容を参照により本明細書に取り入れる。後者の効果もCGRPにより共有されていることが開示された(レイトン,ビー(Leighton,B.)およびクーパー,ジー・ジェイ・エス(Cooper,G.J.S.),ネイチャー(Nature)第335巻:632〜635頁(1988年)も参照)。アミリンおよびCGRPはほぼ同じ能力を有し、1ないし10nMで著しい活性を示す。アミリンは、グルコースの骨格筋中へのインスリンにより刺激された取り込みを減少させ、グリコーゲン含量を低下させることも報告されている(ヤング(Young)ら,アメリカン・ジャーナル・オブ・フィジオロジー(Amer.J.Physiol.)第259巻:457〜461頁(1990年))。2型糖尿病およびインスリン耐性のアミリンアンタゴニストでの治療が開示される。
アミリンの化学的構造および遺伝子配列は両方とも、それが生物学的に活性な分子または「メッセンジャー」分子であるという結論を支持すると言われている。化学的構造は、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)と50%相同的であり、さらに、血管拡張作用をはじめとする多くの潜在的に生物学的な作用に関する広く分布した神経伝達物質である37個のアミノ酸の蛋白である。アミリンおよびCGRPは、2Cys−1Cysジスルフィド架橋、およびC末端アミドを共有しており、その両方ともが十分な生物学的活性に必要である(クーパーら,プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズ・ユーエスエイ第85巻:7763〜7766頁(1988年))。
アミリンは、CGRP、インスリン、インスリン様増殖因子およびリラキシンを包含し、共通の遺伝的性質を有している関連ペプチドのファミリーの1のメンバーである可能性がある(クーパー・ジー・ジェイ・エスら,オグ・グロウス・ファクター・リサーチ(Prog.Growth Factor Research)第1巻:99〜105頁(1989年))。2種のペプチドカルシトニンおよびCGRP−1は、初期のmRNA転写物の別のプロセッシングが当該2種の別々のペプチドを生み出すカルシトニン遺伝子における共通の生い立ちを有しており、それらは限定された配列相同性(約30%)のみを共有している(アマラ,エス・ジー(Amara,S.G.)ら,サイエンス(Science)第229巻:1094〜1097頁(1985年))。アミリン遺伝子配列は分泌メッセンジャー蛋白に典型的なものであり、ゴルジ体または分泌顆粒中での分泌蛋白の生産のためのプロセッシング部位を有するプレプロペプチドをコードしているmRNAを伴っている。アミリンは主としてインスリンとともにベータ細胞中に局在化しており、プロインスリンからインスリンを生じさせる蛋白分解プロセッシング酵素を共有している可能性がある。
アミリンは、主に膵臓ベータ細胞において合成され、グルコースおよびアルギニンのごとき栄養物による刺激に応答して分泌される。クローン化されたベータ細胞腫瘍系(ムーア(Moore)ら,バイオケミ・バイオフィジ・リサ・コミュニ(Biochem.Biophys.Res.Commun.)第179巻(1)(1991年))、単離された島(ナカツカ(Nakatsuka)ら,FEBS Lett.第259巻(1):199〜201頁(1989年))および潅流されているラット・膵臓(オガワ(Ogawa)ら,ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲイション(J.Clin.Invest.)第85巻:973〜976頁(1990年))を用いる研究により、グルコースおよびアルギニンのごとき栄養分泌促進物質の10ないし20分の短いパルスがアミリンならびにインスリンの放出を刺激することが示されている。分泌蛋白のアミリン:インスリンのモル比は標品により異なるが、約0.01ないし0.4の範囲であるが、いかなる標品においても刺激の相違によってはさほど変化しないように思われる。しかしながら、グルコースを増加させることにより刺激を延長している間に、アミリン:インスリン比は漸次増加しうる(ゲデュリン(Gedulin)ら,バイオケミ・バイオフィジ・リサ・コミュニ第180巻(1):782〜789頁(1991年))。よって、おそらく、遺伝子発現および翻訳速度が依存的に調節されるため、アミリンおよびインスリンは常に一定の比で分泌されるとは限らない。
アミリン様免疫反応性は、そのすべてがウサギ・抗アミリン抗血清を用い、そのほとんどがアッセイ感度向上のために抽出および濃縮を用いる種々のラジオイムノアッセイにより、齧歯類およびヒトの循環血において測定されている。正常なヒトにおいては、1ないし10pMの絶食時のアミリンレベルおよび5ないし20pMの食後もしくはグルコース投与後のレベルが報告されている(例えば、ハーラー(Hartter)ら,ダイアベトロジア(Diabetologia)第34巻:52〜54頁(1991年);サンケ(Sanke)ら,ダイアベトロジア第34巻:129〜132頁(1991年):コーダ(Koda)ら,ザ・ランセット(The Lancet)第339巻:1179〜1180頁(1992年))。肥満かつインスリン耐性の個体においては、食後のアミリンレベルは高くなり、約50pMにまで達し得る。対照的に、絶食時および食後のインスリン値は、健康人において、それぞれ20ないし50pM、および100ないし300pMであり、おそらくインスリン耐性人よりも3〜4倍高レベルであろう。1型糖尿病においては、ベータ細胞は破壊され、アミリンレベルは検出レベルまたはそれ以下であり、グルコースに応答して上昇しない(コーダら,ザ・ランセット第339巻1179〜1180頁(1992年))。正常マウスおよびラットにおいては、基底アミリンレベルは30ないし100pMであると報告されているが、齧歯類のある種のインスリン耐性の糖尿病株においては600pMまでの値が報告されている(例えば、フアング(Huang)ら,ハイパーテンション(Hypertension)第19巻:I−101−I−109(1992年);ジル(Gill)ら,ライフ・サイエンシズ(Life Sciences)第48巻:703〜710頁(1991年))。
アミリンのある種の作用が、CGRPおよびカルシトニンの知られた非代謝的作用と類似であることが見いだされているが、この新たに同定された蛋白の研究中において見いだされたアミリンの代謝的作用はその主たる生物学的役割を反映しているように思われる。著しく血管を拡張させる用量であっても、これらの代謝的作用の少なくともいくつかはCGRPにより模倣される(例えば、レイトンら,ネイチャー第335巻:632〜635頁(1988年);モリナ(Molina)ら,ダイアベーツ(Diabetes)第39巻:260〜265頁(1990年))。
最初に見いだされたアミリンの作用は、グルコースの骨格筋グリコーゲン中へのインスリンにより刺激された取り込みであった(テイトンら,ネイチャー第335巻:632〜635頁(1988年))。該筋肉はインスリン耐性となった。エクスビボおよびインビトロにおけるラット・ヒラメ筋を用いる引き続き行われた研究により、アミリンがグリコーゲンシンターゼ活性を減じ、不活性b型から活性a型へのグリコーゲンホスホリラーゼの変換を促進し、グリコーゲンの正味の損失を促進し(インスリンの存在下または不存在下において)、グルコース−6−リン酸のレイトンを上昇させ、乳酸アウトプットを増加させることが示された(例えば、ディームズ(Deems)ら,バイオケミ・バイオフィジ・リサ・コミュニ第181巻(1):116〜120頁(1991年);ヤング(Young)ら,FEBS Letts第281巻(1,2):149〜151頁(1911年)参照)。アミリンがグルコース輸送自体を妨害するかどうかは不明である(例えば、ヤングら,アメリカン・ジャーナル・オブ・フィジオロジー第259巻:E457〜E461頁(1990年);ツィーラート(Zierath)ら,ダイアベトロジア第35巻:26〜31頁(1992年)参照)。アミリンおよびインスリン用量応答関係の研究により、アミリンが、骨格筋におけるインスリンの非競争的または機能的アンタゴニストとして作用することが示された(ヤングら,アメリカン・ジャーナル・オブ・フィジオロジー第263巻(2):E274〜E281頁(1992年))。アミリンがインスリンのその受容体への結合または引き続き起こるインスリン受容体キナーゼの活性化を妨害するという証拠はない(フォレット(Follett)ら,クリニカル・リサーチ(Clinical Research)第39巻(1):39A(1991年);コープマンズ(Koopmans)ら,ダイアベトロジア第34巻:218〜224頁(1991年))。骨格筋に対するアミリンの作用はアドレナリン(エピネフリン)の作用に似ている。しかしながら、アドレナリンの作用は大部分がcAMPにより媒介されると考えられているが、アミリンの作用はcAMPによっては媒介されない(ディームズら,バイオケミ・バイオフィジ・リサ・コミュニ第181巻(1):116〜120頁(1991年)参照)と結論する研究者もいれば、アミリン投与はアデニルシクラーゼを活性化し、骨格筋におけるcAMPを増加させる(ムーア(Moore)およびリンク(Rink),ダイアベーツ第42巻第5号:821頁(1993年6月))と報告している研究者もおり、そのことは、シンターゼおよびホスホリラーゼのcAMP依存性蛋白キナーゼによるホスホリレーションに基づくグリコーゲン代謝に対するその効果の変換と矛盾しない。
アミリンは、形質膜に存在する受容体を通じて作用すると考えられている。グリコーゲン分解の関する律速酵素であるホスホリラーゼaを活性化することによりグリコーゲン分解を促進する受容体により媒介される機構によってアミリンが骨格筋において作用するということが報告されている(ヤング,エイ(Young,A.)ら,FEBS Letters第281巻:149〜151頁(1991年))。アミリンならびにCGRP、およびアンタゴニスト8-37CGRPの効果に関する研究により、アミリンがアミリンに対する受容体を介して作用することが示唆されており(ワング(Wang)ら,FEBS Letts第219巻:195〜198頁(1991b))、アミリンは主としてCGRP受容体において作用しうるという他の研究者の結論(例えば、シャントリー(Chantry)ら,バイオケミ・ジャーナル(Biochem.J.)第277巻:139〜143頁(1991年);ガレアザ(Galeazza)ら,ペプタイズ(Peptides)第12巻:585〜591頁(1991年);ズー(Zhu)ら,バイオケミ・バイオフィジ・リサ・コミュニ第177巻(2):771〜776頁(1991年))とは逆である。最近、アミリンアゴニストならびにアンタゴニスト化合物のスクリーニングならびにアッセイのための種々の方法におけるアミリン受容体およびその使用が、1992年10月1日公開の、「リセプタ−ベイスド・スクリーニング・メソッズ・フォー・アミリン・アゴニスト・アンド・アンタゴニスツ(Receptor-Based Screening Methods for Amylin Agonists and Antagonists)」と題された国際出願PCT/US92/02125に記載された。
アミリンは、インビボでの肝臓の燃料の代謝に対して著しい影響を有するが、アミリンが単離肝細胞または潅流されている肝臓においていかなるアミリンの作用が見られるかどうかについては一般的な同意が得られていない。利用可能なデータは、アミリンが肝臓のグリコーゲン分解を促進する、すなわち、グルカゴンのようには作用しないという考えを支持しない(例えば、スティーブンズ(Stephens)ら,ダイアベーツ第40巻:395〜400頁(1991年);ゴメス(Gomez)ら,バイオケミ・ジャーナル(Biochem.J.)第276巻:607〜610頁(1991年))。アミリンが肝臓に作用して乳酸のグリコーゲンへの変換を促進し、グルカゴンにより遊離されうるグルコース量を増加させる可能性があることが示唆されている(ローデン(Roden)ら,ダイアベトロジア第35巻:116〜120頁(1992年)参照)。よって、アミリンは、その筋肉における異化作用とは対照的に、肝臓におけるインスリンに対する同化促進パートナーである可能性がある。
意識のあるラットにおける腎臓血流をはじめとする局部的な血行力学的作用に対するアミリンの効果が最近報告された(ガーディナー(Gardiner)ら,ダイアベーツ第40巻:948〜951頁(1991年))。その著者らは、ラット・アミリンの輸液は、ヒト・α−CGRPの輸液時に見られるよりも、腎臓の血管拡張に大いに関連しており、腸間膜血管収縮にはあまり関連していないと記載していた。彼らは、α−CGRPよりも腎臓の充血を促進することによってラット・アミリンはレニン−アンギオテンシン系に対してあまり顕著でない刺激を引き起こすことができ、よって、アンギオテンシンIIにより媒介される2次的な血管収縮をあまり引き起こさないと結論した。しかしながら、おそらくはアンギオテンシンIIの無競争の血管収縮剤としての効果により、ヒト・α−8-37CGRPとラット・アミリンとの同時輸液の間は腎臓および腸間膜の血管収縮がマスクされなかったこと、および、この知見はヒト・A−CGRPとヒト・α−8-37CGRPとの同時輸液に間に見られた知見と同様であるということも記載されていた。(上記文献951頁)。
アミリンは、脂肪細胞においては、その筋肉におけるアドレナリン様作用とは対照的に、インスリンにより刺激されるグルコース摂取、グルコースのトリグリセリド中への取り込み、CO2産生(クーパー(Cooper)ら,プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズ・ユーエスエイ第85巻:7763〜7766頁(1988))、エピネフリンにより刺激される脂質分解、または脂質分解に対するインスリンによる阻害(ルピエン,ジェイ・アール(Lupien,J.R.)およびヤング,エイ・エイ(Young,A.A.),「ダイアベーツ・ニュートリション・アンド・メタボリズム−クリニカル・アンド・イクスペリメンタル(Diabetes Nutrition and metabolism-Clinical and Experimental)」第6巻(1),13〜18頁(1993年2月))に対しては検知可能な作用は有していない。よって、アミリンは、骨格筋に対する直接的作用、肝臓に対する著しい間接的(基質の供給による)およびおそらくは直接的効果により、アミリンは組織特異効果を発揮するが、一方では、脂肪細胞はアミリンの存在または不存在に対して「盲目」であるように思われる。
アミリンがインスリン分泌に対して著しい効果を有している可能性がα−ことも報告されている。単離された島(オーサワ(Ohsawa)ら,バイオケミ・バイオフィジ・リサ・コミュニ第160巻(2):961〜967頁(1989年))、潅流されている膵臓(シルバーストル(Silverstre)ら,レギュ・ペプタイ(Reg.Pept.)31−23−31(1990年))、および無処理のラット(ヤングら,モレ・セル・エンドクリノロ(Mol.Cell.Endocrinol.)第84巻:R1〜R5(1992年))におけるいくつかの実験は、アミリンがインスリン分泌を抑制方向に調節することを示している。潅流されている膵臓の実験は、アルギニンに対する応答の倹約を伴うグルコースに対する分泌応答の選択的な抑制方向への調節を指摘している。しかしながら、他の研究者は、単離β−細胞、単離された島、または動物全体に対するアミリンの効果を検知することができていない(ブロデリック(Broderick)ら,バイオケミ・バイオフィジ・リサ・コミュニ第177巻:932〜938頁(1991年)およびその中の文献参照)。
in vivoでのアミリンの最も著しい効果は、血漿ラクテートの迅速な上昇、続く血漿グルコースの上昇の刺激である[ヤング(Young)ら、FEBSレターズ(FEBS Letts)、281(1,2):149−151(1991)]。証拠は、増加したラクテートがグルコース産生のための基質を供給し、アミリン作用がインスリンまたはグルカゴンの変化と無関係に生じることができることを示す。
「グルコース・クランプ」実験では、アミリン注入は、末梢グルコース処理を低下させること、および肝臓グルコース排出量のインスリン誘発性抑制を制限することの両方によって、「インスリン耐性」を引き起こす[例えば、フロントニ(Frontoni)ら、ダイアビーティーズ(Dibetes)、40:568−573(1991);クープマンズ(Koopmans)ら、ダイアベトロジア(Diabetologia)、34、218−224(1991)]。
18時間断食させて、肝臓グルコーゲンの貯蔵を枯渇させた、軽く麻酔したラットにおいて、アミリン注射は、約0.5から1.5mMの血漿ラクテートの上昇、続く約6から11mMの血漿グルコースレベルの延長された増加を刺激した。これらの効果は、静脈内注射および皮下注射の両方について観察された[ヤングら、FEBSレターズ、281(1,2):149−151(1991)]。摂食したラットにおけるアミリンの効果は、断食した動物におけるその効果から定量的に異なる。おそらく正常な肝臓グルコーゲン貯蔵を有していると思われる摂食したラットにおいて、アミリンは、より著しくかつ延長された血漿ラクテートの上昇を引き起こす;しかしながら、血漿グルコースは、適度に上昇するだけである。アミリンがコーリサイクルの「リターン・リム」(return limb)を促進すること、すなわち、ラクテートへの分解を介する筋肉グリコーゲンは、肝臓糖質新生およびグリコーゲン産生およびおそらくトリグリセリド合成のための基質を提供することが示されている。インスリンは、フォワード・リム(forward limb)、すなわち、グルコースの筋肉への摂取および筋肉グリコーゲンの産生を駆動する。かくして、インスリンおよびアミリンは、食後の肝臓グリコーゲン多血症の「間接的」経路を調整することにおけるパートナーとして見ることもできる。筋内および肝臓の「インスリン耐性」は、アミリンによる正常な生理学的制御下である。
アミリンの代謝作用は、CGRP血管レセプターとの相互作用によって媒介される血管収縮効果を含まない。報告されたin vivo試験は、アミリンが血管収縮薬としてCGRPよりも少なくとも約100〜1000倍低いことを示す[ブレイン(Brain)ら、ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー(Eur.J.Pharmacol.)、183:2221(1990);ワン(Wang)ら、FEBSレターズ(FEBS Letts)、291:195−198(1991)]。脳へ注射すると、アミリンは、食物摂取を抑制することが報告されており[例えば、チャンス(Chance)ら、Brain Res.、539、352−354(1991)]、作用は、CGRPおよびカルシトニンと分担した。この作用を媒介する細胞での有効濃度は、知られていない。アリミンは、細胞静止を引き起こす場合の単離した破骨細胞に対して、ならびに、パジェット病のラット、ウサギ、およびヒトにおいて20%まで血漿カルシウムを低下させることも報告されているin vivoで、共に効果を有することが報告されている[例えば、ギルベイ(Gilbey)ら、J.Bone Mineral Res.、S293(1991)]。入手可能なデータから、アミリンは、これらの作用についてヒトのカルシトニンよりも10〜30倍低いと思われる。おもしろいことに、アミリンは、破骨細胞CAMP産生を増加させるが、細胞質ゾルCa2+を増加させず、カルシトニンは、共に増加させると思われることが報告された[アラム(Alam)ら、バイオケミカル・アンド・バイオフィジカル・リサーチ・コミュニケーションズ(Biochem.Biophys.Res.Commun.)、179(1):14−139(1991)]。カルシトニンが2つのレセプタータイプを介して作用こと、および、アミリンがこれらの1つと相互作用することが示されたが、確立されていない。
注入用アミリンレセプター拮抗薬を使用して、糖質調節(glucoregulation)を変えてもよい。8-37CGRPは、in vitroおよびin vivoで証明されたアミリン遮断薬であり[ワン(Wang)ら、バイオケミカル・アンド・バイオフィジカル・リサーチ・コミュニケーションズ、181(3):1288−1293(1991)]、給餌したラットにおけるアルギニン注入後に糖質調節を変えることが見いだされた[ヤング(Young)ら、Mol.Cell.Endocrinol.、84:R1−R5(1992)]。グルコース濃度の初期増加は、小島アルファ細胞からのアルギニン刺激グルカゴン分泌に起因する;基礎グルコースのその後の回復は、他の糖質調節ホルモンの変化と一緒にインスリン作用に起因する。アミリンの作用が8-37hCGRPの前注入によって遮断されると、初期のグルコース増加は、有意には異ならないが、グルコース濃度において基礎レベル以下にその後に低下し、約80分後に回復する。かくして、小島分泌促進薬によるこの攻撃の後の糖質調節は、アミリンレセプター拮抗薬の注入によって変えられた。さらに、インスリン濃度は、半時間おきに測定され、アルギニン注入の30分後のインスリン濃度は、アミリンレセプター拮抗薬を注入した動物における方が正常な対照のほとんど2倍高かったことが判明した。8-37CGRPは、また、有効なCGRP拮抗薬でもある。しかしながら、CGRPレセプターと比較してアミリンレセプターについて選択的である他のアミリン拮抗薬AC66について、非常に類似の結果が見られた[ヤングら、Mol.Cell.Endocrino.、84:R1−R5(1992)]。これらの結果は、アミリン作用の遮断が2型糖尿病における重要な治療利益を発揮することができるという結論を支持すると言われている。
1型糖尿病の患者は、インスリンの欠乏に加えて、顕著なアミリン欠損を有することが報告されている。前記のとおり、データは、膵臓ベータ細胞によるアミリン発現および分泌が1型糖尿病において存在しないか、または、正常以下であることを示す。1型糖尿病のいくつかの動物モデルにおいて、アミリン分泌および遺伝子発現は、抑制される[クーパー(Cooper)ら、ダイアビーティス(Diabetes)、497−500(1991);オガワ(Ogaawa)ら、ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション(J.Clin.Invest.)、85:973−976(1990)]。1型糖尿病患者における血漿アミリンの測定は、一晩断食した後、これらの患者においてアミリンが欠失していること、および、グルコース負荷がアミリンレベルの増加を顕著にしないことを示す[コーダ(Koda)ら、ザ・ランセット(The Lancet)、339:1179−1180(1992)]。
驚くべきことに、前記レニン血管拡張薬および他の特性を考慮して、アミリンは、血圧の障害を回避する方法で皮下投与した場合に無傷のラットにおける血漿レニン活性を顕著に増加することも見いだされた。これは、低下した血圧がレニン放出に対して強い刺激であるので、重要である。CGRPおよび/またはカルシトニンレセプターと比較してアミリンレセプターについて選択的なものを含むアミリンレセプター拮抗薬などのアミリン拮抗薬を使用して、血漿レニン活性のアミリン誘発性上昇を遮断することができる。これらの予想外の発見は、アミリン拮抗薬が高血圧症および心不全ならびに上昇した不適切または望ましくないレニン活性に関連する他の障害における結果として生じる治療利益により血漿レニン活性を低下させるという判断を支持する。さらにまた、アミリン拮抗薬の、インスリン耐性および高血圧症および心臓病にしばしば関連する他の一般的な代謝障害を好ましく調節するさらなる能力は、特に望ましい治療プロフィールを提供する。
胃運動性減弱
液体および/または固体内容物を空にするのが遅延する胃運動性減弱は、多くの胃腸障害の成分である。一般的なディスカッションについては、グッドマン・アンド・ギルマンズ・ザ・ファーマコロジカル・ベイシス・オブ・セラピューティクス(Goodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics)、第38章[ペルガモン・プレス(Pergamon Press)、第8版、1990]を参照。かかる障害の症候は、悪心、嘔吐、胸やけ、食後の不快感、および消化不良が挙げられる。胃食道逆流は、しばしば明らかであり、食道潰瘍を引き起こすことがある;各々、喘息または心筋梗塞と混同することがある呼吸性症候または胸骨下の激痛でもある。原因は、患者の大部分において知られていないが、胃の静止または運動性減弱は、しばしば、糖尿病ニューロパシーの結果である;この状態は、しばしば、神経性食欲不振症または無酸症または胃の手術後の患者にも存在する。
胃運動性減弱に罹っている患者の医療管理は、通常、プロカイネティック剤の投与を含む。制吐薬フェノチアジンまたはベタネコールは、多少の免荷を与えるが、これらの薬物は、患者のほとんど大部分において胃を空にすることを速めず、しばしば、許容されない副作用を生じる。現在、入手可能なプロカイネティック剤としては、メトクロプラミドおよびシスアプライド(cisapride)が挙げられるが、他のもの(例えば、ドンペリドン)は、評価されている。
メトクロプラミドは、胃の上部における受容弛緩を低下させ、腔の収縮を増大させる。幽門および十二指腸は、弛緩され、一方、下部食道括約筋のトーンは、増強される。これらの効果は、協働して、胃の内容物を空にすることを速め、十二指腸および胃から食道への逆流を減少させる。さらに、十二指腸から回盲弁までの物質の移動時間は、空腸の蠕動が増加した結果、減少する。メトクロプラミドは、胃分泌または結腸運動性に対しては、あまり効果を有しない。
一般に、ドーパミン作用薬は、反対パターンの効果を生じ、これらは、胃腸管内の少なくとも一部に所在するD2レセプターによって媒介される。
メトクロプラミドの作用のメカニズムは、それが明らかにドーパミン作動性拮抗薬であり、ドーパミン作動性作用薬の局所的または全身系投与によって生じた胃腸効果を遮断することができる場合でさえ、あまり理解されていない。迷走神経切断手術は、メカニズムの効果を完全に破壊しないが、そのプロカイネティック作用は、アトロピンまたは他のムスカリン様拮抗薬によって遮断することができる。さらにまた、全てのドーパミン様拮抗薬が胃を空にすることを促進するとは限らない。該薬物は、腸管筋ニューロンからのアセチルコリンの放出を促進すると思われるが、この作用の直接的な証拠は、欠けている。ベタネコールは、メトクロプラミドの効果を増強することができるので、アセチルコリンに対する増強された反応性も関係する。
ドンペリドンは、プロカイネティックおよび制吐特性の両方を有するベンザイミダゾールの誘導体である。それは、ドーパミン様拮抗薬であり、それは、著しい過プロラクチン血症を生じる;胃腸運動性に対するその効果は、メトクロプラミドのものと非常によく似ている。しかしながら、メトクロプラミドとは異なって、これらの効果は、アトロピンによって拮抗されない;この差異についての説明は、なお、行われていない。ドンペリドンは、限定された範囲だけに血液−脳障害を交差させ、それは、非常にまれに、錘体外路副作用を引き起こす。結果として、それは、パーキンソン病の治療を妨害せず、レボドパおよびブロモクリプチンによって生じる胃腸障害を拮抗する際に有用である。かくして、該薬物は、胃運動性減弱に罹っている患者の治療においてメトクロプラミドと同様の治療有用性を有すると思われる。しかしながら、それは、あまり制吐活性を有していない。ドンペリドンは、経口投与後に迅速に吸収されると思われるが、その生物学的利用能は、約15%に過ぎない;該薬物のほとんどおよびその代謝物は、便で排泄される。その血漿からの放出についての半減期は、約7〜8時間である。ドンペリドンは、一般に、米国においては入手可能ではない;それは、他には、MOTILIUMとして入手可能である。最適な投与量は、確立されていないが、胃運動性減弱の治療では、40〜120mgの経口日用量が利用されている。
シスアプライドは、ベンズアミドであり、胃および小腸の運動性に対するその効果は、メトクロプラミドおよびドンペリドンのものと非常に似ている;しかしながら、これらの薬物とは異なって、それは、結腸運動性も増加させ、下痢を引き起こすこともある。その胃腸作用のメカニズムは、あまり理解されていない。メトクロプラミドと同様に、これらの作用は、アトロピンによって遮断され、腸管筋アセチルコリンの放出に関係する。シスアプライドは、ドーパミン遮断活性が欠けていると思われ、それは、血漿におけるプロラクチンの濃度に影響を及ぼさないか、または、錘体外路症候群を生じる。該薬物は、ラット回腸における5−HT2トリプトアミン作動性レセプターに結合し、該レセプターをブロックするが、ヒトにおけるこの作用とその効果との関係は、確立されていない。かくして、胃運動性減弱の障害の治療における該薬物の効力は、ドーパミン作動性遮断薬により生じる副作用を伴わずに、メトクロプラミドおよびドンペリドンの効力と等しいと思われる。さらに、シスアプライドは、脊髄損傷による慢性突発性便秘症または慢性運動性減弱に罹っている患者の治療において有用である。
前記と対照的に、胃を空にするのを遅延させる薬物は、さらに医薬において、特に、胃腸X線試験における診断助剤としての地位を見いだした。例えば、グルカゴンは、ランゲルハンス膵島のアルファ細胞によって産生されるポリペプチドホルモンである。それは、肝臓糖原分解を活性化することによってグルコースを代謝する血糖上昇薬である。それは、より少ない程度に膵臓インスリンの分泌を刺激することができる。グルカゴンは、グルカゴン塩酸塩として投与される;投与量は、通常、グルカゴンとして表す。
グルカゴンは、グルコースの静脈内投与が可能ではない場合、インスリン誘発性低血糖症の治療において使用される。それは、皮下注射、筋肉内注射または静脈内注射によって0.5〜1mg(単位)の投与量で投与され、必要な場合は、20分後に繰り返される。しかしながら、グルカゴンは、胃腸管の運動性を低下させるので、胃腸X線試験における診断助剤として使用される。投与経路は、診断法に依存する。筋肉内投与される1〜2mg(単位)の投与量は、4〜14分の作用の開始および10〜40分の効果の期間を有する;静脈内投与される0.2〜2mg(単位)は、1分以内に効果を生じ、9〜25分間持続する。
グルカゴンは、痙攣に関連する種々の痛い胃腸障害を治療するためのいくつかの研究において使用された。ダニエル(Daniel)ら[Br.Med.J.、1974、3、720]は、鎮痛薬または鎮痙薬で処置された患者と比較してグルカゴンで処置された患者において急性憩室炎のより迅速な症候性免荷を報告した。グラウザー(Glauser)ら[J.Am.Coll.Emergency Physns.、1979、8、228]によるレビューには、グルカゴン治療後の急性食道食物閉塞症の免荷が開示されている。別の研究では、グルカゴンは、プラシーボで処置された22人の患者と比較して胆道疾患に罹っている21人の患者において痛みおよび圧痛を有意に免荷した[エム・ジェイ・ストワー(M.J.Stower)ら、Br.J.Surg.、1982、69、591−2]。しかしながら、フランケン(Franken)ら[レイディオロジー(Radiology)、1983、146、687]は、30人の子供の研究において、回結腸重積症の静水学的減少におけるプラシーボよりもグルカゴンの方が優れていることを示さなかった。ウエブ(Webb)ら[Med.J.Aust.、1986、144、124]は、グルカゴンが救急医療室における尿管仙痛の管理において効果的でないと推断した。
発明の概要
本発明者らは、その以前に報告されている血糖上昇特性を考慮すると驚くべきことに、アミリンおよびアミリンアゴニスト(本明細書に記載のとおり、例えばアミリンアゴニストアナログ25.28.29Pro-h-アミリン(「AC−0137」とも称する)を含む)が、かかる化合物の食事後血漿グルコース値減少能により示されるとおり、胃運動性を減少させ、かつ胃が空になるのを遅延させ得ることを見いだした。
本発明は、アミリンまたはアミリンアゴニスト、例えばアミリンアゴニストAC−0137を投与することよりなる、胃運動性を減少させ、かつ胃が空になるのを遅延させる新規方法に関する。これらの方法は、例えば、2型(インスリン非依存性)糖尿病に関連した合併症である食事後高血糖症の治療において有用であろう。
「アミリン」なる語は、例えば、出典明示によりその内容を本明細書に一部とする、「高血糖組成物(Hyperglycemic Composition)」について1993年8月10日付けで付与された米国特許第5,234,906号においてヤング(Young)およびクーパー(Cooper)により定義されたような化合物を包含すると理解される。例えば、それは、アミリンと称され膵臓のベータ細胞から分泌されるヒトペプチドホルモンおよびその種変異物を含む。「アミリンアゴニスト」もまた、当該分野で公知の語であり、アミリンの作用を真似る化合物を意味する。したがって、アミリン自体およびアミリンアゴニストアナログもまた、広義にアミリンアゴニストと称される。「アミリンアゴニストアナログ」なる語は、アミリンアゴニストとして作用するアミリンの誘導体を意味すると理解される。通常、それは、アミリン受容体または他の受容体またはアミリン自体が相互作用して上記生物活性を誘導し得る受容体に結合することにより、あるいはそれに直接的または間接的に相互作用することによると現在考えられている。本明細書に開示するものに加え、他の有用なアミリンアゴニストアナログが、出典明示によりその内容を本明細書の一部とする「低血糖症および糖尿病の治療および予防に使用される新規アミリンアゴニストペプチド(New Amylin Agonist Peptides Used for Treatment and Prevention of Hypoglycemia and Diabetes Mellitus)」という表題の国際出願WPI ACC.第93−182488/22号で同定されている。
第1の態様において、本発明は、治療的に有効量のアミリンまたはアミリンアゴニスト、好ましくはアミリンアゴニストアナログを対象に投与することにより、該対象において胃腸運動性を有益に調節する方法よりなる。1つの具体例において、本発明の方法は、胃運動性の減少に関する。もう1つの具体例において、本発明は、胃が空になるのを遅延させる方法に関する。
これらの方法は、胃腸診断処置、例えば放射線検査または磁気共鳴イメージングを受ける対象に使用してもよい。あるいは、これらの方法は、胃腸障害、例えば痙攣(胆管の障害またはオッディ括約筋の障害である急性憩室炎関連していてもよい)を患う対象において胃運動性を減少させるために使用してもよい。
もう1つの態様において、本発明は、治療的に有効量のアミリンアゴニストを対象に投与することによる、該対象における食事後ダンピング症候群の治療法に関する。
またもう1つの態様において、本発明は、治療的に有効量のアミリンアゴニストを対象に投与することによる食事後高血糖症の治療法に関する。好ましい具体例においては、該食事後高血糖症は、2型糖尿病の結果である。
好ましいアミリンアゴニストは、25.28.29Pro-h-アミリンを包含する。また、好ましいアミリンアゴニストアナログは、25.28.29Pro-h-アミリンを包含する。
もう1つの態様において、本発明は、治療的に有効量のアミリンアンタゴニストを対象に投与することによる、該対象における胃運動性減弱の治療法に関する。好ましい具体例において、これらの方法は、運動性減弱が糖尿病性ニューロパシーの結果である場合、あるいは運動性減弱が神経性食欲不振の結果である場合に使用してもよい。また、運動性減弱は、塩酸欠乏症の結果として、あるいは胃手術の結果として起こったものであってもよい。
もう1つの態様において、本発明は、治療的に有効量のアミリンアンタゴニストを対象に投与することによる、該対象において胃が空になるのを促進する方法に関する。アミリンアンタゴニストは、アミリンの作用を阻害する化合物、例えばそれ自体は重要な薬理活性を欠くが、特異的アゴニストの作用を阻害することにより、例えばアゴニスト結合部位に関して競合することにより作用を起こす化合物を意味する。好ましくは、これらの方法で用いるアミリンアンタゴニストは、アミリン受容体アンタゴニストである。好ましいアンタゴニストは、アセチル−11.18Arg、30Asn、32Tyr9-32カルシトニン(サケ)である。
もう1つの態様において、本発明は、胃内容物の小腸への通過の抑制または減少に有効な量のアミリンまたはアミリンアゴニストを投与し、胃内容物を吸引することによる、毒素摂取の治療法に関する。
【図面の簡単な説明】
図1は、対照と比較した、経口グルコース負荷の後イヌにおいてアミリンが血漿グルコース値に及ぼす影響を示す。
図2は、プラセボまたは30μgのAC−0137のIVボーラスを投与したヒト臨床志願者の食事後グルコースプロフィールを示す。
図3は、プラセボまたは100μgのAC−0137IVボーラスを投与したヒト臨床志願者の食事後グルコースプロフィールを示す。
図4は、プラセボまたは300μgのAC−0137のIVボーラスを投与したヒト臨床志願者の食事後グルコースプロフィールを示す。
図5は、プラセボ投与またはAC−0137の15μg/時間で2時間IV注入したヒト臨床志願者の食事後グルコースプロフィールを示す。
図6は、プラセボ投与またはAC−0137の50μg/時間で2時間IV注入したヒト臨床志願者の食事後グルコースプロフィールを示す。
図7は、プラセボ投与またはAC−0137の150μg/時間で2時間IV注入したヒト臨床志願者の食事後グルコースプロフィールを示す。
図9a〜9cは、25μg/時間のトリプロアミリンのIV注入開始前60分からの血漿グルコース(mg/dl)、血漿トリプロアミリン(pM)および無血漿インスリン濃度(μU/ml)を示す。トリプロアミリン注入の開始後60分にサスタカル(Sustacal、登録商標)を食事として与えた。
図10a〜10cは、50μg/時間のトリプロアミリンのIV注入開始前60分からの血漿グルコース(mg/dl)、血漿トリプロアミリン(pM)および無血漿インスリン濃度(μU/ml)を示す。トリプロアミリン注入の開始後60分にサスタカル(Sustacal、登録商標)を食事として与えた。
図11a〜11cは、50μg/時間のトリプロアミリンのIV注入開始前60分からの血漿グルコース(mg/dl)、血漿トリプロアミリン(pM)および無血漿インスリン濃度(μU/ml)を示す。トリプロアミリン注入の開始後60分にIVグルコース負荷(300mg/kg)を与えた。
図8a〜8bは、食事前に1日3回、14日間にわたり30μgのトリプロ-アミリン(AC−0137)を投与したヒト臨床志願者の基線(1日目)、7日目および14日目のサスタカル(Sustacal、登録商標)寛容性試験のサスタカル(Sustacal、登録商標)食事後グルコースプロフィールを示す。
図12a〜12bは、食事前に1日3回、14日間にわたり100μgのトリプロ-アミリン(AC−0137)を投与したヒト臨床志願者の基線(1日目)、7日目および14日目のサスタカル(Sustacal、登録商標)寛容性試験のサスタカル(Sustacal、登録商標)食事後グルコースプロフィールおよびトリプロ−アミリンレベルを示す。
図13a〜13bは、食事前に1日3回、14日間にわたり300μgのトリプロ-アミリン(AC−0137)を投与したヒト臨床志願者の基線(1日目)、7日目および14日目のサスタカル(Sustacal、登録商標)寛容性試験のサスタカル(Sustacal、登録商標)食事後グルコースプロフィールおよびトリプロ−アミリンレベルを示す。
図14は、正常および糖尿病BBラット(各点についてn=3〜9)のガベージ(強制栄養)後20分後の胃内容物の保持に及ぼす、ラットアミリンの前皮下注射の用量反応効果を示す。表示は平均±SEMであり、曲線は、最も適合するロジスティック関数を規定する。「ゼロ」は、アミリンで処理されていない正常および糖尿病ラットで保持された胃内容物の画分を示す(P<0.001で相違)。
図15は、1μgまたは10μgの合成ラットアミリン(各群n=3)の皮下注射後に測定された血漿アミリン濃度を示す。表示は、平均±SEMで示す。
図16は、食塩水またはAC−0187のガベージ後の血漿中のグルコース由来トリチウム(cpm/10μl)を示す。*は、統計有意を示す。最下線(「バックグラウンド」と標識した破線)は、開腹および幽門結紮後にガベージされた4匹の麻酔されたラットから生じる。それは、トリチウムが胃壁から直接にはほとんど吸収されておらず、トリチウム取り込みがグルコースの小腸からの循環への通過を反映することを示す。
図17は、食塩水またはAC−0187のいずれかをガベージした後の血漿グルコース(mg/dl)を示す。
発明の詳細な記載
本発明に有用な種々のアミリンアゴニストアナログ化合物の名称を使用して、配列が基づくペプチドおよびいずれかの基礎ペプチドアミリン配列(例、ヒトアミリン)への修飾の両方を示すことができる。上つき数字に続くアミノ酸は、該表示アミノ酸が、基礎アミノ酸配列の上つきのアミノ酸位置で、通常存在するアミノ酸を置換することを示す。例えば、「18Arg25.28Pro-h-アミリン」は、以下の置換を有する「h-アミリン」または「ヒト−アミリン」の配列に基づくペプチドを意味する:残基18でHisと置換するArg、残基25でAlaと置換するProおよび残基28でSerと置換するPro。「des-1Lys-h-アミリン」なる語は、1番目またはN末端のアミノ酸が欠失したヒトアミリンの配列に基づくペプチドを意味する。
本発明のアミリンのアゴニストアナログは、その薬理学的性質を考慮すると有用である。アミリンアゴニスト剤として活性は、以下に記載する受容体結合検定およびヒラメ筋検定における活性により示すことができる。また、本明細書に記載のとおり、化合物のアミリンアゴニスト活性も、哺乳動物において高カルシウム血症および/または高血糖を誘導する能力または食事後血漿グルコース値を減少させる能力により評価し得る。
好ましいアミリンアゴニストアナログ化合物であるdes-1Lys-h-アミリン、28Pro-h-アミリン、25.28.29Pro-h-アミリン、18Arg25.28Pro-h-アミリンおよびdes-1Lys18Arg25.28Pro-h-アミリンはすべて、処理された試験動物においてインビボでアミリン活性を示し、著しい高乳糖、ついで高血糖を起こす。また、ある種の好ましい化合物は、アミリンに特徴的な活性に加え、ヒトアミリンと比較した場合、より望ましい溶解性および安定性特性を有することが判明している。これらの好ましい化合物は、25Pro26Val28.29Pro-h-アミリン、25.28.29Pro-h-アミリン(本明細書中、「AC−0137」とも称する)および18Arg25.28Pro-h-アミリンを包含する。
本発明の方法は、アミリンまたはアミリンアゴニストアナログ、例えばアミリン受容体アゴニストアナログ、例えば18Arg25.28Pro-h-アミリン、des-1Lys18Arg25.28Pro-h-アミリン、18Arg25.28.29Pro-h-アミリン、des-1Lys18Arg25.28.29Pro-h-アミリン、25.28.29Pro-h-アミリン、des-1Lys25.28.29Pro-h-アミリンおよび25Pro26Val25.28Pro-h-アミリンを包含するアミリンアゴニストを用いることができる。他の適切なアミリンアゴニストアナログには、以下のものが包含される。
23Leu25Pro26Val28.29Pro-h-アミリン;
23Leu25Pro26Val28Pro-h-アミリン;
des-1Lys23Leu25Pro26Val28Pro-h-アミリン;
18Arg23Leu25Pro26Val28Pro-h-アミリン;
18Arg23Leu25.28.29Pro-h-アミリン;
16Arg23Leu25.28Pro-h-アミリン;
17Ile23Leu25.28.29Pro-h-アミリン;
17Ile25.28.29Pro-h-アミリン;
des-1Lys17Ile23Leu25.28.29Pro-h-アミリン;
17Ile18Arg23Leu-h-アミリン;
17Ile18Arg23Leu26Val29Pro-h-アミリン;
17Ile18Arg23Leu25Pro26Val28.29Pro-h-アミリン;
13Thr21His23Leu26Ala28Leu29Pro31Asp-h-アミリン;
13Thr21His23Leu26Ala29Pro31Asp-h-アミリン;
des-1Lys13Thr21His23Leu26Ala28Pro31Asp-h-アミリン;
13Thr18Arg21His23Leu26Ala29Pro31Asp-h-アミリン;
13Thr18Arg21His23Leu26Ala28.29Pro31Asp-h-アミリン;および
13Thr18Arg21His23Leu25Pro26Ala28.29Pro31Asp-h-アミリン。
さらに、アミリンアゴニストアナログを包含するアミリンアゴニストが、出典明示によりその開示を本明細書の一部とするWPI Acc第93−182488/22号、「低血糖症および糖尿病の治療および予防に使用される新規アミリンアゴニストペプチド(New Amylin Agonist Peptides Used for Treatment and Prevention of Hypoglycemia and Diabetes Mellitus)」に開示されている。
アミリンアゴニストの活性は、本明細書に記載のある種の生物学的検定を用いて評価してもよい。該受容体結合検定によりアミリンアゴニストおよびアンタゴニストの双方の候補物を同定することができ、該受容体結合検定を結合の評価に使用することができる。一方、ヒラメ筋検定は、アミリンアゴニストとアンタゴニストとを識別する。アミリンまたはアミリンアゴニストが胃運動性に及ぼす影響は、以下の実施例に記載する方法、または胃運動性を測定する他の当該分野で公知のまたは等価な方法を使用して同定し、評価しまたはスクリーニングすることができる。
化合物が胃運動性を遅延させる能力を同定または評価するための1つのかかる方法は、(a)1以上の試験化合物よりなる試験試料および胃運動性を評価するための系であって例えばグルコースまたは食事の該系への導入に反応して上昇した血漿グルコースにより特徴づけられる系よりなる試験系を一緒にし、(b)該系における血漿グルコースの上昇の存在または量を測定することを特徴とする。陽性および/または陰性の対照もまた同様に使用し得る。所望により、該試験系に一定量のアミリンアンタゴニスト(例、8-32サケカルシトニン)を加えてもよい。
好ましくは、アゴニスト化合物は、該受容体結合検定において約1〜5nM未満、好ましくは約1nM未満、より好ましくは約50pM未満のオーダーで活性を示す。ヒラメ筋検定においては、これらの化合物は、好ましくは、約1〜10マイクロモル未満のオーダーでEC50値を示す。
該受容体結合検定は、出典明示によりその開示を本明細書の一部とする1991年3月15日付けで出願され、1992年10月1日付けで国際出願番号PCT/US92/02125として公開された米国特許出願第670,231号に記載されている。該受容体結合検定は、化合物が膜結合アミリン受容体へ特異的に結合する能力を測定する競合検定である。該検定で使用する膜調製物の好ましい材料は、中隔側坐核および周囲の領域からの膜よりなる基底前脳である。検定されている化合物は、これらの受容体調製物への結合について125Iボルトンハンター(Bolton Hunter)ラットアミリンと競合する。4−パラメーターロジスティック式(インプロットプログラム(Inplot program),GraphPAD Software,San Diego,California)またはデリーン(DeLean)らのオールフィットプログラム(ALLFIT program)(ALLFIT Version2.7(NIH,Bethesda,MD 20892))への非線形回帰による分析結果を用い、リガンドの濃度の対数関数として結合量(B)をプロットした競合曲線をコンピューターで分析する(マンソン,ピー(Munson,P.)およびロッドバード,ディー(Rodbard,D.),Anal.Biochem.107:220-239(1980))。
ひらめ筋中のアミリン・アゴニストアナログ調製物を包含するアミリン・アゴニストの生物活性のアッセイは、以前に記載されている方法を用いて行った(レイトン,ビイ(Leighton,B.)およびクーパー,ジイ・ジェイ・エス(Copper,G.J.S.)ネイチャー(Nature)第335巻:632-635頁(1988年);クーパー,ジイ・ジェイ・エス(Copper,G.J.S.)ら、プロシーディングズ・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズ・イン・ユウエスエイ(Proc.Natl.Acad.Sci.USA)第85巻:7763-7766頁(1988年))。要約すれば、ひらめ筋におけるインスリン-刺激性のグリコーゲン合成の阻害を測定することによってアミリン・アゴニスト活性を評価した。アミリン・アゴニスト活性は、100nMラット・アミリンおよびアミリン・アンタゴニストの存在下にてインスリン-刺激性のグリコーゲン合成の回収を測定することによって評価した。無担体-緩衝液に溶解したペプチドの濃度は、本明細書中に記載するごとく、定量性アミノ酸分析によって測定した。本アッセイにおいてアゴニストとして作用する化合物の能力は、EC50値を測定することによって判断した。標準誤差は、4パラメーターの論理式を用いた用量応答性S字曲線のフィッティングによって算出した(ド・リーン,エイ(De Lean,A)、ムンソン,ピイ・ジェイ(Munson,P.J.)、ガーダバッソ,ブイ(Guardabasso,V.)およびロッドバード,ディー(Rodbard,D.)ALLFIT、バージョン2.7(1988年)、メリーランド州、ベセスダ(Bethesda,MD)のN.I.H.ナショナル・インスティチュート・オブ・チャイルド・ヘルス・アンド・ヒューマン・デベロップメント(National Institute of Child Health and Human Development)、1ディスケット)。これらの生物アッセイを用いて、多くのアミリン・アゴニストが特徴付けられてきた。化合物18Arg25'28Pro-h-アミリン、デス1Lys18Arg25'28Pro-h-アミリン、18Arg25'28'29Pro-h-アミリン、デス-1Lys18Arg25'28'29Pro-h-アミリン、25'28'29Pro-h-アミリン、デス-1Lys25'28'29Pro-h-アミリン、および25Pro26Val25'28Pro-h-アミリンは、全てアミリンと競合することが受容体結合アッセイで見出された。ひらめ筋アッセイによって測定したところ、これらの化合物は無視できる程度のアンタゴニスト活性を有しており、アミリン・アゴニストとして作用することが示された。同様な結果は、前に掲載した他のアゴニスト化合物でも得られた。
胃の運動性減弱を治療する方法に有用なアミリン・アンタゴニスト化合物には、(出典明示して本明細書の一部とみなす)1991年11月19日に出願された米国特許出願番号07/794,288に記載されている化合物が包含される。
前記したごとき化合物は、標準的な固相-ペプチド合成技術を用いて調製できるが、自動化または半自動化ペプチド・シンセサイザーを用いるのが好ましい。典型的に、α-N-カルバモイル保護アミノ酸と、樹脂上で成長するペプチド鎖に結合したアミノ酸とを、ジイソプロピルエチルアミンのごとき塩基存在下、ジシクロヘキシルカルボジイミドおよび1-ヒドロキシベンゾトリアゾールのごときカップリング剤を入れたジメチルホルムアミド、N-メチルピロリジノンまたは塩化メチレンのごとき不活性溶媒中、室温にてカップリングさせた。トリフルオロ酢酸またはピペリジンのごとき試薬を用いて、得られるペプチド-樹脂からα-N-カルバモイル保護基を除去し、該ペプチド鎖に付加すべき次の所望のN-保護アミノ酸で該カップリング反応を繰返す。適当なN-保護基は当該分野でよく知られており、本明細書ではt-ブチルオキシカルボニル(t Boc)およびフルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)が好ましい。
特に断らない限り、ペプチド・シンセサイザーで用いる溶媒、アミノ酸誘導体および4-メチルベンズヒドリル-アミン樹脂は、アプライド・バイオシステムズ,インコーポレイテッド(Applied Biosystems Inc.)社(カリフォルニア州、フォスター・シティー(Foster City,CA))から購入した。アプライド・バイオシステムズ,インコーポレイテッド社から購入し、用いる側鎖保護アミノ酸には以下のもの:Boc-Arg(Mts)、Fmoc-Arg(Pmc)、Boc-Thr(Bzl)、Fmoc-Thr(t-Bu)、Boc-Ser(Bzl)、Fmoc-Ser(t-Bu)、Boc-Tyr(BrZ)、Fmoc-Tyr(t-Bu)、Boc-Lys(Cl-Z)、Fmoc-Lys(Boc)、Boc-Glu(Bzl)、Fmoc-Glu(t-Bu)、Fmoc-His(Trt)、Fmoc-Asn(Trt)、およびFmoc-Gln(Trt)が含まれる。Boc-His(BOM)は、アプライド・バイオシステムズ,インコーポレイテッド(Applied Biosystems,Inc.)社またはバケム,インコーポレイテッド(Bachem.Inc.)社(カリフォルニア州、トランス(Torrance,CA))から購入した。アニゾール、メチルスルフィド、フェノール、エタンジチオールおよびチオアニゾールは、アルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Company)社(ワイオミング州、ミルウォーキー(Milwaukee,WI))から購入した。HFはエアー・プロダクツ・アンド・ケミカルズ(Air Products and Chemicals)社(ペンシルベニア州、アレンタウン(Allentown,PA))から供給した。エチルエーテル、酢酸およびメタノールは、フィッシャー・サイエンティフィック(Fisher Scientific)社(ペンシルベニア州、ピッツバーグ(Pittsburgh,PA))から購入した。
固相ペプチド合成は、カップリング剤と共に、NMP/HOBt(オプション1)システムおよびt BocまたはFmoc化学(ABI 430Aペプチド・シンセサイザー用のアプライド・バイオシステムズ・ユーザー・マニュアル、バージョン1.3B、1988年7月1日、セクション6、49-70頁参照)を用いて、自動ペプチド・シンセサイザー(モデル430A、カルフォルニア州、フォスターのアプライド・バイオシステムズ,インコーポレイテッド社)で行った。Boc-ペプチド樹脂はHFで切断した(-5℃〜0℃、1時間)。ペプチドは、交換水および酢酸で樹脂から抽出し、その濾液を凍結乾燥した。Fmoc-ペプチド樹脂は、標準的な方法に従って切断した(「切断技術の概要(Introduction to Cleavage Techniques)」アプライド・バイオシステムズ,インコーポレイテッド(Applied Biosystems,Inc)社、1990年、6-12頁)。また、ある種のペプチドは、アドバンスド・ケム・テック・シンセサイザー(Advanced Chem Tech Synthesizer)(モデルMPS350、ケンタッキー州、ルイスビレ(Louisville,Kentucky))を用いて会合させた。ペプチドは、ウォーターズ・デルタ・プレップ(Waters Delta Prep)3000システムを用いたRP-HPLC(分取および分析用)によって精製した。C4、C8、C18分取用カラム(10μ、2.2×25cm;カリフォルニア州、ヘスペリア(Hesperia,CA)のビダック(Vydac)社)を用いてペプチドを単離し、その純度はC4、C8またはC18分析用カラム(5μ、0.46×25cm;ビダック(Vydac)社)を用いて測定した。溶媒(A=0.1%TFA/水およびB=0.1%TFA/CH3CN)は、流速1.0ml/分で分析用カラムに、15ml/分の流速で分取用カラムにデリバリーした。アミノ酸分析は、ウォーターズ・ピコ・タッグ・システム(Waters Pico Tag system)上で行い、マキシム・プログラム(Maxima program)を用いて処理した。ペプチドは、蒸気-相酸加水分解(115℃、20-24時間)によって加水分解した。加水分解物は、標準的な方法によって誘導化し分析した(コーエン,エス・エイ(Cohen,S.A.)、メイズ,エム(Meys.M.)およびタリン,ティー・エル(Tarrin,T.L.)(1989年)、「ピコ・タッグ法:アミノ酸分析用の進歩した技術のマニュアル(The Pico Tag Method:A Manual of Advanced Techniques for Amino Acid Analysis)」11-52頁、マサチューセッツ州、ミルフォードのミリポア・コーポレイション(Millipore Corporation)社)。高速原子衝撃分析は、M-スキャン,インコーポレイテッド(M-Scan,Incorporated)社(ペンシルベニア州、ウエスト・チェスター(West Chester,PA))によって行った。質量較正は、ヨウ化セシウムまたはヨウ化セシウム/グリセリンを用いて行った。飛行時間の検出を用いたプラズマ・デソープション・イオン化分析は、アプライド・バイオシステムズ・バイオ-イオン20(Applied Biosystems Bio-Ion 20)質量分析器で行った。
本発明に有用なペプチド化合物は、当該分野で現在知られている方法を用いた組換えDNA技術を用いて調製することもできる(例えば、サムブルック(Sambrook)ら、モレキュラー・クローニング:ア・ラボラトリー・マニュアル(Molecular Cloning:A Laboratory Manual)第2版、コールド・スプリング・ハーバー(Cold Spring Harbor)(1989年)参照)。
前記した化合物は、種々の無機および有機の酸および塩基と塩を形成する。かかる塩には、有機酸または無機酸、例えば、HCl、HBr、H2SO4、H3PO4、トリフルオロ酢酸、酢酸、ギ酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、マレイン酸、フマル酸およびカンファースルホン酸で調製される塩が含まれる。塩基で調製される塩には、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウムおよびカリウム塩、およびアルカリ土類金属塩、例えば、カルシウムおよびマグネシウム塩が含まれる。酢酸塩、塩酸塩およびトリフルオロ酢酸塩を調製した。該塩は、遊離酸または遊離塩基形態の生成物を、塩不溶性の溶媒または媒質、または水のごとき溶媒中の1またはそれを超える当量の適当な塩基または酸と反応させ、次いでそれを真空または凍結乾燥によって除去するか、または適当なイオン交換樹脂上のもう1種のイオンに存在する塩のイオンをイオン交換することによるごとく、従来の方法によって生成することができる。
前記した化合物はその医薬特性の観点より有用である。特に、本発明の化合物は、哺乳動物において食後のグルコースレベルを低下させる能力によって示されたごとく、胃が空になることを遅くする剤としての活性を有している。
実施例1に記載したごとく、イヌにおける経口グルコース耐性試験に対するアミリンの効果を評価した。驚くべきことには、以前よりずっと高血糖症剤(すなわち、グルコース上昇の一因)として記載されてきたアミリンが、その代わりに、これらの試験動物において食後の血漿グルコース・レベルを低下させることが判明した。試験した全ての用量比において、アミリンは、経口グルコース耐性試験において血漿グルコースの上昇比ならびにピーク血漿グルコースの双方を低下させた。
実施例2は、ヒト臨床試行における食後血漿グルコースレベルに対するアミリン・アゴニストAC-0137の効果を記載している。AC-0137の丸薬および連続静脈内点滴の双方につき、食後高血糖の用量-依存性の低下が若年型真性糖尿病を患った対象において認められた。
実施例3は、サスタカルR(SustacalR)食事および静脈内グルコース負荷を投与した後の血漿グルコースレベルに対する、AC-0137(トリプロ-アミリン)の連続点滴の効果について記載している。静脈内グルコース負荷については、50μg/時間AC-0137で処理した対象の血漿グルコースレベルはプラシーボ-処理した対象とは顕著に異ならなかった。しかし、AC-0137を25μg/時間または50μg/時間静脈内注入、サスタカルR食事を与えた対象において、プラシーボを投与した患者に比してAC-0137-処理対象においては血漿グルコースレベルが低下した。AC-0137は経口摂取した後のインスリン依存性糖尿病患者において、食後血漿グルコース濃度を低下したが、静脈内グルコース負荷の投与を行った後は血漿グルコース濃度に対して測定可能な効果は全く及ぼさなかった。
実施例4に記載するごとく、14-日二重盲検試験のプラシーボ-制御臨床試験において、若年性真性糖尿病患者の通常のインスリン治療を続け、かつ一日に3回トリプロ-アミリン(AC-0137)を自己で注射した彼らは、インスリンおよびプラシーボを投与した患者におけるよりも試験食事後の平均血中グルコースレベルが低かった。14日後には、非-糖尿病患者の血液中に見出されるアミリンの範囲内であるピークのトリプロ-アミリン血漿濃度である30μgで、統計学的に有意(P=0.02)なグルコース平滑効果(グルコース曲線下の面積として測定)が認められた。トリプロ-アミリンは、対象のピーク血中グルコース濃度において45mg/dl〜60mg/dlの平均低下を伴ったAUCにおける低下を誘導した。
実施例5に記載するごとく、胃が空になることは、胃管栄養法によってデリバリーしたフェノール・レッドを含有する持続性のカロリー性メチルセルロースゲルを用いて、正常およびインスリン-処理自然発生糖尿病BBラットにおいて測定した。殺して取り出したに胃中の色素含量を20分後に分光分析的に測定し、胃管栄養法処理後に直ちに殺して空腹性を評価したラットのものと比較した。糖尿病ラットは、正常なハーラン・スプラーグ・ドーリー(Harlan Spraque Dawley)ラット(49.1±4.7%通過;P<0.001)および非-糖尿病BBラット(61.1±9.2%通過;P<0.001)に比して、より顕著な胃が空になること(90.3±1.7%通過)を有していた。膵臓β-細胞のペプチドであるアミリンはIDDMでは欠損しており、正常および糖尿病ラットの双方における胃が空になることを用量-依存的に阻害した。正常および糖尿病ラットの双方における応答性のED50は〜1μgであり、これは注射20分後の76pMのピークのアミリン濃度とする用量である。これらの濃度は、イン・ビボ(in vivo)で認められた範囲内である。これらの結果は、栄養を十二指腸に流入させる生理学的な制御にアミリンが関与しているという考えを支持している。
実施例6に記載するごとく、意識のある、拘束した、肥満LA/Nラットにおいて、摂取させた標識化グルコース負荷の取り込みを測定した。アミリン受容体アンタゴニストAC-0187を予め注射すると、血漿中のグルコース由来のトリチウムの出現が加速された。加えて、アミリン・アンタゴニストで予め注射すると、胃腸栄養法15分後の血漿グルコースがより大きく上昇し、血漿グルコースレベルがより迅速に低下した。これらのデータは、内因的に分泌されるアミリンの作用を中和させるアミリン・アンタゴニストAC-0187と矛盾がなく、そのことによって胃が空になることが促進される。
麻酔ラットにおけるさらなる実験において、小腸から血液へのグルコース吸収にアミリンが影響しないことが見出された。これらの実験において、麻酔ラットはラット・アミリン(0.35nm/kg/分)で、または対照動物の場合は生理食塩水で3時間連続点滴した。アミリン点滴1時間後に、食道を通して挿入した管を通して胃または十二指腸のいずれかにグルコース丸薬(1g/kg)を注入した。実験には、意識のあるラットより麻酔したラットが含まれていたため、胃の運動性の分析にそれら、例えば、十二指腸への胃の内容物が空になる比などは考慮しなかった。しかし、該実験は、小腸から血液へのグルコースの吸収がアミリンによって遅延されなかったことを示している。異なった調製物を用いて、小腸内腔から血液へのグルコースの移行にアミリンが影響するのか否かをさらに直接的に扱った。麻酔ラットにおいて、依然その血液供給を介して動物に連結している小腸の切片を体外に出し、制御した組成のグルコース溶液で小腸が潅流され得るようにカニューレを挿入した。該動物は、動脈(血液サンプリング用)を介して、および静脈(アミリン、インスリンおよびグルコース注入用)を介してカニューレ処理した。内腔はトリチウム-標識グルコース溶液で潅流した。腸の内腔からラットへのグルコースの通過は、血漿中のトリチウム標識の出現によって測定した。血漿におけるかかるトリチウムの出現が、実際に腸からのグルコース取込みを測定しているという仮説を、グルコース輸送阻害剤、フロリジンを投与することによって試験した。フロリジンは、腸内腔から血漿への標識物の移行をほとんど阻害した。腸内腔および血漿の間のグルコース勾配が一定のままであるかを確かめるために、アミリン注入の間に、血漿グルコースの変化に反応して変動するグルコースの注入によって血漿グルコースを「クランプ」した。この調製において、静脈内アミリン注入は、血漿へ流入した小腸を示す標識グルコースの比に何等影響を及ぼさなかった。これらの結果は、前記した実験におけるアミリン-処理対象で認められた血中グルコースの低下が、小腸からの吸収の低下によるものではなさそうで、むしろ胃内容物の十二指腸への移行の速度が低下したこと、すなわち胃が空になることが遅延されたことによることを示している。
本発明に有用な組成物は、非経口投与(静脈内、筋肉内および皮下投与を包含する)または鼻腔投与もしくは経口投与に適する処方形態で簡便に提供することができる。ある種の場合においては、投与用の単一の組成物または溶液と一緒に、アミリン・アゴニストまたはグルカゴンのごとき他の抗-空腹剤で簡便に提供されるであろう。他の場合においては、該アミリンまたはアミリン・アゴニストアナログとは別々にもう1種の抗-空腹剤を投与するのがより有利となり得る。適当な投与形式は、各患者の医療従業者によって個々に決定するのが最良であろう。適当な医薬上許容される担体およびその処方は、標準的な処方の扱い方、例えば、イー・ダブリュ・マーチン(E.W.Martin)による「レミントンの医薬科学(Remington's Pharmaceutical Sciences)」に記載されている(また、ワン,ワイ・ジェイ(Wang,Y.J.)およびハンソン,エム・エイ(Hanson,M.A.)「蛋白質およびペプチドの非経口処方:安定性および安定化剤(Parenteral Formulation of Proteins and Peptides:Stability and Stabilizer)」ジャーナル・オブ・パレンテラル・サイエンス・アンド・テクノロジー(Journal of Parenteral Science and Technology)テクニカル・レポート第10号、42:2S(1988年)も参照)。スルホニル尿素のごとき低血糖症剤を含む適当な処方も当該分野で知られている。
本発明に有用な化合物は、注射または点滴用の非経口組成物として提供できる。例えば、それは不活性な油、適当にはゴマ、ラッカセイ、オリーブ油または他の許容できる担体のごとき植物油の中に懸濁することができる。好ましくは、それは水性担体、例えば、約5.6〜7.4のpHの等張な緩衝液中に懸濁する。これらの組成物は、慣用的な滅菌技術によって滅菌するか、または濾過滅菌することができる。該組成物には、pH緩衝剤のごとき、およその生理学的条件に必要な医薬上許容される補助剤を含ませることができる。有用な緩衝液には、例えば、酢酸ナトリウム/酢酸緩衝液が含まれる。治療的に有効な量の調製物が皮内注射またはデリバリーした後、数時間または数日にわたって血流にデリバリーされるように、持続性または「貯蔵」徐放性形態の調製物を用いることができる。
所望の等張性は、塩化ナトリウム、またはデキストロース、ホウ酸、酒石酸ナトリウム、プロピレングリコール、(マンニトールおよびソルビトールのごとき)ポリオール、あるいは他の無機もしくは有機溶質のごとき他の医薬上許容される剤を用いて達成できる。ナトリウムイオンを含有する緩衝液には、塩化ナトリウムが特に好ましい。
必要なら、上記組成物の溶液は、メチルセルロースなどの増粘剤を用いて増粘してもよい。それらは、油中水型または水中油型のいずれの乳化形態に調製してもよい。例えば、アカシア粉末、非イオン性界面活性剤(ツイーン(Tween)など)またはイオン性界面活性剤(アルカリポリエーテルアルコールスルフェートまたはスルホネート(例えば、トリトン(Triton))など)を含めて、多種多様の医薬上許容される乳化剤のいずれを採用してもよい。
本発明に有用な組成物は、一般的に許容される手順に従って成分を混合することによって調製される。例えば、選択された成分を配合機または他の標準的な装置で単純に混合して濃厚な混合物を製造し、次いで、水または増粘剤と、できれば、pHを調節するための緩衝液または張度を調節するための付加的な溶質とを添加することによって、これを最終的な濃度および粘度に調節すればよい。
医師が用いる場合、上記組成物は、必要に応じて、単一量または多数量で血糖を所定レベルに調節するのに有効な別の内容排出阻害剤と共に、ある量のアミリンまたはアミリン作用薬(例えば、アミリン作用薬類似化合物)を含む単位剤形で提供される。胃内容の排出を調節するのに用いたり、胃内容の排出を遅延または制御するのに有利な条件下で用いる場合のアミリンまたはアミリン作用薬(例えば、アミリン作用薬類似体)の治療有効量は、食後血中グルコースレベルを好ましくはわずか約8または9mM程度に減少させるか、または、血中グルコースレベルを必要とされる程度まで低下させるような量である。糖尿病やグルコース不耐症の個体は、血漿グルコースレベルが正常個体より高い。このような個体の場合は、食後血中グルコースレベルを有利に低下または「平滑化」しうる。当業者に認識されているように、治療薬の有効量は、患者の年齢や体重、患者の身体的状態、得るべき血糖レベルまたはアミリン作用の減少を含む多くの因子および他の因子によって変化しうる。
かかる医薬組成物は、被験体における胃の低運動性を起こさせるのに有用であり、胃の運動性を低下させるのが有利な他の障害にも同様に用いうる。
18Arg25'28Pro-h-アミリン、デス-1Lys18Arg25'28Pro-h-アミリン、18Arg25'28'29Pro-h-アミリン、デス-1Lys18Arg-25'28'29Pro-h-アミリン、25'28'29Pro-h-アミリン、デス-1Lys25'28'29Pro-h-アミリン、および25Pro26Val25'28Pro-h-アミリンを含む化合物の内容排出阻害に有効な一日量は、典型的には、70kgの患者に対して、単一量または分割量で投与される、0.01または0.03〜約5mg/日、好ましくは約0.01または0.5〜2mg/日、さらに好ましくは約0.01または0.1〜1mg/日の範囲内である。投与すべき正確な薬用量は、担当の臨床医によって決定されるが、個体の年齢、体重および状態に依存するだけでなく、特定の化合物が上記の範囲内のどこに存在するかにも依存する。投与は、症状が最初に現れたとき、または、糖尿病と診断された直後に開始する必要がある。投与は、注射、好ましくは皮下注射または筋肉注射によって行えばよい。経口活性な化合物は経口投与してもよいが、用量は5〜10倍増大させる必要がある。
一般的に、上昇して不適切な、または、望ましくない食後血中グルコースレベルを治療または予防する際には、本発明の化合物は、かかる治療を必要とする患者に上記と同様の用量範囲で投与すればよいが、これら化合物は、より頻繁に、例えば、1日に1回、2回または3回投与される。
胃の低運動性を治療するのに有用なアミリン拮抗薬は、0.1〜30mg/日、好ましくは0.3〜10mg/日、さらに好ましくは0.1〜30mg/日の用量で投与すればよい。投与は、例えば、皮下注射または筋肉注射によって行えばよい。経口活性な化合物は経口投与してもよいが、用量は5〜10倍増大させる必要がある。
本発明の理解を助けるために、以下の実施例によって、一連の実験結果を説明する。本発明に関する実験は、もちろん、本発明を特定的に限定するものであると解釈すべきではなく、また、すぐに認識されるか後で開発されるような当業者の範囲内にある本発明の変形は、ここで説明され、以下の請求の範囲に記載されている本発明の範囲内にあるとみなされる。
実施例1
以前の研究によれば、グルコース耐性試験の条件下において、断餌ラットおよび給餌ラットにアミリンを静脈注射すると、用量に依存して、血漿グルコース低下が減少し、血漿乳酸が増加する。インスリン応答もまた、断餌動物にアミリンを注入することによって、有意に抑圧された。
しかしながら、以下の研究および実験によれば、アミリン注入は、経口グルコースレベルに応答してイヌの血漿グルコースレベルを減少させた。これらの研究の目的は、(1)経口グルコース負荷に応答した血漿グルコース、乳酸およびインスリンの変化を調べること、(2)これらの変数に対する静脈内投与アミリンの効果を調べること、および(3)アミリンに誘発された血漿グルコースの変化を逆転するアミリン拮抗薬AC-0253(アセチル-11'18Arg,30Arg,32Tyr-9-32カルシトニン(サケ))の効力を調べることであった。
この研究には、雑種のイヌ(9匹の雄、体重範囲12〜17kg)を用いた。各研究の前に、すべての動物を一晩断餌させた。各動物は、すべてのプロトコルについて、それ自身の対照として役立った。各プロトコルの開始前に、動物を30〜60分間平衡させた。
t=−30で、賦形剤またはアミリン±AC-0253を開始した。アミリン用量は、50、100および300pmol/kg/分であった。AC-0253の用量は、500および1500pmol/kg/分であった。t=0分に、25%グルコース(1g/kg)を口から投与した。アミリン±AC-0253は、t=120分で中止した。インスリン、グルコースおよび乳酸の試料は、t=−45からt=180分まで、15分間隔で得た。アミリンおよびAC-0253のラット試料は、t=60およびt=120分に採取した。
正常なイヌの場合、血漿グルコースのピークは、覚醒しているイヌに経口グルコース負荷を与えた後、30〜45分間で出現する。イヌによってかなりのばらつきが存在するが、応答のパターンは各個体のイヌについて反復可能であった。アミリンは、試験されたすべての用量で、血漿グルコースの上昇速度および血漿グルコースのピーク値をいずれも低下させた。アミリン注入の間、血漿グルコースは、30〜45分で、対照実験におけるよりも有意に低い血漿グルコースで平衡値に達するように見えたが、アミリン注入を中止すると、再び増加し始めた。50、100および300pmol/kg/分というアミリン用量によって、血漿グルコースの変化に差異はなかった。図1は経口グルコース負荷後の血漿グルコースレベルに対するアミリン(50pmol/kg/分)の効果を示す。
アミリンに誘発された血漿グルコースの変化を逆転するAC-0253の効力を調べるために行った実験には、50pmol/kg/分というアミリン用量を選択した。1500pmol/kg/分までのAC-0253は、アミリン(50pmol/kg/分)の効果を完全には逆転しない。AC-0253単独では、血漿グルコースの変化に対して全く効果を有しない。血漿乳酸に対するアミリンおよびAC-0253の効果は顕著ではない。
実施例2
インスリン依存性糖尿病に罹患している24人の男性被験体が、アミリン作用薬AC-0137の臨床研究に参加した。各被験体を、無作為に、偽薬(プラセボ)、30、100または300μgのAC-0137を投与する4つの処理グループのうちの1つに割り当てた。薬物の静脈内(IV)濃縮塊(bolus)-対-IV注入を調べるために、各薬用量グループの被験体を、二期間クロスオーバー(two period crossover)に付した。各期間は、3日間、研究ユニットに拘束することから構成されていた。各場合に、拘束の第1日目は、研究ユニットに順応させるためのものであった。第2日目および第3日目は、偽薬-対-活性薬物のインベッディド・クロスオーバー(imbedded crossover)を構成していた。例えば、最初にIV濃縮塊を投与するために無作為抽出した被験体は、さらに、一方の日にはAC-0137のIV濃縮塊を投与し、他方の日には偽薬のIV濃縮塊を(または、濃縮塊偽薬の後に濃縮塊AC-0137という逆の順序で)投与するように割り当てられる。2週間後、これらの被験体には、同量のAC-0137を、逆の投与手段(すなわち、IV注入)で投与するようにした。この承認事項の第2日目および第3日目に薬物および偽薬を投与するインベッディド・クロスオーバーデザインを、最初の承認事項の場合と同様に採用した。偽薬グループに割り当てた6人の被験体には、研究した各々の日に偽薬を投与した。
研究日には、研究の開始前に、静脈内カテーテルを少なくとも30分間挿入した。投与の15分前に、被験体に通常のインスリン量を皮下注射で投与した。時刻0で、被験体に所定量のAC-0137または偽薬を2分間にわたってIV濃縮塊注射するか、AC-0137または偽薬の連続注入を開始し、2時間継続した。注入速度は、所定量の薬物を2時間にわたって投与するように設計した。30分後、被験体に普通の朝食を摂取させた。血漿AC-0137レベルおよび血漿グルコースレベルを測定するために、−30〜300分で血液試料を採取した。
図2〜4に示すように、血漿薬物レベルは、濃縮塊注射後の早い段階でピークに達した後、見かけ上は一次の速度論で血漿コンパートメントから消失するという予期された経過をたどった。対照的に、図5〜7に示すように、連続注入によってもたらされたレベルは、30分以内にほぼ定常状態となった後、残りの注入の間を通じて、そのレベルに維持された。注入を中止すると、血漿レベルは、IV濃縮塊投与で観察された場合と同様に減衰した。
血漿グルコースのプロフィールは、いくつかの予期できない興味深い結果を示した。各場合に偽薬を投与した被験体から認められるように、血漿グルコースレベルは、60〜90分までにベースラインから上昇し、少なくとも240分まで上昇したままであった。AC-0137のIV濃縮塊を投与した場合、30μgの薬用量では、グルコースレベルの明白な変化は見られなかった。100μgの濃縮塊を用いた場合には、グルコースの食後上昇は、明らかに遅延されたが、それほど明白ではなかった。300μgの濃縮塊を投与した後、グルコースレベルの食後上昇は本質的に消失した。
連続的な静脈内注入を行った場合には、食後過血糖症の用量に依存した低減が観察された。15μg/時の注入によるデータは、ある効果に関して非常に示唆的であり、注入速度を50および150μg/時に上昇させると、グルコースレベルの食後上昇の低下は著しい。薬物の濃縮塊を投与することを採用した研究においても、同様の傾向が見られる。
実施例3
食後過血糖症を低減する際におけるトリプロ-アミリン(AC-0137)の効果をさらに示し、また、食後過血糖症の低減が主として胃腸の効果であることを確認するために、処理間に最低15分間の洗浄を含めた、偽薬を対照薬とする一重盲検の二期間クロスオーバー研究を行った。インスリン依存性糖尿病に罹患している27人の被験体を、2つの薬用量レベルのグループと2種類の耐性試験との組合せに割り当てた。被験体は、クロスオーバーデザインに従い、連続微小注入ポンプを用いて、AC-0137および偽薬で処理した。これらの被験体を以下のように各々9人ずつの被験体からなる3つのグループに分割した。グループAには、サスカタル(Sustacal▲R▼)食と25μg/時のAC-0137量とを与えた。グループBには、サスタカル食と50μg/時のAC-0137量とを与えた。グループCには、静脈内グルコース負荷と50μg/時のAC-0137量とを与えた。
被験体は病院に3日間滞在させた。拘束の第1日目は、被験体を病院に順応させた。第2日目および第3日目は、被験体にAC-0137-対-偽薬の二期間クロスオーバーデザインを完了させた。さらに、被験体には、グループの割り当てによって決めたように、サスタカル食を与えるか、または、IVグルコース耐性試験を行った。
第1日目の間、被験体の通常のインスリンおよびカロリー摂取は固定され、各被験体は、その後、病院に拘束されている間中、このインスリンおよび食事の献立に従った。
ほぼ0700時(T=0)に、連続注入による研究投薬を開始した。T=30分には、被験体に通常のAM量のインスリンを投与した。T=60分には、被験体に、355カロリーを含む標準化サスタカル食を飲用させるか、または、注入ポンプを用い、5分間にわたるD50WのIV注入として、300mg/kgのIVグルコース負荷を投与した。耐性試験のタイプは、任意抽出法に従って決定した。グルコース、乳酸およびインスリンを測定し、かつ、AC-0137血漿濃度を決定するために、血液試料を規則的な間隔で採取した。研究薬物投与は、t=300分に中止した。
第3日目の朝に、第2日目と同様にIVラインを再び取り付けた。被験体には、第2日目のように、通常の朝食前量のインスリンを投与した。被験体は、前日と同じIV経路および用量を用いたクロスオーバー方式で、偽薬を投与するか、または、研究投薬を行った(すなわち、第2日目にAC-0137を注入した被験体には、第3日目に偽薬を注入した)。第2日目に投与したのと同一の標準化サスタカル食耐性またはIVグルコース負荷を再び投与した。試料採取期間の最後に、IVラインは取り外した。
図11に示すように、IVグルコース負荷を与えた場合、50μg/時のAC-0137で処理した被験体の血漿グルコースレベルは、偽薬で処理した被験体と有意には異ならなかった。これらの注入後グルコース濃度の差異は、グルコース曲線の下側の面積をベースライン値で補正して比較すると、統計的に有意(P=0.0015)であった。したがって、以前から用いられているものより有意に低い平均の血漿AC-0137濃度の存在下で標準化食を採用することによって、AC-0137投与の間に低減された食後過血糖症が観察されることを確認した。
しかしながら、図9および10に示すように、サスタカル食を与え、AC-0137を25μg/時または50μg/時でIV注入した被験体においては、偽薬と比較してAC-0137で処理した被験体で血漿グルコースレベルが低下した。
AC-0137は、薬理学的な耐性量では、経口栄養素の摂取後に、インスリン依存性糖尿病患者の食後血漿グルコース濃度を減少させたが、静脈内グルコース負荷の投与後に、血漿グルコース濃度に対する測定可能な効果は有しなかった。これらの結果は、AC-0137が腸からの経口栄養素の摂取を変化させるという考えと矛盾せず、また、胃内容排出速度の変化が、この結果の少なくとも一部を説明することを示した。
実施例4
サスタカル標準化食(メッド-ジョンソン(Mead-Johnson))の摂取後の血漿グルコースレベルに対するトリプロ-アミリン(AC-0137)の効果を決定するために、偽薬を対照薬とする任意抽出二重盲検の並行グループを行った。インスリン依存性糖尿病に罹患している72人の被験体が14日間の臨床試験に参加した。各被験体を、偽薬、30、100または300μgのトリプロ-アミリンを、1日3回の割合で、14日間皮下注射することによって投与する4つの処理グループの1つに無作為に割り当てた。これらの被験体は、研究の間中、通常のインスリン用量を維持した。第1日目(ベースライン)、第7日目および第14日目に、標準化食耐性試験を実施した。
標準化食耐性試験の場合、被験体には、0800時にサスタカル液状食(360カロリーを含有する360ml)を与えた。被験体は、2200時から夜まで、食物や飲料(水を除く)を断った。被験体には、サスタカル食の30分前まで、通常の朝用量のインスリンを投与しなかった。ベースライン試験の場合、第1日目は、試験の終了後まで、トリプロ-アミリン(または偽薬)を投与しなかった。第7日目および第14日目には、通常の朝インスリン量と同時に別々の注射でトリプロ-アミリン(または偽薬)を投与した。血清グルコースレベルを決定するための試料は、試験の開始に対して、−30、0、30、60、120および180分に採取した。時間ゼロは、被験体がサスタカル食を飲用し始めた時刻であるとした。
以下の表1および図8、12および13に示すように、14日後に、30μgおよび100μgの薬用量レベルで、統計的に有意な(p=0.02)グルコース平滑化効果(グルコース曲線の下側の面積として測定)が観察された。曲線の下側の面積(AUC)がトリプロ-アミリン(AC-0137)に誘発されて減少することに伴って、被験体の血中グルコース濃度のピーク値が平均して45mg/dl〜60mg/dl低下した。
Figure 0003821839
実施例5
以下の実験を行い、自発性自己免疫性糖尿病の齧歯動物実験、インスリン処理BBラットにおける胃の空腹に対するアミリン作動薬の効果を試験した。
雄ハーラン・スプレーグ・ドーリー系(HSD)ラット(161−244g)およびバイオブリーディング(Biobreeding)(BB)ラット(181−405g)(デンマーク、モレガード・ブリーディング・センターに由来のイン−ハウスコロニーより入手)を用いた。BBラットを、少なくとも2日間、糖尿により糖尿病であることを確認してから、ウルトラレント(Uitralente)組換えヒトインスリン(Humulin-U、インディアナポリス、エリ・リリー(Eli Lilly))を毎日s.c.注射して処理した。インスリン療法は、低血糖性死亡を回避するため、尿中のグルコース濃度を維持するが、ケトンを最小とすることを目的とする。実際、尿中糖が88%の測定値にて存在し、尿中ケトンが52%にて存在する。糖尿病の平均持続期間は53±3日であり、一日の必要なインスリン量は4.7±0.3単位である。動物をすべて、12:12時間の明:暗サイクル(実験は明サイクルの間に行った)中、22.7±0.8Cで収容し、食べ物および水を自由に与えた(ダイエットLM−485、ウィスコンシン州、マジソン、テクラッド(Teklad))。
以下に記載の方法により胃が空であることの決定は、通常、〜20時間の絶食後に行い、分光測光学的吸収測定を干渉するキームスが胃に含まれないようにした。しかし、ウルトラレント・インスリンで処理した糖尿病ラットは20時間絶食させることができなかった。絶食時間が6時間以上になると低血糖症となった。したがって、かかる動物では、胃の空腹を測定する前にわずか6時間絶食させた。非糖尿病ラットを、試験前の6または20時間、食べ物から遠避けた。本発明者らは、非糖尿病BBラットでさえ高グリケートヘモグロビン濃度を有し、あるいは潜在的インスリン炎を示すことに注目した。したがって、非糖尿病ハーラン・スプレーグ・ドーリー系ラットおよび非糖尿病BBラット動物を共に糖尿病ラットとの比較において用いた。かくして、以下に示す5種の処理群がある:
(1)非糖尿病ハーラン・スプレーグ・ドーリー系ラット(6時間絶食、n=8)
(2)非糖尿病BBラット(6時間絶食、n=6)
(3)糖尿病ラット(6時間絶食、n=6)
(4)非糖尿病ハーラン・スプレーグ・ドーリー系ラット(20時間絶食、n=20)
(5)非糖尿病BBラット(20時間絶食、n=7)
意識のあるラットに、強制栄養により、1.5%メチルセルロース(M−0262、ミズリー州、セントルイス、シグマ・ケミカル社)および0.05%フェノールレッド指示薬を含有する非カロリーゲル(1.5ml)を投与した。強制栄養から20分経過後、ラットを5%ハロタンを用いて麻酔し、胃を暴露し、動脈鉗子を用いて幽門および下部食道括約筋でクランプし、摘出し、固定した容量にしたアルカリ性溶液にあけた。胃内容物を、アルカリ溶液中、フェノールレッドのの強度から誘導し、560nmの波長で吸光度を測定した。大部分の実験で、胃はきれいであった。他の実験にて粒子状の胃内容物を遠心分離に付し、吸光度を測定するために該溶液を清澄させた。希釈した胃内容物は混濁したままであり、分光吸光度をフェノールレッドによりアルカリ性vs酸性希釈体にある吸光度の間の差として誘導した。7匹のラットを用いる別個の実験にて、胃および小腸を摘出し、アルカリ溶液にあけた。強制栄養の20分以内に上部胃腸管から回収できるフェノールレッドの量は89±4%であった。最大色素回収が100%以下であることを説明するのに、20分後に残っている胃内容物を同一実験にて強制栄養の直後に殺した対照ラットより回収した胃内容物のフラクションとして表した。
基線用実験(アミリンを注射せず)にて、20分経過後に胃が空であることを、前記した5種の処理群にて測定した。用量応答実験にて、0.15Mセイラインに溶かしたラットアミリン(カリフォルニア州、トランス、バケム(Bachem.)を、強制栄養の5分前、0、0.01、0.1、1、10または100μgの用量にて、0.1mlの皮下ボーラスとして、20時間絶食させた46匹のハーラン・スプレーグ・ドーリー系(非糖尿病)ラット(各々、n=17、2、8、8、6、5)にて、および6時間絶食させた29匹の糖尿病BBラット(各々、n=10、−、3、3、3、10)にて投与した。
有効量の皮下アミリンがもたらす血漿中アミリン濃度の変化を評価する別の実験にて、1μg(n=3)または10μg(n=3)のラットアミリンをs.c.ボーラス注射後の6匹のハロタン麻酔処理に付したラットの尾部から血液を摂取した。別の実験にて、血漿中アミリン濃度を非絶食ハーラン・スプレーグ・ドーリー系ラット(n=8)および非絶食糖尿病BBラット(n=5)にて比較した。10分間隔で収集した250μlのサンプルから血漿を分離し、イン−ハウスにて開発した2−部位エンザイモメトリック検定による分析用に−20℃で凍結させた。
免疫検定を行うために、マイクロタイター黒プレート(ヴァージニア州、シャンティ、ダイナテック(Dynatech))を、50mMのカーボネート(pH9.6)中、20μg/mlの抗体と一緒に4℃で一夜インキュベートすることにより、抗体F024−4.4(フェルプス・ジェイ・エル、ブラーセ・イー、コダ・ジェイ・イー、非公開)で被覆した。プレートを0.05Mトリス/0.15M塩化ナトリウム/0.02%ナトリウムアジド/0.1%ツゥーン20(TBS/ツゥーン)で洗浄し、室温で1時間、同一カーボネート緩衝液中、1.0%脱脂ドライミルク粉末で遮断した。サンプルを氷上で解凍し、要すれば、4%BSA/200mg/dlのウシコレステロールスーパートレート(supertrate)(マイルス・ペンテックス・リージェント(Miles Pentex reagents)、イリノイ州、カンカケイ、マイルス・ラボラトリース(Miles Laboratories))に希釈した。サンプルおよび標体を被覆し、遮断したプレートに添加し、室温で1時間インキュベートした。洗浄後、アルカリ性ホスファターゼに結合したF025−27検出抗体を加えた。抗体−酵素結合を、ピアス・イムノケミカル・カンパニー(Pierce Immunochemical Co)(イリノイ州、ロックフォード)に由来のマレイミドアルカリ性ホスファターゼ結合キットをを用いて行った。結合体を室温で3時間インキュベートし、その後、プレートをトリス緩衝セイラインで十分に洗浄した。結合酵素を、該プレートを、1Mジエタノールアミン/0.5mM塩化マグネシウム、pH9.8中、50μg/mlの蛍光性基質、4−メチルアンベリフェリルホスホネートと一緒に室温で40分間インキュベートすることにより検出した。蛍光シグナルをダイナテック・マイクロフロアー・プレート・リーダーで測定し、データをマルチカルク・ソフトウェアー(ワラック(Wallac)、メリーランド州、ガイテルスバーグ)で分析した。血漿サンプル中アミリン濃度を、同一検定における標準曲線と比較することにより測定した。この方法にて行うと、該検定は2pMの最小検出濃度を有する。
胃が空であることの用量応答曲線を、最小二乗反復ルーチン(オールフィット(ALLFIT)、v2.7、メリーランド州、NIH)を用いて4−パラメーター対数モデルに適合させ、ED50を誘導した。ED50は対数-正規分布であるため、それを対数の±標準誤差として表す。変数を一方向性分析に付して対比較を行い、有意性のレベルとしてp<0.05を用いるスチューデント−ニューマン−コウルス(Student-Newman-Keuls)複数比較試験(サンディエゴ、グラップパッド・ソフトウェア、Instat v2.0)を行った。
8匹の非絶食ハーラン・スプレーグ・ドーリー系ラットにて、循環するアミリン濃度は11.7±1.4pM(95%CI 8.4−14.9pM)であった。比較しても、5匹の非絶食の自発的糖尿病BBラットにおけるアミリン濃度は検出できなかった。
強制栄養から20分経過後に残っているフェノールレッドでの色素のフラクションを、関連する統計学的対照と一緒に表2に示す。ハーラン・スプレーグ・ドーリー系ラットおよび非糖尿病BBラットにおいて、20分経過後の色素の欠如は、動物を6時間または20時間絶食させるかで同じであった。すなわち、絶食の期間(6〜20時間の範囲内)は、この技法により測定した胃の空腹に有意な影響を与えないようである。
Figure 0003821839
糖尿病BBラットにて胃が空になる速度が、4種の他の処理群(すなわち、非糖尿病動物)のいずれよりも有意に早かったこと(p<0.01〜0.001)は何の価値もない。糖尿病BBラットが非糖尿病BBラットよりも早い速度で胃が空になるという観察は、該観察が糖尿病の存在と関連し、単にBB系と関連するものでないことを示唆する。
前記した方法論的制約のため、アミリンの効果を、20時間絶食した非糖尿病ハーラン・スプレーグ・ドーリー系ラットにて、および6時間絶食した糖尿病BBラットにて探求した。アミリン注射をフェノールレッド指示薬を強制栄養する5分前に皮下投与した場合、胃が空になることの用量依存性抑制があった。胃が空になることを抑制するとは、アミリン1μgを投与した正常なHSDラット、および10μgを投与した糖尿病ラットから回収できる色素が、強制栄養の直後に回収できる色素と同じであることをいう(p=0.22、0.14)。胃が空になることの最大変化の50%(ED50)が正常なラットにて観察される用量は0.43μg(0.60ナノモルのアミリン/体重kg)±0.19対数単位であった。糖尿病ラットにおいて、胃が空になることを抑制するためのED50は2.2μg(2.3ナノモル/kg)±0.18対数単位であった。図14に示す固定曲線から、糖尿病ラットに投与した〜2μgの用量のアミリンは、胃が空になる速度を、アミリンを投与していない正常なラットにて観察される速度にまで回復させた。
図15にて示されるように、3匹のラットに1μgのアミリンを皮下注射した場合、10分後に測定した血漿中濃度は66±10pMであり、20分での最大濃度は74±26pMであった。10μgのs.c.ボーラスを注射した3匹のラットにて、対応する10および20分の濃度は、各々、347±43pMおよび301±57pMであった。20分経過後、〜50%まで胃が空になることを阻害する、1μgの皮下アミリン用量(ED50)は、20分後に作用するために、注射後すぐに作動を開始しなければならない。注射後、約20分で作動する効果は、例えばこの系にて検出されなかった。74pMの最大血漿中濃度に到達するかなり前に、胃が空になることを50%阻害するのに効果的な血漿中濃度(ED50)が得られ、したがってそれは74pMよりもかなり低い値である。
これらの実験の結果は、アミリンが強力であり、用量に依存して胃が空になることを阻害することを示す。
実施例6
この実施例において記載する実験は、経口グルコース耐性に対するアミリンレセプターアンタゴニストの作用および標識化した経口グルコース負荷に由来のトリチウムの吸収を試験するために行った。
試験した標識化グルコース負荷の吸収を、2回、14日離して、11匹の意識のある24時間絶食した肥満(500〜600g)LA/Nラットにて測定した。1回目に、ラットに3μgの選択的アミリンアンタゴニストAC−0187(ac−1032Y-92サーモン・カルシトニン、強制栄養の3分前)を皮下注射した。2回目には、ラットにセイラインビヒクルを単独で予備注射した。ラットを、1mlの50%グルコース中、5μCiの[33H]グルコースで強制栄養した。血液サンプルを麻酔した尾部から摂取し、強制栄養の0、15、30、60、90および120分経過後、グルコース誘導トリチウムおよびグルコースについて検定した。
図16に示すように、アミリンアンタゴニスト、AC−0187の予備注射は、強制栄養の15分後に48%まで(p<0.02)、強制栄養の30分後に45%まで(p<0.001)の血漿中のグルコース誘導トリチウムの出現を促進した(対t−試験)。図17に示すように、AC−0187での予備注射はまた、0.5gグルコースでの強制栄養の15分後の血漿中グルコースをより早い速度で上昇させた(5.89±0.17〜8.33±0.28mM vs.5.83±0.22〜6.83±0.28mM、p<0.001、対t−試験)。加えて、AC−0187処理動物にて、血漿中グルコースはより早期に減退した(6.89±0.28mM vs.8.17±0.39mM、グルコース強制栄養の60分後の強制栄養後、p<0.001、対t−試験)。
かくして、LA/N肥満ラットにおいて、選択的アミリンアンタゴニストは経口グルコースを負荷した後に、標識化したグルコースの血漿中の出現を速め、また、非標識化グルコースの血漿中濃度の上昇および降下の速度を増加させた。これらのデータは、内因的に分泌されたアミリンの効果を妨げ、それで胃が空になることを促進するアミリン・アンタゴニストと一致する。

Claims (19)

  1. 治療上有効量のアミリンまたはアミリンアゴニストを含み、ここに、アミリンアゴニストが、des- 1 Lys-h-アミリン、 28 Pro-h-アミリン、 25,28,29 Pro-h-アミリン、 25 Pro 26 Val 28,29 Pro-h-アミリン、 25 Pro 26 Val 28 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 25,28,29 Pro-h-アミリン、 23 Leu 25 Pro 26 Val 28,29 Pro-h-アミリン、 23 Leu 25 Pro 26 Val 28 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 23 Leu 25 Pro 26 Val 28 Pro-h-アミリン、 18 Arg 25,28 Pro-h-アミリン、 18 Arg 25,28,29 Pro-h-アミリン、 18 Arg 23 Leu 25 Pro 26 Val 28 Pro-h-アミリン、 18 Arg 23 Leu 25,28,29 Pro-h-アミリン、 18 Arg 23 Leu 25,28 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 18 Arg 25,28 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 18 Arg 25,28,29 Pro-h-アミリン、 17 Ile 23 Leu 25,28,29 Pro-h-アミリン、 17 Ile 25,28,29 Pro-h-アミリン、 17 Ile 18 Arg 23 Leu-h-アミリン、 17 Ile 18 Arg 23 Leu 26 Val 29 Pro-h-アミリン、 17 Ile 18 Arg 23 Leu 25 Pro 26 Val 28,29 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 17 Ile 23 Leu 25,28,29 Pro-h-アミリン、 13 Thr 21 His 23 Leu 26 Ala 28 Leu 29 Pro 31 Asp-h-アミリン、 13 Thr 21 His 23 Leu 26 Ala 29 Pro 31 Asp-h-アミリン、 13 Thr 18 Arg 21 His 23 Leu 26 Ala 29 Pro 31 Asp-h-アミリン、 13 Thr 18 Arg 21 His 23 Leu 28,29 Pro 31 Asp-h-アミリン、 13 Thr 18 Arg 21 His 23 Leu 25 Pro 26 Ala 28,29 Pro 31 Asp-h-アミリンおよびdes- 1 Lys 13 Thr 21 His 23 Leu 26 Ala 29 Pro 31 Asp-h-アミリンよりなる群から選択されることを特徴とする、対象における胃腸の運動性を有益に調節するための医薬組成物。
  2. 胃腸の運動性の有益な調節が胃の運動性を減じることからなる請求項1記載の医薬組成物。
  3. 胃腸の運動性の有益な調節が胃が空になることを遅らせることからなる請求項1記載の医薬組成物。
  4. 対象が胃腸の診断処置中である請求項1、2または3記載の医薬組成物。
  5. 胃腸の診断処置が放射線学的試験である請求項4記載の医薬組成物。
  6. 胃腸の診断処置が磁気共鳴映像化である請求項4記載の医薬組成物。
  7. 胃腸の運動性が胃腸疾患に関連している請求項1、2または3記載の医薬組成物。
  8. 胃腸疾患が痙攣である請求項7記載の医薬組成物。
  9. 痙攣が、急性憩室炎または胆管の疾患もしくはオッディ括約筋の疾患からなる群より選択される疾患に関連している請求項8記載の医薬組成物。
  10. 該アミリンアゴニストが 25,28,29 Pro-h-アミリンである請求項1〜3のいずれか1記載の医薬組成物
  11. 治療上有効量のアミリンアゴニストを含み、ここに、該アミリンアゴニストが、des- 1 Lys-h-アミリン、 28 Pro-h-アミリン、 25,28,29 Pro-h-アミリン、 25 Pro 26 Val 28,29 Pro-h-アミリン、 25 Pro 26 Val 28 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 25,28,29 Pro-h-アミリン、 23 Leu 25 Pro 26 Val 28,29 Pro-h-アミリン、 23 Leu 25 Pro 26 Val 28 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 23 Leu 25 Pro 26 Val 28 Pro-h-アミリン、 18 Arg 25,28 Pro-h-アミリン、 18 Arg 25,28,29 Pro-h-アミリン、 18 Arg 23 Leu 25 Pro 26 Val 28 Pro-h-アミリン、 18 Arg 23 Leu 25,28,29 Pro-h-アミリン、 18 Arg 23 Leu 25,28 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 18 Arg 25,28 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 18 Arg 25,28,29 Pro-h-アミリン、 17 Ile 23 Leu 25,28,29 Pro-h-アミリン、 17 Ile 25,28,29 Pro-h-アミリン、 17 Ile 18 Arg 23 Leu-h-アミリン、 17 Ile 18 Arg 23 Leu 26 Val 29 Pro-h-アミリン、 17 Ile 18 Arg 23 Leu 25 Pro 26 Val 28,29 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 17 Ile 23 Leu 25,28,29 Pro-h-アミリン、 13 Thr 21 His 23 Leu 26 Ala 28 Leu 29 Pro 31 Asp-h-アミリン、 13 Thr 21 His 23 Leu 26 Ala 29 Pro 31 Asp-h-アミリン、 13 Thr 18 Arg 21 His 23 Leu 26 Ala 29 Pro 31 Asp-h-アミリン、 13 Thr 18 Arg 21 His 23 Leu 28,29 Pro 31 Asp-h-アミリン、 13 Thr 18 Arg 21 His 23 Leu 25 Pro 26 Ala 28,29 Pro 31 Asp-h-アミリンおよびdes- 1 Lys 13 Thr 21 His 23 Leu 26 Ala 29 Pro 31 Asp-h-アミリンよりなる群から選択されることを特徴とする、対象における食後のダンピング症候群の治療用医薬組成物
  12. 該アミリンアゴニストが 25,28,29 Pro-h-アミリンである請求項11記載の医薬組成物
  13. 治療上有効量のアミリンまたはアミリンアゴニストを含み、ここに、該アミリンアゴニストが、des- 1 Lys-h-アミリン、 28 Pro-h-アミリン、 25,28,29 Pro-h-アミリン、 25 Pro 26 Val 28,29 Pro-h-アミリン、 25 Pro 26 Val 28 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 25,28,29 Pro-h-アミリン、 23 Leu 25 Pro 26 Val 28,29 Pro-h-アミリン、 23 Leu 25 Pro 26 Val 28 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 23 Leu 25 Pro 26 Val 28 Pro-h-アミリン、 18 Arg 25,28 Pro-h-アミリン、 18 Arg 25,28,29 Pro-h-アミリン、 18 Arg 23 Leu 25 Pro 26 Val 28 Pro-h-アミリン、 18 Arg 23 Leu 25,28,29 Pro-h-アミリン、 18 Arg 23 Leu 25,28 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 18 Arg 25,28 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 18 Arg 25,28,29 Pro-h-アミリン、 17 Ile 23 Leu 25,28,29 Pro-h-アミリン、 17 Ile 25,28,29 Pro-h-アミリン、 17 Ile 18 Arg 23 Leu-h-アミリン、 17 Ile 18 Arg 23 Leu 26 Val 29 Pro-h-アミリン、 17 Ile 18 Arg 23 Leu 25 Pro 26 Val 28,29 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 17 Ile 23 Leu 25,28,29 Pro-h-アミリン、 13 Thr 21 His 23 Leu 26 Ala 28 Leu 29 Pro 31 Asp-h-アミリン、 13 Thr 21 His 23 Leu 26 Ala 29 Pro 31 Asp-h-アミリン、 13 Thr 18 Arg 21 His 23 Leu 26 Ala 29 Pro 31 Asp-h-アミリン、 13 Thr 18 Arg 21 His 23 Leu 28,29 Pro 31 Asp-h-アミリン、 13 Thr 18 Arg 21 His 23 Leu 25 Pro 26 Ala 28,29 Pro 31 Asp-h-アミリンおよびdes- 1 Lys 13 Thr 21 His 23 Leu 26 Ala 29 Pro 31 Asp-h-アミリンよりなる群から選択されることを特徴とする、食後の高血糖症の治療用医薬組成物
  14. 該アミリンがラット・アミリンである請求項13記載の医薬組成物
  15. 該アミリンアゴニストが 25,28,29 Pro-h-アミリンである請求項13記載の医薬組成物
  16. 治療上有効量のアミリンアゴニストを含み、ここに、アミリンアゴニストが、des- 1 Lys-h-アミリン、 28 Pro-h-アミリン、 25,28,29 Pro-h-アミリン、 25 Pro 26 Val 28,29 Pro-h-アミリン、 25 Pro 26 Val 28 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 25,28,29 Pro-h-アミリン、 23 Leu 25 Pro 26 Val 28,29 Pro-h-アミリン、 23 Leu 25 Pro 26 Val 28 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 23 Leu 25 Pro 26 Val 28 Pro-h-アミリン、 18 Arg 25,28 Pro-h-アミリン、 18 Arg 25,28,29 Pro-h-アミリン、 18 Arg 23 Leu 25 Pro 26 Val 28 Pro-h-アミリン、 18 Arg 23 Leu 25,28,29 Pro-h-アミリン、 18 Arg 23 Leu 25,28 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 18 Arg 25,28 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 18 Arg 25,28,29 Pro-h-アミリン、 17 Ile 23 Leu 25,28,29 Pro-h-アミリン、 17 Ile 25,28,29 Pro-h-アミリン、 17 Ile 18 Arg 23 Leu-h-アミリン、 17 Ile 18 Arg 23 Leu 26 Val 29 Pro-h-アミリン、 17 Ile 18 Arg 23 Leu 25 Pro 26 Val 28,29 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 17 Ile 23 Leu 25,28,29 Pro-h-アミリン、 13 Thr 21 His 23 Leu 26 Ala 28 Leu 29 Pro 31 Asp-h-アミリン、 13 Thr 21 His 23 Leu 26 Ala 29 Pro 31 Asp-h-アミリン、 13 Thr 18 Arg 21 His 23 Leu 26 Ala 29 Pro 31 Asp-h-アミリン、 13 Thr 18 Arg 21 His 23 Leu 28,29 Pro 31 Asp-h-アミリン、 13 Thr 18 Arg 21 His 23 Leu 25 Pro 26 Ala 28,29 Pro 31 Asp-h-アミリンおよびdes- 1 Lys 13 Thr 21 His 23 Leu 26 Ala 29 Pro 31 Asp-h-アミリンよりなる群から選択されることを特徴とする、2型糖尿病の結果としての食後の高血糖症の治療用医薬組成物
  17. 該アミリンアゴニストが 25,28,29 Pro-h-アミリンである請求項16記載の医薬組成物
  18. 胃の内容物の腸への通過を防止もしくは減少するのに有効な量のアミリンまたはアミリンアゴニストを含み、ここに、該アミリンアゴニストが、des- 1 Lys-h-アミリン、 28 Pro-h-アミリン、 25,28,29 Pro-h-アミリン、 25 Pro 26 Val 28,29 Pro-h-アミリン、 25 Pro 26 Val 28 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 25,28,29 Pro-h-アミリン、 23 Leu 25 Pro 26 Val 28,29 Pro-h-アミリン、 23 Leu 25 Pro 26 Val 28 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 23 Leu 25 Pro 26 Val 28 Pro-h-アミリン、 18 Arg 25,28 Pro-h-アミリン、 18 Arg 25,28,29 Pro-h-アミリン、 18 Arg 23 Leu 25 Pro 26 Val 28 Pro-h-アミリン、 18 Arg 23 Leu 25,28,29 Pro-h-アミリン、 18 Arg 23 Leu 25,28 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 18 Arg 25,28 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 18 Arg 25,28,29 Pro-h-アミリン、 17 Ile 23 Leu 25,28,29 Pro-h-アミリン、 17 Ile 25,28,29 Pro-h-アミリン、 17 Ile 18 Arg 23 Leu-h-アミリン、 17 Ile 18 Arg 23 Leu 26 Val 29 Pro-h-アミリン、 17 Ile 18 Arg 23 Leu 25 Pro 26 Val 28,29 Pro-h-アミリン、des- 1 Lys 17 Ile 23 Leu 25,28,29 Pro-h-アミリン、 13 Thr 21 His 23 Leu 26 Ala 28 Leu 29 Pro 31 Asp-h-アミリン、 13 Thr 21 His 23 Leu 26 Ala 29 Pro 31 Asp-h-アミリン、 13 Thr 18 Arg 21 His 23 Leu 26 Ala 29 Pro 31 Asp-h-アミリン、 13 Thr 18 Arg 21 His 23 Leu 28,29 Pro 31 Asp-h-アミリン、 13 Thr 18 Arg 21 His 23 Leu 25 Pro 26 Ala 28,29 Pro 31 Asp-h-アミリンおよびdes- 1 Lys 13 Thr 21 His 23 Leu 26 Ala 29 Pro 31 Asp-h-アミリンよりなる群から選択されることを特徴とする毒物摂取の治療用医薬組成物
  19. 該アミリンアゴニストが 25,28,29 Pro-h-アミリンである請求項18記載の医薬組成物
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