JP3821725B2 - スルーホールの形成方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層配線を有する半導体装置において多層配線を電気的に接続するためのスルーホールの形成方法及びその方法を用いた半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の多層配線を有する半導体装置は、通常、プラズマ酸化膜により配線層がサンドイッチされた構造が採られている。
このような半導体装置のプロセスフローを図3を用いて以下に詳細に説明する。
半導体基板31上に第1のプラズマTEOS酸化膜32と第1のアルミニウム系金属配線33が順次形成される。次に、得られる基板上に第2のプラズマTEOS酸化膜34を約1000Åの厚さに形成し、さらに有機SOG膜35を塗布、焼成して約4000Åの厚さに形成する。次に、有機SOG膜35上に第3のプラズマTEOS酸化膜36を約8000Åの厚さに形成した後、化学的機械研磨を約5000Å実施し平坦化を行う。
【0003】
次に、スルーホール開口のため、フォトレジストを塗布し、露光、現像を行ってパターニングを実施し、次いでフォトレジストパターンをマスクにしてフルオロカーボン系のガスを用いてスルーホールのエッチングを行う。
次に、酸素プラズマを用いることで、フォトレジストパターンを除去する。その条件は、ガス流量O2:2slm、パワー:1000W、処理温度:250℃、ランプパワー:25%に調整され、剥離速度:12000Å/分を得る。
【0004】
次に、第1の接続金属として、厚さ約500Åのチタン膜37、厚さ約500Åの窒化チタン膜38、厚さ約5000Åのブランケットタングステン膜39を順次形成した後、エッチバックする。次に、第2のアルミニウム系金属配線30を第3のプラズマTEOS酸化膜36上であって、スルーホールを含む領域に形成する。
このような半導体装置の製造プロセスでは、スルーホール加工時のフォトレジストパターンの除去工程において酸素プラズマを使うために、有機SOG膜35のSi−CH3結合がO2により容易に破壊され、Si−OH結合を形成する。そして、このSi−OH結合は吸湿のもととなるため、スルーホール内の電気抵抗が高くなってしまい、さらに誘電率が上昇する原因ともなる。従って、第1及び第2のアルミニウム系金属配線は接続不良となる問題がある。
【0005】
また、低誘電率を有する層間絶縁膜としてフッ素樹脂を用いた例が、月刊紙「Semiconductor World」(1997年2月号)の82〜84頁に記述されている。ここでは「フッ素樹脂による低誘電率化エッチング特性はクリア、課題は耐酸素プラズマ性である。」としている。
以下、層間絶縁膜としてフッ素樹脂を使用した場合の半導体装置のプロセスフローを、図4を用いて説明する。
【0006】
先ず、半導体基板41上に第1のプラズマTEOS酸化膜42及び第1のアルミニウム系金属配線43を順次形成する。得られる基板上に第2プラズマTEOS酸化膜44を約500Åの厚さに形成し、さらにフッ素樹脂45を塗布し、焼成して約5000Åの厚さに形成する。次に、フッ素樹脂45上に第3のプラズマTEOS酸化膜46を約8000Åの厚さに形成した後、化学的機械研磨を約5000Å実施し平坦化する。
【0007】
次に、スルーホール開口のため、フォトレジストを塗布し、露光、現像を行ってパターニングを実施する。次いでフォトレジストパターンをマスクにして、フルオロカーボン系のガスを用いて、第2プラズマTEOS酸化膜44、フッ素樹脂膜45及び第3プラズマTEOS酸化膜46からなるサンドイッチ膜をエッチングすることによりスルーホールを形成する。次に、先の従来例と同様の条件で、酸素プラズマにてフォトレジストパターンを除去する。
このような半導体装置の製造プロセスでは、第2プラズマTEOS酸化膜44におけるホール47は真直ぐな直線状に加工されるが、フッ素樹脂膜45におけるホール48はボーイング形状に加工されてしまう。なお、ホール48がボーイング形状になる理由としては、フッ素樹脂膜45の炭素と酸素プラズマの酸素が結びついて、CO2ガスの形で放出されてしまうためと考えられる。
【0008】
これに対して、特開平11−150101号公報では、NxHy(x=1,2、y=2〜4)ガスを用いたプラズマによりフォトレジストパターンを除去する方法が提案されている。このような方法によれば、酸素プラズマを用いないので、絶縁膜が吸湿性に変質したり、絶縁膜におけるホールがボーイング形状になったりすることを防ぐことができる。
上記いずれの方法においても、フォトレジストパターンを除去した後、ホール上部及びホール内部に残留するポリマーを半導体装置用の洗浄薬液(以下、「薬液」という)で除去し、さらに純水で薬液をリンスすることが行われている。
【0009】
ところが、このような方法では、ホール内部のポリマー残留物が薬液処理によって十分に除去されないため、又はホール内部の薬液が十分に純水により除去されないために、ホール底部に高電気抵抗成分が残存することとなる。その結果、スルーホール内の電気抵抗が高くなるという問題がある。また、これまでに使用されている薬液は、購入・廃棄に要するコストが高く、半導体装置の低コスト化に対しても問題となっている。
【0010】
また、近年では、半導体素子のさらなる微細化に伴い、隣接するゲート(ポリシリコン)同士の間隔がますます小さくなってきている。これによってコンタクトホール開口形成のためのリソグラフィーの寸法精度がさらに要求されるようになってきている。しかしながら、リソグラフィーの寸法精度には限界があるため、ミスアライメントを許容できるスルーホール形成のプロセスの要求が高まっている。
なお、ミスアライメントとなるスルーホール(以下、「ボーダレススルーホール」という)は、通常、スルーホール内の電気抵抗が増大し、かつ抵抗値が5〜10倍程度までばらつきを生じる問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、スルーホールの形成におけるフォトレジストパターンの除去方法に関しては、絶縁膜の劣化を防止するための改善がなされているが、スルーホール内部を薬液により洗浄する方法に関しては、薬液と配線パターンとの副反応や、洗浄後の薬液の不十分な除去等、様々な問題が改善されないまま残っている。また、今後も半導体集積回路の微細化が進むにつれてホールサイズの微細化も進み、さらに新規な層間絶縁膜や配線材料及びエッチングガスが用いられるようになると、薬液を用いたホール内洗浄方法において新たな問題が生じることが予想される。
【0012】
例えば、層間絶縁膜としてフッ素ドープ酸化シリコン膜(以下、「FHDP膜」という)を用い、フォトレジストパターンをマスクに用いてFHDP膜をドライエッチングしてスルーホールを形成し、酸素プラズマを用いたドライエッチングによりフォトレジストパターンを除去し、ホール上部及び内部に残留するポリマーを薬液を用いて洗浄する場合、ボーダレススルーホールが形成されるおそれが多い。
本発明者は、このような状況に鑑み鋭意検討を進めた結果、ホール上部及び内部に残留するポリマーを、薬液を用いずにカーボンフッ化物と微量の水素を含むプラズマによりドライエッチングして除去する方法により、ボーダレススルーホールが形成された場合でもスルーホール内の電気抵抗を低く抑えることが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
【課題を解決するための手段】
かくして本発明によれば、(a)フォトリソグラフィーにより絶縁膜上にレジストパターンを形成する工程と、(b)レジストパターンに基づいて絶縁膜をドライエッチングすることによりスルーホールを形成する工程と、(c)ドライエッチングによりレジストパターンを除去する工程と、(d)CF 4 及びH 2 を含むエッチングガスを用いるドライエッチングによりスルーホール内のポリマー残留物を除去する工程とを含むスルーホールの形成方法が提供される。
また、本発明によれば、上記方法を用いてなる半導体装置の製造方法が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、これにより本発明は限定されない。
実施例
本発明の方法による半導体装置の製造プロセスについて図1をもとに説明する。
まず、半導体基板1としてのシリコン基板上に第1絶縁膜5として、例えば熱酸化法、CVD法等でSiOC膜、SiOF膜、SiN膜等を適宜選択して形成する。
【0015】
半導体基板としては、通常半導体装置に使用されるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、シリコン、ゲルマニウム等の元素半導体基板、GaAs、InGaAs等の化合物半導体等からなる基板、SOI基板又は多層SOI基板等の種々の基板を用いることができる。なかでもシリコン基板が好ましい。また、半導体基板は、その表面にトランジスタ、キャパシタ等の半導体素子や回路、配線層、素子分離領域、絶縁膜等が組み合わせられて形成されていてもよい。また、半導体基板は、通常、ボロン等のp型又はリン、砒素等のn型の不純物がドーピングされており、その表面に1つ又はそれ以上のn型又はp型の不純物拡散領域(ウェル)が形成されている。ウェルの不純物濃度、大きさ、深さ等は、得ようとする半導体装置の性能等を考慮して適宜調整することができる。これにより、半導体基板は、第1導電型と第2導電型の双方の領域を有している。なお、第1導電型領域上には、第2導電型チャネルMOSトランジスタが形成され、第2導電型領域上には、第1導電型チャネルMOSトランジスタが形成されていてもよい。
【0016】
本実施例では、シリコン基板に素子分離膜2、ソース/ドレイン領域3及びゲート電極4が形成され、MOSFETが形成される。
第1絶縁膜としては、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜又はこれらの積層膜により、膜厚20〜50Å程度に形成されたものが挙げられる。
第1絶縁膜の形成方法は、その材料にあわせて適宜選択されるが、例えば熱酸化法、CVD法、スパッタリング法、蒸着法等が挙げられる。
第1絶縁膜には、ゲート電極4及びソース/ドレイン領域3が後述する下部配線層7に電気的に接続されるようコンタクトホール6が形成される。
【0017】
次に、第1絶線膜5上に下部配線層7としての窒化チタン膜を形成する。
下部配線層は、窒化チタン膜以外にも例えば、金、白金、銀、銅、アルミニウム等の金属;チタン、タンタル、タングステン等の高融点金属;高融点金属とのシリサイド、ポリサイド等の単層膜又は積層膜により、膜厚100〜500Å程度に形成することができる。
下部配線層は、例えば、導電性材料をCVD法、スパッタリング法、蒸着法等によって第1絶縁膜上全面に成膜し、次いで公知の方法、例えばフォトリソグラフィー及びエッチング工程によって所望の形状にパターニングすることにより形成される。
【0018】
次に、得られるウエーハ上に第2絶縁膜8としてのフッ素ドープシリコン絶縁膜(FHDP膜)を形成する。
第2絶縁膜は、FHDP膜以外にも例えばシリコン酸化膜[低温酸化膜:LTO膜等、高温酸化膜:HTO膜、プラズマTEOS(Tetra-Ethoxy Silane)膜]、シリコン窒化膜又はプラズマ窒化膜、PSG膜、BSG膜、BPSG膜、SOG膜、フッ素樹脂膜、HSQ膜、アモルファスカーボン膜、フッ素化アモルファスカーボン膜、ポーラス膜等が挙げられ、膜厚5000〜10000Å程度に形成される。
第2絶縁膜の形成方法は、その材料にあわせて適宜選択されるが、例えば熱酸化法、CVD法、スパッタリング法、蒸着法等が挙げられる。
【0019】
次に、フォトリソグラフィーにより、第2絶縁膜8上にフォトレジストを形成しパターニングする(工程a)。フォトレジストパターンは、スルーホールを形成するために下部配線層の上方に開口部を有する形状であれば特に限定されず、所望の形状に形成することができる。
次に、フォトレジストパターンに基づいて、第2絶縁膜8をドライエッチングすることによりスルーホールを形成する(工程b)。
なお、工程bで行われるドライエッチングは、気相エッチング、プラズマエッチング、スパッタエッチング、反応性イオンエッチング(RIE)、イオンビームエッチング、光エッチングのいずれでもよい。なかでもスルーホールが真直ぐな直線状に形成されるためにも、異方性を有する、RIE、スパッタエッチング及びイオンビームエッチングが好ましい。
【0020】
ドライエッチングに用いられる装置は、バッチ式又は枚葉式のいずれでもよく、ECRプラズマ装置、誘導結合型プラズマ装置、へリコン励起型プラズマ装置を用いることができる。エッチングガスとしては、エッチングされる材料により適宜選択され、例えば、酸化シリコンの場合、CHF3、CF4、C2F6、C4F8、C5F8等や、窒化シリコンの場合、CHF3、CF4等や、ポリサイドの場合、Cl2、HBr、BCl3等が挙げられる。また、エッチングガスにはCO、O2、Ar等のその他のガスを添加してもよい。
【0021】
本実施例においては、先の工程で得られるウエーハをドライエッチング装置のウエーハ載置電極上にセットする。前記電極は冷却配管を内蔵しており、装置外部に設置されるチラー等の冷却設備から冷却配管へ適当な冷媒を供給循環させることにより、エッチング中のウエーハを所定の温度に維持できるようになされる。ここでは電極が20℃に維持されるようにする。
次に、フォトレジストパターンに基づいて、C5F8流量:16sccm、CO流量:50sccm、O2流量:17sccm、Ar流量:330sccm、ガス圧:15mT、上部電極パワー:1800W、下部電極パワー:1800Wの条件で、FHDP膜をドライエッチングする。
各ガスの供給量及びその混合比率は、制御装置(図示せず)及びマスフロー・コントローラにより適宜調整される。
【0022】
この工程では、C5F8の放電解離によりプラズマ中にFラジカルが生成する。そしてこのFラジカルにより、ラジカル反応がCFx+、C+等のイオンによりアシストされる機構でエッチングが進行し、FSGはSiFx、CO2、COF等の形で除去される。このとき、エッチング速度は約600nm/分程度となる。
次に、ドライエッチングによりフォトレジストパターンを除去する(工程c)。
なお、工程cで行われるドライエッチングは、気相エッチング、プラズマエッチング、スパッタエッチング、RIE、イオンビームエッチング、光エッチングのいずれでもよい。なかでも広い範囲に形成されたフォトレジストパターンをエッチング除去しやすいことから、等方性を有する、気相エッチング、プラズマエッチング及び光エッチングが好ましく、等方性プラズマエッチングがさらに好ましい。
【0023】
ドライエッチングに用いられる装置は、バッチ式又は枚葉式のいずれでもよく、ECRプラズマ装置、誘導結合型プラズマ装置、へリコン励起型プラズマ装置を用いることができる。エッチングガスとしては、O2ガス、窒化水素系ガス等が挙げられる。また、エッチングガスにはCO、Ar等のその他のガスを添加してもよい。
【0024】
本実施例においては、先の工程で得られるウエーハを図2に示すプラズマアッシング装置に移設し、O2プラズマ・アッシングを用いてフォトレジストパターンを除去する。
フォトレジストパターンの除去は、主として燃焼及び加熱による分解にもとづいている。ここでは、ポリマー成分の熱的硬化を緩和する目的で、通常のO2プラズマアッシング条件に比べて低温(20〜100℃)で処理を実施した。
【0025】
次に、ドライエッチングによりスルーホール内のポリマー残留物を除去する(工程d)。
なお、工程dで行われるドライエッチングは、気相エッチング、プラズマエッチング、スパッタエッチング、RIE、イオンビームエッチング、光エッチングのいずれでもよい。なかでもスルーホール内のポリマー残留物を除去しやすく、スルーホールの側壁をエッチングしないためにも異方性を有するRIE、スパッタエッチング、イオンビームエッチングが好ましく、異方性RIEがさらに好ましい。
【0026】
ドライエッチングに用いられる装置は、バッチ式又は枚葉式のいずれでもよく、ECRプラズマ装置、誘導結合型プラズマ装置、へリコン励起型プラズマ装置を用いることができる。エッチングガスとしては、エッチングされる材料により適宜選択され、例えば、酸化シリコンの場合、CHF3、CF4、C2F6、C4F8等や、窒化シリコンの場合、CHF3、CF4等や、ポリサイドの場合、Cl2、HBr、BCl3等が挙げられる。また、エッチングガスにはH2、N2、O2、Ar等のその他のガスを添加してもよい。なかでもCF4及びH2を含むエッチングガスを用いるのが好ましい。
【0027】
本実施例においては、CF4流量:125sccm(エッチングガス全体に対するガス流量比31%)、H23vol%含有N2ガス:流量275sccm、ガス圧:0.2Torr、電極パワー:260Wの条件でドライエッチングすることにより、ホール上部及びホール内部の残留ポリマーを完全に除去する。
残留ポリマーの除去は、RIEによるエネルギーを印加することでポリマー成分をイオン化することにもとづいている。
【0028】
なお、CF4ガス流量比を全ガス流量に対して12%から38%まで変化させることにより、下部配線層としての窒化チタン膜の減り量と、ホール上部のポリマー残留物の有無とを観察した。その結果、CF4ガス流量比が12%から25%のときは、ホール上部のポリマー成分が残留するのが観察されたが、下部配線層の膜減りは観察されなかった。また、CF4ガス流量比をさらに多くすることによってホール上部のポリマー成分が完全に除去されるが、流量比が38%になると下部配線層が約200Åエッチングされるのが観察された。
【0029】
以上の結果より、CF4ガス流量比は、ポリマー残さが無く、下部配線層の膜減りを抑えることができることから、全ガス流量に対して26〜37%の間であるのが好ましく、約27〜35%であるのがさらに好ましい。
次に、ウエーハを脱イオン水により洗浄することで、FHDP膜にスルーホールを形成する。
次に、第2絶縁膜8上に第1の接続金属として、厚さ約500Åのチタン膜9、厚さ約500Åの窒化チタン膜10、厚さ約3000Åのタングステン膜11を順次形成した後、エッチバックする。
【0030】
接続金属としては、チタン膜、窒化チタン膜、タングステン膜以外にも、上記の下部配線層に用いられる材料の単層膜又は積層膜が挙げられる。
次に、上部配線層12として、例えばチタン膜、窒化チタン膜、Al−Cu幕の積層膜を第2絶縁膜8上であって、スルーホールを含む領域に形成する。
上部配線層を構成する材料と形成方法は下部配線層と同様であり、上部配線層は、膜厚3000〜10000Å程度に形成される。
以上の方法により形成されるスルーホールを有する半導体ウエーハを図1に示す。
本実施例によれば、第2絶縁膜としてのFHDP膜をエッチングする際の下部配線層に対する選択比は50という高い値が得られた。
【0031】
比較例
フォトレジストパターンを通常の(例えば、本発明に比較して高温(250℃程度)/酸素の単一ガスの)O2プラズマを用いたドライエッチングで除去し、ポリマー残留物をアルカリ性水溶液及び有機溶媒を含む薬液を用いて除去した以外は、実施例と同様にして半導体ウエーハーを製造する。
【0032】
<実施例と比較例との比較>
実施例及び比較例で形成されたスルーホール内の電気的特性を比較した。
図5と図6には、実施例及び比較例で形成されるスルーホール内の電気抵抗が示されている。
図5には、スルーホールが下部配線層上に完全に重なる場合のスルーホール内の電気抵抗を示している。この場合、実施例及び比較例は同様の電気抵抗を示した。
【0033】
図6には、スルーホールが下部配線層に対して完全に重なっていない場合のスルーホール(ボーダレススルーホール)内の電気抵抗を示している。この場合、比較例の電気抵抗は、実施例の電気抵抗に比べ1.5〜5倍と高抵抗になっている。この原因については、比較例で形成されたスルーホールの場合、スルーホール内部の残留ポリマー成分が完全に除去されないために、この残留ポリマー成分が電気抵抗を高めていると考えられる。
また、実施例及び比較例で形成されたスルーホールについて、残留ポリマーを除去した後に上面からのSEM観察によりホール径を測定した結果、両者のホール径に差異はみられなかった。このことから、本発明の方法における残留ポリマーの除去により、絶縁膜に劣化が生じていないことが分かった。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、本発明の方法によれば、スルーホール内のポリマー残留物をドライエッチングによって除去することで、スルーホール内の電気抵抗を低く抑えることができる。また、下部配線層及び絶縁膜に劣化を生じさせることなく、良好な形状のスルーホールを形成できる。これらの効果は特にボーダレススルーホールが形成された場合において顕著に見られる。
また、本発明の方法によれば、薬剤を用いず、ドライエッチングによりスルーホール内のポリマー残留物を除去するので、有害物質の使用量の抑制とコストの低減が見込める。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により製造される半導体ウエーハの概略断面図である。
【図2】実施例において使用されるプラズマアッシング装置の概略断面図である。
【図3】従来の方法により製造される半導体ウエーハの概略断面図である。
【図4】従来の方法により製造される半導体ウエーハの概略断面図である。
【図5】実施例及び比較例で形成されたスルーホール内の電気抵抗を示すグラフである。
【図6】実施例及び比較例で形成されたボーダレススルーホール内の電気抵抗を示すグラフである。
【符号の説明】
1 半導体基板
2 素子分離膜
3 ソース/ドレイン領域
4 ゲート電極
5 第1絶縁膜
6 コンタクトプラグ
7 下部配線膜
8 第2絶縁膜
9 チタン膜
10 窒化チタン膜
11 タングステン膜
12 第2金属配線層
31 半導体基板
32 第1TEOS酸化膜
33 第1のアルミニウム系金属配線
34 第2TEOS酸化膜
35 有機SOG膜
36 第3TEOS酸化膜
37 チタン膜
38 窒化チタン膜
39 ブランケットタングステン膜
30 第2のアルミニウム系金属配線
41 半導体基板
42 第1TEOS酸化膜
43 第1のアルミニウム系金属配線
44 第2TEOS酸化膜
45 フッ素樹脂膜
46 第3TEOS酸化膜
47 直線状に形成されたスルーホール
48 ボーイング形状に形成されたスルーホール
Claims (5)
- (a)フォトリソグラフィーにより絶縁膜上にレジストパターンを形成する工程と、
(b)レジストパターンに基づいて絶縁膜をドライエッチングすることによりスルーホールを形成する工程と、
(c)ドライエッチングによりレジストパターンを除去する工程と、
(d)CF 4 及びH 2 を含むエッチングガスを用いるドライエッチングによりスルーホール内のポリマー残留物を除去する工程
とを含むスルーホールの形成方法。 - CF4が、エッチングガス全体の26〜37%のガス流量比を有する請求項1に記載のスルーホールの形成方法。
- 工程cにおけるドライエッチングが等方性プラズマエッチングで行われ、工程dにおけるドライエッチングが異方性RIEで行われる請求項1又は2に記載のスルーホールの形成方法。
- 絶縁膜がフッ素ドープ酸化シリコン膜である請求項1〜3のいずれかに記載のスルーホールの形成方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のスルーホールの形成方法を用いる半導体装置の製造方法。
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