JP3821145B2 - Pwm制御電圧形インバータ - Google Patents
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Description
u相正弦波信号 : α・cos(Φ)
v相正弦波信号 : α・cos(Φ−2π/3)
w相正弦波信号 : α・cos(Φ+2π/3)
(ただし、αは変調率、Φは位相角)
で夫々表されたu相,v相,w相正弦波信号は、図8の点線で示すキャリア周期Tの三角波信号と夫々比較され、各相の正弦波信号の三角波信号との大小に応じて、各トランジスタモジュールTu,Tv,TwのトランジスタQ1,Q2の一方をオンし、他方をオフする(図8では“1”のときトランジスタQ1がオンし、“0”のときトランジスタQ2がオンする)。また、図9は上記PWM制御電圧形インバータの変調率αを変化させたときのu相正弦波信号と三角波信号とに基づく、インバータ部1のu相出力波形(Vu−0は、u相交流出力端子とグランドGNDとの間の電圧)を示しており、図9(a)は変調率α<1のときのu相出力波形、図9(b)は変調率=1のときのu相出力波形、図9(c)は変調率α>1の過変調領域におけるu相出力波形を示している。このようにして、上記変調率αを大きくするに従って、インバータ部1の出力の基本波電圧は大きくなり、最大では6STEPの出力電圧波形となる。
Ks = 21/2V1/Vdc
で表される。例えば、上記直流電圧Vdcを282.8Vとし、6STEP時のインバータ出力電圧のuv相線間電圧をフーリエ級数展開して、上記V1を求めると約220.6Vとなる。したがって、上記6STEP時のインバータ出力電圧の電圧制御率Ksは、
Ks = 21/2×220.6V/282.8V
≒1.103
となる。このように、図10に示すように、上記PWM制御電圧形インバータは、変調率αを1以上にすることで、電圧制御率のKsを最大1.103にすることができる。ところが、上記PWM制御電圧形インバータは、変調率α>1でインバータ出力電圧の波形の歪率が増大し、トルクリップルの発生による騒音,振動が発生すると共に、高調波損失の増加により効率が低下するという問題がある。
τa=T・Ks・sin(π/3−Φ0) ・・・(1)
τb=T・Ks・sin(Φ0) ・・・(2)
τc=T・{1−Ks・sin(π/3+Φ0)} ・・・(3)
Ks : 電圧制御率
Φ0 : 位相角
大上正勝著、他3名、「誘導機駆動用汎用インバータのPWM制御パターンと高調波解析法について」、電気学会論文誌D、電気学会、平成元年、109巻11号、p.809−816
τa=T・Ks・sin(π/3−Φ0) ・・・(1)
τb=T・Ks・sin(Φ0) ・・・(2)
τc=T{1−Ks・sin(π/3+Φ0)} ・・・(3)
(ただし、Ksは電圧制御率、Φ0は位相角、τc<0のときτc=0)
上記パルス幅演算手段により演算された上記パルス幅τa,τb,τcのうちの少なくとも2つの和と上記所定のキャリア周期Tとの大小関係に基づいて、上記電圧制御率Ksが1以上のときに電圧ベクトルを出力できるように上記パルス幅τa,τb,τcを補正するパルス幅補正手段と、上記パルス幅補正手段により補正された上記パルス幅τa,τb,τcの上記3つの電圧ベクトルで表される上記電圧パターンを上記インバータ部から出力するように、上記インバータ部にパルス幅変調された制御信号を出力する制御手段とを備えたことを特徴としている。
また、一実施形態のPWM制御電圧形インバータによれば、
上記パルス幅補正手段は、
上記電圧制御率が1以上でかつ上記パルス幅τa,τb,τcの和が上記キャリア周期Tを越えるとき、
τa+τb+τc=T
となるようにパルス幅τa,τb,τcの少なくとも1つを補正することを特徴とする。
また、一実施形態のPWM制御電圧形インバータによれば、
上記パルス幅補正手段は、
上記パルス幅τa,τb,τcの和がキャリア周期Tよりも大きく、かつ、上記パルス幅τa,τbの和がキャリア周期T以下のとき、
τc=T−τa−τb
により上記パルス幅τcを算出し、
上記パルス幅τa,τb,τcの和がキャリア周期Tよりも大きく、かつ、上記パルス幅τa,τbの和がキャリア周期Tよりも大きく、かつ、上記パルス幅τbがパルス幅τaよりも大きいとき、
τa=T−τb
τc=0
により上記パルス幅τa,τcを算出し、
さらに、上記パルス幅τa,τb,τcの和がキャリア周期Tよりも大きく、かつ、上記パルス幅τa,τbの和がキャリア周期Tよりも大きく、かつ、上記パルス幅τbがパルス幅τa以下のとき、
τb=T−τa
τc=0
により上記パルス幅τa,τcを算出することによって、上記パルス幅τa,τb,τcを補正することを特徴とする。
τa=T・Ks・sin(π/3−Φ0) ・・・(1)
τb=T・Ks・sin(Φ0) ・・・(2)
τc=T{1−Ks・sin(π/3+Φ0)} ・・・(3)
Ks : 電圧制御率
Φ0 : 位相角
T : キャリア周期
ただし、パルス幅τc<0の場合、τc=0とする。なお、電圧制御率Ksは、
Ks=21/2V1/Vdc
V1 : インバータ出力電圧の基本波出力電圧
Vdc : 直流電圧
で表される。
τc=T−τa−τb
を演算して、ステップS8に進む。
τa=T−τb
τc=0
を演算して、ステップS8に進む。一方、ステップS4でパルス幅τbがパルス幅τaを越えていないと判別すると、ステップS7に進み、
τb=T−τa
τc=0
を演算して、ステップS8に進む。
τ4’=τ4/2
τ6’=τ6/2
τ0’=τ0/2
である。また、図3では、電圧制御率Ks>1の場合を示しており、電圧ベクトルV0’の丸印はパルス幅が0の場合を示している。さらに、上記電圧ベクトルV4,V6,V0を2分割せずに、V0,V4,V6の順に出力してもよい。
τc=T−τa−τb
により演算してもよい。この場合、上記パルス幅演算手段によるτcの演算を減算だけにするので、パルス幅τcの演算時間を短縮することができる。
2…PWM制御部、
2a…パルス幅演算部、
2b…パルス幅補正部、
2c…PWM部、
3a,3b,3c…電機子コイル、
10,11…直流電源。
Claims (3)
- 3相交流電圧出力端子が電動機に接続されるインバータ部(1)と、
所定のキャリア周期T毎に、上記インバータ部(1)から出力すべき電圧パターンを表わす3つの電圧ベクトルの各パルス幅τa,τb,τcを下記式(1),(2),(3)によって夫々演算するパルス幅演算手段(2a)と、
τa=T・Ks・sin(π/3−Φ0) ・・・(1)
τb=T・Ks・sin(Φ0) ・・・(2)
τc=T{1−Ks・sin(π/3+Φ0)} ・・・(3)
(ただし、Ksは電圧制御率、Φ0は位相角、τc<0のときτc=0)
上記パルス幅演算手段(2a)により演算された上記パルス幅τa,τb,τcのうちの少なくとも2つの和と上記所定のキャリア周期Tとの大小関係に基づいて、上記電圧制御率Ksが1以上のときに電圧ベクトルを出力できるように上記パルス幅τa,τb,τcを補正するパルス幅補正手段(2b)と、
上記パルス幅補正手段(2c)により補正された上記パルス幅τa,τb,τcの上記3つの電圧ベクトルで表される上記電圧パターンを上記インバータ部(1)から出力するように、上記インバータ部(1)にパルス幅変調された制御信号を出力する制御手段(2c)とを備えたことを特徴とするPWM制御電圧形インバータ。 - 請求項1に記載のPWM制御電圧形インバータにおいて、
上記パルス幅補正手段(2b)は、
上記電圧制御率が1以上でかつ上記パルス幅τa,τb,τcの和が上記キャリア周期Tを越えるとき、
τa+τb+τc=T
となるようにパルス幅τa,τb,τcの少なくとも1つを補正することを特徴とするPWM制御電圧形インバータ。 - 請求項1に記載のPWM制御電圧形インバータにおいて、
上記パルス幅補正手段(2b)は、
上記パルス幅τa,τb,τcの和がキャリア周期Tよりも大きく、かつ、上記パルス幅τa,τbの和がキャリア周期T以下のとき、
τc=T−τa−τb
により上記パルス幅τcを算出し、
上記パルス幅τa,τb,τcの和がキャリア周期Tよりも大きく、かつ、上記パルス幅τa,τbの和がキャリア周期Tよりも大きく、かつ、上記パルス幅τbがパルス幅τaよりも大きいとき、
τa=T−τb
τc=0
により上記パルス幅τa,τcを算出し、
さらに、上記パルス幅τa,τb,τcの和がキャリア周期Tよりも大きく、かつ、上記パルス幅τa,τbの和がキャリア周期Tよりも大きく、かつ、上記パルス幅τbがパルス幅τa以下のとき、
τb=T−τa
τc=0
により上記パルス幅τa,τcを算出することによって、上記パルス幅τa,τb,τcを補正することを特徴とするPWM制御電圧形インバータ。
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