JP3820908B2 - ナビゲーション装置、及び乗降インターチェンジ設定方法のプログラム - Google Patents

ナビゲーション装置、及び乗降インターチェンジ設定方法のプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナビゲーション装置、及び乗降インターチェンジ設定方法のプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ナビゲーション装置においては、例えば、GPS(グローバル・ポジショニング・システム)によって車両の現在の位置、すなわち、現在地が検出されるとともに、ジャイロセンサによって検出された車両の回転角速度、すなわち、旋回角に基づいて、車両の方位、すなわち、自車方位が検出され、表示部のディスプレイに設定された地図画面に現在地、自車方位及び周辺の地図が表示されるようになっている。したがって、運転者等の操作者は、前記地図画面に表示された現在地及び自車方位に従って車両を走行させることができる。
【0003】
また、操作者は、目的地を設定することができるようになっていて、目的地が設定されると、現在地である出発地から目的地までの経路が探索され、探索された経路、すなわち、探索経路が探索経路表示画面に表示される。したがって、操作者は、探索経路に従って車両を走行させることができる。
【0004】
ところで、出発地から目的地までの経路に、インターチェンジ間を結ぶ高速道路、都市高速道路、有料道路等の高速・有料道が含まれる場合、前記探索経路と共に、一般道から高速・有料道に入るインターチェンジ、すなわち、乗るインターチェンジ、及び高速・有料道から一般道に出るインターチェンジ、すなわち、降りるインターチェンジが探索される。そして、前記探索経路表示画面の次に乗降インターチェンジ設定画面が設定され、該乗降インターチェンジ設定画面に、探索された乗るインターチェンジ及び降りるインターチェンジが、それぞれデフォルトとして表示される。なお、乗るインターチェンジ及び降りるインターチェンジを総称して乗降インターチェンジという。
【0005】
図2は従来のナビゲーション装置における探索経路表示画面の例を示す図である。なお、この場合、高速・有料道のうちの高速道路を例にとって説明する。
【0006】
図において、AR1は乗るインターチェンジ(IC)を表示する領域、AR2は降りるインターチェンジ(IC)を表示する領域、AR3は探索された乗るインターチェンジ又は探索された降りるインターチェンジをデフォルトとして表示する領域、hw1〜hw3は、領域AR3に表示された乗るインターチェンジ又は降りるインターチェンジと接続された各高速道路、AR4〜AR6は、各高速道路hw1〜hw3上のインターチェンジを表示する領域である。
【0007】
該各領域AR4〜AR6に隣接させてキーk1〜k3が表示され、該キーk1〜k3を押下(又はタッチ)するたびに各高速道路hw1〜hw3上のインターチェンジがサイクリックに変化させられる。例えば、キーk1を押すたびに、領域AR3に表示されたインターチェンジより手前の数個のインターチェンジがサイクリックに領域AR4に表示される。
【0008】
まず、前記領域AR3に、乗るインターチェンジがデフォルトとして表示され、領域AR4〜AR6に、領域AR3に表示された乗るインターチェンジと隣接するインターチェンジが表示される。操作者は、前記キーk1〜k3を押下して所定のインターチェンジを選択し、続いて、選択されたインターチェンジが表示された領域を押下(又はタッチ)すると、選択されたインターチェンジが乗るインターチェンジとして決定される。
【0009】
次に、前記領域AR3に、降りるインターチェンジがデフォルトとして設定され、領域AR4〜AR6に、領域AR3に表示された降りるインターチェンジと隣接するインターチェンジが表示される。操作者は、前記キーk1〜k3を押下して所定のインターチェンジを選択し、続いて、選択されたインターチェンジが表示された領域を押下(又はタッチ)すると、選択されたインターチェンジが降りるインターチェンジとして決定される。
【0010】
このようにして、乗降インターチェンジが設定され、決定される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のナビゲーション装置においては、前記乗降インターチェンジ設定画面に、探索された乗降インターチェンジがデフォルトとして表示され、デフォルトとして表示された乗降インターチェンジと隣接するインターチェンジが表示されるだけであるので、操作者は、経路の全体を把握することができず、出発地及び目的地と乗降インターチェンジとの位置関係を認識することが困難であり、出発地及び目的地に対応させて適正な乗降インターチェンジを設定することができない。
【0012】
本発明は、前記従来のナビゲーション装置の問題点を解決して、出発地及び目的地に対応させて適正な乗降インターチェンジを設定することができるナビゲーション装置、及び乗降インターチェンジ設定方法のプログラムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明のナビゲーション装置においては、地図表示データが記録された地図表示データファイルと、表示手段と、該表示手段に、前記地図表示データに基づいた地図及び探索経路を表示するとともに、詳細地図領域及び算出値表示領域を併せて形成し、前記詳細地図領域にインターチェンジを選択するためのインターチェンジの付近の地図を、前記算出値表示領域に選択されたインターチェンジに基づいて付加情報を表示するインターチェンジ表示処理手段と、前記詳細地図領域上の所定のインターチェンジが操作者によって選択されたときに、選択されたインターチェンジを乗降インターチェンジとして設定する乗降インターチェンジ設定処理手段とを有する。
【0014】
本発明の他のナビゲーション装置においては、さらに、あらかじめ経路探索処理手段によって取得された経路データから乗降インターチェンジのデータを読み込み、該乗降インターチェンジのデータを前記地図表示データ上で検索するデータ検索処理手段を有する。
【0015】
そして、前記インターチェンジ表示処理手段は、探索された乗降インターチェンジの付近の地図を前記詳細地図領域に表示する。
【0016】
本発明の更に他のナビゲーション装置においては、さらに、少なくとも高速・有料道の道路データ、及び付加情報データが記録された簡易ネットワークと、該簡易ネットワークを参照して経路を探索する簡易経路探索処理手段と、該簡易経路探索処理手段による探索結果に基づいて付加情報を算出する付加情報算出処理手段とを有する。
【0017】
そして、前記インターチェンジ表示処理手段は、算出された付加情報を前記算出値表示領域に表示する。
【0018】
本発明の更に他のナビゲーション装置においては、さらに、条件を設定する条件設定処理手段と、設定された条件に基づいて乗降インターチェンジを推奨する乗降インターチェンジ推奨処理手段とを有する。
【0019】
本発明の更に他のナビゲーション装置においては、さらに、前記条件は、料金、行程及び所要時間のうちの少なくとも一つである。
【0020】
本発明の乗降インターチェンジ設定方法のプログラムにおいては、コンピュータを、表示手段に、地図表示データに基づいた地図及び探索経路を表示するとともに、詳細地図領域及び算出値表示領域を併せて形成し、前記詳細地図領域にインターチェンジを選択するためのインターチェンジの付近の地図を、前記算出値表示領域に選択されたインターチェンジに基づいて付加情報を表示するインターチェンジ表示処理手段、並びに前記詳細地図領域上の所定のインターチェンジが操作者によって選択されたときに、選択されたインターチェンジを乗降インターチェンジとして設定する乗降インターチェンジ設定処理手段として機能させる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
図1は本発明の第1の実施の形態におけるナビゲーション装置の機能ブロック図である。
【0023】
図において、DF1は地図表示データが記録された地図表示データファイル、91は表示手段、92は該表示手段91に、前記地図表示データに基づいた地図及びインターチェンジを表示するインターチェンジ表示処理手段、93は前記地図上のインターチェンジが操作者によって選択されたときに、選択されたインターチェンジを乗降インターチェンジとして設定する乗降インターチェンジ設定処理手段である。
【0024】
図3は本発明の第1の実施の形態におけるナビゲーション装置のブロック図である。
【0025】
図において、14はナビゲーション装置であり、該ナビゲーション装置14は、現在地等を検出する現在地検出処理部15、道路データ等が記録された記録媒体としてのデータ記録部16、コンピュータとして配設され、各種の処理手段として機能し、入力された情報に基づいて、ナビゲーション処理等の各種の演算処理を行うナビゲーション処理部17、第1の入力手段としての入力部34、第1の出力手段としての表示部35、第2の入力手段としての音声入力部36、第2の出力手段としての音声出力部37、並びに第3の入力手段及び第3の出力手段としての通信部38を有し、前記ナビゲーション処理部17に車速センサ41が接続される。
【0026】
そして、前記現在地検出処理部15は、現在地検出手段としてのGPS21、地磁気センサ22、距離センサ23、ステアリングセンサ24、ビーコンセンサ25、方位検出手段としてのジャイロセンサ26、図示されない高度計等から成る。
【0027】
前記GPS21は、人工衛星によって発生させられた電波を受信することによって地球上における現在地を検出し、前記地磁気センサ22は、地磁気を測定することによって自車方位を検出し、前記距離センサ23は、道路上の所定の位置間の距離等を検出する。距離センサ23としては、例えば、図示されない車輪の回転数を測定し、該回転数に基づいて距離を検出するもの、加速度を測定し、該加速度を2回積分して距離を検出するもの等を使用することができる。
【0028】
また、前記ステアリングセンサ24は、舵(だ)角を検出し、ステアリングセンサ24としては、例えば、図示されないステアリングホイールの回転部に取り付けられた光学的な回転センサ、回転抵抗センサ、車輪に取り付けられた角度センサ等が使用される。
【0029】
そして、前記ビーコンセンサ25は、道路に沿って配設された電波ビーコン、光ビーコン等からの位置情報を受信して現在地を検出する。前記ジャイロセンサ26は、旋回角を検出し、ジャイロセンサ26としては、例えば、ガスレートジャイロ、振動ジャイロ等が使用される。そして、前記ジャイロセンサ26によって検出された旋回角を積分することにより、自車方位を検出することができる。
【0030】
なお、前記GPS21及びビーコンセンサ25はそれぞれ単独で現在地を検出することができる。そして、距離センサ23によって検出された距離と、地磁気センサ22によって検出された自車方位、又はジャイロセンサ26によって検出された旋回角とを組み合わせることにより現在地を検出することもできる。また、距離センサ23によって検出された距離と、ステアリングセンサ24によって検出された舵角とを組み合わせることにより現在地を検出することもできる。
【0031】
前記データ記録部16は、地図データファイル、交差点データファイル、ノードデータファイル、道路データファイル、写真データファイル、及び地点情報データファイル等から成るデータベースを備え、前記地点情報データファイルには、各地域のホテル、ガソリンスタンド、駐車場、観光地案内等の施設が地点として記録される。そして、前記各データファイルには、前記表示部35の表示手段91(図1)としてのディスプレイに設定された画面に、探索された経路に沿って案内図を出力、すなわち、表示したり、交差点又は経路における特徴的な写真、コマ図等を表示したり、次の交差点までの距離、次の交差点における進行方向等を表示したり、他の案内情報を表示したりするための各種のデータが記録される。なお、前記データ記録部16には、所定の情報を音声出力部37によって出力するための各種のデータも記録される。
【0032】
ところで、前記交差点データファイルには各交差点に関する交差点データが、ノードデータファイルにはノード点に関するノードデータが、道路データファイルには道路に関する道路データがそれぞれ記録され、前記交差点データ、ノードデータ及び道路データによって道路状況を表す道路状況データが構成される。なお、前記ノードデータは、実際の道路の分岐点(交差点、T字路等も含む)、ノード点、各ノード点間を連結するノード点間リンク等を示すデータから成る。
【0033】
そして、前記道路データによって、道路自体について、幅員、勾(こう)配、カント、バンク、路面の状態、道路の車線数、車線数の減少する箇所、幅員の狭くなる箇所等が、コーナについて、曲率半径、交差点、T字路、コーナの入口等が、道路属性について、降坂路、登坂路等が、道路種別について、国道、一般道のほか、高速道路、都市高速道路、有料道路等の高速・有料道がそれぞれ表される。さらに、道路データによって、踏切、高速道路の入口及び出口の取付道(ランプウェイ)、高速・有料道の料金所等が表される。
【0034】
また、前記ナビゲーション処理部17は、ナビゲーション装置14の全体の制御を行うCPU31、該CPU31が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるRAM32、及び制御用のプログラムのほか、目的地までの経路の探索、経路案内、特定区間の決定等を行うための各種のプログラムが記録された記録媒体としてのROM33から成るとともに、前記ナビゲーション処理部17に、前記入力部34、表示部35、音声入力部36、音声出力部37及び通信部38が接続される。
【0035】
なお、前記データ記録部16及びROM33は、図示されない磁気コア、半導体メモリ等によって構成される。また、前記データ記録部16及びROM33として、磁気テープ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、磁気ドラム、CD、MD、DVD、光ディスク、MO、ICカード、光カード等の各種の記録媒体を使用することもできる。
【0036】
本実施の形態においては、前記ROM33に各種のプログラムが記録され、前記データ記録部16に各種のデータが記録されるようになっているが、プログラム、データ等を同じ外部の記録媒体に記録することもできる。この場合、例えば、前記ナビゲーション処理部17に図示されないフラッシュメモリを配設し、前記外部の記録媒体から前記プログラム、データ等を読み出してフラッシュメモリに書き込むこともできる。したがって、外部の記録媒体を交換することによって前記プログラム、データ等を更新することができる。また、図示されない自動変速機制御装置の制御用のプログラム等も前記外部の記録媒体に記録することができる。このように、各種の記録媒体に記録されたプログラムを起動し、データに基づいて各種の処理を行うことができる。
【0037】
さらに、前記通信部38は、FM多重の送信装置、電話回線、通信回線等との間で各種のプログラム、データ等の送受信を行うためのものであり、例えば、図示されない情報センサ等の受信装置によって渋滞情報、規制情報、駐車場情報等の各情報から成る交通情報を受信するほか、交通事故情報、GPS21の検出誤差を検出するD−GPS情報等の各種のデータを受信する。
【0038】
また、本発明の機能を実現するためのプログラム、ナビゲーション装置14を動作させるためのその他のプログラム、データ等を、情報センタ(インターネットサーバ、ナビゲーション用サーバ等)から複数の基地局(インターネットのプロバイダ端末、前記通信部38と電話回線、通信回線等を介して接続された通信局等)に送信するとともに、各基地局から通信部38に送信することもできる。このようなシステムを使用する場合、各基地局から送信された前記プログラム、及びデータの少なくとも一部が受信されると、前記CPU31は、読書き可能なメモリ、例えば、RAM32、フラッシュメモリ、ハードディスク等の記録媒体にダウンロードし、前記プログラムを起動し、データに基づいて各種の処理を行うことができる。
【0039】
この場合、例えば、プログラム及びデータを異なる記録媒体に記録したり、同じ記録媒体に記録したりすることもできる。
【0040】
また、家庭用のパソコンを使用し、前記情報センタから送信されたプログラム、データ等をパソコンに対して着脱自在なメモリスティック、フレキシブルディスク等の記録媒体にダウンロードし、前記プログラムを起動し、データに基づいて各種の処理を行うこともできる。なお、この場合、ナビゲーション装置14、情報センタ、基地局等によってナビゲーションシステムが構成される。
【0041】
そして、前記入力部34は、走行開始時の現在地を修正したり、目的地を入力したりするためのものであり、前記ディスプレイに設定された画面に画像で表示された各種のキー、操作メニュー等の操作スイッチから成る。したがって、該操作スイッチを押下することによって入力を行うことができる。なお、入力部34として、表示部35と別に配設されたキーボード、マウス、バーコードリーダ、ライトペン、遠隔操作用のリモートコントロール装置等を使用することもできる。
【0042】
そして、前記ディスプレイに設定された画面には、操作案内、操作メニュー、操作キーの案内、現在地から目的地までの経路、該経路に沿った案内情報等が表示される。前記表示部35としては、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等のディスプレイを使用したり、フロントガラスにホログラムを投影するホログラム装置等を使用したりすることができる。
【0043】
また、音声入力部36は、図示されないマイクロホン等によって構成され、音声によって必要な情報を入力することができる。さらに、音声出力部37は、図示されない音声合成装置及びスピーカを備え、音情報、例えば、音声合成装置によって合成された音声から成る案内情報、変速情報等をスピーカから出力する。なお、音声合成装置によって合成された音声のほかに、各種の音、あらかじめテープ、メモリ等に録音された各種の案内情報等をスピーカから出力することもできる。
【0044】
次に、前記構成のナビゲーション装置14の動作について説明する。
【0045】
まず、操作者によって入力部34が操作され、ナビゲーション装置14が起動されると、CPU31の図示されないナビ初期化処理手段は、ナビ初期化処理を行い、CPU31の図示されないマッチング処理手段は、マッチング処理を行い、GPS21によって検出された現在地、及びジャイロセンサ26によって検出された旋回角を読み込み、該旋回角を積分することによって自車方位を算出(検出)するとともに、データ記録部16からノードデータ、地図データ等を読み出す。なお、前記現在地、自車方位、ノードデータ、地図データ等によってマッチングデータが構成される。
【0046】
次に、前記CPU31の図示されない地図表示処理手段は、地図表示処理を行い、前記ディスプレイに地図画面を設定し、該地図画面に、前記地図データに従って周辺の地図を表示するとともに、前記現在地及び自車方位を表示する。
【0047】
そして、前記ナビゲーション装置14が経路探索装置として使用される場合、操作者が入力部34を操作して目的地を入力すると、CPU31の図示されない目的地設定処理手段は、目的地設定処理を行い、目的地を設定する。また、CPU31の図示されない経路探索処理手段は、経路探索処理を行い、前記データ記録部16のノードデータファイルを参照して、現在地である出発地から目的地までの経路を探索する。そして、経路探索処理手段の探索経路表示処理手段は、前記ディスプレイに探索経路表示画面を設定し、該探索経路表示画面に探索経路を表示する。したがって、操作者は、探索経路に従って車両を走行させることができる。
【0048】
ところで、出発地から目的地までの経路に、インターチェンジ間を結ぶ高速道路、都市高速道路、有料道路等の高速・有料道が含まれる場合、経路探索処理手段は、現在地である出発地から目的地までの経路のほかに乗降インターチェンジを探索する。
【0049】
そして、ディスプレイの乗降インターチェンジ表示画面に、出発地、目的地、探索経路を表す地図、出発地及び目的地の周辺の地図等が表示されるほか、探索された乗降インターチェンジが表示される。したがって、操作者が、前記探索経路を表す地図、出発地及び目的地の周辺の地図、探索された乗降インターチェンジ等に基づいて所定のインターチェンジを選択すると、選択されたインターチェンジが乗降インターチェンジとして決定され、該乗降インターチェンジのデータが経路探索処理の探索プログラムに送られ、決定された乗降インターチェンジを通過点として再び経路が探索される。
【0050】
そのために、前記データ記録部16に地図データファイルのほかに地図表示データファイルDF1が記録される。この場合、該地図表示データファイルDF1には、高速・有料道、フェリー航路等のデータのほか、高速・有料道、フェリー航路等に接続される一般道のデータが記録される。
【0051】
次に、前記地図表示データファイルDF1のデータ構造について説明する。
【0052】
図4は本発明の第1の実施の形態における地図表示データファイルのデータ構造を示す図である。
【0053】
図に示されるように、地図表示データファイルDF1には、地図表示データとして、背景データ、道路データ、地点名称データ、乗降インターチェンジ(IC)データ等のデータが記録され、該乗降インターチェンジデータとして乗降インターチェンジデータ数、乗降インターチェンジ1、乗降インターチェンジ2、乗降インターチェンジx等のデータが記録される。そして、前記乗降インターチェンジ1のデータとして、施設番号、名称、座標、交差点番号、道路番号、属性(入口・出口料金所)等のデータが記録される。
【0054】
次に、乗降インターチェンジ設定処理について説明する。
【0055】
図5は本発明の第1の実施の形態における乗降インターチェンジ設定処理の動作を示すフローチャート、図6は本発明の第1の実施の形態における乗降インターチェンジ表示画面の例を示す図である。
【0056】
図6において、k11、k15は拡大キー、k12、k16は縮小キー、k13は決定キー、k14はキャンセルキーである。
【0057】
まず、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93(図1)の図示されないデータ検索処理手段は、あらかじめ経路探索処理において経路が探索されるのに伴って取得された経路データを参照し、該経路データから探索経路上の道路の道路データ、地点名称データ等を読み込むとともに、乗降インターチェンジのデータ、例えば、交差点番号、道路番号等を読み込む。
【0058】
そして、前記インターチェンジ表示処理手段92は、前記ディスプレイに、図6に示される乗降インターチェンジ表示画面を設定し、該乗降インターチェンジ表示画面に前記地図表示データ及び経路データに基づいて、前記探索経路を表す地図を表示する。
【0059】
次に、前記データ検索処理手段は、前記地図表示データを参照し、経路データから読み込んだ乗降インターチェンジのデータを地図表示データ上で検索し、経路データから読み込んだ乗降インターチェンジと地図表示データ上のインターチェンジとが一致すると、地図表示データ上の一致したインターチェンジをデフォルトとして表示するための乗降インターチェンジとする。
【0060】
そして、前記インターチェンジ表示処理手段92は、前記乗降インターチェンジ表示画面の前記探索経路を表す地図上で、前記乗降インターチェンジをデフォルトとして強調して表示する。また、乗降インターチェンジ表示画面には、領域AR11、AR12が設定され、乗るインターチェンジが領域AR11に、降りるインターチェンジが領域AR12にそれぞれ表示される。
【0061】
続いて、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93は、操作者が領域AR11を押下することによって乗るインターチェンジを指定したかどうかを判断する。そして、乗るインターチェンジが指定されると、前記インターチェンジ表示処理手段92は、前記乗降インターチェンジ表示画面に詳細地図領域AR13を設定し、該詳細地図領域AR13に乗るインターチェンジの付近の地図を表示する。続いて、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93は、操作者が詳細地図領域AR13において地図上の所定のインターチェンジを押下することによって選択すると、選択されたインターチェンジを乗るインターチェンジとして設定し、領域AR11に表示する。
【0062】
このようにして、乗るインターチェンジが設定されると、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93は、決定キーk13及びキャンセルキーk14が押下されたかどうかを判断し、決定キーk13及びキャンセルキーk14が押下されない場合、再び領域AR11を押下することによって乗るインターチェンジを指定したかどうか、又は操作者が領域AR12を押下することによって降りるインターチェンジを指定したかどうかを判断する。そして、降りるインターチェンジが指定されると、前記インターチェンジ表示処理手段92は、前記乗降インターチェンジ表示画面に詳細地図領域AR13を設定し、該詳細地図領域AR13に降りるインターチェンジの付近の地図を表示する。続いて、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93は、操作者が詳細地図領域AR13において地図上の所定のインターチェンジを押下することによって選択すると、選択されたインターチェンジを降りるインターチェンジとして設定し、領域AR12に表示する。
【0063】
続いて、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93は、決定キーk13が押下されると、設定された乗降インターチェンジの交差点番号、道路番号等のデータを経路探索処理の探索プログラムに送り、キャンセルキーk14が押下されると処理を終了する。
【0064】
このように、ディスプレイの乗降インターチェンジ表示画面に、出発地、目的地、探索経路を表す地図、出発地及び目的地の周辺の地図等が表示されるほか、探索された乗降インターチェンジが表示されるので、操作者は、出発地及び目的地と乗降インターチェンジとの位置関係を容易に認識することができるだけでなく、各高速・有料道、フェリー航路、一般道等の接続状態を把握することができ、乗降インターチェンジを選択した際の経路の予測が可能になり、出発地及び目的地に対応させて適正な乗降インターチェンジを設定することができる。
【0065】
なお、前記拡大キーk11、k15が押下され、拡大の意思が入力されると、前後のインターチェンジが入るように縮尺が決定され、地図が表示される。例えば、現在表示されている地図の領域が前後3個のインターチェンジであれば、前後2個のインターチェンジが入るように縮尺が決定され、地図が表示される。また、前記縮小キーk12、k16が押下され、縮小の意思が入力されると、例えば、現在表示されている地図の領域が前後3個のインターチェンジであれば、前後4個のインターチェンジが入るように縮尺が決定され、地図が表示される。
【0066】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 経路データから乗降インターチェンジのデータを読み込む。
ステップS2 読み込んだ乗降インターチェンジのデータを地図表示データ上で検索し、一致したものを地図上で乗降インターチェンジとして強調して表示する。
ステップS3 乗るインターチェンジが指定されたかどうかを判断する。乗るインターチェンジが指定された場合はステップS8に、指定されていない場合はステップS4に進む。
ステップS4 降りるインターチェンジが指定されたかどうかを判断する。降りるインターチェンジが指定された場合はステップS5に、指定されていない場合はステップS11に進む。
ステップS5 降りるインターチェンジの付近の地図を表示する。
ステップS6 地図上のインターチェンジを選択する。
ステップS7 選択されたインターチェンジを降りるインターチェンジとして設定する。
ステップS8 乗るインターチェンジの付近の地図を表示する。
ステップS9 地図上のインターチェンジを選択する。
ステップS10 選択されたインターチェンジを乗るインターチェンジとして設定する。
ステップS11 決定キーk13が押下されたかどうかを判断する。決定キーk13が押下された場合はステップS12に、押下されていない場合はステップS13に進む。
ステップS12 設定された乗降インターチェンジのデータを探索プログラムに送り、処理を終了する。
ステップS13 キャンセルキーk14が押下されたかどうかを判断する。キャンセルキーk14が押下された場合は処理を終了し、押下されていない場合はステップS3に戻る。
【0067】
なお、本実施の形態においては、あらかじめ経路探索処理手段によって経路が探索された後に、前記インターチェンジ表示処理手段92が経路データに基づいて乗降インターチェンジを設定するようになっているが、あらかじめ経路が探索されていない場合でも、出発地の付近の地図を表示することによって乗るインターチェンジを設定し、目的地の付近の地図を表示することによって降りるインターチェンジを設定し、決定キーk13が押下されたときに、乗降インターチェンジのデータを探索プログラムに送り、経路探索処理を行うことができる。
【0068】
ところで、前記第1の実施の形態においては、設定された乗降インターチェンジを通過点として車両を走行させた場合、高速・有料道を通過するのに必要な料金、出発地から目的地までの行程、又は目的地に到達するまでの所要時間が所期のものと異なる場合、操作者は異なる乗降インターチェンジを指定することによって、乗降インターチェンジを変更し、料金、行程及び所要時間が所期のものになるまで繰り返し経路探索処理を行う必要がある。この場合、経路探索処理手段は、前記経路探索処理において、ノードデータファイルを参照して経路を探索するので、適正な乗降インターチェンジを設定するまでの時間もその分長くなってしまう。
【0069】
そこで、乗降インターチェンジ表示画面に乗降インターチェンジを表示するとともに、料金、行程及び所要時間を表示することができるようにした本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0070】
図7は本発明の第2の実施の形態における乗降インターチェンジ設定処理の動作を示すフローチャート、図8は本発明の第2の実施の形態における乗降インターチェンジ表示画面の例を示す図、図9は本発明の第2の実施の形態における経路の説明図、図10は本発明の第2の実施の形態における簡易ネットワークのデータ構造を示す図、図11は本発明の第2の実施の形態における料金テーブルの第1の例を示す図、図12は本発明の第2の実施の形態における料金テーブルの第2の例を示す図である。
【0071】
まず、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93(図1)は、経路探索処理において経路が探索されるのに伴って取得された経路データを参照し、該経路データから探索経路上の道路の道路データ、地点名称データ等を読み込むとともに、乗降インターチェンジのデータ、例えば、交差点番号、道路番号等を読み込む。
【0072】
そして、前記インターチェンジ表示処理手段92は、前記ディスプレイに、図8に示される乗降インターチェンジ表示画面を設定し、該乗降インターチェンジ表示画面に前記探索経路を表す地図を表示する。
【0073】
次に、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93は、前記地図表示データを参照し、経路データから読み込んだ乗降インターチェンジのデータを地図表示データ上で検索し、経路データから読み込んだ乗降インターチェンジが地図表示データ上のインターチェンジと一致すると、地図表示データ上の一致したインターチェンジをデフォルトとして表示するための乗降インターチェンジとする。
【0074】
そして、前記インターチェンジ表示処理手段92は、前記乗降インターチェンジ表示画面の前記探索経路を表す地図上で、前記乗降インターチェンジをデフォルトとして強調して表示する。また、乗降インターチェンジ表示画面には、領域AR21、AR22が設定され、乗るインターチェンジが領域AR21に、降りるインターチェンジが領域AR22にそれぞれ表示される。
【0075】
続いて、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93は、操作者が領域AR21又は領域AR22を押下することによって乗るインターチェンジ又は降りるインターチェンジを指定したかどうかを判断する。
【0076】
そして、操作者によって、乗るインターチェンジ又は降りるインターチェンジが指定されると、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93の図示されない簡易経路探索処理手段は、簡易経路探索処理を行い、記録媒体としてのデータ記録部16(図3)にあらかじめ設定された簡易ネットワークを参照し、経路を探索する。
【0077】
前記簡易ネットワークには、高速・有料道、フェリー航路等の道路データのほか、高速・有料道、フェリー航路等に接続される一般道及び取付道の道路データのように、任意のインターチェンジ間を走行させるのに必要な最低限の道路、航路等の道路データが記録され、簡易ネットワークによって、例えば、図9に示されるような経路が探索される。なお、前記簡易ネットワークには、少なくとも高速・有料道の道路データ及び追加情報が記録される。
【0078】
次に、簡易ネットワークのデータ構造について説明する。
【0079】
図10に示されるように、簡易ネットワークには、探索データとして、交差点データ、道路データ、交通規制データ、経路表示データ、付加情報データ等のデータが記録され、交差点データとして、交差点データ数、交差点データ#1、交差点データ#2、交差点データ#m等のデータが記録され、道路データとして、道路データ数、道路データ#1、道路データ#2、道路データ#n等のデータが記録される。
【0080】
また、例えば、交差点データ#1として、接続道路数、接続道路#1、接続道路#2、接続道路#o、料金所等データ等のデータが記録され、料金所等データとして、料金所データ番号、路線番号、施設番号、施設属性(入口、出口、清算、バリヤ等)、施設名称、料金属性等が記録される。また、道路データ#1として、道路種別、道路属性、距離、旅行時間、料金所等データ等が記録される。
【0081】
そして、簡易ネットワークには、付加情報データとして料金データ、道路名称データ等のデータが付加的に記録され、前記料金データとして料金テーブルが記録される。
【0082】
ところで、第1の実施の形態における地図表示データファイルDF1(図4)において、地図表示データとして、乗降インターチェンジデータのうちの交差点番号及び道路番号のデータが記録されるが、該交差点番号及び道路番号のデータは、図10に示されるような、簡易ネットワークにおける探索データとして記録される交差点データ及び道路データにそれぞれ対応させられ、交差点番号及び道路番号を特定することによって、特定の乗降インターチェンジを地図表示データファイルDF1及び簡易ネットワークのいずれからも参照することができる。
【0083】
次に、乗降インターチェンジ設定処理手段93の図示されない付加情報算出処理手段としての行程・時間算出処理手段は、行程・時間算出処理を行い、簡易経路探索処理手段による探索結果に基づいて、出発地から目的地までの行程、及び目的地に到着するまでの所要時間を算出し、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93の図示されない料金算出処理手段は、料金算出処理を行い、図11又は12に示されるような料金テーブルを参照して、乗るインターチェンジから降りるインターチェンジまで車両を走行させるための料金を読み込み、算出する。前記行程、所要時間及び料金によって付加情報が構成される。
【0084】
そのために、行程・時間算出処理手段は、簡易ネットワークを参照し、道路データの距離を読み出し、該距離を積算することによって行程を算出するとともに、道路データの旅行時間を読み出し、該旅行時間を積算することによって所要時間を算出する。なお、前記距離を算出し、該距離を平均車速で除算することによって所要時間を算出することもできる。そして、前記平均車速としては、あらかじめ設定された固定値を使用したり、操作者が指定した値を使用したりすることができる。
【0085】
また、料金算出処理を行うために、料金テーブルにおける各料金所に料金所データ番号が付与され、簡易ネットワークを参照し、経路を探索することによって取得された料金所データ番号に基づいて、料金テーブル内における参照位置を特定することができるようになっている。
【0086】
なお、図11に示される料金テーブルは、行程が長いほど料金が高い従量料金の料金体系に用いられ、図12に示される料金テーブルは、行程が長くても短くても料金が同じ均一料金による料金体系に用いられる。
【0087】
このようにして行程、所要時間及び料金が算出されると、インターチェンジ表示処理手段92は、図8に示されるように、前記乗降インターチェンジ表示画面の地図上に、出発地Ps、目的地Pe、経路R1、出発地Ps及び前記目的地Peの周辺の地図、探索された乗降インターチェンジ等を表示するとともに、算出値表示領域AR23に料金、行程及び所要時間を表示する。なお、前記経路R1を、例えば、ほかの部分と色を変えることによって強調して表示することもできる。また、前記料金、行程及び所要時間のほかに、付加情報として、高速道路のサービスエリア情報(レストランの写真、トイレの有無、ガソリンスタンドの情報等)を表示することもできる。そのために、それらの情報が付加情報データとして記録される。
【0088】
また、AR13は乗るインターチェンジの付近の地図を表示する詳細地図領域である。前記算出値表示領域AR23は、料金を表示する領域AR24、行程を表示する領域AR25及び所要時間を表示する領域AR26を備える。そして、k11、k15は拡大キー、k12、k16は縮小キー、k13は決定キー、k14はキャンセルキーである。
【0089】
続いて、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93は、決定キーk13が押下されたかどうかを判断し、決定キーk13が押下されると、設定された乗降インターチェンジの交差点番号、道路番号等のデータを経路探索処理の探索プログラムに送り、キャンセルキーk14が押下されると処理を終了する。
【0090】
なお、前記経路探索処理手段は、設定された乗降インターチェンジの交差点番号、道路番号等のデータを受けると、前記データ記録部16のノードデータファイルを参照して、現在地である出発地から目的地までの経路を探索するが、探索を行うに当たり、簡易ネットワークによる探索経路内の道路の各リンクに付与される探索コストを低くしたり、探索経路外の道路の各リンクに付与される探索コスト高くしたりすることによって、経路探索処理手段による経路探索処理と、簡易経路探索処理手段による簡易経路探索処理との整合を採るようにしている。
【0091】
このように、操作者が乗降インターチェンジを指定することによって、簡易ネットワークが参照されて経路が探索され、ディスプレイの乗降インターチェンジ表示画面に、出発地、目的地、簡易ネットワークによる探索経路を表す地図、出発地及び目的地の周辺の地図等が表示されるほか、探索された乗降インターチェンジ、料金、行程、所要時間等が表示されるので、操作者は、出発地及び目的地と乗降インターチェンジとの位置関係を容易に認識することができるだけでなく、各高速・有料道、フェリー航路、一般道等の接続状態を把握することができ、乗降インターチェンジを選択した際の経路の予測が可能になり、出発地及び目的地に対応させて適正な乗降インターチェンジを設定することができる。そして、料金等のような操作者にとって重要な情報に基づいて乗降インターチェンジを設定することができるので、一層適正な乗降インターチェンジを設定することができる。
【0092】
また、簡易ネットワークを利用するので、前記乗降インターチェンジ表示画面への表示を迅速に行うことができるとともに、乗降インターチェンジを設定するのに必要な時間もその分短くなる。
【0093】
次に、図7のフローチャートについて説明する。
ステップS21 経路データから乗降インターチェンジのデータを読み込む。
ステップS22 読み込んだ乗降インターチェンジのデータを地図表示データ上で検索し、一致したものを地図上で乗降インターチェンジとして強調して表示する。
ステップS23 乗るインターチェンジ又は降りるインターチェンジが指定されたかどうかを判断する。乗るインターチェンジ又は降りるインターチェンジが指定された場合はステップS24に、指定されていない場合はステップS27に進む。
ステップS24 簡易ネットワークを参照して経路を探索する。
ステップS25 探索結果から行程及び所要時間を算出し、料金テーブルを参照して料金を読み込む。
ステップS26 経路、料金、行程及び所要時間を乗降インターチェンジ表示画面に表示する。
ステップS27 決定キーk13が押下されたかどうかを判断する。決定キーk13が押下された場合はステップS28に、押下されていない場合はステップS29に進む。
ステップS28 設定された乗降インターチェンジのデータを探索プログラムに送り、処理を終了する。
ステップS29 キャンセルキーk14が押下されたかどうかを判断する。キャンセルキーk14が押下された場合は処理を終了し、押下されていない場合はステップS23に戻る。
【0094】
続いて、料金、行程、所要時間等について操作者が条件を設定することができるようにした本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
【0095】
図13は本発明の第3の実施の形態における乗降インターチェンジ設定処理の動作を示す第1のフローチャート、図14は本発明の第3の実施の形態における乗降インターチェンジ設定処理の動作を示す第2のフローチャート、図15は本発明の第3の実施の形態における乗降インターチェンジ表示画面の例を示す図、図16は本発明の第3の実施の形態における条件設定画面の例を示す図である。
【0096】
まず、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93(図1)は、経路探索処理において経路が探索されるのに伴って取得された経路データを参照し、該経路データから探索経路上の道路の道路データ、地点名称データ等を読み込むとともに、乗降インターチェンジのデータ、例えば、交差点番号、道路番号等を読み込む。
【0097】
そして、前記インターチェンジ表示処理手段92は、前記ディスプレイに、図15に示される乗降インターチェンジ表示画面を設定し、該乗降インターチェンジ表示画面に前記探索経路を表す地図を表示する。
【0098】
次に、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93は、前記地図表示データを参照し、経路データから読み込んだ乗降インターチェンジのデータを地図表示データ上で検索し、経路データから読み込んだ乗降インターチェンジが地図表示データ上のインターチェンジと一致すると、地図表示データ上の一致したインターチェンジをデフォルトとして表示するための乗降インターチェンジとする。
【0099】
そして、前記インターチェンジ表示処理手段92は、前記乗降インターチェンジ表示画面の前記探索経路を表す地図上で、前記乗降インターチェンジをデフォルトとして強調して表示する。また、乗降インターチェンジ表示画面には、領域AR21、AR22が設定され、乗るインターチェンジが領域AR21に、降りるインターチェンジが領域AR22にそれぞれ表示されるとともに、乗降インターチェンジを設定するための、料金についての第1の条件、行程についての第2の条件及び所要時間についての第3の条件を設定するための操作手段としての条件設定キーk31が表示される。
【0100】
そして、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93は、操作者によって条件設定キーk31が押下されたかどうかを判断し、条件設定キーk31が押下された場合、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93の図示されない条件設定画面表示処理手段は、ディスプレイに図16に示されるような条件設定画面を設定し、該条件設定画面に料金を入力するための領域AR31、料金の範囲を入力するための領域AR32、行程を入力するための領域AR33、行程の範囲を入力するための領域AR34、所要時間を入力するための領域AR35、及び所要時間の範囲を入力するための領域AR36を表示する。
【0101】
なお、領域AR32、AR34、AR36において、「以上」は、第1〜第3の条件が領域AR31、AR33、AR35に入力された値以上であることを、「程度」は、第1〜第3の条件が領域AR31、AR33、AR35に入力された値を中心とする所定の設定範囲に収まることを、「以下」は、第1〜第3の条件が領域AR31、AR33、AR35に入力された値以下であることを表す。
【0102】
そして、操作者が操作手段としての図示されない所定の数字キーを押下して第1〜第3の条件を入力し、決定キーk21を押下すると、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93の図示されない条件設定処理手段は、入力された第1〜第3の条件を設定する。なお、図16においてk22はキャンセルキーである。
【0103】
このようにして、入力された第1〜第3の条件を設定するか、又は操作者によって条件設定キーk31が押下されない場合、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93は、操作者が領域AR21を押下するか、又は領域AR22を押下することによって、乗るインターチェンジ又は降りるインターチェンジを指定したかどうかを判断する。
【0104】
そして、操作者によって、乗るインターチェンジ又は降りるインターチェンジが指定されると、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93の図示されない簡易経路探索処理手段は、簡易経路探索処理を行い、記録媒体としてのデータ記録部16(図3)にあらかじめ設定された簡易ネットワークを参照し、経路を探索する。そして、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93の図示されない乗降インターチェンジ推奨処理手段は、探索経路のうちの最も第1〜第3の条件を満たす経路を選択し、選択された経路の乗降インターチェンジを推奨し、推奨インターチェンジとして設定し、第1〜第3の条件を満たすすべての経路を抽出し、経路の表示(例えば、色)を変更する。
【0105】
なお、第1〜第3の条件が設定されない場合、前記乗降インターチェンジ推奨処理手段は、後述される第4の実施の形態において、算出される総経路コストCtが最も小さい経路を選択し、選択された経路に対応する乗降インターチェンジを推奨インターチェンジとして設定する。ただし、指定された乗降インターチェンジは優先に設定される。
【0106】
また、操作者によって、乗るインターチェンジ又は降りるインターチェンジが指定されず、所定の推奨インターチェンジキーk32が押下されると、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93は、出発地Psの付近の乗るインターチェンジと目的地Peの付近の降りるインターチェンジとの組合せで簡易ネットワークを参照し、経路を探索する。そして、前記乗降インターチェンジ推奨処理手段は、複数の経路のうちの最も第1〜第3の条件を満たす経路を選択し、該経路に対応する乗降インターチェンジを推奨し、推奨インターチェンジとして設定する。例えば、料金を2000円以下に、行程を100〔km〕以上に設定すると、乗るインターチェンジから降りるインターチェンジまでの高速・有料道の料金が2000円以下になるように、出発地から目的地まで行程が100〔km〕以上になるように、経路が探索され、該経路に対応する乗降インターチェンジが推奨され、推奨インターチェンジとして設定される。
【0107】
なお、第1〜第3の条件が設定されない場合、前述されたように、総経路コストCtが最も小さい経路の乗降インターチェンジが推奨インターチェンジとして設定される。
【0108】
この場合、入力された第1〜第3の条件を満たす複数の経路が探索されると、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93は、一般道の距離が短い順、所要時間が短い順等で探索経路をソートし、最も推奨される乗降インターチェンジを前記乗降インターチェンジ表示画面に表示する。また、操作者の所定の操作によって、推奨される順に乗降インターチェンジを前記乗降インターチェンジ表示画面に表示することもできる。
【0109】
このように、簡易ネットワークを参照して経路を探索する場合、一般道のデータは完全な形で記録されていないので、出発地及び目的地と乗降インターチェンジとの間の正確な距離、及び正確な所要時間を算出することができない。そこで、出発地及び目的地と乗降インターチェンジとの間の直線距離に係数を乗算することによって、出発地及び目的地と乗降インターチェンジとの間の距離を推定して算出することもできる。
【0110】
次に、図13及び14のフローチャートについて説明する。
ステップS31 経路データから乗降インターチェンジのデータを読み込む。
ステップS32 読み込んだ乗降インターチェンジのデータを地図表示データ上で検索し、一致したものを地図上で乗降インターチェンジとして強調して表示する。
ステップS33 条件設定キーk31が押下されたかどうかを判断する。条件設定キーk31が押下された場合はステップS43に、押下されていない場合はステップS34に進む。
ステップS34 乗るインターチェンジ又は降りるインターチェンジが指定されたかどうかを判断する。乗るインターチェンジ又は降りるインターチェンジが指定された場合はステップS38に、指定されていない場合はステップS35に進む。
ステップS35 推奨インターチェンジキーk32が押下されたかどうかを判断する。推奨インターチェンジキーk32が押下された場合はステップS36に進み、押下されていない場合はステップS33に戻る。
ステップS36 出発地Psの付近の乗るインターチェンジと目的地Peの付近の降りるインターチェンジとの組合せで簡易ネットワークを参照して経路を探索する。
ステップS37 第1〜第3の条件が設定された場合、複数の経路のうちの最も第1〜第3の条件を満たす経路を選択し、乗降インターチェンジを推奨インターチェンジとして設定し、第1〜第3の条件が設定されない場合、総経路コストCtが最も小さい経路の乗降インターチェンジを推奨インターチェンジとして設定する。
ステップS38 簡易ネットワークを参照して経路を探索する。
ステップS39 第1〜第3の条件が設定された場合、最も第1〜第3の条件を満たす経路の乗降インターチェンジを推奨インターチェンジとして設定し、第1〜第3の条件を満たすすべての経路を抽出し、経路の表示を変更し、第1〜第3の条件が設定されない場合、総経路コストCtが最も小さい経路の乗降インターチェンジを推奨インターチェンジとして設定する。ただし、指定された乗降インターチェンジは優先して設定される。
ステップS40 経路、料金、行程及び所要時間を乗降インターチェンジ表示画面に表示する。
ステップS41 決定キーk13が押下されたかどうかを判断する。決定キーk13が押下された場合はステップS42に進み、押下されていない場合はステップS32に戻る。
ステップS42 設定された乗降インターチェンジのデータを探索プログラムに送る。
ステップS43 条件を入力する。
ステップS44 決定キーk21が押下されたかどうかを判断する。決定キーk21が押下された場合はステップS45に進み、押下されていない場合はステップS32に戻る。
ステップS45 入力された条件を設定し、ステップS34に進む。
【0111】
次に、乗るインターチェンジとしてインターチェンジICaを選択した場合に、降りるインターチェンジを選択する例について説明する。
【0112】
図17は本発明の第3の実施の形態における第1の経路比較図である。
【0113】
図に示されるように、第1の経路において車両は、出発地から乗るインターチェンジであるインターチェンジICaまで、一般道を使用して10〔km〕の行程を20〔分〕の所要時間で走行し、インターチェンジICaから降りるインターチェンジであるインターチェンジICbまで、高速道路を使用して2500円の料金で、200〔km〕の行程を150〔分〕の所要時間で走行し、インターチェンジICbから目的地まで一般道を使用して5〔km〕の行程を10〔分〕の所要時間で走行する。
【0114】
また、第2の経路において車両は、出発地から乗るインターチェンジであるインターチェンジICaまで、一般道を使用して10〔km〕の行程を20〔分〕の所要時間で走行し、インターチェンジICaから降りるインターチェンジであるインターチェンジICcまで、高速道路を使用して2000円の料金で、150〔km〕の行程を120〔分〕の所要時間で走行し、インターチェンジICcから目的地まで一般道を使用して70〔km〕の行程を130〔分〕の所要時間で走行する。
【0115】
さらに、第3の経路において車両は、出発地から乗るインターチェンジであるインターチェンジICaまで、一般道を使用して10〔km〕の行程を20〔分〕の所要時間で走行し、インターチェンジICaから降りるインターチェンジであるインターチェンジICdまで、高速道路を使用して1500円の料金で、100〔km〕の行程を80〔分〕の所要時間で走行し、インターチェンジICdから目的地まで一般道を使用して110〔km〕の行程を300〔分〕の所要時間で走行する。
【0116】
前記経路を選択するに当たり、操作者が料金を2000円以下に設定した場合、第1の経路は、料金が設定範囲外であるので選択の対象にされず、インターチェンジICbは推奨の対象にされない。また、第2の経路は、料金が設定範囲内であるので選択の対象にされ、インターチェンジICcは推奨の対象にされ、このときの一般道の総走行距離は80〔km〕になる。そして、第3の経路は、料金が設定範囲内であるので選択の対象にされ、インターチェンジICdは推奨の対象にされ、このときの一般道の総走行距離は120〔km〕になる。したがって、一般道の総走行距離が最も短い第2の経路が選択され、インターチェンジICcが推奨インターチェンジにされる。
【0117】
また、前記経路を選択するに当たり、操作者が行程を200〔km〕程度(例えば、200〔km〕を中心にして前後10〔%〕の範囲、すなわち、200±20〔km〕)に設定した場合、第1の経路は、行程が設定範囲内であるので選択の対象にされ、インターチェンジICbは推奨の対象にされ、このとき、一般道の総走行距離は15〔km〕になる。また、第2の経路は、行程が設定範囲外であるので選択の対象にされず、インターチェンジICcは推奨の対象にされない。そして、第3の経路は、行程が設定範囲内であるので選択の対象にされ、インターチェンジICdは推奨の対象にされ、このとき、一般道の総走行距離は120〔km〕になる。したがって、一般道の総走行距離が最も短い第1の経路が選択され、インターチェンジICbが推奨インターチェンジにされる。
【0118】
また、前記経路を選択するに当たり、操作者が所要時間を300〔分〕以下に設定した場合、第1の経路は、所要時間が設定範囲内であるので選択の対象にされ、インターチェンジICbは推奨の対象にされ、このとき、一般道の総走行距離は15〔km〕になる。また、第2の経路は、所要時間が設定範囲内であるので選択の対象にされ、インターチェンジICcは推奨の対象にされ、このとき、一般道の総走行距離は80〔km〕になる。そして、第3の経路は、所要時間が設定範囲外であるので選択の対象にされず、インターチェンジICdは推奨の対象にされない。したがって、一般道の総走行距離が最も短い第1の経路が選択され、インターチェンジICbが推奨インターチェンジにされる。
【0119】
次に、乗降インターチェンジを選択する例(一般道の行程が短い場合)について説明する。
【0120】
図18は本発明の第3の実施の形態における第2の経路比較図である。
【0121】
図に示されるように、第1の経路において車両は、出発地から乗るインターチェンジであるインターチェンジICaまで、一般道を使用して10〔km〕の行程を20〔分〕の所要時間で走行し、インターチェンジICaから降りるインターチェンジであるインターチェンジICbまで、高速道路を使用して2500円の料金で、200〔km〕の行程を150〔分〕の所要時間で走行し、インターチェンジICbから目的地まで一般道を使用して5〔km〕の行程を10〔分〕の所要時間で走行する。
【0122】
また、第2の経路において車両は、出発地から乗るインターチェンジであるインターチェンジICaまで、一般道を使用して10〔km〕の行程を20〔分〕の所要時間で走行し、インターチェンジICaから降りるインターチェンジであるインターチェンジICcまで、高速道路を使用して2000円の料金で、150〔km〕の行程を120〔分〕の所要時間で走行し、インターチェンジICcから目的地まで一般道を使用して70〔km〕の行程を130分の所要時間で走行する。
【0123】
さらに、第3の経路において車両は、出発地から乗るインターチェンジであるインターチェンジICeまで、一般道を使用して40〔km〕の行程を20〔分〕の所要時間で走行し、インターチェンジICeから降りるインターチェンジであるインターチェンジICbまで、高速道路を使用して1800円の料金で、160〔km〕の行程を125〔分〕の所要時間で走行し、インターチェンジICbから目的地まで一般道を使用して5〔km〕の行程を10〔分〕の所要時間で走行する。
【0124】
前記経路を選択するに当たり、操作者が料金を2000円以下に設定した場合、第1の経路は、料金が設定範囲外であるので選択の対象にされず、インターチェンジICa、ICbは推奨の対象にされない。また、第2の経路は、料金が設定範囲内であるので選択の対象にされ、インターチェンジICa、ICcは推奨の対象にされ、このときの一般道の総走行距離は80〔km〕になる。そして、第3の経路は、料金が設定範囲内であるので選択の対象にされ、インターチェンジICe、ICbは推奨の対象にされ、このときの一般道の総走行距離は45〔km〕になる。したがって、一般道の総走行距離が最も短い第3の経路が選択され、インターチェンジICe、ICbが推奨インターチェンジにされる。
【0125】
また、経路を選択するに当たり、操作者が行程を200〔km〕程度(例えば、200±20〔km〕)に設定した場合、第1の経路は、行程が設定範囲内であるので選択の対象にされ、インターチェンジICa、ICbは推奨の対象にされ、このとき、一般道の総走行距離は15〔km〕になる。また、第2の経路は、行程が設定範囲外であるので選択の対象にされず、インターチェンジICa、ICcは推奨の対象にされない。そして、第3の経路は、行程が設定範囲内であるので選択の対象にされ、インターチェンジICe、ICbは推奨の対象にされ、このとき、一般道の総走行距離は45〔km〕になる。したがって、一般道の総走行距離が最も短い第1の経路が選択され、インターチェンジICa、ICbが推奨インターチェンジにされる。
【0126】
また、前記経路を選択するに当たり、操作者が所要時間を300〔分〕以下に設定した場合、第1の経路は、所要時間が設定範囲内であるので選択の対象にされ、インターチェンジICa、ICbは推奨の対象にされ、このとき、一般道の総走行距離は15〔km〕になる。また、第2の経路は、所要時間が設定範囲内であるので選択の対象にされ、インターチェンジICa、ICcは推奨の対象にされ、このとき、一般道の総走行距離は80〔km〕になる。そして、第3の経路は、所要時間が設定範囲内であるので選択の対象にされ、インターチェンジICe、ICbは推奨の対象にされ、このとき、一般道の総走行距離は45〔km〕になる。したがって、一般道の総走行距離が最も短い第1の経路が選択され、インターチェンジICa、ICbが推奨インターチェンジにされる。
【0127】
このように、料金、行程、所要時間等について操作者が入力部34(図3)を操作することによって第1〜第3の条件を設定すると、条件を満たす経路が選択され、該経路のインターチェンジが推奨インターチェンジにされるので、第1〜第3の条件に基づいて乗降インターチェンジを設定することができる。したがって、一層適正な乗降インターチェンジを設定することができる。
【0128】
そして、例えば、料金が最も安い経路を選択したり、一般道の総走行距離が最も短い経路を選択したり、所要時間が最も短い経路を選択したりすることができる。
【0129】
次に、第1〜第3の各条件ごとに設定されたパラメータに基づいて経路を選択することができるようにした本発明の第4の実施の形態について説明する。
【0130】
図19は本発明の第4の実施の形態における経路比較図である。
【0131】
この場合、CPU31(図3)の乗降インターチェンジ設定処理手段93(図1)は、乗降インターチェンジ設定処理を行う。そのために、乗降インターチェンジ設定処理手段93の図示されない総経路コスト算出処理手段は、料金のパラメータをαとし、行程のパラメータをβとし、所要時間のパラメータをγとして、次の式
(料金×α)+(行程×β)+(所要時間×γ)
によって総経路コストCtを算出する。続いて、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93は、算出された総経路コストCtが最も小さい経路を選択する。
【0132】
例えば、パラメータαを1に、パラメータβを10に、パラメータγを15に設定した場合について説明する。
【0133】
図に示されるように、第1の経路において車両は、出発地から目的地まで、一般道を使用して280〔km〕の行程を600〔分〕の所要時間で走行する。
【0134】
また、第2の経路において車両は、出発地から乗るインターチェンジであるインターチェンジICaまで、一般道を使用して10〔km〕の行程を20〔分〕の所要時間で走行し、インターチェンジICaから降りるインターチェンジであるインターチェンジICzまで、高速道路を使用して2500円の料金で、200〔km〕の行程を150〔分〕の所要時間で走行し、インターチェンジICzから目的地まで一般道を使用して5〔km〕の行程を10〔分〕の所要時間で走行する。
【0135】
さらに、第3の経路において車両は、出発地から乗るインターチェンジであるインターチェンジICfまで、一般道を使用して35〔km〕の行程を65〔分〕の所要時間で走行し、インターチェンジICfから降りるインターチェンジであるインターチェンジICzまで、高速道路を使用して2000円の料金で、180〔km〕の行程を120〔分〕の所要時間で走行し、インターチェンジICzから目的地まで一般道を使用して5〔km〕の行程を10〔分〕の所要時間で走行する。
【0136】
この場合、第1の経路における総経路コストCt1は、
Figure 0003820908
であり、第2の経路における総経路コストCt2は、
Figure 0003820908
であり、第3の経路における総経路コストCt3は、
Figure 0003820908
である。したがって、総経路コストCtが最も小さい第3の経路が選択され、対応するインターチェンジICf、ICzが推奨インターチェンジにされる。
【0137】
このように、操作者が第1〜第3の条件を入力しない場合でも、前記乗降インターチェンジ設定処理手段93は、総経路コストCtが最も小さい経路を選択し、対応するインターチェンジを推奨インターチェンジにするので、乗降インターチェンジを設定するための操作者による入力部34の操作を簡素化することができる。
【0138】
前記各実施の形態においては、経路が探索された後、推奨インターチェンジが設定されるようになっているが、経路が探索される前に乗降インターチェンジを指定することができる。この場合、乗降インターチェンジを指定することが入力され、乗るインターチェンジ及び降りるインターチェンジのうちのいずれのインターチェンジを指定するかが入力されると、乗るインターチェンジの場合は、現在地に最も近いインターチェンジを基準に、降りるインターチェンジの場合は、目的地に最も近いインターチェンジを基準に前後2個のインターチェンジを含む地図をデフォルトで表示し、拡大又は縮小の操作で表示されるインターチェンジの数を変化させながら希望する乗降インターチェンジを指定する。
【0139】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0140】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、ナビゲーション装置においては、地図表示データが記録された地図表示データファイルと、表示手段と、該表示手段に、前記地図表示データに基づいた地図及び探索経路を表示するとともに、詳細地図領域及び算出値表示領域を併せて形成し、前記詳細地図領域にインターチェンジを選択するためのインターチェンジの付近の地図を、前記算出値表示領域に選択されたインターチェンジに基づいて付加情報を表示するインターチェンジ表示処理手段と、前記詳細地図領域上の所定のインターチェンジが操作者によって選択されたときに、選択されたインターチェンジを乗降インターチェンジとして設定する乗降インターチェンジ設定処理手段とを有する。
【0141】
この場合、表示手段に地図及びインターチェンジが表示され、詳細地図領域上の所定のインターチェンジが操作者によって選択されたときに、選択されたインターチェンジが乗降インターチェンジとして設定されるので、操作者は、出発地及び目的地と乗降インターチェンジとの位置関係を容易に認識することができるだけでなく、各高速・有料道、フェリー航路、一般道等の接続状態を把握することができ、乗降インターチェンジを選択した際の経路の予測が可能になり、出発地及び目的地に対応させて適正な乗降インターチェンジを設定することができる。
【0142】
本発明の他のナビゲーション装置においては、さらに、少なくとも高速・有料道の道路データ、及び付加情報データが記録された簡易ネットワークと、該簡易ネットワークを参照して経路を探索する簡易経路探索処理手段と、該簡易経路探索処理手段による探索結果に基づいて付加情報を算出する付加情報算出処理手段とを有する。
【0143】
そして、前記インターチェンジ表示処理手段は、算出された付加情報を前記算出値表示領域に表示する。
【0144】
この場合、簡易経路探索処理手段による探索結果に基づいて付加情報が算出され、算出された付加情報が算出値表示領域に表示されるので、操作者にとって重要な情報に基づいて乗降インターチェンジを設定することができ、一層適正な乗降インターチェンジを設定することができる。
【0145】
また、簡易ネットワークが利用されるので、前記算出値表示領域への表示を迅速に行うことができるとともに、乗降インターチェンジを設定するのに必要な時間もその分短くなる。
【0146】
本発明の更に他のナビゲーション装置においては、さらに、条件を設定する条件設定処理手段と、設定された条件に基づいて乗降インターチェンジを推奨する乗降インターチェンジ推奨処理手段とを有する。
【0147】
この場合、設定された条件に基づいて経路が選択され、対応する乗降インターチェンジが推奨されるので、条件に基づいて乗降インターチェンジを設定することができる。したがって、一層適正な乗降インターチェンジを設定することができる。
【0148】
そして、例えば、料金が最も安い経路を選択したり、一般道の総走行距離が最も短い経路を選択したり、所要時間が最も短い経路を選択したりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるナビゲーション装置の機能ブロック図である。
【図2】従来のナビゲーション装置における探索経路表示画面の例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるナビゲーション装置のブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における地図表示データファイルのデータ構造を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における乗降インターチェンジ設定処理の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施の形態における乗降インターチェンジ表示画面の例を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態における乗降インターチェンジ設定処理の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施の形態における乗降インターチェンジ表示画面の例を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における経路の説明図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態における簡易ネットワークのデータ構造を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態における料金テーブルの第1の例を示す図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態における料金テーブルの第2の例を示す図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態における乗降インターチェンジ設定処理の動作を示す第1のフローチャートである。
【図14】本発明の第3の実施の形態における乗降インターチェンジ設定処理の動作を示す第2のフローチャートである。
【図15】本発明の第3の実施の形態における乗降インターチェンジ表示画面の例を示す図である。
【図16】本発明の第3の実施の形態における条件設定画面の例を示す図である。
【図17】本発明の第3の実施の形態における第1の経路比較図である。
【図18】本発明の第3の実施の形態における第2の経路比較図である。
【図19】本発明の第4の実施の形態における経路比較図である。
【符号の説明】
14 ナビゲーション装置
17 ナビゲーション処理部
31 CPU
91 表示手段
92 インターチェンジ表示処理手段
93 乗降インターチェンジ設定処理手段
DF1 地図表示データファイル

Claims (6)

  1. 地図表示データが記録された地図表示データファイルと、表示手段と、該表示手段に、前記地図表示データに基づいた地図及び探索経路を表示するとともに、詳細地図領域及び算出値表示領域を併せて形成し、前記詳細地図領域にインターチェンジを選択するためのインターチェンジの付近の地図を、前記算出値表示領域に選択されたインターチェンジに基づいて付加情報を表示するインターチェンジ表示処理手段と、前記詳細地図領域上の所定のインターチェンジが操作者によって選択されたときに、選択されたインターチェンジを乗降インターチェンジとして設定する乗降インターチェンジ設定処理手段とを有することを特徴とするナビゲーション装置。
  2. あらかじめ経路探索処理手段によって取得された経路データから乗降インターチェンジのデータを読み込み、該乗降インターチェンジのデータを前記地図表示データ上で検索するデータ検索処理手段を有するとともに、前記インターチェンジ表示処理手段は、探索された乗降インターチェンジの付近の地図を前記詳細地図領域に表示する請求項1に記載のナビゲーション装置。
  3. 少なくとも高速・有料道の道路データ、及び付加情報データが記録された簡易ネットワークと、該簡易ネットワークを参照して経路を探索する簡易経路探索処理手段と、該簡易経路探索処理手段による探索結果に基づいて付加情報を算出する付加情報算出処理手段とを有するとともに、前記インターチェンジ表示処理手段は、算出された付加情報を前記算出値表示領域に表示する請求項1に記載のナビゲーション装置。
  4. 条件を設定する条件設定処理手段と、設定された条件に基づいて乗降インターチェンジを推奨する乗降インターチェンジ推奨処理手段とを有する請求項1に記載のナビゲーション装置。
  5. 前記条件は、料金、程及び所要時間のうちの少なくとも一つである請求項4に記載のナビゲーション装置。
  6. コンピュータを、表示手段に、地図表示データに基づいた地図及び探索経路を表示するとともに、詳細地図領域及び算出値表示領域を併せて形成し、前記詳細地図領域にインターチェンジを選択するためのインターチェンジの付近の地図を、前記算出値表示領域に選択されたインターチェンジに基づいて付加情報を表示するインターチェンジ表示処理手段、並びに前記詳細地図領域上の所定のインターチェンジが操作者によって選択されたときに、選択されたインターチェンジを乗降インターチェンジとして設定する乗降インターチェンジ設定処理手段として機能させることを特徴とする乗降インターチェンジ設定方法のプログラム。
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