JP3820543B2 - 横型マシニングセンターの工具交換装置 - Google Patents

横型マシニングセンターの工具交換装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3820543B2
JP3820543B2 JP2001202445A JP2001202445A JP3820543B2 JP 3820543 B2 JP3820543 B2 JP 3820543B2 JP 2001202445 A JP2001202445 A JP 2001202445A JP 2001202445 A JP2001202445 A JP 2001202445A JP 3820543 B2 JP3820543 B2 JP 3820543B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sprocket
tool
chain
tool changer
base
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001202445A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003019635A (ja
Inventor
秦介 菅田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Horkos Corp
Original Assignee
Horkos Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Horkos Corp filed Critical Horkos Corp
Priority to JP2001202445A priority Critical patent/JP3820543B2/ja
Publication of JP2003019635A publication Critical patent/JP2003019635A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3820543B2 publication Critical patent/JP3820543B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Automatic Tool Replacement In Machine Tools (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作機械の工具交換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
主軸先端の移動範囲の外側に配置されていて外周囲の適当間隔箇所毎にグリッパを装着された回転円盤を備えた工具交換装置は存在している。
この種の工具交換装置では、一般に、前記回転円盤と主軸との間に工具交換アームが装設され、この工具交換アームを介することにより、各グリッパと主軸との間の工具交換が行われるようになされている。
【0003】
しかし、上記工具交換アームを介しての工具交換では工具交換アームを駆動する複雑な駆動装置と広い設置場所が必要となるため工具交換アームを省略して、回転円盤の任意なグリッパと主軸先端とを工具交換時にのみ正対させ、グリッパと主軸との間で直接的な工具交換を行わせるようになされたものが出現している(例えば特許出願公表2000−509660号公報参照)。
【0004】
一方、主軸先端の移動範囲の外側に配置されチェン案内路上を周回移動するものとなされ長さ方向の適当間隔箇所毎にグリッパを装着されてなる無端状の搬送チェンを有する工具収納部を備えた工具交換装置も存在する。
【0005】
この種の工具交換装置においても上記した直接的な工具交換の実施が望まれるが、搬送チェンを備えた工具収納部が一般に重量物でありしかも大型であるなどの理由から、その実現が困難視されているのであり、現在のところ、それを実施したものは存在していないのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、主軸先端の移動範囲の外側に配置されチェン案内路上を周回移動し長さ方向の適当間隔箇所毎にグリッパを装着されてなる無端状の搬送チェンを有する工具収納部を備えた工具交換装置において、工具交換アームを設けないでも、グリッパと主軸との間での直接的な工具交換が行えるようになした工作機械の工具交換装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、ベッド上へ起立状に固定させたコラム、該コラムの前面にガイドレールを介して変位可能に装着させた四角枠状の第一サドルと、該第一サドルの前面にガイドレールを介して変位可能に装着させた四角状の第二サドルを備え、且つ上記第二サドルに設けた前後向きのガイドレールを介して前後変位可能に装着させた主軸ユニットを備えた構成であって、上記コラム上へ前後向きの支持フレームを前方へ張出状に設けると共に、該支持フレームの前部へ前方視円形状のチェン摺接部を有する案内部材を、支持軸により同心状に固定させ、また上記支持軸の周面部には細長状のスプロケット台の基部を揺動変位自在に外嵌させ、これにより無端状となした長さ方向の適当間隔箇所毎にグリッパの装着されるチェン案内路を形成した工具交換装置を取付け、上記工具交換装置に於けるグリッパの移動軌跡の一部が、任意時に上記主軸ユニットに於ける主軸の前後移動する特定箇所へ位置されるものとする動力位置変更手段を備えさせた構成にする。
【0008】
この発明によれば、動力位置変更手段の作動、搬送チェンの周回移動、及び主軸の移動により、任意な1つのグリッパが工具交換位置で主軸先端と正対するのであり、この正対状態がグリッパと主軸との間における直接的な工具交換を可能となす。この際、動力位置変更手段はグリッパの移動軌跡の一部を移動させるため、このグリッパの移動軌跡の移動は小さな駆動力で迅速に行われるものとなる。
【0009】
ところで、チェン案内路の一部はスプロケットで形成しており、前記動力位置変更手段は、前記スプロケットの装着されたスプロケット台と、このスプロケット台を特定軌跡上の位置変更可能に支持するものとした支持機構と、前記スプロケット台を前記特定軌跡上で変位させるための動力駆動装置とを備えたものとなしてあり、動力駆動装置の作動により、グリッパの移動軌跡の一部が主軸先端の移動範囲内の特定位置に移動される構成となす。
【0010】
而して、スプロケット台が一側へ変位されると、スプロケットは主軸先端の移動範囲の外側へ向けて移動され、またスプロケット台が他側へ変位されると、スプロケットは主軸先端の移動範囲の内側へ向けて移動される。そしてスプロケットが前記他側への移動されることにより、グリッパの移動軌跡の一部は主軸先端の移動範囲内の工具交換位置に移動されるものとなる。またスプロケットは搬送チェンにその周回移動に要する駆動力を付与することのできるものとなる。
【0011】
一方、前記チェン案内路が円形状のチェン摺接部を有する案内部材と前記スプロケットとで形成され、前記搬送チェンが前記チェン摺接部と前記スプロケットとに掛け回され、前記スプロケット台が前記チェン摺接部に関連した中心線回りへ揺動可能となされ、前記動力駆動装置がスプロケット台を揺動変位させるように作動する構成となす。
【0012】
これによれば、スプロケット台が前記チェン摺接部に関連した中心線回りの一側へ揺動されると、スプロケットは主軸先端の移動範囲の外側へ向けて移動され、またスプロケット台が他側へ揺動されると、スプロケットは主軸先端の移動範囲の内側へ向けて移動される。そして、スプロケットが前記他側への揺動されることにより、グリッパの移動軌跡の一部は主軸先端の移動範囲内の工具交換位置に移動されるものとなる。またスプロケット台の揺動にも拘わらずスプロケットとチェン摺接部との相対位置は不変となるため、スプロケットが移動されても、案内部材とスプロケットとによるチェン案内路の案内長は変化しないものとなり、従って搬送チェンは振動の原因をなすバネ力による案内長さ調整機構を設けないチェン案内路によりこの案内路との緊密状態に案内されるのであり、このことがチェン案内路による搬送チェンの案内状態の剛性を増大させ、搬送チェンによる工具の支持を安定的となす。
【0013】
他方、前記チェン案内路が特定方向の変位可能に装設された可動案内部材と前記スプロケットとを具備し、搬送チェンが前記可動案内部材と前記スプロケットとの外周囲に掛け回され、スプロケット台がスライド支持手段による特定方向の変位可能となされるほか、スプロケット台と可動案内部材とがリンク機構を介して関連変位するものとなされ、動力駆動装置がスプロケット台をスライド変位させるように作動する。
【0014】
これによれば、スプロケット台が特定方向へスライド変位されると、スプロケットは主軸先端の移動範囲の外側へ向けて移動され、またスプロケット台が他側へスライド変位されると、スプロケットは主軸先端の移動範囲の内側へ向けて移動される。そして、スプロケットが前記他側へスライド変位されることにより、グリッパの移動軌跡の一部は主軸先端の移動範囲内の工具交換位置に移動されるものとなる。また可動案内部材がリンク機構を介してスプロケット台の変位に連動するため、スプロケット台のスライド変位にも拘わらず可動案内部材とスプロケットとによるチェン案内路の案内長は変化しないものとなり、従ってこの発明の場合にも、請求項3記載の発明の場合と同様に、搬送チェンは振動の原因をなすバネ力による案内長さ調整機構を設けないチェン案内路によりこの案内路との緊密状態に案内されるののとなり、このことがチェン案内路による搬送チェンの案内状態の剛性を増大させ、搬送チェンによる工具の支持を安定的となす。
なお、本発明では請求項2に記載の通り、チェン摺接部を有する案内部材の支持軸と、スプロケット台の基部とを同心状になしてあり、且つ該軸心を通る鉛直線の下方に主軸ユニットの主軸が配設されており、また上記方形状の工具収納ケースに於ける下方の開放口に対し、スプロケット台の揺動移動と関連して開閉作動される開閉蓋を設けた構成になされている。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1〜図5は第一実施例を示すものであり、図1は正面図、図2は側面図、図3は一部正面図、図4は一部側面図、図5は一部平面図である。
【0016】
これらの図に於いて、1は上面の前部をワーク台部1aとなされたベッド、2はベッド1上面の後部に起立状に固定されたコラム、3はコラム2前面に縦向きのガイドレール4を介して上下変位可能に装着された四角枠状の第一サドル、5は第一サドル3の前面に横向きのガイドレール6を介して左右変位可能に装着された四角枠状の第二サドル、7はこの第二サドル5の前後向き支持部5aの上面に設けた前後向きのガイドレール8を介して前後変位可能に装着された主軸ユニットである。これらの構成は特開2001−9652号公報に示すものと概略同一のものとなされている。
【0017】
第一サドル3の駆動機構は次のようになされているのであって、即ち、コラム2上面の左右箇所にモータ台9を介して一対の第一モータ10、10を縦向きに固定し、これらモータ10、10で回転される左右一対のネジ軸11、11をコラム2前面に一定位置での回転可能に装設し、これらネジ軸11、11を第一サドル3の左右箇所に設けた図示しないナット体に螺入させ、左右の第一モータ10、10が作動することにより第一サドル3が上下駆動されるようになされている。
【0018】
第二サドル5の駆動機構は、第一サド3ル前面の上部に第二モータ12及び、このモータ12で回転されるネジ軸13を設け、このネジ軸13を第二サドル5に固定されたナット体14に螺入させ、第二モータ12が作動することにより第二サドル5が左右駆動されるようになされている。
【0019】
また主軸ユニット7の駆動機構は第二サドル5の前後向き支持部5aの後端部に第三モータ15を固定すると共に主軸ユニット7の下方に送り機構16を設け、第三モータ15の作動により送り機構16の作動部材が連動して主軸ユニット7が前後駆動されるようになされている。
この主軸ユニット7には主軸17が特定位置での回転変位自在に装着されているのであり、この主軸17は主軸ユニット7に組み込まれた図示しない主軸モータで回転駆動されるものとなされている。
【0020】
上記コラム2の上面中央部には前後向きの支持フレーム18が前方への張出状に固定されており、この支持フレーム18の前部に工具交換装置19が組み付けてある。この工具交換装置19にはチェン案内路用の動力位置変更手段が形成されるのであり、この動力位置変更手段は、スプロケット25を支持したスプロケット台23と、このスプロケット台23を特定軌跡上の位置変更可能に支持するものとした支持機構と、前記スプロケット台23を前記特定軌跡上で変位させるための動力駆動装置としての油圧シリンダ装置30を備えたものとなす。
【0021】
このようなものとなされる工具交換装置19は主軸17先端の移動範囲aの外側に位置させるのであり、その詳細について説明すると次のとおりである。
即ち、支持フレーム18先端のフランジ部18aに下面の大部分が開放された方形状の工具収納ケース20が固定してあり、この工具収納ケース20内の略中央箇所には前記フランジ部18aに形成された支持孔に嵌合されボルト固定された前後向き支持軸21がフランジ部18aから前方への張出状に設けてある。
【0022】
支持軸21の前端面には前方視円形状のチェン摺接部22aを有する案内部材22を支持軸21と同心状にボルト固定し、また支持軸21の周面部には細長状のスプロケット台23の基部を転がり軸受24を介して揺動変位自在に外嵌させている。この際、支持軸21及び軸受24がスプロケット台23を特定軌跡上での変位可能に支持するための支持機構をなす。
【0023】
スプロケット台23の先端部の前面にはスプロケット25が前後向きの支持軸26及び転がり軸受を介して回転自在に装着してあり、またスプロケット台26の前面の長さ途中箇所にはインデックスモータ27を固定し、このモータ27の出力軸とスプロケット26とを歯車機構を介して連動連結している。この際、インデックスモータ27はモータ本体部27aとモータ制御部27bとからなっている。
【0024】
スプロケット台23の裏面の長さ途中箇所には前後向き結合軸28を工具収納ケース20の後面壁に形成された透孔bを通じて後方へ張り出した状態に固定し、一方、支持フレーム18の前部の左右向き縦壁部18bの前面に側面視J形のシリンダ受け部材29を固定し、この受け部材29に動力駆動装置としての油圧シリンダ装置30の下部を前後向き軸31を介して揺動可能に装着すると共に、前記結合軸28にこの油圧シリンダ装置30の出力ロッドの先端部を揺動自在に装着し、油圧シリンダ装置30の伸縮作動によりスプロケット台23が前記支持軸21回りへ揺動される構成となしている。
【0025】
前記チェン摺接部22aとスプロケット25とで形成されたチェン案内路上に無端状の搬送チェン32を位置させるべくチェン摺接部22aとスプロケット25とに搬送チェン32を掛け回しており、この搬送チェン32の長手方向適当間隔毎に、1つの工具ホルダ33を把持するものとしたグリッパ34を形成している。
ここに、チェン案内路とはチェン摺接部22aとスプロケット25に搬送チェン32を弛みのない状態に掛け回して周回移動させたときの搬送チェン32の移動軌跡に合致した仮想上の箇所を云うものである。
【0026】
各グリッパ34は搬送チェン32のリンク部材32aの前面に、略半円形状の凹み部35a(図1参照)を有する板状の本体部材35をボルト固定し、この本体部材35の左右箇所に一対の棒状フィンガー36、36を前後向き軸37、37回りの揺動可能に装着し、これらフィンガー36、36の支持軸21側の端部間箇所にこれら端部を離反させるように作用する図3に示す圧縮スプリング38を装着した構造となされている。なお、図中には代表的に、1つのグリッパ34について圧縮スプリング38を装着した状態を示しているが、この圧縮スプリング38は他のグリッパ34についても同様に装着されるものである。
【0027】
このように形成された各グリッパ34は、一対の棒状フィンガー36、36の外側の端部間の外方から工具ホルダ33の環状係合溝部33aを適当力で押し込まれることにより、これらフィンガー36、36が環状係合溝部33aに押し拡げられて工具ホルダ33は一対の棒状フィンガー36、36間に進入し、進入後は圧縮スプリング38により弾圧される一対の棒状フィンガー36、36の外側端部と凹み部35aの周縁とが工具ホルダ33の環状係合溝部33aに弾圧状の密状に嵌合して工具ホルダ33を確実に把持した状態となり、逆にこのようにグリッパ34で把持された状態の工具ホルダ33に一対の棒状フィンガー36、36の外端部間の内方から外方へ向かう力を付与することにより、工具ホルダ33の環状係合溝部33aが一対の把持フィンガー36、36を押し拡げてこれらフィンガー36、36間から工具ホルダ33が抜け出るのを許容するように作動するものとなされている。
【0028】
各グリッパ34には工具ホルダ33の1つづつが把持させてあり、このように把持された各工具ホルダ33は種々異なる工具33bを装着されたものとなされている。
【0029】
次に上記した第一実施例に係るマシニングセンタの作動について説明する。
主軸17は第一、第二及び第三モータ10、12、15の作動により上下方向、左右方向及び前後方向へ平行移動されるのであり、また図4中の仮想線箇所c1、c2、c3、c4は何れも主軸7先端の移動範囲の限界位置に移動した主軸先端箇所を示しており、符号dで示す一点鎖線の四角部分が主軸17中心の正面視移動範囲を示している。
【0030】
工具交換装置19の作動は次のように行われる。
先ず主軸17先端に工具ホルダ33が装着されてない状態の下で、グリッパ34の把持した工具ホルダ33を主軸17に装着する場合のグリッパ34と主軸17との間の直接的な工具交換の作動例を説明する。
【0031】
主軸17は工具交換位置の真後ろに移動されるのであり、この一方で油圧シリンダ装置30が図3及び図4に示すように短縮状態となって、スプロケット台23が支持軸21回りの真下方向位置に移動され、これによりスプロケット25は主軸17先端の移動範囲aに最も近接した状態となり、グリッパ34の移動軌跡の一部はその工具交換位置に位置される。
【0032】
このようなスプロケット台23の移動の一方では必要に応じてインデックスモータ27が作動されて、搬送チェン32がそのチェン案内路上を周回移動するのであり、この移動により、これから装着されるべき工具33bを保持した工具ホルダ33を把持したグリッパ34が図3及び4に示すようにその工具交換位置に停止される。
【0033】
次に第三モータ15が作動して、主軸17先端がその工具交換位置に前進するのであり、これにより工具ホルダ33のシャンク部33cが主軸17前面中心箇所の挿入孔に進入し、この進入作動が終了したとき主軸17内に形成された公知のクランプ機構17aがシャンク部33cの後端箇所eを把持して引張し、工具ホルダ33は抜け出しの規制された密状に主軸17に固定されるものとなる。
【0034】
この後、第一モータ10、10が作動して、主軸17は下降されるのであり、この下降により工具ホルダ33は圧縮スプリング38の弾力によるグリッパ34の把持力に逆らってそのグリッパ34から抜き出されるのである。
【0035】
次は、主軸17先端に装着されている工具ホルダ33を主軸17から抜き取り、工具ホルダ33を把持してない状態(空状態)のグリッパ34に、その工具ホルダ33を把持させる場合のグリッパ34と主軸17との間の直接的な工具交換の作動例を説明する。
【0036】
工具33bの装着された主軸17はその工具交換位置の真下に移動されるのであり、一方では油圧シリンダ装置30が先と同様に図3等に示すように短縮状態となって、スプロケット台23が支持軸21回りの真下方向位置に移動され、この移動後に、必要に応じてインデックスモータ27が作動されて、搬送チェン32が周回移動し適時に停止される。これにより、工具ホルダ33を把持すべき空状態のグリッパ34が図3などに示すようにその工具交換位置に停止される。
【0037】
次に第一モータ10、10が作動して、主軸17がその工具交換位置に上昇されるのであり、これにより主軸17に装着された工具ホルダ33の環状係合溝部33aが工具交換位置にあるグリッパ34の一対の棒状フィンガー36、36間の内方に圧縮スプリング38の弾力に抗しつつ進入し、この進入が終了したとき、工具ホルダ33はグリッパ34に確実に把持された状態となり、この後、主軸17内に形成された公知のクランプ機構17aが工具ホルダ33のシャンク部33cの後端箇所eの把持を解放するのであり、これにより工具ホルダ33は主軸17先端から抜き出し可能な状態となる。次に第三モータ15が作動し、主軸17は後方へ移動されるのであり、この移動により工具ホルダ33は主軸17から抜き出されるのである。
【0038】
上記のような工具交換において工具収納ケース20から外方へ移動された状態のグリッパ34やこれに把持された工具ホルダ33などは工具交換の終了したとき或いは作業終了時などに工具収納ケース20内に収納することが必要となるが、この場合の作動について説明すると、油圧シリンダ装置30が伸張作動されて、スプロケット台23が支持軸21回りへ揺動され、この後、スプロケット台23が図1に示す位置に達したときその揺動を停止されるのであり、これによりスプロケット台23はその位置を図1及び図2に示すように保持され、各グリッパ34及びこれに把持された工具ホルダ33は工具収納ケース20内に位置して完全に主軸17先端の移動範囲aから外れた状態となる。なお、この状態では、主軸17は工具交換装置19の構成部分と干渉することなく移動することができる。
【0039】
スプロケット台23が支持軸21回りへ揺動されるときの、スプロケット25とチェン摺接部22aとの関係を見ると、スプロケット25は案内部材22の前後向き中心線に合致した支持軸21回りへ公転変位するため、これらの相対位置はスプロケット台23の揺動にも拘わらず何ら変化せず、チェン摺接部22aやスプロケット25からなる搬送チェン32用のチェン案内路の全長は常に一定となり、従って搬送チェン32はスプロケット台23の揺動範囲の任意位置においてチェン摺接部22aとスプロケット25により剛性を大きく保持されるものとなるチェン案内路によって安定的に案内されるものとなる。
【0040】
次に本発明の第二実施例であるマシニングセンタの、第一実施例と相違する部分について説明する。
図6〜図10は上記第二実施例であるマシニングセンタを示しており、図6は正面図、図7は側面図、図8は一部正面図、図9は一部側面図、図10は一部平面図である。これらの図において第一実施例と同一部位には同一符号が付してある。
【0041】
支持フレーム18の前部に補強部材18cを介して左右一対からなる左右向きの縦向き支持面部18e、18eが形成してあり、これら縦向き支持面部18e、18eと支持フレーム18の前端下部に形成されたフランジ部18dとに工具収納ケース20が固定してあり、この際、前記縦向き支持面部18e、18eの前面はこの工具収納ケース20の内方に開放されている。
【0042】
左右の縦向き支持面部18e、18eのそれぞれの前面上部には縦向き支持面部に固定された縦向きの一対のガイドレール37、37を介して上下変位可能に装着された可動案内部材38が設けてあり、また各可動案内部材38の下側には同じ側の縦向き支持面部18eにボルト固定された案内部材39が設けてある。
【0043】
この際、各可動案内部材38はガイドレール37、37に支持された細長状の正面視略三角形状となされた台部39と、この台部39の前面上部にボルト固定され円弧状のチェン摺接部40aを有する正面視円形の案内部40とを有するものとなされており、また案内部材39は比較的曲がり半径の大きい円弧状のチェン摺接部39aを有するものとなされている。
【0044】
左右の縦向き支持面部18e、18eの中間箇所にはスプロケット台23が配置してあり、このスプロケット台23は各縦向き支持面部18e、18eの内方側の側縁に設けたガイドレール42a、42aとこれにスライド変位自在に支持されたサドル部材42bからなるスライド支持機構42を介して上下変位可能に支持されており、またスプロケット台23の前面下部に前後向きの支持軸43を固設し、この支持軸43を介してスプロケット25を回転可能に装着すると共に、スプロケット台23の前面でスプロケット25の上側には先と同様なインデックスモータ27が固定されている。
【0045】
スプロケット台23の後側で支持フレーム18の上面箇所には動力駆動装置としての油圧シリンダ装置30が起立状に固定してあり、このシリンダ装置30の出力ロッドの先端部とスプロケット台23の後面とを結合板部材44を介して結合し、油圧シリンダ装置30の伸縮作動によりスプロケット台23が上下駆動されるようになしている。
【0046】
左右の可動案内部材38、38はスプロケット台23にリンク機構45を介して連動連結されており、この際、リンク機構45は左右一対の棒状リンク部材46を有し、各リンク部材46の外側の一端を、その対応する縦向き支持面部18eに固定された図10に示す横張り出し部材47の先部に支持軸48を介して揺動可能に装着すると共に各リンク部材46の内側の一端に形成された長孔fをスプロケット台23の前面のその対応する側の側部に突設されたピン部材49に係合させ、また各リンク部材46の長さ途中に形成された特定曲がり形状となされた案内用長孔gにその対応する側の可動案内部材38の台部39の前面に突設されたピン部材50を係入させ、可動案内部材38がスプロケット台23の上下変位に連動して適当量だけ変位するように作動するものとなされている。
【0047】
そして可動案内部材38、38、案内部材39、39及びスプロケット25で形成されたチェン案内路上に無端状の搬送チェン32を位置させるべく、可動案内部材38、38の案内部40、40、案内部材39、39及びスプロケット25に搬送チェン32を掛け回している。ここにチェン案内路とは可動案内部材38のチェン摺接部40a、案内部材39のチェン摺接部39a、及びスプロケット25に搬送チェン32を弛みのない状態に掛け回して周回移動させたときの搬送チェン32の移動軌跡に合致した仮想上の箇所を云うものである。
【0048】
次に上記した第二実施例に係るマシニングセンタの固有構造部分の作動について説明する。
油圧シリンダ装置30が伸張作動されることにより、スプロケット台23及びスプロケット25がガイドレール42、42に案内されて下方へ移動され、搬送チェン32の移動に伴う各グリッパ34の移動軌跡の一部が図8及び図9に示すようにグリッパ34の工具交換位置に位置するものとなり、この状態でインデックスモータ27が作動され、搬送チェン32が可動案内部材38、38、案内部材39、39及びスプロケット25により形成されたチェン案内路上を周回移動し、任意な1つのグリッパ34がその工具交換位置に停止されるものとなる。
【0049】
一方、油圧シリンダ装置30が短縮作動されることにより、スプロケット台23及びスプロケット25がガイドレール42a、42aに案内されて上方へ移動され、各グリッパ34及びこれに把持された工具ホルダ33が工具収納ケース20内に収納され完全に主軸17先端の移動範囲外に移動された状態となる。
【0050】
上記したスプロケット台23の上下移動中には、リンク機構45の一対のリンク部材46、46が長孔fとピン部材49の係合によりスプロケット台23と連動して支持軸48回りへ揺動し、このリンク部材46の揺動が案内用長孔gの周面に案内されるピン部材50を介して可動案内部材38を連動させ、これにより可動案内部材38、38、案内部材39、39及びスプロケット25からなる搬送チェン用のチェン案内路の全長は常に一定に保持される。従って搬送チェン32はスプロケット台23の上下移動範囲の任意位置においてチェン摺接部39a、40aとスプロケット25により剛性を大きく保持されるものとなる前記チェン案内路によって安定的に案内されるものとなる。
【0051】
この第二実施例においてスプロケット台23を上下変位させることは、工具収容ケース20内のグリッパ34の移動軌跡の一部をグリッパ34の工具交換位置に移動させる際のスプロケット25の移動通路をなす工具収納ケース20の下面の開口hを第一実施例のそれに較べて小さくて足りるものとなす。
【0052】
上記各実施例において、工具交換装置19は主軸17の移動範囲a外の上方に存在するため、グリッパ34、搬送チェン32及びスプロケット25などが工具収納ケース20内に移動されている限り、主軸17先端の工具33bによる工作中に飛散する切削屑は、これらに降りかかることは生じ難いのであるが、これをさらに厳密に阻止するため、工具収納ケース20の下面の開口hに開閉蓋を設け、この開閉蓋をスプロケット台23の移動に関連して開閉作動させるようになすことも差し支えない。
【0053】
【発明の効果】
以上のように構成した本発明によれば、主軸先端の移動範囲の外側に配置されチェン案内路上を周回移動し長さ方向の適当間隔箇所毎にグリッパを装着されてなる無端状の搬送チェンを有する工具収納部を備えた工具交換装置において、工具交換アームを設けないでも、グリッパと主軸との間の直接的な工具交換を迅速且つ確実に行わせることができるものであり、従って多数の工具を使用する工作であってもコンパクトな機構により能率的に行うことが可能となるのである。
【0054】
上記本発明によれば、スプロケットの移動により、グリッパの移動軌跡の一部が主軸先端の移動範囲内の工具交換位置に移動されて、グリッパと主軸との間の直接的な工具交換が的確に行われるのものとなり、またスプロケットを駆動することにより搬送チェンを的確に周回移動させることが可能となるものである。
【0055】
本発明で、スプロケット台を揺動変位させることは、グリッパの移動軌跡の一部を主軸先端の移動範囲内の工具交換位置に移動させ、グリッパと主軸との間の直接的な工具交換を行わせることができるものであり、またスプロケット台の揺動にも拘わらずチェン案内路の案内長さが不変となり、従って案内部材とスプロケットとで形成されるチェン案内路による搬送チェンの案内状態の剛性を増大させることができ、搬送チェンによる工具の支持をより安定的となすことができる。さらに円形状の案内部材、スプロケット台及びスプロケットがスプロケットの移動にも拘わらず搬送チェンのチェン案内路の長さを一定に保持する構成を簡易に実現させるものとなる。
【0056】
請求項2に記載したものによれば、スプロケット台をスライド変位させることにより、グリッパの移動軌跡の一部を主軸先端の移動範囲内の工具交換位置に移動させ、グリッパと主軸との間の直接的な工具交換を行わせることができるものであり、また案内部材とスプロケットとで形成されるチェン案内路による搬送チェンの案内状態の剛性を増大させることができ、搬送チェンによる工具の支持をより安定的となすことができる。なお、上記した本発明装置の構成によれば、工具交換装置側へ工作中に飛散する切削屑が、これに向かって降りかかることはないものである
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第一実施例のマシニングセンタの正面図である。
【図2】 前記マシニングセンタの側面図である。
【図3】 前記マシニングセンタの一部正面図である。
【図4】 前記マシニングセンタの一部側面図である。
【図5】 前記マシニングセンタの一部平面図である。
【図6】 本発明に係る第二実施例のマシニングセンタの正面図である。
【図7】 第二実施例のマシニングセンタの側面図である。
【図8】 第二実施例のマシニングセンタの一部正面図である。
【図9】 第二実施例のマシニングセンタの一部側面図である。
【図10】 第二実施例のマシニングセンタの一部平面図である。
【符号の説明】
17 主軸
19 工具交換装置
22 案内部材
22a チェン摺接部
23 スプロケット台
25 スプロケット
30 油圧シリンダ装置(動力駆動装置)
32 搬送チェン
34 グリッパ
42 スライド支持機構(スプロケット支持機構)
45 リンク機構
a 主軸先端の移動範囲

Claims (2)

  1. ベッド上へ起立状に固定させたコラム、該コラムの前面にガイドレールを介して変位可能に装着させた四角枠状の第一サドルと、該第一サドルの前面にガイドレールを介して変位可能に装着させた四角状の第二サドルを備え、且つ上記第二サドルに設けた前後向きのガイドレールを介して前後変位可能に装着させた主軸ユニットを備えた横型マシニングセンターであって、上記コラム上へ前後向きの支持フレームを前方へ張出状に設けると共に、該支持フレームの前部へ前方視円形状のチェン摺接部を有する案内部材を、支持軸により同心状に固定させ、また上記支持軸の周面部には細長状のスプロケット台の基部を揺動変位自在に外嵌させ、これにより無端状となした長さ方向の適当間隔箇所毎にグリッパの装着されるチェン案内路を形成した工具交換装置を取付け、上記工具交換装置に於けるグリッパの移動軌跡の一部が、任意時に上記主軸ユニットに於ける主軸の前後移動する特定箇所へ位置されるものとする動力位置変更手段を備えさせた構成を特徴とする横型マシニングセンターの工具交換装置。
  2. 上記工具交換装置に於いてチェン摺接部を有する案内部材の支持軸と、スプロケット台の基部とは同心状になしてあり、且つ該軸心を通る鉛直線の下方に主軸ユニットの主軸が配設される構成を特徴とした請求項1記載の横型マシニングセンターの工具交換装置。
JP2001202445A 2001-07-03 2001-07-03 横型マシニングセンターの工具交換装置 Expired - Lifetime JP3820543B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001202445A JP3820543B2 (ja) 2001-07-03 2001-07-03 横型マシニングセンターの工具交換装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001202445A JP3820543B2 (ja) 2001-07-03 2001-07-03 横型マシニングセンターの工具交換装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003019635A JP2003019635A (ja) 2003-01-21
JP3820543B2 true JP3820543B2 (ja) 2006-09-13

Family

ID=19039249

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001202445A Expired - Lifetime JP3820543B2 (ja) 2001-07-03 2001-07-03 横型マシニングセンターの工具交換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3820543B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013180348A (ja) * 2012-02-29 2013-09-12 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 工作機械の自動工具交換装置
KR101487625B1 (ko) * 2013-11-12 2015-01-29 주식회사 성산암데코 고속 자동 공구 교환장치
EP3124170B1 (de) 2015-07-27 2019-11-20 GF Machining Solutions AG Kettenmagazin zur aufnahme von werkzeugen
CN109848286A (zh) * 2019-04-09 2019-06-07 张家港润盛科技材料有限公司 一种用于铝片材弧形孔的快速冲压装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003019635A (ja) 2003-01-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5243087B2 (ja) 取扱マニピュレータ装置
JP4245679B2 (ja) バー材送り装置
JP3820543B2 (ja) 横型マシニングセンターの工具交換装置
US6325748B1 (en) Tool transfer device for machine tools
KR100754030B1 (ko) 진공 봉투 고정 장치
CS229617B2 (en) Automatic apparatus for tool replacement on a machine-tool
KR20190068019A (ko) 멀티 가공형 머시닝 센터
KR20190068027A (ko) 멀티형 공구교환장치 및 이를 구비한 멀티 가공형 머시닝 센터
US4459737A (en) Machine tool containing a machine stand for a work spindle, a tool magazine and a tool changer arranged thereat
JPH1177466A (ja) 工具マガジン
KR100655316B1 (ko) 공구매거진의 공구 장착 및 교환을 위한 공구 로딩 치구
JPH0698546B2 (ja) 主に切削加工に使用可能な工作機械
JP3921569B2 (ja) 自動工具交換装置
CN115121828A (zh) 一种激光切管机用后卡盘
EP0375008B1 (en) Manipulator of flat sheet, in particular sheet metal plate
JP3791733B2 (ja) 自動工具交換装置を備えた工作機械
JPH0547321B2 (ja)
JP2000153424A (ja) 工作機械のワーク搬出装置
JPH06226575A (ja) 開先加工機のワーククランプ装置
CN214212625U (zh) 一种激光切割辅助推送进管装置
JP2818465B2 (ja) 帯鋸刃自動交換装置付帯鋸盤
JPH0569652B2 (ja)
GB2072546A (en) An automatic bar stock feeder
JPH1199427A (ja) 自動工具交換装置を備えた工作機械
JP2601907Y2 (ja) バーターニングマシン

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050426

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050510

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050711

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060404

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060509

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060608

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100630

Year of fee payment: 4