JP3819092B2 - 組み合わせライブラリーを液相合成するための鋳型 - Google Patents

組み合わせライブラリーを液相合成するための鋳型 Download PDF

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Description

【0001】
【従来の技術】
医学、農業または基礎研究における有用な新規化合物を発見するための努力には、2つのアプローチがある。合理的なデザインの最初のアプローチにおいて、研究者は標的分子の構造と相互作用するような化合物をデザインするために構造研究を行って、標的分子の3次元構造を決定する。2番目のアプローチとして、所望の生物学的活性について化合物の大きなライブラリーをスクリーニングする。これらのスクリーニングアッセイにおいて活性を示した化合物が模範化合物となる。次いで、模範化合物の構造的類似化合物のさらなる研究が、最適の活性を有する他の化合物の発見につながる。
伝統的なスクリーニングアッセイは天然化合物のスクリーニングに焦点を合わせていたが、多様な構造を有する化合物の大きな組み合わせライブラリーが合成できることにより、スクリーニングに使用できる化合物の数が非常に増加した。組み合わせ化学において、反応物の最初のグループからの各反応物は、2番目のグループの反応物からの各反応物と反応し、その反応から可能な限りすべての組み合わせを包含する生成物が得られる。次いで、所望であれば、最初の反応からのすべての生成物を、3番目のグループの反応物からの各反応物と反応させることにより、多種の生成物が得られる。所望であれば、さらなる反応により、化合物ライブラリーの大きさを増大させることができる。ある反応工程の構成物から反応基を保護するために保護/脱保護方法を使用することが所望される場合、典型的には、成長するライブラリーの各化合物について同じ方法が使用される。
【0002】
新規模範化合物の同定、または見込みのある模範化合物の候補の最適化のために、組み合わせ化合物ライブラリーの作成および使用は、薬剤を発見するプロセスを加速する見込みのある潜在的に非常に強力な方法として出現してきた。(テレット・エヌ・ケー(Terrett, N. K.)ら、テトラヘドロン(Tetrahedron)第51巻:8135頁(1995年);ギャロップ・エム・エー(Gallop, M. A.)ら、ジェイ・メド・ケム(J. Med. Chem.)第37巻:1385頁(1994年);ジャンダ・ケー・ディー(Janda, K. D.)、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・USA(Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A.)第91巻、:10779頁(1994年);パビア・エム・アール(Pavia, M. R.)ら、バイオオーグ・メド・ケム・レット(Bioorg. Med. Chem. Lett.)第3巻:387頁(1993年))。
【0003】
初期の研究は、ペプチドまたはオリゴペプチドライブラリーの合成、および関連する多量体構造に焦点をあてていた。(ギャロップ、上記参照、ゲイセン・エイチ・エム(Geysen, H. M.)ら、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・USA第81巻:3998頁(1984年);ラム・ケイ・エス(Lam, K. S.)ら、ネイチャー(Nature)第354巻:82頁(1991年);ホートン・アール・エイ(Houghten, R. A.)ら、ネイチャー第354巻:84頁(1991年);サルモン・エス・エー(Salmon, S. E.)ら、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・USA第90巻:11708頁(1993年);オーエンス・アール・エイ(Owens, R. A.)ら、バイオケム・バイオフィス・レス・コミュン(Biochem. Biophys. Res. Commun.)第181巻:402頁(1991年);ボック・エル・シー(Bock, L. C.)ら、ネイチャー第355巻:564頁(1992年);スコット・ジェイ・ケイ(Scott, J. K.)およびスミス・ジー・ピー(Smith, G. P.)、サイエンス(Science)第249巻:386頁(1990年);シアラ・エス・イー(Cwirla, S.E.)ら、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・USA第87巻:6378頁(1990年);デブリン・ジェイ・ジェイ(Devlin, J. J.)ら、サイエンス第249巻:404頁(1990年);サイモン・アール・ジェイ(Simon, R. J.)ら、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・USA第89巻:9367頁(1992年);ズッカーマン・アール・エヌ(Zuckermann, R. N.)ら、ジェイ・アン・ケム・ソサ(J. Am. Chem. Soc.)第114巻:10646頁(1992年);ミラー・エス・エム(Miller, S. M.)ら、バイオオーグ・メド・ケム・レット第4巻:2657頁(1994年);ズッカーマン・アール・エヌら、ジェイ・メド・ケム第37巻:2678頁(1994年);テレット・エヌ・ケーら、ジェイ・バイオオーグ・メド・ケム・レット第5巻:917頁(1995年);チョー・シー・ワイ(Cho, C. Y.)ら、サイエンス第261巻:1303頁(1993年);ウィンクラー(Winkler)ら、WO93/09668(PCT/US92/10183);オストレッシュ・ジェイ・エム(Ostresh, J. M.)ら、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・USA第91巻:11138頁(1994年)、参照)。
【0004】
生物学的に重要な受容体に関する多くのリガンドは非ペプチドリガンドであり、非ペプチド化合物はペプチドリガンドの効果を非ペプチドリガンドと同様に模倣または阻害できるので、ごく最近では、より簡便な低分子ライブラリー中により大きな多様性および広範囲の有用な性質を包含するように開発することが努力されてきた。(サイモン・アール・ジェイら、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・USA第89巻:9367頁(1992年);ズッカーマン・アール・エヌら、ジェイ・アン・ケム・ソサ第114巻:10646頁(1992年);ミラー・エス・エムら、バイオオーグ・メド・ケム・レット第4巻:2657頁(1994年);ズッカーマン・アール・エヌら、ジェイ・メド・ケム第37巻:2678頁(1994年);テレット・エヌ・ケーら、ジェイ・バイオオーグ・メド・ケム・レット第5巻:917頁(1995年);チョー・シー・ワイら、サイエンス第261巻:1303頁(1993年);ウィンクラーら、WO93/09668(PCT/US92/10183);オストレッシュ・ジェイ・エムら、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・USA第91巻:11138頁(1994年);ブーニン(Bunin)ら、ジェイ・アン・ケム・ソサ第114巻:10997頁(1992年);ブーニンら、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・USA第91巻:4708頁(1994年);バージリオ・エイ・エイ(Virgilio, A. A.)およびエールマン・ジェイ・エイ、ジェイ・アン・ケム・ソサ第116巻:11580頁(1994年);キック・イー・ケイ(Kick, E. K.)およびエールマン・ジェイ・エイ、ジェイ・メド・ケム第38巻:1427頁(1995年);デウィット・エス・エイチ(DeWitt, S. H.)ら、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・USA第90巻:6909頁(1993年);チェン・シー(Chen, C.)ら、ジェイ・アン・ケム・ソサ第116巻:2661頁(1994年);ビーブ・エックス(Beebe, X.)ら、ジェイ・アン・ケム・ソサ第114巻:10061頁(1992年);ムーン・エイチ・エス(Moon, H. -S.)ら、テトラヘドロン・レット(Tetrahedoron Lett.)、第35巻:8915頁(1994年);カース・エム・ジェイ(Kurth, M. J.)ら、ジェイ・オーグ・ケム、第59巻:5862頁(1994年);ゴードン・ディー・ダブリュー(Gordon, D. W.)およびスティール・ジェイ(STeele, J.)、ジェイ・バイオオーグ・メド・ケム・レット、第5巻:47頁(1995年);パテック・エム(Patek, M.)ら、テトラヘドロン・レット、第35巻:9169頁(1994年);パテック・エムら、テトラヘドロン・レット、第36巻:2227頁(1995年);キャンベル・ディー・エイ(Campbell, D. A.)ら、ジェイ・アン・ケム・ソサ第117巻:5381頁(1995年);フォアマン・エフ・ダブリュー(Forman, F. W.)およびスチョライキ・アイ(Sucholeiki, I.)、ジェイ・オーグ・ケム第60巻:523頁(1995年);ラノ・ティー・エイ(Rano, T. A.)およびチャップマン・ケイ・ティー(Chapman, K. T.)、テトラヘドロン・レット第36巻:37879頁(1995年);ダンクワルト・エス・エム(Dankwardt, S. M.)ら、テトラヘドロン・レット第36巻:4923頁(1995年);デプレス・ビー(Deprez, B.)ら、ジェイ・アン・ケム・ソサ第117巻:5405頁(1995年);エールマン(Ellman)、米国特許第5,288,514号、参照)。
【0005】
固体支持体を使用するいくつかの方法を包含する、多様な化合物ライブラリーの合成に対するアプローチの範囲が開示されている。固体支持体合成において、最初の反応物は固体支持体に連結される。この連結は最初の反応物上の官能基を固体支持体上の官能基に結合させるスペーサー連結腕を包含してもよい。固体支持体に結合した最初の反応物の2番目の反応物との反応により、固体支持体に結合した所望の生成物を産生し、一方、未反応の2番目の反応物は液体中で未結合のままである。所望であれば、次の反応において最初の反応生成物にさらに反応物を添加することができる。
【0006】
固相合成は、ペプチドおよびオリゴペプチドの固相合成から低分子化合物ライブラリーの合成における使用まで適合する。多様な化合物ライブラリーを固体支持体上で合成する方法は、スプリットまたは混合合成(sprit or mixed synthesis)(ファルカ・エイ(Furka, A.)ら、アブスト(Abst.)14th・イントル・コングレス・バイオケム(Intl. Congress Biochem.)、プラハ第5巻:47頁(1988年);ファルカ・エイら、イント・ジェイ・ペプチド・プロテイン・レス(Int. J. Peptide Protein Res.)、第37巻:487頁(1991年);ホートン・アール・エイ(Houghten, R. A.)、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・USA、第82巻:5131頁(1985年);アーブ・イーら、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・USA、第91巻:11422頁(1994年))、暗号化合成(encoded synthesis)(ブレナー・エス(Brenner, S.)およびラーナー・アール・エイ(Lerner, R. A)、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・USA、第89巻:5381頁(1992年);ニールセン・ジェイ(Nielsen, J.)ら、ジェイ・アン・ケム・ソサ(J. Am. Chem. Soc.)、第115巻:9812頁(1993年);ニーデルズ・エム・シー(Needels, M. C.)ら、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・USA、第90巻:10700頁(1993年);ニコライエフ・ブイ(Nikolaiev, V.)ら、ペプチド・レス、第6巻:161頁(1993年);ケール・ジェイ・エム(Kerr, J. M.)ら、ジェイ・アン・ケム・ソサ、第115巻:2529頁(1993年);オールメイヤー・エム・エイチ・ジェイ(Ohlmeyer, M. H. J.)ら、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・USA、第90巻:10922頁(1993年);ネスラー(Nestler)ら、ジェイ・オーグ・ケム、第59巻:4723頁(1994年);ボールドウィン・ジェイ・ジェイ(Baldwin, J. J.)ら、ジェイ・アン・ケム・ソサ、第117巻:5588頁(1995年))、索引合成(indexed synthesis)(ピラング・エム・シー(Pirrung, M. C.)およびチェン・ジェイ、ジェイ・アン・ケム・ソサ、第117巻:1240頁(1995年);スミス・ピー・ダブリュー(Smith, P. W.)ら、バイオオーグ・メド・ケム・レット、第4巻:2821頁(1994年))、または、ピン上(ゲイセンら、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・USA、第81巻:3998頁(1984年);デウィット・エス・エイチら、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・USA、第90巻:6909頁(1993年))、ビーズ上(メリフィールド・アール・ビー(Merrifield, R. B.)、ジェイ・アン・ケム・ソサ、第85巻:2149頁(1963年))、チップ上(フォドル・エス・ピー・エイ(Fodor, S. P. A.)ら、サイエンス、第251巻:767頁(1991年))、および他の固体支持体上(アサートン・イー(Atherton, E.)およびシェパード・アール・シー(Sheppard, R. C.)、ソリッド・フェイズ・ペプチド・シンセシス(Solid Phase Peptide Synthesis):ア・プラクティカル・アプローチ(A Practical Approach)(IRLプレス:オックスフォード、1989年);グラブラー・ジー(Grubler, G.)ら、ペプチド(Peptide):ケミストリー・ストラクチャー・アンド・バイオロジー(Chemistry, Structure, and Biology)(プロシーディングズ・オブ・ザ・サーティーンス・アメリカン・ペプチド・シンポジウム(Proceedings of the Thirteenth American Peptide Symposium)(ホッジス・アール・エイ(Hodges, R. A.)およびスミス・ジェイ・エイ編、ESCOM−ライデン(Leiden)、オランダ、1994年)51;エングルブレツエン・ディー・アール(Englebretsen, D. R.)およびハーディング・ディー・アール・ケイ(Harding, D. R. K.)、イント・ジェイ・ペプチド・プロテイン・レス、第40巻:487頁(1992年);フランク・アール(Frank R.)バイオオーグ・メド・ケム・レット、第3巻:425頁(1993年);フランク・アールおよびドーリング・アール(Doring, R.)、テトラヘドロン、第44巻:031頁(1988年);シュミット・エム(Schmidt, M.)ら、バイオオーグ・メド・ケム・レット、第3巻:441頁(1993年);アイクラー・ジェイ(Eichler, J.)ら、ペプチド・レス(Peptide Res.)第4巻:296頁(1991年))での平行かつ空間的配置合成(parallel and spatially addressed synthesis)を包含する。
【0007】
化学合成における広範囲な使用に対応する固相合成の特徴のいくつかは、繰り返しカップリング反応であり、生成物の単離および試料の取扱いの簡便性である。成長する生成物が固体支持体に結合しているので、未反応反応物は最終産物の合成における各反応後の洗浄および/または濾過によって簡単に除去できる。さらに未反応物の除去は簡単なので、合成および未反応物からの生成物の分離は自動化できる。さらに、樹脂結合生成物を簡単な濾過によって単離できるので、多量の試薬を過剰に使用して多段階合成の各工程に必要とされる高収率を得ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
一部、固相合成のこれらの特徴故に、液相組み合わせ合成はいまだ固相合成に代わるものとして広く受け入れられていない。しかしながら、最近、ライブラリー混合物の調製における液相で単一工程のアミド、エステルまたはカルバメート濃縮の報告がある。(ピラング・エム・シーおよびチェン・ジェイ・ジェイ、ジェイ・アン・ケム・ソサ、第117巻:1240頁(1995年);スミス・ピー・ダブリューら、バイオオーグ・メド・ケム・レット、第4巻:2821頁(1994年);ピーターソン・ジェイ・ビー(Peterson, J. B.)、エクスプロイティング・モレキュラー・ダイバーシティー(Exploiting Molecular Diversity):スモール・モレキュール・ライブラリーズ・フォー・ドラッグ・ディスカバリー(Small Molecule Libraries for Drug Discovery)、ラ・ジョラ(La Jolla)、カリフォルニア(1995年1月23−25日))。可溶性ポリマー支持体については、ハン・エイチ(Han, H.)ら、プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・USA、第92巻:6419頁(1995年)を参照。可溶性オリゴマー支持体にカップリングしたペプチドおよびオリゴヌクレオチドのライブラリーの液相合成を行う方法が記載されている。(ベイヤー(Bayer)、エルンスト(Ernst)およびムッター(Mutter)、マンフレッド(Manfred)、ネイチャー、第237巻:512−513頁(1972年);ベイヤー、エルンストら、ジェイ・アン・ケム・ソサ、第96巻:7333−7336頁(1974年);ボノラ・ジー・エム(Bonora, G. M.)ら、ヌクレイック・アシッド・レス(Nucleic Acids Res.)第18巻:3155−3159頁(1990年))。オリゴマー支持体液相合成において、成長する生成物は大きな可溶性オリゴマーグループに付着している。次いで、合成の各工程からの生成物を、相対的に大きなポリマー付着生成物および未反応反応物の大きさの大きな差異に基づいて、未反応反応物から分離できる。このことにより、均質な液体中で反応を行い、伝統的な液相合成につきものの退屈な精製工程を排除することができる。オリゴマー支持体液相合成は、ペプチドの自動液相合成にも適している。(ベイヤー、エルンストら、ペプチド:ケミストリー、ストラクチャー、バイオロジー(Chemistry, Structure, Biology)、426−432頁)。
【0009】
液相合成は化学合成における使用に対して魅力的な特徴も有している。液相合成は、大量の生成物を得るために必要な大量の固体支持体を取り扱う場合の高コストおよび困難性によって反応規模を制限されることがない。液相合成は、最初の反応物上に官能基が存在する必要性、および固体支持体または可溶性オリゴマーに反応物を付着させるための固体支持体も排除する。(ピラング・エム・シーおよびチェン・ジェイ・ジェイ、ジェイ・アン・ケム・ソサ、第117巻:1240頁(1995年);スミス・ピー・ダブリューら、バイオオーグ・メド・ケム・レット、第4巻:2821頁(1994年))。さらに液相合成の使用は、適合スペーサーリンカーの必要性も排除する。さらに液相合成は、固相合成と異なり、固体支持体から成長する生成物を脱着させないための制限反応化学、または、しばしばその他の官能基の遊離を引き起こす直交付着および脱着の化学を必要としない。
【0010】
液相合成は、多段階固相合成の個々の工程をモニターするための特殊化された方法の使用も必要としない。(エグナー・ビー・ジェイ(Egner, B. J.)ら、ジェイ・オーグ・ケム、第60巻:2652頁(1995年);アンダーソン・アール・シー(Anderson, R. C.)ら、ジェイ・オーグ・ケム、第60巻:2650頁(1995年);フィッチ・ダブリュー・エル(Fitch, W. L.)ら、ジェイ・オーグ・ケム、第59巻:7955頁(1994年);ルック・ジー・シー(Look, G. C.)ら、ジェイ・オーグ・ケム、第49巻:7588頁(1994年);メッツガー・ジェイ・ダブリュー(Metzger, J. W.)ら、アンジュ・ケム(Angew. Chem.)、イント・エド・エングル(Int. Ed. Engl.)第32巻:894頁(1993年);ヤングキスト・アール・エス(Youngquist, R. S.)ら、ラピッド・コミュン・マス・スペクト(Rapid Commun. Mass Spect.)、第8巻:77頁(1994年);チュ・ワイ・エイチ(Chu, Y. -H.)ら、ジェイ・アム・ケム・ソサ、第117巻:5419頁(1995年);ブルメル・シー・エル(Brummel, C. L.)ら、サイエンス、第264巻:399頁(1994年);ステバノビック・エス(Stevanovic, S.)ら、バイオオーグ・メド・ケム・レット、第3巻:431頁(1993年))。固相合成において、反応しないように不動化された反応物は、不動化された反応生成物中間体から分離できない。未反応反応物が後の反応に加わる場合、中間体よりも所望されない異なる生成物を生じ、所望の生成物は不純な状態で遊離するであろう。かくして、有用であるためには、固相反応合成における各反応が非常に効率よく行われなければならない。必要な反応効率を得るための反応の最適化は、時間の浪費であり賭けである。最終産物の純度の控えめなレベルでさえ(85%)、2連続工程反応の各工程で92%の収率を必要とし、3連続工程反応の各工程では95%の収率が必要とされる。これらの高収率は日常的には不可能であり、反応最適化および/または各工程で遊離した固相生成物の精製におけるさらなる投資を必要とする。さらに、未反応反応物が次の反応に加わることを防ぐために、反応の各工程でキャッピング反応を使用する必要があるかもしれない。
【0011】
液相合成において中間体は不動化されていないので、液相合成は各試料の操作が簡単で、各工程での中間体の精製が可能である。化学反応の無制限規模で、拡張された無制限のレパートリー、可溶性中間体およびアッセイまたは精製の最終産物の直接合成、および付着/脱着またはキャッピング方法の必要がないことにより、液相組み合わせ合成は固相合成に代わる魅力的な方法となっている。
本明細書中に記載された参照のいずれも、先行技術であるとは認められない。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一般に、組み合わせライブラリーの合成のための鋳型となりうる化合物、鋳型を使用する組み合わせライブラリーの合成方法、およびかかる方法により製造された組み合わせライブラリーに関する。
組み合わせライブラリーの液相平行合成に残っているひとつの制限は、未反応反応物および試薬から生成物を分離することである。従って、反応生成物が未反応反応物から容易に分離できる組み合わせライブラリーの液相合成のための試薬および方法を発展させることは興味深い。さらに、組み合わせ合成に液相化学を適合させるために、液相組み合わせ合成の方法が必要とされる。合成方法および精製方法がいったん入手できれば、液相組み合わせ合成は簡便になり、容易に自動化されるだろう。
【0013】
最初の態様において、本発明は組み合わせライブラリーの液相合成のための鋳型として有用な化合物を特徴とする。その鋳型は、液体/液体または固体/液体抽出を用いて未反応反応物から容易に精製される反応生成物を可能にするようにデザインされている。その鋳型を用いた組み合わせ合成によって製造された化合物は、おそらく小さな有機分子であろう。ライブラリーのいくつかの化合物は、非ペプチドリガンドまたはペプチドリガンドの効果を模倣するかもしれない。
ペプチドと共通の一つまたは複数の特徴を有する化合物は、「ペプチド模倣(peptidomimetic)」と呼ばれ、非天然ペプチド連結を包含してもよい。かかる特徴は、ペプチドと類似の分子コンフォメーション、例えば、分子骨格構造、または、特殊な細胞受容体に結合し活性化または妨害する能力のごとき、ペプチドと類似の機能的性質を包含するかもしれない。さらに、ペプチド模倣構造を含有するいくつかの化合物は、非ペプチドリガンドを模倣してもよい。しかしながら、ペプチドとは異なって、経口的に投与する場合、本発明ペプチド模倣化合物は加水分解またはタンパク質分解による分解に対して耐性で、系統的に吸収されて迅速に代謝されずに残るかもしれない。従って、その鋳型を用いて製造された組み合わせライブラリーのペプチド模倣化合物は、ペプチドよりも経口投与に適しているかもしれない。
【0014】
鋳型は、密集した官能化可能な核(densely functionalizable core)を有する化合物をいう。密集した官能化可能な核は対称的であり、ほとんど構造的またはコンフォメーション的なひずみがかかっていない。あるいは、官能化反応が位置特異的および/または立体特異的であるように、密集した官能化可能な核が非対称的であることが所望される
密集した官能化可能な核は、鋳型内の近接した原子に付着した2つまたは複数の官能化部位を含有する化学基である。「近接した原子」は、好ましくは1ないし10原子内を意味し、より好ましくは1ないし6原子内、さらに好ましくは2ないし5原子内を意味する。
官能基を含有する反応物は、鋳型上の官能化部位と反応可能である。鋳型核の官能化部位に添加された反応物は分子の多様性を提供し、鋳型上に作られたライブラリーは、すべてではなくても多くの生物学的標的に広く適用できることが証明されるかもしれない。
【0015】
鋳型または核分子の化学修飾は、結果として「多官能化核分子」または「多官能化生成物」の生成を引き起こす。「多官能化生成物」は、各々が鋳型上の官能化基と反応できる官能基を含有し、その官能基がお互い同じまたは異なる、2つまたは複数の反応物と反応する鋳型分子である。さらに反応物は、保護基で保護されるさらなる官能化基を含有してもよい。
多官能化生成物は、機能的に多サブユニット化合物と等価である。例えば、鋳型が3つの反応物と反応する場合、多官能化生成物は保護および脱保護工程を必要とせずに、トリペプチドのごとき3サブユニット化合物と機能的に等価である。これは、保護および脱保護工程を必要とし、3サブユニットを含有する3量体の合成は6ないし9工程を必要とするであろう、ペプチドの典型的な合成方法と対照的である。
【0016】
ひとつの反応物が1つの官能化部位に添加される鋳型を「第一次修飾生成物(first-modified product)」という。反応物が2つの官能化部位に添加される鋳型を「第二次修飾生成物(second-modified product)」という。3つの反応物が3つの官能化部位に添加される鋳型を「第三次修飾生成物(third-modified product)」という。3つ以上の反応物が添加される鋳型を同様に「第n次修飾生成物」といい、ここにnは、鋳型上の、以前の反応で導入された官能化部位を包含する官能化部位に添加された反応物の数である。
好ましくは、鋳型は官能基を含有する反応物と別々に反応することができる3つの官能化部位を含有するかもしれない。
【0017】
反応物は、新しい結合を形成するための化学反応を行うことができるいずれの化合物でもある。官能化部位、反応物、および反応条件は制限されないので、鋳型は化学反応の非常に広い範囲で使用できるようにデザインすることができる。反応物の選択による変化性ゆえに、3つの官能化部位を有する鋳型の使用により、少なくとも3つの可変基を有する組み合わせライブラリーの合成が可能である。少なくとも一つの反応物が官能化部位として働くことができる基をさらに含有する場合、最初に3つの官能化部位を含有する鋳型を使用して合成された組み合わせライブラリーにおける化合物は、3つ以上の可変基を有するかもしれない。
好ましくは、反応物はアシル化試薬、アミン、カルボン酸、アミド、エステル、チオエステル、L−アミノ酸、D−アミノ酸、合成アミノ酸、ヌクレオチド、糖、脂質、または炭水化物のごとき、求核試薬または求電子試薬から選択されるであろう。さらに、反応物は、炭素−ヘテロ多重結合、ヘテロ環、エーテル、芳香族、またはさらなる官能化部位として働き得る基のごときさらなる化学基を含有してもよい。反応物がさらなる官能化部位として働き得る基を含有する場合、好ましくは、官能化可能基は、反応物が鋳型に添加される反応において反応可能ではないだろう。例えば、さらなる官能化可能部位は、BOCまたはFocのごとき保護基によって保護されるか、または反応を起こしている官能基よりも反応性が低いかもしれない。例えば、一級アミンはアルコールよりも反応性が高い。
【0018】
官能化部位が求電子試薬、例えば、無水物または他の活性化カルボン酸誘導体である場合、反応物は求核試薬であろう。求電子試薬は、電子を求める化合物である。求核試薬は電子の豊富な化合物であり、正式に荷電を有するかまたは化学結合の極性化を介して部分的に荷電していてもよい。より好ましくは、求核試薬はアルコール[R1OH]、アミン[R1N(R2)R3]、チオール[R1SH]であり、ここにR1、R2およびR3は同じかまたは異なる、環状または非環状で所望により置換された、例えば、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、エーテル、ヘテロ環、またはアリルであり、Xはフッ素、塩素または臭素のごときハライドであろう。より好ましくは、反応物は1級アミン[R1NH2]であろう。好ましくは、R1、R2、およびR3は1ないし15個の炭素原子を含有し、より好ましくは、1ないし12個の炭素原子、さらにより好ましくは、1ないし10個の炭素原子を含有するであろう。
【0019】
官能化部位が求核試薬である場合、反応物上の官能基は求電子試薬、例えば、アシル化試薬であろう。求電子試薬は、例えば、アジド、ハライド、活性エーテル、アリルハライド、または、カルボン酸ハライドまたはエステルのごとき活性化カルボン酸誘導体であってもよい。好ましくは、アシル化試薬は、例えば、少なくとも以下の化学基:活性化カルボン酸誘導体、クロロホルメート、イソシアネート、塩化スルホニルのごときスルホニルハライドのうちの一つを含有するであろう。より好ましくは、官能基は活性化カルボン酸誘導体であろう。好ましくは、求電子試薬反応物は1ないし15個の原子を含有し、より好ましくは、1ないし12個の原子、さらにより好ましくは、1ないし10個の原子を含有するであろう。
【0020】
官能化部位は反応物の官能基と化学反応を起こすことができる化学基をいい、そこでは官能化部位と反応物上の官能基の間に結合が形成される。官能化部位は、さらなる化学反応なしに反応物と反応可能な反応性官能化部位として存在するであろう。あるいは、官能化部位は、ある反応工程において官能化部位の反応を妨害するために保護基に付着させられた無反応形態で存在するかもしれない。保護基は次の反応工程に先だって除去され、反応物との反応に適した反応形態で官能化部位を遊離することができる。官能化部位の活性化形態は、好ましくは、求核試薬または求電子試薬である。より好ましくは、官能化部位は、カルボニル基を含有する求電子試薬である。あるいは、さらにより好ましくは、官能化部位は、アミンを含有する求核試薬である。
さらに好ましくは、官能化部位が求電子試薬である場合、官能化部位は活性化カルボン酸誘導体または無水物であってもよい。無水物は反応性官能化部位、および無水物の反応で遊離して官能化アシル基およびカルボキシル化官能化部位を作る、保護官能化部位を包含する。この適用のために、無水化学基は、2つの官能化部位を含有すると考えられるであろう。
【0021】
第2の態様において、本発明は、以下の工程:
a)鋳型の一つの官能化部位が少なくとも一つの反応物と反応すること
b)少なくとももう一度工程(a)を繰り返すこと
を包含する、鋳型を使用した液相組み合わせ合成の方法を特徴とする。
【0022】
官能化部位と反応物との反応は有機化学反応である。好ましくは、官能化部位が求電子試薬である場合、反応は求核アシル置換であろう。
化学反応によって形成される結合は、例えば、エステル[R1C(O)OR2]、チオエステル[R1C(O)SR2]、またはアミド[R1C(O)N(R2)R3]であってもよく、ここに、各々R1、R2、およびR3は同じかまたは異なる、環状または非環状であってもよく、例えば、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、エーテル、ヘテロ環、またはアリルであってもよい。官能化部位が求核基である場合、反応は、好ましくはアシル化反応であろう。好ましくは、化学反応によって形成された結合はアミドであろう。
好ましくは、化学合成は2つまたは複数の連続した反応工程を包含するであろう。好ましくは、各工程で一つの反応物は鋳型上の一つの官能化部位と結合を形成する。さらに、反応物は、さらなる反応物とのさらなる反応工程に加わるさらなる官能化部位を含有してもよい。
【0023】
各反応工程で、好ましくは、鋳型の一部は一連の反応物と個々に反応して、一連のn−修飾多官能化生成物を形成するであろう。
好ましくは、所望の生成物の未反応反応物および他の試薬からの分離は、次の反応工程に先だって以下の各反応で行われる。好ましくは、この分離は液相/液相抽出または固相/液相抽出である。液体/液体または固体/液体抽出のいずれかを促進するために、所望の生成物と未反応反応物との間に荷電または極性または疎水性に違いが存在することが好ましい。例えば、所望の生成物は荷電しておらず、一方、未反応反応物は荷電しているか、または、所望の生成物は荷電しているが、未反応反応物は荷電していない。反応混合物のpHの調整はこの荷電の違いを得るために必要かもしれない。
液体/液体抽出において反応混合物と混和しない液相は、次いで、反応混合物に添加される。例えば、反応溶液が疎水的および非極性である場合、特定の体積の極性水相が反応混合物に添加される。高度に極性でなければ、反応混合物中の中性の非荷電化合物は非極性の液相に可溶性であり、一方、荷電化合物は極性相に可溶性であろう。例えば、極性相は酸性または塩基性の水溶液であってもよい。2相を混合後、2つの液体は分離漏斗の使用または遠心/吸引のごとき標準的方法によって分離される。所望の生成物が添加した溶液、例えば、10%HCl水溶液に可溶性でない場合、抽出は洗浄してから行ってもよい。
【0024】
いくつかの具体例において、固体/液体抽出が所望の生成物を未反応反応物および副産物から精製するために使用できる。固体/液体抽出において、荷電または極性基を含有する固相マトリックスは、反応混合物中の極性または反対に荷電した化合物に結合し、一方、非荷電化合物または同じ荷電を有する化合物は結合しないであろう。あるいは、疎水性樹脂が抽出に使用される場合、非荷電で非極性の化合物は結合し、一方、荷電または極性の化合物は固相マトリックスに結合しないであろう。
固相支持体はその使用条件下で不溶性のいずれかの巨大分子であってもよく、それには結合試薬、反応物または触媒が付着することができ、または所望の生成物を排除するが未反応反応物は通過させる大きさの穴を含有する。固相支持体は、未反応反応物、所望の生成物または反応物または触媒を選択的に残すことができる限り、異なる物理的性質を有する異なる形態をとってもよく、異なる化学組成物からなっていてもよく、異なる化学組成物の混合物からなっていてもよい。固相支持体は、例えば、固体支持体の流れを完全に妨害するに十分な大きさの開口部を含有し、液相および液相中のいずれの可溶性化合物もその開口部を容易に通過できる遮蔽物の反対側に固相支持体をトラップすることによって、液相から容易に分離されるべきである。例えば、その遮蔽物はフィルター膜である。
【0025】
結合試薬、反応物または触媒が固相支持体に付着している場合、その支持体は多孔性または非多孔性であってもよい。固相支持体が未反応反応物を除去するため、または生成物を除去するために使用される場合、多孔性の程度は、その固相支持体の結合能力、固相支持体と反応物または生成物との相互作用の平衡化のために必要な時間、および、排水および洗浄工程に必要な時間に基づいて選択されるであろう。
好ましくは、除去または分離は1時間またはそれ以内で行われるであろう。より好ましい具体例においては、除去または分離は30分以内、15分以内または5分以内で行われるであろう。他の好ましい具体例において、除去または分離は3分以内または1分以内で行われるであろう。
未反応反応物から生成物を分離するために有用ないくつかの固体支持体は、化学および生化学の文献に記載されており、固体支持体が結合工程において使用される(温度、および溶媒組成を包含する)条件下で不溶性であり、使用される結合条件に対して実質的に化学的に不活性である限り、かかるいずれの支持体も使用されるであろう。
【0026】
第3の態様において、本発明は、鋳型を使用して上記方法を行うことによって形成される組み合わせライブラリーに関する。「組み合わせライブラリー」は、1つまたは複数のタイプのサブユニットからなる化合物の集合である。サブユニットは、求核化合物、アシル化試薬、芳香族化合物、ヘテロ環化合物、エーテル、アミン、カルボン酸、アミド、エステル、チオエステル、炭素−ヘテロ多重結合を含有する化合物、L−アミノ酸、D−アミノ酸、合成アミノ酸、核酸、糖、脂質、炭水化物を包含する、天然または非天然部分から選択されてもよい。
【0027】
組み合わせライブラリーの化合物は、数、順序、型式または修飾、化合物を形成している一つまたは複数のサブユニットの観点においてひとつまたは複数の様式で異なっている。あるいは、組み合わせライブラリーは、数、型式、またはRまたは官能基の位置に関して様々である「核分子」の集合またはセットといってもよく、それらは核分子からなる分子を含有、および/または同定する。化合物の集合は系統的様式で作成される。上記の発表された一つまたは複数の方法でお互いに異なるサブユニットの集合を系統的に作成する方法は、いずれも組み合わせライブラリーである。
かくして、鋳型は多くの分子を系統的に合成するために使用され、それらはその化学構造または組成において非常に変化に富んでおり、または、それらの化学構造または組成の小さな態様において様々である。鋳型は多数の薬剤候補分子を迅速に作成および開発し、および医学、農業、または基礎研究において有用な新規化合物を開発するためにも有用である。従って、本発明は、多数の薬剤候補物を任意に作成し、後にそれらの候補物をもっとも興味深い生物学的挙動を示すように最適化することにおいて有用である。
【0028】
鋳型および方法は、多様な構造を有する分子ライブラリーの自動化学合成における使用に容易に適用できる。かかる装置の一つが、1994年7月26日出願のブレナー、米国特許申請第08/281,194号に記載されており、本明細書に参照により取り込まれる。
本発明方法によって作成された組み合わせライブラリーは、ペプチドアナログを包含する薬理学的に活性な化合物についてスクリーニングしてもよい。薬理学的に活性とは、細胞受容体によるシグナル伝達、免疫応答の開始、中止、または調整、心機能、神経系機能、または他の臓器または臓器系の調整のごとき、生理的過程の機能化に影響するであろう化合物を意味する。薬理学的活性化合物は、感染過程に関与する内在性酵素の阻害、または、DNA/タンパク質相互作用またはタンパク質/タンパク質相互作用のごとき感染過程に関与する結合相互作用を妨害するかもしれない。さらに、薬理学的活性化合物は、細菌、ウイルス、または他の感染因子の活性を促進または阻害するかもしれない。薬理学的活性化合物は、疾病の効果を調整し、即ち、重症度を軽減させ、または癌、糖尿病、アテローム性動脈硬化症、高血圧、パーキンソン氏病、および他の病態のごとき疾病を治癒するかもしれない。薬理学的活性のスクリーニングは、当該分野においてよく知られている方法で行ってもよい。
【0029】
薬理学的活性化合物であることが示された化合物は、以下に詳細に記載するごとく治療用に投与するように処方されてもよい。
本発明方法によって作成された組み合わせライブラリーは、診断に有用な化合物についてもスクリーニングしてもよい。診断に有用とは、その化合物がヒトまたは動物における特別な疾病の存在を示すために有用でありうることを意味する。 本発明のさらにもう一つの態様は、インシトゥー(in situ)でEDCIと共に保護アミノ基を有するイミノ2酢酸を処理して保護イミノ2酢酸無水物を形成するという工程を包含する、鋳型を作成する方法である。アミン基は、例えば、BOCで保護されてもよい。さらに好ましくは、保護イミノ2酢酸は、1等量のEDCIで処理されるであろう。
本発明の鋳型は、液相化学反応における所望の生成物からの未反応反応物または触媒の分離を促進することにおいて特に有用である。本発明方法は、液相または固相/液相抽出において未反応反応物から容易に分離される、官能化生成物を合成するために鋳型を使用する。
【0030】
液相合成における鋳型の使用には多くの利点がある。例えば、鋳型の使用は単純な抽出法による未反応反応物および所望の生成物の分離を可能にする。従って、鋳型の使用は固相合成に見られる精製の容易さを可能にするが、反応物、および、固相合成またはポリマー連結液相合成において各々必要とされる不溶性固体支持体または可溶性ポリマー支持体のいずれかの間の共有結合の必要性を排除する。この共有結合を排除すること、および、固体支持体との共有結合を形成する官能化部位の存在の必要性によって、鋳型の使用は、中間体の精製、および固相合成またはポリマー連結液相合成よりも広い範囲の条件の使用を可能にする。従って鋳型は、反応および洗浄溶媒、反応物、保護基、および、かかる共有結合を開裂させるカップリング方法を包含する条件の使用を可能にする。これらの利点は、組み合わせライブラリーの自動化も促進する。
大きなポリマーなしに溶液中で反応を行うことから他の利点が生じる。例えば、鋳型を使用する合成は、化学反応の間最初の反応物の大きなポリマーへの付着を必要としないので、反応の間立体障害が少ないであろう。さらに、均質な溶液中での反応は、固相合成法に比較して広範囲の生成物を生じることができる。
【0031】
さらに鋳型のもう一つの利点は、均質な液相中でおこる反応の規模を拡大することが容易であることである。
鋳型の使用は、所望の生成物の合成の重要な工程で反応しなかった不反応生成物からの分離も促進する。鋳型を使用した合成において化学反応は溶液中でおこるが、未反応反応物は、液相/液相抽出または液相/固相抽出の使用によって生成物から容易に分離される。
さらに、生成物が液相中に存在する場合、反応完了は、一部を取り出してそれを、例えば、核磁気共鳴または非破壊分光学的方法によって解析することによりモニターできる。
さらに鋳型の使用は、固体支持体または可溶性ポリマーに対する反応非感受性リンカーを形成するために、反応物上に官能基を導入する潜在的必要性を排除する。
他の、および、さらなる対象、特徴および利点は、本発明の好ましい具体例の以下の記載から明らかであろう。
【0032】
図面の簡単な記載
図1は、鋳型の一般的構造を示す。図1の鋳型は一連の無水物に基づいた鋳型の代表である。
図2は、図1に図示された無水物鋳型がインシトゥーでジカルボン酸から作られ、3つの反応物と3段階反応で反応する一般的反応スキームを示す。
図3は、図2のスキームにおける一般群のいくつかを明示する反応スキームを示す。
図4は、表1に示す反応物A1ないし3を使用した、図3に示す反応スキームにおける反応1によって作られた反応生成物4Aないし4Cを示す。図4の化合物4Aは、N'−((タート−ブチルオキシ)カルボニル)−N−ベンジルイミノ二酢酸一アミドである。図4の化合物4Bは、N'−((タート−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(n−ブチル)イミノ二酢酸一アミドである。図4の化合物4Cは、N'−((タート−ブチルオキシ)カルボニル)−N−シクロヘキシルイミノ二酢酸一アミドである。
【0033】
図5は、図4に示す反応1の生成物4Aないし4Cが表2に示す反応物B1ないし3と反応した、図3に示す反応スキームにおける反応2によって作られた反応生成物5Aないし5Iを示す。図5の化合物5Aは、N'−((タート−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(4−セック−ブチルフェニル)−N−シクロヘキシルイミノ二酢酸二アミドである。図5の化合物5Bは、N'−((タート−ブチルオキシ)カルボニル)−N−シクロヘキシル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。図5の化合物5Cは、N'−((タート−ブチルオキシ)カルボニル)−N−シクロヘキシル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。図5の化合物5Dは、N'−((タート−ブチルオキシ)カルボニル)−N−ベンジル−N−(4−セック−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミドである。図5の化合物5Eは、N'−((タート−ブチルオキシ)カルボニル)−N−ベンジル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。図5の化合物5Fは、N'−((タート−ブチルオキシ)カルボニル)−N−ベンジル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。図5の化合物5Gは、N'−((タート−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(n−ブチル)−N−(4−セック−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミドである。図5の化合物5Hは、N'−((タート−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(n−ブチル)−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。図5の化合物5Iは、N'−((タート−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(n−ブチル)−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。
図6ないし図10は、図5に示す反応2の生成物5Aないし5Iが表3の反応物C1ないし3と反応した、図3に示す反応スキームにおける反応3によって作られた反応生成物6Aないし6AAを示す。図6の化合物6Aは、N'−ベンジルカルボニル−N−シクロヘキシル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。図6の化合物6Bは、N'−ベンゾイル−N−シクロヘキシル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。図6の化合物Cは、N'−エチルカルボニル−N−シクロヘキシル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。図6の化合物6Dは、N'−ベンジルカルボニル−N−ベンジル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。図6の化合物6Eは、N'−ベンゾイル−N−ベンジル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。図6の化合物6Fは、N'−エチルカルボニル−N−ベンジル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。図7の化合物6Gは、N'−ベンジルカルボニル−N−ベンジル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。図7の化合物6Hは、N'−ベンゾイル−N−ベンジル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。図7の化合物6Iは、N'−エチルカルボニル−N−ベンジル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。図7の化合物6Jは、N'−ベンジルカルボニル−N−(4−sec−ブチルフェニル)−N−シクロヘキシルイミノ二酢酸二アミドである。図7の化合物6Kは、N'−ベンゾイル−N−(4−sec−ブチルフェニル)−N−シクロヘキシルイミノ二酢酸二アミドである。図7の化合物6Lは、N'−エチルカルボニル−N−(4−sec−ブチルフェニル)−N−シクロヘキシルイミノ二酢酸二アミドである。図8の化合物6Mは、N'−ベンジルカルボニル−N−ベンジル−N−(4−sec−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミドである。図8の化合物6Nは、N'−ベンゾイル−N−ベンジル−N−(4−sec−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミドである。図8の化合物6Oは、N'−エチルカルボニル−N−ベンジル−N−(4−sec−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミドである。図8の化合物6Pは、N'−ベンジルカルボニル−N−(n−ブチル)−N−(4−sec−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミドである。図8の化合物6Qは、N'−ベンゾイル−N−(n−ブチル)−N−(4−sec−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミドである。図8の化合物6Rは、N'−エチルカルボニル−N−(n−ブチル)−N−(4−sec−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミドである。図9の化合物6Sは、N'−ベンジルカルボニル−N−シクロヘキシル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。図9の化合物6Tは、N'−ベンゾイル−N−シクロヘキシル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。図9の化合物6Uは、N'−エチルカルボニル−N−シクロヘキシル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。図9の化合物6Vは、N'−ベンジルカルボニル−N−(n−ブチル)−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。図9の化合物6Wは、N'−ベンゾイル−N−(n−ブチル)−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。図9の化合物6Xは、N'−エチルカルボニル−N−(n−ブチル)−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。図10の化合物6Yは、N'−ベンジルカルボニル−N−(n−ブチル)−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。図10の化合物6Zは、N'−ベンゾイル−N−(n−ブチル)−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。図10の化合物6AAは、N'−エチルカルボニル−N−(n−ブチル)−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。
【0034】
図11は、図3に示す反応スキームによって作られたさらなる反応生成物を示す。
図11の化合物7Aは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(3,4−ジメトキシフェネチル)イミノ二酢酸一アミドである。図11の化合物7Bは、N'−((タート−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(5−インダン)イミノ二酢酸一アミドである。図11の化合物7Cは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(4−メチルベンジル)イミノ二酢酸一アミドである。図11の化合物7Dは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(2−メトキシフェニル)イミノ二酢酸一アミドである。図11の化合物7Eは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(4−エタノールフェニル)イミノ二酢酸一アミドである。図12の化合物7Fは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(3,4−ジメトキシフェネチル)−N−(4−ブロモフェニル)イミノ二酢酸二アミドである。図12の化合物7Gは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(2−ベンジルカルボキシレート−エチル)−N−(3,4−ジメトキシフェネチル)イミノ二酢酸二アミドである。図12の化合物7Hは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(3,4−ジメトキシフェネチル)−N−(イソアミル)イミノ二酢酸二アミドである。図12の化合物7Iは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(3,4−ジメトキシフェネチル)−N−(4−フェノキシフェニル)イミノ二酢酸二アミドである。図12の化合物7Jは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(4−ブロモフェニル)−N−(2−メトキシフェネチル)イミノ二酢酸二アミドである。図12の化合物7Kは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(2−ベンジルカルボキシレート−エチル)−N−(2−メトキシフェネチル)イミノ二酢酸二アミドである。
【0035】
発明の詳細な記載
本発明は、化合物、および有機化合物の化学合成の方法に関する。
一つの好ましい具体例において、本発明は複数の官能化部位を有する鋳型を記載する。好ましくは、鋳型は求核試薬、アシル化試薬または求電子試薬で制御可能に官能化されうる3つの部位を含有し、少なくとも3つの可変領域を有するライブラリーの合成が可能である。
いくつかの好ましい具体例において、鋳型は構造的またはコンフォメーション的な片寄りを生じる構造を有していてもよい。他の好ましい具体例において、鋳型は対称的であるので、その鋳型はほとんど構造的またはコンフォメーション的に片寄りを生じない。
好ましくは、官能化部位の1つのみが反応工程の間に官能化されることを確実にするために、鋳型上の2つの官能化部位は最初の反応の間保護基によって保護されて最初の修飾鋳型を形成する。保護基は、官能化部位の基が、他の官能化部位を修飾するために用いられる化学反応に参加できないように保護された、官能化部位の基に共有結合する化学基である。保護基は、t−ブトキシカルボニル(BOC)、または9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)のごときペプチドまたはオリゴヌクレオチドの合成に伝統的に使用される保護基を包含する。さらに、保護基は保護された官能化部位の基が共有結合する同じ分子内の基を包含してもよく、例えば、無水物中の活性化アシル基は無水物中の他のアシル基の保護基として働く。反応は、通常の当業者に知られているごとく、例えば、BOCまたはFmocのごとく、窒素上にいくらでもある保護基に寛容であるべきである。より一般的には、鋳型の非保護官能化部位の反応を妨害しないいずれの保護基も使用されてよい。
保護基は官能化部位の非保護基の反応の間、官能化部位の基から脱着されるか、または、保護基は保護官能化部位の基の修飾に先だつ分離反応において除去されるかいずれでもよい。
【0036】
鋳型の一つの好ましい具体例は、図1に図示した一般的鋳型構造から由来する。特に好ましい具体例において、鋳型はN−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)イミノ二酢酸であろう。図1に示す鋳型は可動性であり、可変化のための1ないし3個の官能化部位を有し、使用を制限する固有の構造的またはコンフォメーション的片寄りをほとんど有さない。官能化部位は、カルボン酸基、カルボン酸基の誘導体、またはアミンである。好ましい具体例において、官能化基の一つは、ブトキシカルボニル(BOC)基で保護された2級アミンである。他の2つの官能部位の基は、例えば、インシトゥで1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDCI)で処理することによって、無水物に変換されたカルボン酸基である。
本発明のもう一つの好ましい具体例は、インシトゥでEDCIで保護されたアミン基を有するイミノ二酢酸を処理して保護されたイミノ二酢酸無水物を形成する工程を包含する、組み合わせ合成のための鋳型を作成する方法である。N−BOC−イミノ二酢酸から図1の鋳型を作成する方法は、以下の実施例1に記載する。
【0037】
もう一つの好ましい具体例において、本発明は以下の工程:
(a)鋳型の一つの官能化部位と少なくとも一つの反応物との反応
(b)少なくとももう一度の工程(a)の繰り返し
を包含する、2つまたは複数の官能化部位を有する鋳型を使用した液相組み合わせ合成の方法を特徴とする。
例えば、反応の最初のセットにおいて、鋳型を含有する反応混合物の分けられた部分は別々に最初の反応物A2・・・Anの一つと反応して、一連の最初の修飾生成物が得られ、各々は最初の官能化部位に同じかまたは異なるであろう官能基を含有する。鋳型の好ましい具体例を使用した好ましい反応スキームを図2に示す。さらに好ましい反応スキームを図3に示す。最初の修飾生成物の好ましい具体例を図4に示す。いくつかの例において、鋳型の2つまたは複数の部分が同じ反応物と反応してもよい。しかしながら、鋳型の各部分と反応した最初の各反応物がただ一つであれば、最初の修飾された生成物の数は最初の反応物の数と同じである。
【0038】
次に、最初の修飾された各生成物は分割され、一連の2番目の反応物B2・・・Bnの一つと反応し、最初の官能基および2番目の官能基の可能なすべての組み合わせ、即ち、A11、A12、A13・・・Annを包含する、一連の2番目の修飾された生成物が得られる。2番目の修飾された生成物の好ましい具体例を図5に示す。いくつかの例において、一連の2番目の反応物のうち2つまたは複数のものが同一であろう。しかしながら、最初の各反応物がただ一つであって、2番目の各反応物が他の2番目の反応物と異なる場合、2番目の修飾された生成物の数は、2番目の反応物の数をかけた最初の反応物の数であろう。
次いで、2番目の修飾された各生成物は分割され、3番目の反応物、C1・・・Cnの一つと反応し、一連の3番目の修飾された生成物を得ることができる。3番目の修飾された生成物の好ましい具体例を図6ないし図10ならびに図11および図12に示す。図6ないし図10は、鋳型の好ましい具体例を使用して合成された化合物の組み合わせライブラリーの好ましい具体例における化合物も代表する。
最初の各反応物が他の最初の各反応物と異なる場合、2番目の各反応物は他の2番目の各反応物と異なり、3番目の各反応物は他の3番目の各反応物と異なり、3番目の修飾された生成物の数は、最初の反応物の数に2番目の反応物の数をかけ、3番目の反応物の数をかけた数であろう。例えば、最初の官能物の数が3である場合、2番目の反応物の数は3であり、3番目の反応物の数は3であり、組み合わせライブラリーの生成物の数は3x3x3=27であろう。さらに、ライブラリーは3x3x3ライブラリーとして表されるであろう。ライブラリーの大きさは各反応工程での反応物の数を増大させることによって増大させることができる。
【0039】
さらに、鋳型がさらなる官能化部位を含有するか、または反応物の一つまたは複数がさらなる官能化部位を含有する場合、さらなる反応工程がだんだん大きな組み合わせライブラリーを生じることができる。
鋳型の好ましい具体例を用いて行われる好ましい一連の官能化反応において(無水物および保護された2級アミン官能化部位を包含する対称的分子)、最初の反応は無水物の官能化部位の一つのアシル基の求核置換反応であろう。鋳型のこの具体例における無水基は求核置換反応に感受性のある一つのアシル基を含有する。求核置換の間、求核試薬は無水物の一つのアシル基を攻撃し、2番目のアシル基を移動させ、カルボン酸基として残す。従って、その反応は、結果として最初のアシル化官能化部位の官能化、および2番目のカルボン酸官能化部位(−COH)の遊離を同時に引き起こす。求核試薬は好ましくはアルコール、アミンまたはチオールであろう。
2番目の反応工程において、2番目の反応物、好ましくはアルコール、アミン、チオールまたは求核試薬は、遊離カルボン酸と反応してカルボン酸を、例えば、アミド、エステル、チオエステル、または他のカルボン酸誘導体に転換する。例えば、カルボン酸はジイソプロピルエチルアミンおよびPyBOPの存在下で1級アミンと反応してアミドを形成してもよい。
2番目の反応工程に引き続いて保護基が2級アミンから除去され、次いで、2級アミンは、例えば、ジイソプロピルエチルアミンおよびPyBOPの存在下カルボン酸と反応してアミドを形成することができる。
かくして、鋳型の官能化のために直交する保護基は必要とされず、4つの化学工程のみが鋳型のこの具体例のN多様化のために必要とされる(図2)。
表1は、鋳型と共に3x3x3組み合わせライブラリーの合成において使用された反応物を示す。
【0040】
【表1】
Figure 0003819092
【0041】
表2は、組み合わせライブラリーの合成において使用されたさらなる反応物を示す。これらの反応物の使用は5x5x5x組み合わせライブラリーを作成する。
【0042】
【表2】
Figure 0003819092
【0043】
さらにより好ましい具体例において、最初の反応物は表1に示す反応物群A1ないしA3およびB1ないしB3、および、表2に示すA1ないしA5およびB1ないしB5から選択されるであろう。このさらにより好ましい具体例において、2番目の反応物は表1に示す反応物群A1ないしA3およびB1ないしB3、および、表2に示すA1ないしA5およびB1ないしB5から選択されるであろう。さらに、この具体例において、3番目の反応物は表1に示す反応物群C1ないしC3、および、表2に示すC1ないしC5から選択されるであろう。
さらにより好ましい具体例において、最初の反応物は表1に示す反応物A1ないしA3から選択され、2番目の反応物は表1に示す反応物B1ないしB3から選択され、3番目の反応物は表1に示す反応物C1ないしC3から選択されるであろう。
【0044】
さらに、2番目のより好ましい具体例において、最初の反応物は表2に示す反応物A1ないしA5から選択され、2番目の反応物は表2に示す反応物B1ないしB5から選択され、3番目の反応物は表2に示す反応物C1ないしC5から選択されてもよい。
各工程で、同じ遊離官能性は、中間体、および、開始物質、反応物、試薬、および反応副生成物から期待される生成物の、単純な液体/液体または固体/液体抽出による単離および精製に使用されてもよく、反応効率にかかわらず高純度(≧90−95%)の物質を提供する。
さらに、抽出条件は様々であり、2相間の所望の生成物および未反応反応物の分布を変化させる。条件は未反応反応物からの所望の生成物の最大の分離を提供するように最適化されてもよい。これらの変化は、例えば、pH、疎水性、イオン濃度、温度の変化を包含してもよい。
【0045】
例えば、反応がカルボン酸を遊離する場合、EDCIのごとき正に荷電した試薬およびその副産物は、反応混合物を10%HClに溶解することによって酸性化することにより除去できる。正に荷電した化合物は水相に可溶性であり、一方、このpHでは中性であるカルボン酸生成物は、非極性反応溶媒相に可溶性である。最初の反応物が1級アミンである場合、最初の未反応反応物は酸性化された水相に可溶性であり、酸抽出は所望の生成物の精製を行うのに十分である。
最初の反応物が酸性pHで中性である求核試薬(例えば、R1OH、R1SH、またはR1−Met)である場合、酸洗浄に続いて、次いで、最初のカルボン酸修飾鋳型が最初の未反応中性反応物から、10%NaOH水溶液へのカルボン酸の抽出により分離できる。次いで、精製物は再酸性化およびエタノール酢酸またはCH2Cl2への抽出によって単離できる。
【0046】
2番目の反応物と鋳型の反応に続いて、未反応反応物および副産物から2番目の修飾鋳型精製物を精製するために酸/塩基抽出が使用できる。例えば、2番目の反応物が中性の求核試薬である場合、所望の生成物からの中性の反応物のさらなる精製は、2番目の修飾鋳型のN−BOCの脱保護で2級アミンが得られ、次いで、得られた2級アミンの水性の酸抽出により容易に行うことができる。2番目の反応物が1級アミンである場合、保護2級アミンを包含する生成物は希酸性水溶液および希塩基性水溶液のどちらでも中性であるので、所望の生成物は酸/塩基洗浄によって精製できる。
好ましくは、カルボン酸である3番目の反応物との反応に続いて、いくつかの例において生成物は、正に荷電した試薬および負に荷電した3番目の反応物から酸/塩基洗浄によって精製されてもよい。
【0047】
上記の最初の実施例は通常の液体/液体抽出を入れているが、固体支持体イオン交換樹脂、カラム、またはパッドを用いた同様の結果が、単一のバッチ、カラム、または濾過法による固体/液体抽出を効率的にするために使用されている。さらに、分離は、カポラル・エル・エイチ(Caporale, L. H.)、米国第08/483,143号に記載のごとき逆相固相合成方法を使用して行われてもよい。一つの2級アミン保護基は容易に変化し、開始物質および反応副産物を除去するために選択、使用された液体/液体、または液体/固体抽出方法に対する感受性を適応させることができる。
【0048】
各反応工程からの生成物のいくつかを精製するのに適している固相支持体が、バイオラッド(Biorad)、ファルマシア・ファイン・ケミカルズ(Pharmacia Fine Chemicals)(ウプサラ、スウェーデン;ピスカタウェイ、ニュージャージー)、シグマ・ケミカル・カンパニー(Sigma Chemical Company)(セントルイス、ミズーリ)、3M(セントポール、ミネソタ)を包含する様々なところから市販されている。例えば、過剰の反応物が陰イオンである場合、陰イオン交換樹脂が過剰の反応物を結合させるために使用できる。陰イオン交換樹脂の例として、官能基R−CH2+(CH33を有するAG−1およびAG MP−1樹脂、官能基R−CH2(CH24OH)N+(CH33を有するAG−2樹脂、およびアクリルマトリックス上に官能基R−CH2+H(CH32を有するAG−4樹脂、官能基R−CH2+H(CH32を有するAG−3樹脂、官能基R−N+H(CH33およびR−N+(CH3224OHを有するバイオレックス5(Biorex5)樹脂、官能基ジエチルアミノエチル(DEAE)を有する樹脂、および4級アンモニウム基N+(CH33(Q)を有する樹脂を包含する。さらにもう一つの例は、4級アンモニウム官能基を含有するエンポア(EmporeTM)抽出ディスクである。
【0049】
陽イオンである過剰の反応物は陽イオン交換樹脂の使用により結合除去できる。陽イオン交換樹脂の例は、官能基R−SO3 -を有するS、AG50W、およびAG−MP50樹脂、官能基R−COO-を有するバイオレックス70、およびCM樹脂、エンポア陽イオン交換ディスク(スルホン酸官能基を含有する)、および高度の選択性を有する多価陽イオンを除去できるキレート樹脂を包含する。キレート樹脂の例は、官能基R−CH2N(CH2COO-2を含有するケレックス(Chelex)100である。
反応の中性生成物から陽イオンおよび陰イオンのどちらも除去したい場合(例えば、生成物を「脱塩する」場合)、陰イオン的および陽イオン的官能基をどちらも含有する樹脂を使用できる。かかる樹脂の例は、R−SO3 -、およびR−CH2+(CH33基を含有するAG501−X8およびバイオレックスMSZ501型樹脂のごとき混合ベッド型樹脂を包含する。「イオン妨害」樹脂AG11A8のごとき弱い陽イオンおよび陰イオンを有する樹脂は、当業者によって使用されているようにして、塩と樹脂のごとき弱い陰イオンの異なる親和性によって、陰イオンおよび陽イオンを含有する生成物の「脱塩」に使用できる。
【0050】
過剰の反応物から生成物を分離するために、クロマトグラフィーに共通に使用される他の物質が反応試験管中に導入できる。例えば、条件は当業者によって調整でき、逆相クロマトグラフィーに使用される樹脂は、過剰の反応物から生成物を分離するために生成物または反応物と結合することができる。さらに、当業者による条件の調整は、例えば、シリカ上の順相クロマトグラフィーの使用によって極性の低い化合物または極性の高い化合物の選択的結合を可能にする。
さらに、生成物または過剰の反応物二特異的に結合する親和性マトリックスが使用されてもよい。市販の親和性マトリックスの例は、チオール基に結合する有機水銀基を含有する樹脂、またはシス−ヒドロキシル基のごとき基を含有する化合物を吸着するボロネート残基を有するマトリックスを包含する。
【0051】
COMBISYNマトリックス装置における特に有用なもう一つの好ましい具体例において、反応混合物は2つの液相が分離するワークステーションに移される。例えば、移動は、反応試験管からワークステーションへの反応混合物のくみ出しによって、または自動または手動の反応試験管のワークステーションへの移動によって行われてもよい。未反応反応物を含有する液相は除去され、または、所望の生成物を含有する液相は回収することができる。次いで、回収工程の後、所望の生成物を含有する液相は反応試験管へ戻すことができる。
回収工程が液相の体積を増大させた場合、またはそうでなければ、液相の体積を減少させることが所望される場合、液相の体積は、例えば、空気またはN2の蒸気下での乾燥のごとき、エバポレーション的方法で減少させることができる。
【0052】
3番目の好ましい具体例において、本発明は、2つまたは複数の官能化部位を有する鋳型を使用した組み合わせ合成の好ましい方法によって作成された組み合わせライブラリーを特徴とする。より好ましい具体例において、そのライブラリーは図6ないし図10に示す化合物A−AAまたは表2に示す反応物を使用して形成される化合物からなるであろう。
ライブラリーの化合物は鋳型によって提供される共通の足場(Scaffold)基を含有するであろう。「足場」基はライブラリー中の化合物のすべてに共有の化学基または核分子であり、それに他の官能基がライブラリーの合成の間に添加されている。官能基はお互いに同じかまたは異なっていてもよい。ライブラリーの化合物は、医薬品、または、家畜の薬剤、診断試薬、殺虫剤、除草剤、新規物質、または他の生物学的活性を有する化合物のごとき他の有用な化学物質の発見に関してスクリーニングすることができる。
【0053】
本明細書において使用する場合、「アルキル」という語は、脂肪族炭化水素基または化合物、好ましくは分枝していないかまたは分枝している飽和炭化水素をいう。アルキル基は、所望により、かかる鎖に共通に付着する1つまたは複数の化学基または官能化部位、好ましくは、ヒドロキシル、ブロモ、フルオロ、クロロ、ヨード、メルカプト、または、チオ、シアノ、アルキルチオ、ヘテロシクロ、アリル、ヘテロアリル、カルボキシル、カルボアルコイル、アルキル、アルケニル、ニトロ、アミノ、アルコキシル、アミド等で置換されてもよい。アルキル基は環状または非環状であってもよい。アルカンはアルキル基を含有する化合物である。
「アリル」基は環の炭素に直接付着した置換基を有する芳香族である。アリル基は、かかる化合物に共通に付着する、ヒドロキシル、ブロモ、フルオロ、クロロ、ヨード、メルカプト、または、チオ、シアノ、アルキルチオ、ヘテロシクロ、アリル、ヘテロアリル、カルボキシル、カルボアルコイル、アルキル、アルケニル、ニトロ、アミノ、アルコキシル、アミド、スルホニル等のごとき1つまたは複数の官能化部位で置換されてもよい。
「ヘテロ環」は、炭素原子および少なくとも1つの他の型の原子、例えば、窒素、酸素、またはイオウで形成される環を包含する。ヘテロ環は芳香族または飽和であってもよい。
「アルコキシル」という語は、Rが上記定義のメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、イソ−ブトキシまたはtert−ブトキシ等のごときアルキルである−OR基を示す。
「環状分子」は、少なくとも一つの環を形成する化学部分を有する分子である。環は、3つまたはそれ以上の原子を含有してもよい。分子は1つ以上の環部分を含有してもよく、環部分は同じかまたは異なってもよい。
「アリル」基は、少なくとも一つの芳香環を含有する基である。
「非環状」基は環構造を含有しない。しかしながら、その分子は直鎖または分枝であってもよい。
【0054】
炭素ヘテロ多重結合は、炭素原子と第2の型の原子の間の多重結合である。炭素ヘテロ多重結合の例は、炭素窒素二重結合、炭素窒素三重結合、炭素イオウ二重結合、または炭素酸素二重結合である。炭素酸素二重結合を含有する化合物の例は、カルボン酸、ケトン、アルデヒド、アミド、エステル、およびチオエステルである。
好ましくは合成は自動化されるであろう。合成の「自動化」方法は、自動制御装置が少なくとも一つの反応物を1つ以上の反応試験管へ配達し、別々の各反応試験管中で同時に平行して多くの反応を行うために使用されるものである。配達された各反応物は同じかまたは異なる反応物であってもよい。「自動制御装置」は、反応物を各反応試験管に配達するために手動の操作を必要としないものである。配達は、入れ物から反応試験管への反応物の物理的移動である。好ましくは、同時反応の数は2以上100以下であろう。より好ましくは、同時反応の数は8またはそれ以上の反応であろう。さらに、2組または複数組の同時反応は、化合物のライブラリーの化学合成における自動化「反応工程」の一部として行うことができる。異なる同時反応は同じかまたは異なる開始時間であってもよい。
【0055】
薬理学的化合物のスクリーニング
本発明の組合わせライブラリーは薬理学的に活性な化合物についてスクリーニングされてもよい。個々の細胞受容体または個々の細胞受容体の機能部分に結合する(および、さらに受容体機能を阻害できてもよい)組み合わせライブラリー化合物が同定されてもよい。
結合して細胞受容体のシグナル伝達経路を修飾する可能性について試験された因子を同定するための一つのかかる方法は以下の通りである。その方法は、本発明の組み合わせライブラリーからの少なくとも一つの化合物を細胞受容体の機能部分を構成するタンパク質に組み合わせライブラリー化合物が細胞受容体の機能部分に結合するために十分な時間曝露すること、非結合化合物を除去すること、細胞受容体の機能部分に結合した化合物の存在を測定すること、それによって細胞受容体シグナル伝達経路を修飾する能力について試験された化合物を同定することを包含する。
【0056】
かかる受容体結合分子の単離において行われるこのアプローチを用いた一つの方法は、組み合わせライブラリーの分子またはその一部の、寒天、または、プラスチックビーズ、マイクロタイターウェル、ペトリ皿、または、例えば、ナイロンまたはニトロセルロースからなる膜のごとき固体マトリックスへの付着、および、引き続いて、付着した組み合わせライブラリー分子の潜在的な組み合わせライブラリー分子結合化合物または化合物類の存在下でのインキュベーションを包含する。かかる固体支持体への付着は、直接、または、固体支持体に直接結合した組み合わせライブラリー化合物特異的抗体を介してでもよい。インキュベーション後、非結合化合物を洗浄除去し、因子結合化合物を回収する。この方法を使用することにより、受容体結合活性について多くの型の分子が同時にスクリーニングされるかもしれない。
【0057】
医薬的投与
治療的に使用される場合、本発明の組み合わせライブラリーから単離された化合物は、好ましくは生理学的に許容される担体と共に投与される。その化合物は医薬上許容される塩(即ち、化合物がその効果を発揮することを妨害しない無毒の塩)として調製することができる。
医薬上許容される塩は、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、スルホン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩およびカイニン酸塩(quinate)のごとき酸付加塩であってもよい(例えば、上記PCT/US92/03736、参照)。かかる塩は塩酸、硫酸、リン酸スルファミン酸、酢酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、マロン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、シクロヘキシルスルファミン酸およびカイニン酸のごとき酸を使用して作ることができる。 医薬上許容される塩は標準的技術によって調製できる。例えば、化合物の遊離塩基形態を最初に、適当な酸を含有する水溶液または水性アルコール溶液のごとき適当な溶媒に溶解する。次いで、塩は溶液のエバポレーションによって単離される。もう一つの例において、塩は有機溶媒中の遊離塩基および酸の反応によって調製される。
【0058】
化合物の投与を促進するため、例えば、化合物の溶解性を増加させるために担体または賦形剤を使用することができる。担体および賦形剤の例は、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、様々な糖、または様々な型のでんぷん、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油、ポリエチレングリコール、および生理学的に同調できる溶媒を包含する。化合物または医薬組成物は、静脈内、腹腔内、皮下、および筋肉内;経口的、局所的、または経粘膜的を包含する異なる経路で投与できる。
注射用に、本発明因子は水溶液、好ましくは、ハンクス溶液(Hanks's solution)、リンゲル溶液(Ringer's solution)、または、生理食塩緩衝液のごとき生理学的に同調できる緩衝液中に処方されてもよい。かかる経粘膜投与のためには、障壁を透過するために適当な浸透剤がその処方中に使用される。かかる浸透剤は一般的に当該分野において知られている。
【0059】
本発明の実施について本明細書中に開示される、系統的投与に適切な剤型で化合物を処方するために医薬上許容される担体の使用は、本発明の観点内にある。担体の好ましい選択および適切に行われる実施と共に、本発明の構成物、詳細には溶液として処方されたものは、静脈注射のごとく非経口的に投与されてもよい。化合物は、当該分野によく知られた医薬上許容される担体を使用して、経口投与に適した剤型で容易に処方することができる。かかる担体により、本発明化合物を錠剤、ピル、カプセル、液体、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液等として、治療されるべき患者が経口的に摂取できるように処方できる。
細胞内に投与されるべき因子は、通常当業者によく知られた技術を使用して投与されてもよい。例えば、かかる因子をリポソーム中に封じ込め、次いで、上記のごとく投与してもよい。リポソームは水性の内部を有する球形の脂質二重膜である。リポソーム形成の時点で水溶液に存在するすべての分子が水性の内部に取り込まれる。リポソームの内容物は外部の微細環境から保護され、リポソームは細胞膜と融合するので、効果的に細胞質内へ輸送される。さらに、多くの小さい有機分子は疎水性なので、直接細胞内へ投与されてもよい。
【0060】
本発明における使用に適した医薬組成物は、所望される目的を達成するために有効な量の活性成分が含有される組成物を包含する。有効量の決定は、当業者の能力範囲であり、特に、本明細書中に提供される詳細な開示の範囲である。
本発明の医薬組成物は、既知の方法、例えば、通常の混合、溶解、顆粒化、糖衣錠製造、粉に引く、エマルジョンにする、カプセルにする、トラップする、または、凍結乾燥するといった方法で製造されてもよい。
非経口投与のための医薬処方は、水溶性形態の活性化合物の水溶液を包含する。さらに、活性化合物の懸濁液が適当な油性注射懸濁液として調製されてもよい。適切な親油性溶媒または担体は、ゴマ油のごとき脂肪油、または、オレイン酸エチルまたはトリグリセリドのごとき合成脂肪酸エステル、または、リポソームを包含する。水性注射懸濁液は、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトール、またはデキストランのごとき懸濁液の粘稠性を増加させる物質を含有してもよい。所望により、懸濁液は適切な安定剤または化合物の溶解性を増加させ高濃度の溶液の調製を可能にする試薬を含有してもよい。
【0061】
経口的使用のための医薬調製物は、例えば、活性化合物を固体の賦形剤と組み合わせ、所望により、得られた混合物をすりつぶすこと、および、適切な補助剤を添加した後、顆粒混合物に加工することによって得ることができ、所望であれば、錠剤または糖衣錠核を得ることができる。適切な賦形剤は、詳細には、乳糖、ショ糖、マンニトール、またはソルビトールを包含する糖のごとき充填剤、例えば、トウモロコシでんぷん、小麦でんぷん、米でんぷん、ジャガイモでんぷん、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、および/または、ポリビニルピロリドン(PVP)のごときセルロース調製物である。所望であれば、交叉結合したポロビニルピロリドン、寒天、または、アルギン酸またはアルギン酸ナトリウムのごときその塩のごとき崩壊剤を添加してもよい。
【0062】
糖衣錠核は適切なコーティングで提供される。そのためには濃縮された糖溶液が使用されてもよく、それは、所望により、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポルゲル、ポリエチレングリコール、および/または、二酸化チタン、うるし溶液、および適切な有機溶媒または溶媒混合物を含有していてもよい。活性化合物の薬用量の異なる組み合わせを同定または特徴づけるために、染料または色素が錠剤または糖衣錠コーティングに添加されてもよい。
【0063】
経口的に使用することのできる医薬調製物は、ゼラチンから作られたプッシュフィット(push-fit)カプセル、同様に、ゼラチンおよびグリセロールまたはソルビトールのごとき可塑剤で作られた閉じたカプセルを包含する。プッシュフィットカプセルは、乳糖、でんぷんのごとき結合剤、および/または、タルクまたはステアリン酸マグネシウムのごとき潤滑剤、および、所望により安定剤との混合物中に活性成分を含有することができる。軟カプセル中に、活性化合物が、脂肪油、液体パラフィンまたは液体ポリエチレングリコールのごとき適切な液体中に溶解または懸濁されていてもよい。さらに、安定剤が添加されてもよい。
本発明方法を使用した化合物について、細胞培養および動物モデルから最初に治療上の有効量を予測することができる。例えば、薬用量は、動物モデルにおいて循環濃度範囲を達成するように定めることができ、それは細胞培養において決定されるごときIC50を包含する。かかる情報はヒトにおいて有用な薬用量をより迅速に決定するために使用できる。
【0064】
好ましい生理学的担体は、PBTE:D5Wである。PBTEは、無水エタノール中の3%w/vベンジルアルコール、8%w/vポリソルベート80、および、65%w/vポリエチレングリコール(MW=300ダルトン)の溶液からなる。PBTE:D5Wは、水中5%デキストランの溶液で1:1に希釈されたPBTEからなる。
疎水性化合物の使用は、化合物を担体と組み合わせてその化合物の溶解性を増加させること、および、若干多い1日薬用量よりむしろ少ない1日薬用量をしばしば使用するごとき、異なる技術によって促進することができる。例えば、上記方法によって、または、時間間隔を制御するため、または連続投与を達成するためにポンプを使用することによって、組成物を短時間間隔で投与できる。適切なポンプは市販されている(例えば、アルザ(Alza)社製のアルゼット(ALZET)ポンプ、および、バード・メドシステムズ(Bard MedSystems)社製のバード移動性PCA(BARD ambulatory PCA)ポンプ)。
【0065】
好ましい薬用量は、治療している疾病の型、使用する個々の組成物、および、患者の大きさおよび生理学的状態のごとき様々な因子に依存する。もし活性部分の血漿レベルが治療効果を維持するのに十分であるならば、薬剤はめったに配達されない可能性がある。
薬剤の薬用量に影響する可能性のある因子は体重である。薬剤は、0.02ないし25mg/kg/日、好ましくは0.02ないし15mg/kg/日、もっとも好ましくは0.2ないし15mg/kg/日の範囲の薬用量で投与されるべきである。あるいは、薬剤は0.5ないし1200mg/m2/日、好ましくは0.5ないし150mg/m2/日、もっとも好ましくは5ないし100mg/m2/日で投与されうる。血漿レベルの平均は、50ないし5000μg/ml、好ましくは50ないし1000μg/ml、もっとも好ましくは100ないし500μg/mlであるべきである。薬剤の薬理学的有効濃度が対象部位に到達すれば、血漿レベルは減少するかもしれない。
本明細書中において、我々は、各工程で一つのかかる簡単な精製手順を実施する一般的、または鋳型を使用する、組み合わせライブラリーの高純度液相平行合成を詳述する。
【0066】
【実施例】
実施例1:組み合わせライブラリーの合成における鋳型の使用
27個を有する3x3x3マトリックスとして構成された27メンバー組み合わせライブラリーを、図3に示す鋳型を使用して図4のスキームに従って合成した。
本明細書中に使用する場合、EDCIは、塩酸1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドをいう。PyBOPという語は、ヘキサフルオロリン酸ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−ピロリジノホスホニウムをいう。EtOAcは酢酸エタノールをいう。DMFはN,N−ジメチルホルムアミドをいう。i−Pr2NEtはN,N−ジイソプロピルイソアミンをいう。
【0067】
期待されるライブラリーの各メンバーは、反応効率に関わりなく、あらかじめ最適化を行うことなしに5ないし60mgの範囲の量で精製形態(≧90−100%)で得られた。N−BOC−イミノ二酢酸の、無水物1へのインシトゥでの終結(1等量のEDCI、DMF、25℃、1時間)に引き続いて、3つのR1NH2の1つと処理する(1等量、DMF、25℃、20時間、84−86%)ことによって、明らかに一アミドが得られ、それは、未反応R1NH2、EDCI、およびその反応副産物を除去するための簡単な酸抽出によって精製された。図1に示す鋳型を使用した最初の1級アミンでの誘導体化は、所望の生成物を慎重に水性塩基溶液にすることが純粋な生成物を単離するために必要ではないことを、十分効果的に証明した。この最初の官能化における中性求核試薬(R1OH、R1SH、R1−Met)の使用の例において、10%塩酸水溶液中に溶解することによってカップリング試薬(EDCI)およびその副産物を除去し、中性反応物の除去のために10%NaOH水溶液中へ生成カルボン酸を抽出し、次いで、生成物の単離のために再び酸性化してEtOAcまたはCH2Cl2中へ抽出することによって精製は効果的に行われた。3つの1アミドは各々3つに分割され、少量ずつ達成目的のために残された。各々の3つの等量部分を3つのR2NH2(1等量、およびPyBOP(1等量、2等量i−Pr2NEt、DMF、20℃、25時間、65−99%))で処理して9つの2アミドが得られ、それを未反応のR2NH2、PyBOPおよび反応副産物の酸および塩基抽出によって効果的に精製した。2番目の官能化における中性求核試薬(R2OH、R2SH、R2−Met)の使用の例において、所望の生成物からの中性反応物のさらなる精製は、N−BOC脱保護および得られた2級アミンの水性酸抽出で容易に行われた。2番目の官能化およびN−BOC脱保護(4N HCl、ジオキサン、25℃、45分間)に引き続いて、PyBOPの存在下での各アミンの3つの等量部分のR3CO2H(1等量)との反応(1等量、3等量i−Pr2NEt、DMF、25℃、20時間16−100%)により27個が得られ、それを、未反応開始物質、試薬、および反応副産物を除去するための水性の酸および塩基抽出によって精製した。27個の全体の収率は、3つの誘導体化について平均61%の9ないし84%の範囲であった。重要なことには、個々の収率に関わりなく、すべての中間体および最終産物は≧90%純粋であり、もっとも高くは>95%純粋であった。最適化しなくても、最初の実験でほとんどの最終ライブラリー生成物は、さらに精製することなくスクリーニングのための直接使用に適している優れた純度レベル(≧95%)で個々に同定された試料として、32−60mgの量が得られた。
【0068】
各反応型のマトリックスの特徴化、自動化合成、さらなる組み合わせ化学ライブラリー鋳型、および、化学ライブラリーの液相合成へのさらなるアプローチと共に、広く標的とされるライブラリーを使用した反応スキームは、本発明の観点内にある。
[31]
【0069】
実施例2:N−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)イミノ二酢酸一アミドの調製のための一般的方法
DMF(15ml)中のN−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)イミノ二酢酸(0.349g、1.50ミリモル)の溶液をEDCI(0.294g、1.54ミリモル)で25℃で処理した。混合物を25℃で1時間撹拌し、1級アミン(R1NH2、1等量)を添加し、次いで、その溶液を25℃で20時間撹拌した。反応混合物を10%HCl水溶液(60ml)に注ぎ、酢酸エタノール(100ml)で抽出した。有機層を10%HCl(40ml)および飽和NaCl水溶液(2x50ml)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、減圧下濃縮して純粋なN−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)イミノ二酢酸一アミドを得た。以下の結果がこの反応の3つの生成物について得られた。
【0070】
N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−ベンジルイミノ二酢酸一アミド(図4の化合物4A):417mg(86%);1HNMR(CD3OD、300MHz)δ7.28(m、SH)、4.40(br s、2H)、4.04、4.01、3.98および3.93(4つのs、全4H)、1.40および1.32(2つのs、全9H);FABHRMS(NBA)m/e323.1615(M+H+、C162325の計算値は323.1607である)。
【0071】
N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(n−ブチル)イミノ二酢酸一アミド(図4の化合物4B):362mg(84%);1HNMR(CD3OD、300MHz)δ4.04および4.00(2つのs、全2H)、3.92および3.89(2つのs、全2H)、3.22(m、2H)、1.55−1.31(m、4H)、1.42(s、9H)、0.95−0.89(m、3H);FABHRMS(NBA)m/e289.1769(M+H+、C132525の計算値は289.1763である)。
【0072】
N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−シクロヘキシルイミノ2酢酸1アミド(図4の化合物4C):402mg(85%);1HNMR(CD3OD、300MHz)δ4.03および3.99(2つのs、全2H)、3.90および3.87(2つのs、全2H)、3.68(m、1H)、1.90−1.20(m、10H)、1.42(s、9H);FABHRMS(NBA)m/e315.1928(M+H+、C152725の計算値は315.1920である)。
【0073】
実施例3:2番目の誘導体化のための一般的方法
各N−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)イミノ二酢酸一アミドを無水DMF(20ml/ミリモル)に溶解し、3つの別々のバイアルに3つの等量部分に分割した。各溶液を3つの1級アミン(R2NH2、1等量)のうちの1つ、ジイソプロピルエチルアミン(2等量)、およびPyBOPで処理した。溶液(20ml DMF/ミリモル)を25℃で20時間撹拌した。混合物を10%HCl水溶液に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機層を10%HCl、飽和NaCl水溶液、5%NaHCO3水溶液、および飽和NaCl水溶液で洗浄した。有機層を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、減圧下濃縮して2アミドを得た(65−99%)。以下の結果がこの反応の各生成物について得られた。
【0074】
N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(4−セック−ブチルフェニル)−N−シクロヘキシルイミノ二酢酸二アミド(図5の化合物5A):198mg(99%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ9.60(m、1H)、7.63(d、J=8.0Hz、2H)、7.15(d、J=8.0Hz、2H)、6.61およ5.80(2つのm、全1H)、4.03および3.95(2つのs、全2H)、3.90および3.84(2つのs、全2H)、2.57(m、1H)、2.0−1.55(m、8H)、1.45および1.41(2つのs、全9H)、1.22(d、J=6.9Hz、3H)、0.82(t、J=7.2Hz、3H);FABHRMS(NBA)m/e446.3005(M+H+、C254034の計算値は446.3019である)。
【0075】
N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−シクロヘキシル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミド(図5の化合物5B):135mg(88%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ7.98(m、1H)、6.99および6.82(2つのm、全1H)、3.84および3.79(2つのs、全4H)、3.47(t、J=5.9Hz、2H)、3.43および3.39(m、2H)、3.34(s、3H)、1.92−1.15(m、10H)、1.43(s、9H);FABHRMS(NBA−CsI)m/e518.1647(M+Cs+、C193535Csの計算値は518.1631である)。
【0076】
N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−シクロヘキシル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミド(図5の化合物5C):197mg(82%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ7.90および6.85(2つのt、全1H)、7.78および6.78(2つのd、全1H)、7.26(m、J=10H)、4.26(m、1H)、3.95、3.94、3.93および3.91(4つのs、全4H)、3.72および3.70(2つのs、全2H)、3.15(m、1H)、1.92−1.61(m、4H)、1.40および1.33(2つのs、全9H)、1.29−1.21(m、6H);FABHRMS(NBA−CsI)m/e626.2023(M+Cs+、C293934Csの計算値は626.1995である)。
【0077】
N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−ベンジル−N−(4−sec−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミド(図5の化合物5D):180mg(99%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ9.43(br s、1H)、7.61(d、J=8.3Hz、1H)、7.52(d、J=8.0Hz、1H)、7.30(br s、5H)、7.13(d、J=8.2Hz、2H)、6.60(t、1H)、4.52および4.50(2つのs、全2H)、4.01、3.95および3.89(3つのs、全4H)、2.56(m、1H)、1.57(m、2H)、1.40および1.36(2つのs、全9H)、1.21(d、J=6.8Hz、3H)、0.81(t、J=7.4Hz、3H);FABHRMS(NBA−CsI)m/e586.1662(M+Cs+、C263534Csの計算値は586.1682である)。
【0078】
N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−ベンジル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミド(図5の化合物5E):141mg(90%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ8.82、7.85、7.58および6.90(4つのbr s、全2H)、7.30(m、5H)、4.49および4.47(2つのs、全2H)、3.90および3.86(2つのs、全2H)、3.84および3.81(2つのs、全2H)、3.46(t、J=5.8Hz、2H)、3.32(s、3H)、3.14(m、2H)、1.80(m、2H)、1.42および1.35(2つのs、全9H);FABHRMS(NBA−CsI)m/e526.1335(M+Cs+、C203135Csの計算値は526.1318である)。
【0079】
N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−ベンジル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミド(図5の化合物5F):212mg(99%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ8.50、7.78および6.50(3つのbr s、全2H)、7.33−7.21(m、15H)、4.47および4.45(2つのs、全2H)、3.93および3.89(m、2H)、3.72−3.67(m、2H)、3.15(m、1H)、1.32(s、9H);FABHRMS(NBA−CsI)m/e634.1664(M+Cs+、C303534Csの計算値は634.1682である)。
【0080】
N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(n−ブチル)−N−(4−sec−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミド(図5の化合物5G):137mg(99%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ9.60(br s、1H)、7.61、7.52、7.13(3つのd、J=8.2Hz、全4H)、6.32(br s、1H)、4.0(2、3.95、3.91および3.86(4つのs、全4H)、3.32(m、2H)、2.56(m、1H)、1.81−1.48(m、6H)、1.43および1.40(2つのs、全9H)、1.22(m、3H)、0.93(t、J=7.3Hz、3H)、0.81(t、J=7.2Hz、3H);FABHRMS(NBA−CsI)m/e552.1823(M+Cs+、C233734Csの計算値は552.1838である)。
【0081】
N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(n−ブチル)−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミド(図5の化合物5H):75mg(65%);1HNMR(CD3OD、300MHz)δ3.90および3.88(2つのs、全4H)、3.43(m、2H)、3.31および3.29(2つのs、全3H)、3.22(m、2H)、1.86−1.74(m、4H)、1.41(s、9H)、0.93(m、3H);FABHRMS(NBA−CsI)m/e492.1461(M+Cs+、C173335Csの計算値は492.1475である)。
N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(n−ブチル)−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミド(図5の化合物5I):155mg(99%);1HNMR(CD3OD、300MHz)δ7.27−7.15(m、10H)、4.30(t、J=7.7Hz、1H)、3.86および3.83(m、2H)、3.21(t、6.8Hz、2H)、1.56−1.42(m、2H)、1.37および1.30(2つのs、全9H)、0.96および0.95(2つのt、J=7.2Hz、全3H);FABHRMS(NBA−CsI)m/e600.1821(M+Cs+、C273734Csの計算値は600.1838である)。
【0082】
実施例4:3番目の誘導体化の一般的方法
各N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N,N−2置換−イミノ二酢酸二アミドを4N HClジオキサン(32ml/ミリモル)に溶解し、混合物を25℃で45分間撹拌した。溶媒を減圧下除去し、残渣を無水DMF(28ml/ミリモル)に溶解し、3つの等量部分に分割し、3つの別々のバイアルに入れた。その溶液を3つのカルボン酸(R3CO2H、1等量)のうちの1つで処理し、引き続いてジイソプロピルエチルアミン(3等量)およびPyBOP(1等量)で処理した。その溶液を25℃で20時間撹拌した。その混合物を10%HCl水溶液中に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機層を10%HCl水溶液で洗浄し、EtOAcで抽出した。有機層を10%HCl水溶液、飽和NaCl水溶液、5%NaHCO3、および飽和NaCl水溶液で洗浄した。有機層を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、減圧下濃縮して最終産物を得た(16−100%)。以下の結果がこの反応の各生成物について得られた。
【0083】
N'−ベンジルカルボニル−N−シクロヘキシル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミド(図6の化合物6A):47mg、(86%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ9.10および8.75(2つのm、全1H)、7.50−7.05(m、15H)、6.10および5.95(2つのm、全1H)、4.40および4.18(2つのt、J=8.4Hz、全1H)、3.91(m、2H)、3.82および3.73(2つのs、全2H)、3.61および3.58(2つのs、全2H)、3.21(br s、2H)、1.93−1.14(m、10H);FABHRMS(NBA)m/e512.2907(M+H+、C323833の計算値は512.2913である)。
【0084】
N'−ベンゾイル−N−シクロヘキシル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミド(図6の化合物6B):37mg、(69%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ9.18および6.40(2つのbr s、全1H)、8.35および6.05(2つのm、全1H)、7.38−7.21(m、15H)、4.48および4.22(2つのt、J=8.4Hz、全1H)、3.99(m、2H)、3.89−3.84(m、2H)、3.13(m、2H)、2.04−1.20(m、10H);FABHRMS(NBA)m/e498.2759(M+H+、C313633の計算値は498.2756である)。
【0085】
N'−エチルカルボニル−N−シクロヘキシル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミド(図6の化合物6C):39mg、(81%);1HNMR(CDCl3、400MHz)δ9.27および6.05(2つのt、全1H)、8.80および5.87(2つのd、J=7.3Hz、全1H)、7.37−7.15(m、10H)、4.38および4.16(2つのt、J=8.4Hz、全1H)、3.89および3.84(2つのs、全2H)、3.76および3.62(2つのs、全2H)、3.15(m、2H)、2.25(q、J=7.3Hz、2H)、1.95−1.07(m、10H)、0.88(t、J=7.4Hz、3H);FABHRMS(NBA)m/e450.2749(M+H+、C273633の計算値は450.2756である)。
【0086】
N'−ベンジルカルボニル−N−ベンジル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミド(図6の化合物6D):28mg、(76%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ9.61および8.71(2つのt、全1H)、7.12−7.37(m、10H)、6.89および6.85(2つのt、全1H)、4.43−4.40(m、全2H)、4.04および4.00(2つのs、全2H)、3.89および3.84(2つのs、全2H)、3.64および3.58(2つのs、全2H)、3.42(t、J=6.7Hz、2H)、3.30(s、3H)、3.13(t、J=3.5Hz、2H)、1.82−1.72(m、2H);FABHRMS(NBA)m/e412.2231(M+H+、C233034の計算値は412.2236である)。
【0087】
N'−ベンゾイル−N−ベンジル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミド(図6の化合物6E):24mg、(67%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ9.35および8.46(2つのbr s、全1H)、7.42−7.20(m、10H)、6.98(br s、1H)、4.49(d、J=5.7Hz、2H)、4.00(m、4H)、3.47−3.31(m、5H)、3.13(m、2H)、1.80(m、2H);FABHRMS(NBA)m/e398.2077(M+H+、C222834の計算値は398.2079である)。
【0088】
N'−エチルカルボニル−N−ベンジル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミド(図6の化合物6F):15mg、(48%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ9.75および8.90(2つのt、全1H)、7.30−7.26(m、5H)、6.85および6.65(2つのt、全1H)、4.47および4.46(2つのd、J=17.8Hz、2H)、4.03および4.00(2つのs、全2H)、3.94および3.88(2つのs、全2H)、3.48−3.34(m、2H)、3.32および3.31(2つのs、全3H)、3.16(m、2H)、1.86−1.74(m、2H)、1.07(m、3H);FABHRMS(NBA)m/e350.2054(M+H+、C182834の計算値は350.2079である)。
【0089】
N'−ベンジルカルボニル−N−ベンジル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミド(図7の化合物6G):52mg、(88%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ9.38および9.00(2つのt、全1H)、7.32−7.18(m、20H)、6.425および5.98(2つのt、全1H)、4.44−4.36(m、2H)、3.95−3.84(m、2H)、3.82および3.72(2つのs、全2H)、3.62および3.55(2つのs、全2H)、3.20(s、2H)、3.16−3.11(m、2H);FABHRMS(NBA)m/e520.2606(M+H+、C333434の計算値は520.260である)。
【0090】
N'−ベンゾイル−N−ベンジル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミド(図7の化合物6H):49mg、(86%);1HNMR(CD3OD、300MHz)δ9.00(m、1H)、7.36−7.14(m、20H)、6.75(m、1H)、4.45(br s、2H)、4.05−3.83(m、4H)、3.30(m、2H);FABHRMS(NBA)m/e506.2488(M+H+、C323233の計算値は506.2443である)。
【0091】
N'−エチルカルボニル−N−ベンジル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミド(図7の化合物6I):45mg、(87%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ9.50および9.25(2つのt、全1H)、7.35−7.16(m、15H)、6.95および6.30(2つのt、全1H)、4.46(m、2H)、4.36および4.15(2つのt、J=8.4Hz、全1H)、3.94および3.82(2つのs、全2H)、3.75および3.68(2つのs、全2H)、3.15(m、2H)、2.20(q、J=7.2Hz、2H)、1.02および0.87(2つのt、J=7.2Hz、全3H);FABHRMS(NBA)m/e458.2439(M+H+、C283233の計算値は458.2443である)。
【0092】
N'−ベンジルカルボニル−N−(4−sec−ブチルフェニル)−N−シクロヘキシルイミノ二酢酸二アミド(図7の化合物6J):57mg、(99%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ9.38および8.50(m、全1H)、7.61(d、J=8.5Hz、1H)、7.43(d、J=8.5Hz、1H)、7.26−7.04(m、7H)、6.45(m、1H)、4.13および4.02(2つのs、全2H)、3.98および3.89(2つのs、全2H)、3.68および3.64(2つのs、全2H)、3.14(m、2H)、2.56(m、1H)、1.86−1.12(m、15H)、0.81(t、J=7.2Hz、3H);FABHRMS(NBA)m/e464.2893(M+H+、C283833の計算値は464.2913である)。
【0093】
N'−ベンゾイル−N−(4−sec−ブチルフェニル)−N−シクロヘキシルイミノ二酢酸二アミド(図7の化合物6K):55mg、(98%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ9.78および8.00(m、全1H)、7.05−7.66(m、9H)、4.15および4.10(2つのs、全2H)、4.04および4.00(2つのs、全2H)、3.78(m、2H)、2.55(m、1H)、1.16−1.81(m、14H)、0.81(t、J=7.4Hz、3H);FABHRMS(NBA)m/e450.2748(M+H+、C273633の計算値は450.2756である)。
【0094】
N'−エチルカルボニル−N−(4−sec−ブチルフェニル)−N−シクロヘキシルイミノ二酢酸二アミド(図7の化合物6L):54mg、(99%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ11.30および9.56(2つのbrs、全1H)、8.52および6.57(2つのd、J=7.6Hz、全1H)、7.65、7.58、7.13および7.07(4つのd、J=8.5Hz、全4H)、4.15および4.07(2つのs、全2H)、4.06および3.96(2つのs、全2H)、2.55(m、1H)、2.33(m、1H)、1.90−1.14(m、17H)、1.09(t、J=7.2Hz、3H)、0.80(t、J=7.2Hz、3H);FABHRMS(NBA)m/e402.2747(M+H+、C233633の計算値は402.2756である)。
【0095】
N'−ベンジルカルボニル−N−ベンジル−N−(4−sec−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミド(図8の化合物6M):50mg、(99%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ9.40および9.00(2つのbr s、全1H)、7.58−7.04(m、14H)、4.38および4.36(2つのs、全2H)、4.07および4.02(2つのs、全2H)、3.91および3.88(2つのs、全2H)、3.63および3.54(2つのs、全2H)、2.55(m、1H)、1.55(m、2H)、1.21および1.18(2つのd、J=6.8Hz、全2H)、0.80(t、J=7.1Hz、3H);FABHRMS(NBA)m/e472.2603(M+H+、C293433の計算値は472.2600である)。
【0096】
N'−ベンゾイル−N−ベンジル−N−(4−sec−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミド(図8の化合物6N):47mg、(97%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ9.60および8.95(2つのbr s、全1H)、8.70(m、1H)、7.44−7.12(m、14H)、4.48−4.10(m、4H)、3.59(q、J=7.0z、2H)、1.58(m、2H)、1.19(m、3H)、0.80(t、J=5.6Hz、3H);FABHRMS(NBA)m/e458.2436(M+H+、C283233の計算値は458.2443である)。
【0097】
N'−エチルカルボニル−N−ベンジル−N−(4−sec−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミド(図8の化合物6O):41mg、(95%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ9.40および9.20(2つのt、全1H)、7.64、7.42、7.12、7.05(4つのd、J=8.5Hz、全4H)、7.26(br s、5H)、4.46(m、2H)、4.09および4.05(2つのs、全2H)、4.03および3.98(2つのs、全2H)、1.20(m、3H)、1.07および1.01(2つのt、J=7.5Hz、全3H)、0.80および0.79(2つのt、J=7.4Hz、全3H);FABHRMS(NBA)m/e410.2429(M+H+、C243233の計算値は410.2443である)。
【0098】
N'−ベンジルカルボニル−N−(n−ブチル)−N−(4−sec−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミド(図8の化合物6P):34mg、(98%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ9.14および8.57(2つのt、全1H)、7.61、7.43、7.10、7.06(4つのd、J=8.2Hz、全4H)、7.22(m、5H)、4.13および4.05(2つのs、全2H)、3.99および3.91(2つのs、全2H)、3.69および3.65(2つのs、全2H)、3.23(m、2H)、2.55(m、1H)、1.59−1.14(m、6H)、1.20(t、J=6.9Hz、3H)、0.88(d、J=7.2Hz、3H)、0.81(t、J=7.2Hz、3H);FABHRMS(NBA)m/e438.2762(M+H+、C263633の計算値は438.2756である)。
【0099】
N'−ベンゾイル−N−(n−ブチル)−N−(4−sec−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミド(図8の化合物6Q):30mg、(89%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ9.10および8.85(2つのbr s、全1H)、7.70−7.12(m、9H)、6.31(m、1H)、4.13−4.06(m、4H)、3.32(m、2H)、3.15−3.12(m、2H)、2.58(m、1H)、1.54(m、2H)、1.19(m、3H)、0.92(t、J=7.0Hz、3H)、0.82(t、J=7.2Hz、3H);FABHRMS(NBA)m/e424.2607(M+H+、C253433の計算値は424.2600である)。
【0100】
N'−エチルカルボニル−N−(n−ブチル)−N−(4−sec−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミド(図8の化合物6R):30mg、(100%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ11.33および9.30(2つのbr s、全1H)、8.78および6.63(2つのbr s、全1H)、7.66、7.46、7.14、7.07(4つのd、J=8.2Hz、全4H)、4.15、4.07および3.98(3つのs、全4H)、3.27(m、2H)、3.15(m、1H)、2.54(m、1H)、2.34(m、2H)、1.83(m、1H)、1.59−1.25(m、H)、1.19(t、J=7.2Hz、3H)、1.09(t、J=7.7Hz、3H)、0.89(m、3H)、0.80(m、3H);FABHRMS(NBA)m/e376.2588(M+H+、C213433の計算値は376.2600である)。
【0101】
N'−ベンジルカルボニル−N−シクロヘキシル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミド(図9の化合物6S):20mg、(60%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ8.93および6.12(2つのd、全1H)、8.82および6.60(2つのt、全1H)、7.30−7.22(m、5H)、4.00(s、2H)、3.85(s、2H)、3.66および3.65(2つのs、2H)、3.48および3.38(m、2H)、3.32(s、3H)、3.16(m、1H)、1.86−1.10(m、10H);FABHRMS(NBA)m/e404.2550(M+H+、C223434の計算値は404.2549である)。
【0102】
N'−ベンゾイル−N−シクロヘキシル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミド(図9の化合物6T):14mg、(43%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ8.68(m、1H)、7.46−7.26(m、5H)、6.78および6.35(2つのm、1H)、3.98(s、2H)、3.95(s、2H)、3.52−3.34(m、2H)、3.33(s、3H)、3.14(m、1H)、1.90−1.10(m、12H);FABHRMS(NBA)m/e390.2364(M+H+、C213234の計算値は390.2392である)。
【0103】
N'−エチルカルボニル−N−シクロヘキシル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミド(図9の化合物6U):6mg、(21%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ4.00および3.98(2つのs、2H)、3.87(br s、2H)、3.85−3.36(m、5H)、3.34(s、3H)、3.16(m、2H)、2.30(q、J=7.2Hz、2H)、1.88−1.18(m、12H)、1.11(t、J=7.2Hz、3H);FABHRMS(NBA)m/e342.2407(M+H+、C173234の計算値は342.2392である)。
【0104】
N'−ベンジルカルボニル−N−(n−ブチル)−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミド(図9の化合物6V):38mg、(89%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ9.05および8.90(2つのt、全1H)、7.29−7.18(m、15H)、6.20および6.10(2つのt、全1H)、4.38および4.16(2つのt、J=7.7Hz、全1H)、3.92(br s、2H)、3.82および3.72(2つのs、全2H)、3.61(s、2H)、3.25−3.12(m、2H)、1.51−1.32(m、4H)、0.94および0.93(2つのt、J=7.2Hz、3H);FABHRMS(NBA)m/e486.2765(M+H+、C303633の計算値は486.2756である)。
【0105】
N'−ベンゾイル−N−(n−ブチル)−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミド(図9の化合物6W):34mg、(80%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ9.05および8.50(2つのbr s、全1H)、7.37−7.14(m、15H)、6.50および6.30(2つのbr s、全1H)、4.44および4.22(2つのt、J=7.7z、全1H)、3.97(m、2H)、3.87および3.83(2つのs、全2H)、3.30(q、J=6.2Hz、2H)、1.53−1.35(m、4H)、0.94(t、J=7.1Hz、3H);FABHRMS(NBA)m/e472.2581(M+H+、C293433の計算値は472.2600である)。
【0106】
N'−エチルカルボニル−N−(n−ブチル)−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミド(図9の化合物6X):32mg、(86%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ9.21および9.00(2つのt、全1H)、7.33−7.16(m、10H)、6.18および6.12(2つのt、全1H)、4.38および4.19(2つのt、J=7.7Hz、全1H)、3.91および3.84(2つのs、全2H)、3.76および3.65(2つのs、全2H)、3.27(m、2H)、3.15(m、1H)、2.26(q、J=7.3Hz、2H)、1.87−1.81(m、4H)、1.56−1.32(m、4H)、1.09(t、J=7.3Hz、3H)、0.87(t、J=7.3Hz、3H);FABHRMS(NBA)m/e424.2578(M+H+、C253433の計算値は424.2600である)。
【0107】
N'−ベンジルカルボニル−N−(n−ブチル)−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミド(図10の化合物6Y):15mg、(70%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ9.10および8.71(2つのt、全1H)、7.32−7.22(m、5H)、6.58および6.32(2つのt、全1H)、4.01(s、2H)、3.88および3.85(2つのs、全2H)、3.66(s、2H)、3.49−3.34(m、2H)、3.33(s、3H)、3.25−3.15(m、2H)、1.82−1.76(m、2H)、1.52−1.30(m、4H)、0.91(t、J=7.0Hz、3H);FABHRMS(NBA)m/e378.2406(M+H+、C203134の計算値は378.2392である)。
【0108】
N'−ベンゾイル−N−(n−ブチル)−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミド(図10の化合物6Z):10mg、(49%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ8.95および8.50(2つのbr s、全1H)、7.46−7.38(m、5H)、6.72および6.52(2つのbr s、全1H)、3.98(s、4H)、3.47−3.42(m、2H)、3.33および3.31(2つのs、全3H)、3.16(m、1H)、1.85−1.79(m、2H)、1.70(br s、2H)、1.60−1.25(m、6H)、0.94(t、J=7.7Hz、3H);FABHRMS(NBA)m/e364.2236(M+H+、C193034の計算値は364.2236である)。
【0109】
N'−エチルカルボニル−N−(n−ブチル)−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミド(図10の化合物6AA):3mg、(16%);1HNMR(CDCl3、300MHz)δ4.00(br s、2H)、3.87(br s、2H)、3.853−3.38(m、6H)、3.34(s、3H)、2.16(q、J=7.2Hz、2H)、1.70−1.23(m、H)、1.12(t、J=7.3Hz、1H)、0.91(t、J=6.6Hz、3H);FABHRMS(NBA)m/e316.2245(M+H+、C153034の計算値は316.2236である)。
【0110】
実施例4:5x5x5組み合わせライブラリーの構築
表2に示す反応物を用いて上記反応を使用して、5x5x5ライブラリーを構築した。最初の修飾産物の代表的なものについてのNMRデータを以下に示す。N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(3,4−ジメトキシフェネチル)イミノ二酢酸一アミド:1HNMR(CDCl3、300MHz)δ6.86−6.70(m、3H)、4.00、3.93、3.91、3.88(4つのs、全4H)、3.819、3.810(2つのs、全3H)、3.78(s、3H)、3.42(m、2H)、2.76、2.74(2つのt、J=7.4Hz、全2H)、1.41、1.37(2つのs、全9H)。
N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(5−インダン)イミノ二酢酸一アミド:1HNMR(CDCl3、300MHz)δ7.49−7.14(m、3H)、4.12、4.08、4.06、4.01(4つのs、全4H)、2.88(m、4H)、2.07−1.97(m、2H)、1.44、1.37(2つのs、全9H)。
【0111】
N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(4−メチルベンジル)イミノ二酢酸一アミド:1HNMR(CDCl3、300MHz)δ7.18−7.11(m、4H)、4.36(br s、2H)、4.04、4.01、3.98、3.93(4つのs、全4H)、2.29(br s、3H)、1.43、1.33(2つのs、全9H)。
N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(2−メトキシフェネチル)イミノ二酢酸一アミド:1HNMR(CDCl3、300MHz)δ7.17−6.83(m、4H)、3.99、3.91、3.90、3.87(4つのs、全4H)、3.82(s、3H)、3.41(t、J=7.4Hz、2H)、2.82(t、J=7.4Hz、2H)、1.42、1.40(2つのs、全9H)。
N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(4−エタノールフェニル)イミノ二酢酸一アミド:1HNMR(CDCl3、300MHz)δ7.50−7.15(m、4H)、4.13、4.09、4.07、4.03(4つのs、全4H)、3.70(m、2H)、2.68(m、2H)、1.46、1.40(2つのs、全9H)。
図11の化合物7F−Jに示す化合物もNMRによって特徴付けされた(データは示していない)。
【0112】
本明細書で言及したすべての特許および出版物は、本発明に関係する当業者のレベルを表示するものである。各々の出版物が特異的におよび個々に参照により取り込まれるとしても、すべての特許および出版物は、本明細書に同じ程度に参照により取り込まれる。
他の具体例は以下の請求の範囲内にある。かくして、いくつかの具体例が示され、かつ記載される一方、本発明の精神および観点から離れることなく、様々な修飾が本明細書に開示された本発明に対して行われてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 鋳型の一般的構造を示す。図1の鋳型は一連の無水物に基づいた鋳型の代表である。
【図2】 図1に図示された無水物鋳型がインシトゥーでジカルボン酸から作られ、3つの反応物と3段階反応で反応する一般的反応スキームを示す。
【図3】 図2のスキームにおける一般群のいくつかを明示する反応スキームを示す。
【図4】 表1に示す反応物A1ないし3を使用した、図3に示す反応スキームにおける反応1によって作られた反応生成物4Aないし4Cを示す。
図4の化合物4Aは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−ベンジルイミノ二酢酸一アミドである。
図4の化合物4Bは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(n−ブチル)イミノ二酢酸一アミドである。
図4の化合物4Cは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−シクロヘキシルイミノ二酢酸一アミドである。
【図5】 図4の化合物4Aないし4Cに示す反応1の生成物が表2に示す反応物B1ないし3と反応した、図3に示す反応スキームにおける反応2によって作られた反応生成物5Aないし5Iを示す。
図5の化合物Aは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(4−sec−ブチルフェニル)−N−シクロヘキシルイミノ二酢酸二アミドである。
図5の化合物5Bは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−シクロヘキシル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。
図5の化合物5Cは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−シクロヘキシル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。
図5の化合物5Dは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−ベンジル−N−(4−sec−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミドである。
図5の化合物5Eは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−ベンジル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。
図5の化合物5Fは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−ベンジル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。図5の化合物5Gは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(n−ブチル)−N−(4−sec−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミドである。
図5の化合物5Hは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(n−ブチル)−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。
図5の化合物5Iは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(n−ブチル)−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。
【図6】 図5の化合物5Cおよび5Eに示す反応2の生成物が、表3の反応物C1ないし3と反応した、図3に示す反応スキームにおける反応3によって作られた反応生成物6Aないし6Fを示す。
図6の化合物6Aは、N'−ベンジルカルボニル−N−シクロヘキシル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。
図6の化合物6Bは、N'−ベンゾイル−N−シクロヘキシル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。
図6の化合物6Cは、N'−エチルカルボニル−N−シクロヘキシル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。
図6の化合物6Dは、N'−ベンジルカルボニル−N−ベンジル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。
図6の化合物6Eは、N'−ベンゾイル−N−ベンジル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。
図6の化合物6Fは、N'−エチルカルボニル−N−ベンジル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。
【図7】 図5の化合物5Fおよび5Aに示す反応2の生成物が、表3の反応物C1ないし3と反応した、図3に示す反応スキームにおける反応3によって作られた反応生成物6Gないし6Lを示す。
図7の化合物6Gは、N'−ベンジルカルボニル−N−ベンジル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。
図7の化合物6Hは、N'−ベンゾイル−N−ベンジル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。
図7の化合物6Iは、N'−エチルカルボニル−N−ベンジル−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。
図7の化合物6Jは、N'−ベンジルカルボニル−N−(4−sec−ブチルフェニル)−N−シクロヘキシルイミノ二酢酸二アミドである。
図7の化合物6Kは、N'−ベンゾイル−N−(4−sec−ブチルフェニル)−N−シクロヘキシルイミノ二酢酸二アミドである。
図7の化合物6Lは、N'−エチルカルボニル−N−(4−sec−ブチルフェニル)−N−シクロヘキシルイミノ二酢酸二アミドである。
【図8】 図5の化合物5Dおよび5Gに示す反応2の生成物が、表3の反応物C1ないし3と反応した、図3に示す反応スキームにおける反応3によって作られた反応生成物6Mないし6Rを示す。
図8の化合物6Mは、N'−ベンジルカルボニル−N−ベンジル−N−(4−sec−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミドである。
図8の化合物6Nは、N'−ベンゾイル−N−ベンジル−N−(4−sec−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミドである。
図8の化合物6Oは、N'−エチルカルボニル−N−ベンジル−N−(4−sec−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミドである。
図8の化合物6Pは、N'−ベンジルカルボニル−N−(n−ブチル)−N−(4−sec−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミドである。
図8の化合物6Qは、N'−ベンゾイル−N−(n−ブチル)−N−(4−sec−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミドである。
図8の化合物6Rは、N'−エチルカルボニル−N−(n−ブチル)−N−(4−sec−ブチルフェニル)イミノ二酢酸二アミドである。
【図9】 図5の化合物5Bおよび5Iに示す反応2の生成物が、表3の反応物C1ないし3と反応した、図3に示す反応スキームにおける反応3によって作られた反応生成物6Sないし6Xを示す。
図9の化合物6Sは、N'−ベンジルカルボニル−N−シクロヘキシル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。
図9の化合物6Tは、N'−ベンゾイル−N−シクロヘキシル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。
図9の化合物6Uは、N'−エチルカルボニル−N−シクロヘキシル−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。
図9の化合物6Vは、N'−ベンジルカルボニル−N−(n−ブチル)−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。
図9の化合物6Wは、N'−ベンゾイル−N−(n−ブチル)−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。
図9の化合物6Xは、N'−エチルカルボニル−N−(n−ブチル)−N−(2,2−ジフェニルエチル)イミノ二酢酸二アミドである。
【図10】 図5の化合物5Hに示す反応2の生成物が、表3の反応物C1ないし3と反応した、図3に示す反応スキームにおける反応3によって作られた反応生成物6Yないし6AAを示す。
図10の化合物6Yは、N'−ベンジルカルボニル−N−(n−ブチル)−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。
図10の化合物6Zは、N'−ベンゾイル−N−(n−ブチル)−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。
図10の化合物6AAは、N'−エチルカルボニル−N−(n−ブチル)−N−(3−メトキシプロピル)イミノ二酢酸二アミドである。
【図11】 図3に示す反応スキームによって作られたさらなる反応生成物を示す。
図11の化合物7Aは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(3,4−ジメトキシフェネチル)イミノ二酢酸一アミドである。
図11の化合物7Bは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(5−インダン)イミノ二酢酸一アミドである。
図11の化合物7Cは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(4−メチルベンジル)イミノ二酢酸一アミドである。
図11の化合物7Dは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(2−メトキシフェニル)イミノ二酢酸一アミドである。
図11の化合物7Eは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(4−エタノールフェニル)イミノ二酢酸一アミドである。
【図12】 図3に示す反応スキームによって作られたさらなる反応生成物を示す。
図12の化合物7Fは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(3,4−ジメトキシフェネチル)−N−(4−ブロモフェニル)イミノ二酢酸二アミドである。
図12の化合物7Gは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(2−ベンジルカルボキシレート−エチル)−N−(3,4−ジメトキシフェネチル)イミノ二酢酸二アミドである。
図12の化合物7Hは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(3,4−ジメトキシフェネチル)−N−(イソアミル)イミノ二酢酸二アミドである。
図12の化合物7Iは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(3,4−ジメトキシフェネチル)−N−(4−フェノキシフェニル)イミノ二酢酸二アミドである。
図12の化合物7Jは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(4−ブロモフェニル)−N−(2−メトキシフェネチル)イミノ二酢酸二アミドである。
図12の化合物7Kは、N'−((tert−ブチルオキシ)カルボニル)−N−(2−ベンジルカルボキシレート−エチル)−N−(2−メトキシフェネチル)イミノ二酢酸二アミドである。

Claims (10)

  1. 構造式:
    Figure 0003819092
    [式中、PGは保護基である]
    で示される鋳型を利用して第三次修飾産物を液相において生成する方法であって、下記工程:
    (a)溶液中で、該鋳型を少なくとも1つの第一次反応物と反応させ、ここに第一次修飾産物が生成され、
    (b)該第一次修飾産物を未反応第一次反応物から分離し、
    (c)該第一次修飾産物を第二次反応物と反応させて第二次修飾産物を生成させ、
    (d)該第二次修飾産物を未反応第二次反応物から分離し、
    (e)該第二次修飾産物を第三次反応物と反応させて第三次修飾産物を生成させ、次いで、
    (f)第三次修飾産物を未反応第三次産物から分離する工程、
    からなり、該第一次反応物が、
    Figure 0003819092
    からなる群より選択され、該第二次反応物が、
    Figure 0003819092
    からなる群より選択され、該第三次反応物が
    Figure 0003819092
    からなる群より選択され、
    反応順序が以下のとおりである:
    Figure 0003819092
    ところの方法。
  2. 第一次反応物が下記のもの
    Figure 0003819092
    からなる群より選択され、第二次反応物が下記のもの
    Figure 0003819092
    からなる群より選択され、第三次反応物が下記のもの
    Figure 0003819092
    からなる群より選択される請求項1記載の方法。
  3. 第一次反応物が下記のもの
    Figure 0003819092
    からなる群より選択され、第二次反応物が下記のもの
    Figure 0003819092
    からなる群より選択され、第三次反応物が下記のもの
    Figure 0003819092
    からなる群より選択される請求項1記載の方法。
  4. 第一次反応物が下記のもの
    Figure 0003819092
    からなる群より選択され、第二次反応物が下記のもの
    Figure 0003819092
    からなる群より選択され、第三次反応物が下記のもの
    Figure 0003819092
    からなる群より選択される請求項1記載の方法。
  5. 酸洗浄により該第一次修飾産物を該未反応第一次反応物から分離する請求項1記載の方法。
  6. 酸洗浄により該第二次修飾産物を該未反応第二次反応物から分離する請求項1記載の方法。
  7. 酸洗浄により該第三次修飾鋳型を該未反応第三次反応物から分離する請求項1記載の方法。
  8. 保護されたアミン基を有するイミノジ酢酸をin situでEDCIで処理して保護されたアミン基を有するイミノジ酢酸無水物を生成することからなる、請求項1に記載の鋳型の合成のための、保護されたアミン基を有するイミノジ酢酸無水物の製造方法。
  9. 保護されたアミン基を有するイミノジ酢酸がさらにN−BOC−イミノジ酢酸からなる請求項記載の方法。
  10. PGがBOCまたはFmocである請求項1記載の方法。
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