JP3819045B2 - 樹脂とゴムとの積層体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、未加硫ゴムと樹脂とが強固に接着し得、各種用途に使用できる樹脂とゴムとの積層体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、樹脂とゴムとが接着した積層体をつくる方法の1つとして、樹脂表面を清浄化した後、必要に応じて下塗り接着剤(プライマー)を塗布・乾燥(場合により硬化)し、更に(上塗り)接着剤を塗布・乾燥した上に未加硫のゴムを押し出し、インジェクション等により積層し、金型内で熱などによりゴムを加硫させる方法がある。
【0003】
しかしながら、この方法では、溶剤に溶けた下塗り及び上塗り接着剤を均一に塗布するための接着剤の濃度管理、塗布工程の管理が必要であり、かつ溶剤の乾燥工程も管理が必要な上、熱等を要し、工程が非常に面倒である。更に、大部分の接着剤に用いられている有機溶剤の使用は、作業環境上好ましくなく、しかも、樹脂の表面に凹凸がある場合には、接着剤を均一に塗るのが難しいという欠点もあった。
【0004】
従って、上記積層体においては、樹脂層とゴム層との接着性の改善が望まれる。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、樹脂層とゴム層とが良好に接着し得、かつ簡単な工程で作業環境上も問題なく製造することができる樹脂とゴムとの積層体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、特定のゴム成分に下記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物を添加してなる未加硫ゴム組成物と表面改質処理、特にプラズマ処理、コロナ放電処理又は紫外線照射により改質処理を施した樹脂、特にポリアミド樹脂とを積層して貼り合わせ、加硫することにより、かかる樹脂とゴムとが接着剤を使用しなくても容易にかつ堅固に接着し得、簡単な工程で、しかも生産性よく作業環境上の問題もなく樹脂とゴムとの積層体を製造することができること知見し、本発明をなすに至った。
【0007】
【化2】
(但し、式中R1,R2は任意の官能基を示し、R3,R4は炭化水素基を示す。)
【0008】
従って、本発明は、ゴム組成物と樹脂とを積層して貼り合わせてなる樹脂とゴムとの積層体において、上記ゴム組成物の主成分が、アクリロニトリルブタジエン共重合ゴム、イソブチレンパラメチルスチレン共重合ゴム(パラメチルスチレンの一部を臭素化したもの)、クロロスルホン化ポリエチレンゴムから選ばれてなり、かつ上記ゴム成分に上記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物を添加したゴム組成物を用いると共に、上記樹脂の主成分がポリアミド樹脂であり、かつ上記樹脂に表面改質処理を施したものを用い、これらのゴム組成物と表面改質処理を施した樹脂とを接着剤を介することなく積層して貼り合わせ、加硫してなることを特徴とする樹脂とゴムとの積層体を提供する。
また、本発明は、主成分が、アクリロニトリルブタジエン共重合ゴム、イソブチレンパラメチルスチレン共重合ゴム(パラメチルスチレンの一部を臭素化したもの)、クロロスルホン化ポリエチレンゴムから選ばれてなり、かつ上記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物を上記ゴム主成分に添加して未加硫ゴム組成物からなるゴム層を得る工程と、主成分がポリアミド樹脂である樹脂の表面に改質処理を施して樹脂層を得る工程と、上記ゴム層と上記樹脂層とを接着剤を介することなく貼り合わせる工程と、貼り合わせた上記ゴム層と上記樹脂層を加硫することにより樹脂とゴムとの積層体を得ることを特徴とする樹脂とゴムとの積層体の製造方法を提供する。
【0009】
以下、本発明を更に詳しく説明すると、本発明に係る樹脂とゴムとの積層体は、ゴム成分に上記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物を添加してなるゴム組成物と表面改質処理を施した樹脂とを積層して貼り合わせてなるものである。
【0010】
ここで、ゴム組成物の主成分であるゴム成分としては、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリルブタジエン共重合ゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、イソブチレンパラメチルスチレン共重合ゴム(パラメチルスチレンの一部を臭素化したもの)、クロロスルホン化ポリエチレンゴムから選ばれるものであり、特にアクリロニトリルブタジエン共重合ゴム、イソブチレンパラメチルスチレン共重合ゴム(パラメチルスチレンの一部を臭素化したもの)、クロロスルホン化ポリエチレンゴムが好適に選ばれる。
【0011】
次に、アルコキシシラン化合物としては、下記一般式(1)で示されるものを使用する。
【0012】
【化3】
(但し、式中R1,R2は任意の官能基を示し、R3,R4は炭化水素基を示す。)
【0013】
ここで、R1,R2はそれぞれ任意の官能基であり、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、アミノアルキル基、メルカプトアルキル基、ハロゲン化アルキル基、ビニル基、ビニルアルキル基、メタクリロキシアルキル基などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0014】
R3,R4はそれぞれ炭化水素基であり、メチル基、エチル基等のアルキル基であり、即ち−OR3、−OR4はメトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基である。
【0015】
式(1)のアルコキシシラン化合物としては、ジアルコキシシラン、トリアルコキシシラン又は両者の混合物のいずれでもよい。このアルコキシシラン化合物として具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が例示されるが、これらに制限されるものではない。なお、これらの中でも官能基にアミノ基を含むもの、例えばγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランが好適に用いられる。
【0016】
上記アルコキシシラン化合物の配合量は、上記ゴム成分100重量部に対して0.05〜5重量部、特に0.05〜1重量部が好ましく、0.05重量部に満たないと十分な接着力が得られない恐れがあり、5部を超えると材料コストが増大する上、ゴム練り機での作業性を低下させるといった問題が生じる場合がある。
【0017】
上記式(1)のアルコキシシラン化合物を上記ゴム成分に配合する場合は、通常の方法で添加・混合することができるが、作業性を良くする目的で一旦シリカ等と混ぜ合わせ、その後でゴム成分と混ぜ合わせてもよい。
【0018】
本発明において、ゴム組成物は、上記ゴム成分及びアルコキシシラン化合物のみから構成してもよいが、必要によりカーボンブラック、シリカ、クレー、ケイ酸などの補強剤、炭酸カルシウム、マイカなどの充填剤、硫黄、過酸化物、酸化亜鉛等の加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤、老化防止剤、可塑剤などを配合することができる。なお、これら任意成分の添加量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
【0019】
次に、樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ABS樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンオキシド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、アイオノマー樹脂などのいずれでもよく、これらの樹脂のブレンド物や改質物でもよい。特にポリアミド樹脂及びポリアミド樹脂と他の樹脂のブレンド物等が好適に用いられる。
【0020】
上記樹脂の改質処理は、プラズマ放電処理、コロナ放電処理又は紫外線照射処理を採用することが好適である。ここで、これらの処理は常法に従って行うことができるが、プラズマ放電処理の条件としては、圧力1乃至100000パスカル、雰囲気ガスとしては、アルゴン、ヘリウム、窒素がより好適である。放電周波数、放電出力、処理時間は、処理装置の形状や大きさによって適宜調整することが望ましいが、通常は周波数13.56MHz、出力10〜1000ワット、処理時間5秒〜10分間程度が好適である。
【0021】
また、コロナ放電処理は、通常、装置の手軽さから空気中で行われることが多いが、処理効果を向上させ接着性を高めるためにアルゴンガス等の不活性ガスや酸素、窒素などのガス雰囲気で処理を実施してもよいし、これらのガスを電極近傍に吹き付けながら処理をしてもよい。特に窒素ガス中でコロナ放電処理を行うと、処理効果が高く、ランニングコストも比較的低く抑えられ、更に空気中でコロナ放電処理を実施した場合に発生するオゾン処理をする必要がないという利点があり、本発明においてはこの方法が樹脂の改質処理方法として最も好適に採用される。
【0022】
コロナ放電処理の周波数は、適宜調整し得るが、処理効果と効率の点から通常は5kHz以上、特に20〜30kHzが好適である。5kHzより低いと安定で均一な処理ができ難く、かつ電力消費量も大きくなってしまうため、電力コストが高くなり、電極の耐久性も短くなってしまうという場合がある。
【0023】
また、放電出力、処理時間は被処理物の材質、形状、大きさや、電極の形状、大きさ等に応じて適宜調整するのが良いが、通常は50〜5000ワット、1〜60秒程度が好適である。
【0024】
紫外線照射処理の光源としては、水銀ランプ、ハロゲンランプ、エキシマランプ、エキシマレーザー等が用いられる。処理は空気中で行ってもよいが、窒素ガス雰囲気で行うこともできる。光源出力及び照射時間に特に制限はなく、光源の種類、特性、処理雰囲気、被処理物までの距離、被処理物の材質、形状等に応じて適宜調整するのがよい。
【0025】
本発明では、上記の未加硫ゴム組成物と改質処理した樹脂とを接着剤を介することなく貼り合わせ、これを熱プレス等により加硫することにより積層体を得ることができる。この場合、加硫条件は特に制限されないが、130〜180℃で5分〜5時間とすることができる。
【0026】
【発明の効果】
本発明の樹脂とゴムとの積層体は、樹脂とゴムとが溶剤型などの接着剤を介することなく強固に接着し、簡単な工程で作業環境上の問題がなく、生産性良く製造することができるもので各種用途、例えば樹脂ゴム積層ホース、防振ゴム、空気ばねとして幅広く使用することができる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0028】
〔実施例、比較例〕
6・66共重合ナイロン(ウベ興産社製5033)及び12ナイロン(ウベ興産社製3035)の2種類の樹脂をそれぞれTダイ押し出しにて150ミクロン厚フィルムとして押し出した。
【0029】
次に、表1に示すように上記フィルムに下記方法で各々プラズマ処理、コロナ処理(1)、コロナ処理(2)、紫外線照射処理を行った。
プラズマ処理:
外部電極型の10×25cmで間隔が15cmの平行平板電極を備えたガラス製真空容器内で0.7torrの圧力のアルゴンガス雰囲気にて日本高周波社製の高周波電源(SKN−05P)及びマッチングボックス(MB−500)を使用し、13.56MHz、出力100Wにて3分間プラズマ処理を施した。
コロナ処理(1):
100mm長で4mm幅、表面を厚さ1mmのテフロン(PTFEのデュポン社商標)で被覆した電極と、150×150mmの大きさで前記電極と5mm間隔に配置したアース電極からなるコロナ処理電極と、TANTEC社製コロナ電源HV05−2を用いて、空気中にて出力80Wで放電せしめ、この放電内に前記ナイロンフィルムを1m/分のスピードで通過させた。
コロナ処理(2):
前記のコロナ処理電極全体を容積が180×180×900mmでガスの吸入口と、100×0.5mmのフィルム出入口が備わった容器中に設置した。次に、1リットル/minの流量の窒素ガスをガス吸入口から5分間流して容器内の空気を窒素ガスで置換した。この状態でコロナ処理(1)と同条件で前記ナイロンフィルムを処理した。
紫外線照射処理:
ウシオ電機社製の誘電バリア型エキシマ紫外線ランプ(型番VES20−172)を用い、空気中で照射窓からの距離5mmの位置にナイロンフィルムを置き、5分間紫外線にフィルム表面を露光した。
未処理:
比較品として全く表面改質処理を施さないものを用意した。
【0030】
【表1】
【0031】
次に、表2、3に示す8種類の組成のゴム組成物(未加硫)を調製し、3mm厚さにシーティングし、前述の表面処理を施したナイロンフィルムを処理面がゴム側になるように表4に示すような組み合わせで貼り合わせ、熱プレスにて圧力5kgf/cm2、温度140℃の条件で80分間加硫した。
【0032】
加硫後の樹脂(ナイロン)−ゴム積層体を12mm幅にカットし、島津製作所社製オートグラフにて引張り速度50mm/分でT−剥離法にてナイロン−ゴム間の接着力を測定した。結果を表4に示す。
【0033】
表4に示すように本発明に係わる樹脂(ナイロン)−ゴム積層体は接着性に優れていることが確認された。
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【産業上の利用分野】
本発明は、未加硫ゴムと樹脂とが強固に接着し得、各種用途に使用できる樹脂とゴムとの積層体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、樹脂とゴムとが接着した積層体をつくる方法の1つとして、樹脂表面を清浄化した後、必要に応じて下塗り接着剤(プライマー)を塗布・乾燥(場合により硬化)し、更に(上塗り)接着剤を塗布・乾燥した上に未加硫のゴムを押し出し、インジェクション等により積層し、金型内で熱などによりゴムを加硫させる方法がある。
【0003】
しかしながら、この方法では、溶剤に溶けた下塗り及び上塗り接着剤を均一に塗布するための接着剤の濃度管理、塗布工程の管理が必要であり、かつ溶剤の乾燥工程も管理が必要な上、熱等を要し、工程が非常に面倒である。更に、大部分の接着剤に用いられている有機溶剤の使用は、作業環境上好ましくなく、しかも、樹脂の表面に凹凸がある場合には、接着剤を均一に塗るのが難しいという欠点もあった。
【0004】
従って、上記積層体においては、樹脂層とゴム層との接着性の改善が望まれる。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、樹脂層とゴム層とが良好に接着し得、かつ簡単な工程で作業環境上も問題なく製造することができる樹脂とゴムとの積層体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、特定のゴム成分に下記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物を添加してなる未加硫ゴム組成物と表面改質処理、特にプラズマ処理、コロナ放電処理又は紫外線照射により改質処理を施した樹脂、特にポリアミド樹脂とを積層して貼り合わせ、加硫することにより、かかる樹脂とゴムとが接着剤を使用しなくても容易にかつ堅固に接着し得、簡単な工程で、しかも生産性よく作業環境上の問題もなく樹脂とゴムとの積層体を製造することができること知見し、本発明をなすに至った。
【0007】
【化2】
(但し、式中R1,R2は任意の官能基を示し、R3,R4は炭化水素基を示す。)
【0008】
従って、本発明は、ゴム組成物と樹脂とを積層して貼り合わせてなる樹脂とゴムとの積層体において、上記ゴム組成物の主成分が、アクリロニトリルブタジエン共重合ゴム、イソブチレンパラメチルスチレン共重合ゴム(パラメチルスチレンの一部を臭素化したもの)、クロロスルホン化ポリエチレンゴムから選ばれてなり、かつ上記ゴム成分に上記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物を添加したゴム組成物を用いると共に、上記樹脂の主成分がポリアミド樹脂であり、かつ上記樹脂に表面改質処理を施したものを用い、これらのゴム組成物と表面改質処理を施した樹脂とを接着剤を介することなく積層して貼り合わせ、加硫してなることを特徴とする樹脂とゴムとの積層体を提供する。
また、本発明は、主成分が、アクリロニトリルブタジエン共重合ゴム、イソブチレンパラメチルスチレン共重合ゴム(パラメチルスチレンの一部を臭素化したもの)、クロロスルホン化ポリエチレンゴムから選ばれてなり、かつ上記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物を上記ゴム主成分に添加して未加硫ゴム組成物からなるゴム層を得る工程と、主成分がポリアミド樹脂である樹脂の表面に改質処理を施して樹脂層を得る工程と、上記ゴム層と上記樹脂層とを接着剤を介することなく貼り合わせる工程と、貼り合わせた上記ゴム層と上記樹脂層を加硫することにより樹脂とゴムとの積層体を得ることを特徴とする樹脂とゴムとの積層体の製造方法を提供する。
【0009】
以下、本発明を更に詳しく説明すると、本発明に係る樹脂とゴムとの積層体は、ゴム成分に上記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物を添加してなるゴム組成物と表面改質処理を施した樹脂とを積層して貼り合わせてなるものである。
【0010】
ここで、ゴム組成物の主成分であるゴム成分としては、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリルブタジエン共重合ゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、イソブチレンパラメチルスチレン共重合ゴム(パラメチルスチレンの一部を臭素化したもの)、クロロスルホン化ポリエチレンゴムから選ばれるものであり、特にアクリロニトリルブタジエン共重合ゴム、イソブチレンパラメチルスチレン共重合ゴム(パラメチルスチレンの一部を臭素化したもの)、クロロスルホン化ポリエチレンゴムが好適に選ばれる。
【0011】
次に、アルコキシシラン化合物としては、下記一般式(1)で示されるものを使用する。
【0012】
【化3】
(但し、式中R1,R2は任意の官能基を示し、R3,R4は炭化水素基を示す。)
【0013】
ここで、R1,R2はそれぞれ任意の官能基であり、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、アミノアルキル基、メルカプトアルキル基、ハロゲン化アルキル基、ビニル基、ビニルアルキル基、メタクリロキシアルキル基などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0014】
R3,R4はそれぞれ炭化水素基であり、メチル基、エチル基等のアルキル基であり、即ち−OR3、−OR4はメトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基である。
【0015】
式(1)のアルコキシシラン化合物としては、ジアルコキシシラン、トリアルコキシシラン又は両者の混合物のいずれでもよい。このアルコキシシラン化合物として具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が例示されるが、これらに制限されるものではない。なお、これらの中でも官能基にアミノ基を含むもの、例えばγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランが好適に用いられる。
【0016】
上記アルコキシシラン化合物の配合量は、上記ゴム成分100重量部に対して0.05〜5重量部、特に0.05〜1重量部が好ましく、0.05重量部に満たないと十分な接着力が得られない恐れがあり、5部を超えると材料コストが増大する上、ゴム練り機での作業性を低下させるといった問題が生じる場合がある。
【0017】
上記式(1)のアルコキシシラン化合物を上記ゴム成分に配合する場合は、通常の方法で添加・混合することができるが、作業性を良くする目的で一旦シリカ等と混ぜ合わせ、その後でゴム成分と混ぜ合わせてもよい。
【0018】
本発明において、ゴム組成物は、上記ゴム成分及びアルコキシシラン化合物のみから構成してもよいが、必要によりカーボンブラック、シリカ、クレー、ケイ酸などの補強剤、炭酸カルシウム、マイカなどの充填剤、硫黄、過酸化物、酸化亜鉛等の加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤、老化防止剤、可塑剤などを配合することができる。なお、これら任意成分の添加量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
【0019】
次に、樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ABS樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンオキシド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、アイオノマー樹脂などのいずれでもよく、これらの樹脂のブレンド物や改質物でもよい。特にポリアミド樹脂及びポリアミド樹脂と他の樹脂のブレンド物等が好適に用いられる。
【0020】
上記樹脂の改質処理は、プラズマ放電処理、コロナ放電処理又は紫外線照射処理を採用することが好適である。ここで、これらの処理は常法に従って行うことができるが、プラズマ放電処理の条件としては、圧力1乃至100000パスカル、雰囲気ガスとしては、アルゴン、ヘリウム、窒素がより好適である。放電周波数、放電出力、処理時間は、処理装置の形状や大きさによって適宜調整することが望ましいが、通常は周波数13.56MHz、出力10〜1000ワット、処理時間5秒〜10分間程度が好適である。
【0021】
また、コロナ放電処理は、通常、装置の手軽さから空気中で行われることが多いが、処理効果を向上させ接着性を高めるためにアルゴンガス等の不活性ガスや酸素、窒素などのガス雰囲気で処理を実施してもよいし、これらのガスを電極近傍に吹き付けながら処理をしてもよい。特に窒素ガス中でコロナ放電処理を行うと、処理効果が高く、ランニングコストも比較的低く抑えられ、更に空気中でコロナ放電処理を実施した場合に発生するオゾン処理をする必要がないという利点があり、本発明においてはこの方法が樹脂の改質処理方法として最も好適に採用される。
【0022】
コロナ放電処理の周波数は、適宜調整し得るが、処理効果と効率の点から通常は5kHz以上、特に20〜30kHzが好適である。5kHzより低いと安定で均一な処理ができ難く、かつ電力消費量も大きくなってしまうため、電力コストが高くなり、電極の耐久性も短くなってしまうという場合がある。
【0023】
また、放電出力、処理時間は被処理物の材質、形状、大きさや、電極の形状、大きさ等に応じて適宜調整するのが良いが、通常は50〜5000ワット、1〜60秒程度が好適である。
【0024】
紫外線照射処理の光源としては、水銀ランプ、ハロゲンランプ、エキシマランプ、エキシマレーザー等が用いられる。処理は空気中で行ってもよいが、窒素ガス雰囲気で行うこともできる。光源出力及び照射時間に特に制限はなく、光源の種類、特性、処理雰囲気、被処理物までの距離、被処理物の材質、形状等に応じて適宜調整するのがよい。
【0025】
本発明では、上記の未加硫ゴム組成物と改質処理した樹脂とを接着剤を介することなく貼り合わせ、これを熱プレス等により加硫することにより積層体を得ることができる。この場合、加硫条件は特に制限されないが、130〜180℃で5分〜5時間とすることができる。
【0026】
【発明の効果】
本発明の樹脂とゴムとの積層体は、樹脂とゴムとが溶剤型などの接着剤を介することなく強固に接着し、簡単な工程で作業環境上の問題がなく、生産性良く製造することができるもので各種用途、例えば樹脂ゴム積層ホース、防振ゴム、空気ばねとして幅広く使用することができる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0028】
〔実施例、比較例〕
6・66共重合ナイロン(ウベ興産社製5033)及び12ナイロン(ウベ興産社製3035)の2種類の樹脂をそれぞれTダイ押し出しにて150ミクロン厚フィルムとして押し出した。
【0029】
次に、表1に示すように上記フィルムに下記方法で各々プラズマ処理、コロナ処理(1)、コロナ処理(2)、紫外線照射処理を行った。
プラズマ処理:
外部電極型の10×25cmで間隔が15cmの平行平板電極を備えたガラス製真空容器内で0.7torrの圧力のアルゴンガス雰囲気にて日本高周波社製の高周波電源(SKN−05P)及びマッチングボックス(MB−500)を使用し、13.56MHz、出力100Wにて3分間プラズマ処理を施した。
コロナ処理(1):
100mm長で4mm幅、表面を厚さ1mmのテフロン(PTFEのデュポン社商標)で被覆した電極と、150×150mmの大きさで前記電極と5mm間隔に配置したアース電極からなるコロナ処理電極と、TANTEC社製コロナ電源HV05−2を用いて、空気中にて出力80Wで放電せしめ、この放電内に前記ナイロンフィルムを1m/分のスピードで通過させた。
コロナ処理(2):
前記のコロナ処理電極全体を容積が180×180×900mmでガスの吸入口と、100×0.5mmのフィルム出入口が備わった容器中に設置した。次に、1リットル/minの流量の窒素ガスをガス吸入口から5分間流して容器内の空気を窒素ガスで置換した。この状態でコロナ処理(1)と同条件で前記ナイロンフィルムを処理した。
紫外線照射処理:
ウシオ電機社製の誘電バリア型エキシマ紫外線ランプ(型番VES20−172)を用い、空気中で照射窓からの距離5mmの位置にナイロンフィルムを置き、5分間紫外線にフィルム表面を露光した。
未処理:
比較品として全く表面改質処理を施さないものを用意した。
【0030】
【表1】
【0031】
次に、表2、3に示す8種類の組成のゴム組成物(未加硫)を調製し、3mm厚さにシーティングし、前述の表面処理を施したナイロンフィルムを処理面がゴム側になるように表4に示すような組み合わせで貼り合わせ、熱プレスにて圧力5kgf/cm2、温度140℃の条件で80分間加硫した。
【0032】
加硫後の樹脂(ナイロン)−ゴム積層体を12mm幅にカットし、島津製作所社製オートグラフにて引張り速度50mm/分でT−剥離法にてナイロン−ゴム間の接着力を測定した。結果を表4に示す。
【0033】
表4に示すように本発明に係わる樹脂(ナイロン)−ゴム積層体は接着性に優れていることが確認された。
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
Claims (5)
- ゴム組成物と樹脂とを積層して貼り合わせてなる樹脂とゴムとの積層体において、上記ゴム組成物の主成分が、アクリロニトリルブタジエン共重合ゴム、イソブチレンパラメチルスチレン共重合ゴム(パラメチルスチレンの一部を臭素化したもの)、クロロスルホン化ポリエチレンゴムから選ばれた化合物であり、かつゴム成分に下記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物を添加したゴム組成物を用いると共に、
上記樹脂の主成分がポリアミド樹脂であり、かつ上記樹脂に表面改質処理を施したものを用い、これらのゴム組成物と表面改質処理を施した樹脂とを接着剤を介することなく積層して貼り合わせ、加硫してなることを特徴とする樹脂とゴムとの積層体。 - 表面改質処理がプラズマ処理、コロナ放電処理又は紫外線照射処理である請求項1記載の積層体。
- アルコキシシラン化合物がアミノ基を含有するものである請求項1又は2記載の積層体。
- 上記ゴム組成物に硫黄が配合されてなる請求項1〜3のいずれか1項記載の積層体。
- 主成分が、アクリロニトリルブタジエン共重合ゴム、イソブチレンパラメチルスチレン共重合ゴム(パラメチルスチレンの一部を臭素化したもの)、クロロスルホン化ポリエチレンゴムから選ばれてなり、かつ下記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物を上記ゴム主成分に添加して未加硫ゴム組成物からなるゴム層を得る工程と、
主成分がポリアミド樹脂である樹脂の表面に改質処理を施して樹脂層を得る工程と、上記ゴム層と上記樹脂層とを接着剤を介することなく貼り合わせる工程と、貼り合わせた上記ゴム層と上記樹脂層を加硫することにより樹脂とゴムとの積層体を得ることを特徴とする樹脂とゴムとの積層体の製造方法。
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