JP3818891B2 - 給湯暖房装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は給湯暖房装置、特に1つの缶体で、給湯、暖房、風呂の3水路を形成する1缶3水路式給湯暖房装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりこの種のものに於いては、下部にバーナ部を備えた1つの貯湯缶体内に、第1の水路の熱交換器となる第1の蛇管と、第2の水路の熱交換器となる第2の蛇管とを備え、貯湯缶体内の温水で給湯を行うと共に、この貯湯缶体内の温水と熱交換する第1の蛇管と第2の蛇管とで、温水を循環させる温水暖房と風呂の追い焚きや保温を行ったり、又は貯湯缶体内の温水で温水暖房を行うと共に、この貯湯缶体内の温水と熱交換する第1の蛇管と第2の蛇管とで、給湯と風呂の追い焚きや保温を行うもので、給湯回路、暖房回路、風呂回路の3つの機能を1台の給湯暖房装置で行うことで利便性を計ると共に、設置スペースを小さくすることができるものであった。
【0003】
そしてその温水を循環させる温水暖房として、温水を80℃前後の高温にして、ファンコンベクターやパネルコンベクター等の暖房機器に循環させて、温風暖房や輻射暖房を行うものと、温水を40〜60℃くらいの低中温にして、床下に設置した床暖房システムに循環させて、床面からの輻射暖房を行うものがある。
【0004】
又給湯は、給湯回路内の出湯栓が開いて出湯されると、貯湯缶体内の温水で給湯を行うものでは、貯湯缶体内の温水を80〜90℃くらいまで加熱して、この高温水を給湯回路に設けたミキシング弁で水道水を混合させて、設定された出湯温度に調整して出湯し、又第1の蛇管又は第2の蛇管により給湯を行うものでは、貯湯缶体内の温水を90℃以上に加熱して、その貯湯缶体内の温水と蛇管とで熱交換し、蛇管内を通過する温水を70〜90℃くらいに加熱して、この高温水を給湯回路に設けたミキシング弁で水道水を混合させて、設定された出湯温度に調整して出湯するものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところでこの従来のものでは、給湯運転と暖房運転とが同時に行われる場合、暖房がファンコンベクターやパネルコンベクター等による高温水循環での温水暖房ならば、貯湯缶体内の温水で給湯を行うものの場合、貯湯缶体内の温水を給湯のため80〜90℃くらいまで加熱すると、貯湯缶体内の温水と熱交換する暖房回路の蛇管内の温水も80℃前後の高温になるが、そのまま暖房回路に循環させても問題なく、又貯湯缶体内の温水で暖房を行い、貯湯缶体内の温水と熱交換する蛇管内の温水で給湯を行うものの場合、貯湯缶体内の温水と熱交換する蛇管内の温水を70〜90℃くらいに加熱するために、貯湯缶体内の温水を90℃以上に加熱するが、その高温の貯湯缶体内の温水を暖房回路に循環させても、循環する温水としては多少温度が高いくらいなので、さほど問題はなかった。
【0006】
しかし、暖房が床に設置した床暖房システムによる低中温水循環での温水暖房ならば、貯湯缶体内の温水で給湯を行うものの場合、貯湯缶体内の温水を給湯のため80〜90℃くらいまで加熱すると、貯湯缶体内の温水と熱交換する暖房回路の蛇管内の温水も80℃前後の高温になり、この高温の温水をそのまま暖房回路に循環させると、床面の温度が高くなり過ぎたり、床暖房システム内の温水配管が合成樹脂管やゴム管ならば熱で変形や破損したりする可能性がありそのまま循環させることができず、又貯湯缶体内の温水で暖房を行い、貯湯缶体内の温水と熱交換する蛇管内の温水で給湯を行うものの場合も、給湯するために結果として暖房回路を循環する温水の温度が高温となり、そのまま循環させることができなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明はこの点に着目し上記欠点を解決するため、特にその構成を、請求項1では、加熱用のバーナ部と、該バーナ部の燃焼により缶体内の温水が加熱される貯湯缶体と、該貯湯缶体内に設けられ、貯湯缶体内の温水と熱交換する第1の熱交換器とを備え、前記貯湯缶体内の温水による温水回路と、第1の熱交換器により熱交換される温水による温水回路とにより、給湯回路と、暖房用循環ポンプを備えた暖房回路とを形成し、給湯運転スイッチや暖房運転スイッチ等を有するリモコンの操作により給湯、暖房運転を行う給湯暖房装置に於いて、前記暖房運転スイッチがONの状態で且つ出湯されていない時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、暖房を行う時の通常温度である床暖通常設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定すると共に、暖房用循環ポンプを連続運転し、前記暖房運転スイッチがONの状態で且つ出湯されている時、給湯回路から送り出される温水の温度が給湯運転のための設定温度である給湯運転設定温度になるように、貯湯缶体内の目標温水温度を設定すると共に、暖房用循環ポンプを停止するものである。
【0008】
又本発明の請求項2に係る給湯暖房装置では、特にその構成を、加熱用のバーナ部と、該バーナ部の燃焼により缶体内の温水が加熱される貯湯缶体と、該貯湯缶体内に設けられ、貯湯缶体内の温水と熱交換する第1の熱交換器とを備え、前記貯湯缶体内の温水による温水回路と、第1の熱交換器により熱交換される温水による温水回路とにより、給湯回路と、暖房用循環ポンプを備えた暖房回路とを形成し、給湯運転スイッチや暖房運転スイッチ等を有するリモコンの操作により給湯、暖房運転を行う給湯暖房装置に於いて、前記暖房運転スイッチがONの状態で且つ出湯されていない時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖房を行う時の通常温度である床暖通常設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定すると共に、暖房用循環ポンプを連続運転し、前記暖房運転スイッチがONの状態で且つ出湯されている時、給湯回路から送り出される温水の温度が、給湯運転のための設定温度である給湯運転設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定すると共に、暖房用循環ポンプを間欠運転するものである。
【0009】
又本発明の請求項3に係る給湯暖房装置では、特にその構成を、加熱用のバーナ部と、該バーナ部の燃焼により缶体内の温水が加熱される貯湯缶体と、該貯湯缶体内に設けられ、貯湯缶体内の温水と熱交換する第1の熱交換器とを備え、前記貯湯缶体内の温水による温水回路と、第1の熱交換器により熱交換される温水による温水回路とにより、給湯回路と、暖房用循環ポンプを備えた暖房回路とを形成し、給湯運転スイッチや暖房運転スイッチ等を有するリモコンの操作により給湯、暖房運転を行う給湯暖房装置に於いて、前記暖房運転スイッチがONの状態で且つ給湯運転スイッチがOFFの状態の時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖房を行う時の通常温度である床暖通常設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定すると共に、暖房用循環ポンプを連続運転し、前記暖房運転スイッチ及び給湯運転スイッチがONの状態で且つ出湯されていない時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖房を行う時の温水の設定温度範囲の最高温度である床暖設定範囲内上限温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定すると共に、暖房用循環ポンプを連続運転し、前記暖房運転スイッチ及び給湯運転スイッチがONの状態で且つ出湯されている時、給湯回路から送り出される温水の温度が、給湯運転のための設定温度である給湯運転設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定すると共に、暖房用循環ポンプを停止するものである。
【0010】
又本発明の請求項4に係る給湯暖房装置では、特にその構成を、加熱用のバーナ部と、該バーナ部の燃焼により缶体内の温水が加熱される貯湯缶体と、該貯湯缶体内に設けられ、貯湯缶体内の温水と熱交換する第1の熱交換器とを備え、前記貯湯缶体内の温水による温水回路と、第1の熱交換器により熱交換される温水による温水回路とにより、給湯回路と、暖房用循環ポンプを備えた暖房回路とを形成し、給湯運転スイッチや暖房運転スイッチ等を有するリモコンの操作により給湯、暖房運転を行う給湯暖房装置に於いて、前記暖房運転スイッチがONの状態で且つ給湯運転スイッチがOFFの状態の時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖房を行う時の通常温度である床暖通常設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定すると共に、暖房用循環ポンプを連続運転し、前記暖房運転スイッチ及び給湯運転スイッチがONの状態で且つ出湯されていない時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が床暖房を行う時の温水の設定温度範囲の最高温度である床暖設定範囲内上限温度になるように、貯湯缶体内の目標温水温度を設定すると共に、暖房用循環ポンプを連続運転し、前記暖房運転スイッチ及び給湯運転スイッチがONの状態で且つ出湯されている時、給湯回路から送り出される温水の温度が給湯運転のための設定温度である給湯運転設定温度になるように、貯湯缶体内の目標温水温度を設定すると共に、暖房用循環ポンプを間欠運転するものである。
【0011】
又本発明の請求項5に係る給湯暖房装置では、特にその構成を、請求項1〜4に於いて、前記暖房運転スイッチ及び給湯運転スイッチがONの状態で且つ出湯されている状態から、前記暖房運転スイッチがONの状態で且つ給湯運転スイッチがOFFの状態又は、前記暖房運転スイッチ及び給湯運転スイッチがONの状態で且つ出湯されていない状態になった時、バーナ部の燃焼を停止すると共に、前記暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖房を行う暖房回路に循環させられる許容範囲の上限温度である床暖上限温度以下になったのを検知した時、暖房用循環ポンプを運転するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
前記構成による請求項1記載の給湯暖房装置によれば、貯湯缶体内の温水による温水回路と、該貯湯缶体内に設けられ、貯湯缶体内の温水と熱交換する第1の熱交換器により熱交換される温水による温水回路とにより、給湯回路と、暖房用循環ポンプを備えた暖房回路とを形成した給湯暖房装置に於いて、暖房運転スイッチがONの状態で且つ出湯されていない時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖通常設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転し、前記暖房運転スイッチがONの状態で且つ出湯されている時、給湯回路から送り出される温水の温度が、給湯運転設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを停止するものである。
【0013】
これにより、暖房運転を行っていても、給湯運転で出湯される時は、給湯回路から送り出される温水の温度が出湯するための高温となって給湯運転が優先されると共に、出湯するため貯湯缶体内の温水が高温になることにより、床暖房システムに循環できる温度の上限を超えた高温となる暖房回路の温水は、暖房用循環ポンプが停止しているので、暖房回路に送り込まれず、低中温水を循環させる床暖房システムに高温の温水が循環されることによる床面の過熱や床暖房システムの配管の変形、破損が防止できるものである。
【0014】
又、暖房運転中に出湯し、その出湯が止まった時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が床暖房を行う時の通常温度である床暖通常設定温度になるように、貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転するので、暖房運転時の出湯による暖房運転の停止状態を短くすることができ、出湯時の暖房用循環ポンプの停止による暖房運転の低下を早く回復することができるものである。
【0015】
前記構成による請求項2記載の給湯暖房装置によれば、貯湯缶体内の温水による温水回路と、該貯湯缶体内に設けられ、貯湯缶体内の温水と熱交換する第1の熱交換器により熱交換される温水による温水回路とにより、給湯回路と、暖房用循環ポンプを備えた暖房回路とを形成した給湯暖房装置に於いて、前記暖房運転スイッチがONの状態で且つ出湯されていない時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖通常設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転し、前記暖房運転スイッチがONの状態で且つ出湯されている時、給湯回路から送り出される温水の温度が、給湯運転設定温度になるように、貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを間欠運転するものである。
【0016】
これにより、暖房運転を行っていても、給湯運転で出湯される時は、給湯回路から送り出される温水の温度が出湯するための高温となって給湯運転が優先されると共に、出湯するため貯湯缶体内の温水が高温になることにより、床暖房システムに循環できる温度の上限を超えた高温となる暖房回路の温水は、暖房用循環ポンプを間欠運転させているので、暖房回路に連続して循環されず、低中温水を循環させる床暖房システムに高温の温水が循環されることによる床面の過熱や床暖房システムの配管の変形、破損が発生するのをできるだけ少なくしつつ、出湯中の暖房運転の低下を少なくできるものである。
【0017】
又、暖房運転中に出湯し、その出湯が止まった時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が床暖房を行う時の通常温度である床暖通常設定温度になるように、貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転するので、出湯による暖房運転の間欠運転状態を短くすることができ、出湯時の暖房用循環ポンプの間欠運転による暖房運転の低下を少なくすることができるものである。
【0018】
前記構成による請求項3記載の給湯暖房装置によれば、貯湯缶体内の温水による温水回路と、該貯湯缶体内に設けられ、貯湯缶体内の温水と熱交換する第1の熱交換器により熱交換される温水による温水回路とにより、給湯回路と、暖房用循環ポンプを備えた暖房回路とを形成し、給湯運転はリモコンの給湯運転スイッチがONの状態で出湯栓が開かれた時に開始する給湯暖房装置に於いて、前記暖房運転スイッチがONで且つ給湯運転スイッチがOFFの時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖通常設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転し、暖房運転スイッチ及び給湯運転スイッチがONで且つ出湯されていない時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖設定範囲内上限温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転し、暖房運転スイッチ及び給湯運転スイッチがONで且つ出湯されている時、給湯回路から送り出される温水の温度が、給湯運転設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを停止するものである。
【0019】
これにより、暖房運転を行っていても、給湯運転で出湯される時は、給湯回路から送り出される温水の温度が出湯するための高温となって給湯運転が優先されると共に、出湯するため貯湯缶体内の温水が高温になることにより、床暖房システムに循環できる温度の上限を超えた高温となる暖房回路の温水は、暖房用循環ポンプが停止しているので、暖房回路に送り込まれず、低中温水を循環させる床暖房システムに高温の温水が循環されることによる床面の過熱や床暖房システムの配管の変形、破損が防止できるものである。
【0020】
又、暖房運転を行っていて、給湯運転スイッチがOFFの時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が床暖房を行う時の通常温度である床暖通常設定温度になるように、貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転するので、暖房運転中で出湯時の暖房用循環ポンプの停止による暖房運転の低下を早く回復することができるものである。
【0021】
又、暖房運転中に出湯はしないものの給湯運転スイッチがONになった時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖通常設定温度より高い床暖設定範囲内上限温度になるように、貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転するので、暖房運転を継続して行うことにより暖房運転の低下を防止すると共に、その状態で出湯が開始された時、給湯回路から送り出される温水の温度が出湯するための高温となるように、貯湯缶体内の温水が給湯運転時の所定温度に上昇するまでの時間を短くすることができ、それにより暖房運転中の出湯開始直後の出湯温度の立ち上がりを早くすることができるものである。
【0022】
前記構成による請求項4記載の給湯暖房装置によれば、貯湯缶体内の温水による温水回路と、該貯湯缶体内に設けられ、貯湯缶体内の温水と熱交換する第1の熱交換器により熱交換される温水による温水回路とにより、給湯回路と、暖房用循環ポンプを備えた暖房回路とを形成し、給湯運転はリモコンの給湯運転スイッチがONの状態で出湯栓が開かれた時に開始する給湯暖房装置に於いて、前記暖房運転スイッチがONで且つ給湯運転スイッチがOFFの時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖通常設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転し、暖房運転スイッチ及び給湯運転スイッチがONで且つ出湯されていない時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖設定範囲内上限温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転し、暖房運転スイッチ及び給湯運転スイッチがONで且つ出湯されている時、給湯回路から送り出される温水の温度が、給湯運転設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを間欠運転するものである。
【0023】
これにより、暖房運転を行っていても、給湯運転で出湯される時は、給湯回路から送り出される温水の温度が出湯するための高温となって給湯運転が優先されると共に、出湯するため貯湯缶体内の温水が高温になることにより、床暖房システムに循環できる温度の上限を超えた高温となる暖房回路の温水は、暖房用循環ポンプを間欠運転させているので、暖房回路に連続して循環されず、低中温水を循環させる床暖房システムに高温の温水が循環されることによる床面の過熱や床暖房システムの配管の変形、破損が発生するのをできるだけ少なくしつつ、出湯中の暖房運転の低下を少なくできるものである。
【0024】
又、暖房運転を行っていて、給湯運転スイッチがOFFの時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が床暖房を行う時の通常温度である床暖通常設定温度になるように、貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転するので、暖房運転中で出湯時の暖房用循環ポンプの停止による暖房運転の低下を早く回復することができるものである。
【0025】
又、暖房運転中に出湯はしないものの給湯運転スイッチがONになった時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖通常設定温度より高い床暖設定範囲内上限温度になるように、貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転するので、暖房運転を継続して行うことにより暖房運転の低下を防止すると共に、その状態で出湯が開始された時、給湯回路から送り出される温水の温度が出湯するための高温となるように、貯湯缶体内の温水が給湯運転時の所定温度に上昇するまでの時間を短くすることができ、それにより暖房運転中の出湯開始直後の出湯温度の立ち上がりを早くすることができるものである。
【0026】
前記構成による請求項5記載の給湯暖房装置によれば、請求項1〜4の給湯暖房装置において、暖房運転及び給湯運転を行って出湯されている状態から、暖房運転を行っていて且つ給湯運転スイッチがOFFの状態又は、暖房運転を行っていて且つ給湯運転スイッチがONで出湯されていない状態になった時、バーナ部の燃焼を停止し、その後暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖房システムに循環させられる許容範囲の上限温度である床暖上限温度以下になったのを検知した時、暖房用循環ポンプを運転するものである。
【0027】
これにより、出湯中の状態から、給湯運転スイッチがON状態であって出湯されていない状態になった時、バーナ部の燃焼を停止して、暖房運転を早く再開するために、床暖設定範囲内上限温度より高温で、床暖房システムに循環させることが許される上限温度である床暖上限温度以下までに暖房用循環ポンプから送り出される温水が温度低下したら、暖房運転を再開するので、暖房運転中で出湯時の暖房用循環ポンプの停止による暖房運転の低下を早く回復することができるものである。
【0028】
【実施例】
次に、この発明に係る給湯暖房装置を図面に示された一実施例で説明する。
1は温水を貯湯する貯湯缶体からなる暖房用缶体で、下部に加熱用のバーナ部2を備える燃焼室3を形成したもので、この暖房用缶体1内方には第1の熱交換器として、蛇管による間接加熱式の給湯用の熱交換器を構成する給湯用熱交換器4と、第2の熱交換器として、蛇管による間接加熱式の風呂焚き用の熱交換器を構成する風呂用熱交換器5とを上下に配設し、温水暖房を行うと共に給湯及び風呂焚きを同時またはそれぞれ単独でも行えるようにしたものである。
【0029】
まず、暖房回路Aについて説明すると、6は暖房往き管、7は例えば床暖房パネル等の床暖房用放熱器、8は暖房戻り管、9は暖房用循環ポンプ、10は気液分離器、11は暖房用膨張タンク、12は開閉弁13が設けられた暖房バイパス管、14は暖房用缶体1内の温水温度制御に用いる缶体温度センサで、暖房用缶体1にてバーナ部2の燃焼で缶体温度センサ14の制御目標温水温度(床暖房で約40℃〜60℃程度)まで加熱された熱媒体が、暖房用循環ポンプ9により暖房往き管6を介して床暖房用放熱器7に送られて暖房を行い、床暖房用放熱器7で放熱した低温水(約30℃〜50℃程度)が暖房戻り管8を介して暖房用缶体1に戻り、再度制御目標温度まで加熱されて循環するものである。
【0030】
次に、給湯回路Bについて説明すると、15は水道に接続された給水管、16は水の流量を検知する流量センサ、17は給湯用熱交換器4で加熱された温水を出湯する給湯管、18は給湯栓、19はミキシング弁20を介して給湯管17に接続され給水管15と給湯管17とを連通する給湯バイパス管、21は給湯栓18の閉止時の熱膨張を吸収する給湯用膨張タンク、22は給水温度センサ、23は給湯温度センサで、給湯栓18が開かれて流量センサ16が最低作動流量を検知すると、暖房用缶体1内の熱媒体の温度を約90℃以上の高温に維持するようバーナ部2で燃焼を行い、給水管15からの冷水が給湯用熱交換器4で暖房用缶体1内の高温の熱媒体により間接加熱され、ミキシング弁20で水道水と混合され適温に調節されて給湯栓18から給湯されるものである。
【0031】
次に、風呂回路Cについて説明すると、24は風呂浴槽、25は風呂往き管、26は風呂戻り管、27は戻り管26に設けられた風呂循環ポンプ、28は循環の有無を検知する流水スイッチ、29は風呂温度センサで、浴槽24内の湯の沸かし上げ要求があると、浴槽24内の湯を風呂循環ポンプ27で風呂用熱交換器5に循環させ、浴槽24内の湯が暖房用缶体1内の高温の熱媒体により間接加熱されることで浴槽24内の湯を適温まで沸かし上げたり保温したりするものである。
【0032】
そして、30は給湯回路Bの給湯管17から分岐されて風呂回路Cに湯張り弁31及び三方弁32を介して接続される湯張り管で、風呂の湯張り要求があると三方弁32を風呂回路Cと湯張り管30とを連通するよう切り換えると共に湯張り弁31を開弁し、給湯用熱交換器4で加熱された湯を風呂回路C内に流入させて風呂浴槽24への一定量の湯張りを行うものである。
【0033】
ここで、33は暖房用缶体1の上下部を結ぶ連通パイプ、34はこの連通パイプ33途中に備えられた撹拌用循環ポンプで、給湯時または風呂運転時に駆動して、暖房用缶体1内の温度を上下均一化させるもので、給湯または風呂運転が終了するまで継続駆動して撹拌を行うものである。尚、暖房運転時は暖房用循環ポンプ9が駆動されているため、撹拌用循環ポンプ34は駆動しないようにすることも可能である。
【0034】
35はリモコンで、給湯運転スイッチ36や暖房運転スイッチ37,風呂追い焚き運転スイッチ38,設定温度ボタン39等各種スイッチやボタンを設けた操作部40と、給湯温度や設定温度、操作したスイッチに応じた表示などを行う表示部41を有するものである。
【0035】
次に、本発明の一実施形態の作動について説明する。
図2において、まず、リモコン35の暖房運転スイッチ37をON操作すると(S1)、次に給湯運転スイッチ36がON操作されているか確認し(S2)、給湯運転スイッチ36がON操作されていれば、更に現在出湯されているかを確認する。(S3)
【0036】
(S3)で出湯されていることが確認されれば、「給湯運転中」と判断して暖房用缶体1内の目標温水温度を給湯運転設定温度の90℃に設定して(S4)、バーナ部2の燃焼を開始する。(S5)
【0037】
これにより給湯運転実施中、つまり出湯中は暖房用缶体1内の温水を90℃の高温にするので、この暖房缶体1内の温水と蛇管にて熱交換することにより加熱される給湯回路Bの温水も、70〜90℃の高温に昇温されて高温の給湯水を出湯することができ、更に暖房用循環ポンプ9は停止しているので、暖房回路Aには高温の温水が流れず、暖房回路Aの床暖房用放熱器7の放熱量が大きすぎて床面の温度が高くなり過ぎたり、床暖房用放熱器7内の温水配管が高温水により変形したり破損したりすることを防止できるものである。
【0038】
そして(S5)でバーナ部2の燃焼を開始した後、次に給湯運転スイッチ36がON操作されているか確認し(S6)、給湯運転スイッチ36がON操作されていれば、更に現在出湯されているかを確認する。(S7)
【0039】
この(S7)で出湯されていることが確認されれば(S6)へ戻って給湯運転を継続し、(S6)で給湯運転スイッチ36がOFFになっている、または(S7)で出湯されていないことが確認されれば、「給湯運転が実施されていない」と判断して、暖房運転を行うためにまずバーナ部2の燃焼を停止し(S8)、次に暖房用缶体1内の温水温度が暖房回路Aに循環させても問題ない温度の上限である床暖上限温度、本実施例では70℃として、その床暖上限温度以下に暖房用缶体1内の温水の温度がなっているか確認する。(S9)
【0040】
この(S9)で暖房用缶体1内の温水温度が前記床暖上限温度より高ければ、まだ暖房運転は行えないものと判断して(S6)へ戻り、(S9)で暖房用缶体1内の温水温度が前記床暖上限温度以下ならば、暖房運転は行えるものと判断して(S2)へ戻る。
【0041】
そして(S2)で給湯運転スイッチ36がOFFになっている場合、「給湯運転は行われることはなく、暖房運転のみを行う」と判断して、床暖房用に設定できる範囲の温度で予め設定してある温水温度、本実施例では床暖房用に設定できる温度の範囲40℃〜60℃から、50℃を床暖通常設定温度として暖房運転時の暖房缶体1内の目標温水温度に予め設定し(S10)、又(S3)で現在出湯されていない場合、「給湯運転が行われるかもしれない状態で、暖房運転を行う」と判断して、床暖房用に設定できる範囲の温度で予め設定してある温水温度、本実施例では床暖房用に設定できる温度の範囲40℃〜60℃の設定上限の温度、本実施例では60℃を床暖設定範囲内上限温度として暖房缶体1内の目標温水温度に設定する。(S11)
【0042】
そして(S10)、又は(S11)で暖房運転時の暖房缶体1内の目標温水温度が決定したら、バーナ部2の燃焼を開始し(S12)、暖房用循環ポンプ9をONさせて暖房運転を開始する。(S13)
【0043】
ここで暖房用缶体1内の温水温度が60℃より高い場合は、バーナ部2を燃焼させずに暖房用循環ポンプ9をONさせて、暖房運転を行ううちに暖房用缶体1内の温水温度が低下して60℃以下になったら、常に60℃になるようにバーナ部2の燃焼を開始するものである。
【0044】
そして(S13)で暖房用循環ポンプ9をONさせた後、給湯運転スイッチ36がON操作されていないか確認し(S14)、給湯運転スイッチ36がON操作されていれば、更に現在出湯されているかを確認する。(S15)
【0045】
そして(S15)で現在出湯されている場合、「給湯運転が開始された」と判断して暖房用循環ポンプ9をOFF(S16)して(S4)へ戻り、(S14)で給湯運転スイッチ36がON操作されていない、又は(S15)で現在出湯されていない場合は、暖房運転スイッチ37がOFFされているか確認し(S17)、(S17)で暖房運転スイッチ37がOFFされていれば、「暖房運転終了」と判断して、バーナ部2の燃焼を停止し(S18)、暖房用循環ポンプ9をOFF(S19)して(S1)へ戻り、又(S17)で暖房運転スイッチ37がOFFされていなければ、「暖房運転継続」と判断して、(S14)に戻って引き続き暖房運転を継続するものである。
【0046】
このように暖房運転スイッチ37がON操作されて、暖房運転を開始する時に、給湯運転が行われているかいないか、また給湯運転が行われていなければ、行われる可能性があるのかないのか出湯の有無及び給湯運転スイッチ36の操作状態から判断し、出湯されていれば「給湯運転中の状態」と判断して給湯運転を優先させ、暖房用缶体1内の温水の目標温水温度を給湯運転のための設定温度である給湯運転設定温度、例えば90℃を設定して給湯運転を行うと共に、暖房用循環ポンプ9を停止して暖房回路Aに床暖房の上限温度を超えた高温の温水が流れないようにして、暖房回路Aの床暖房用放熱器7の放熱量が大きすぎて床面の温度が高くなり過ぎたり、床暖房用放熱器7内の温水配管が高温水により変形したり破損したりすることを防止できるものである。
【0047】
又給湯運転スイッチ36がON状態で且つ出湯がされていなければ、「いつ給湯運転が開始されるかもしれない状態」と判断して給湯運転を考慮して、暖房用缶体1内の温水の目標温水温度を、床暖房を行う温水の設定温度範囲内の最高温度である給湯運転設定温度、例えば60℃を設定して暖房運転、つまり床暖房を行うことにより、暖房用缶体1内の温水の温度を給湯運転のための設定温度との温度差を最小にして床暖房を行って、床暖房を行っている時に出湯されて給湯運転が開始されても、暖房用缶体1内の温水の給湯運転のための設定温度、例えば90℃に上昇させるまでの時間を最短にして、必要な給湯温度を素早く達成できるものである。
【0048】
又給湯運転スイッチ36がOFF状態であれば、「給湯運転は行われない状態」と判断して暖房運転を優先させ、暖房用缶体1内の温水の目標温水温度を、床暖房を行うために通常予め設定されている設定温度である床暖通常設定温度、例えば50℃を設定して暖房運転を行うので、快適な床暖房を行うことができるものである。
【0049】
次に本発明のその他の実施形態の作動について説明する。
図3において、まず、リモコン35の暖房運転スイッチ37がON操作されているか確認し(S20)、そこで暖房運転スイッチ37がOFF状態であれば、次にリモコン35の給湯運転スイッチ36又は風呂追い焚き運転スイッチ38がON操作されているか確認し(S21)、そこで給湯運転スイッチ36又は風呂追い焚き運転スイッチ38がON状態であれば、それに対応して給湯運転又は風呂追い焚き運転制御を行い(S22)、(S21)で、給湯運転スイッチ36及び風呂追い焚き運転スイッチ38がOFF状態であれば、(S20)へ戻る。
【0050】
又(S20)で、暖房運転スイッチ37がON操作されていれば、次に給湯運転スイッチ36がON操作されているか確認し(S23)、そこで給湯運転スイッチ36がOFF状態であれば、「給湯運転は行われることはなく、暖房運転のみを行う」と判断して、床暖通常設定温度、つまり暖房運転時に床暖房用に設定できる温度の範囲から予め設定してある温水温度、本実施例では床暖房用に設定できる温度の範囲40℃〜60℃から、予め50℃を設定してあるので、暖房缶体1内の目標温水温度として床暖通常設定温度50℃を設定する。(S24)
【0051】
又(S23)で、給湯運転スイッチ36がON操作されていれば、次に更に現在出湯されているかを確認し(S25)、そこで出湯されていることが確認されれば、「給湯運転中」と判断して暖房用缶体1内の目標温水温度を給湯運転設定温度の90℃に設定し(S4)、又(S25)で出湯されていないことが確認されれば、「給湯運転が行われるかもしれない状態で、暖房運転を行う」と判断して、床暖設定範囲内上限温度、つまり暖房運転時に床暖房用に設定できる温度の範囲の上限温水温度、本実施例では床暖房用に設定できる温度の範囲40℃〜60℃の上限である60℃を予め設定してあるので、暖房缶体1内の目標温水温度として床暖設定範囲内上限温度60℃を設定する。(S27)
【0052】
そして(S24)又は(S27)で暖房缶体1内の目標温水温度が決定されると、次にバーナ部2の燃焼を開始し(S28)、暖房用循環ポンプ9をONさせて暖房運転を開始する。(S29)
【0053】
そして、(S29)で暖房用循環ポンプ9をONさせて暖房運転を開始させた後は、次に給湯運転スイッチ36がON操作されているか確認し(S30)、そこで給湯運転スイッチ36がOFF状態であれば、(S30)へ戻り、(S30)で給湯運転スイッチ36がON状態であれば、次に更に現在出湯されているかを確認し(S31)、そこで出湯されていることが確認されれば、「給湯運転が開始された」と判断して、暖房用循環ポンプ9をOFFさせて暖房運転を停止し(S32)、そして次に暖房運転スイッチ37がON状態であるか確認し(S33)、そこで暖房運転スイッチ37がOFF状態であれば「暖房運転は行わない」と判断して(S22)へ進んで、給湯運転又は風呂追い焚き運転制御を行い、(S33)で暖房用循環ポンプ9がON状態であれば「引き続き暖房運転も行いたい」と判断して(S26)へ進んで、暖房用缶体1内の目標温水温度を給湯運転設定温度の90℃に設定する。
【0054】
又(S31)で、出湯されていないことが確認されれば、すでに(S30)で給湯運転スイッチ36がON状態であることが確認されていることから、「給湯運転が行われるかもしれない状態で、暖房運転を行う」と判断して、暖房缶体1内の目標温水温度を床暖設定範囲内上限温度60℃に設定し直して(S34)、次に暖房運転スイッチ37がON状態であるか確認し(S35)、そこで暖房運転スイッチ37がOFF状態であれば(S22)へ進んで、給湯運転又は風呂追い焚き運転制御を行い、(S35)で暖房用循環ポンプ9がON状態であれば(S30)へ戻るもので、前記のように(S31)で出湯が確認されたか、(S35)で暖房用循環ポンプ9がOFF状態であることが確認された場合以外は、暖房運転を連続運転するものである。
【0055】
そして次に(S26)で暖房用缶体1内の目標温水温度を給湯運転設定温度の90℃に設定した後、バーナ部2の燃焼を開始し(S36)、更にタイマー1をスタートさせてから(S37)、暖房用循環ポンプ9をONさせて(S38)、給湯運転を行いながら暖房運転を開始する。
【0056】
そして次にタイマー1がスタートしてから設定時間Tが経過したか確認し(S39)、設定時間Tが経過していた時は、暖房用循環ポンプ9をOFFさせて(S40)暖房運転をいったん停止すると共に、タイマー2をスタートさせる。(S41)
【0057】
そして(S41)でタイマー2をスタートさせた後、給湯運転が停止されたかを確認するためにまず、給湯運転スイッチ36がON状態であるか確認し(S42)、そこで給湯運転スイッチ36がON状態であれば、次に更に現在出湯されているかを確認し(S43)、そこで出湯されていることが確認されれば、「給湯運転中」と判断して、次にタイマー2がスタートしてから設定時間tが経過したか確認する。(S44)
【0058】
そして(S44)でタイマー2がスタートしてから設定時間tが経過していた時は、(S37)へ戻ってタイマー1をスタートさせてから、暖房用循環ポンプ9をONさせて(S38)、給湯運転を行いながら再び暖房運転を開始する。
【0059】
これにより通常の床暖房運転として連続運転させられない高温、つまり給湯運転設定温度90℃である温水を、所定時間間隔で循環させる間欠運転をさせることにより、給湯運転で十分な温度の温水を供給することを優先させつつ、暖房運転も行うので、給湯運転中は暖房用循環ポンプ9をOFFさせて暖房運転を停止させるよりも室内の温度が低下して寒くなるのを防止できるものである。
【0060】
又、温水を所定時間間隔で循環させる間欠運転をさせることにより、温水が高温のため、連続運転させた場合の問題である、暖房回路Aの床暖房用放熱器7の放熱量が大きすぎて床面の温度が高くなり過ぎることや、床暖房用放熱器7内の温水配管が高温水により変形したり破損することを発生しにくくしながら、暖房感が低下するのを防止できるものである。
【0061】
又(S42)で給湯運転スイッチ36がOFF状態又は、(S43)で現在出湯されていないのを確認した時、「給湯運転停止」と判断して、バーナ部2の燃焼を停止し(S45)、次に暖房用缶体1内の温水温度が暖房運転時に床暖房用に設定できる温度の範囲の上限である床暖設定範囲内上限温度よりも高温で且つ連続して暖房運転を行っても、床面の温度が高くなり過ぎることや、床暖房用放熱器7内の温水配管が高温水により変形したり破損するという問題がぎりぎり発生しないという温度の上限である床暖上限温度、本実施例では70℃を予め設定してあるので、暖房缶体1内の温水温度が床暖上限温度70℃以下になったかを確認する。(S46)
【0062】
そして、(S46)で暖房缶体1内の温水温度が床暖上限温度70℃以下になっていた時(S20)へ戻り、(S46)で暖房缶体1内の温水温度が床暖上限温度70℃より高ければ(S42)へ戻るものである。
【0063】
又(S39)でタイマー1をスタートさせてから設定時間Tが経過していない時は、次に給湯運転スイッチ36がON状態であるか確認し(S47)、そこで給湯運転スイッチ36がON状態であれば、次に更に現在出湯されているかを確認し(S48)、そこで出湯されていることが確認されれば、「給湯運転中」と判断して(S39)へ戻り、又(S47)で給湯運転スイッチ36がOFF状態又は、(S48)で現在出湯されていないのを確認した時、「給湯運転停止」と判断して、バーナ部2の燃焼を停止し(S49)、次に暖房用缶体1内の温水温度が床暖上限温度、本実施例では70℃を予め設定してあるので、暖房缶体1内の温水温度が床暖上限温度70℃以下になったかを確認する。(S50)
【0064】
そして、(S50)で暖房缶体1内の温水温度が床暖上限温度70℃以下になっていた時(S20)へ戻り、(S46)で暖房缶体1内の温水温度が床暖上限温度70℃より高ければ(S392)へ戻るものである。
【0065】
このように暖房運転スイッチ37がON操作されて、暖房運転を開始する時に給湯運転が行われているかいないか、また給湯運転が行われていなければ、行われる可能性があるのかないのか出湯の有無及び給湯運転スイッチ36の操作状態から判断し、出湯されていれば「給湯運転中の状態」と判断して給湯運転を優先させ、暖房用缶体1内の温水の目標温水温度を給湯運転のための設定温度、例えば90℃に設定して給湯運転を行うと共に、暖房用循環ポンプ9を所定時間間隔でON・OFFさせることにより、暖房回路Aに床暖房の上限温度を超えた高温の温水が連続して循環して、暖房回路Aの床暖房用放熱器7の放熱量が大きすぎて床面の温度が高くなり過ぎたり、床暖房用放熱器7内の温水配管が高温水により変形したり破損したりすることを発生しにくくしながら、暖房運転停止により室内の温度が低下して寒くなり、暖房感が低下するのを防止できるものである。
【0066】
又給湯運転スイッチ36がON状態で且つ出湯がされていなければ、「いつ給湯運転が開始されるかもしれない状態」と判断して給湯運転を考慮して、暖房用缶体1内の温水の目標温水温度を、床暖房を行う温水の設定温度範囲内の最高温度である床暖設定範囲内上限温度、例えば60℃を設定して暖房運転、つまり床暖房を行うことにより、暖房用缶体1内の温水の温度を給湯運転のための設定温度との温度差を最小にして床暖房を行って、床暖房を行っている時に出湯されて給湯運転が開始されても、暖房用缶体1内の温水の給湯運転のための設定温度である給湯運転設定温度、例えば90℃に上昇させるまでの時間を最短にして、必要な給湯温度を素早く達成できるものである。
【0067】
又給湯運転スイッチ36がOFF状態であれば、「給湯運転は行われない状態」と判断して暖房運転を優先させ、暖房用缶体1内の温水の目標温水温度を、床暖房を行うために通常予め設定されている設定温度である床暖通常設定温度、例えば50℃を設定して暖房運転を行うので、快適な床暖房を行うことができるものである。
【0068】
尚、本実施例では貯湯缶体を暖房用缶体1として缶体内の温水で暖房を行うと共に、暖房用缶体1内に設けられ、暖房用缶体1内の温水と熱交換する2つの蛇管を給湯用熱交換器4と風呂用熱交換器5としたがこれに限定されず、例えば貯湯缶体を給湯用缶体として缶体内の温水で給湯を行うと共に、給湯用缶体内の温水と熱交換する2つの蛇管を暖房用熱交換器と風呂用熱交換器としてもよい。
【0069】
この場合も暖房運転スイッチ37がON状態で且つ出湯されていれば、給湯用缶体内の目標温水温度を給湯運転設定温度の90℃に設定すると共に、蛇管による暖房用熱交換器を備えた暖房回路は、出湯されている間暖房用循環ポンプ9を停止又は、所定時間間隔で間欠運転させ、又暖房運転スイッチ37がON状態で且つ給湯運転スイッチ36がON状態であって出湯はされていない場合は、給湯用缶体内の目標温水温度を、暖房用熱交換器で熱交換される暖房用温水の温度が、床暖設定範囲内上限温度の60℃になるような温水温度、例えば床暖設定範囲内上限温度60℃より少し高い温度、例えば65℃とか70℃に設定されると共に、暖房用循環ポンプ9を連続運転し、又暖房運転スイッチ37がON状態で且つ給湯運転スイッチ36がOFF状態の場合は、給湯用缶体内の目標温水温度を、暖房用熱交換器で熱交換される暖房用温水の温度が、床暖通常設定温度の50℃になるような温水温度、例えば床暖通常設定温度50℃より少し高い55℃とか60℃に設定されると共に、暖房用循環ポンプ9を連続運転させるものである。
【0070】
又、本実施例では、暖房運転及び給湯運転を行って出湯されている状態から、暖房運転を行っていて且つ給湯運転スイッチ36がOFFの状態又は、暖房運転を行っていて且つ給湯運転スイッチ36がONで出湯されていない状態になった時、バーナ部2の燃焼を停止し、その後暖房用循環ポンプ9から送り出される温水の温度が、床暖房システムに循環させられる許容範囲の上限温度である床暖上限温度以下になったのを検知した時、暖房用循環ポンプ9を運転するが、出湯開始から停止までの時間又は、出湯開始から出湯が停止した後、暖房用循環ポンプ9から送り出される温水の温度が床暖上限温度以下になったのを検知した時までの時間をタイマーで計時し、このタイマーによる計時時間が所定時間以上の時、暖房状態が大きく低下したと判断して暖房用循環ポンプ9を連続運転し、前記タイマーによる計時時間が所定時間未満の時、暖房状態が少し低下したと判断して暖房用循環ポンプ9を間欠運転するようにして、暖房状態が少し低下した状態で、床暖通常設定温度よりかなり高温である床暖上限温度の温水が連続循環されて暖房しすぎになるのを防止するようにしてもよいものである。
【0071】
又本実施例では、暖房回路Aに低温水循環の床暖房システムを設置したが、暖房回路Aに低温水循環の床暖房システムと、高温水循環のファンコンベクタやパネルコンベクタによる暖房システムとを切り替え可能に設けると共に、リモコン35に床暖・ファンコン切り替えスイッチや床暖モードスイッチを設け、床暖・ファンコン切り替えスイッチを床暖房側へ、又は床暖モードスイッチをONにすると、暖房回路Aが床暖房システムに接続されて、前記のように暖房スイッチ37のON・OFFと、給湯スイッチ36のON・OFFと、出湯の有無により、貯湯缶体内の目標温水温度を、給湯回路Bからの温水が給湯運転設定温度となる温度と、暖房回路Aに送り出される温水が床暖上限温度となる温度と、暖房回路Aに送り出される温水が床暖通常設定温度となる温度の3つの温度のどれかに設定して、給湯運転、暖房運転を行い、床暖・ファンコン切り替えスイッチをファンコン側へ、又は床暖モードスイッチをOFFにすると、暖房回路Aがファンコンベクタやパネルコンベクタによる暖房システムに接続されて、従来のように給湯運転で出湯されていても、出湯時に高温となる暖房回路の温水をファンコン・パネルコンベクタの暖房システムに循環させて、暖房運転を行うようにしてもよい。
【0072】
又暖房運転と風呂の追い焚き運転が同時運転される時は、前記給湯運転を風呂の追い焚き運転に置き換えて、追い焚き運転中を給湯運転の出湯中として貯湯缶体内の温水温度を90℃の給湯運転設定温度に設定して暖房用循環ポンプ9を停止または間欠運転し、風呂の浴槽水の温度がリモコン36で設定した沸き上げ温度に達した時、貯湯缶体内の温水温度を50℃の床暖通常設定温度に設定して暖房用循環ポンプ9を連続運転させるものである。
【0073】
又、暖房運転、給湯運転、風呂の追い焚き運転の3つの運転が同時の時は、給湯の出湯が一番に優先され、次に風呂の追い焚き運転が優先され、風呂の追い焚き運転が終了するまでは、貯湯缶体内の温水温度を90℃の給湯運転設定温度に設定して暖房用循環ポンプ9を停止または間欠運転し、風呂の追い焚き運転が終了し且つ給湯運転スイッチ36がON状態で出湯されていない時、貯湯缶体内の温水温度を60℃の床暖設定範囲内上限温度に設定して暖房用循環ポンプ9を連続運転し、風呂の追い焚き運転が終了し且つ給湯運転スイッチ36がOFF状態の時、貯湯缶体内の温水温度を50℃の床暖通常設定温度に設定して暖房用循環ポンプ9を連続運転させるものである。
【0074】
【発明の効果】
以上のように請求項1の給湯暖房装置によれば、暖房運転スイッチがONの状態で且つ出湯されていない時、暖房用循環ポンプから送り出す温水の温度が、床暖通常設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転し、前記暖房運転スイッチがONの状態で且つ出湯されている時、給湯回路から送り出される温水の温度が、給湯運転設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを停止するようにしたので、暖房運転を行っていても、給湯運転で出湯される時は、給湯回路から送り出される温水の温度が出湯するための高温となって給湯運転が優先されると共に、出湯するため貯湯缶体内の温水が高温になることにより、床暖房システムに循環できる温度の上限を超えた高温となる暖房回路の温水は、暖房用循環ポンプが停止しているので、暖房回路に送り込まれず、低中温水を循環させる床暖房システムに高温の温水が循環されることによる床面の過熱や床暖房システムの配管の変形、破損が防止できるものである。
【0075】
又、暖房運転中に出湯し、その出湯が止まった時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が床暖房を行う時の通常温度である床暖通常設定温度になるように、貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転するので、暖房運転時の出湯による暖房運転の停止状態を短くすることができ、出湯時の暖房用循環ポンプの停止による暖房運転の低下を早く回復することができるものである。
【0076】
又請求項2の給湯暖房装置によれば、暖房運転スイッチがONの状態で且つ出湯されていない時、暖房用循環ポンプから送り出す温水の温度が、床暖通常設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転し、前記暖房運転スイッチがONの状態で且つ出湯されている時、給湯回路から送り出される温水の温度が、給湯運転設定温度になるように、貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを間欠運転するので、暖房運転を行っていても、給湯運転で出湯される時は、給湯回路から送り出される温水の温度が出湯するための高温となって給湯運転が優先されると共に、出湯するため貯湯缶体内の温水が高温になることにより、床暖房システムに循環できる温度の上限を超えた高温となる暖房回路の温水は、暖房用循環ポンプを間欠運転させているので、暖房回路に連続して循環されず、低中温水を循環させる床暖房システムに高温の温水が循環されることによる床面の過熱や床暖房システムの配管の変形、破損が発生するのをできるだけ少なくしつつ、出湯中の暖房運転の低下を少なくできるものである。
【0077】
又、暖房運転中に出湯し、その出湯が止まった時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が床暖房を行う時の通常温度である床暖通常設定温度になるように、貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転するので、出湯による暖房運転の間欠運転状態を短くすることができ、出湯時の暖房用循環ポンプの間欠運転による暖房運転の低下を少なくすることができるものである。
【0078】
又請求項3の給湯暖房装置によれば、給湯運転はリモコンの給湯運転スイッチがONの状態で出湯栓が開かれた時に開始する給湯暖房装置に於いて、前記暖房運転スイッチがONで且つ給湯運転スイッチがOFFの時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖通常設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転し、暖房運転スイッチ及び給湯運転スイッチがONで且つ出湯されていない時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖設定範囲内上限温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転し、暖房運転スイッチ及び給湯運転スイッチがONで且つ出湯されている時、給湯回路から送り出される温水の温度が、給湯運転設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを停止するので、暖房運転を行っていても、給湯運転で出湯される時は、給湯回路から送り出される温水の温度が出湯するための高温となって給湯運転が優先されると共に、出湯するため貯湯缶体内の温水が高温になることにより、床暖房システムに循環できる温度の上限を超えた高温となる暖房回路の温水は、暖房用循環ポンプが停止しているので、暖房回路に送り込まれず、低中温水を循環させる床暖房システムに高温の温水が循環されることによる床面の過熱や床暖房システムの配管の変形、破損が防止できるものである。
【0079】
又、暖房運転を行っていて、給湯運転スイッチがOFFの時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が床暖房を行う時の通常温度である床暖通常設定温度になるように、貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転するので、暖房運転中で出湯時の暖房用循環ポンプの停止による暖房運転の低下を早く回復することができるものである。
【0080】
又、暖房運転中に出湯はしないものの給湯運転スイッチがONになった時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖通常設定温度より高い床暖設定範囲内上限温度になるように、貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転するので、暖房運転を継続して行うことにより暖房運転の低下を防止すると共に、その状態で出湯が開始された時、給湯回路から送り出される温水の温度が出湯するための高温となるように、貯湯缶体内の温水が給湯運転時の所定温度に上昇するまでの時間を短くすることができ、それにより暖房運転中の出湯開始直後の出湯温度の立ち上がりを早くすることができるものである。
【0081】
又請求項4の給湯暖房装置によれば、給湯運転がリモコンの給湯運転スイッチがONの状態で出湯栓が開かれた時に開始する給湯暖房装置に於いて、前記暖房運転スイッチがONで且つ給湯運転スイッチがOFFの時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖通常設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転し、暖房運転スイッチ及び給湯運転スイッチがONで且つ出湯されていない時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖設定範囲内上限温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転し、暖房運転スイッチ及び給湯運転スイッチがONで且つ出湯されている時、給湯回路から送り出される温水の温度が、給湯運転設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを間欠運転するので、暖房運転を行っていても、給湯運転で出湯される時は、給湯回路から送り出される温水の温度が出湯するための高温となって給湯運転が優先されると共に、出湯するため貯湯缶体内の温水が高温になることにより、床暖房システムに循環できる温度の上限を超えた高温となる暖房回路の温水は、暖房用循環ポンプを間欠運転させているので、暖房回路に連続して循環されず、低中温水を循環させる床暖房システムに高温の温水が循環されることによる床面の過熱や床暖房システムの配管の変形、破損が発生するのをできるだけ少なくしつつ、出湯中の暖房運転の低下を少なくできるものである。
【0082】
又、暖房運転を行っていて、給湯運転スイッチがOFFの時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が床暖房を行う時の通常温度である床暖通常設定温度になるように、貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転するので、暖房運転中で出湯時の暖房用循環ポンプの停止による暖房運転の低下を早く回復することができるものである。
【0083】
又、暖房運転中に出湯はしないものの給湯運転スイッチがONになった時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖通常設定温度より高い床暖設定範囲内上限温度になるように、貯湯缶体内の目標温水温度を設定して暖房用循環ポンプを連続運転するので、暖房運転を継続して行うことにより暖房運転の低下を防止すると共に、その状態で出湯が開始された時、給湯回路から送り出される温水の温度が出湯するための高温となるように、貯湯缶体内の温水が給湯運転時の所定温度に上昇するまでの時間を短くすることができ、それにより暖房運転中の出湯開始直後の出湯温度の立ち上がりを早くすることができるものである。
【0084】
又請求項5の給湯暖房装置によれば、請求項1〜4の給湯暖房装置において、暖房運転及び給湯運転を行って出湯されている状態から、暖房運転を行っていて且つ給湯運転スイッチがOFFの状態又は、暖房運転を行っていて且つ給湯運転スイッチがONで出湯されていない状態になった時、バーナ部の燃焼を停止し、その後暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖房システムに循環させられる許容範囲の上限温度である床暖上限温度以下になったのを検知した時、暖房用循環ポンプを運転するので、出湯中の状態から、給湯運転スイッチがON状態であって出湯されていない状態になった時、バーナ部の燃焼を停止して、暖房運転を早く再開するために、床暖設定範囲内上限温度より高温で、床暖房システムに循環させることが許される上限温度である床暖上限温度以下までに暖房用循環ポンプから送り出される温水が温度低下したら、暖房運転を再開するので、暖房運転中で出湯時の暖房用循環ポンプの停止による暖房運転の低下を早く回復することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施形態を付した給湯暖房装置の概略構成図。
【図2】同暖房運転のフローチャート図。
【図3】本発明その他の一実施形態を付した給湯暖房装置の暖房運転のフローチャート図。
【符号の説明】
1 暖房用缶体
2 バーナ部
4 暖房用熱交器
5 風呂用熱交器
9 暖房用循環ポンプ
35 リモコン
36 給湯運転スイッチ
37 暖房運転スイッチ
38 風呂運転スイッチ
A 暖房回路
B 給湯回路
C 風呂回路

Claims (5)

  1. 加熱用のバーナ部と、該バーナ部の燃焼により缶体内の温水が加熱される貯湯缶体と、該貯湯缶体内に設けられ、貯湯缶体内の温水と熱交換する第1の熱交換器とを備え、前記貯湯缶体内の温水による温水回路と、第1の熱交換器により熱交換される温水による温水回路とにより、給湯回路と、暖房用循環ポンプを備えた暖房回路とを形成し、給湯運転スイッチや暖房運転スイッチ等を有するリモコンの操作により給湯、暖房運転を行う給湯暖房装置に於いて、前記暖房運転スイッチがONの状態で且つ出湯されていない時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、暖房を行う時の通常温度である床暖通常設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定すると共に、暖房用循環ポンプを連続運転し、前記暖房運転スイッチがONの状態で且つ出湯されている時、給湯回路から送り出される温水の温度が給湯運転のための設定温度である給湯運転設定温度になるように、貯湯缶体内の目標温水温度を設定すると共に、暖房用循環ポンプを停止することを特徴とする給湯暖房装置。
  2. 加熱用のバーナ部と、該バーナ部の燃焼により缶体内の温水が加熱される貯湯缶体と、該貯湯缶体内に設けられ、貯湯缶体内の温水と熱交換する第1の熱交換器とを備え、前記貯湯缶体内の温水による温水回路と、第1の熱交換器により熱交換される温水による温水回路とにより、給湯回路と、暖房用循環ポンプを備えた暖房回路とを形成し、給湯運転スイッチや暖房運転スイッチ等を有するリモコンの操作により給湯、暖房運転を行う給湯暖房装置に於いて、前記暖房運転スイッチがONの状態で且つ出湯されていない時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖房を行う時の通常温度である床暖通常設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定すると共に、暖房用循環ポンプを連続運転し、前記暖房運転スイッチがONの状態で且つ出湯されている時、給湯回路から送り出される温水の温度が、給湯運転のための設定温度である給湯運転設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定すると共に、暖房用循環ポンプを間欠運転することを特徴とする給湯暖房装置。
  3. 加熱用のバーナ部と、該バーナ部の燃焼により缶体内の温水が加熱される貯湯缶体と、該貯湯缶体内に設けられ、貯湯缶体内の温水と熱交換する第1の熱交換器とを備え、前記貯湯缶体内の温水による温水回路と、第1の熱交換器により熱交換される温水による温水回路とにより、給湯回路と、暖房用循環ポンプを備えた暖房回路とを形成し、給湯運転スイッチや暖房運転スイッチ等を有するリモコンの操作により給湯、暖房運転を行う給湯暖房装置に於いて、前記暖房運転スイッチがONの状態で且つ給湯運転スイッチがOFFの状態の時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖房を行う時の通常温度である床暖通常設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定すると共に、暖房用循環ポンプを連続運転し、前記暖房運転スイッチ及び給湯運転スイッチがONの状態で且つ出湯されていない時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖房を行う時の温水の設定温度範囲の最高温度である床暖設定範囲内上限温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定すると共に、暖房用循環ポンプを連続運転し、前記暖房運転スイッチ及び給湯運転スイッチがONの状態で且つ出湯されている時、給湯回路から送り出される温水の温度が、給湯運転のための設定温度である給湯運転設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定すると共に、暖房用循環ポンプを停止することを特徴とする給湯暖房装置。
  4. 加熱用のバーナ部と、該バーナ部の燃焼により缶体内の温水が加熱される貯湯缶体と、該貯湯缶体内に設けられ、貯湯缶体内の温水と熱交換する第1の熱交換器とを備え、前記貯湯缶体内の温水による温水回路と、第1の熱交換器により熱交換される温水による温水回路とにより、給湯回路と、暖房用循環ポンプを備えた暖房回路とを形成し、給湯運転スイッチや暖房運転スイッチ等を有するリモコンの操作により給湯、暖房運転を行う給湯暖房装置に於いて、前記暖房運転スイッチがONの状態で且つ給湯運転スイッチがOFFの状態の時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖房を行う時の通常温度である床暖通常設定温度になるように貯湯缶体内の目標温水温度を設定すると共に、暖房用循環ポンプを連続運転し、前記暖房運転スイッチ及び給湯運転スイッチがONの状態で且つ出湯されていない時、暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が床暖房を行う時の温水の設定温度範囲の最高温度である床暖設定範囲内上限温度になるように、貯湯缶体内の目標温水温度を設定すると共に、暖房用循環ポンプを連続運転し、前記暖房運転スイッチ及び給湯運転スイッチがONの状態で且つ出湯されている時、給湯回路から送り出される温水の温度が給湯運転のための設定温度である給湯運転設定温度になるように、貯湯缶体内の目標温水温度を設定すると共に、暖房用循環ポンプを間欠運転することを特徴とする給湯暖房装置。
  5. 前記暖房運転スイッチ及び給湯運転スイッチがONの状態で且つ出湯されている状態から、前記暖房運転スイッチがONの状態で且つ給湯運転スイッチがOFFの状態又は、前記暖房運転スイッチ及び給湯運転スイッチがONの状態で且つ出湯されていない状態になった時、バーナ部の燃焼を停止すると共に、前記暖房回路の暖房用循環ポンプから送り出される温水の温度が、床暖房を行う暖房回路に循環させられる許容範囲の上限温度である床暖上限温度以下になったのを検知した時、暖房用循環ポンプを運転することを特徴とする請求項1〜4記載の給湯暖房装置。
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