JP3818244B2 - 薄型電池 - Google Patents

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    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、薄型電池に関し、特に高出力化が図られると共に強度及び剛性が向上した薄型電池に関する。
【0002】
【背景技術】
薄型電池は小型で且つ軽量であるため、これを複数接続して組電池にすることで高電圧化および高容量化を図ることできる(たとえば特開平9−259859号公報参照)。
【0003】
しかしながら、上記特開平9−259859号公報に開示された薄型電池では、正極端子や負極端子がアルミニウム箔や銅箔などの薄箔状で構成されているため、入出力電流に対する制約となり高出力化の妨げとなっていた。この問題に対し、一方的に電極端子を厚くすると、高出力化は確保されるものの当該電極端子から電池外装や発電要素に外力が伝達し易い構造となり、強度や剛性の劣る薄型電池となる問題があった。
【0004】
【発明の開示】
本発明は、薄型電池の高出力化を図ると共に強度及び剛性を向上することを目的とする。
【0005】
本発明によれば、正極活物質を有する正極板、負極活物質を有する負極板、及びセパレータを少なくとも含む発電要素と、前記発電要素を覆うシート状の電池外装と、前記発電要素が有する前記正極板、前記負極板及び前記セパレータの総厚に実質的に等しい厚さを有する枠部材と、前記発電要素の正極板に接続されており、前記枠部材に取り付けられている部位が前記枠部材と実質的に同一の厚さを有する正極端子と、前記発電要素の負極板に接続されており、前記枠部材に取り付けられている部位が前記枠部材と実質的に同一の厚さを有する負極端子と、を備え、前記正極端子及び前記負極端子は、前記枠部材に取り付けられ、前記正極端子及び前記負極端子が取り付けられた前記枠部材は、前記電池外装の外周に所定の幅で接合されて前記電池外装の間に介装されることにより、前記電池外装と共に内部空間を形成し、前記発電要素は、形成された前記内部空間に収容されており、前記正極端子又は負極端子において前記枠部材に取り付けられた部位から前記内部空間とは反対の方向に導出している部位の厚さが、前記正極端子又は負極端子において前記枠部材に取り付けられた部位よりも薄くなっている薄型電池が提供される(請求項1参照)。
【0006】
正極板、負極板及びセパレータを少なくとも含む発電要素を、前記発電要素の正極板、負極板及びセパレータの総厚と実質的に等しい厚さを有する枠部材と、当該発電要素に電気的に接続されており、枠部材に取り付けられた部位が枠部材と実質的に同一の厚さを有する電極端子と、シート状の電池外装とを用いて包み込むことにより、電極端子の厚さを増加させて高出力化を図りながらも、枠部材により薄型電池の強度及び剛性が向上させることが可能となり、薄型電池の信頼性が向上する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0008】
第1実施形態
図1は本発明の実施形態に係る薄型電池の全体を示す図であり、図1(A)は薄型電池の全体を示す平面図、図1(B)は薄型電池の側面図、図1(C)は薄型電池の正面図、図2(A)は図1(A)のII−II線に沿う断面図、図2(B)は図1(B)のIII−III線に沿う断面図、図3は本発明の実施形態に係る薄型電池の正極端子の断面図、図4は図1(A)のIV部の部分拡大図であり、図4(A)は仮止め用プラグを用いて封止した状態を示す図、図4(B)はガス抜き時の状態を示す図、図4(C)は本締め用プラグを用いて封止した状態を示す図である。図1は一つの薄型電池(単位電池)を示し、この薄型電池10を複数積層することにより所望の電圧、容量の組電池が構成される。
【0009】
まず、図1及び図2を参照しながら、本発明の実施形態に係る薄型電池10の全体構成について説明すると、本例の薄型電池10はリチウム系の薄型二次電池であり、2枚の正極板101と、5枚のセパレータ102と、2枚の負極板103と、正極端子104と、負極端子105と、上部電池外装106と、下部電池外装107と、電極端子104、105が取り付けられ2枚の電池外装106、107に介装されたフランジフレーム(枠部材)108、108と、特に図示しない電解質とから構成されている。このうちの正極板101,セパレータ102,負極板103および電解質を特に発電要素109と称する。なお、正極板101,セパレータ102,負極板103の枚数には何ら限定されず、1枚の正極板101,3枚のセパレータ102,1枚の負極板104でも発電要素109を構成することができ、必要に応じて正極板、負極板およびセパレータの枚数を選択して構成することができる。
【0010】
発電要素109を構成する厚さtの正極板101は、金属酸化物などの正極活物質に、カーボンブラックなどの導電材と、ポリ四フッ化エチレンの水性ディスパージョンなどの接着剤とを、重量比でたとえば100:3:10の割合で混合したものを、正極側集電体としてのアルミニウム箔などの金属箔の両面に塗着、乾燥させ、圧延したのち所定の大きさに切断したものである。なお、上記のポリ四フッ化エチレンの水性ディスパージョンの混合比率は、その固形分である。
【0011】
正極活物質としては、例えばニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)、コバルト酸リチウム(LiCoO)などのリチウム複合酸化物や、カルコゲン(S、Se、Te)化物を挙げることができる。
【0012】
発電要素109を構成する厚さtの負極板103は、例えば非晶質炭素、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、または黒鉛などのように、正極活物質のリチウムイオンを吸蔵および放出する負極活物質に、有機物焼成体の前駆体材料としてのスチレンブタジエンゴム樹脂粉末の水性ディスパージョンをたとえば固形分比100:5で混合し、乾燥させたのち粉砕することで、炭素粒子表面に炭化したスチレンブタジエンゴムを担持させたものを主材料とし、これに、アクリル樹脂エマルジョンなどの結着剤をたとえば重量比100:5で混合し、この混合物を、負極側集電体としてのニッケル箔或いは銅箔などの金属箔の両面に塗着、乾燥させ、圧延したのち所定の大きさに切断したものである。
【0013】
特に負極活物質として非晶質炭素や難黒鉛化炭素を用いると、充放電時における電位の平坦特性に乏しく放電量にともなって出力電圧も低下するので、通信機器や事務機器の電源には不向きであるが、電気自動車等の電源として用いると急激な出力低下がないので有利である。
【0014】
また、発電要素109のセパレータ102は、上述した正極板101と負極板103との短絡を防止するもので、電解質を保持する機能を備えてもよい。セパレータ102は、例えばポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン等から構成される、厚さtが25μm〜50μmの微多孔性膜であり、過電流が流れると、その発熱によって膜の空孔が閉塞され電流を遮断する機能をも有する。
【0015】
なお、本発明に係るセパレータ102は、ポリオレフィンなどの単層膜にのみ限られず、ポリプロピレン層をポリエチレン層でサンドイッチした三層構造や、ポリオレフィン微多孔膜と有機不織布などを積層したものも用いることができる。セパレータ102を複層化することで、過電流の防止機能、電解質保持機能およびセパレータの形状維持(剛性向上)機能などの諸機能を付与することができる。また、セパレータ102の代わりにゲル電解質又は真性ポリマー電解質等を用いることもできる。
【0016】
以上の発電要素109は、上から正極板101と負極板103とが交互に、且つ当該正極板101と負極板102との間にセパレータ102が位置するような順序で積層され、さらに、その最上部及び最下部にセパレータ102が一枚ずつ積層されている。そして、2枚の正極板101のそれぞれは、金属箔製の正極側集電部104aを介して正極端子104の内部接続部1042に接続される一方で、2枚の負極板103は、金属箔製の負極側集電部105aを介して負極端子105の内部接続部1052に接続されている。
【0017】
図2及び図3に示すように、正極端子104は、薄型電池10の長手方向に沿った略中央部において上方向に突出した凸部及び下方向に突出した凸部を有しており、例えばアルミニウムやアルミニウム合金などの電気化学的に安定した金属材料からなる。当該正極端子104の上方向に突出した凸部の上面及び下方向に突出した凸部の下面にそれぞれ位置する融着部1043は、後述するフランジフレーム108、108の幅Bと実質的に等しい幅Eを有する(B=E)。また、下方向に突出した凸部の下面から上方向に突出した凸部の上面までの厚さDは、発電要素109を構成する2枚の正極板101、2枚の負極板103、及び5枚のセパレータ102の総厚に実質的に等しく、従って、D=2×t+2×t+5×tの関係が成立している。さらに、当該正極端子104は、凸部を境に薄型電池10の外側に向かって伸びる外部接続部1041と、薄型電池10の内側に向かって伸びる内部接続部1042とが形成されている。当該外部接続部1041及び内部接続部1042は、発電要素109を構成する2枚の正極板101の厚さtの合計値に実質的に等しい厚さCを有する(C=2×t)。なお、正極端子104の外部接続部1041及び内部接続部1042の厚さCは、2枚の正極板101の厚さtの合計値以上であれば良く、当該合計値は正極端子104の外部接続部1041及び内部接続部1042の厚さCの下限値を示すものである(C≧2×t)。
【0018】
同様に負極端子105は、薄型電池10の長手方向に沿った略中央部において上方向に突出した凸部及び下方向に突出した凸部を有しており、例えばニッケル、銅またはステンレスなどの電気化学的に安定した金属材料からなる。当該負極端子105の各凸部の端面に位置する融着部1053は、後述するフランジフレーム108、108の幅Bと実質的に等しい幅を有し、各凸部の端面の間の厚さは発電要素109を構成する正極板101、負極板103及びセパレータ102の総厚に実質的に等しく(=2×t+2×t+5×t)、さらに凸部を境に伸びる外部接続部1051の厚さ及び内部接続部1052の厚さは、それぞれ発電要素109を構成する2枚の負極板103の総厚(=2×t)に実質的に等しい。なお、負極端子105の外部接続部1051及び内部接続部1052の厚さは、2枚の負極板103の厚さtの合計値以上であれば良く、当該合計値は負極端子105の外部接続部1051及び内部接続部1052の厚さの下限値を示すものである(≧2×t)。
【0019】
このように、電極端子の上下の端面に位置する封着部の間の厚さをフランジフレームの厚さと実質的に同一とするのに対して、電極端子の外部接続部の厚さを発電要素の同極板の総厚を下限値として当該同極板の総厚以上とすることにより、当該薄型電池の高出力化が図れると共に、薄型電池から突出している部分の強度・剛性を薄型電池に対して低くし、外力から薄型電池内部を保護することが可能となる。
【0020】
発電要素109は、電池外装106、107、電極端子104、105、及びフランジフレーム108、108により封止されている。
【0021】
上部電池外装106および下部電池外装107は、例えばポリエチレンやポリプロピレンなどの樹脂フィルムや、アルミニウムなどの金属箔の両面をポリエチレンやポリプロピレンなどの樹脂でラミネートした、樹脂−金属薄膜ラミネート材など、柔軟性を有する材料で形成されている。特に、電池外装106、107の内面を構成する樹脂フィルムを、電解質に対する耐薬品性に優れ、外周縁のヒートシール性にも優れた、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー樹脂等により構成するとともに、中間にたとえばアルミニウム箔やステンレス箔などの可撓性及び強度に優れた金属箔を介在させ、電池外装106、107の外面を構成する樹脂フィルムを、電気絶縁性に優れたたとえばポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等で構成することができる。
【0022】
また、フランジフレーム108、108は、実質的に一定の厚さA及び一定の幅Bで広がる2つの略凹形状で、その長辺は上部電池外装106及び下部電池外装107の長辺と実質的に同一の長さを有する。このフランジフレーム108、108は、薄型電池10の内部に収容される発電要素109の電解液の外部への漏洩を防止し、正極端子104と負極端子105とを電気的に絶縁し且つ硬質な材料である例えば樹脂などにより構成されている。なお、当該フランジフレーム108、108を電気絶縁性に優れたセラミック等の材料を用い、その内側に例えばポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー樹脂等の電解質に対する耐薬品性に優れ、電解液の外部への漏洩の防止可能な材料を塗布することにより構成しても良い。このように、フランジフレームに水分対して非透過性を有し且つ電気絶縁性を有する材料、又は吸水性を有し且つ電気絶縁性を有する材料で構成することにより、電極端子同士の短絡を防止すると共に薄型電池の内部への水分の侵入を防止することが可能となり、薄型電池の延命を図ることが可能となる。
【0023】
図2(B)に示すように、当該2つのフランジフレーム108、108は、その凹形状の突出部を互いに対向させて位置され、一方の短辺における突出部の間に正極端子104を配置し、他方の短辺における突出部の間に負極端子105を配置し、フランジフレーム108、108及び電極端子104、105により電池外装106、107と実質的に同一の輪郭を有する略口の字形状の枠が形成される。上述のように、電極端子104、105の上方向に突出した凸部の上面及び下方向に突出した凸部の下面にそれぞれ位置する融着部1043、1053の間の厚さDは、フランジフレーム108、108の厚さAに実質的に等しいため、フランジフレーム108、108及び電極端子104、105で形成される略口の字形状の枠は、その全周に渡って実質的に均一な厚さとなり、その上面及び下面は段差のない平滑な面となっている。このように、フランジフレーム及び電極端子の上面及び下面を段差のない平滑な面とすることにより、後述する電池外装を接合した際の密着性が向上し、薄型電池の封止性が向上する。
【0024】
フランジフレーム108、108及び電極端子104、105により形成された略口の字形状の枠の内側に向かって電極端子104、105の内部接続部1042、1052が導出し、外側に向かって電極端子104、105の外部接続部1041、1051が導出する。そして、当該略口の字形状の枠により形成される内部空間に上述の正極板101、セパレータ102及び負極板103等の発電要素109が収容される。なお、図1(C)に示すように、フランジフレーム108、108の突出部の電極端子104、105に接触する端面は波状形状で形成されており、同様に、電極端子104、105のフランジフレーム108、108に接触する面は波状形状が形成されており、これらの面の波状形状が係合することにより、フランジフレーム108、108と電極端子104、105とが強固に取り付けられる。なお、当該係合する接触面の形状は波状形状に限定されるものではなく、一方の面を凸形状で形成し他方の面を凹形状で形成しても同様の効果を得ることが可能である。また、当該波状形状は、図1(C)に示す薄型電池10の長手方向に沿った方向だけでなく、当該薄型電池10の厚さ方向に沿った方向としても良く、これにより薄型電池10の封止性を向上させることが可能となる。さらに、フランジフレーム108と電極端子104、105とを接着剤を用いて接着しても良い。
【0025】
内部空間に発電要素109が収容されたフランジフレーム108、108及び電極端子104、105は、フランジフレーム108、108の上面及び電極端子104、105の融着部1043、1053に、上部電池外装106が直接、熱融着などの方法により接合されると共に、フランジフレーム108、108の下面及び電極端子104、105の融着部1043、1053に、下部電池外装106が直接、熱融着などの方法により接合される。ここで、フランジフレーム108、108及び電極端子104、105により形成された略口の字形状の平面図における輪郭は、上部電池外装106及び下部電池外装107の輪郭と実質的に同一であるため、フランジフレーム108、108及び電極端子104、105で形成された内部空間は、電池外装106、107を接合することにより閉空間となる。なお、フランジフレーム108、108及び電極端子104、105と、電池外装106、107との接合は、上記の熱融着に限定されるものではなく、当該フランジフレーム108、108及び電極端子104、105と、電池外装106、107との間に、ポリエチレンやポリプロピレンから構成されたシールフィルムを熱融着などの方法により介在させることもできるが、正極端子104および負極端子105の何れにおいても、シールフィルムは電池外装106、107の内面を構成する樹脂と同系統の樹脂から構成することが熱融着性の点から望ましい。
【0026】
このように、フランジフレームを介在させて電池外装を接合することにより、薄型電池の封止時に電池外装を発電要素の形状に合わせて変形させる必要が無くなり、当該変形時の電池外装におけるピンホールなどの発生を防止することが可能となる。そして、この事により、電池外装に形成されたピンホールなどを介して水分が侵入するのを防止することが可能となり、薄型電池の延命を図ることが可能となる。
【0027】
さらに、当該フランジフレーム108、108、電極端子104、105、及び電池外装106、107により形成され、発電要素109の正極板101、負極板103及びセパレータ102が収容された内部空間に、有機液体溶媒に過塩素酸リチウム、ホウフッ化リチウム等のリチウム塩を溶質とした液体電解質を注入し、電池外装106、107における注入箇所を熱融着などの方法により封止する。有機液体溶媒として、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)などのエステル系溶媒を挙げることができるが、本発明の有機液体溶媒はこれにのみ限定されることなく、エステル系溶媒に、γ−ブチラクトン(γ−BL)、ジエトシキエタン(DEE)等のエーテル系溶媒その他を混合、調合した有機液体溶媒も用いることができる。
【0028】
以上のように、正極板、負極板及びセパレータを少なくとも含む発電要素を、当該発電要素の正極板、負極板及びセパレータの総厚と実質的に等しい厚さを有するフランジフレームと、当該発電要素に電気的に接続されフランジフレームと実質的に同一の厚さを有する電極端子と、シート状の電池外装とを用いて包み込むことにより、電極端子の厚さを増加させて高出力化を図りながらも、フランジフレームにより薄型電池の強度及び剛性が向上させることが可能となり、当該薄型電池の信頼性が向上する。
【0029】
ところで、薄型電池の初充電の際に発電要素の化学反応により当該薄型電池の内部にガスが発生する。フランジフレーム108を用いずに上部電池外装106と下部電池外装107とを直接熱融着して封止した場合には、この初充電時に発生するガスを抜くために、当該電池外装106、107の一部を切り開いてガス抜きを行い、その後再封止を行う工程を設ける必要がある。
【0030】
これに対して、本発明の実施形態に係る薄型電池10の場合には、一方のフランジフレーム108の略中央部に、薄型電池10の内部空間に貫通し、その側面にネジ溝が具備されたガス抜き用貫通孔108aが形成されている。そして、初充電が行われるまでは、内部空間に収容された発電要素109の電解液の流出を防止するために、当該貫通孔108aには仮止め用プラグ110が螺合されて取り付けられている。初充電によりガスが発生したら、当該仮止めプラグ110が外され、ガス抜き用貫通孔108aが開口されてガスが薄型電池10の内部空間から排出される。ガスが十分に排出されると、当該貫通孔108aに本締め用プラグ111が螺合されて取り付けられ、薄型電池10が再封止される。なお、貫通孔108aへのプラグ110、111の取り付け方法は、ネジ締めに限定されず、例えば、圧入、接着などの方法でも良い。
【0031】
このように、フランジフレームに貫通孔を形成し、当該貫通孔を介して薄型電池の初充電時に発生するガスを排出させ、プラグにより再封止することにより、容易なガス抜きを行うことが可能となる。
【0032】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施形態に係る薄型電池の全体を示す図であり、図1(A)は薄型電池の平面図であり、図1(B)は薄型電池の側面図であり、図1(C)は薄型電池の正面図である。
【図2】図2(A)は図1(A)のII−II線に沿う断面図であり、図2(B)は図1(B)のIII−III線に沿う断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る薄型電池の正極端子の断面図である。
【図4】図1(A)のIV部の拡大断面図であり、図4(A)は仮止め用プラグを用いて封止した状態を示す図であり、図4(B)はガス抜き時の状態を示す図であり、図4(C)は本締め用プラグを用いて封止した状態を示す図である。
【符号の説明】
10…薄型電池
101…正極板
102…セパレータ
103…負極板
104…正極端子
104a…正極側集電部
1041…外部接続部
1042…内部接続部
1043…融着部
105…負極端子
105a…負極側集電部
1051…外部接続部
1052…内部接続部
1053…融着部
106…上部電池外装
107…下部電池外装
108…フランジ
108a…ガス抜き孔
109…発電要素
110…仮止め用プラグ
111…本締め用プラグ

Claims (9)

  1. 正極活物質を有する正極板、負極活物質を有する負極板、及びセパレータを少なくとも含む発電要素と、
    前記発電要素を覆うシート状の電池外装と、
    前記発電要素が有する前記正極板、前記負極板及び前記セパレータの総厚に実質的に等しい厚さを有する枠部材と、
    前記発電要素の正極板に接続されており、前記枠部材に取り付けられている部位が前記枠部材と実質的に同一の厚さを有する正極端子と、
    前記発電要素の負極板に接続されており、前記枠部材に取り付けられている部位が前記枠部材と実質的に同一の厚さを有する負極端子と、を備え、
    前記正極端子及び前記負極端子は、前記枠部材に取り付けられ、
    前記正極端子及び前記負極端子が取り付けられた前記枠部材は、前記電池外装の外周に所定の幅で接合されて前記電池外装の間に介装されることにより、前記電池外装と共に内部空間を形成し、
    前記発電要素は、形成された前記内部空間に収容されており、
    前記正極端子又は負極端子において前記枠部材に取り付けられた部位から前記内部空間に対して反対の方向に導出している部位の厚さが、前記正極端子又は負極端子において前記枠部材に取り付けられた部位よりも薄くなっている薄型電池。
  2. 前記正極端子又は負極端子において前記枠部材に取り付けられた部位から前記内部空間に対して反対の方向に導出する部位の厚さが、前記発電要素に具備された前記正極板又は前記負極板の総厚以上である請求項1記載の薄型電池。
  3. 前記枠部材は、水分に対して非透過性を有し且つ電気絶縁性を有する材料、又は吸水性を有し且つ電気絶縁性を有する材料を含む請求項1又は2記載の薄型電池。
  4. 前記枠部材は、前記枠部材の一部に貫通孔が形成されている請求項1〜3の何れかに記載の薄型電池。
  5. 前記発電要素は、リチウムイオン電池である請求項1〜4の何れかに記載の薄型電池。
  6. 前記正極活物質は、リチウム成分を含む請求項1〜5の何れかに記載の薄型電池。
  7. 前記正極活物質は、マンガン酸リチウムまたはニッケル酸リチウムを含む請求項6記載の薄型電池。
  8. 前記負極活物質は、非晶質炭素を含む請求項1〜7の何れかに記載の薄型電池。
  9. 前記セパレータの厚さが25μm〜50μmである請求項1〜8の何れかに記載の薄型電池。
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