JP3817392B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機に係り、特に絞り装置を有する冷凍サイクルを備えた空気調和機に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の空気調和機としては、特開平8−105672号公報に示されているように、冷凍サイクルにより室温の低下を防ぎながら除湿を行う除湿運転が可能な空気調和機において、冷房運転あるいは暖房運転での性能低下を防ぎつつ、除湿運転時に除湿絞り装置で発生する冷媒流動音を低減するために、利用側熱交換器を二分割し、その間に除湿運転時に使用する除湿絞り装置を設けた冷凍サイクルとし、除湿絞り装置として、弁棒と弁座との隙間で形成される主冷媒通路と、この他に高圧側の冷媒流路と低圧側の冷媒流路とをつなぐ副冷媒通路を弁棒内に設けるものが公知である(従来技術1)。
【0003】
また、従来の空気調和機としては、特開平11−51514号公報に示されているように、利用側熱交換器を二分割し、その間に除湿運転時に使用する除湿絞り装置を設けた冷凍サイクルにおいて、図32に示すような除湿絞り装置6を用いることが案出されている。即ち、この除湿絞り装置6は、第1の利用側熱交換器に連通した第1の冷媒通路23と、前記第2の利用側熱交換器に連通した第2の冷媒通路24と、第1の冷媒通路23と第2の冷媒通路24とを結ぶ第3の冷媒通路である弁座通路21を形成する弁座20と、この弁座20に接触離間することによって弁座通路21の開閉を行う弁体15とを有し、弁体15が弁座20に当接して弁座通路21を閉じたときに弁体15と弁座20との壁面で囲まれた絞り通路28を形成し、弁体15が弁座から離れて弁座通路21を開いたときに絞り通路28が弁座通路21と一体になってその一部をなすようにしたものである(従来技術2)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術1及び2のものにおいては、除湿運転時における除湿性能の向上及び消費電力量の低減を図ろうとすると、除湿絞り装置における冷媒流動音が増大したり、さらに従来技術1のものにおいてはゴミ詰まりによる除湿性能の低下及び弁棒又は弁体のロックの可能性が増大するという問題が生ずる。
【0005】
即ち、除湿性能の向上及び消費電力量の低減を図るために、除湿絞り装置の絞り量を増大して蒸発温度を低下させることが考えられるが、絞り量を増大する方法としては、従来技術1のものにおいては弁棒と弁座との隙間で形成される主冷媒通路及び弁棒内に設けられる複冷媒通路の通路断面積を小さくすること、一方、従来技術2のものにおいては弁体と弁座の壁面で囲まれた絞り通路の通路断面積を小さくすることが考えられる。しかし、このように絞り通路の通路断面積を単に小さくすれば、除湿絞り装置における冷媒流動音の増大、さらに従来技術1のものにおいてはゴミ詰まり等による除湿性能の低下及び弁棒又は弁体のロックの可能性の増大を招いてしまうものである。
【0006】
本発明の目的は、簡単な構成で、除湿運転時における除湿性能の向上及び消費電力量の低減を図ると共に、除湿絞り装置で発生する冷媒流動音の低減、ゴミ等による絞り通路の詰まりを防止することができる空気調和機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の第1の特徴は、圧縮機、熱源側熱交換器、四方弁、減圧装置及び利用側熱交換器を配管で接続して冷凍サイクルを形成し、前記利用側熱交換器を熱的に2分割して第1の利用側熱交換器と第2の利用側熱交換器とし、前記第1の利用側熱交換器と第2の利用側熱交換器との間に除湿絞り装置を設け、除湿運転時には、前記除湿絞り装置により、上流側となる前記第1の利用側熱交換器を凝縮器とし、下流側となる前記第2の利用側熱交換器を蒸発器とし、前記除湿絞り装置は、前記第1の利用側熱交換器に連通した第1の冷媒通路と、前記第2の利用側熱交換器に連通した第2の冷媒通路と、弁座により形成された前記第1の冷媒通路と前記第2の冷媒通路とを結ぶ第3の冷媒通路と、前記弁座に接触離間することによって前記第3の冷媒通路の開閉を行う弁体とを有し、前記弁体が前記弁座に当接して前記第3の冷媒通路を閉じたときに前記弁体と前記弁座との壁面で囲まれた絞り通路を形成し、前記弁体が前記弁座から離れて前記第3の冷媒通路を開いたときに前記絞り通路が前記第3の冷媒通路と一体になってその一部をなし、前記弁体が前記弁座に当接して前記第3の冷媒通路を閉じたときに形成される絞り通路を独立して複数段に形成したことにある。
【0008】
本発明の第2の特徴は、圧縮機、熱源側熱交換器、四方弁、減圧装置及び利用側熱交換器を配管で接続して冷凍サイクルを形成し、前記利用側熱交換器を熱的に2分割して第1の利用側熱交換器と第2の利用側熱交換器とし、前記第1の利用側熱交換器と第2の利用側熱交換器との間に除湿絞り装置を設け、除湿運転時には、前記除湿絞り装置により、上流側となる前記第1の利用側熱交換器を凝縮器とし、下流側となる前記第2の利用側熱交換器を蒸発器とし、前記除湿絞り装置は、前記第1の利用側熱交換器に連通した第1の冷媒通路と、前記第2の利用側熱交換器に連通した第2の冷媒通路と、弁座により形成された前記第1の冷媒通路と前記第2の冷媒通路とを結ぶ第3の冷媒通路と、前記弁座に複数段に接触離間することによって前記第3の冷媒通路の開閉を行う弁体とを有し、前記弁体が前記弁座に複数段に当接して前記第3の冷媒通路を閉じたときに前記弁体と前記弁座との間に絞り通路を有するように前記弁体及び前記弁座の少なくとも一方に切り込み溝を形成し、前記弁体が前記弁座から離れて前記第3の冷媒通路を開いたときに前記絞り通路が前記第3の冷媒通路と一体になってその一部をなし、前記弁体が前記弁座に当接して前記第3の冷媒通路を閉じたときに形成される絞り通路を独立して複数段となるように各絞り通路の間に全周にわたって接続通路を形成したことにある。
【0009】
本発明の第3の特徴は、圧縮機、熱源側熱交換器、四方弁、減圧装置及び利用側熱交換器を配管で接続して冷凍サイクルを形成し、前記利用側熱交換器を熱的に2分割して第1の利用側熱交換器と第2の利用側熱交換器とし、前記第1の利用側熱交換器と第2の利用側熱交換器との間に除湿絞り装置を設け、除湿運転時には、前記除湿絞り装置により、上流側となる前記第1の利用側熱交換器を凝縮器とし、下流側となる前記第2の利用側熱交換器を蒸発器とし、前記除湿絞り装置は、前記第1の利用側熱交換器に連通した第1の冷媒通路と、前記第2の利用側熱交換器に連通した第2の冷媒通路と、弁座により形成された前記第1の冷媒通路と前記第2の冷媒通路とを結ぶ第3の冷媒通路と、前記弁座に複数段に接触離間することによって前記第3の冷媒通路の開閉を行う弁体とを有し、前記弁体の傾斜面が前記弁座に2段に当接して前記第3の冷媒通路を閉じたときに前記弁体と前記弁座との間に絞り通路を有するように前記弁体及び前記弁座の少なくとも一方に複数の切り込み溝を形成し、前記弁体が前記弁座から離れて前記第3の冷媒通路を開いたときに前記絞り通路が前記第3の冷媒通路と一体になってその一部をなし、前記弁体が前記弁座に当接して前記第3の冷媒通路を閉じたときに形成される絞り通路を独立して2段となるように各絞り通路の間に全周にわたって接続通路を形成したことにある。
【0010】
好ましくは、前記絞り通路を形成する1段目の切り込み溝及び2段目の切り込み溝を前記第1の冷媒通路への冷媒流入方向に対して対称に設けた構成にしたことにある。
【0011】
本発明の第4の特徴は、圧縮機、熱源側熱交換器、四方弁、減圧装置及び利用側熱交換器を配管で接続して冷凍サイクルを形成し、前記利用側熱交換器を熱的に2分割して第1の利用側熱交換器と第2の利用側熱交換器とし、前記第1の利用側熱交換器と第2の利用側熱交換器との間に除湿絞り装置を設け、除湿運転時には、前記除湿絞り装置により、上流側となる前記第1の利用側熱交換器を凝縮器とし、下流側となる前記第2の利用側熱交換器を蒸発器とし、前記除湿絞り装置は、前記第1の利用側熱交換器に連通した第1の冷媒通路と、前記第2の利用側熱交換器に連通した第2の冷媒通路と、弁座により形成された前記第1の冷媒通路と前記第2の冷媒通路とを結ぶ第3の冷媒通路と、前記弁座に接触離間することによって前記第3の冷媒通路の開閉を行う弁体とを有し、前記弁体が前記弁座に当接して前記第3の冷媒通路を閉じたときに前記弁体と前記弁座との壁面で囲まれた絞り通路を形成し、前記弁体が前記弁座から離れて前記第3の冷媒通路を開いたときに前記絞り通路が前記第3の冷媒通路と一体になってその一部をなし、前記弁体が前記弁座に当接して前記第3の冷媒通路を閉じたときに形成される絞り通路を独立して複数段に形成し、除湿運転の異常状態を検出する検出手段を設け、この検出手段の検出信号に基づいて前記除湿絞り装置の前記弁体と前記弁座とを離間することによって前記第3の冷媒通路を開にするように前記冷凍サイクルを制御する構成にしたことにある。
【0012】
好ましくは、前記空気調和機において、使用者が入力可能な入力手段を設け、この入力手段で入力された信号に基づいて前記圧縮機を可変速する構成にしたことにある。
【0013】
本発明の第5の特徴は、圧縮機、熱源側熱交換器、四方弁、減圧装置及び利用側熱交換器を配管で接続して冷凍サイクルを形成し、前記熱源側熱交換器と前記利用側熱交換器との間に前記減圧装置を設け、前記減圧装置は、前記熱源側熱交換器に連通した第1の冷媒通路と、前記利用側熱交換器に連通した第2の冷媒通路と、前記第1の冷媒通路と前記第2の冷媒通路とを結ぶ第3の冷媒通路を形成する弁座と、この弁座との間隙変化することによって前記第3の冷媒通路の絞り抵抗の調節を行う弁体とを有し、前記弁体と前記弁座とにより前記第3の冷媒通路で形成される絞り通路を独立して複数段に形成したことにある。
【0014】
好ましくは、前記空気調和機において、前記冷凍サイクル中に使用する冷媒をHFC407C、HFC410AなどのHFC系冷媒またはプロパン、イソブタンなどの自然系冷媒としたことにある。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施例を図を用いて説明する。なお、各実施例の図における同一符号は同一物または相当物を示す。
【0016】
本発明の第1実施例を図1〜図20を用いて説明する。
【0017】
図1は本発明の第1実施例における空気調和機の構成図である。図1において、1は圧縮機、2は四方弁、3は熱源側熱交換器を構成する室外熱交換器、4は減圧装置を構成する絞り装置、5a、5bは利用側熱交換器を構成する室内熱交換器、6は除湿絞り装置、7は室外ファン、8は室内ファン、9は主絞り装置、10は二方弁であり、これらにより冷凍サイクルが構成されている。
【0018】
冷凍サイクルは、圧縮機1と四方弁2と室外熱交換器3と絞り装置4と室内熱交換器とが順に冷媒配管で接続されて形成されている。室内熱交換器は2つの室内熱交換器5a、5bに分割されている。除湿絞り装置6はそれらの間に設けられている。そして、室外熱交換器3に室外空気を送風するように室外ファン7が設けられ、室内熱交換器5a、5bに室内空気を送風するように室内ファン8が設けられている。
【0019】
四方弁2は、冷房・除湿運転時と暖房運転時とで、この冷凍サイクルでの冷媒の流れ方向を切り換えるためのものである。図1において、実線矢印は冷房運転時の冷媒の流れ方向を、破線矢印は暖房運転時の冷媒の流れ方向を、一点鎖線矢印は除湿運転時の冷媒の流れ方向を各々示している。
【0020】
また、絞り装置4は、暖房運転時には、室外熱交換器3で外気から効果的に吸熱が行われるように、また、冷房運転時には、室内熱交換器5a、5bで室内の空気から効果的に吸熱が行われるように、各々冷媒を減圧する作用をなし、除湿運転時には、かかる減圧作用が生じないようにするものである。このため、絞り装置4は、主絞り装置9と二方弁10とが並列に配列されてなる構成をなしており、暖房、冷房運転時には、二方弁10が閉じて冷媒が主絞り装置9を通過するようし、除湿運転時には、二方弁10が開いて冷媒がこの二方弁10を通過するように制御される。なお、この絞り装置4は、一つの膨張弁としてもよく、例えば、冷房運転時、暖房運転時では絞りとして機能し、除湿運転時の場合は全開の状態で使用してもよい。
【0021】
除湿絞り装置6は、暖房、冷房運転時には、開状態にあって、低圧力損失の冷媒通路となり、冷媒をそのまま通過させ、また、除湿運転時には、絞り弁として作用する。即ち、暖房運転時には、室外熱交換器3が室外空気から吸熱を行う蒸発器となるのに対し、室内熱交換器5a、5bが室内に放熱する凝縮器となり、冷房運転時には、室外熱交換器3が凝縮器となり、室内熱交換器5a、5bが室内空気から吸熱する蒸発器となる。そして、除湿運転時には、室外熱交換器3が、冷房運転と同様、凝縮器となり、除湿絞り装置6が絞り弁としての作用をすることから、上流側の室内熱交換器5aが室内空気に放熱する凝縮器となり、下流側の室内熱交換器5bが室内空気から吸熱する蒸発器となる。ここで、室内熱交換器5bが吸熱することにより、室内空気が冷却されて除湿が行われるが、この空気の冷却を補償するように、室内熱交換器5aで放熱が行われて室内空気が暖められ、この冷却された空気と暖められた空気とが混合されて室内に吹き出されることにより、室温を下げることなく除湿が行われ、快適な除湿効果が得られるのである。
【0022】
図2は図1の空気調和機に用いられる第1実施例の除湿絞り装置の除湿運転時の縦断面図、図3は図2の除湿絞り装置の暖房運転時又は冷房運転時の縦断面図である。図2及び図3において、11は電磁コイル、12は電磁ガイド、13はプランジャ、14は緩衝材、15は弁体、16はバネ、17はストッパ、18は弁本体、18aは筒状部、19は切り込み溝、20は弁座、21は第3の冷媒通路を構成する弁座通路、23は第1の冷媒通路構成する弁室、24は第2の冷媒通路を構成する弁室、25、26は冷媒配管、27a、27bは弁体端面である。
【0023】
弁本体18は、2つの弁室23、24が設けられ、弁室23に室内熱交換器5aからの冷媒配管25が連結され、弁室24に室内熱交換器5bからの冷媒配管26が連結されている。除湿運転時には、弁室23が冷媒の高圧側となり、弁室24が冷媒の低圧側となる。この弁室23内には、弁体15が上下方向に移動可能に設けられている。
【0024】
弁本体18には、その上部に筒状部18aが一体に設けられている。この筒状部18aの内部には、上部に電磁ガイド12が設けられ、下部にストッパ17が設けられている。これらの間には、弁体15と一体となったプランジャ13が配置されている。このプランジャ13は、筒状をなしており、この筒状部が電磁ガイド12の突出部と筒状部18aとの間に上下動可能に配置されている。電磁ガイド12でのプランジャ13の先端部に対向する部分には、緩衝材14が設けられており、電磁ガイド12のこの緩衝材14が設けられた部分がプランジャ13に対する他方のストッパとなっている。また、このプランジャ13は、ストッパ17に固定されたバネ16によって上方、即ち、電磁ガイド12の方向に付勢されている。さらに、筒状部18aの外面側には、電磁コイル11が設けられている。
【0025】
弁室23、24の間には、弁室23側に突出した弁座20(図2中の破線部分)が形成されている。この弁座20は、弁室23と24とを結ぶ弁座通路21を形成する。
【0026】
弁体15の下端部は、弁座20の上面内径よりも若干大きい外径を有する筒状をなしており、かつその下端面は階段状となっており、また弁体端面27aには、複数の切り込み溝19が設けられている。
【0027】
かかる構成において、電磁コイル11に通電すると、電磁ガイド12とプランジャ13との間に発生する電磁力により、バネ16の付勢力に抗してプランジャ13、従って、弁体15が押し下げられ、弁体15の下端面27aが弁座上面21aに接触する。この状態において、弁体15の端部27aに設けられている切り込み溝19と弁座面21aに囲まれた領域が第1冷媒絞り通路28aとなり、弁体端面27bと弁座段部端面21bとの隙間が第2冷媒絞り通路28bとなり、第1冷媒絞り通路28aと第2冷媒絞り通路28bを接続通路200でつなぎ、これらにより弁室23と弁室24とを連通する。接続通路200は、弁座20の段部内側に全周にわたって大きく形成されている。
【0028】
電磁コイル11への通電を停止すると、上記の電磁力がなくなるため、弁体15はバネ16の付勢力によって持ち上げられ、図3に示すように、弁体15が弁座20と離れる。
【0029】
これにより、弁座20により形成された弁座通路21が開き、第1冷媒絞り通路28aと第2冷媒絞り通路28bはこの弁座通路21と一体になってその一部を構成する。これにより、弁室23と24は弁座通路21によって連通する。
【0030】
このように、除湿絞り弁の構造をなすこの具体例は、少なくとも弁室24の径D1と出口配管26の径D2が同等以上であれば、弁体15の全開時では、弁室23から弁室24への曲がりに伴う圧力降下による損失が生ずるのみであって、低圧力損失の冷媒通路を形成することになり、また、弁体15の全閉時では、第1冷媒絞り通路28aと第2冷媒絞り通路28bが形成されて、必要な圧力降下をもたらすことになる。
【0031】
かかる本発明の第1実施例における暖房運転、冷房運転および除湿運転時の動作を説明する。
【0032】
暖房、冷房運転時には、電磁コイル11への通電を行わず、図3に示すように除湿絞り装置の弁体15は上方に持ち上げられた状態にあって、弁室23、24とが広い面積の弁座通路21で連通する。暖房運転時には、冷媒が室内熱交換器5bから、図2及び図3の矢印とは逆方向に、冷媒配管26、弁室24、弁座通路21、弁室23を通って冷媒配管25に流れ、室内熱交換器5aに送られる。このとき、室外熱交換器3は蒸発器として動作し、これら室内熱交換器5a、5bは凝縮器として動作する。また、冷房運転時には、冷媒が室内熱交換器5aから、図2及び図3の矢印方向に、冷媒配管25、弁室23、弁座通路21、弁室24を通って冷媒配管26に流れ、室内熱交換器5bに送られる。このとき、室外熱交換器3は凝縮器として動作し、これら室内熱交換器5a、5bは蒸発器として動作する。
【0033】
除湿運転時には、電磁コイル11への通電を行い、除湿絞り弁内の弁体15を弁座20に接触させて、弁座通路21を閉鎖し、弁体15に設けられた切り込み溝19と弁座面21aとで囲まれた領域を第1冷媒絞り通路28aとして形成し、弁体端面27bと弁座面21bとで囲まれた領域を第2冷媒絞り通路28bとして形成し、第1冷媒絞り通路28aと第2冷媒絞り通路28bを接続通路200で接続し、これらを介して弁室23、24が連通される。このとき、冷媒は、冷房運転と同様の矢印方向に、冷媒配管25から弁室23、第1冷媒絞り通路28a、第1冷媒絞り通路28aと第2冷媒絞り通路28bとの接続通路200、第2冷媒絞り通路28b、弁室24及び冷媒配管26を通して流れ、これらの冷媒絞り通路28a、28bによって適正な圧力まで減圧される。その結果、弁室23が高圧側となり、弁室24が低圧側となる。そして、このときには、室外熱交換器3が凝縮器であり、室内熱交換器5aが凝縮器(再熱器)として、また、室内熱交換器5bが蒸発器(冷却器)として動作する。
【0034】
このようにして、室内熱交換器5bでは、室内空気を冷却しながら除湿を行うが、室内熱交換器5aで室内空気を加熱することになり、従って、室温の低下を防ぎながら除湿する除湿運転を行うことが可能となる。
【0035】
また、室外ファン7の回転数を可変とし、室外熱交換器3での凝縮能力を変えることにより、あるいは圧縮機1の回転数を可変とし、圧縮機1の能力を変えることにより、室内熱交換器5aでの凝縮能力、即ち、放熱量を変えて、室内ファン8による吹き出し空気の温度を冷房気味から暖房気味までの広い範囲にわたって制御することが可能である。
【0036】
さらに、室内熱交換器5a、5bを室内から見て上下に並べ、室内ファン8により、室内空気を室内熱交換器5aと室内熱交換器5bとに分けて流す他に、室内熱交換器5a、5bを室内からみて前後に並べ、室内ファン8により室内空気を室内熱交換器5b側から室内熱交換器5a側に流すようにしても良い。
【0037】
いずれにしても、かかる本発明の第1実施例では、室温の低下を防ぎながら除湿する除湿運転の特性と除湿性能は維持しつつ、さらに、除湿絞り装置6で発生する冷媒流動音の低減を図ることができる。
【0038】
次に、かかる本発明の第1実施例において、除湿性能の向上、消費電力量の低減及び冷媒流動音の低減を合わせて達成できる点について、図4〜図12を用いて説明する。
【0039】
除湿性能を向上させるには、除湿運転時において、蒸発器として使用する室内熱交換器5b内の冷媒の温度、即ち蒸発温度を下げる方法がある。また、一般に蒸発温度を下げる方法として、圧縮機1の回転数を増す方法、除湿絞り装置6の絞り量を大きくする方法、及び室外ファン7の回転数を増して風量を増やし室外熱交換器3の凝縮圧力を下げる方法等がある。
【0040】
図4は図1の空気調和機の除湿運転時における圧縮機の回転数と室内熱交換器の蒸発温度との関係を説明する特性図である。特性線30は除湿絞り装置6の除湿絞り量がある値の時の特性を示すものであり、特性線32はこの値よりも除湿絞り量が大きいときの特性を示すものである。図4から明らかなように、除湿絞り装置6の除湿絞り量を大きくすれば、同一蒸発温度ならば圧縮機1の回転数を低く又は同一圧縮機回転数ならば室内熱交換器5bの蒸発温度を低くすることができる。
【0041】
図5は図1の空気調和機の除湿運転時における圧縮機の回転数と室内熱交換器の除湿量との関係を説明する特性図である。特性線35は除湿絞り装置6の除湿絞り量がある値の時の特性を示すものであり、特性線37はこの値よりも除湿絞り量が大きいときの特性を示すものである。図5から明らかなように、除湿絞り装置6の除湿絞り量を大きくすれば、同一除湿量ならば圧縮機1の回転数を低く又は同一圧縮機回転数ならば室内熱交換器5bの除湿量を増加することができる。
【0042】
図6は図1の空気調和機の除湿運転時における圧縮機の回転数と冷凍サイクル内を流れる冷媒の単位時間あたりの冷媒流量の関係を説明する特性図である。その特性線40から明らかなように、圧縮機1の回転数を低くすれば、冷媒流量も低減することができる。
【0043】
図7は図1の空気調和機の除湿運転時における単位時間あたりの冷媒流量とこの冷媒流が持つ運動エネルギの関係を説明する特性図である。この特性線43から明らかなように、冷媒流量を低減すれば、運動エネルギも低減するすることができる。
【0044】
図8は図1の空気調和機の除湿運転時における冷媒流量の持つ運動エネルギと冷媒流動音の騒音レベルの関係を説明する特性図である。この特性線46から明らかなように、運動エネルギを低減すれば、冷媒流動音の騒音レベルも比例して低減することができる。
【0045】
図9は図1の空気調和機の除湿運転時における圧縮機の回転数と空気調和機の消費電力量の関係を説明する特性図である。その特性線49から明らかなように、圧縮機1の回転数を低くすれば、空気調和機の消費電力を低減することができる。
【0046】
図10は図1の空気調和機の除湿運転時における圧縮機の回転数と冷媒流動音との関係を説明する特性図である。特性線163は除湿絞り装置が図32に示す従来の1段階の絞り通路で構成された場合であり、特性線160が除湿絞り装置が図2に示す本発明の2段階の絞り通路で構成された場合である。
【0047】
図4〜図10にて明らかなように、蒸発温度を下げて除湿性能を高めるために、単に圧縮機の回転数を増すと、冷媒流量が増加して運動エネルギが大きくなり、冷媒流動音が大きくなる。また、蒸発温度を下げて除湿性能を高めるために、室外ファン7の回転数を増加させて室外熱交換器3での風量を増すと、凝縮圧力が下がり、室内熱交換器5aで室内空気を加熱するための加熱量が減り、室内ファン8によって室内に吹き出される空気温度が下がる傾向があり、除湿運転を行うと、室温が下がってしまうものである。
【0048】
これに対し、蒸発温度を下げて除湿性能を高めるために、本発明の第1実施例のように、除湿絞り装置6の除湿絞り量を大きくすることにより、除湿能力を高めるばかりでなく、冷媒流動音と消費電力をも低減することができるものである。この点をさらに具体的に説明する。
【0049】
図4において、いま、特性線30の状態から除湿絞り装置6の除湿絞り量を大きくして、特性32の状態にしたとすると、同じ圧縮機1の回転数N1に対して、蒸発温度が特性線30上の点31でのB1から特性線32上の点33でのB2に低下する。また、同じ蒸発温度B1に保持するものとすると、特性線30の点31から特性線32の点34に移り、圧縮機1の回転数をN1からN2と低くすることができる。
【0050】
また、図5において、特性線35の状態から除湿絞り装置6の除湿絞り量を大きくして、特性線37の状態とすると、同じ圧縮機1の回転数N1に対して、室内熱交換器5bの除湿量が特性線35の点36でのH1から特性線37の点38でのH2と増加する。また、同じ除湿量H1を保持するものとすると、特性線35の点36から特性線37の点39に移り、圧縮機1の回転数をN1からN2と低くすることができる。
【0051】
一方、室内環境が決まれば、そのときに確保すべき必要除湿量は決まる。従って、図5において、そのとき確保すべき除湿量をH1とすると、除湿絞り装置6の除湿絞り量を大きくすることにより、圧縮機1の回転数としては、N1よりも低いN2とすることができる。
【0052】
このように、圧縮機回転数を下げると、冷媒流量を減らす事になり、図6に示すように圧縮機の回転数がN1からN2に減少したことにより、冷媒流量は、特性線40上の点41でのG1から点42でのG2に減少する。従って、図7において、運動エネルギが特性線43上で点44のE1からこれよりも小さいE2に減少し、結局、図8において、特性線46上の点47から点48に移行し、冷媒流動音の騒音レベルはP1からP2に低減できる。このように、除湿絞り装置6の除湿絞り量を増加することにより、除湿絞り装置6および室内熱交換器5bから発生する冷媒流動音を低減することができる。
【0053】
また、図9に示すように、空気調和機の運転に必要な消費電力量は、圧縮機1の回転数が低いほど少ない。除湿絞り装置6の除湿絞り量を増加させることで、圧縮機1の回転数をN1からN2に減じることができることにより、消費電力量は、特性線49上を点50から点51に移行し、W1からW2に低減することができる。このように、除湿絞り装置6の除湿絞り量を大きくすることにより、除湿能力を高めるばかりでなく、冷媒流動音と消費電力量をも同時に低減することができる。
【0054】
特に、本発明の第1実施例における除湿絞り装置では、冷媒絞り通路が2段階の絞り比の異なる通路で構成されているため、同じ絞り量を確保する上で、1段階で絞る場合よりも、1段当たりの冷媒絞り通路の絞り量が小さくてよい。これは冷媒絞り通路の断面積を大きくできることを意味する。このようにすることで、冷媒絞り装置の出口での冷媒流の流速を減速する事ができる。
【0055】
図11はバルブに気液二相流を流したときにバルブから発生する流動音の騒音レベルとバルブの出口流速との関係を実験的に求めた特性図である。騒音レベルは、バルブの出口流速の2乗に比例しているため、この出口流速を低減させれば、その2乗で騒音レベルを下げることができる。従って、同じ絞り量を得るために、1段階で減圧するよりも、2段階に分割して減圧させることで、絞りの断面積を大きく設定することができるので、出口流速を低減できる。例えば、出口面積が2倍になると流速は半分となり、騒音レベルが例えば6dB低減することができる。
【0056】
冷媒流動音は、冷媒流の流速の2乗、即ち流量の2乗に比例して変化するから、図10においては、圧縮機1の回転数の2乗に比例して変化することになる。従って、圧縮機1の回転数が高いほど、2段階の絞り通路で構成している本発明の除湿絞り装置は、例えば、図10の点164におけるP3aと点161におけるP3bのように、従来の1段階の絞り通路の場合よりも冷媒流動音を顕著に小さくできる。
【0057】
図12は従来と本発明の冷媒流動音の周波数構成を比較した図、図13は図12より圧縮機回転数が高い場合の従来と本発明の冷媒流動音の周波数構成を比較した図である。図12は、図10における圧縮機1の回転数が低いN4の場合であり、太線171は本発明の除湿絞り装置における冷媒流動音であり、細線170は従来の除湿絞り装置の冷媒流動音である。また、図13は、図10における圧縮機1の回転数の高いN3の場合であり、太線173は本発明の除湿絞り装置、細線172は従来の除湿絞り装置である。本発明と従来の冷媒流動音の騒音レベルを比較すると、本発明の方が従来よりも圧縮機1の回転数の低い図12の場合では約2dB小さく、また圧縮機1の回転数の高い図13の場合では約4dB小さい。このように、冷媒の絞り通路を絞り比の異なる絞り通路を接続し、多段階で冷媒流を減圧する絞り通路とすることで、冷媒流動音を低減することができる。
【0058】
本発明の第1実施例の除湿絞り装置6においては、前述のように弁体15が全閉し、弁体15の切り込み溝19と弁座面21aによって囲まれた領域が第1冷媒絞り通路28a、弁体端面27bと弁座面21bによって囲まれた領域が第2冷媒絞り通路28bとなる。従って、図14に示すように、サイクル内の浮遊物55が絞りである切り込み溝19に堆積した場合でも、図15に示すように、弁体15を全開にすれば、冷媒絞り通路28aは解除され切り込み溝19は低圧側弁室24と一体化するため、浮遊物55は冷媒流により流され、詰まりは解除される。また、第2冷媒絞り通路28bにおいても同様である。
【0059】
また、本発明の第1実施例の除湿絞り装置6では、弁体15の切り込み溝19も弁座面21aと上下で接しているため、弁体15と弁座20との間に浮遊物(ゴミやコンタミ等)が食い込みロックすることもなく、弁体15を上に引き上げることができ、容易に、詰まり除去ができる。
【0060】
なお、除湿絞り装置において、従来のように1段階で絞る場合よりも、本発明の第1実施例例のように複数段で絞る方が、1段当たりの絞り量を小さくでき、絞り通路の断面積を大きく出るので、ゴミ詰まりに対してもさらに信頼性が高くなるものである。
【0061】
このように、本発明の第1実施例おいては、冷媒絞り通路の詰まりのない信頼性の高い絞りを有し、その結果、絞り量の大きな絞りを設けることができ、必要除湿量を確保するための圧縮機回転数を小さくすることができ、従って、冷媒流動音も大幅に低減できると共に、消費電力量も低減することができ、室温の低下を防ぎつつ除湿を行う除湿運転が可能な空気調和機を提供することが可能となる。
【0062】
なお、本発明の第1実施例の空気調和機を実際に除湿運転したところ、除湿絞り装置6の絞り量を3倍にすることができ、その結果、必要除湿量を確保するための圧縮機回転数を半減でき、消費電力量を半減することができた。また、冷媒流量が半減することで、運動エネルギも半減し、冷媒流動音として約5dBの低減することができた。この時の除湿運転は、吹出空気温度が室温よりも低下するのを防ぎつつ除湿を行う除湿運転であり、必要除湿量は確保されており、本発明の空気調和機の目的の機能は維持されている。
【0063】
かかる実施例によれば、弁体15が弁座20に当接して第3の冷媒通路21を閉じたときに弁体15と弁座20との壁面で囲まれた絞り通路28a、28bを形成する構成であるので、簡単な構成である。
【0064】
また、弁体15が弁座20に当接して弁座通路21を閉じたときに形成される絞り通路28a、28bを独立して複数段に形成しているので、絞り通路28a、28bの絞り量を大きくすることができ、これにより除湿運転時における蒸発温度を低下して除湿性能を向上することができると共に、除湿量を確保しつつ、圧縮機回転数を低くして消費電力量の低減を図ることができる。
【0065】
さらには、前記絞り量の増大のために絞り通路28a、28bの通路断面積を小さくしなくても絞り量を増大することができるので、除湿絞り装置6における冷媒流動音の増大、ゴミ詰まり等による除湿性能の低下及び弁体15のロックの可能性の増大を招くことがないものである。
【0066】
しかも、弁体15が弁座20から離れて弁座通路21を開いたときに絞り通路28a、28bが第3の冷媒通路21と一体になってその一部をなすようにしているので、絞り通路28a、28bにゴミ等が付着しても弁座通路21が開いた状態での冷媒の流通によりこのゴミ等を除去することができる。
【0067】
次に、図1の空気調和機に用いられる異なる実施例の除湿絞り装置について図16〜図20を用いて説明する。
【0068】
図16は図1の空気調和機に用いられる第2実施例の除湿絞り装置の除湿運転時における縦断面図である。図16において、弁体15が閉になり弁座20に接すると、弁座20に設けられた切り込み溝19と弁体15とで囲まれた領域が第1冷媒絞り通路28aとなり、弁体端面27bと弁座面21bとの隙間が第2冷媒絞り通路28bとなり、これらの絞り通路は、接続通路200で連通する。この時、弁体15が開くと、第1冷媒絞り通路28aと第2冷媒絞り通路28bは解除される。
【0069】
図17は図1の空気調和機に用いられる第3実施例の除湿絞り装置の除湿運転時における縦断面図である。図17は、図16における弁体端面27bと弁座面21bとの隙間で形成される第2冷媒絞り通路28bにおいて、弁座面21bが傾斜面である弁座面21cとなっており、第2冷媒通路28bを通過した冷媒流同士が衝突しないようにしたものである。
【0070】
図18は図1の空気調和機に用いられる第4実施例の除湿絞り装置の除湿運転時における縦断面図である。図18は、図2における弁体端面27bと弁座面21bとの隙間で形成される第2冷媒絞り通路28bを、弁口側面21dと弁体側面27dとの隙間で形成したもので、この場合も、弁体15が開くと第1冷媒絞り通路28aと第2冷媒絞り通路28bは解除される。
【0071】
図19は図1の空気調和機に用いられる第5実施例の除湿絞り装置の除湿運転時における縦断面図、図20は図19における弁座の部分のみを示す平面図である。なお、図19において、絞り通路と入口配管25とを分かり易くするために共に断面形状で現れるように明示してあるが、実際には図20に模式的に示すように、両者は直角に配置されているものである。
【0072】
図19では、弁座20の上流側の弁座面21aとその下流側の弁座面21bに、各々切り込み溝19a、19bが設けられており、弁体15の弁体テーパ面28と弁座20が接触すると、各切り込み溝19a、19bが冷媒絞り通路28a、28bとなり、接続通路200を介して、高圧側弁室23と低圧側弁室24とを接続する。この時、切り込み溝19aと弁体テーパ面28とで囲まれた絞り通路が第1段の冷媒絞り通路28aであり、切り込み溝19bと弁体テーパ面28とで囲まれた絞り通路が第2段の冷媒絞り通路28bである。なお、絞り量は、各々の段の切り込み溝深さと個数により任意に設定できる。なお、切り込み溝19の形状は、V字形状(ノッチ形状)でも、半円筒形状でも、矩形形状でもよい。
【0073】
また、図20に示すように、第1段の切り込み溝19a、および第2段の切り込み溝19bは、冷媒の流入方向(入口配管25の軸線212)に対し軸対象に配置されている。また、出口配管26の軸線に対し軸対称の位置に配置されている。
【0074】
かかる絞り装置6を用いた空気調和機によれば、弁体15が弁座20に複数段に当接して弁座通路を閉じたときに弁体15と弁座20との間に絞り通路28a、28bを有するように弁体15及び弁座20の少なくとも一方に切り込み溝19a、19bを形成し、弁体15が弁座20に当接して弁座通路を閉じたときに形成される絞り通路28a、28bを独立して複数段となるように各絞り通路28a、28bの間に全周にわたって接続通路200を形成したので、簡単な構成で、安定した絞り抵抗値を有するものを能率良く製作することができ、生産性を良好なものすることができる。
【0075】
さらには、絞り通路28a、28bを形成する1段目の切り込み溝19a及び2段目の切り込み溝19bを第1の冷媒通路23への冷媒流入方向に対して対称に設けているので、各段の絞り通路28a、28bに冷媒を均等に流入させることができ、冷媒流動音を低減することができる。
【0076】
次に、本発明の第2実施例を図21〜図27を用いて説明する。図21〜図27は、除湿絞り装置の冷媒絞り通路に浮遊物が詰まった場合の除去方法を説明する図である。
【0077】
冷媒絞り通路に浮遊物が詰まることは、絞り量が大きくなることと同じであるから、前述の図4に示すように蒸発温度が下がる。また蒸発温度が下がることで、空気の冷却能力も大きくなり吹き出し温度も下がる。さらに除湿量も大きくなる。
【0078】
従って、蒸発温度または除湿絞り弁下流側温度(冷媒温度、配管管壁温度)や、室内熱交換器からの吹出空気温度、室内熱交換器の吸込空気温湿度と吹出空気温湿度を検出し、その値で判定することができる。
【0079】
図21は本発明の第2実施例における空気調和機の構成図である。図21において、検出機器、記憶・制御機器としては、室内外の空気の温湿度の検出、除湿絞り装置6の下流側温度または蒸発温度の検出、圧縮機1、室外ファン7、室内ファン8の回転数の検出とそれらの情報を記憶、処理、判断する機器で構成され、具体的には、圧縮機1の回転数、除湿絞り装置6の電磁コイル11への通電を制御するコントローラ130、圧縮機1の回転数検出制御機器131、室外ファン7の回転数検出制御機器137、室内ファン8の回転数検出制御機器146、室外熱交換器3の吸込空気温度検出機器135、室外熱交換器3の吹出空気温度検出機器133、室内熱交換器5a、5bの吸込空気温湿度検出機器141a、141b、室内熱交換器5a、5bの吹出空気温湿度検出機器139、蒸発温度もしくは除湿絞り装置6の下流側の温度検出機器143とまた各々の機器とコントローラとを接続する信号線132、134、136、138、140、142、144、145、147から構成されている。
【0080】
ここで圧縮機1の回転数検出制御機器131、室外ファン7の回転数検出制御機器137、室内ファン8の回転数検出制御機器138は、コントローラ130内に組み込まれていてもよい。なお回転数を検出するには、モーターの回転数を測定する方法、電圧値や電流値を測定する方法等何れの方法を用いても良い。また回転数を制御するには、電流の周波数や電圧値、電流値を可変させる方法など何れの方法を用いても良い。空気温度を検出する方法として、サーミスタや熱電対などを用いても、空気湿度を検出する方法として、湿度センサを用いてもよい。なお、本発明では、検出した情報を記憶し、演算処理して制御する部分をコントローラ130に集約しているが、これは個々に別れていてもよい。
【0081】
図22は図21の空気調和機における除湿絞り装置の冷媒絞り通路に浮遊物が詰まった場合の冷凍サイクルの変化と運転制御を時間変化で説明する図である。
【0082】
ここでは、冷媒絞り通路の詰まりを判断する情報量として蒸発温度を用い、空気調和機のサイクル運転制御対象として圧縮機の運転と除湿絞り装置の開閉を用いている。
【0083】
冷媒絞り通路に浮遊物が詰まる前は、蒸発温度はほぼ一定値を示している(図22中点101から点102間)。冷媒絞り通路に浮遊物が堆積したり詰まると絞り量が大きくなるため、蒸発温度が下がる(図22中点102から点103間)。この時、適正な蒸発温度T0と蒸発温度が下がった時の温度T1との差ΔT(蒸発温度降下量)もしくは、点102から点103間の蒸発温度の時間変化率(=ΔT/ΔS0)を検出すれば、浮遊物の堆積、詰まりを判断することができる。図22では、点103の時点で、冷媒絞り通路が詰まったと判断され、圧縮機1の運転が停止される(図22中点112から点113間)。この時、除湿絞り装置6の高圧側と低圧側とでは、圧力差が存在しているため、弁体を開けることが難しい。圧力差が大きいほど、弁体を開けるためにバネ力が大きいことが必要である。本発明の空気調和機では、除湿絞り装置6の前後差圧がなくなってから弁体を開けるようにするために、圧縮機1の運転を止めてから時間ΔS1後に除湿絞り装置6を開ける(図22中点118から点119間)。除湿絞り装置6のバネ力が十分に大きい場合には、ΔS1の時間は短くても、またなくてもよい。除湿絞り装置6が開いてから時間ΔS2はサイクル全体の圧力バランスをとる時間で、四方弁の切り替え等に要する時間である。除湿絞り装置6の弁体15を開けた状態である時間ΔS3の間、圧縮機を運転させ、除湿絞り弁の弁口に堆積、詰まった浮遊物を流し取り、圧縮機吸い込み側に設けられているストレーナーで捕集する。その後、除湿絞り弁の弁体を閉じ(図22中点120から点121間)、除湿運転を再開する。
【0084】
図23から図27は図21の空気調和機の異なる制御方法を示すフロー図である。このように、異なる制御方法を準備する理由は、蒸発温度が変わる要因が、除湿絞り弁の詰まりの他に、ユーザーが設定室内温度や室内湿度の設定を変えた場合や室内外の温度(空気負荷条件)が急激に変化した場合にも生じるためであり、これは設定温湿度や空気負荷条件に応じ圧縮機1の回転数、室内外ファン8、7の回転数が変化する場合があるからである。
【0085】
図23に示す空気調和機の制御フローにおいて、まず圧縮機1の回転数、室内ファン8、室外ファン7の回転数が変化していないかどうかを判断する(処理80から処理82)。一般に、除湿運転時の条件下では、室内外の空気負荷条件が急激に変化することは少ないので、必要に応じこれらの情報は検出すればよい。これらが変化していない場合で、かつ検出している蒸発温度が急激に下がっている時、その降下量を検出し規定量α以上と判断した場合(処理83)、絞り通路のゴミ詰まりが考えられるので、圧縮機1を停止する(処理84)。それ以外は継続して除湿運転する。この時、蒸発温度の降下量を用いるのは、蒸発温度は空気負荷条件やユーザーの設定空気温湿度等の組み合わせに応じた空気調和機の運転で生じるため、蒸発温度の絶対値を用いてしきい値とすることが困難なためである。圧縮機1が稼働中で冷媒が流れていると、本発明の除湿絞り装置6おいては、流体力によって弁体が弁座に押しつけられているため、弁体を開くには大きな力を要する。従って、圧縮機1が止まり、除湿絞り装置6の前後の圧力差が小さくなるまで待ち(ΔS1後)、弁体を開ける(処理85)。続いて、サイクル内の圧力バランスが取れたΔS2後、再度圧縮機1を稼働させ(処理86)、サイクル内の冷媒を循環させ、除湿絞り装置6の弁体及び弁口の切り込み溝に付着しているゴミを流す。このゴミは、サイクル内を流れ、圧縮機入口に設けられている、ストレーナー内のメッシュにて捕獲される。十分に冷媒を循環させたΔS3後、除湿絞り弁の弁体を閉め(処理87)除湿運転を再開する。
【0086】
図24に示す空気調和機の制御フローにおいては、蒸発温度の降下量の代わりに、蒸発温度の勾配即ち蒸発温度の時間変化率を用いた場合である。検出している蒸発温度が急激に下がり、その時間変化率を検出し規定量β以上と判断した場合(処理88)、絞りのゴミ詰まりが考えられるので、圧縮機を停止する(処理84)。
【0087】
図25に示す空気調和機の制御フローにおいては、蒸発温度の降下量の代わりに、室内吹出空気温度の降下量を用いた場合である。室内吸込空気温度を検出判断しほぼ一定で変化していない場合(処理89)、検出している室内吹出空気温度が急激に下がり、その降下量を検出し規定量γ以上と判断した場合(処理90)、絞りのゴミ詰まりが考えられるので、圧縮機を停止する(処理84)。
【0088】
図26に示す空気調和機の制御フローにおいては、室内吹出空気温度の降下量の代わりに、室内吹出空気温度の勾配、即ち室内吹出空気温度の時間変化率を用いた場合である。室内吸込空気温度を検出判断しほぼ一定で変化していない場合(処理89)、検出している室内吹出空気温度が急激に下がり、その時間変化率を検出し、規定量δ以上と判断した場合(処理91)、絞りのゴミ詰まりが考えられるので、圧縮機を停止する(処理84)。
【0089】
また、コンタミのように、時間的に徐々に堆積される物に関しては、降下量と時間変化率の両方を組み合わせるとよい。
【0090】
なお、これら蒸発温度、室内吹出空気温度の他に室内の吸込空気温湿度と吹出空気温湿度を検出し、除湿量の上昇量または勾配(時間変化率)を用いても同様な制御が可能である。
【0091】
また、上記の図23から図26に示した制御フローによって、絞り装置のゴミ詰まりが解除できず、弁体がロックした場合には、図27に示す制御フローで、弁体のロック解除とゴミ詰まり解除の両方を行う。
【0092】
即ち、前述したゴミ詰まり解除の制御フローを実施した後(処理188)、除湿運転を再開する(処理189)。その後、図21のコントローラ130に先に記憶しているゴミ詰まり処理前の蒸発温度ε0と現在の蒸発温度ε1とを比較し、現在の蒸発温度ε1がゴミ詰まり処理前の蒸発温度ε0以下である場合、または、図21のコントローラ130に先に記憶しているゴミ詰まり処理前の吹き出し空気温度ζ0と現在の吹き出し空気温度ζ1とを比較し、現在の吹き出し空気温度ζ1がゴミ詰まり処理前の吹き出し空気温度ζ0以下である場合は、除湿運転を停止し、除湿絞り装置6を開にし(処理183)、暖房運転を行う(処理184)。所定時間、暖房運転を行った後、圧縮機を停止し(処理185)、再び除湿弁を閉にし(処理186)、除湿運転を再開する(処理187)。それ以外の場合は、ゴミ詰まりも解除されているので、除湿運転を継続する(処理181)。
【0093】
次に、本発明の第3実施例を図28〜図30を用いて説明する。この本発明の第3実施例のものは、例えば使用者の入力情報に応じて圧縮機回転数を変化させるものである。
【0094】
図28は本発明の第3実施例における空気調和機の構成図である。図28においては、例えば使用者からの入力情報が入力装置230で入力され、その情報が経路231を通り、コントローラ130で処理され、その入力情報に応じて圧縮機1の回転数を可変速制御する指令を出し、この指令が経路132を通り、圧縮機1の回転数検出制御機器131で制御運転を行う。この時、入力装置230は、空気調和機本体とは別のリモートコントローラでも、本体に内蔵されていてもよい。また、情報経路231は、有線でも無線でも光通信でもよい。
【0095】
図29は図28の空気調和機の除湿運転時における圧縮機の回転数と冷媒流動音との関係を説明する特性図、図30は図28の空気調和機の除湿運転時における圧縮機の回転数と除湿量との関係を説明する特性図である。
【0096】
図29において、特性線225は従来の1段絞りの除湿絞り装置を使用した場合であり、特性線224は本発明の2段絞りの除湿装置使用した場合である。また、図30において、特性線228は本発明の2段絞りの除湿装置をした場合である。前述したように、圧縮機回転数が同じであるならば、本発明の2段絞り装置を使用した方が、冷媒流動音は小さい。例えば、圧縮機回転数がN5のとき、1段絞り装置では冷媒流動音はグラフ点223であるのに対し、2段絞り装置ではグラフ点221である。この時、冷媒流動音のレベルを同じにすると、2段絞り装置の使用時では、圧縮機回転数をN6まであげることが可能である。その結果、図30において、除湿量をグラフ点226からグラフ点227に増加できる。
【0097】
次に、本発明の第4実施例を図31を用いて説明する。図31は本発明の第4実施例における空気調和機の構成図である。
【0098】
この第4実施例では、図1に示す第1実施例の冷凍サイクルの冷房、暖房運転時用の絞り装置4の代わりに、図2、図3及び図16から図21で示した除湿絞り装置を図31に示すように、膨張弁56として用いた点で第1実施例と相違している。この膨張弁56は、冷房、暖房運転時においては絞り作用を有するように設定する必要があり、また除湿運転時にはほとんど圧力損失がないことが必要である。膨張弁56として、図2、図3及び図18から図20に示した除湿絞り装置の構成を用いることで、図1に示した冷凍サイクルよりも部品点数が少なく、かつ冷媒流動音の低減が可能な空気調和機を提供することができる。
【0099】
なお、図23から図27で示した絞り通路に浮遊物が詰まった場合の除去運転方法は、その除湿運転を冷房運転もしくは暖房運転と置き換えることにより、この第4実施例の空気調和機においても同様に適用することができる。
【0100】
上記実施例では、除湿絞り装置の弁体の駆動装置として、電磁コイル、電磁ガイド、バネ等で構成されたものを示したが、モーターを使用するもの、機械的に駆動されるもの、感温筒を用いた圧力制御装置を適用してもよく、また駆動方法については種々の構成のものを適用してもよい。
【0101】
また、上記実施例では、冷房、暖房、除湿の3つの運転状態ができる冷凍サイクルについて説明してきたが、これに限るものではなく、他の冷凍サイクルについても適用できる。例えば、図1あるいは図31に示す冷凍サイクルにおいて、四方弁2を設けない冷房運転と冷房サイクルでの除湿運転が可能な冷凍サイクル、即ち、室内熱交換器5b、圧縮機1、室外熱交換器3が直列になるように接続した場合の絞り装置に本発明における除湿用絞り装置の構成を適用することで、除湿運転において、室温を下げずにかつ必要除湿量を確保しつつ、さらに冷媒流動音の小さい空気調和機を構成することができる。
【0102】
さらには、図1あるいは図31に示す冷凍サイクルにおいて、四方弁2を設けない暖房運転と暖房サイクルでの除湿運転が可能な冷凍サイクル、即ち、室外熱交換器3、圧縮機1、室内熱交換器5bが直列になるように接続した場合の絞り装置に本発明における除湿用絞り装置の構成を適用することで、除湿運転において、同様に室温を下げずにかつ必要除湿量を確保しつつ、さらに冷媒流動音の小さい空気調和機を構成することができる。
【0103】
また、図1及び図31に示す冷凍サイクルにおいて、アキュムレータを圧縮機の吸入側(室内熱交換器5bと圧縮機1の間)に設けても良く、使用する圧縮機の種類あるいは主絞り装置の種類や制御方法によってはアキュムレータ付きの冷凍サイクルの構成とすることができる。
【0104】
また、図1及び図31に示す冷凍サイクルにおいて、レシーバを室外熱交換器3(利用側熱交換器)と絞り装置4(膨張弁56)との間に設けても良く、使用する圧縮機の種類あるいは主絞り装置の種類や制御方法によってはレシーバ付きの冷凍サイクルの構成とすることができる。
【0105】
また、図1に示す絞り装置4は、冷媒通路を全開にできる膨張弁を用いても良い。
【0106】
さらには、冷凍サイクル内を流れる冷媒の種類としては、空気調和機で一般的に使用されているHCFC22等の単一冷媒、オゾン層破壊や地球温暖化の点からHCFC22に代わる代替冷媒の一つである混合冷媒、例えば、HFC407CやHFC410Aを使用することができる。特にHFC410Aなどの高圧冷媒の場合、HCFC22等の使用時に比べ、除湿絞り装置での絞り量を大きくする必要があり、さらに冷媒絞り通路断面積が小さくなる。しかし、本発明の絞り装置のように多段階で減圧を行えば、1段当たりの絞り量は小さくでき、その結果、冷媒絞り通路断面積は大きくなり、加工性向上、冷媒流動音低減、ゴミ詰まり回避に対して非常に有効である。また例えば代替冷媒の一つであるHFC系冷媒の場合、塩素原子を有しないため極性を強く持っている。従って、使用される冷凍機油もHFC系冷媒と溶解する極性をもつ冷凍機油が使用される。しかし、空気調和機の製造工程や現地での設置において、冷凍サイクル内にコンタミ等の非極性物質である不純物が残留し、圧縮機内部の高温部等で反応性の高い不純物や冷凍機油に含まれている添加物が反応して非極性物質であるスラッジを形成し、これらの非極性物質が液冷媒中に析出した場合においても、上記の本発明の実施例を適用することで、冷媒絞り通路の詰まりも解決でき、その結果、必要冷媒流量を少なくできるため冷媒流動音も低減された除湿運転や冷房、暖房運転が可能となる。
【0107】
なお、冷媒として自然系冷媒(HC冷媒)を使用することができる。自然系冷媒(HC冷媒)には、例えば、プロパン、イソブタンなどがある。
【0108】
また、上記の本実施例では、建屋の空気調和機を想定して説明したが、これに限らず、除湿運転が必要な他の用途の装置にも適用可能である。このような場合は、一般に熱交換器を室内あるいは室外に用いられるとは限られず、この場合は、室内熱交換器は利用側熱交換器、室外熱交換器は熱源側熱交換器、室内ファンは利用側ファン、室外ファンは熱源側ファンとなる。
【0109】
また、圧縮機の種類も圧縮機回転数を変化させる制御を使用しない場合では、定速型回転機のものでも同様な効果が得られる。
【0110】
【発明の効果】
本発明によれば、簡単な構成で、除湿運転時における除湿性能の向上及び消費電力量の低減を図ると共に、除湿絞り装置で発生する冷媒流動音の低減、ゴミ等による絞り通路の詰まりを防止することができる空気調和機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における空気調和機の構成図である。
【図2】図1の空気調和機に用いられる第1実施例の除湿絞り装置の除湿運転時の縦断面図である。
【図3】図2の除湿絞り装置の暖房運転時又は冷房運転時の縦断面図である。
【図4】図1の空気調和機の除湿運転時における圧縮機の回転数と室内熱交換器の蒸発温度との関係を説明する特性図である。
【図5】図1の空気調和機の除湿運転時における圧縮機の回転数と室内熱交換器の除湿量との関係を説明する特性図である。
【図6】図1の空気調和機の除湿運転時における圧縮機の回転数と冷凍サイクル内を流れる冷媒の単位時間あたりの冷媒流量の関係を説明する特性図である。
【図7】図1の空気調和機の除湿運転時における単位時間あたりの冷媒流量とこの冷媒流が持つ運動エネルギの関係を説明する特性図である。
【図8】図1の空気調和機の除湿運転時における冷媒流量の持つ運動エネルギと冷媒流動音の騒音レベルの関係を説明する特性図である。
【図9】図1の空気調和機の除湿運転時における圧縮機の回転数と空気調和機の消費電力量の関係を説明する特性図である。
【図10】図1の空気調和機の除湿運転時における圧縮機の回転数と冷媒流動音との関係を説明する特性図である。
【図11】バルブに気液二相流を流したときにバルブから発生する流動音の騒音レベルとバルブの出口流速との関係を実験的に求めた特性図である。
【図12】従来と本発明の冷媒流動音の周波数構成を比較した図である。
【図13】図12より圧縮機回転数が低い場合の従来と本発明の冷媒流動音の周波数構成を比較した図である。
【図14】図1の空気調和機における除湿絞り装置の弁体閉時の冷媒絞り通路のゴミ詰まりの状況を説明する縦断面図である。
【図15】図1の空気調和機における除湿絞り装置の弁体開時の冷媒絞り通路のゴミ除去の状況を説明する縦断面図である。
【図16】図1の空気調和機に用いられる第2実施例の除湿絞り装置の除湿運転時における縦断面図である。
【図17】図1の空気調和機に用いられる第3実施例の除湿絞り装置の除湿運転時における縦断面図である。
【図18】図1の空気調和機に用いられる第4実施例の除湿絞り装置の除湿運転時における縦断面図である。
【図19】図1の空気調和機に用いられる第5実施例の除湿絞り装置の除湿運転時における縦断面図である。
【図20】図19における弁座の部分のみを示す平面図である。
【図21】本発明の第2実施例における空気調和機の構成図である。
【図22】図21の空気調和機における除湿絞り装置の冷媒絞り通路に浮遊物が詰まった場合の冷凍サイクルの変化と運転制御を時間変化で説明する図である。
【図23】図21の空気調和機の制御方法を示すフロー図である。
【図24】図21の空気調和機の異なる制御方法を示すフロー図である。
【図25】図21の空気調和機の異なる制御方法を示すフロー図である。
【図26】図21の空気調和機の異なる制御方法を示すフロー図である。
【図27】図21の空気調和機の異なる制御方法を示すフロー図である。
【図28】本発明の第3実施例における空気調和機の構成図である。
【図29】図28の空気調和機の除湿運転時における圧縮機の回転数と冷媒流動音との関係を説明する特性図である。
【図30】図28の空気調和機の除湿運転時における圧縮機の回転数と除湿量との関係を説明する特性図である。
【図31】本発明の第4実施例における空気調和機の構成図である。
【図32】従来の空気調和機に用いられる除湿絞り装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1…圧縮機、2…四方弁、3…室外熱交換器(熱源側熱交換器)、4…絞り装置、5a、5b…室内熱交換器(利用側熱交換器)、6…除湿絞り装置、7…室外ファン、8…室内ファン、9…主絞り装置、10…二方弁、11…電磁コイル、12…電磁ガイド、13…プランジャ、14…緩衝材、15…弁体、16…バネ、17…ストッパ、18…弁体、19、19a、19b…切り込み溝、20…弁座、21…弁座通路(第3冷媒通路)、21a、21b…弁座面、23…高圧側弁室(第1冷媒通路)、24…低圧側弁室(第2冷媒通路)、25…入口配管、26…出口配管、27a、27b、27c、27d…弁体端面、28…弁体テーパ面、28a、28b…冷媒絞り通路、30、32…圧縮機回転数と蒸発温度の特性線、35、37、228…圧縮機回転数と除湿量の特性線、40…圧縮機回転数と冷媒流量の特性線、43…冷媒流量と運動エネルギの特性線、46…運動エネルギと冷媒流動音の特性線、49…圧縮機回転数と消費電力量の特性線、160、163、224、225…圧縮機回転数と冷媒流動音の特性線、55…浮遊物、56…膨張弁、123…蒸発温度の時間変化線、124…圧縮機運転状態線、125…除湿弁開閉状態線、130…コントローラ、131…圧縮機回転数検出制御機器、133…室外吹出空気温度検出機器、135…室外吸込空気温度検出機器、137…室外ファン回転数検出制御機器、139…室内吹出空気温湿度検出機器、141a、141b…室内吸込空気温湿度検出機器、143…蒸発温度又は除湿絞り装置下流温度検出機器、146…室内ファン回転数検出制御機器、132、134、136、138、140、142、144、145、147、231…信号線、150…弁体、200…接続通路、212…入口配管の軸線、230…入力装置。
Claims (8)
- 圧縮機、熱源側熱交換器、四方弁、減圧装置及び利用側熱交換器を配管で接続して冷凍サイクルを形成し、前記利用側熱交換器を熱的に2分割して第1の利用側熱交換器と第2の利用側熱交換器とし、前記第1の利用側熱交換器と第2の利用側熱交換器との間に除湿絞り装置を設け、除湿運転時には、前記除湿絞り装置により、上流側となる前記第1の利用側熱交換器を凝縮器とし、下流側となる前記第2の利用側熱交換器を蒸発器とし、前記除湿絞り装置は、前記第1の利用側熱交換器に連通した第1の冷媒通路と、前記第2の利用側熱交換器に連通した第2の冷媒通路と、弁座により形成された前記第1の冷媒通路と前記第2の冷媒通路とを結ぶ第3の冷媒通路と、前記弁座に接触離間することによって前記第3の冷媒通路の開閉を行う弁体とを有し、前記弁体が前記弁座に当接して前記第3の冷媒通路を閉じたときに前記弁体と前記弁座との壁面で囲まれた絞り通路を形成し、前記弁体が前記弁座から離れて前記第3の冷媒通路を開いたときに前記絞り通路が前記第3の冷媒通路と一体になってその一部をなし、前記弁体が前記弁座に当接して前記第3の冷媒通路を閉じたときに形成される絞り通路を独立して複数段に形成したことを特徴とする空気調和機。
- 圧縮機、熱源側熱交換器、四方弁、減圧装置及び利用側熱交換器を配管で接続して冷凍サイクルを形成し、前記利用側熱交換器を熱的に2分割して第1の利用側熱交換器と第2の利用側熱交換器とし、前記第1の利用側熱交換器と第2の利用側熱交換器との間に除湿絞り装置を設け、除湿運転時には、前記除湿絞り装置により、上流側となる前記第1の利用側熱交換器を凝縮器とし、下流側となる前記第2の利用側熱交換器を蒸発器とし、前記除湿絞り装置は、前記第1の利用側熱交換器に連通した第1の冷媒通路と、前記第2の利用側熱交換器に連通した第2の冷媒通路と、弁座により形成された前記第1の冷媒通路と前記第2の冷媒通路とを結ぶ第3の冷媒通路と、前記弁座に複数段に接触離間することによって前記第3の冷媒通路の開閉を行う弁体とを有し、前記弁体が前記弁座に複数段に当接して前記第3の冷媒通路を閉じたときに前記弁体と前記弁座との間に絞り通路を有するように前記弁体及び前記弁座の少なくとも一方に切り込み溝を形成し、前記弁体が前記弁座から離れて前記第3の冷媒通路を開いたときに前記絞り通路が前記第3の冷媒通路と一体になってその一部をなし、前記弁体が前記弁座に当接して前記第3の冷媒通路を閉じたときに形成される絞り通路を独立して複数段となるように各絞り通路の間に全周にわたって接続通路を形成したことを特徴とする空気調和機。
- 圧縮機、熱源側熱交換器、四方弁、減圧装置及び利用側熱交換器を配管で接続して冷凍サイクルを形成し、前記利用側熱交換器を熱的に2分割して第1の利用側熱交換器と第2の利用側熱交換器とし、前記第1の利用側熱交換器と第2の利用側熱交換器との間に除湿絞り装置を設け、除湿運転時には、前記除湿絞り装置により、上流側となる前記第1の利用側熱交換器を凝縮器とし、下流側となる前記第2の利用側熱交換器を蒸発器とし、前記除湿絞り装置は、前記第1の利用側熱交換器に連通した第1の冷媒通路と、前記第2の利用側熱交換器に連通した第2の冷媒通路と、弁座により形成された前記第1の冷媒通路と前記第2の冷媒通路とを結ぶ第3の冷媒通路と、前記弁座に複数段に接触離間することによって前記第3の冷媒通路の開閉を行う弁体とを有し、前記弁体の傾斜面が前記弁座に2段に当接して前記第3の冷媒通路を閉じたときに前記弁体と前記弁座との間に絞り通路を有するように前記弁体及び前記弁座の少なくとも一方に複数の切り込み溝を形成し、前記弁体が前記弁座から離れて前記第3の冷媒通路を開いたときに前記絞り通路が前記第3の冷媒通路と一体になってその一部をなし、前記弁体が前記弁座に当接して前記第3の冷媒通路を閉じたときに形成される絞り通路を独立して2段となるように各絞り通路の間に全周にわたって接続通路を形成したことを特徴とする空気調和機。
- 前記絞り通路を形成する1段目の切り込み溝及び2段目の切り込み溝を前記第1の冷媒通路への冷媒流入方向に対して対称に設けたことを特徴とする請求項3に記載の空気調和機。
- 圧縮機、熱源側熱交換器、四方弁、減圧装置及び利用側熱交換器を配管で接続して冷凍サイクルを形成し、前記利用側熱交換器を熱的に2分割して第1の利用側熱交換器と第2の利用側熱交換器とし、前記第1の利用側熱交換器と第2の利用側熱交換器との間に除湿絞り装置を設け、除湿運転時には、前記除湿絞り装置により、上流側となる前記第1の利用側熱交換器を凝縮器とし、下流側となる前記第2の利用側熱交換器を蒸発器とし、前記除湿絞り装置は、前記第1の利用側熱交換器に連通した第1の冷媒通路と、前記第2の利用側熱交換器に連通した第2の冷媒通路と、弁座により形成された前記第1の冷媒通路と前記第2の冷媒通路とを結ぶ第3の冷媒通路と、前記弁座に接触離間することによって前記第3の冷媒通路の開閉を行う弁体とを有し、前記弁体が前記弁座に当接して前記第3の冷媒通路を閉じたときに前記弁体と前記弁座との壁面で囲まれた絞り通路を形成し、前記弁体が前記弁座から離れて前記第3の冷媒通路を開いたときに前記絞り通路が前記第3の冷媒通路と一体になってその一部をなし、前記弁体が前記弁座に当接して前記第3の冷媒通路を閉じたときに形成される絞り通路を独立して複数段に形成し、除湿運転の異常状態を検出する検出手段を設け、この検出手段の検出信号に基づいて前記除湿絞り装置の前記弁体と前記弁座とを離間することによって前記第3の冷媒通路を開にするように前記冷凍サイクルを制御することを特徴とする空気調和機。
- 使用者が入力可能な入力手段を設け、この入力手段で入力された信号に基づいて前記圧縮機を可変速することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の空気調和機。
- 圧縮機、熱源側熱交換器、四方弁、減圧装置及び利用側熱交換器を配管で接続して冷凍サイクルを形成し、前記熱源側熱交換器と前記利用側熱交換器との間に前記減圧装置を設け、前記減圧装置は、前記熱源側熱交換器に連通した第1の冷媒通路と、前記利用側熱交換器に連通した第2の冷媒通路と、前記第1の冷媒通路と前記第2の冷媒通路とを結ぶ第3の冷媒通路を形成する弁座と、この弁座との間隙変化することによって前記第3の冷媒通路の絞り抵抗の調節を行う弁体とを有し、前記弁体と前記弁座とにより前記第3の冷媒通路で形成される絞り通路を独立して複数段に形成したことを特徴とする空気調和機。
- 前記冷凍サイクル中に使用する冷媒をHFC407C、HFC410AなどのHFC系冷媒またはプロパン、イソブタンなどの自然系冷媒としたことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の空気調和機。
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