JP2017026262A - 計測値処理装置及び計測方法 - Google Patents

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芳樹 長崎
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亮二 宮内
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Abstract

【課題】パッケージ型空調機器の空調能力の把握の容易化を図ること。【解決手段】計測値処理装置1は、パッケージ型空調機器の空調の室外機の圧縮機の回転数を表す計測値と、前記圧縮機から吐出された冷媒流量であって前記計測値に対応する前記冷媒流量を表す計測値との組合せを使用して、前記回転数と前記冷媒流量との対応関係を推定する推定部11と、前記対応関係の推定結果に基づいて負荷を算出する負荷算出部13と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、計測値処理装置及び計測方法に関する。
パッケージ型空調機器の空調能力を把握する従来の技術として、例えば空気エンタルピー法が知られている。空気エンタルピー法では、パッケージ型空調機器の空調の室内機又は室外機の吸込空気及び吹出空気の温湿度と風量を計測して、吸込空気と吹出空気との間のエンタルピー差から製造熱量を算出する。また、従来の空調能力算出システムが例えば特許文献1に記載されている。
特開2012−255570号公報
旭硝子株式会社、"R-410Aの熱力学性質(温度基準)-2"、[平成27年5月13日検索]、インターネット<URL:http://www.agc.com/products/chemical/ref_2_2_2.html>
しかし、上述した空気エンタルピー法では、パッケージ型空調機器の空調の室内機又は室外機の空調出入り口に空気流量計測器を設置して計測を行うが、空気流量計測器が大掛かりなものである等の理由から、実際に運用されているパッケージ型空調機器に適用することが難しい場合があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、パッケージ型空調機器の空調能力の把握の容易化を図ることができる計測値処理装置及び計測方法を提供することを課題とする。
本発明の一態様は、パッケージ型空調機器の空調の室外機の圧縮機の回転数を表す計測値と、前記圧縮機から吐出された冷媒流量であって前記計測値に対応する前記冷媒流量を表す計測値との組合せを使用して、前記回転数と前記冷媒流量との対応関係を推定する推定部と、前記対応関係の推定結果に基づいて負荷を算出する負荷算出部と、を備えた計測値処理装置である。
本発明の一態様は、上記の計測値処理装置において、前記圧縮機に吸入される冷媒の冷媒密度に関する値に応じて、前記対応関係の推定結果を補正する第1の補正部をさらに備えた計測値処理装置である。
本発明の一態様は、上記の計測値処理装置において、前記第1の補正部は、前記冷媒密度に関する値として、前記圧縮機に吸入される冷媒の圧力又は温度を表す計測値を使用する計測値処理装置である。
本発明の一態様は、上記の計測値処理装置において、前記圧縮機に吸入される冷媒の圧力と前記圧縮機から吐出された冷媒の圧力との圧力比を表す計測値を使用して、前記対応関係の推定結果を補正する第2の補正部をさらに備えた計測値処理装置である。
本発明の一態様は、上記の計測値処理装置において、前記負荷算出部は、前記対応関係の推定結果に基づく前記冷媒流量の推定値と、前記室外機と前記パッケージ型空調機器の空調の室内機とを往還する冷媒の還路におけるエンタルピーと往路におけるエンタルピーとの差を使用して、負荷を算出する計測値処理装置である。
本発明の一態様は、上記の計測値処理装置において、前記パッケージ型空調機器の消費電力量を表す計測値と、前記負荷算出部で算出された負荷との対応関係を表す出力データを生成する第3の出力データ生成部をさらに備えた計測値処理装置である。
本発明の一態様は、パッケージ型空調機器の空調の室外機の圧縮機の回転数を表す計測値と、前記圧縮機から吐出された冷媒流量であって前記計測値に対応する前記冷媒流量を表す計測値とを計測する計測ステップと、前記回転数を表す計測値と前記冷媒流量を表す計測値との組合せを使用して、前記回転数と前記冷媒流量との対応関係を推定する推定ステップと、前記対応関係の推定結果に基づいて負荷を算出する負荷算出ステップと、を含む計測方法である。
本発明によれば、パッケージ型空調機器の空調能力の把握の容易化を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る計測値処理装置1を示す構成図である。 本発明の一実施形態に係る計測対象の一例のパッケージ型空調機器100の概略構成と計測箇所を示す図である。 本発明の一実施形態に係る計測方法のフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る推定方法を説明するための図である。 P−h線図の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る出力データ生成方法の例1を示すグラフ図である。 本発明の一実施形態に係る出力データ生成方法の例1の出力データを示すグラフ図である。 本発明の一実施形態に係る出力データ生成方法の例2の出力データを示すグラフ図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る計測値処理装置1を示す構成図である。図1に示す計測値処理装置1は、入力部2と情報処理部3と出力部4とを備える。入力部2はデータの入力を受け付ける。情報処理部3は、入力部2で受け付けられたデータを使用して予め定められた情報処理を実行する。出力部4は、情報処理部3の処理結果のデータを出力する。情報処理部3は、推定部11と補正部12と負荷算出部13と出力データ生成部14とを備える。
計測値処理装置1には、計測対象のパッケージ型空調機器に対して計測された計測値が入力される。図2は、計測対象の一例のパッケージ型空調機器100の概略構成と計測箇所を示す図である。
まず図2を参照して、計測対象のパッケージ型空調機器100の構成を簡単に説明する。パッケージ型空調機器100は、1台の空調の室外機110と1台以上の空調の室内機120−1,・・・とを備える。以下、各室内機120−1,・・・を特に区別しないときは、室内機120と称する。室外機110は、圧縮機111と熱交換器112と送風機113とインバータ盤114とを備える。室内機120は、膨張弁121と熱交換器122と送風機123とを備える。室外機110と室内機120との間には冷媒配管131,132が設けられる。冷媒配管131,132を通って室外機110と室内機120との間を冷媒が往還する。図2中の矢印141,142は、冷房運転時の冷媒の往還の方向を示す。図2中の矢印141は、冷媒が冷媒配管131の中を流れる方向であって、冷房運転時の室外機110から室内機120への往路の方向を示す。図2中の矢印142は、冷媒が冷媒配管132の中を流れる方向であって、冷房運転時の室内機120から室外機110への還路の方向を示す。なお、本実施形態では、パッケージ型空調機器100の冷房運転時を例にして説明する。
圧縮機111により高温高圧になった冷媒は、熱交換器112及び送風機113によって放熱してから冷媒配管131を通って室内機120に流入する。室内機120に流入した冷媒は、膨張弁121を通って熱交換器112で吸熱してから冷媒配管132を通って室外機110に流入する。室外機110に流入した冷媒は、圧縮機111に吸入されて圧縮され、高温高圧となって圧縮機111から吐出される。この冷媒の放熱と吸熱の一連のサイクルが繰り返される。
パッケージ型空調機器100には、商用電源200から電源線201によりインバータ盤114へ交流電力が供給される。圧縮機111には、インバータ盤114から電源線151により交流電力が供給される。圧縮機111のモータは、インバータ盤114から圧縮機111に供給される交流電力で駆動する。
次に図2を参照して本実施形態の計測項目を説明する。図2には、パッケージ型空調機器100における計測箇所P1〜P7が示される。
(圧縮機吐出冷媒流量:計測箇所P1)
図2には、圧縮機吐出冷媒流量を計測する箇所として、冷媒配管131における計測箇所P1が示される。圧縮機吐出冷媒流量は、圧縮機111から吐出された冷媒流量である。圧縮機吐出冷媒流量の計測では、例えば超音波流量計を使用して、冷媒配管131を流れる冷媒流量を計測箇所P1で計測する。
(冷媒温度:計測箇所P2,P4)
図2には、室外機110と室内機120とを往還する冷媒の往路における温度を計測する箇所として、冷媒配管131における計測箇所P2が示される。また、図2には、室外機110と室内機120とを往還する冷媒の還路における温度を計測する箇所として、冷媒配管132における計測箇所P4が示される。また、冷媒配管132における計測箇所P4は、圧縮機111に吸入される冷媒の温度を計測する箇所として利用することができる。冷媒温度の計測では、例えば熱電対等の温度センサを使用して、冷媒配管131を流れる冷媒の温度を計測箇所P2で、又、冷媒配管132を流れる冷媒の温度を計測箇所P4で、各々計測する。計測箇所P2,P4として、冷媒配管131,132に設けられた弁を利用することができる。なお、冷媒配管131,132が金属等の熱伝導に優れた材質である場合、冷媒配管131,132の表面温度の計測値を、冷媒温度を表す計測値に使用してもよい。
(冷媒圧力:計測箇所P3,P5)
図2には、圧縮機111から吐出された冷媒の圧力を計測する箇所として、冷媒配管131における計測箇所P3が示される。また、図2には、圧縮機111に吸入される冷媒の圧力を計測する箇所として、冷媒配管132における計測箇所P5が示される。冷媒圧力の計測では、例えば圧力センサを使用して、冷媒配管131を流れる冷媒の圧力を計測箇所P3で、又、冷媒配管132を流れる冷媒の圧力を計測箇所P5で、各々計測する。計測箇所P3,P5として、冷媒配管131,132に設けられた弁を利用することができる。なお、パッケージ型空調機器100が冷媒圧力の計測機能を有する場合には、その冷媒圧力の計測機能によって計測された計測値を利用してもよい。
(圧縮機回転数:計測箇所P6)
図2には、圧縮機111の回転数を表すインバータ周波数を計測する箇所として、電源線151おける計測箇所P6が示される。圧縮機111のモータは、インバータ盤114から電源線151により圧縮機111に供給される交流電力で駆動する。その交流電力の周波数であるインバータ周波数は、圧縮機111のモータの回転数に比例する。圧縮機111のモータの回転数は圧縮機111の回転数である。インバータ周波数の計測では、周波数計測器を使用して、電源線151おける計測箇所P6で電源線151を流れる交流電力の周波数を計測する。なお、圧縮機111の回転数を回転数計で直接的に計測してもよい。例えば、圧縮機111がモータではなく、ガスエンジンで回転を発生する場合には回転数計で直接的に圧縮機111の回転数を計測する。
(消費電力量:計測箇所P7)
図2には、パッケージ型空調機器100の消費電力量を計測する箇所として、電源線201おける計測箇所P7が示される。パッケージ型空調機器100には、商用電源200から電源線201により交流電力が供給される。消費電力量の計測では、電力量計を使用して、電源線201おける計測箇所P7で電源線201を流れる交流電力の電力量を計測する。
次に図3を参照して、本実施形態に係る計測値処理装置1の動作を説明する。図3は、本実施形態に係る計測方法のフローチャートである。
(ステップS1)
作業者がパッケージ型空調機器100の計測を実施する。この計測では、上記の図2を参照して説明した各計測箇所P1〜P7で各計測項目の計測を実施する。
(ステップS2)
作業者は上記のステップS1で計測した計測値を計測値処理装置1に入力する。計測値処理装置1の入力部2は、その計測値の入力を受け付け、受け付けた計測値を情報処理部3へ出力する。情報処理部3の各部11,12,13,14は、入力部2から入力された計測値を使用する。
(ステップS3)
情報処理部3の推定部11は、圧縮機回転数を表す計測値と圧縮機吐出冷媒流量の計測値との組合せを使用して、パッケージ型空調機器100に関する圧縮機回転数と圧縮機吐出冷媒流量との対応関係を推定する。
(圧縮機回転数と圧縮機吐出冷媒流量との対応関係の推定方法)
図4を参照して、圧縮機回転数と圧縮機吐出冷媒流量との対応関係の推定方法を説明する。図4のグラフにおいて、横軸は圧縮機回転数[単位:rpm]、縦軸は圧縮機吐出冷媒流量[単位:kg/min]である。図4には、圧縮機回転数を表す計測値と圧縮機吐出冷媒流量の計測値との組合せ(図4中の計測値の印)が示されている。但し、図4に示す範囲300には、圧縮機回転数を表す計測値と圧縮機吐出冷媒流量の計測値との組合せが存在しない。この理由として、例えば、範囲300において圧縮機吐出冷媒流量を計測する超音波流量計が計測不能であったり、又は、範囲300の圧縮機回転数が発生しなかったりすることが挙げられる。超音波流量計が計測不能となる原因として、冷媒が気液混合状態であることが挙げられる。また、パッケージ型空調機器100が使用中である場合、任意の圧縮機回転数を発生させることが難しいために、範囲300の圧縮機回転数を発生させることができないことが挙げられる。
本実施形態では、図4に示されるように、圧縮機回転数と圧縮機吐出冷媒流量との対応関係を示す推定線301を作成することにより、図4に示す範囲300における圧縮機吐出冷媒流量を把握することを図る。推定線301の作成方法には、公知のコンプレッサーカーブ法を利用する。次の式(1)は、コンプレッサーカーブ法による圧縮機吐出冷媒流量の理論式である。
comp=Vre×ρ×η×N ・・・(1)
但し、Gcompは圧縮機吐出冷媒流量[単位:kg/min]、Vreは排除容積[単位:単位:m/rev]、ρは吸入冷媒密度[単位:kg/m]、ηは体積効率[単位:%]、Nは圧縮機回転数[単位:rpm]である。
式(1)において、排除容積Vreと体積効率ηは圧縮機の固有特性であるが、一般に開示されない可能性がある。本実施形態では、式(1)を次式(2)として扱うことにより、排除容積Vreと体積効率ηが不明であってもコンプレッサーカーブ法を適用できるようにする。
comp=α×N ・・・(2)
但し、α=Vre×ρ×η
式(2)によれば、圧縮機吐出冷媒流量Gcompは圧縮機回転数Nの一次関数として表される。推定部11は、圧縮機回転数を表す計測値と圧縮機吐出冷媒流量の計測値との組合せを使用して、式(2)の定数αを求める。例えば、圧縮機回転数を表す計測値と圧縮機吐出冷媒流量の計測値の一組を式(2)に代入して、定数αを算出する。又は、圧縮機回転数を表す計測値と圧縮機吐出冷媒流量の計測値の複数組の各々から式(2)により定数αを算出し、算出した複数の定数αから平均等の統計的処理により一つの定数αを決定する。
推定部11によって求められた定数αの式(2)が、圧縮機回転数と圧縮機吐出冷媒流量との対応関係を示す推定線301を表す。この推定線301によって、圧縮機回転数を表す計測値と圧縮機吐出冷媒流量の計測値との組合せが存在しない範囲300における圧縮機吐出冷媒流量の推定値を求めることができる。
説明を図3に戻す。
(ステップS4)
情報処理部3の補正部12は、推定部11による対応関係の推定結果を補正する。この補正方法の例1,例2を以下に説明する。
(補正方法の例1:第1の補正部に対応する補正方法)
補正方法の例1では、圧縮機111に吸入される冷媒の冷媒密度に関する値に応じて、推定部11による対応関係の推定結果を補正する。圧縮機111に吸入される冷媒の冷媒密度である吸入冷媒密度が大きくなると、圧縮機吐出冷媒流量は大きくなる。逆に、吸入冷媒密度が小さくなると、圧縮機吐出冷媒流量は小さくなる。このことから、推定部11による対応関係の推定に使用された計測値の計測時における吸入冷媒密度とは異なる吸入冷媒密度に対して、推定部11による対応関係の推定結果の補正を行う。
冷媒密度は、冷媒の種類ごとに、圧力又は温度に応じて値が変化する。このことから、本実施形態では、吸入冷媒密度に関する値として、圧縮機111に吸入される冷媒の圧力又は温度を表す計測値を使用する。なお、一般に、冷媒の物性の一つである冷媒密度については、冷媒の種類ごとに、圧力基準の値や温度基準の値が公開されている(例えば非特許文献1参照)。この公開されている値を使用することにより、圧縮機111に吸入される冷媒の圧力および冷媒の温度を表す少なくとも1つの計測値から、吸入冷媒密度を求めることができる。
(補正方法の例2:第2の補正部に対応する補正方法)
補正方法の例2では、圧縮機吐出冷媒流量に影響する体積効率に関する値を使用して、推定部11による対応関係の推定結果を補正する。本実施形態では、体積効率に関する値として、圧縮機111に吸入される冷媒の圧力(吸入圧力)と圧縮機111から吐出された冷媒の圧力(吐出圧力)との圧力比を表す計測値を使用する。一般に圧力比「吐出圧力/吸入圧力」と体積効率との間には、圧力比「吐出圧力/吸入圧力」が、ある閾値を超えると、体積効率が低下する関係がある。
(ステップS5)
負荷算出部13は、圧縮機回転数と圧縮機吐出冷媒流量との対応関係の推定結果に基づく圧縮機吐出冷媒流量の推定値と、室外機110と室内機120とを往還する冷媒の還路におけるエンタルピーと往路におけるエンタルピーの差(往還エンタルピー差)を使用して、負荷を算出する。還路におけるエンタルピーは、計測箇所P4で計測された冷媒温度と計測箇所P5で計測された冷媒圧力を使用して求められる。往路におけるエンタルピーは、計測箇所P2で計測された冷媒温度と計測箇所P3で計測された冷媒圧力を使用して求められる。負荷とは、室内をある温湿度に保つために処理した室内の潜熱量と顕熱量の合計である全熱量を意味する。
図5を参照して、往還エンタルピー差の算出方法を説明する。図5は、P−h線図の例である。P−h線図において、Pは圧力、hはエンタルピーである。往還エンタルピー差の算出には、計測対象のパッケージ型空調機器100のP−h線図を使用する。P−h線図中の点a1,a2,a3,a4は、計測対象のパッケージ型空調機器100の冷凍サイクルを表す。P−h線図において、点a1から点a2までは圧縮段階、点a2から点a3までは凝縮段階、点a3から点a4までは膨張段階、点a4から点a1までは蒸発段階である。P−h線図と計測箇所P4で計測された冷媒温度と計測箇所P5で計測された冷媒圧力から、P−h線図中の点a1におけるエンタルピーhを求める。P−h線図中の点a1におけるエンタルピーhは、還路におけるエンタルピーである。P−h線図と計測箇所P2で計測された冷媒温度と計測箇所P3で計測された冷媒圧力から、P−h線図中の点a3におけるエンタルピーhを求める。P−h線図中の点a3におけるエンタルピーhは、往路におけるエンタルピーである。往還エンタルピー差は、P−h線図中の点a1におけるエンタルピーhからP−h線図中の点a3におけるエンタルピーhを減算した差である。
次式(3)に負荷の算出式を示す。
負荷(kJ/min)=「往還エンタルピー差の算出値(kJ/kg)」×「圧縮機吐出冷媒流量の推定値(l/min)」×「冷媒密度(kg/l)」 ・・・(3)
圧縮機吐出冷媒流量の推定値は、推定部11による対応関係の推定結果を使用して求めてもよく、又は、補正部12による補正結果を使用して求めてもよい。例えば、負荷算出部13は、推定部11による対応関係の推定結果を使用した圧縮機吐出冷媒流量の推定値と、補正部12による補正結果を使用した圧縮機吐出冷媒流量の推定値との両方を求めてもよい。又は、負荷算出部13は、推定部11による対応関係の推定結果又は補正部12による補正結果のうち、負荷の算出に使用する往還温度差を表す計測値に適当な方を使用して、圧縮機吐出冷媒流量の推定値を求めてもよい。
なお、圧縮機吐出冷媒流量の計測値が存在する場合には、式(3)において、圧縮機吐出冷媒流量の推定値の代わりに圧縮機吐出冷媒流量の計測値を使用する。
(ステップS6)
出力データ生成部14は出力データを生成する。この出力データ生成方法の例1,例2,例3を以下に説明する。
(出力データ生成方法の例1:第1の出力データ生成部に対応する出力データ生成方法)
出力データ生成方法の例1では、推定部11による対応関係の推定結果及び当該推定結果に対して補正部12により補正された結果を示す出力データを生成する。図6及び図7は、出力データ生成方法の例1の出力データを示すグラフ図である。図6には、推定部11による対応関係の推定結果である推定線301と、当該推定線301に対して補正部12により補正された結果の補正推定線401とが示される。補正推定線401は、推定線301よりも圧縮機吐出冷媒流量が多い方に補正されている。なお、図6に示す補正推定線401は説明の便宜上のものである。図7には、推定部11による対応関係の推定結果である推定線301と、当該推定線301に対して補正部12により補正された結果の補正推定線402とが示される。補正推定線402は、推定線301よりも圧縮機吐出冷媒流量が少ない方に補正されている。なお、図7に示す補正推定線402は説明の便宜上のものである。
(出力データ生成方法の例2:第2の出力データ生成部に対応する出力データ生成方法)
出力データ生成方法の例2では、推定部11による対応関係の推定結果に対して補正部12により補正された結果に基づく、圧縮機回転数と圧縮機吐出冷媒流量との対応関係の誤差範囲を示す出力データを生成する。図8は、出力データ生成方法の例2の出力データを示すグラフ図である。図8には、推定部11による対応関係の推定結果である推定線301と、当該推定線301に対して補正部12により補正された結果に基づく誤差範囲を示す誤差範囲線411,412とが示される。誤差範囲線411は、推定線301よりも圧縮機吐出冷媒流量が多い方への誤差の範囲を示す。誤差範囲線412は、推定線301よりも圧縮機吐出冷媒流量が少ない方への誤差の範囲を示す。なお、図8に示す誤差範囲線411,412は説明の便宜上のものである。
(出力データ生成方法の例3:第3の出力データ生成部に対応する出力データ生成方法)
出力データ生成方法の例3では、パッケージ型空調機器100の消費電力量を表す計測値と、負荷算出部13で算出された負荷との対応関係を表す出力データを生成する。
(ステップS7)
出力部4は、出力データ生成部14で生成された出力データを出力する。この出力方法として、例えば、液晶表示装置等の表示装置の表示画面上への出力データの表示、出力データの印字、出力データを添付した電子メール等の通信データの所定の宛先への送信などが挙げられる。
上述した実施形態によれば、パッケージ型空調機器100に対する簡易な計測によって、パッケージ型空調機器100の負荷の算出に使用される圧縮機吐出冷媒流量を推定することができる。これにより、パッケージ型空調機器の空調能力の把握の容易化を図ることができるという効果が得られる。また、実際に運用されているパッケージ型空調機器の空調能力の把握が容易になるので、パッケージ型空調機器の利用者に対して、適宜、パッケージ型空調機器の空調能力を把握して省エネルギー化のための情報を提供することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上述の計測値処理装置1は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、あるいはパーソナルコンピュータ等のコンピュータシステムにより構成され、計測値処理装置1の各部の機能を実現するためのコンピュータプログラムを実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。また、計測値処理装置1として、スマートフォン等の携帯通信端末装置、タブレット型のコンピュータ装置、据置き型のパーソナルコンピュータ装置などを利用してもよい。
また、計測値処理装置1には、周辺機器として入力装置、表示装置等が接続されてもよい。ここで、入力装置とはキーボード、マウス等の入力デバイスのことをいう。表示装置とはCRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示装置等のことをいう。また、上記周辺機器については、計測値処理装置1に直接接続するものであってもよく、あるいは通信回線を介して接続するようにしてもよい。
1…計測値処理装置、2…入力部、3…情報処理部、4…出力部、11…推定部、12…補正部、13…負荷算出部、14…出力データ生成部

Claims (7)

  1. パッケージ型空調機器の空調の室外機の圧縮機の回転数を表す計測値と、前記圧縮機から吐出された冷媒流量であって前記計測値に対応する前記冷媒流量を表す計測値との組合せを使用して、前記回転数と前記冷媒流量との対応関係を推定する推定部と、
    前記対応関係の推定結果に基づいて負荷を算出する負荷算出部と、
    を備えた計測値処理装置。
  2. 前記圧縮機に吸入される冷媒の冷媒密度に関する値に応じて、前記対応関係の推定結果を補正する第1の補正部をさらに備えた請求項1に記載の計測値処理装置。
  3. 前記第1の補正部は、前記冷媒密度に関する値として、前記圧縮機に吸入される冷媒の圧力又は温度を表す計測値を使用する請求項2に記載の計測値処理装置。
  4. 前記圧縮機に吸入される冷媒の圧力と前記圧縮機から吐出された冷媒の圧力との圧力比を表す計測値を使用して、前記対応関係の推定結果を補正する第2の補正部をさらに備えた請求項1から3のいずれか1項に記載の計測値処理装置。
  5. 前記負荷算出部は、前記対応関係の推定結果に基づく前記冷媒流量の推定値と、前記室外機と前記パッケージ型空調機器の空調の室内機とを往還する冷媒の還路におけるエンタルピーと往路におけるエンタルピーとの差を使用して、負荷を算出する請求項1から4のいずれか1項に記載の計測値処理装置。
  6. 前記パッケージ型空調機器の消費電力量を表す計測値と、前記負荷算出部で算出された負荷との対応関係を表す出力データを生成する出力データ生成部をさらに備えた請求項1から5のいずれか1項に記載の計測値処理装置。
  7. パッケージ型空調機器の空調の室外機の圧縮機の回転数を表す計測値と、前記圧縮機から吐出された冷媒流量であって前記計測値に対応する前記冷媒流量を表す計測値とを計測する計測ステップと、
    前記回転数を表す計測値と前記冷媒流量を表す計測値との組合せを使用して、前記回転数と前記冷媒流量との対応関係を推定する推定ステップと、
    前記対応関係の推定結果に基づいて負荷を算出する負荷算出ステップと、
    を含む計測方法。
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