JP3817222B2 - 商品包装ネット袋 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生鮮野菜や果物等の商品を収納し鮮度保持のため通気性の良い商品包装用ネット袋に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の商品包装用ネット袋は、みかん、椎茸、じゃがいも等の青果物の包装に用いられているが、袋体は底部までネット袋で形成されており下置きのときに中の商品がネット穴を通して地面など下置き部分と接触し汚染される危険性があった。また、底部が平面でないため、不安定で横に転倒し易く、この場合にも中の商品がネット穴を通して地面など下置き部分と接触し汚染されることになった。また、従来のネット袋では、中に収納物が多いと開口部近辺や底部または、側縁部で破損するか、握持運搬がし難い欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、袋体構成部分が強固に結合され、下置きのときに袋内底部の商品が、地面など下置き部分と接触せず、底面が平面化して安定になり下置き時に横転せず、収納物が多量であっても手持ち運搬が容易な商品包装ネット袋を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究の結果、ネット袋体の特定部分の接合を特定の方法によって強固に熱圧着し、底部を合成樹脂製フィルムシートによる断面W字型ガセット折りにして、袋体の上部開口部に取手穴を溶断によって設けることによって、従来の商品包装ネット袋の欠点を改善できることに着目して本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)合成樹脂製フィルムシートよりなる断面W字型ガセット折りの底部フィルムシートの表面側フィルムシート及び裏面側フィルムシートの上部に、それぞれ合成樹脂製表面ネットシート及び裏面ネットシートを溶着し、袋体側縁を溶着してなる袋体であって、表面ネットシートの上端及び裏面ネットシートの上端に沿って、それぞれ合成樹脂製フィルムテープを溶着固定して開口部を形成してなる袋体において、ネットシートとフィルムテープとが表面及び裏面の開口部上端及び下端で溶着固定され、その熱圧着幅がmm以上であり、底部フィルムシートの表面側フィルムシートの上部に表面ネットシート、底部フィルムシートの裏面側フィルムシートの上部に裏面ネットシートの下部が溶着固定され、その熱圧着幅がmm以上であり、袋体両側縁が溶着と切断によって形成され、その溶着の熱圧着幅がmm以上であることを特徴とする商品包装ネット袋、
(2)側縁の切断が溶断であることを特徴とする第1項記載の商品包装ネット袋、
(3)ネット袋開口部に取手穴が溶断によって設けられてなることを特徴とする第1項又は第2項記載の商品包装ネット袋、及び
(4)ネット袋開口部に設けられる取手穴の溶断が取手穴の上部を残して行われることを特徴とする第1項、第2項又は第3項記載の商品包装ネット袋、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明は二つの態様よりなる。すなわち、第一態様は、商品包装ネット袋の表面及び裏面の両面とも、上部の開口部は合成樹脂製フィルムシートと合成樹脂製ネットシートが溶着されてなり、開口部と底部との中間部が合成樹脂製ネットシートよりなり、底部が合成樹脂製フィルムシートよりなる断面W字型ガセット折りである。第二態様は、表面は開口部、中間部及び底部が一体の合成樹脂製フィルムシートで形成されてなり、さらに、表面側フィルムシートとフィルムテープとが表面の開口部上端及び下端で溶着固定されたものも第二態様となる。裏面の態様は第一態様と同じである。
以下に図面によって本発明をさらに詳細に説明する。これらの図面は一つの態様を示すものであって本発明はこれらの図面によりなんら限定されるものではない。
図1(a)は、商品包装ネット袋の平面図である。
図1(b)は、商品包装ネット袋の他の態様の平面図である。
図2は、表裏両面ともネットシートの商品包装ネット袋の側断面図である。
図3は、表面がフィルムシートであり、裏面がネットシートの商品包装ネット袋の側断面図である。
図4は、商品包装ネット袋の断面斜視図である。
【0006】
まず本発明の第一態様の説明をする。
本発明第一態様の商品包装ネット袋に用いる合成樹脂製フィルムシートは、熱融着可能であり、収納商品の荷重に耐える強度と柔軟性を有するものであれば公知のものを特に制限なく使用することができる。
本発明第一態様に用いる合成樹脂製フィルムシートは、例えば、高密度、中密度又は低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレンコポリマー、ポリブチレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、エチレン酢ビコポリマー、ポリビニルアルコール酢ビコポリマー、エチレンビニルアルコールコポリマー、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリカーボネート、熱可塑性ポリウレタン等の熱可塑性樹脂を素材とする合成樹脂製ネットシートを使用することができる。高密度、中密度又は低密度ポリエチレン、ポリプロピレン又はエチレンプロピレンコポリマーなどのポリオレフィン樹脂、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂等を単独又は共重合若しくは混合した熱可塑性樹脂によるフィルムシートを好適に使用することができる。
ポリエチレン、ポリプロピレン又はエチレンプロピレンコポリマー製のものを特に好適に使用することができる。
本発明第一態様に用いる合成樹脂製の合成樹脂製フィルムシートは、本発明第一態様に用いる合成樹脂製ネットシートと同じ材質のものを好適に使用することができる。合成樹脂製ネットシートと同じ材質のものを使用することにより相互の熱融着に際して親和性がよく、また、リサイクルにも好都合である。
【0007】
本発明第一態様に用いる合成樹脂製フィルムシートは、本発明第一態様商品包装ネット袋の表裏両面の底部及び開口部を形成するために使用することができる。
本発明第一態様に用いる合成樹脂製フィルムシートは、本発明商品包装ネット袋の底部表面側フィルムシート3、底部裏面側フィルムシート3’及び底部ガセット4、及び上部開口部を形成するために使用することができる。また、上部開口部表面フィルムシート2、開口部裏面フィルムシート2’に使用することができる。上部開口部表面フィルムシート2、開口部裏面フィルムシート2’には、文字や絵模様を印刷することができる。表面及び裏面用に別々に作製することもでき、また、1枚に印刷した表裏両面を表裏両方にまたがって貼付し、中間で切断分離して表面及び裏面にすることもできる。後者の方法によれば表裏両方に印刷のずれを生じないようにすることができる。
本発明第一態様ネット袋に用いる合成樹脂製フィルムシートは、本発明商品包装ネット袋開口部用と、本発明商品包装ネット袋底部用とは同じ物であってもよく、また、開口部用と、底部用とは別種のものであってもよい。袋のサイズ、収納商品の重量、印刷適性などによって合成樹脂製フィルムシートの材質、厚さ、などを適宜選択することができる。
本発明第一態様ネット袋に用いる合成樹脂製フィルムシートの厚さは、本発明商品包装ネット袋のサイズ、収納商品の重量などによって適宜選択することができる。通常0.05〜2.0mmのものを使用することができる。好ましくは0.1〜1.0mmのものを使用することができる。
【0008】
本発明第一態様の商品包装ネット袋の表面は、ネット袋の開口部、中間部、及び底部表面側によって形成される。該表面には商品の説明などを印刷や絵模様などを表示することができる。印刷した紙やフィルムのラベルを中間部の表面ネットシート1に貼着することもでき、また、開口部表面フィルムシート2、または、底部表面側フィルムシート3に印刷することもできる。
本発明第一態様の商品包装ネット袋の裏面は、表面と同様に袋の開口部、中間部、及び底部裏面側によって形成される。表面とともに袋体を形成し、表面と関連して商品の説明などを印刷や絵模様などで開口部裏面フィルムシート2’、または、底部裏面側フィルムシート3’に表示することができ、また、印刷した紙やフィルムのラベルを裏面中間部の裏面ネットシート1’に貼着することもできる。
本発明第一態様の商品包装ネット袋の底部に用いる断面W字型ガセット折りは、ネット袋の底部の断面の形状に由来する。
本発明第一態様の商品包装ネット袋の底部に用いるガセット(gusset)は、服飾、包装などで使用される用語であって「襞(ひだ)」(JIS用語Z−0108−1043)又は「ゆとり」を意味する。
本発明商品包装ネット袋の底部は、底部ガセット4によって、空き袋のときには、折り畳んで平面状に縮小でき、商品収納時には底面を拡大し容積を増加させることができる。また、底面を拡大し平面化することによって、商品を収納した袋を置いたとき安定であり、横に転倒するのを防ぐことができる。
本発明第一態様商品包装ネット袋の底部ガセット4の折り曲げ深さは、本発明商品包装ネット袋のサイズ、収納商品の重量などによって適宜選択することができる。図1(a)又は図1(b)に示すように、底部ガセット4の折り曲げ頂点の線が本発明商品包装ネット袋の中間部のネットシートよりやや下にくるように折り曲げることができる。
本発明第一態様に用いるガセットの折り曲げ深さは、通常袋体の幅の1/5〜1/2のものを使用することができる。
本発明第一態様の商品包装ネット袋の底部は、合成樹脂製フィルムシートよりなり、断面W字型ガセット折りの底部ガセット4、底部フィルムシートの表面側フィルムシート3及び裏面側フィルムシート3’より形成されることができる。本発明第一態様の商品包装ネット袋の底部フィルムシートの表面側フィルムシート3は、その上部において合成樹脂製表面ネットシート1と溶着し、袋体表面を形成することができる。
本発明第一態様の商品包装ネット袋の底部フィルムシートの裏面側フィルムシート3’は、その上部において合成樹脂製裏面ネットシート1’と溶着し、袋体裏面を形成することができる。
【0009】
本発明第一態様の商品包装ネット袋に用いる合成樹脂製ネットシートは、熱融着可能であり、通気性がよく、収納商品の荷重に耐える強度と柔軟性を有するものであれば公知のものを特に制限なく使用することができる。
本発明第一態様に用いる合成樹脂製ネットシートは、例えば、高密度、中密度又は低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレンコポリマー、ポリブチレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、エチレン酢ビコポリマー、ポリビニルアルコール酢ビコポリマー、エチレンビニルアルコールコポリマー、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリカーボネート、熱可塑性ポリウレタン等の熱可塑性樹脂を素材とする合成樹脂製ネットシートを使用することができる。高密度、中密度又は低密度ポリエチレン、ポリプロピレン又はエチレンプロピレンコポリマーなどのポリオレフィン樹脂、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂等を単独又は共重合若しくは混合した熱可塑性樹脂によるネットシートを好適に使用することができる。
ポリエチレン、ポリプロピレン又はエチレンプロピレンコポリマー製のものを特に好適に使用することができる。
本発明第一態様に用いる合成樹脂製の合成樹脂製ネットシートは、本発明第一態様に用いる合成樹脂製フィルムシートと同じ材質のものを好適に使用することができる。合成樹脂製フィルムシートと同じ材質のものを使用することにより相互の熱融着に際して親和性がよく、また、リサイクルにも好都合である。
本発明第一態様に用いる合成樹脂製ネットシートは、本発明第一態様商品包装ネット袋の表裏両面の中間部及び開口部を形成するために使用することができる。
本発明第一態様に用いる合成樹脂製表面ネットシート1は、その下部がネット袋の底部フィルムシートの表面側フィルムシート3の上部において溶着し、その上部が開口部において開口部表面フィルムシート2と溶着し、袋体表面を形成することができる。
本発明第一態様に用いる合成樹脂製裏面ネットシート1’は、その下部がネット袋の底部フィルムシートの裏面側フィルムシート3’の上部において溶着し、その上部が開口部において開口部裏面フィルムシート2’と溶着し、袋体裏面を形成することができる。
【0010】
本発明第一態様に用いる合成樹脂製ネットシートの厚さは、本発明商品包装ネット袋のサイズ、収納商品の重量などによって適宜選択することができる。通常0.1〜2.0mmのものを使用することができる。好ましくは0.2〜1.5mmのものを使用することができる。
本発明第一態様に用いる合成樹脂製の表面ネットシート1及び裏面ネットシート1’の網目の大きさは、本発明商品包装ネット袋のサイズ、収納商品の重量などによって適宜選択することができる。通常1〜10mmのものを使用することができる。好ましくは2〜7mmのものを使用することができる。
本発明第一態様ネット袋に用いる合成樹脂製の底部フィルムシートの表面側フィルムシート3と、合成樹脂製表面ネットシート1との溶着は、底部表面の熱圧着線6において熱圧着によって行うことができる。
本発明第一態様に用いる底部フィルムシートの表面側フィルムシート3と、合成樹脂製表面ネットシート1との熱圧着は、公知の熱圧着方法を特に制限することなく使用することができる。例えば、電熱加熱による金属片などを押圧することができる。又、高周波ウエルダー機を使用して熱圧着することができる。
本発明第一態様に用いる底部フィルムシートの表面側フィルムシート3と、合成樹脂製表面ネットシート1との熱圧着の位置は、十分な強度を生ずる限り特に制限することなく選択することができる。通常表面ネットシート1と底部表面側フィルムシート3との重合部分の中間の位置の熱圧着線6で両側縁部間を熱圧着することができる。
本発明第一態様ネット袋に用いる合成樹脂製の底部フィルムシートの裏面側フィルムシート3’と、合成樹脂製裏面ネットシート1’との溶着は、底部裏面の熱圧着線6’において熱圧着によって行うことができる。底部フィルムシートの裏面側フィルムシート3’と、合成樹脂製裏面ネットシート1’との熱圧着は、前記底部フィルムシートの表面側フィルムシート3と、合成樹脂製表面ネットシート1との熱圧着と同じ方法によって行うことができる。
【0011】
本発明第一態様ネット袋に用いる袋体側縁は、袋体の上部開口部、中間部ネットシート及び底部フィルムシートの両側端縁であって、該袋体側端縁の内側の両側端縁部において表面及び裏面の上部開口部、中間部ネットシート及び底部フィルムシートを互いに溶着して袋体を形成することができる。
本発明第一態様ネット袋に用いる袋体側縁は、本発明第一態様ネット袋の表裏両面を上部開口端から底部下端まで重合してなる重合シートの側縁である。本発明第一態様ネット袋の両側縁部分は、上部の開口部では、表裏両面で開口部表面フィルムシート2と表面ネットシート1、開口部裏面フィルムシート2’と裏面ネットシート1’が重合されてなり、中間部では表面ネットシート1と裏面ネットシート1’が重合されてなり、底部では中間部との接合部分で、表裏両面で底部表面側フィルムシート3と表面ネットシート1、底部裏面側フィルムシート3’と裏面ネットシート1’が重合されている。
本発明第一態様ネット袋に用いる両側縁部分の熱圧着は、側縁部の熱圧着線7によって熱圧着することができる。本発明ネット袋の両側縁部分の熱圧着方法は本発明ネット袋の開口部及び中間部と底部との接合部分における熱圧着方法とおなじ方法によって行うことができる。
本発明第一態様ネット袋に用いる底部ガセット4の両側縁部分は、前記側縁部開口部及び中間部と底部との接合部分の熱圧着線7と同様に、熱圧着することができ、又、熱圧着することなく溶断によって溶着することができる。底部ガセット4の両側縁部分は合成樹脂製フィルムシートよりなるため、溶断によって溶着することのみで強固に接合することができる。
本発明第一態様の商品包装ネット袋に用いる合成樹脂製フィルムテープは、合成樹脂製フィルムシートよりなり、上部開口部表面フィルムシート2、及び開口部裏面フィルムシート2’に使用することができる。
【0012】
本発明第一態様の商品包装ネット袋の開口部は、ネット袋の表面及び裏面上端に沿って、本発明に用いる合成樹脂製の表面ネットシート1と表面フィルムシート2及び裏面ネットシート1’と裏面フィルムシート2’とを溶着固定して形成することができる。
本発明第一態様に用いるネット袋の開口部は、収納商品の出し入れに用いるネット袋の開放端部を形成すると共に、商品包装ネット袋の上部を補強することができる。
本発明第一態様ネット袋に商品を収納して握持運搬するためには、この開口部にかなりの荷重が掛かる。このため本発明第一態様に用いる開口部は、開口部表面フィルムシート2と表面ネットシート1及び開口部裏面フィルムシート2’と裏面ネットシート1’とを重合して開口部上端及び下端の熱圧着線5及び5’で熱圧着したものを使用することができる。本発明第一態様に用いる開口部の上端と下端との間隔は、ネット袋の大きさ、収納商品の荷重、フィルムシートの厚さ、ネットシートの強度、取手穴8、8’商品表示印刷スペースなどとの関連により適宜選択して使用することができる。
本発明第一態様に用いる開口部の表面フィルムシート2と裏面フィルムシート2’は、通常は該フィルムシートに印刷表示などをするため、図2に示すように、表面、裏面とも袋の外側でネットシートと重合するのが好ましいが、必要に応じて袋の内側で重合することもできる。
本発明第一態様に用いる開口部は、開口部表面フィルムシート2と表面ネットシート1、開口部裏面フィルムシート2’と裏面ネットシート1’とを、公知の熱圧着方法を特に制限することなく使用して熱圧着することができる。例えば、電熱加熱による金属片などを押圧することができる。又、高周波ウエルダー機を使用して熱圧着することができる。
本発明第一態様に用いる開口部表面フィルムシート2と表面ネットシート1、開口部裏面フィルムシート2’と裏面ネットシート1’との熱圧着の位置は、十分な強度を生ずる限り特に制限することなく選択することができる。図1(a)、図1(b)に示すように、該フィルムシートの上端開口端近辺で開口端に沿って両端まで、及び該フィルムシートの開口部下端近辺で下端に沿って両端までの表面2本及び裏面2本の熱圧着線によって好適に熱圧着することができる。
本発明第一態様に用いる開口部には、ネット袋を握持運搬するための取手穴8、8’を設けることができる。
【0013】
本発明第一態様ネット袋に用いる熱圧着線の熱圧着部分の幅は、1)開口部表面フィルムシート2と表面ネットシート1との表面開口部の熱圧着線2本、2)開口部裏面フィルムシート2’と裏面ネットシート1’との裏面開口部の熱圧着線2本、3)底部ガセットを形成する底部表面側フィルムシート3と表面ネットシート1との底部表面の熱圧着線6、4)底部裏面側フィルムシート3’と裏面ネットシート1’との底部裏面の熱圧着線6’及び5)袋体側縁部の熱圧着線7両側の2本は、いずれも1mm以上にすることができる。本発明第一態様に用いる熱圧着線の熱圧着部分の幅は、本発明商品包装ネット袋のサイズ、収納商品の重量などによって適宜選択することができる。ネットシートとの熱圧着部分は点接着になりやすく、一定幅以上の熱圧着部分の幅にする必要がある。通常1mm〜6mmのものを使用することができる。1mm未満では点状または線状接着になり強い力がかかると剥離する場合がある。6mmを超えたものを使用しても本発明商品包装ネット袋の用途に対しては格別熱圧着強度を増大することにはならない。本発明第一態様に用いる熱圧着線の熱圧着部分の幅は、2mm〜5mmのものを好適に使用することができる。
本発明第一態様ネット袋に用いる両側縁部分の切断は、両側縁端において、機械的に切断することもでき、また、溶断によって切断することもできる。両側縁部分でのネットシート繊維の分離を防ぐためには側縁溶断線9において溶断するのが好ましい。本発明第一態様ネット袋に用いる両側縁部分の切断は、好ましくは、袋体両側の側縁部の熱圧着線7の熱圧着と側縁溶断線9での溶断とを同時に行うことができる。また、隣接する袋体の側縁部を同時に熱圧着しその中間の側縁溶断線9で溶断することができる。
【0014】
本発明第一態様ネット袋に用いる取手穴8、8’は、ネット袋の握持運搬を容易にするため、本発明に用いる開口部重合体シートを機械的切断または溶断によって切り抜いて設けることができる。本発明第一態様のネット袋開口部は表裏両面ともネットシート1、1’と開口部表面フィルムシート2、開口部裏面フィルムシート2’を重合してなるため、機械的に開口部を打ち抜くとネットシート切断部の剥離繊維が指に当たり痛みがある。溶断であればネットシート切断部の剥離繊維端が溶けて丸くなり、指当たり痛みが緩和される。
本発明第一態様ネット袋に用いる取手穴8、8’は、開口部重合体シートを溶断によって完全に切り抜くのではなく取手穴の上部は、開口部と連結したまま残すことができる。残留した表裏両面の取手穴重合体シートを、ネット袋の内側に曲げて握持することにより重量物の収納商品でも容易に運搬することができる。
【0015】
【発明の効果】
本発明によって、袋体構成部分が強固に結合され、下置きのときに袋内底部の商品が下置き部分と接触せず、底面が平面化して安定になり、かつ、手持ち運搬が容易な、生鮮野菜や果物等の鮮度保持のため通気性の良い商品包装ネット袋を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、商品包装ネット袋の平面図である。図1(b)は、商品包装ネット袋の他の態様の平面図である。
【図2】図2は、表裏両面ともネットシートの商品包装ネット袋の側断面図である。
【図3】図3は、表面がフィルムシートであり、裏面がネットシートの商品包装ネット袋の側断面図である。
【図4】図4は、商品包装ネット袋の断面斜視図である。
【符号の説明】
1 表面ネットシート
1’ 裏面ネットシート
2 開口部表面フィルムシート
2’ 開口部裏面フィルムシート
3 底部表面側フィルムシート
3’ 底部裏面側フィルムシート
4 底部ガセット
5 開口部表面の熱圧着線
5’ 開口部裏面の熱圧着線
6 底部表面の熱圧着線
6’ 底部裏面の熱圧着線
7 側縁部の熱圧着線
8 表面の取手穴
8’ 裏面の取手穴
9 側縁溶断線
10 表面側フィルムシート

Claims (4)

  1. 合成樹脂製フィルムシートよりなる断面W字型ガセット折りの底部フィルムシートの表面側フィルムシート及び裏面側フィルムシートの上部に、それぞれ合成樹脂製表面ネットシート及び裏面ネットシートを溶着し、袋体側縁を溶着してなる袋体であって、表面ネットシートの上端及び裏面ネットシートの上端に沿って、それぞれ合成樹脂製フィルムテープを溶着固定して開口部を形成してなる袋体において、ネットシートとフィルムテープとが表面及び裏面の開口部上端及び下端で溶着固定され、その熱圧着幅がmm以上であり、底部フィルムシートの表面側フィルムシートの上部に表面ネットシート、底部フィルムシートの裏面側フィルムシートの上部に裏面ネットシートの下部が溶着固定され、その熱圧着幅がmm以上であり、袋体両側縁が溶着と切断によって形成され、その溶着の熱圧着幅がmm以上であることを特徴とする商品包装ネット袋。
  2. 側縁の切断が溶断であることを特徴とする請求項1記載の商品包装ネット袋。
  3. ネット袋開口部に取手穴が溶断によって設けられてなることを特徴とする請求項1又は2記載の商品包装ネット袋。
  4. ネット袋開口部に設けられる取手穴の溶断が取手穴の上部を残して行われることを特徴とする請求項1、2又は3記載の商品包装ネット袋。
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