JP3817160B2 - 開閉扉の密閉装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、バリアフリーを目的として、段差のない平坦な床面を有する家屋の、玄関ドア、室内ドア、浴室ドア等を気密的又は水密的に密閉可能とする開閉扉の密閉装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、バリアフリーを目的として、玄関ポーチと土間との段差や、水切りのための下枠の段差を無くしたり、浴室と脱衣所、室内と廊下等の段差を無くし、床面を平坦に形成する事を目指した建造物に於いて、これらの建造物に固定した枠本体に扉本体を閉止する場合、扉本体の両端及び上端は、枠本体の突当部に水密的或いは気密的に密着する。一方、扉本体の引きずり等を防止するため、扉本体は床面との間に多少の隙間を生じるような構造となっている。従って、玄関ドアや浴室ドア等の、厳密な水密性を必要とする扉本体では、床面側にもタイト材を配置して突当部を設け、扉本体の下端側を水密的に密着させようとしている。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、この床面に配置したタイト材によって、多少ではあるが段差を生じてしまい、車椅子の走行やお年寄りの歩行等に支障を来す可能性があった。また、室内用のドア等では、床面にタイト材等の突当部を設けず、床面を平坦としているが、隙間の形成が解消されないため、気密性を損なっていた。
【0004】
そこで、床面の段差を確実に無くすとともに、扉本体と床面との隙間を閉塞して扉本体の密閉性得るため、特開平10−96378号公報記載の発明、特許第2772463号公報記載の発明の如き、開閉扉の密閉装置が存在する。まず、特開平10−96378号公報記載の発明では、扉本体の下端に、扉本体よりも幅狭な板状のシャッターを、幅方向の一側をヒンジを介して扉本体に接続し、このヒンジを支点としてシャッターを上下に回動可能としている。そして、扉本体の閉止時に、シャッターの他側を下降して床面に線接触させて、扉本体と床面との隙間を閉塞し、密閉性を得ようとしていた。また、シャッターの揺動は、シャッターと扉本体に配置したマグネットの斥力及び引力の作用により行うもので、扉本体には、シャッターのマグネットと異なる極性及び同一極性のマグネットの2種類を配置している。
【0005】
そして、扉本体の解放時は、シャッターのマグネットに、扉本体の異なる磁性のマグネットを対向させて互いを止着し、シャッターを上方に回動させて、扉本体の開閉動作を妨げないようにしている。また、扉本体の閉止時は、シャッターのマグネットに、扉本体の同一極性のマグネットを対向させ、斥力によりシャッターを、ヒンジを支点として回動し、他側を床面に接触させて、床面と扉本体との隙間を閉塞している。そして、扉本体のマグネットの切り替えは、扉本体の蝶番側から外部に突出した棒状の作動片にて行っている。この作動片が、扉本体の閉止時に枠本体に突当たると、扉本体の内部方向に押圧され、扉本体の開放時は、この押圧が解除される。この作動片の押圧及び押圧解除により、扉本体のマグネットが移動し、シャッターのマグネットに作用する極性が切り替わる。
【0006】
しかしながら、扉本体よりも幅狭なシャッターをヒンジを介して回動する方式では、シャッターの下降時に、枠本体の突当部にシャッターの両端が密着する事はなく、このシャッターの両端に隙間を生じて、扉本体の良好な密閉性が得られなかった。従って、高い水密性や気密性が要求される玄関ドアや浴室ドア等には不向きであった。また、室内用として使用した場合でも、シャッターと床面との接触面積が少ないため、扉本体の下端と床面との間には、空間が多く形成され、この空間とシャッター両端の隙間を介して音が伝達され易く、遮音性に劣っていた。また、シャッターがヒンジを介して回動可能なものであるため、風等が強いと、シャッターをヒンジから持ち上げ、隙間を生じさせるものとなっていた。
【0007】
また、特許第2772463号公報記載の発明では、扉本体下端の収納部に、下端に平坦な接触面を設けたシャッターを、傾斜することなく上下動可能に収納している。そして、シャッターを下降して、広面積の接触面を床面に水平に面接触させ、扉本体と床面との隙間を閉塞している。従って、第1従来例に比べてシャッターと床面との接触面積が多くなり、空間の形成を防止して、密閉性や遮音性を向上させる事ができる。
【0008】
しかし、この第2従来例に於いても、収納部に収納する関係で、シャッターを扉本体よりも幅狭としているので、扉本体閉止時に、シャッターの両端が突当部に密着する事はなく、厳密な密閉性を得るのは困難であった。
【0009】
本発明は上述の如き課題を解決するため、シャッターにて扉本体と床面との隙間を良好に閉塞可能とするとともに、このシャッターを枠本体の突当部に当接可能として、扉本体の優れた密閉性を得ようとするものである。また、この密閉性に優れた開閉扉の密閉装置を、厳密な工作精度や寸法合わせ等を必要とせず、容易に形成可能とするものである。また、扉本体の閉止時の確実な作動を可能とするとともに、扉本体の閉止前のシャッターの下降作動を防止して、密閉装置の操作時の信頼性を高め、扉本体の円滑な開閉操作と確実な閉止を可能とする。
【0010】
尚、本明細書中にて扉本体とは、蝶番等の軸を支点として開閉するものであって、一般住宅、店舗、工場、その他の家屋の、屋内外を遮断する玄関用ドア、ベランダ用ドア、屋内に設置する室内ドア、浴室ドア、その他の水密性や気密性を必要とするものを含む。また、付勢発条とは、押圧発条及び引張り発条を含むもので、付勢方向とは、押圧発条により押圧付勢される方向及び引張り発条にて引張り付勢される方向を示すものである。また、本明細書中では、扉本体は、蝶番を設けた側を、扉本体の蝶番側とし、この蝶番側とは反対側の、枠本体のストライクに係合するラッチを設けた側を、扉本体の開き側としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の如き課題を解決するため、家屋に固定し扉本体の突当部を設けた枠本体に開閉可能に扉本体を接続し、この扉本体の下端長さ方向に設けた収納部内に、上下動手段により上下動可能にシャッターを収納し、扉本体の閉止時にシャッターの下降により扉本体と床面との隙間を閉塞可能とするとともに扉本体の開放時に、シャッターを上昇して床面とシャッターの接触部との間に間隔を形成するものに於いて、扉本体の閉止時に、下端の接触部を床面に接触するシャッターの下端外面を、枠本体の突当部に当接可能とするとともにシャッターは、扉本体を突当てる枠本体の突当部方向に、扉本体と同一長さの側壁を収納部の側面に突出して扉本体の外面に配置するとともに、扉本体の閉止時に於ける突当部への側壁の突当て時に、この側壁を扉本体の下端外面に設けた収納段部に押圧収納し、側壁の外面と扉本体の外面とを面一に形成して成るものである。
【0012】
また、枠本体は、床面と面一に平滑な下枠を設け、この下枠表面にシャッターの接触部を接触可能としても良い。
【0013】
また、シャッターは、蝶番側を軸支部により軸支し、この軸支部を支点としてシャッターを枠本体の突当部方向に往復移動可能としても良い。
【0014】
また、シャッターの上下動手段は、扉本体の下端長さ方向に収納部を設け、この収納部の内面長さ方向にシリンダ部を突出し、このシリンダ部内に摺動可能にピストンを挿入し、このピストンを付勢発条にて一方又は他方に付勢するとともに、この付勢発条とは反対側のピストンの先端に第1マグネットを配置し、この第1マグネットに対応する位置の枠本体に、付勢発条の付勢力よりも強い斥力又は引力で付勢方向とは反対方向に第1マグネットに作用する第2マグネットを配置するとともにピストンには、第1マグネットと付勢発条の間隔に第3マグネットを配置し、この第3マグネットに対応する第4マグネットをシャッターに配置し、扉本体の枠本体への閉止時には、第1マグネットと第2マグネットの斥力又は引力による付勢発条に抗した作用で、付勢方向とは反対方向にピストンを摺動し、第3、第4マグネットの斥力又は引力作用若しくは斥力又は引力作用の解除によりシャッターを下降して接触部を床面に接触し、このシャッターの下端外面を突当部に当接させるとともに、扉本体の枠本体からの開放時には、第1マグネットと第2マグネットの作用を解除し、付勢発条の付勢力でピストンを一方又は他方に復元摺動し、第3、第4マグネットの斥力又は引力作用の解除若しくは斥力又は引力作用によりシャッターを上昇して床面とシャッターの接触部との間に間隔を形成するものであっても良い。
【0015】
また、シャッターの第4マグネットは、第3マグネットを介して上下に配置しても良い。
【0016】
また、シャッターの第4マグネットは、第3マグネットの上部に臨ませて配置しても良い。
【0017】
また、シャッターの第4マグネットは、第3マグネットの下部に臨ませて配置しても良い。
【0018】
また、ピストンの第3マグネットと、この第3マグネットに対応するシャッターの第4マグネットは、長さ方向に複数配置しても良い。
【0019】
また、シャッターは、第3マグネットを介して上下に第4マグネットを配置するとともに、この上下の第4マグネットは、扉本体の開放時では、ピストンの第3マグネットに臨ませてシャッターの下部側の第4マグネットを配置し、第3マグネットと下部側の第4マグネットとを引力により止着してシャッターを上昇させるとともに、この上昇状態に於いて側壁を扉本体の収納段部から枠本体の突当部方向に突出させ、扉本体の閉止時は、ピストンの第3マグネットに臨ませてシャッターの上部側の第4マグネットを配置し、第3マグネットと上部側の第4マグネットとを引力により止着してシャッターを下降させるとともに、この下降状態に於いて側壁を収納段部内に収納し、側壁と扉本体とが面一と成るように配置しても良い。
【0020】
また、シャッターの上下動手段は、扉本体の収納部の長さ方向に往復移動可能に作動体を配置し、この作動体に半円状板バネの一端を固定し他端を摺動可能に接続し、この板バネの押圧付勢力により作動体を蝶番側に押圧付勢し一端を扉本体の端面から蝶番側に突出して、枠本体の内面に突当て可能な被押圧部とし、板バネの半円の下端にシャッターを接続し、扉本体の閉止時には、枠本体により被押圧部を押圧して板バネの付勢方向とは反対方向に作動体を移動し、この移動により生じる板バネの下方向への撓みによりシャッターを下降して接触部を床面に接触し、このシャッターの下端外面を突当部に当接させるとともに、扉本体の開放時には、被押圧部への押圧を解除し、板バネの押圧付勢力で作動体を蝶番方向に復元移動し、板バネの復元作用によりシャッターを上昇して床面とシャッターの接触部との間に間隔を形成するものであっても良い。
【0021】
また、シャッターの上下動手段は、扉本体の収納部の長さ方向に往復移動可能に作動体を配置し、この作動体に、蝶番側を下方とするテーパー押圧面を下面に設けた押圧体を接続固定し、このテーパー押圧面に係合するテーパー被押圧面を設けた受部をシャッターに接続固定し、このシャッターを、引張り発条にて上方に付勢するとともに作動体の一端を扉本体の端面から蝶番側に突出して、枠本体の内面に突当て可能な被押圧部とし、扉本体の閉止時には、枠本体により被押圧部を押圧して作動体を移動し、押圧体のテーパー押圧面にて受部のテーパー被押圧面を押圧する事により引張り発条の引張り付勢力に抗してシャッターを下降して接触部を床面に接触し、このシャッターの下端外面を突当部に当接させるとともに、扉本体の開放時には、被押圧部への押圧を解除し、引張り発条の引張り付勢力によりシャッターを上昇して床面とシャッターの接触部との間に間隔を形成するとともに、作動体を蝶番方向に復元移動するものであっても良い。
【0022】
また、シャッターの上下動手段は、扉本体の収納部の長さ方向に往復移動可能に作動体を配置し、この作動体を押圧発条にて蝶番側に付勢し一端を扉本体の端面から蝶番側に突出して、枠本体の内面に突当て可能な被押圧部とするとともに作動体の開き側の一端に作動駒を連結し、この作動駒に、作動体の軸方向に対して傾斜する傾斜溝を設け、この傾斜溝に、収納部に回動可能に軸支した第1リンクの係合突起を摺動可能に係合し、この第1リンクの他端に、第2リンクを回動可能に軸支するとともにこの第2リンクの下端にシャッターを軸支し、扉本体の閉止時には、枠本体により被押圧部を押圧して押圧発条の付勢方向とは反対方向に作動体と作動駒とを移動し、この作動駒の傾斜溝と係合する第1リンクを回動し、第2リンクを介してシャッターを下降して接触部を床面に接触し、このシャッターの下端外面を突当部に当接させるとともに、扉本体の開放時には、被押圧部への押圧を解除し、押圧発条の付勢力で作動体と作動駒とを蝶番方向に復元移動し、第1リンクを復元方向に回動させ、第2リンクを介してシャッターを上昇して床面とシャッターの接触部との間に間隔を形成するものであっても良い。
【0023】
【作用】
本発明は、上述の如く構成したものであるから、扉本体の開放操作時及び閉止途中では、シャッターが上昇して収納部内に収納され、扉本体と床面との間に隙間が形成されるので、シャッターを引きずる事がなく、円滑な開閉操作が可能となる。また、扉本体を枠本体に閉止した際は、シャッターが下降し、下端の接触部を床面に接触して扉本体と床面との間の隙間を閉塞するとともに、シャッターの下端外面が枠本体の突当部に当接して、シャッターの両端の隙間の形成も防ぐ。そのため、扉本体は、信頼性の高い気密性が得られるとともに、遮音性や遮光性にも優れたものとなる。従って、玄関用ドアやベランダ用ドア等であれば、屋外と屋内とが遮断され、雨風、埃等の屋内への侵入を良好に防ぐ事ができるし、風等で容易に持ち上がる事もない。また、部屋用ドアであれば、室内の気密性に優れ、冷暖房効率が高まるとともに、遮光性や遮音性にも優れたものとなる。また、浴室用ドア等の場合は、優れた水密性により、脱衣所その他の室内への水気の侵入を良好に防ぐ事ができる。
【0024】
また、シャッターの下端に設けた接触部は、ゴム等の軟弾性の部材で形成すれば、床面との密着度が向上するとともに、弾性変形力により、床面の多少の凹凸を吸収する事ができ、優れた密閉性を得る事ができる。しかしながら、床面がタイル、煉瓦等、凹凸の格差の大きい素材で形成されていたり、カーペット等が敷かれていた場合は、接触部と床面との密閉度が損なわれる事がある。そのため、枠本体に、床面と面一に金属製や樹脂製等の硬質の下枠を設け、この下枠表面にシャッターの接触部を接触可能とすれば、信頼性の高い密閉性が得られる。
【0025】
また、本発明では、シャッターの下降時に、シャッター下端の外面を突当部に突当てる事により、密閉性を高めているが、この密閉性を更に信頼性の高いものとするため、シャッターには、枠本体の突当部方向に、扉本体と同一長さの側壁を扉本体の外面に平行に配置する。そして、側壁を、扉本体の閉止時に、側壁の外面と扉本体の外面とを面一となるように形成する。このようにシャッターに側壁を設ける事により、扉本体の閉止時に、側壁の外面が突当部に突き当たり、隙間の形成を防ぐので、優れた密閉性を得る事ができる。
【0026】
また、シャッターの上下動手段は、マグネット、ばね部材、ギアやレバー、リンク機構、その他を組み合わせたもの等、適宜の手段を使用する事ができる。これらの手段を用いて、扉本体の閉止時のシャッターの下降を行おうとすると、扉本体が突当部に突当たる直前に、上下動手段が作動して、シャッターが下降する可能性がある。そのため、シャッターの接触部と床面との間に摩擦抵抗が生じ、扉本体の確実な閉止が困難となる可能性がある。
【0027】
この不具合を解消するため、シャッターは、扉本体を突当てる枠本体の突当部方向に、扉本体と同一長さの側壁を収納部の側面に突出して扉本体の外面に配置する。そして、扉本体の閉止時に於ける突当部への側壁の突当て時に、この側壁を扉本体の下端外面に設けた収納段部に押圧収納し、側壁の外面と扉本体の外面とを面一とするように側壁を形成する。このようにシャッターを形成すると、扉本体の閉止動作に於いて、扉本体よりも突当部方向に突出した側壁が、先に突当部に突当たり閉止位置に到達する。また、この時点では、扉本体は突当部には突当たっておらず、扉本体が僅かに開放している。
【0028】
そして、この扉本体が僅かに開放した状態で、上下動手段が反応し、シャッターが下降する。このシャッターの下降状態で扉本体を突当部方向に押圧移動すると、扉本体は、側壁を収納段部に押圧収納しながら、突当部方向に移動し、突当部に突当たる。このように、扉本体の閉止途中にシャッターが下降しても、シャッターは既に突当部側に移動しているので、その後はシャッターの移動は起こらず、扉本体のみを円滑に移動する事ができる。そのため、扉本体の確実な閉止が可能となり、密閉性だけでなく防犯上の安全性も保たれる。そして、扉本体の閉止状態では、側壁の外面と扉本体の外面とが面一となるとともに、側壁の外面が突当部に密着するので、優れた水密性や気密性を得る事ができる。
【0029】
また、上述の如く、側壁を突当部方向に突出させる場合に於いて、開閉動作時の扉本体及びシャッターの変位量は、蝶番側では少ない。そのため、側壁の蝶番側が突出している、僅かの閉止動作で側壁の蝶番側が突当部に突当たり、扉本体の閉止動作の妨げとなったり、側壁の端部と突当部とが強く擦れ合って、突当部を破損する虞もある。そのため、シャッターは、蝶番側を軸支部により軸支し、蝶番側が突当部方向に突出しないようにするのが好ましい。この軸支により、シャッターは軸支部を支点として突当部方向に往復移動可能となり、側壁は、開き側が外部に突出可能となる。
【0030】
また、シャッターの上下動手段として、扉本体、枠本体及びシャッターに設けた第1〜第4マグネットの制御により行うものでは、扉本体の開放時は、枠本体の第2マグネットと、扉本体のピストンに接続した第1マグネットとが離間し、斥力又は引力が作用しないので、ピストンは、付勢発条の付勢力で、一方又は他方に付勢されている。この付勢状態で、ピストンの第3マグネットとシャッターの第4マグネットとの相互に、斥力又は引力が作用して、シャッターが上昇し、収納部内に収納されている。従って、シャッターの接触部が床面と接触せず、扉本体の開放動作や閉止動作を円滑に行う事ができる。
【0031】
次に、扉本体を枠本体に閉止した場合は、扉本体のピストン先端に配置した第1マグネットと、枠本体に配置した第2マグネットとが近接し、付勢発条の付勢力よりも強い斥力又は引力が作用するので、ピストンは付勢発条の付勢力とは反対方向に移動する。このピストンの移動により、第3マグネットも一体に移動するので、第3マグネットと第4マグネットに作用していた斥力又は引力が解除され、自重によりシャッターが下降する。又は、第3マグネットと第4マグネットに作用していた斥力又は引力が、反対に引力又は斥力となって、シャッターに加えられる力が逆転するから、シャッターが下降し、接触部が床面に接触して、扉本体と床面との間の隙間を閉塞する。同時に、シャッターの下端外面が枠本体の突当部に当接して、シャッターの両端の隙間の形成も防ぐので、優れた密閉性が得られる。
【0032】
また、ピストンの移動を制御する第1マグネットと第2マグネットは、扉本体の蝶番側に設けても、ピストンの往復移動が可能である。しかし、この蝶番側は、扉本体開閉時の変異量が少ないため、扉本体の僅かな閉止動作でマグネットの斥力又は引力が作動してピストンの移動が生じ、扉本体の閉止前にシャッターが下降して引摺り等を生じる可能性もある。この不具合を解消してより円滑な上下動手段の作動を可能とするため、ピストンの移動を制御する第1マグネットと第2マグネットとを、扉本体の蝶番とは反対側の開き側に設けている。この扉本体の開き側は、蝶番側に比べて変位量が大きいから、扉本体を完全に閉止した時に、第1マグネットと第2マグネットとが作用し、シャッターの下降が行われる。逆に、扉本体を開放すると、第1マグネットと第2マグネットとの相互作用が直ちに解除されてシャッターが上昇し、開放動作を妨げる事がない。従って、ピストンの移動を制御するマグネットその他の部材を蝶番側に設けた場合に比べ、作動タイミングの厳密な調整や高い工作精度を必要とせず、密閉装置を容易に形成可能であるし、作動性にも優れたものとなる。
【0033】
また、シャッターに配置する第4マグネットは、第3マグネットの上部に臨ませて配置しても、下部に臨ませて配置しても良い。例えば、上部に配置する場合、扉本体の開放状態では、第3マグネットと第4マグネットとが斥力を生じるような配置とし、この斥力によって第4マグネットと第3マグネットとを分離し、シャッターを上昇させる。そして、扉本体を閉止すると、第1マグネットと第2マグネットの作用によりピストンが付勢方向とは反対方向に移動するので、第3マグネットと第4マグネットとの斥力が解除され、シャッターが下降するものとなる。また、この閉止時の第3マグネットの移動先の上部に臨ませて、第3マグネットと引力を生じる別個の第4マグネットを配置すれば、この別個の第4マグネットと第3マグネットの止着により、自重力のみの場合に比べ、シャッターの下降動作を迅速に行う事ができるし、この下降状態を安定的に保つ事ができる。
【0034】
一方、第3マグネットの下部に臨ませて第4マグネットを配置する際は、扉本体の開放状態では、第3マグネットと第4マグネットとが引力を生じて互いに止着するような配置とし、シャッターを上昇させる。そして、扉本体を閉止してピストンとともに第3マグネットを移動すると、第3マグネットと第4マグネットとの引力が解除されるので、自重によってシャッターが下降する。また、この場合も、第3マグネットの移動先の下部に臨ませて、第3マグネットと斥力を生じる別個の第4マグネットを配置すれば、自重力のみの場合に比べ、シャッターの下降動作を円滑に行えるとともに、下降状態を安定的に保つ事ができる。
【0035】
また、第4マグネットは、第3マグネットを介して上下に配置すれば、シャッターに作用する磁力が強くなり、シャッターの上下動動作を迅速かつ円滑に行う事ができる。また、扉本体の開閉時の衝撃や外力等への耐久性が高まり、磁力によるシャッターの上昇状態や下降状態を良好に保つ事が可能となる。また、第4マグネットを上下に配置する場合、例えば、扉本体の開放時は、第3マグネットが、上部側の第4マグネットとは斥力を生じ、下部側の第4マグネットと引力を生じるような配置とする事により、シャッターを上昇させる事ができる。また、扉本体の閉止時は、第3マグネットは、上部側の第4マグネットと引力を生じ、下部側の第4マグネットとは斥力を生じるような配置とする事により、シャッターを下降させる事ができる。
【0036】
また、上記ピストンの第3マグネットと、この第3マグネットに対応するシャッターの第4マグネットは、第1マグネットと付勢発条との間にワンセットのみ配置するものであっても良いが、複数配置すれば、シャッターに作用する斥力又は引力が強くなるとともに、バランス性も向上し、シャッターを円滑かつ迅速に昇降動作が可能となる。
【0037】
また、前述の如く、側壁を突当部方向に突出させる場合は、扉本体を突当部に閉止時には、側壁は突当部に押圧されて収納段部に確実に収納するが、扉本体の開放時は、側壁が再び突当部側に確実に突出するようにするのが好ましい。それには、前記第1〜第4マグネットを使用した上下動手段の場合、まず、ピストンの第3マグネットを介してシャッターの上下に第4マグネットを配置する。この上下の第4マグネットは、扉本体の開放時では、ピストンの第3マグネットに臨ませてシャッターの下部側の第4マグネットを配置し、第3マグネットと下側の第4マグネットとを引力により止着してシャッターを上昇させるとともに、この上昇状態に於いて側壁を扉本体の収納段部から枠本体の突当部方向に突出させるような位置に配置する。また、扉本体の閉止時は、ピストンの第3マグネットに臨ませてシャッターの上部側の第4マグネットを配置し、第3マグネットと上部側の第4マグネットとを引力により止着してシャッターを下降させるとともに、この下降状態に於いて側壁を収納段部内に収納し、側壁と扉本体とが面一と成るような位置に、下部側の第4マグネットを配置する。
【0038】
また、マグネットを使用したものとは別のシャッターの上下動手段は、半円状の板バネを介して作動体とシャッターを接続しているから、扉本体の閉止時には、枠本体により作動体の被押圧部を押圧して板バネの付勢方向とは反対方向に作動体を移動し、この移動により生じる板バネの下方向への撓みによりシャッターを下降して接触部を床面に接触し、このシャッターの下端外面を突当部に当接させ、隙間を閉塞する。また、扉本体の開放時には、被押圧部への押圧を解除し、板バネの押圧付勢力で作動体を蝶番方向に復元移動し、板バネの復元作用によりシャッターを上昇して床面とシャッターの接触部との間に間隔を形成する。
【0039】
また、異なるシャッターの上下動手段は、扉本体の収納部に往復移動可能に配置した作動体の被押圧部を、扉本体の閉止時に押圧して、扉本体の開き方向に作動体を移動する。この移動により、押圧体のテーパー押圧面にて受部のテーパー被押圧面を押圧し、引張り発条の付勢力に抗してシャッターを下降して接触部を床面に接触し、このシャッターの下端外面を突当部に当接させる。次に、扉本体の開放時には、被押圧部への押圧を解除し、引張り発条の引張り付勢力によりシャッターを上昇して床面とシャッターの接触部との間に間隔を形成するとともに、押圧体と作動体とを蝶番方向に復元移動する。
【0040】
更に異なるシャッターの上下動手段は、扉本体の収納部に往復移動可能に配置した作動体の被押圧部を、扉本体の閉止時に押圧して押圧発条の付勢方向とは反対方向に作動体と作動駒とを移動する。この作動駒の移動により、作動駒の傾斜溝に係合する第1リンクを回動し、第2リンクを介してシャッターを下降して接触部を床面に接触し、このシャッターの下端外面を突当部に当接させる。次に、扉本体の開放時には、被押圧部への押圧を解除し、押圧発条の付勢力で作動体と作動駒とを蝶番方向に復元移動する。そして、作動駒の傾斜溝と係合する第1リンクを復元方向に回動させ、第2リンクを介してシャッターを上昇して床面とシャッターの接触部との間に間隔を形成する。
【0041】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に於て説明すれば、(1)は扉本体で、一般住宅、店舗、工場、その他の家屋の、玄関、部屋、浴室等の開口部に固定した枠本体(2)に、蝶番(9)等の適宜の連結具やドアクローザー(図示せず)等を介して開閉可能に接続している。また、扉本体(1)は、この蝶番(9)とは反対側である開き側に、枠本体(2)のストライク(図示せず)に係合するラッチ(図示せず)を設け、扉本体(1)の閉止状態を維持したり、ロック機能を持たせている。また、前述の如き家屋は、バリアフリーを目的として、扉本体(1)の内外の床面(3)に段差を設けずに平坦に形成し、扉本体(1)を接続する枠本体(2)も、下枠(4)に段差を設けずに床面(3)と面一なものとしている。
【0042】
そして、扉本体(1)側では、図1〜図5に示す如く、下端長さ方向に収納部(5)を設け、この収納部(5)内に、上下動可能に、扉本体(1)と同一長さのシャッター(6)を収納している。このシャッター(6)は、幅広に形成して下端の表面積を多くするとともに、この下端に弾性変形可能なゴム製の水密部材を接続して接触部(7)を設けている。そして、シャッター(6)の下降時に、接触部(7)を床面(3)に接触させ、扉本体(1)と床面(3)との隙間を閉塞可能としている。また、床面(3)に多少の凹凸があっても、接触部(7)が弾性変形して凹凸を吸収するので、高い密閉性が得られる。
【0043】
しかし、床面(3)がタイルや煉瓦製等で凹凸の格差が大きい場合や、絨毯敷きで通気性を有する場合等は、接触部(7)の弾性変形力だけでは解消できず、水密性や気密性が損なわれる事がある。そのため、本実施例では、扉本体(1)を接続する枠本体(2)の下端に、木製、金属製、硬質樹脂製等の平坦な下枠(4)を配置し、この下枠(4)に接触部(7)を接触させて、優れた密閉性を可能としている。また、枠本体(2)は、両側及び上部外周に、タイト部材を配置して、扉本体(1)を突当てる突当部(8)とし、扉本体(1)と枠本体(2)との密着度を高めている。
【0044】
また、シャッター(6)は、枠本体(2)の突当部(8)方向に、図4、図6に示す如く、扉本体(1)と同一長さの側壁(10)を設け、この側壁(10)を、図4に示す如く、収納部(5)の側面に突出して扉本体(1)の外面に配置している。一方、扉本体(1)には、下端外周を凹設して側壁(10)を収納配置可能な収納段部(12)を設けている。そして、図5、図7に示す如く、扉本体(1)を閉止して突当部(8)に突き当てた際に、この収納段部(12)に側壁(10)を押圧収納し、側壁(10)の外面と扉本体(1)の外面とが面一となるような寸法合わせとしている。
【0045】
但し、側壁(10)は、図6に示す如く、開き側は突当部(8)方向に突出するが、蝶番(9)側では突出しないようにしている。この蝶番(9)側での突出を防ぐため、図2、図3に示す如く、シャッター(6)の蝶番(9)側を軸支部(11)にて軸支している。この軸支は、シャッター(6)の上下動を妨げる事はなく、軸支部(11)を支点として、シャッター(6)が上下動するとともに突当部(8)方向に往復移動し、側壁(10)は、開き側への突出と収納段部(12)への収納が可能となる。
【0046】
次に、シャッター(6)の上下動の制御機構を詳細に説明する。まず、扉本体(1)では、収納部(5)の内面長さ方向に、図4に示す如く、シリンダ部(13)を突出し、このシリンダ部(13)内に、長さ方向に摺動可能にピストン(14)を挿入している。このピストン(14)は、図3に示す如く、シリンダ部(13)内の蝶番(9)側に配置した、押圧力を備えた付勢発条(15)によって、扉本体(1)の開き側方向に押圧付勢されている。
【0047】
また、ピストン(14)は、図1、図2に示す如く、付勢発条(15)とは反対側の、扉本体(1)の開き側の先端に、第1マグネット(16)を配置している。一方、枠本体(2)には、扉本体(1)の閉止時に於いて、ピストン(14)の第1マグネット(16)と対向する位置に、第2マグネット(17)を固定配置している。この第2マグネット(17)と第1マグネット(16)とは、図2に示す如く、S極同志を対向させて、互いに斥力を生じるような配置としている。この斥力は、ピストン(14)を押圧付勢する付勢発条(15)の押圧付勢力よりも強い力とし、この斥力によって、付勢発条(15)の押圧付勢力に抗して、ピストン(14)を付勢方向とは反対側の蝶番(9)方向に移動可能なものとしている。
【0048】
また、ピストン(14)は、前記第1マグネット(16)と付勢発条(15)との間に、第3マグネット(20)を配置し、この第3マグネット(20)に対応する第4マグネット(21)(22)を、第3マグネット(20)を介してシャッター(6)の上下に配置している。そして、これら第3マグネット(20)及び第4マグネット(21)(22)の斥力又は引力の作用により、シャッター(6)の上下動を可能とするものである。
【0049】
また、本実施例では、各第3マグネット(20)と第4マグネット(21)(22)は、各々2個の磁石体(24)(25)(26)で構成している。この構成により、ピストン(14)の移動に伴って第3マグネット(20)が、扉本体(1)の開き側と蝶番(9)側に往復移動する際に、この移動先に於いて、図2、図3に示す如く、第3マグネット(20)の磁石体(24)のうち、少なくとも一個が上下双方の第4マグネット(21)(22)の磁石体(25)(26)の少なくとも一個と確実に対向可能となる。そして、第3マグネット(20)と上下の第4マグネット(21)(22)との間に、常に斥力又は引力が作用するようにしている。
【0050】
また、第3マグネット(20)と第4マグネット(21)(22)は、ワンセットのみ設けるものであっても良いが、本実施例では、扉本体(1)の蝶番(9)側と開き側に、合計2セット配置して、磁力を強固にするとともに、この磁力をバランス良く作用させて、シャッター(6)の円滑な上下動を可能としている。また、シャッター(6)には、シリンダ部(13)との接触側に、ウレタン等の緩衝部材(23)を配置し、シャッター(6)の上下動時の、シャッター(6)及び扉本体(1)に掛かる衝撃を緩衝し、部品の破損防止や騒音の発生防止を可能としている。
【0051】
そして、上記第1〜第4マグネット(16)(17)(20)(21)(22)の制御により、シャッター(6)を上下動して、扉本体(1)を密閉する機構を詳細に説明する。まず、扉本体(1)の開放時のシャッター(6)の状態は、図3、図4、図6に示す通りで、第1マグネット(16)には、第2マグネット(17)の斥力が作用せず、ピストン(14)は付勢発条(15)によって、扉本体(1)の開き側に押圧付勢されている。このピストン(14)の位置では、第3マグネット(20)の一方及び他方の2個の磁石体(24)上面のN極及びS極に、上部側の第4マグネット(21)の一方及び他方の2個の磁石体(25)のN極及びS極が各々対向し、斥力が作用している。また、第3マグネット(20)の他方の磁石体(24)下面のN極に、下部側の第4マグネット(22)の一方の磁石体(26)のS極が対向し、互いに引力が作用している。
【0052】
このような第3マグネット(20)と第4マグネット(21)(22)との斥力及び引力の作用により、シャッター(6)が上昇して収納部(5)内に収納されるから、扉本体(1)と床面(3)との間には隙間が形成される。従って、扉本体(1)の開放操作時や閉止途中では、シャッター(6)を引きずる事がなく、扉本体(1)の円滑な開閉動作が可能となる。また、第3マグネット(20)と第4マグネット(21)(22)を2セット設けているので、扉本体(1)に多少の衝撃が加わっても、シャッター(6)が容易に下降する事はなく、上昇状態を保つ事ができる。
【0053】
また、下部側の第4マグネット(22)は、幅方向に於いて、図4に示す如く、上部側の第4マグネット(21)よりも、突当部(8)と反対方向にズレた位置に配置している。このような配置により、扉本体(1)の解放時に、第3マグネット(20)と下部側の第4マグネット(22)とが止着した際には、図4、図6に示す如く、シャッター(6)が軸支部(11)を介して突当部(8)方向に移動し、側壁(10)は、開き側が突当部(8)方向に突出している。
【0054】
次に、扉本体(1)を枠本体(2)に閉止し、シャッター(6)を下降する過程を図1、図2、図5、図7にて説明する。この扉本体(1)の閉止動作を行うと、枠本体(2)の突当部(8)には、扉本体(1)よりも先に、外方に突出したシャッター(6)の側壁(10)が突き当たる。この状態で、人力又はドアクローザーの力で、扉本体(1)を突当部(8)方向に押圧すると、扉本体(1)のみが、側壁(10)を収納段部(12)内に押圧収納しながら、突当部(8)方向に移動する。
【0055】
この側壁(10)の突当て状態では、扉本体(1)は完全には閉止されていないが、扉本体(1)の第1マグネット(16)と枠本体(2)の第2マグネット(17)とが近接するので、磁力が作用して両者の間に強い斥力を生じる。この斥力により、ピストン(14)は、付勢発条(15)の押圧付勢力に抗して、蝶番(9)方向に移動する事がある。
【0056】
このピストン(14)の移動により、図2に示す如く、ピストン(14)の第3マグネット(20)も移動するが、この移動先では、第3マグネット(20)の一方の磁石体(24)上面のN極に、上部側の第4マグネット(21)の他方の磁石体(25)のS極が対向し、引力が作用する。また、第3マグネット(20)の一方及び他方の磁石体(24)下面のS極及びN極には、下部側の第4マグネット(22)の一方及び他方の磁石体(26)のS極及びN極が各々対向するので、強い斥力が作用する。
【0057】
上述の如き第3マグネット(20)と第4マグネット(21)(22)との引力及び斥力により、シャッター(6)が下降し、図5に示す如く、下端の接触部(7)が弾性変形しながら下枠(4)の表面に密着する。そして、シャッター(6)が下降した状態で、人力又はドアクローザーの力で、扉本体(1)を突当部(8)方向に押圧すると、扉本体(1)は、側壁(10)を収納段部(12)内に押圧収納しながら、突当部(8)方向に移動する。この扉本体(1)の移動に於いて、シャッター(6)は既に突当部(8)側に到達しているし、扉本体(1)とシャッター(6)とは軸支部(11)を介して互いに回動可能であるから、扉本体(1)のみを円滑に移動して、突当部(8)に確実に突き当てる事が可能となる。この突当部(8)への確実な突当てにより、扉本体(1)と枠本体(2)との密閉性が高まるとともに、扉本体(1)の端面に突出したラッチ(図示せず)が枠本体(2)のストライク(図示せず)に係合し、扉本体(1)が不用意に開放される事なく、確実な閉止状態が保たれる。
【0058】
このように、シャッター(6)を突当部(8)側に突出する事により、扉本体(1)の閉止前にシャッター(6)が下降しても、シャッター(6)を引きずるような事がなく、扉本体(1)の閉止動作を円滑に行う事ができるとともに、扉本体(1)の確実な閉止が可能となる。また、シャッター(6)の側壁(10)が扉本体(1)の収納段部(12)に押圧収納される事により、扉本体(1)の外面と側壁(10)の外面が面一となって突当部(8)に密着する。従って、扉本体(1)及び側壁(10)と、突当部(8)との間の隙間の形成を良好に防ぎ、優れた気密性、水密性が得られるだけでなく、扉本体(1)に遮音性や遮光性を持たせる事もできる。
【0059】
また、扉本体(1)の開放動作を再び行うと、第1マグネット(16)と第2マグネット(17)との斥力が解除され、ピストン(14)が付勢発条(15)に押圧付勢されて、扉本体(1)の開き側方向に復元移動する。このピストン(14)の移動により、前述の如く、第3マグネット(20)と第4マグネット(21)(22)との斥力及び引力関係が逆転し、シャッター(6)が上昇する。また、このシャッター(6)の上昇時に於いて、第3マグネット(20)と下部側の第4マグネット(22)とが止着する事により、図4に示す如く、収納段部(12)に収納されていた側壁(10)が、突当部(8)方向に突出し、次の閉止動作に備える事ができる。
【0060】
また、上記実施例では、第3、第4マグネット(20)(21)(22)は、各々2個の磁石体(24)(25)(26)を使用し、第3マグネット(20)と第4マグネット(21)(22)との間に常に斥力又は引力が作用するようにしている。しかし、他の異なる実施例として、一個の磁石体(24)(25)(26)を使用し、第3マグネット(20)が上下の第4マグネット(21)(22)の何れか一方と斥力又は引力が作用するものであっても良い。また、上記実施例では、第3マグネット(20)の上下に第4マグネット(21)(22)を配置しているが、上下何れか一方のみ配置するものであっても良い。また、シャッター(6)の上下動も、第3マグネット(20)と第4マグネット(21)(22)の斥力及び引力の作用により行っているが、斥力又は引力の何れか一方の作用で行っても良いし、斥力又は引力の作用の解除により行っても良い。また、第3マグネット(20)と第4マグネット(21)(22)とを、3セット以上配置しても良い。
【0061】
また、本実施例では、押圧力を持つ付勢発条(15)によりピストン(14)を、扉本体(1)の開き側方向に押圧付勢し、第1マグネット(16)と第2マグネット(17)との斥力により、ピストン(14)を蝶番(9)側に移動可能としている。しかし、他の異なる実施例として、ピストン(14)を引張り力を持つ付勢発条(15)により蝶番(9)方向に引張り付勢し、第1マグネット(16)と第2マグネット(17)との引力により、ピストン(14)を、扉本体(1)の開き側方向に移動可能としても良い。また、第1マグネット(16)と第2マグネット(17)とは、扉本体(1)の開き側ではなく、扉本体(1)の蝶番(9)側に設けても良く、ピストン(14)の往復移動が可能となる。
【0062】
また、上記第1実施例では、シャッター(6)の上下動手段に、マグネットを使用しているが、図8、図9に示す他の異なる第2実施例では、板バネ(27)の弾性力を利用している。その構成は、扉本体(1)の収納部(5)の内面長さ方向に、棒状の作動体(28)を左右方向に進退可能に配置し、この作動体(28)に、2つの半円状に撓ませた状態で板バネ(27)を接続している。この板バネ(27)は、蝶番(9)側の一端と中央側を、作動体(28)に固定しているが、開き側の他端は固定せず、摺動可能に接続している。そして、板バネ(27)によって作動体(28)を蝶番(9)側に押圧付勢し、一端を扉本体(1)の端面から突出して、枠本体(2)の内面に突当て可能な被押圧部(30)としている。また、シャッター(6)に設けた2体の支持杆(31)を、板バネ(27)に係合し、板バネ(27)にてシャッター(6)を吊り下げている。
【0063】
そして、扉本体(1)の開放時には、作動体(28)の被押圧部(30)が、枠本体(2)の内面に押圧される事がないし、更に板バネ(27)が伸張方向に復元しようとする付勢力が働くので、図8に示す如く、作動体(28)は蝶番(9)方向に押圧付勢され、被押圧部(30)が扉本体(1)の端面から外部に突出している。また、板バネ(27)の復元作用により、板バネ(27)に吊り下げられたシャッター(6)が上方に持ち上がり、シャッター(6)と床面(3)との間に隙間を生じている。次に、扉本体(1)を閉止すると、作動体(28)の被押圧部(30)が枠本体(2)の内面に突き当たり、扉本体(1)の閉止動作に伴って、被押圧部(30)が扉本体(1)内部方向に押圧されるので、作動体(28)が開き方向に移動する。この移動により、図9に示す如く、半円状の板バネ(27)が押し縮められて更に撓むため、この板バネ(27)に吊り下げたシャッター(6)が下降し、シャッター(6)の下面が下枠(4)に接触して隙間を閉塞するものとなる。
【0064】
また、第2実施例のシャッター(6)及び以降に示す第3、第4実施例では、第1実施例と同様に、枠本体(2)の突当部(8)方向に側壁(10)を設け、この側壁(10)を、扉本体(1)の下端外周に凹設した収納段部(12)に上下動可能に収納配置し、扉本体(1)の閉止時に、側壁(10)の外面が枠本体(2)の突当部(8)に密着可能としている。但し、第1実施例では、側壁(10)を突当部(8)側に突出させ、この突出部(8)方向に往復摺動可能としているが、第2〜第4実施例では、側壁(10)を突出せず、収納段部(12)内の上下動のみ行うものとしている。
【0065】
また、図10、図11に示す第3実施例では、作動体(28)の両側に、板バネ(27)ではなく、蝶番(9)側を下方とするテーパー押圧面(32)を下面に設けた押圧体(33)を接続固定している。一方、シャッター(6)には、押圧体(33)のテーパー押圧面(32)に係合するテーパー被押圧面(34)を設けた受部(35)を接続している。また、シャッター(6)は、収納部(5)に接続した2本の引張り発条(36)にて上方に付勢し、扉本体(1)の開放時は、シャッター(6)を上昇して床面(3)との間隔を保持し、扉本体(1)の開閉時の引摺り等を防止可能とする。
【0066】
そして、扉本体(1)の閉止動作を行うと、作動体(28)の被押圧部(30)が枠本体(2)に突き当たって押圧されるので、作動体(28)が開き側に移動する。この移動により、押圧体(33)のテーパー押圧面(32)が、受部(35)のテーパー被押圧面(34)を押圧するので、引張り発条(36)の付勢力に抗して、シャッター(6)が押し下げられ、床面(3)に接触して隙間を閉塞するものとなる。また、扉本体(1)を再度開放すると、作動体(28)の押圧が解除されるので、引張り発条(36)の付勢力によりシャッター(6)が上昇するとともに、閉止時とは反対に受部(35)のテーパー被押圧面(34)が押圧体(33)のテーパー押圧面(32)を押圧するから、作動体(28)が蝶番(9)方向に復元移動し、被押圧部(30)が外部に突出する。
【0067】
また、図12〜図13に示す第4実施例では、扉本体(1)の収納部(5)に、仕切壁(40)により隔てられた第1室(37)と第2室(38)を設け、作動体(28)を進退可能に挿通している。この作動体(28)は、第1室(37)の蝶番(9)側に環状鍔(39)を突出固定し、この環状鍔(39)と仕切壁(40)との間に、第1押圧発条(41)を挿入配置している。また、第2室(38)には、進退可能で上下動不能に箱状の作動駒(43)を配置し、作動体(28)の開き側の一端を作動駒(43)内に進退可能に挿通するとともに、この作動体(28)の先端に直交方向から抜止め棒(44)を貫通接続し、作動体(28)の進退は可能とするが作動駒(43)からの抜けを防止して互いを連結している。また、第2室(38)は、作動駒(43)と仕切壁(40)との間に、第1押圧発条(41)よりも小さな押圧付勢力を有する第2押圧発条(42)を挿入配置し、作動駒(43)の押圧付勢を可能とする。
【0068】
また、第2室(38)には、開き側に第1リンク(47)を、第2軸支部(50)を介してシーソー状に往復摺動可能に軸支し、第1リンク(47)の開き側の先端に、第3軸支部(52)を介して、回動可能に第2リンク(51)を軸支している。そして、この第2リンク(51)の下端を、第4軸支部(53)を介してシャッター(6)に回動可能に軸支する事により、第1リンク(47)の摺動に連動して第2リンク(51)が上下動し、シャッター(6)の上下動を可能としている。また、第1リンク(47)は、蝶番(9)側の先端を作動駒(43)内に挿入するとともに、先端両側に設けた係合突起(48)を、作動駒(43)の両側壁(45)に、作動体(28)の軸方向に対して傾斜する傾斜溝(46)に係合している。この傾斜溝(46)は、蝶番(9)側を上方、開き方向を下方とする傾斜とし、第1リンク(47)の係合突起(48)が、傾斜溝(46)内を摺動する事により、第1リンク(47)が第2軸支部(50)を中心に、シーソー状に摺動するものとなる。
【0069】
そして、扉本体(1)の開放時には、図12、図13に示す如く、作動体(28)は第1押圧発条(41)の押圧付勢力により、蝶番(9)方向に押圧付勢され、先端の被押圧部(30)を外部に大きく突出している。また、この作動体(28)に連結した作動駒(43)も、第1押圧発条(41)よりも押圧付勢力の小さい第2押圧発条(42)を押し縮めながら、蝶番(9)側に位置している。この作動駒(43)の位置では、傾斜溝(46)に係合した第1リンク(47)の係合突起(48)は、傾斜溝(46)の下端に位置し、第1リンク(47)は水平状態に保たれている。そして、この第1リンク(47)と、第2リンク(51)を介して連結したシャッター(6)は、上方に位置し、床面(3)との間に隙間を生じている。
【0070】
次に、扉本体(1)の閉止動作を行うと、作動体(28)の被押圧部(30)が、枠本体(2)の内面に突き当たって押圧され、図14に示す如く、作動体(28)は、環状鍔(39)を介して第1押圧発条(41)を収縮しながら開き側に移動する。この作動体(28)の移動に伴って第2押圧発条(42)の押圧付勢力が作用し、作動駒(43)が開き側に移動するので、第1リンク(47)の係合突起(48)が傾斜溝(46)の上方側に相対的に移動する。従って、第1リンク(47)は第2軸支部(50)を介して蝶番(9)側を上方として傾くから、第2リンク(51)と連結した開き側が下降し、第2リンク(51)を介してシャッター(6)を下降させる。そして、シャッター(6)の下降により、扉本体(1)と床面(3)との隙間が閉塞されるものである。
【0071】
また、本実施例の如く、作動駒(43)と作動体(28)とを固定せず、分離不能ではあるが互いに別個に移動可能とした効果を以下に説明する。本実施例では、第1リンク(47)の係合突起(48)が傾斜溝(46)の最上部に位置した際に、シャッター(6)が床面(3)に当接する寸法合わせで製作するが、この制作時に予定した寸法よりも扉本体(1)と床面(3)との間隔が狭い場合でも、上下動手段の円滑な作動が可能となる。即ち、作動体(28)は枠本体(2)に押圧されて、一定距離で移動するが、作動体(28)と作動駒(43)とを固定してないから、作動駒(43)は、第1リンク(47)の係合突起(48)を押し上げながら、第2押圧発条(42)の押圧付勢力により単独で開き側に移動する。そして、第1、第2リンク(47)(51)の作用により、シャッター(6)が次第に下降するが、係合突起(48)が傾斜溝(46)の最上部まで達する前に、シャッター(6)が床面(3)に到達すると、第2、第1リンク(51)(47)の回動が停止し、作動駒(43)の移動も停止する。この作動駒(43)の移動が停止しても、作動体(28)は単独に移動可能であるから、作動体(28)の移動が阻まれる事はなく、被押圧部(30)が扉本体(1)内に引っ込み、扉本体(1)を確実に閉止可能となる。
【0072】
このように第2押圧発条(42)と作動駒(43)により、シャッター(6)の下降量の微調整が可能であるので、作動体(28)の寸法や移動距離、傾斜溝(46)の長さ等、上下動手段の部材の寸法や位置合わせ等を厳密に行う必要がなく、製作が容易であるし、隙間の分量に応じて他種類の上下動手段を形成する必要が無く、大量生産が可能となる。
【0073】
【発明の効果】
本発明は上述の如く構成したものであるから、バリアフリーを目的とした平坦な床面を有した建造物に接続する扉本体に於いて、扉本体の下端に収納したシャッターを下降して接触部を床面に接触する事により、扉本体と床面若しくは下枠との間の隙間を確実に閉塞可能であり、シャッター下端の外面を、枠本体の突当部に確実に当接させる事ができる。従って、扉本体の隙間の形成を確実に防止して、信頼性の高い水密性や気密性を持つとともに、遮音性や遮光性にも優れた密閉装置を得る事ができる。また、厳密な工作精度を必要とせず、容易に密閉装置を製作する事が可能である。
【0074】
上述の如く、本発明の開閉扉の密閉装置は、水密性、気密性に優れているので、屋外、屋内の何れの開閉扉にも設ける事ができる。例えば、玄関用ドアやベランダ用ドア等に設置すれば、屋外と屋内とが確実に遮断され、雨風、埃等の屋内への侵入を良好に防ぐ事ができる。また、リビングや寝室その他の室内ドアに設置すれば、室内の気密性が高まり、冷暖房効率や遮音効果に優れるものとなる。また、浴室用ドア等に設置すれば、優れた水密性により、浴室からの脱衣所その他の室内への水気の侵入を良好に防ぐ事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】 図1のA−A線断面図で、シャッターの下降状態を示す。
【図3】 シャッターの上昇状態を示す横断面図。
【図4】 図3のC−C線断面図。
【図5】 図2のB−B線断面図。
【図6】 図3の側面図。
【図7】 図2の側面図。
【図8】 第2実施例のシャッターの上昇状態を示す一部切り欠き斜視図。
【図9】 第2実施例のシャッターの下降状態を示す一部切り欠き斜視図。
【図10】 第3実施例のシャッターの上昇状態を示す一部切り欠き斜視図。
【図11】 第3実施例のシャッターの下降状態を示す一部切り欠き斜視図。
【図12】 第4実施例のシャッターの上昇状態を示す一部切り欠き斜視図。
【図13】 図12の主要部分の拡大断面図。
【図14】 第4実施例のシャッターの下降状態を示す拡大断面図。
【符号の説明】
1 扉本体
2 枠本体
3 床面
4 下枠
5 収納部
6 シャッター
7 接触部
8 突当部
9 蝶番
10 側壁
11 軸支部
12 収納段部
13 シリンダ部
14 ピストン
15 付勢発条
16 第1マグネット
17 第2マグネット
20 第3マグネット
21 第4マグネット
22 第4マグネット
27 板バネ
28 作動体
30 被押圧部
32 テーパー押圧面
33 押圧体
34 テーパー被押圧面
35 受部
36 引張り発条
41 第1押圧発条
43 作動駒
46 傾斜溝
47 第1リンク
48 係合突起
51 第2リンク

Claims (12)

  1. 家屋に固定し扉本体の突当部を設けた枠本体に開閉可能に扉本体を接続し、この扉本体の下端長さ方向に設けた収納部内に、上下動手段により上下動可能にシャッターを収納し、扉本体の閉止時にシャッターの下降により扉本体と床面との隙間を閉塞可能とするとともに扉本体の開放時に、シャッターを上昇して床面とシャッターの接触部との間に間隔を形成するものに於いて、扉本体の閉止時に、下端の接触部を床面に接触するシャッターの下端外面を、枠本体の突当部に当接可能とするとともにシャッターは、扉本体を突当てる枠本体の突当部方向に、扉本体と同一長さの側壁を収納部の側面に突出して扉本体の外面に配置するとともに、扉本体の閉止時に於ける突当部への側壁の突当て時に、この側壁を扉本体の下端外面に設けた収納段部に押圧収納し、側壁の外面と扉本体の外面とを面一に形成した事を特徴とする開閉扉の密閉装置。
  2. 枠本体は、床面と面一に平滑な下枠を設け、この下枠表面にシャッターの接触部を接触可能とした事を特徴とする請求項1の開閉扉の密閉装置。
  3. シャッターは、蝶番側を軸支部により軸支し、この軸支部を支点としてシャッターを枠本体の突当部方向に往復移動可能とした事を特徴とする請求項の開閉扉の密閉装置。
  4. シャッターの上下動手段は、扉本体の下端長さ方向に収納部を設け、この収納部の内面長さ方向にシリンダ部を突出し、このシリンダ部内に摺動可能にピストンを挿入し、このピストンを付勢発条にて一方又は他方に付勢するとともに、この付勢発条とは反対側のピストンの先端に第1マグネットを配置し、この第1マグネットに対応する位置の枠本体に、付勢発条の付勢力よりも強い斥力又は引力で付勢方向とは反対方向に第1マグネットに作用する第2マグネットを配置するとともにピストンには、第1マグネットと付勢発条の間隔に第3マグネットを配置し、この第3マグネットに対応する第4マグネットをシャッターに配置し、扉本体の枠本体への閉止時には、第1マグネットと第2マグネットの斥力又は引力による付勢発条に抗した作用で、付勢方向とは反対方向にピストンを摺動し、第3、第4マグネットの斥力又は引力作用若しくは斥力又は引力作用の解除によりシャッターを下降して接触部を床面に接触し、このシャッターの下端外面を突当部に当接させるとともに、扉本体の枠本体からの開放時には、第1マグネットと第2マグネットの作用を解除し、付勢発条の付勢力でピストンを一方又は他方に復元摺動し、第3、第4マグネットの斥力又は引力作用の解除若しくは斥力又は引力作用によりシャッターを上昇して床面とシャッターの接触部との間に間隔を形成する事を特徴とする請求項1又は3の開閉扉の密閉装置。
  5. シャッターの第4マグネットは、第3マグネットを介して上下に配置した事を特徴とする請求項の開閉扉の密閉装置。
  6. シャッターの第4マグネットは、第3マグネットの上部に臨ませて配置した事を特徴とする請求項の開閉扉の密閉装置。
  7. シャッターの第4マグネットは、第3マグネットの下部に臨ませて配置した事を特徴とする請求項の開閉扉の密閉装置。
  8. ピストンの第3マグネットと、この第3マグネットに対応するシャッターの第4マグネットは、長さ方向に複数配置した事を特徴とする請求項4、5、6又は7の開閉扉の密閉装置。
  9. シャッターは、第3マグネットを介して上下に第4マグネットを配置するとともに、この上下の第4マグネットは、扉本体の開放時では、ピストンの第3マグネットに臨ませてシャッターの下部側の第4マグネットを配置し、第3マグネットと下部側の第4マグネットとを引力により止着してシャッターを上昇させるとともに、この上昇状態に於いて側壁を扉本体の収納段部から枠本体の突当部方向に突出させ、扉本体の閉止時は、ピストンの第3マグネットに臨ませてシャッターの上部側の第4マグネットを配置し、第3マグネットと上部側の第4マグネットとを引力により止着してシャッターを下降させるとともに、この下降状態に於いて側壁を収納段部内に収納し、側壁と扉本体とが面一と成るように配置した事を特徴とする請求項4、5、6、7又は8の開閉扉の密閉装置。
  10. シャッターの上下動手段は、扉本体の収納部の長さ方向に往復移動可能に作動体を配置し、この作動体に半円状板バネの一端を固定し他端を摺動可能に接続し、この板バネの押圧付勢力により作動体を蝶番側に押圧付勢し一端を扉本体の端面から蝶番側に突出して、枠本体の内面に突当て可能な被押圧部とし、板バネの半円の下端にシャッターを接続し、扉本体の閉止時には、枠本体により被押圧部を押圧して板バネの付勢方向とは反対方向に作動体を移動し、この移動により生じる板バネの下方向への撓みによりシャッターを下降して接触部を床面に接触し、このシャッターの下端外面を突当部に当接させるとともに、扉本体の開放時には、被押圧部への押圧を解除し、板バネの押圧付勢力で作動体を蝶番方向に復元移動し、板バネの復元作用によりシャッターを上昇して床面とシャッターの接触部との間に間隔を形成する事を特徴とする請求項1又は3の開閉扉の密閉装置。
  11. シャッターの上下動手段は、扉本体の収納部の長さ方向に往復移動可能に作動体を配置し、この作動体に、蝶番側を下方とするテーパー押圧面を下面に設けた押圧体を接続固定し、このテーパー押圧面に係合するテーパー被押圧面を設けた受部をシャッターに接続固定し、このシャッターを、引張り発条にて上方に付勢するとともに作動体の一端を扉本体の端面から蝶番側に突出して、枠本体の内面に突当て可能な被押圧部とし、扉本体の閉止時には、枠本体により被押圧部を押圧して作動体を移動し、押圧体のテーパー押圧面にて受部のテーパー被押圧面を押圧する事により引張り発条の引張り付勢力に抗してシャッターを下降して接触部を床面に接触し、このシャッターの下端外面を突当部に当接させるとともに、扉本体の開放時には、被押圧部への押圧を解除し、引張り発条の引張り付勢力によりシャッターを上昇して床面とシャッターの接触部との間に間隔を形成するとともに、作動体を蝶番方向に復元移動する事を特徴とする請求項1又は3の開閉扉の密閉装置。
  12. シャッターの上下動手段は、扉本体の収納部の長さ方向に往復移動可能に作動体を配置し、この作動体を押圧発条にて蝶番側に付勢し一端を扉本体の端面から蝶番側に突出して、枠本体の内面に突当て可能な被押圧部とするとともに作動体の開き側の一端に作動駒を連結し、この作動駒に、作動体の軸方向に対して傾斜する傾斜溝を設け、この傾斜溝に、収納部に回動可能に軸支した第1リンクの係合突起を摺動可能に係合し、この第1リンクの他端に、第2リンクを回動可能に軸支するとともにこの第2リンクの下端にシャッターを軸支し、扉本体の閉止時には、枠本体により被押圧部を押圧して押圧発条の付勢方向とは反対方向に作動体と作動駒とを移動し、この作動駒の傾斜溝と係合する第1リンクを回動し、第2リンクを介してシャッターを下降して接触部を床面に接触し、このシャッターの下端外面を突当部に当接させるとともに、扉本体の開放時には、被押圧部への押圧を解除し、押圧発条の付勢力で作動体と作動駒とを蝶番方向に復元移動し、第1リンクを復元方向に回動させ、第2リンクを介してシャッターを上昇して床面とシャッターの接触部との間に間隔を形成する事を特徴とする請求項1又は3の開閉扉の密閉装置。
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