JP3817145B2 - ブレーカ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定電極対に可動電極を嵌合・離脱させることにより回路を開閉するようにしたブレーカ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のブレーカ装置としては、例えば特開2000−235824号公報に記載されたものがある。これは、絶縁状態とされた一対の固定電極を備えた固定側ハウジングと、可動電極を備えた可動側ハウジングとを嵌合させることで、固定電極対を可動電極によって短絡させ、また、可動側ハウジングを固定側ハウジングから離脱させることで、固定電極間の短絡を解除するようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この種のブレーカ装置は、その両固定電極を電気自動車の動力回路の途中に直列に設けてその動力回路を継断する手段として用いられるが、この場合、動力回路が通電している状態のままで固定電極から可動電極がいきなり抜かれて動力回路が開くと電極の間にアークが発生する。そのため、動力回路を開閉するスイッチング手段としてのリレーと、ハウジング同士の嵌合・離脱を検知してリレーを作動させる検知手段としてのマイクロスイッチを設けることが考えられる。
【0004】
これによれば、両ハウジングが嵌合して固定電極と可動電極が嵌合している状態(一対の固定電極間が通電を許容されている状態)ではリレーが閉作動して動力回路が閉じた状態とされる。そして、この状態から可動側ハウジングを固定側ハウジングから離脱させると、離脱を開始した直後にその可動側ハウジングの動きがマイクロスイッチで検知され、マイクロスイッチがリレーを開作動させることによって動力回路が開く。その後、可動側ハウジングの離脱をさらに進めると可動電極が固定電極対から離間するが、この時点では、既に動力回路はリレーによって開いた状態となっているので、電極間のアークの発生が防止される。
【0005】
しかしながら、リレーの開作動が開始してから(ソレノイドの励磁が開始されてから)、その開作動が完了して動力回路の通電が止まるまでには、タイムラグがある。そのため、アークの発生を確実に防止するためには、リレーの開作動が開始されてから、固定電極と可動電極とが離間されるまでの間に、上記タイムラグよりも長い時間がかかるようにする必要がある。
ところが、両ハウジングが嵌合している状態(動力回路が閉じている状態)から、リレーの開作動が開始され、その後に固定電極から可動電極が離脱するまでの過程における可動側ハウジングの操作形態は、単純に一方向に引っ張るワンアクション動作である。そのため、可動側ハウジングを勢いよく操作した場合、リレーの開作動が完了せずに動力回路が閉じた状態のままであるにも拘わらず、固定電極から可動電極が離脱してしまう虞がある。
【0006】
本願発明は上記事情に鑑みて創案され、主回路が閉じている状態のままで固定電極から可動電極が離脱してしまうのを防止することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、スイッチング手段の開閉作動により開閉される主回路に直列に設けた一対の固定電極を固定側ハウジングに取り付け、可動側ハウジングに設けた可動電極を前記一対の固定電極に対して嵌合・離脱させることにより、前記スイッチング手段の開閉作動とは独立して前記一対の固定電極間の通電を許容又は阻止できるようにしたものであって、前記可動電極と前記可動側ハウジングとが前記可動電極と前記固定電極の嵌合・離脱方向へ一定ストロークだけ遊動することを許容する遊動許容手段と、前記可動側ハウジングが前記可動電極を前記固定電極に対して正規嵌合させる嵌合完了位置まで前記固定側ハウジングに接近したことを検知して前記スイッチング手段を閉作動させるとともに、前記嵌合完了位置にある前記可動側ハウジングが前記遊動許容手段による遊動ストロークよりも短い距離だけ前記固定側ハウジングから離間したことを検知して前記スイッチング手段の開作動を開始させる検知手段とを備えてなる構成とした。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記可動側ハウジングと前記固定側ハウジングのうち一方のハウジングに設けられた従動ピンと、前記可動側ハウジングと前記固定側ハウジングのうち他方のハウジングに、前記可動電極と前記固定電極の嵌合・離脱方向には移動不能で、且つ、その方向とは直交する方向には移動可能に設けられた駆動部材と、この駆動部材に形成され、前記従動ピンの係合が可能であって、前記駆動部材の移動方向に対して傾斜した傾斜溝とを備えている構成とした。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、前記固定側ハウジングと前記可動側ハウジングとを、前記可動電極と前記固定電極の嵌合・離脱方向と平行に案内するガイド手段を備えている構成とした。
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかの発明において、前記遊動許容手段は、前記可動側ハウジングに対しその外面側から差し込まれるように取り付けられる連結ピンと、前記可動電極側に設けられ前記連結ピンが貫通される長孔状の連結孔とを備えて構成されている。
【0010】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記連結孔の幅寸法は前記連結ピンの外径よりも大きい寸法とされ、この寸法差によるクリアランスにより前記可動電極が前記可動側ハウジングに対して前記固定電極との嵌合・離脱方向に対して直交する方向への遊動が許容されている構成とした。
【0011】
【発明の作用及び効果】
[請求項1の発明]
可動側ハウジングを固定側ハウジングに対し嵌合完了位置まで接近させると、可動電極と固定電極との嵌合が完了して一対の固定電極の間の通電が許容された状態になるとともに、スイッチング手段が閉作動し、主回路が閉じて通電可能な状態となる。この状態から、可動側ハウジングを固定側ハウジングから離間させると、離間の当初は、可動側ハウジングが可動電極に対して遊動することにより、可動電極が固定電極に対して離脱方向へ相対移動しない状態に保たれたまま(嵌合状態を保ったまま)で、スイッチング手段の開作動が行われて主回路が開く。その後、可動側ハウジングの離間が進んでその離間距離が遊動ストロークを越えると、可動電極と可動側ハウジングとが一体に移動し、可動電極が固定電極から離脱してその一対の固定電極間の通電が阻止される。このように、本発明では、可動側ハウジングを可動電極に対して遊動可能としたので、固定電極と可動電極を嵌合状態に保ったままで、主回路を開くためのスイッチング手段の開作動が完了するようになっている。
【0012】
[請求項2の発明]
可動側ハウジングを固定側ハウジングに対して接近・離間させる際には、駆動部材を移動させると、傾斜溝と従動ピンとの係合によるカム作用が発揮されるので、駆動部材に付与する操作力が小さくて済む。
[請求項3の発明]
ガイド手段を設けたことにより、可動側ハウジングは固定側ハウジングに対し一定の経路にしたがって確実に接近・離間するので、検知手段による可動側ハウジングの検知精度の信頼性に優れている。
【0013】
[請求項4の発明]
可動側ハウジングを固定側ハウジングから離間させた当初は、可動側ハウジングとともに連結ピンが可動電極の長孔状の連結孔内で遊動するだけなので、可動電極が固定電極に対して離脱方向へ相対移動しない状態に保たれたまま(嵌合状態を保ったまま)となり、これによりタイムラグが稼げる。そして、この間に、スイッチング手段の開作動が完了して主回路が開く。また、可動側ハウジングと可動電極との組付けに際しては、予め可動電極を可動側ハウジング内に収容した状態としておき、その状態で外部から連結ピンを可動側ハウジングに差し込んで連結孔に貫通させる。かかる構造によれば、可動側ハウジングと可動電極の構造の簡素化と組付け工程の簡素化を図ることができる。
[請求項5の発明]
可動側ハウジングを固定側ハウジングに接近させたときに、可動電極と固定電極とがその嵌合方向に対して直交する方向へ芯ずれしていても、連結孔と連結ピンとの間のクリアランスによりその芯ずれが吸収され、可動電極が固定電極に対して円滑に嵌合される。
【0014】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図7を参照して説明する。
本実施形態のブレーカ装置は、図示しないリレー(本発明の構成要件であるスイッチング手段)により開閉される主回路(図示せず)に直列に設けた固定電極12を固定側ハウジング10に取り付け、可動側ハウジング20に設けた可動電極22を、対をなす固定電極12に対して嵌合・離脱させることにより、リレーの開閉作動とは独立して固定電極対12間の通電を許容又は阻止できるようにしたものである。
【0015】
固定側ハウジング10は、例えば自動車の車体等に固定されるようになっており、その正面側(図1における左側であって、可動側ハウジング20と対応する側)には4つの嵌合凹部11が上下に並べて形成されている。各嵌合凹部11内には、夫々、固定側ハウジング10内に固定した固定電極12の前端部が臨んでおり、この固定電極12の外周と嵌合凹部11の内周との筒状空間に後述する可動電極22が収容される。尚、以下の説明において、上下の方向は図1を基準とする。
【0016】
可動側ハウジング20は、固定側ハウジング10に対して嵌合・離脱されるものであって、その正面(図1における右側の面であって、固定側ハウジング10と対応する側)には上下2つの収容凹部21が形成されている。かかる可動側ハウジング20には、上下2つの可動電極22が取り付けられている。
可動電極22は、上下2個の筒状嵌合部23を正面側へ向けた形状をなし、その筒状嵌合部23を除いた部分は樹脂モールド24で覆われている。両ハウジング10,20の嵌合にともない、各可動電極22は、夫々、その2つの筒状嵌合部23を嵌合凹部11と固定電極12との間の筒状空間に収容させる。これにより、1つの可動電極22が対をなす固定電極12に嵌合されて、その固定電極12対が電気的に短絡された状態(導通を許容された状態)となる。また、可動電極22が固定電極対12から離脱させることにより、固定電極12対の間の導通が阻止された状態となる。可動電極22と固定電極12とが嵌合した状態では、図示しない弾性接触手段によって両電極12,22の間に所定の接触圧が確保されるようになっており、したがって、両電極12,22を離脱させる際には、両電極12,22の間に摩擦抵抗が伴うことになる。
【0017】
可動電極22と可動側ハウジング20とは、連結ピン26(本発明の構成要件である遊動許容手段)と連結孔28(本発明の構成要件である遊動許容手段)により、固定電極12と可動電極22との嵌合・離脱方向と平行な方向へ相対移動し得るようになっている。可動側ハウジング20には、その上端面から上側の収容凹部21に連通する第1圧入孔25Aと、上側の収容凹部21から下側の収容凹部21に連通する第2圧入孔25Bと、下側の収容凹部21に連通する第3圧入孔25Cとが形成されている。これらの圧入孔25A,25B,25Cは上下方向を向き、互いに同軸状に形成されていて、これらの圧入孔25A,25B,25Cには、1本の連結ピン26が可動側ハウジング20の上方外部から両収容凹部21を貫通するように圧入されている。また、可動電極22の樹脂モールドには、その背面から突出する連結用突出部27が形成されており、この連結用突出部27には、その上下両面間を貫通する長孔状の連結孔28が形成されている。この連結孔28は、固定電極12と可動電極22の嵌合・離脱方向と平行な方向に長い長方形をなしている。
【0018】
組付けに際しては、可動電極22の連結用突出部27を収容凹部21に収容し、その状態で、連結ピン26を可動側ハウジング20に差し込む。差し込まれた連結ピン26は、圧入孔25A,25B,25Cに圧入されるとともに、連結孔28をクリアランスを空けて貫通した状態となる。このようにして連結された可動電極22と可動側ハウジング20とは、連結ピン26が連結孔28の前端に当接する位置(図1及び図4を参照)と、連結ピン26が連結孔28の後端に当接する位置(図5を参照)との間で所定の遊動ストロークだけ相対変位し得るようになっている。
【0019】
また、図4〜図6に示すように、連結孔28の幅寸法は連結ピン26の外径よりも大きく設定されており、この寸法差によるクリアランスにより、可動電極22が可動側ハウジング20に対し固定電極12と可動電極22の嵌合・離脱方向と直交する左右方向への遊動が許容されている。さらに、可動電極22と可動側ハウジング20との間には、図1に示すように、上下方向(固定電極12と可動電極22の嵌合・離脱方向及び可動側ハウジング20に対する可動電極22の遊動方向の両方向に対して直交する方向)にもクリアランスが確保され、可動電極22が可動側ハウジング20に対して上下方向へ遊動し得るようになっている。この上下左右方向への遊動を許容されることで、可動電極22と固定電極12との嵌合時のアライメントが自動調整されるようにしている。
【0020】
また、前記固定側ハウジング10には、図1の上方及び前方を開放させた正面視略U字形をなすフード部13(本発明の構成要件であるガイド手段)が形成してあり、これに対応して可動側ハウジング20にはそのフード部13を嵌合させる略U字形のスリット29(本発明の構成要件であるガイド手段)が形成されている。このフード部13とスリット29は、互いに嵌合することによりガイドレールとしての機能を発揮し、このガイド機能により、可動側ハウジング20は、固定側ハウジング10に対し、可動電極22と固定電極12との嵌合・離脱方向と平行な方向(前後方向)に案内されつつ上下及び左右方向への遊動規制された状態で移動する。
【0021】
固定側ハウジング10と可動側ハウジング20は次のカム手段によって嵌合・離脱される。即ち、固定側ハウジング10のフード部13の左右両外側面には、夫々、上下一対のずつの従動ピン14が突設されている。一方、可動側ハウジング20にはこの従動ピン14と協働してカム機能を発揮する駆動部材30が設けられている。駆動部材30は、上下方向に長い長方形板状をなす左右2枚の可動板31と、この両可動板31の上端部同士を連結する板状の連結部32と、その連結部32から上方へ延設したハンドル部33とを一枚の鋼板からプレス加工によって形成したものである。可動板31は、可動側ハウジング20にスリット29に連通して形成した上下方向の左右一対のスリット状のガイド部35に収容されて、その内部で移動可能となっている。この可動板31の移動方向については、可動側ハウジング20に対し、ガイド部35の長さ方向である上下方向(固定電極12と可動電極22の嵌合・離脱方向と直交する方向)のみの相対移動は許容されているが、これと直交する前後方向(固定電極12と可動電極22の嵌合・離脱方向と平行な方向)及び左右方向への相対移動は規制されている。
【0022】
また、この可動板31には、基端部を固定側ハウジング10と対向する側縁に開口させ、上方にゆくほどその側縁から背面側(図1における左側)へ離れていくように、即ち、可動側ハウジング20に対する駆動部材30の相対移動方向(上下方向)に対して斜め方向となるような互いに平行な直線状をなす2本の傾斜溝34が形成されている。この傾斜溝34には、上記した固定側ハウジング10の従動ピン14が係合されるようになっている。従動ピン14が傾斜溝34の基端部に導入された状態で可動板31が図1中の下方向に移動されると、傾斜溝34と従動ピン14との係合によるカム作用により、可動板31ひいては可動側ハウジング20が固定側ハウジング10方向に引き寄せられるようにして移動し、従動ピン14が傾斜溝34の終端部に達したところで両ハウジング10,20の嵌合が完了するとともに、可動電極22と固定電極12との嵌合が完了する。また、この状態から駆動部材30を上方へ持ち上げると、傾斜溝34と従動ピン14の係合によるカム作用により、可動側ハウジング20が固定側ハウジング10から離間されるとともに可動電極22が固定電極12から離間する。
【0023】
また、固定側ハウジング10の外面には、固定側ハウジング10に対する可動側ハウジング20の位置を検知してリレーを励磁することで開作動(主回路を開くための作動)又は閉作動(主回路を閉じるための作動)させる検知手段としてのマイクロスイッチ15が取り付けられている。このマイクロスイッチ15は、プローブ15Aとこのプローブ15Aの前方において前後方向(固定側ハウジング10に対する可動側ハウジング20の接近・離間方向)への弾性変位を可能とされた可動片15Bとを備えている。
【0024】
可動側ハウジング20が、その可動電極22を固定電極12に対して正規嵌合させる嵌合完了位置(図1及び図4を参照)まで固定側ハウジング10に接近すると、可動側ハウジング20の側面の押圧部36が可動片15Bを押し下げてプローブ15Aに当接させることにより、マイクロスイッチ15は可動側ハウジング20が嵌合完了位置にあることを検知し、リレーに主回路を閉じるための閉作動を行わせる。
【0025】
また、嵌合完了位置にある可動側ハウジング20が固定側ハウジング10から離間する過程では、その離間距離が、上記遊動許容手段(連結ピン26と連結孔28)による可動電極22に対する可動側ハウジング20の最大遊動ストローク長に達するより前に、押圧部36が前方へ退避して可動片15Bをプローブ15Aから離間させることにより、マイクロスイッチ15は、可動側ハウジング20が固定側ハウジング10から離間したことを検知し、リレーに主回路を開くための開作動を開始させる。このリレーの開作動が開始してから完了するまでの間にはタイムラグがあり、リレーの開作動が完了すると主回路が開く。
【0026】
次に、本実施形態の作用を説明する。
可動側ハウジング20を固定側ハウジング10に嵌合する際には、まず、両ハウジング10,20を接近させ、可動電極22を固定電極12に浅く嵌合させるとともに、フード部13とスリット29とを浅く嵌合させ、可動板31の傾斜溝34の基端部に従動ピン14を入り込ませるようにする(図3及び図6を参照)。この状態から、駆動部材30を押し下げると、従動ピン14と傾斜溝34の係合により可動側ハウジング20が固定側ハウジング10に対して引き寄せられるように接近し、可動側ハウジング20が嵌合完了位置まで接近すると、図1及び図4に示すように可動電極22が固定電極12とが正規嵌合状態となり、固定電極12対の間が可動電極22を介して通電を許容された状態となる。また、可動側ハウジング20が嵌合完了位置に達したことがマイクロスイッチ15で検知され、リレーが閉作動する。このリレーが閉作動されると、上記のように固定電極12間が可動電極22によって通電許容状態とされることにより、主回路が閉じた状態(通電を許容された状態)となる。
【0027】
次に、可動側ハウジング20を固定側ハウジング10から離脱させる動作について説明する。離脱に際しては、ハンドル部33を摘んで駆動部材30を持ち上げる。駆動部材30が移動するのに伴い、傾斜溝34と従動ピン14との係合により、可動側ハウジング20が固定側ハウジング10から離間させられる。この離間の当初は、可動電極22が固定電極12との間の摩擦抵抗により固定電極12に正規嵌合した状態を保ったままで、可動側ハウジング20が可動電極22に対して相対的に後方へ移動する(連結ピン26が連結孔28内を後方へ移動する)。そして、その移動距離が遊動許容手段の最大遊動ストロークに達しない位置(図4と図5との間の位置)まで可動側ハウジング20が離間したところで(連結ピン26が連結孔28の長さ方向における途中の位置まで移動した状態で)、この可動側ハウジング20の離間動作がマイクロスイッチ15によって検知され、主回路を開くためのリレーの開作動が開始し、主回路が開く。
【0028】
この後、駆動部材30の移動が進み、可動側ハウジング20の固定側ハウジング10からの離間距離が遊動許容手段の最大遊動ストローク長と同じ距離に達すると、図5に示すように、連結ピン26が連結孔28の後端面に当接する。この後は、連結ピン26と連結孔28の後端面との係止により、可動側ハウジング20の離間動作に伴って、可動電極22が可動側ハウジング20と一体となって固定電極12から離脱する方向へ移動する。そして、従動ピン14が傾斜溝34の基端部に達してカム作用が発揮されなくなると、可動電極22が固定電極12に対して浅く嵌合した状態、即ち双方の電極12,22の間にほとんど摩擦抵抗が生じない状態となる(図3及び図6を参照)。この状態から、可動側ハウジング20を掴んで固定側ハウジング10から離間する方向へ引っ張れば、可動電極22が固定電極12から完全に離脱され、固定電極対12の間が導通不能な状態になる。
【0029】
本実施形態では、リレーが開作動を開始する位置から従動ピン14が傾斜溝34の基端部に位置するまでの駆動部材30の移動距離は、通常の速さで駆動部材30の持ち上げ操作を行ったときに両位置間を移動するのに、タイムラグ(リレーの開作動が開始してから、開作動が完了して主回路が開くまでに経過する時間)よりも長い時間がかかるように設定されている。よって、駆動部材30の持ち上げ操作が完了した時点では、既に主回路が開いた状態となっており、しかも、まだ可動電極22と固定電極12とは浅く嵌合した状態となっている。したがって、電極12,22同士を離脱させる時点では、既に、主回路はリレーの開作動によって開いた状態となっているので、可動電極22と固定電極12との間にアークが生じることはない。
【0030】
このように本実施形態においては、可動側ハウジング20を可動電極22に対して遊動し得るようにしたので、主回路を開くためのリレーの開作動の開始から完了までにタイムラグがあっても、固定電極12と可動電極22を嵌合状態に保ったまま、即ち可動側ハウジング20が可動電極22に対して遊動する間に、主回路を開くためのリレーの開作動が完了するようになっている。
また、可動側ハウジング20を固定側ハウジング10に対して接近・離間させる際には、駆動部材30を移動させることによって傾斜溝34と従動ピン14との係合によるカム作用を発揮させ、このカム作用によって駆動部材30に付与する操作力が小さくて済むようにしている。
【0031】
また、ガイド手段としてのスリット29とフード部13とを設けて互いに嵌合させることにより、可動側ハウジング20を固定側ハウジング10に対して一定の経路にしたがって確実に接近・離間させるようにしているので、マイクロスイッチ15による可動側ハウジング20の検知精度の信頼性に優れている。
また、可動側ハウジング20と可動電極22との組付けに際しては、予め可動電極22を可動側ハウジング20内に収容した状態としておき、その状態で外部から連結ピン26を可動側ハウジング20に差し込んで連結孔28に貫通させるようにしているので、可動側ハウジング20と可動電極22の構造の簡素化と組付け工程の簡素化が実現されている。
【0032】
また、連結孔28の幅寸法を連結ピン26の外径よりも大きい寸法とし、この寸法差によるクリアランスにより、可動電極22が可動側ハウジング20に対して固定電極12との嵌合・離脱方向に対して直交する方向へ遊動し得るようにしているので、可動側ハウジング20を固定側ハウジング10に接近させたときに、可動電極22と固定電極12とがその嵌合方向に対して直交する方向へ芯ずれしていても、連結孔28と連結ピン26との間のクリアランスによりその芯ずれが吸収され、可動電極22が固定電極12に対して円滑に嵌合される。
【0033】
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、ピン型をなす2本の固定電極に対して2個の短絡された可動電極を嵌合する構成としたが、これに限らず、1本の絶縁支柱の両側に対をなす舌片状の2枚の固定電極を配置し、この2枚の固定電極にコ字型をなす可動電極を嵌合させて両固定電極を短絡させる構成であってもよい。
【0034】
(2)上記実施形態のブレーカ装置にヒューズ装置を付設してもよい。
(3)上記実施形態では可動側ハウジングの動きを検知してリレーを作動させる検知手段としてマイクロスイッチを用いたが、本発明によれば、固定側ハウジングに一対の端子金具を設けるとともに可動側ハウジングに短絡端子を設け、この短絡端子によって一対の端子金具を短絡及び短絡の解除を行うようにしてもよい。
【0035】
(5)上記実施形態ではスイッチング手段として励磁により開作動を開始するリレーを用いたが、本発明によれば、トランジスタなどの他の手段を用いることもできる。
(6)上記実施形態では駆動部材を固定電極と可動電極の嵌合・離脱方向と直交する方向へ移動させて傾斜溝と従動ピンとの係合によるカム作用によって両電極の嵌合・離脱を行うようにしたが、本発明によれば、回動可能に設けたレバーの略弧状のカム溝と従動ピンとを係合させてカム作用を発揮させるようにしてもよい。
【0036】
(6)上記実施形態ではカム作用によって操作力低減を図るようにしたが、本発明によれば、このような操作力低減機能を設けない構成としてもよい。
(7)上記実施形態では遊動許容手段として可動側ハウジングに差し込んだ連結ピンを可動電極側の長孔状の連結孔に貫通させる構成としたが、本発明によれば、可動側ハウジングに可動電極をスライド可能に収容する空間を設けるとともに、可動側ハウジングと可動電極にそのスライド範囲の両端で係止するストッパを設ける構成としてもよい。
【0037】
(8)上記実施形態では駆動部材を可動側ハウジングに設けるとともに従動ピンを固定側ハウジングに設けたが、本発明によれば、駆動部材を固定側ハウジングに設けるとともに従動ピンを可動側ハウジングに設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1において可動電極が固定電極に嵌合した状態をあらわす縦断面図
【図2】リレーによって主回路が開かれた状態をあらわす縦断面図
【図3】駆動部材による持ち上げ操作が完了した状態をあらわす縦断面図
【図4】可動電極が固定電極に嵌合した状態をあらわす横断面図
【図5】リレーによって主回路が開かれた状態をあらわす横断面図
【図6】駆動部材による持ち上げ操作が完了した状態をあらわす横断面図
【図7】駆動部材の斜視図
【符号の説明】
10…固定側ハウジング
12…固定電極
13…フード部(ガイド手段)
14…従動ピン
15…マイクロスイッチ(検知手段)
20…可動側ハウジング
22…可動電極
26…連結ピン(遊動許容手段)
28…連結孔(遊動許容手段)
29…スリット(ガイド手段)
30…駆動部材
34…傾斜溝

Claims (5)

  1. スイッチング手段の開閉作動により開閉される主回路に直列に設けた一対の固定電極を固定側ハウジングに取り付け、可動側ハウジングに設けた可動電極を前記一対の固定電極に対して嵌合・離脱させることにより、前記スイッチング手段の開閉作動とは独立して前記一対の固定電極間の通電を許容又は阻止できるようにしたものであって、
    前記可動電極と前記可動側ハウジングとが前記可動電極と前記固定電極の嵌合・離脱方向へ一定ストロークだけ遊動することを許容する遊動許容手段と、
    前記可動側ハウジングが前記可動電極を前記固定電極に対して正規嵌合させる嵌合完了位置まで前記固定側ハウジングに接近したことを検知して前記スイッチング手段を閉作動させるとともに、前記嵌合完了位置にある前記可動側ハウジングが前記遊動許容手段による遊動ストロークよりも短い距離だけ前記固定側ハウジングから離間したことを検知して前記スイッチング手段の開作動を開始させる検知手段とを備えてなることを特徴とするブレーカ装置。
  2. 前記可動側ハウジングと前記固定側ハウジングのうち一方のハウジングに設けられた従動ピンと、
    前記可動側ハウジングと前記固定側ハウジングのうち他方のハウジングに、前記可動電極と前記固定電極の嵌合・離脱方向には移動不能で、且つ、その方向とは直交する方向には移動可能に設けられた駆動部材と、
    この駆動部材に形成され、前記従動ピンの係合が可能であって、前記駆動部材の移動方向に対して傾斜した傾斜溝とを備えていることを特徴とする請求項1記載のブレーカ装置。
  3. 前記固定側ハウジングと前記可動側ハウジングとを、前記可動電極と前記固定電極の嵌合・離脱方向と平行に案内するガイド手段を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のブレーカ装置。
  4. 前記遊動許容手段は、前記可動側ハウジングに対しその外面側から差し込まれるように取り付けられる連結ピンと、前記可動電極側に設けられ前記連結ピンが貫通される長孔状の連結孔とを備えて構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のブレーカ装置。
  5. 前記連結孔の幅寸法は前記連結ピンの外径よりも大きい寸法とされ、この寸法差によるクリアランスにより前記可動電極が前記可動側ハウジングに対して前記固定電極との嵌合・離脱方向に対して直交する方向への遊動が許容されていることを特徴とする請求項4記載のブレーカ装置。
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