JP3816616B2 - 管体用ホールソー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂管もしくは金属管体用のホールソーの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスや水道管等の流体を輸送する配管ラインから分岐管を取出す際に、管内流体の流れを遮断しない状態でガス、水道を供給したまま本管から分岐管を取出すために本管の壁面をホールソーで穿孔する技術等が公知である。この工法に限らずホールソーは、円筒カップ状であり、その開口部周縁に先細りとなるテーパ状の切れ刃を形成したものであり、回転を与えながら軸方向に押圧しつつ掘進させて樹脂管体や金属管体を穿孔するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種ホールソーの切れ刃は、円筒カップ状の開口部周縁を先細り状テーパ面に形成されているため、穿孔加工時に前記テーパ面と接触しつつ管体の被削面がテーパ面で押し広げられながら掘進され、この際管体の被削面は切れ刃との挾圧するとともに摩擦力を発生させる。従って、管体が特に樹脂等の場合は加熱溶融を伴いこの溶融部がホールソーの接触部と接触して付着するため、切削抵抗の増大と共に切削負荷が多くなりホールソーの掘進速度が落ちて加工能力が低下する問題点を有していた。
【0004】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、管体穿孔の際にホールソーの掘進速度が阻害されることなく切削負荷が減少し加工能力を増大させることができる管体用ホールソーを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1の発明は、円筒カップ状であり、その開口部周縁に先細り状切れ刃を形成した管体用ホールソーであって、先細り状切れ刃を含む円筒カップの内周面および外周面の被削材との接触部には前記ホールソーの回転方向を横切る方向に直線状の多数の縦溝から成るヤスリ面が形成されていることを特徴とする。
【0006】
この特徴によれば、被削材との接触部にホールソーの回転方向を横切る方向に直線状の多数の縦溝から成るヤスリ面が形成されているので、被削材の削り取り力が増大し、穿孔加工時における被削材のホールソー側との接触面による抵抗力が少なくなり、掘進速度が阻害されずに穿孔加工を効率良く行なうことができる。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の管体用ホールソーにおいて、先細り状切れ刃は、刃元の最大肉厚部を該肉厚部以外の円筒肉厚より厚肉に形成して円筒カップの内外周に被削材との非接触部を有して成ることを特徴とする。
【0008】
この特徴によれば、先細り状切れ刃の刃元の最大肉厚部が、該肉厚部以外の円筒肉厚より厚肉に形成されているため、掘進時に被削材のテーパ面との接触部分が削り取られ、その後のストレート部は被削面とは接触しないので掘進速度が阻害されずに穿孔加工をより効率良く行なうことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を挙げ図面に基づいて本発明を説明する。先ず、本発明の管体用ホールソーの第1実施形態につき図1を基に説明する。図1の(a)は樹脂管体用ホールソーの斜視図であり、(b)はその断面図である。
【0010】
樹脂管体用として用いるホールソー1(以下ホールソーと称する)は、円筒カップ状に形成されてその一端が閉塞され、他端が開口されていて該開口端部の周縁には先細り状切れ刃2が形成されている。切れ刃2は、開口部周縁の両側に設けられ、内テーパ面ITおよび外テーパ面OTが形成されている。
【0011】
先細り状切れ刃2には、被削材である樹脂管体との接触部の一部もしくは全部にヤスリ面となる微細な多数の縦溝Rが形成されている。図1では先細り状切れ刃2の外テーパ面OTから円筒カップ状のホールソー1の側面まで延設する多数の縦溝Rが形成された例が示されている。この縦溝Rは、ホールソーの回転方向を横切る方向に直線状に形成されており、1つの縦溝の形状は5μm〜30μmの範囲で形成されれば好適である。
【0012】
すなわち、図2の(a)〜(c)はホールソー1による加工状態を示した説明図であり、図2の(a)では、ホールソー1の先細り状切れ刃2先端が樹脂管体Pに喰い込んだ状態を示し、(b)では、ホールソー1が回転しながら軸方向に押圧して行くと切れ刃2の内外テーパ面IT、OTにより被削材を押し広げながら掘進移動して行き、この掘進移動の際に樹脂管体Pは外テーパ面OTとの接触部が、該外テーパ面OTに形成された複数の縦溝Rにより切削され、この切削により微細な切粉Dが外部に排出される。(c)では、更にホールソー1の掘進移動を先に進ませて先細り状切れ刃2の先端が樹脂管体Pの肉厚部を貫通する位置まで移動する過程では、切れ刃2の内外テーパ面IT、OTと共にホールソー1の側面が被削面と接触し、これら接触面は外テーパ面OTに形成された複数の縦溝Rおよび該縦溝Rよりホールソー1の側面に延設された縦溝SRにより切削される。これにより、樹脂管体Pの肉厚部が切断されて穴が形成されると、管体Pより切り取られた切片Hはホールソー1の内部に収容されて該ホールソー1と共に外部に取り出される。
【0013】
このようにホールソー1が、被削部材との接触部の一部もしくは全部にヤスリ状の溝Rが形成されているので、樹脂管体Pを穿孔するに際し、被削材のホールソー1側との接触面が溶融してホールソー1に付着することがなくなり、ホールソー1の掘進速度が促進され、加工時間が短縮されて加工能力を増大させることができる。
【0014】
次に、図3には第2の実施形態が示され、図3の(a)はホールソーの半断面図であり、(b)は先細り状切れ刃先端部Lの拡大断面図である。ホールソー3は、先細り状切れ刃4が開口部周縁の内側にのみテーパー面ITを形成したもので、この内側のテーパー面ITおよび先細り状切れ刃4外周には複数の縦溝Rが形成されている。
【0015】
このように構成することにより、ホールソー3の掘進時に押圧力を受けて熱が発生する内側テーパー面ITまたは切れ刃4外周のストレート部と接触する被削材が複数の縦溝Rにより削り取られるので、その部分が溶融して付着することがなく、掘進速度が阻害されずに穿孔加工を効率良く行なうことができる。
【0016】
次に、図4には第3の実施形態が示され、図4の(a)はホールソーの半断面図であり、(b)は先細り状切れ刃先端部Lの拡大断面図である。ホールソー5は、先細り状切れ刃6が開口部周縁の外側にのみテーパー面を形成したもので、この外側のテーパー面OTおよび先細り状切れ刃6内周には複数の縦溝Rが形成されている。
【0017】
このように構成することにより、ホールソー5の掘進時に押圧力を受けて熱が発生する外側テーパー面OTまたは切れ刃6内周のストレート部と接触する被削材が複数の縦溝Rにより削り取られるので、その部分が溶融して付着することがなく、掘進速度が阻害されずに穿孔加工を効率良く行なうことができる。
【0018】
次に、図5には第4の実施形態が示され、図5の(a)はホールソーの斜視図であり、(b)は(a)のA矢視図である。ホールソー7は、先細り状切れ刃8が開口部周縁端部が複数の凹凸の切れ刃で構成されている。そして、これら切れ刃8の内外テーパー面ITおよびOTにはホールソー7の回転方向を横切る複数の溝Rが形成されている。
【0019】
このように構成することにより、ホールソー7による掘進時に断続的に衝撃的な押圧力を受けて熱が発生するテーパ面またはストレート部と接触する被削材は複数の縦溝Rにより効果的に削り取られるので、その部分が溶融して付着することがなく、掘進速度が阻害されずに効率良く穿孔加工を行なうことができる。
【0020】
次に、図6には第5の実施形態が示され、図6の(a)はホールソーの半断面図であり、(b)は先細り状切れ刃先端部Lの拡大断面図である。ホールソー5は、先細り状切れ刃10が、刃元の最大肉厚部Tを該肉厚部T以外の円筒肉厚tより厚肉に形成して円筒カップの内外周に被削部との非接触部11a、11bが形成されている。
【0021】
このように構成することにより、先細り状切れ刃10の刃元の最大肉厚部Tが、該肉厚部T以外の円筒肉厚tより厚肉に形成されているので、内外テーパ面ITおよびOTが掘進時に押圧力を受けても、この部分は削り取られるため、熱の発生が抑制されて被削材のテーパ面との接触部分が溶融することがなく、また先細り状切れ刃10以外のストレート部の内外周には非接触面11a、11bが形成されているため、被削面とは接触せず掘進速度が阻害されずに穿孔加工をより効率良く行なうことができる。
【0022】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0023】
例えば、ヤスリ面は、テーパで形成された面、またはそれ以外のホールソー内周もしくは外周のストレート部に形成され、その組合せも複数通りのものが考えられ、また、ストレート部に形成されるヤスリ面の範囲も加工される樹脂管体の直径、肉厚により選択的に決定することができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明は次の効果を奏する。
【0025】
請求項1の発明によれば、円筒カップ状の管体用ホールソーが、切削加工時における被削材との接触部にヤスリ面が形成されているので、切れ刃で掘進した後方部の被削材が削り取られることになり、挾圧力が低減せしめられ管体穿孔の際にホールソーの掘進速度が促進され、加工能力を増大させることができる。
【0026】
また、被削材との接触部にホールソーの回転方向を横切る方向に直線状の多数の縦溝が形成されているので、被削部材の削り取り力が増大し、穿孔加工時における被削材のホールソー側との接触面による抵抗力が少なくなり、掘進速度が阻害されずに穿孔加工を効率良く行なうことができる。
【0027】
更に、円筒状カップの内外面において被削材の接触部分が削り取られるため抵抗がきわめて少なくなり、掘進速度が阻害されずに穿孔加工を効率良く行なうことができる。
【0028】
請求項2の発明によれば、先細り状切れ刃の刃元の最大肉厚部が、該肉厚部以外の円筒肉厚より厚肉に形成されているため、掘進時に被削材のテーパ面との接触部分が削り取られ、その後のストレート部は被削面とは接触しないので掘進速度が阻害されずに穿孔加工をより効率良く行なうことができる。
【0029】
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1実施形態としての樹脂管体用ホールソーの斜視図であり、(b)はその断面図である。
【図2】(a)〜(c)はホールソーによる加工状態を示した説明図である。
【図3】(a)は第2実施形態としての樹脂管体用ホールソーの半断面図であり、(b)は先細り状切れ刃先端部Lの拡大断面図である。
【図4】(a)は第3実施形態としての樹脂管体用ホールソーの半断面図であり、(b)は先細り状切れ刃先端部Lの拡大断面図である。
【図5】(a)は第4実施形態としての樹脂管体用ホールソーの斜視図であり、(b)は(a)のA矢視図である。
【図6】(a)は第5実施形態としての樹脂管体用ホールソーの半断面図であり、(b)は先細り状切れ刃先端部Lの拡大断面図である。
【符号の説明】
1、3、5、7 樹脂管体用ホールソー
2、4、6、8、10 先細り状切れ刃
11a、11b 非接触部
D 切粉
H 切片
IT 内テーパ面
OT 外テーパ面
P 管体
R 縦溝
SR 縦溝
t 円筒肉厚
T 最大肉厚部
Claims (2)
- 円筒カップ状であり、その開口部周縁に先細り状切れ刃を形成した管体用ホールソーであって、
前記先細り状切れ刃を含む円筒カップの内周面および外周面の被削材との接触部には前記ホールソーの回転方向を横切る方向に直線状の多数の縦溝から成るヤスリ面が形成されていることを特徴とする管体用ホールソー。 - 前記先細り状切れ刃は、刃元の最大肉厚部を該肉厚部以外の円筒肉厚より厚肉に形成して円筒カップの内外周に被削材との非接触部を有して成る請求項1に記載の管体用ホールソー。
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1997
- 1997-01-23 JP JP02432197A patent/JP3816616B2/ja not_active Expired - Fee Related
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