JP3816568B2 - 放物面楕円面合成反射鏡および前記反射鏡を使用したホリゾントライト並びに前記ホリゾントライトの最適化配置構造 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、一般の建物や構築物の壁面または、一般の壁面を照明する照明装置の反射鏡、特に劇場、舞台、映画スタジオ、TVスタジオ等の背景壁面を照明するための照明装置であるホリゾントライトの反射面形状およびその反射面形状を有するホリゾントライト並びに前記ホリゾントライトの最適化配置構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
劇場、舞台、映画スタジオ、TVスタジオ等の背景壁面は例えば、高さ5m以上、幅10m以上あり、通常、高さ10m、幅20mが一般的背景壁面である。ホリゾントライトによりこの壁面を均一に照明し、この壁面全体に基本照明光を照射して使用する場合、特にこの背景壁面を「ホリゾント壁面」と定義する。
ホリゾントライトはホリゾント壁面からの距離が3m以内の天井または照明用バトンに吊設し、ホリゾント壁面を上方から下方を照射するアッパーホリゾントライトと、ホリゾント壁面からの距離が約1m付近の床またはローホリピット(ロアーホリゾントライトを配置するための例えば、幅1m深さ0.4mの照明用溝)に設置し、ホリゾント壁面を下方から上方を照射するロアーホリゾントライトとがある。ホリゾントライトは、背景壁面の全体に均一な照度を与える基準照明光の働きを担っている。しかしながら、天井または床から光をホリゾント壁面に照射する場合、ホリゾント壁面に近い部分は照射角度が狭く、ホリゾント壁面に遠い部分は照射角度が広くなり、光を壁面全体に均一に照射することは非常に困難である。
【0003】
さらに、ランプの光は、被照射面の中心部分が明るく、被照射面の中心から周辺部分になるほど暗くなる特性があり、さらに光の照度は距離の二乗に反比例して減衰するという照度に関する逆二乗の法則(E=I/l2 )があるため、遠地点を照明する照射光は特に照度を強化しなければならない。
さらにまた、ホリゾント壁面の照度は光の入射角の余弦に比例するという入射角余弦則(E=En Cosθ)とホリゾント壁面に対して角度θを有する点光源からホリゾント壁面に均一照度を与えるためには、照度換算余弦三乗則(E=En Cos3 θ)とを考慮する必要があり、背景壁面全体を均等な照度で照射することは、極めて困難な照明技術であると考えられている。
【0004】
これらの先行技術として特開平3−4402号がある。特開平3−4402号に添付された第2図を、図17に示す。特開平3−4402号には、円弧状上部反射板13と放物面状下部反射板12とよりなる反射板が開示されている。すなわち、光源の中心より上部の反射板は円弧の中心以外に光源を置いた円弧状上部反射板と、光源の中心より下部の反射板は放物面状の下部反射板とよりなり、円弧状上部反射板からの反射光は全て放物面状下部反射板に照射され、二次反射光が照明器具の前方を照射すると共に、光源から放物面状下部反射板に直接入射した光は、前方を照射するので、被照射面を比較的均一に照明することができるとされ、またこの照明器具は、光源の中心を原点にした円弧から反射した光が再び光源に戻らないように、円弧の原点からずらして光源を配置することにより、熱的劣化によるランプ寿命が短くなることを防止することを目的にしている。
しかしながら、特開平3−4402号は、集光の効率化には着目しているものの異なる反射面形状の隣接部の連続性には何ら言及していない。
【0005】
さらに、米国特許第3,701,896 号がある。米国特許第3,701,896 号に添付された図3を、図18に示す。米国特許第3,701,896 号には、第1表面42が放物面、第2表面44が放物面、第3表面46が放物面である道路照明装置が既に開示されている。
しかしながら、米国特許第3,701,896 号は、道路照明装置に使用することを意図しており、照明装置の近地点部分は明るく、遠地点部分は暗くなっているのみならず、異なる反射面形状の隣接部の連続性には何ら言及していない。
【0006】
さらに、米国特許第3,679,893 号がある。米国特許第3,679,893 号に添付された図2を、図19に示す。米国特許第3,679,893 号には、光源を取り囲むように光源の背後に円弧状反射面17とこの円弧状反射面の上方に楕円反射面15と直線反射面19が形成され、この円弧状反射面17の下方に放物反射面13と直線反射面21とが形成された反射鏡が既に開示されている。
しかしながら、米国特許第3,679,893 号は、複数の異なる反射面が使用されているが、反射面の端部と他の異なる反射面の端部とが接続する部分が、段差または通気孔23、25、26になっており、反射面の隣接部または接続部において反射面が、滑らかに連続する反射面の連続性にはなんら言及していない。
【0007】
さらに、従来のアッパーホリゾントライトから放射される光と従来のロアーホリゾントライトから照射される光とを合成したホリゾント壁面の照度分布には、明るい部分と暗い部分との光の濃淡があり、均一照度が要求される基本の背景照明光として不適当であり、このようなホリゾント壁面の照明光を背景にした場合、舞台俳優、キャスター等の顔の表情や輪郭に微妙な影響を与え、自然な顔の表情ではない虚像が、舞台またはテレビの視聴者に伝えられることになる。
この現象により、劇場の観客にもテレビの視聴者にも出演者の真の表情や輪郭が正確に伝達されず、知覚され得ず、劇場、テレビスタジオのライティングディレクターに極めて不評であった。
【0008】
上記事項を更に図面で詳述する。
図20は従来のリフレクターである。光源Sに近い反射鏡は、断面が焦点距離Fが40mmの放物曲線で形成されており、光源に遠い反射鏡は断面が直線で形成されている。放物曲線で反射した光は実線で示され、放物面の主軸に平行に放射している。また、直線の反射面で反射した光は点線で示され、光が広い範囲に散乱していることが分かる。
このような配光特性の反射鏡を使用したホリゾントライトは、ホリゾント壁面に光の濃淡が生じ、壁面照明には不適である。
【0009】
図21は従来の他のリフレクターである。光源Sに近い反射鏡は、断面が焦点距離F25mmの放物曲線で形成されており、光源に遠い反射鏡は断面が焦点距離F5mmの放物曲線で形成され、焦点距離F25mmの放物曲線の端部と焦点距離F5mmの放物曲線の端部との接合部分は段差があるのみならず、開口がある。焦点距離F25mmの放物曲線で反射した光は実線で示され、焦点距離F5mmの放物曲線で反射した光は点線で示されている。この反射光の配光特性も、依然として光が散乱している。このような配光特性の反射鏡を使用したホリゾントライトは、同様にホリゾント壁面に光の濃淡が生じ、壁面照明には不適である。
【0010】
図22は従来のアッパーホリゾントライトの照度データである。ホリゾント壁面の高さは10m、ホリゾント壁面とアッパーホリゾントライトとの距離は2m、灯体の取り付けピッチは1m間隔で9台の灯体が天井に吊設されている。
ホリゾント壁面の高さ9.5mの部分に3600ルックスの極めて強い光のピークがあり、ホリゾント壁面の高さ6m付近から下は、1000ルックス以下の照度しかないことが分かる。
【0011】
図23は従来のロアーホリゾントライトの照度データである。ホリゾント壁面の高さは10m、ホリゾント壁面とロアーホリゾントライトとの距離は0.85m、灯体の取り付けピッチは1m間隔で9台の灯体が床に配置されている。
床からホリゾント壁面の高さ0.5mの部分に4650ルックスの極めて強い光のピークがあり、ホリゾント壁面の高さ2mから上は、1000ルックス以下の照度しかないことが分かる。
【0012】
図24は従来のアッパーホリゾントライトと従来のロアーホリゾントライトとを合成した照度データである。アッパーホリゾントライトとロアーホリゾントライトとの個数、照度の測定位置も図22および図23に示される条件と同一である。
ホリゾント壁面の高さ9.5mの部分に3600ルックスの極めて強い光のピークがあり、さらに、床から壁面の高さ0.5mの部分に4750ルックスの極めて強い光のピークがある。また、最低照度は、ホリゾント壁面の高さ3.5mにおいて600ルックスである。また、ホリゾント壁面の高さ2mから6mの範囲は、ほぼ1000ルックス以下の照度しかないことが示されている。
【0013】
図22ないし図24に示す照度データは、9個のアッパーホリゾントライトの中心である5個目の灯体と、9個のロアーホリゾントライトの中心である5個目の灯体とを結ぶ直線がホリゾント壁面に直接当たる部分の位置で測定しているため、ホリゾント壁面の両側端になるほど1000ルックスより暗くなる。
【0014】
図25は図24の照度データをホリゾント壁面の断面から見た光軸を追跡した光軸追跡図である。従来のアッパーホリゾントライトは、放物曲線の反射面に当たった反射光はホリゾント壁面の高さ5.5m付近の部分を強く照射して、アッパーホリゾントライトの反射面の直線の部分に当たった反射光はホリゾント壁面の高さ8mないし10mの部分を強く照射している。
従来のロアーホリゾントライトは、放物曲線の反射面に当たった反射光が、ホリゾント壁面の高さ2m付近の部分を強く照射し、ロアーホリゾントライトの反射面の直線の部分に当た反射光は床からホリゾント壁面の高さ1m未満以下を強く照射している。
【0015】
したがって、ホリゾント壁面の高さ1m未満の付近から2mの範囲またはホリゾント壁面の高さ2mから5.5m付近までの範囲またはホリゾント壁面の高さ5.5m付近から8.5m付近までの範囲のそれぞれの領域には、反射光が照射されておらず、ランプからの直接光しか到達していないことが分かった。
そして、この現象がホリゾント壁面の照度に濃淡が生じている原因であることが判明したのである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ホリゾントランプから放射された直接光または反射面から反射した反射光が、ホリゾント壁面の一部のみを照射するのではなく、ホリゾント壁面全体を限りなく均一な照度で照射できるように反射面形状等を具体化することを目的にするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる点に鑑み為されたもので、ホリゾントライトから放射される光を最大効率でホリゾント壁面に照射して、ホリゾント壁面をできるだけ均一照度にするために、ホリゾントライトを構成・配置するあらゆる条件を再評価することにより、未だに解明されていない未知の変数条件を捜すことから出発し、例えば、▲1▼光源から放出され、反射面から反射した光を最大効率でかつ照度が均一になるようにホリゾント壁面に照射する反射面形状を変えること、▲2▼反射面の反射率を変えるためのビーズ粒子の大きさと密度を変えること、▲3▼反射鏡を構成する放物面の主軸と天井から床に引いた垂線とが為す角度を変化させること、▲4▼光源の位置を反射面の焦点からずらして配置すること、▲5▼ホリゾントライトの反射面に対向する開口にフィルターを配置すること、▲6▼ホリゾント壁面の高さと、ホリゾント壁面とアッパーホリゾントライトの距離と、アッパーホリゾントライトの配光角度、またホリゾント壁面とロアーホリゾントライトとの距離と、ロアーホリゾントライトの配光角度等をそれぞれ変化させて得られた最適化配置構成を再評価することにより、従来の欠点を解決することができることに帰着した。
【0018】
すなわち、本発明の放物面楕円面合成反射鏡は、少なくとも1の放物面と少なくとも1の楕円面とが接合する接続部をあたかも1つの曲線であるかのように限りなく滑らかに連続的に接続すると共に、前記接続部に隣接する前記放物面の焦点と前記楕円面の焦点とを一致させたことを特徴とする。
【0019】
さらに、本発明の放物面楕円面合成反射鏡は、前記反射鏡の放物面が主軸を境に2種類の曲率半径を有し、楕円面に接する内側の放物面の曲率半径は、楕円面に接しない外側の放物面の曲率半径よりも小さいことを特徴とする。
さらに、本発明の放物面楕円面合成反射鏡は、第1の放物面と、一方の焦点が前記第1の放物面と一致するように前記第1の放物面から連続して形成された楕円面と、前記楕円面とは反対側の前記第1の放物面から連続して形成され、前記第1の放物面より裾広がりの形状になるように前記第1の放物面よりも曲率半径が大きく形成された第2の放物面とを有することを特徴とする。
【0020】
さらに、本発明のホリゾントライトは、前記反射鏡と光源とを含み、前記反射鏡の放物面の焦点に光源を配置したことを特徴とする。
【0021】
さらに、本発明のホリゾントライトは、少なくとも1の放物面と少なくとも1の楕円面とが接合する接続部を限りなく滑らかに連続的に接続した放物面楕円面合成反射鏡と光源とを含み、前記放物面の焦点から水平方向に前記焦点から所定範囲で光源の位置を変位して配置したとき、前記焦点から前方位置に変位させるほど照度が減少すると共に、前記焦点から後方位置に変位させるほど照度が増加することを利用して前記光源の位置を選択的に位置決めすることを特徴とする。
【0022】
さらに、本発明の放物面楕円面合成反射鏡は、前記反射鏡の反射面に表面処理を施したとき、ビーズサイズをより小さくかつ、ビーズ密度をより高密度にすることにより、光の指向性が収束されることを特徴とする。
【0023】
さらに、本発明のホリゾントライトは、前記反射鏡の反射面に表面処理を施したとき、ビーズサイズをより小さくかつ、ビーズ密度をより高密度にすることにより、光の指向性が収束されることを特徴とする。
【0024】
さらに、本発明のホリゾントライトは、光源から放出される直接光と前記放物面楕円面合成反射鏡の反射面から放出される反射光とが通過する筐体の開口部にフィルターを配置したことを特徴とする。
【0025】
さらに、本発明のホリゾントライトの最適化配置構造は、前記ホリゾントライトを使用した場合、ホリゾント壁面の高さをy(m)、ホリゾント壁面とアッパーホリゾントライトとの距離をx1(m)、ホリゾント壁面とロアーホリゾントライトとの距離をx2 (m)、アッパーホリゾントライトの垂線とアッパーホリゾントライトの放物面の主軸との為す角度をθ1 (゜)、ロアーホリゾントライトの垂線とロアーホリゾントライトの放物面の主軸との為す角度をθ2(゜)とするとき、y=6.0〜10.0、x 1=1.5〜3.0、x2 =0.75〜1.4、θ1 =8.0〜18.0、θ2 =8.0〜18.0を満足することを特徴とする。
【0026】
さらに、本発明のホリゾントライトの最適化配置構造は、前記ホリゾントライトを使用した場合、ホリゾント壁面の高さをy(m)、ホリゾント壁面とアッパーホリゾントライトとの距離をx1(m)、ホリゾント壁面とロアーホリゾントライトとの距離をx2 (m)、アッパーホリゾントライトの垂線とアッパーホリゾントライトの放物面の主軸との為す角度をθ1 (゜)、ロアーホリゾントライトの垂線とロアーホリゾントライトの放物面の主軸との為す角度をθ2(゜)とするとき、y=10.0、x 1=2.0、x2 =0.85、θ1 =13.0、θ2 =13.0を満足することを特徴とする。
【0027】
さらに、本発明のホリゾントライトの最適化配置構造は、アッパーホリゾントライトの放物面に反射してホリゾント壁面上の前記アッパーホリゾントライトから遠い遠地点に照射された減衰した光の照度領域と、ロアーホリゾントライトの放物面に反射して前記ホリゾント壁面上の前記ロアーホリゾントライトから遠い遠地点に照射された減衰した光の照度領域とを前記ホリゾント壁面上で重畳させ、前記アッパーホリゾントライトおよび/または前記ロアーホリゾントライトの放物面から放射され、前記ホリゾント壁面上の遠地点に到達した減衰した光の照度を補償すると共に、最高照度に対する最低照度の百分率が50.0%以上であることを特徴とする。
【0028】
【実施例】
本発明を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施例によるホリゾントライトの断面図である。ホリゾントライトは、放物面と楕円面で形成された立体であるが、説明の便宜上、図1に示す、ホリゾントライトの反射面の断面図で説明する。図において1は吊設部、2は筐体、3は反射面、4はフィルター取付部である。吊設部1は天井に設置したバトン等に取り付けたり、ネジ等で固定することができる。筐体2は反射面3やフィルター取付部4を支持すると共に、光源の配線コード、安定器等がこの中に内蔵されている。反射面3は、点qと点rとの間の円弧(以下、“円弧qr”という。以下同様。)と円弧qr’と円弧pr’とよりなる。
【0029】
円弧を曲率または曲率半径で示すと、一般に曲率は曲線または曲面上の各点においてその曲線または曲面の曲がりの程度を示しており、曲率は曲率半径の逆数で示される。曲率が大きいほど湾曲が大きくなり、曲率半径が大きいほど曲面の曲がりの程度は緩やかになる。本実施例において、円弧qr(放物曲線A)の曲率半径は、円弧qr’(放物曲線B)の曲率半径よりも大きいので、円弧qrの曲がりの程度は円弧qr’の曲がりの程度よりも緩やかである。また、円弧pr’(楕円曲線C)は楕円曲面であり、曲がりの程度は円弧qr’の曲がりの程度よりも緩やかである。
【0030】
本実施例において、円弧qrの放物曲線と円弧qr’の放物曲線は異なる焦点距離の放物曲線であり、円弧qrの曲率半径は円弧qr’の曲率半径に等しいかまたは円弧qr’の曲率半径よりも大きいことが好ましい。
また、本実施例において、円弧qrの放物曲線の曲率半径を固定して円弧qr’の放物曲線の曲率半径を変化させたとき、円弧qrの放物曲線の曲率半径と円弧qr’の放物曲線の曲率半径との差は、10mm以内が好ましく、また円弧qr’の放物曲線の曲率半径を固定して円弧qrの放物曲線の曲率半径を変化させたとき、円弧qrの放物曲線の曲率半径と円弧qr’の放物曲線の曲率半径との差は、同様に10mm以内が好ましい。
【0031】
反射面の点r’は、円弧qr’の放物曲線の点r’と円弧pr’の楕円曲線の点r’とを共通にする点である。この点r’において座標が一致し、連続的に曲線が形成され、円弧qr’の放物曲線と円弧pr’の楕円曲線とが限りなく滑らかに連続している。これは、円弧qr’の放物曲線の反射面と円弧pr’の楕円曲線の反射面とが点r’において、一致していることを示している。
【0032】
円弧qr’の放物曲線の反射面と円弧pr’の楕円曲線の反射面とが点r’において、限りなく滑らかに連続していることにより、光源から点r’を含む円弧qr’の放物曲線の反射面に入射した光は、円弧qr’の放物曲線の焦点Fと円弧pr’の楕円曲線の第1焦点F1とを一致させ、さらに、円弧qr’の放物曲線の焦点Fに光源を配置させた場合、焦点Fから発した光は、点r’で反射して円弧qr’の光軸a−a’に平行に進行すると同時に、円弧pr’の楕円曲線の第2焦点(F2)を通過して進行する。また、円弧pr’の楕円曲線の反射面のいずれの点に入射した光も、同様に楕円曲線の第2焦点(F2)を通過して進行する。第2焦点を通過後に楕円曲線に対して少しずつ異なる入射角に応じて反射光が連続して放出されるので、連続的な配光を得ることができる。
【0033】
さらに詳述すれば、円弧qr’の放物曲線の反射面に入射した光は、光源の近い部分からそれぞれ光束bp1、bp2、bp3、bp4、bp5、bp6として光軸a−a’に平行に反射する。次に、円弧pr’の楕円曲線の反射面に入射した光は、光源に近い楕円曲線の反射面部分で反射した順に、それぞれ光束be1、be2、be3、be4、be5、be6、be7として楕円曲線の第2焦点(F2)に向かい、楕円曲線の第2焦点(F2)を通過後、光束be1、be2、be3、be4、be5、be6、be7の順序で、ある一定の角度で連続的に反射角度が広角になって反射している。これは、楕円曲線pr’で反射した光は楕円曲線の第2焦点(F2)を通過して連続的に光が推移して、変化していることを示している。
【0034】
円弧qr’の放物曲線の焦点F1の位置に光源を配置した場合、光源から放射した直接光は、開口prを通過し、フィルター取付部4のフィルターを透過して散乱する。
円弧qrの放物面に向かい反射した反射光は、円弧qr’の放物曲線の主軸a−a’にほぼ平行に放射していく。しかしながら、この光は、円弧qrの放物面が、円弧qr’の放物面よりも裾広がりの形状になっているため、主軸a−a’に完全に平行ではなく、主軸a−a’より円弧qrの放物面の外縁側に広がる光となる。
【0035】
円弧qr’の放物面に向かい反射した反射光は、主軸a−a’が円弧qr’の主軸であるゆえに、主軸a−a’に平行に放射する。
光源Fから出発し、円弧pr’の楕円反射面に向かい反射した反射光は、特に円弧pr’の楕円反射面の点r’で反射した光は、第2焦点(F2)を通過し、主軸a−a’に平行に反射し、また点r’からの距離が近い楕円反射面で反射した光ほど第2焦点(F2)を通過し、主軸a−a’にほぼ平行に反射し、円弧pr’の楕円反射面の点r’からの距離が次第に遠い楕円反射面で反射した光ほど第2焦点(F2)を通過し、主軸a−a’にほほ平行な角度から次第に広がる角度で主軸a−a’を横断して反射する。
【0036】
円弧qrと円弧qr’とが点qにおいて一致し、反射面が滑らかに連続している。また、円弧qr’と円弧pr’が点r’において一致し、反射面が滑らかに連続している。反射面の形状が上記のように滑らかに連続しているので、点qを含む円弧qrと円弧qr’との反射光の配光は不自然な濃淡がなく、連続している。同様に、点r’を含む円弧qr’と円弧pr’との反射光の配光は不自然な濃淡がなく、連続している。
【0037】
図2は、図1の反射面の反射光の配光図である。
図2においてAは図1の円弧qrの放物反射面であり、Bは図1の円弧qr’の放物反射面であり、Cは図1の円弧pr’の焦点F1およびF2を有する楕円反射面である。A面で反射した光は放物主軸にほぼ平行に進行し、B面で反射した光は放物主軸に平行に進行し、C面で反射した光は焦点F2を通過して、特に放物曲線Bに近い楕円反射面C1 で反射した光は、主軸にほぼ平行に進行し、放物曲線Bに遠い楕円反射面C2 で反射した光は、主軸を横断して大きな角度で反射している。
【0038】
図3は、本発明のアッパーホリゾントライトと本発明のロアーホリゾントライトとを使用してホリゾント壁面に照射した光軸追跡図である。図3においてUHはアッパーホリゾントライトを示しており、LHはロアーホリゾントライトを示している。
図3のアッパーホリゾントライト(UH)を説明する。図2の放物曲線Aの部分から反射した反射光は、図3の光束αになり、ホリゾント壁面に照射される。図2の放物曲線Bの部分から反射した反射光は、図3の光束βになり、ホリゾント壁面に照射される。図2の楕円曲線Cの部分から反射した反射光は、図3の破線で示す光束γになり、ホリゾント壁面に照射される。
【0039】
ロアーホリゾントライトは、アッパーホリゾントライトを逆向きにして、下方から上方を照射したものであり、放物曲線Aに相当する部分はA’と、放物曲線Bに相当する部分はB’と、放物曲線Cに相当する部分はC’とそれぞれ示す(図示せず)。図3のロアーホリゾントライト(LH)を説明する。図2の放物曲線A’の部分から反射した反射光は、図3の光束α’になり、ホリゾント壁面に照射される。図2の放物曲線B’の部分から反射した反射光は、図3の光束β’になり、ホリゾント壁面に照射される。図2の楕円曲線C’の部分から反射した反射光は、図3の破線で示す光束γ’になり、ホリゾント壁面に照射される。
【0040】
従来のホリゾントライトのホリゾント面光軸追跡図である図25を参照すれば、従来のアッパーホリゾントライトの放物曲線により反射した光は、ホリゾント壁面の高さ5.5mの位置までにしか到達していない。また、従来のロアーホリゾントライトの放物曲線により反射した光は、ホリゾント壁面の高さ2.0mの位置までにしか到達していない。ホリゾント壁面の高さ1.0m未満の地点から2.0mの位置までの範囲と、ホリゾント壁面の高さ2.0mから5.5m付近の位置までの範囲と、ホリゾント壁面の高さ5.5m付近から8.5mの位置までの範囲のそれぞれの領域は、何ら反射光が到達していない部分である。
【0041】
図3で示す本発明のホリゾント面の光軸追跡図において、アッパーホリゾントライトの放物曲線A(図2参照)により反射した光束αは、ホリゾント面の高さ3.0mの位置までに到達している。また、アッパーホリゾントライトの放物曲線B(図2参照)により反射した光束βは、ホリゾント面の高さ1.0mの位置までも到達している。ホリゾント面の高さ1.0mの位置からホリゾント面の高さ3.0mの位置までの範囲は光束αおよび/または光束βにより照射されている。楕円反射面C(図2参照)で反射した光γは、ホリゾント面の高さ3.0mの位置からホリゾント面の高さ8.5m付近の位置までの範囲を照射している。
【0042】
また、ロアーホリゾントライトの放物曲線A’により反射した光束α’は、ホリゾント面の高さ3.0mの位置までに到達している。また、ロアーホリゾントライトの放物曲線B’により反射した光束β’は、ホリゾント面の高さ4.0mの位置までに到達している。ホリゾント面の高さ3.0mの位置からホリゾント面の高さ4.0mの位置までの範囲は光束α’および/または光束β’により照射されている。楕円反射面C’で反射した光γ’は、ホリゾント面の高さ1.0m未満の位置からホリゾント面の高さ3.0m付近の位置までの範囲を照射している。
アッパーホリゾントライトの放物曲線から放射された反射光とロアーホリゾントライトの放物曲線から放射された反射光とは、ホリゾント面において重なり合っている。
【0043】
つまり、光は、距離の2乗に反比例して光の強度が減衰するので、光源から遠い部分を照射する光は、極端に照度が弱まっている。したがって、光が減衰している遠地点の領域に強い光を放射できるように、ホリゾントライトの反射面形状を遠地点に光が到達できるように変えると共に、ホリゾント壁面において、アッパーホリゾントライトまたはロアーホリゾントライトから放射し、遠地点に到達した減衰した光をさらに、補償するために、アッパーホリゾントライトおよび/またはロアーホリゾントライトの放物曲線で反射した光束α(またはα’)および/または光束β(またはβ’)並びに、ロアーホリゾントライトの楕円曲線で反射した光束γ(またはγ’)を加えて、ホリゾント壁面の高さ1mないし4mに重ね合わせ、ホリゾント壁面においてホリゾント壁面の高さ1mないし4mの領域の照度を補強したものである。
【0044】
図4は本発明のアッパーホリゾントライトの照度データである。
ホリゾント壁面の高さ8mに約2400ルックスの照度のピークがあり、ホリゾント壁面の高さ7m以上の部分は、2000ルックスから3000ルックスの照度の範囲にあり、また、ホリゾント壁面の高さが4m以上7m以下の部分は、1000ルックスから2000ルックスの照度の範囲にあり、また、床からホリゾント壁面の高さ4mの部分は、1000ルックス以下の照度になっている。
【0045】
図5は本発明のロアーホリゾントライトの照度データである。
ホリゾント壁面の高さ1mに約2800ルックスの照度のピークがあり、床からホリゾント壁面の高さ2mの範囲は、2000ルックスから3000ルックスの照度の範囲にあり、また、ホリゾントの高さが2m以上3m以下の部分は、1000ルックスから2000ルックスの照度の範囲にあり、また、ホリゾント壁面の高さ3m以上の部分は、1000ルックス以下の照度になっている。
【0046】
図6は、図4と図5に示されるアッパーホリゾントライトとロアーホリゾントライトとを合成した照度データである。
ホリゾント壁面の高さ1mに3200ルックスの強い照度の光のピークとホリゾント壁面の高さ8m付近に2800ルックスの強い照度の光のピークとの2つのピークがある。ホリゾント壁面の高さ6m以上の部分は、2000ルックス以上から3000ルックス以下の照度になっており、ホリゾント壁面の高さが2.5m以上6m以下の部分は、1000ルックスから2000ルックスの照度範囲にあり、床から2.5mの部分は、2000ルックス以上から3200ルックスの範囲の照度になっている。
【0047】
図24に示される従来のアッパーホリゾントライトとロアーホリゾントライトとの合成照度データにおいて、最低照度は、ホリゾントの高さ3.5m付近の600ルックスであり、最高照度は、ホリゾントの高さ50cm付近の4750ルックスである。最高照度に対する最低照度の百分率は、12.6%(600/4750×100)である。他方、図6に示される本実施例ののアッパーホリゾントライトとロアーホリゾントライトとの合成照度データにおいて、最低照度は、ホリゾントの高さ4m付近の1600ルックスであり、最高照度は、ホリゾントの高さ1mの3200ルックスである。最高照度に対する最低照度の百分率は、50.0%(1600/3200×100)である。つまり、最高照度に対する最低照度の百分率が高いほど、壁面全体が均一なフラットな照度になり、ホリゾント照明として最も好ましくなるのである。
したがって、ホリゾント照明として最も好ましいのは、最高照度に対する最低照度の百分率が50%以上であることが最適とされるのである。
【0048】
図7は本発明の放物面楕円面合成反射鏡面にガラスビーズを打ち付けて、反射鏡面に微細な凹凸を形成させ、反射面に入射した光を乱反射させる程度を説明した模試図であり、ビーズサイズ(粒径)およびビーズの密度を変えた場合、反射光の変化を示している。ビーズ密度は、反射面の凹凸の数/cm2であり、例えば、ビーズサイズ#20のビーズ密度50%の反射面からビーズサイズ#20のビーズ密度80%の反射面になるほど、またさらにビーズサイズ#20のビーズ密度100%の反射面になるほど鏡面から曇り面になる。また、ビーズサイズ#40のビーズ密度50%の反射面からビーズサイズ#40のビーズ密度80%の反射面になるほど、またさらにビーズサイズ#40のビーズ密度100%の反射面になるほど粒径が微細になり凹凸の数が増大するので、鏡面からより曇り面になる。また、ビーズサイズ#60のビーズ密度50%の反射面からビーズサイズ#60のビーズ密度80%の反射面になるほど、またさらにビーズサイズ#60のビーズ密度100%の反射面になるほど粒径がより微細になり凹凸の数がより増大するので、鏡面からより微細な曇り面になる。
【0049】
図7(a)は、ビーズサイズ#40がビーズサイズ#60よりも大きな粒径である場合(#40>#60)、ビーズサイズが大きいため、広い範囲に光が散乱し、光の指向性が弱くなることを示している。
【0050】
図7(b)は、ビーズサイズ#60がビーズサイズ#40よりも小さな粒径である場合(#60<#40)、ビーズサイズが小さいため、狭い範囲に光が反射し、光の指向性が強くなることを示している。
【0051】
図7(c)は、1平方cmあたりのビーズの密度が100%の場合、反射光は、全方向に散乱することを示している。
【0052】
図7(d)は、1平方cmあたりのビーズの密度が0%(鏡)の場合、反射光は、スネルの法則に従って反射することを示している。
【0053】
図7(e)は、1平方cmあたりのビーズの密度が50%の場合、反射光は、ビーズの凹凸部分に入射した光は全方向に散乱し、ビーズの凹凸部分以外の鏡面部分に入射した光はスネルの法則に従って反射するので、密度が多いほど光が拡散し、密度が少ないほど光は拡散しないことを示している。
【0054】
図7(f)は、平面板に薬品処理をして表面を曇らせたナザール板で、反射表面の曇りの程度により光が拡散することを示している。
【0055】
図8は本発明の放物面楕円面合成反射鏡に図7で説明したナザール表面処理をした場合、#40ビーズサイズのビーズ密度100%の場合、#60ビーズサイズのビーズ密度100%の場合の、それぞれの照度データである。
【0056】
図8においてナザール表面処理の場合、ホリゾント壁面の高さ9.4m付近に2400ルックスの最大ピークがあり、ホリゾント壁面の高さ7.7m以上に2000ルックスから3000ルックスの照度があり、ホリゾントの高さ5.0m以上7.7m以下に1000ルックスから2000ルックスの照度があり、ホリゾントの高さ5.0m以下に1000ルックスの照度がそれぞれ分布している。
【0057】
#40ビーズサイズのビーズ密度100%の場合、ホリゾント壁面の高さ8.0m付近に2600ルックスの最大ピークがあり、ホリゾント壁面の高さ6.5m以上に2000ルックスから3000ルックスの照度があり、ホリゾント壁面の高さ4.0m以上6.5m以下に1000ルックスから2000ルックスの照度があり、ホリゾント壁面の高さ4.0m以下に1000ルックスの照度がそれぞれ分布している。
【0058】
#60ビーズサイズのビーズ密度100%の場合、ホリゾント壁面の高さ8.0m付近に2500ルックスの最大ピークがあり、ホリゾント壁面の高さ6.5m以上に2000ルックスから3000ルックスの照度があり、ホリゾント壁面の高さ4.0m以上6.5m以下に1000ルックスから2000ルックスの照度があり、ホリゾント壁面の高さ4.0m以下に1000ルックスの照度がそれぞれ分布している。#60ビーズサイズのビーズ密度100%の場合と、#40ビーズサイズのビーズ密度100%の場合とを比較すれば、#60ビーズサイズのビーズ密度100%の場合が、より光に伸びがあるフラット光になっている。
【0059】
したがって、反射面の表面処理の種類について、ホリゾント照明として最も好ましい種類は、#60ビーズサイズのビーズ密度100%の表面処理が最適であり、次に#40ビーズサイズのビーズ密度100%の表面処理がよく、ナザール表面処理の場合は、照度特性が非常に悪かった。これは、ビーズ密度が100%の場合、#60ビーズサイズの小さな粒径が、#40ビーズサイズの大きな粒径よりもホリゾント照明として配光特性が良いことを意味する。
【0060】
図1乃至図3において、アッパーホリゾントライトもロアーホリゾントライトも筐体2の垂線b−b’と円弧qr’の放物面の主軸a−a’とが一致して配置されているのではなく、筐体2の垂線b−b’と円弧qr’の放物面の主軸a−a’とが為す角度(以下、「ホリゾント角度」という。)とが、角度13゜をおいて配置されている。この角度13゜は、ホリゾント壁面の高さ10m、ホリゾント壁面からの距離2mにアッパーホリゾントライトを配置したときに最適な配光を示す基本設計である。この傾斜角度により、焦点F1を中心に筐体の下部pを壁面側に角度13゜近づけていることになる。さらに、このホリゾント角度は、固定角度ではなく、光が当たる領域を伸ばすため、13゜を中心に±3゜ないし±5゜の範囲で角度を吊設部1を中心に微調整することにより、配光領域を変えることができる。焦点F1を中心に筐体を傾斜させる程度を変えることにより現場において配光特性の微調整をすることができる。
【0061】
図9では、光源を焦点からずらして配置した場合について説明する。
図9(a)は光源の移動方向の説明図である。
Ffは、焦点F1から垂線b−b’に直角に壁面前方に移動することを意味する。Frは、焦点F1から垂線b−b’に直角に反射面方向に移動することを意味する。Fuは、焦点F1から垂線b−b’上を上方向に移動することを意味する。Fdは、焦点F1から垂線b−b’上を下方向に移動することを意味する。
【0062】
図9(b)は光源を前方にずらした場合を示しており、光源を焦点に配置した破線の標準カーブ(F)と光源を前方にずらした実線の照度データ(Ff)のグラフが示されている。破線の標準カーブと実線の光源を前方にずらした照度グラフとを比較すると、Ffの場合は、最大ピーク値が減少して、遠方に光が伸びているが、この遠くに伸びた光は、距離の二乗に反比例して光が減衰するので、効率が悪く、大きな変化がなかった。
【0063】
図9(c)は光源を後方にずらした場合を示しており、光源を焦点に配置した破線の標準照度カーブ(F)と光源を後方にずらした実線の照度グラフ(Fr)とが示されている。破線の標準照度カーブと実線の光源を後方にずらした照度グラフとを比較すると、光源を焦点より前方に配置した場合(Ff)は、最大ピーク値が減少し、遠方に光が伸びているが、この遠くに伸びた光は、離れた距離の二乗に反比例して光が減衰するので、効率が悪く、照度データには、大きな変化が見い出されないが、光源を焦点より後方に配置した場合(Fr)は、最大ピーク値が増大し、全体的に光源方向にピーク値が移行し、遠方に光が伸びなくなっている。
【0064】
図9(d)は、光源を焦点より上方に配置した場合(Fu)であり、標準照度グラフと比較して、全体的に照度が下がっている。図9(e)は、光源を焦点より下方に配置した場合(Fd)であり、標準照度グラフと比較して、照度の変化が少なく、標準照度グラフと類似した照度であった。
【0065】
図10は、光源を焦点に配置した場合(F)、光源を焦点より2mm前方に配置した場合(Ff2)、光源を焦点より2mm後方に配置した場合(Fr2)のそれぞれの照度データである。この照度データから判断すると、Ff2よりもFが照度が高くなっており、またFよりもFr2が照度が高くなっている。
【0066】
図11は、光源を焦点に配置した場合(F)、光源を焦点より4mm前方に配置した場合(Ff4)、光源を焦点より4mm後方に配置した場合(Fr4)のそれぞれの照度データである。この照度データから判断すると、Ff4よりもFが照度が高くなっており、またFよりもFr4が照度が高くなっている。
【0067】
図12は、光源を焦点に配置した場合(F)、光源を焦点より4mm上方に配置した場合(Fu4)、光源を焦点より4mm下方に配置した場合(Fd4)のそれぞれの照度データである。この照度データから判断すると、Fu4よりもFが照度が高くなっており、またFよりもFd4が照度が高くなっている。
【0068】
図13は、光源を焦点に配置した場合(F)、光源を焦点より4mm上方に配置した場合(Fu4)、光源を焦点より4mm前方に配置した場合(Ff4)、光源を焦点より4mm下方に配置した場合(Fd4)、光源を焦点より4mm後方に配置した場合(Fr4)のそれぞれの照度データである。図10ないし図13の照度データから判断すると、Ff4よりもFu4が照度が高く、Fu4よりもFf2が照度が高く、Ff2よりもFが照度が高く、FよりもFd4が照度が高く、Fd4よりもFr2が照度が高く、Fr2よりもFr4が照度が高くなっている。
【0069】
したがって、Ff4が最も照度が低く、Fr4が最も照度が高くなっており、光源を焦点の後方に配置することにより照度が高くなり、光源を焦点の前方に配置することにより照度が低くなり、また焦点から光源の位置をずらす距離が2mm後方よりも4mm後方のほうが、照度が増大し、逆に焦点から光源の位置をずらす距離が2mm前方よりも4mm前方のほうが、照度が減少することが判明したのである。また、光源を焦点の上方または下方に配置しても照度の変化が少ないことが判明した。
【0070】
図1において、光源から放出される直接光と放物面楕円面合成反射鏡の反射面3から放出される反射光とが通過する筐体の開口部prにフィルター取付部4を配置している。フィルター取付部4には、複数色のカラーフィルターが取付けられ、ホリゾント壁面を色彩豊かに変化のある照明をすることができる。舞台背景、TVスタジオのホリゾント壁面は、シーンまたはプログラムが変化する度にそのシーンに最適な背景色が必要とされ、フィルター取付部4は背景をより色彩豊かに、魅惑的にする機能がある。
【0071】
図14において、ホリゾントライトの最適化配置構造を説明する。これは、舞台やTVスタジオのホリゾント壁面の高さは固定的ではなく、その長さは、上演する演劇の種類に応じて舞台やTVスタジオの基本設計段階がすでに確定している。そのため、舞台やTVスタジオのホリゾント壁面の高さは一般的に可変長である。ホリゾント壁面の高さが可変であるために、必要な最適照度を得るためにアッパーホリゾントライトを天井に取り付けるホリゾント壁面からの距離とロアーホリゾントライトを床に取り付けるホリゾント壁面からの距離およびホリゾント角度を変化させることにより、照度が変化し、最適照度を選択することができる。
【0072】
ホリゾント壁面の高さをy(m)、壁面とアッパーホリゾントライトとの距離をx1(m)、壁面とロアーホリゾントライトとの距離をx2 (m)、アッパーホリゾントライトの垂線とアッパーホリゾントライトの放物面の主軸との為す角度をθ1 (゜)、ロアーホリゾントライトの垂線とロアーホリゾントライトの放物面の主軸との為す角度をθ2(゜)とするとき、y=6.0〜10.0、x 1=1.5〜3.0、x2 =0.75〜1.4、θ1 =8.0〜18.0、θ2 =8.0〜18.0を満足する範囲が好ましく、より好ましくはy=8.0〜10.0、x 1=2.2〜2.5、x2 =1.2〜1.4、θ1 =13.0、θ2 =13.0が最適である。
【0073】
図15および図16の照度実験による照度データにより上記測定値を得ることができた。図15は、500Wのロアーホリゾントライト9台をホリゾント壁面から0.95mの位置に配置すると共に、850Wのアッパーホリゾントライト9台をホリゾント壁面から2.0mの位置に配置した場合(UH2.0m)と850Wアッパーホリゾントライト9台をホリゾント壁面から2.1mの位置に配置した場合(UH2.1m)と850Wアッパーホリゾントライト9台をホリゾント壁面から2.5mの位置に配置した場合(UH2.5m)とについて各照度を測定した。
【0074】
図15において、最低照度値は、UH2.0m=2333ルックス、UH2.1m=2361ルックス、UH2.5m=2178ルックスであり、最高照度値は、UH2.0m=3263ルックス、UH2.1m=3283ルックス、UH2.5m=3404ルックスであった。
最高照度値に対する最低照度値の百分率は、UH2.0m:2333/3263×100=71.50%、UH2.1m:2361/3283×100=71.92%、UH2.5m:2178/3404×100=63.98%になった。
【0075】
したがって、UH2.1m>UH2.0m>UH2.5mの順序で全体的に高分布になっており、ロアーホリゾントライトの設置位置が0.95mの場合、アッパーホリゾントライトは、ホリゾント壁面に設置位置を接近させる場合が高分布になることが判明した。
【0076】
図16において、500Wのロアーホリゾントライト9台をホリゾント壁面から1.15mの位置に配置すると共に、850Wのアッパーホリゾントライト9台をホリゾント壁面から2.0mの位置に配置した場合(UH2.0m)と850Wアッパーホリゾントライト9台をホリゾント壁面から2.1mの位置に配置した場合(UH2.1m)と850Wアッパーホリゾントライト9台をホリゾント壁面から2.5mの位置に配置した場合(UH2.5m)とについて各照度を測定した。
【0077】
最低照度値は、UH2.0m=2447ルックス、UH2.1m=2475ルックス、UH2.5m=2200ルックスであり、最高照度値は、UH2.0m=3030ルックス、UH2.1m=3051ルックス、UH2.5m=3188ルックスであった。
最高照度値に対する最低照度値の百分率は、UH2.0m:2447/3030×100=80.76%、UH2.1m:2475/3051×100=81.12%、UH2.5m:2200/3188×100=69.01%であった。
【0078】
したがって、UH2.1m>UH2.0m>UH2.5mの順序で全体的に高分布になっており、ロアーホリゾントライトの設置位置が1.15mの場合、アッパーホリゾントライトは、ホリゾント壁面に設置位置を接近させる場合が高分布になることが判明した。
【0079】
すなわち、ロアーホリゾントライトの設置位置が0.95mの場合もロアーホリゾントライトの設置位置が1.15mの場合も、アッパーホリゾントライトは、ホリゾント壁面に設置位置を接近させる場合が高分布になることが判明したのである。
【0080】
【発明の効果】
本発明によれば、▲1▼光源から放出された直接光と、反射面から反射した反射光を最大効率でかつ均一な照度でホリゾント壁面に照射できるように反射面の形状を変えること、▲2▼反射面の反射率を変えるためのビーズ粒子の大きさと密度を変えること、▲3▼反射鏡を構成する放物面の主軸と天井から床に引いた垂線とが為す角度を変化させること、▲4▼光源の位置を焦点からずらして配置すること、▲5▼ホリゾントライトの反射面に対向する開口にフィルターを配置すること、▲6▼ホリゾント壁面の高さと、前記壁面とアッパーホリゾントライトの距離と、アッパーホリゾントライトの配光角度またはロアーホリゾントライトの距離と、ロアーホリゾントライトの配光角度等をそれぞれ変化させて得られた最適化配置構成を再評価することにより、ホリゾントライトから放射される光を最大効率で壁面に照射して、ホリゾント壁面を高照度かつ可能な限り均一照度にすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるホリゾントライトの断面図である。
【図2】本発明によるホリゾントライトの配光図である。
【図3】本発明によるホリゾントライトのホリゾント面光軸追跡図である。
【図4】本発明によるアッパーホリゾントライトの照度データである。
【図5】本発明によるロアーホリゾントライトの照度データである。
【図6】本発明によるアッパーホリゾントライトおよびロアーホリゾントライトの合成照度データである。
【図7】(a)はビーズサイズ#40の光の変化図である。
(b)はビーズサイズ#60の光の変化図である。
(c)はビーム密度100%の光の変化図である。
(d)はビーム密度0%の光の変化図である。
(e)はビーム密度50%の光の変化図である。
(f)はナザール板の光の変化図である。
【図8】本発明によるアッパーホリゾントライトにおいて、ナザール板、ビーズサイズ#40ビーム密度100%、ビーズサイズ#60ビーム密度100%のそれぞれの照度データである。
【図9】(a)本発明による焦点から光源の位置をずらす場合の説明図である。
(b)焦点を前方にしたときの照度データである。
(c)焦点を後方にしたときの照度データである。
(d)焦点を上方にしたときの照度データである。
(e)焦点を下方にしたときの照度データである。
【図10】本発明による光源を焦点に配置した場合、光源の位置を焦点から2mm前方または2mm後方にずらした場合のそれぞれの照度データである。
【図11】本発明による光源を焦点に配置した場合、焦点から光源の位置を4mm前方または4mm後方にずらした場合のそれぞれの照度データである。
【図12】本発明による光源を焦点に配置した場合、焦点から光源の位置を4mm上方または4mm下方にずらした場合のそれぞれの照度データである。
【図13】本発明による光源を焦点に配置した場合、焦点から光源の位置を4mm前方または4mm後方にずらした場合および焦点から光源の位置を4mm上方または4mm下方にずらした場合のそれぞれの照度データである。
【図14】本発明によるホリゾント壁面に対するアッパーホリゾントライトとロアーホリゾントライトとの最適化配置構成図である。
【図15】本発明によるホリゾント壁面からロアーホリゾントライトを0.95mの位置に設置した場合、アッパーホリゾントライトをホリゾント壁面から2.0m、2.1m、2.5mの位置に配置した場合のそれぞれの照度データである。
【図16】本発明によるホリゾント壁面からロアーホリゾントライトを1.15mの位置に設置した場合、アッパーホリゾントライトをホリゾント壁面から2.0m、2.1m、2.5mの位置に配置した場合のそれぞれの照度データである。
【図17】従来技術の断面図である。
【図18】他の従来技術の斜視図である。
【図19】他の従来技術の断面図である。
【図20】従来の反射鏡(放物曲線と直線)の配光図である。
【図21】従来の反射鏡(放物曲線と放物曲線)の配光図である。
【図22】従来のアッパーホリゾントライトの照度データである。
【図23】従来のロアーホリゾントライトの照度データである。
【図24】従来のアッパーホリゾントライトと従来のロアーホリゾントライトとの合成照度データである。
【図25】図24のホリゾント面光軸追跡図である。
【符号の説明】
1 吊設部
2 筐体
3 反射面
4 フィルター取付部
Claims (6)
- 第1の放物面と、一方の焦点が前記第1の放物面の焦点と一致するように前記第1の放物面から連続して形成された楕円面と、前記楕円面とは反対側の前記第1の放物面から連続し、かつ、前記第1の放物面よりも曲率半径が大きく形成されるとともに、前記第1の放物面より裾広がりの形状になるように形成された第2の放物面とを有することを特徴とする放物面楕円面合成反射鏡。
- 請求項1に記載の放物面楕円面合成反射鏡と、
該放物面楕円面合成反射鏡の前記第1の放物面の焦点に配設された光源と、
を具備したことを特徴とするホリゾントライト。 - 請求項1に記載の放物面楕円面合成反射鏡と、
該放物面楕円面合成反射鏡の前記第1の放物面の焦点位置から、前方位置である前記第1の放物面から遠ざかる位置及び後方位置である前記第1の放物面に近づく位置に移動可能な光源と、を具備し、
前記光源を前記焦点位置から前記前方位置に変位させることにより照度を減少させ、前記光源を前記焦点位置から前記後方位置に変位させることにより照度を増加させることを特徴とするホリゾントライト。 - 前記放物面楕円面合成反射鏡の反射面にガラスビーズによる表面処理を施したとき、前記ガラスビーズのビーズサイズ及びビーズ密度を変化させることにより、所望の乱反射の程度を有する前記反射面を得ることを特徴とする請求項2または3に記載のホリゾントライト。
- 前記光源から放出される直接光と前記放物面楕円面合成反射鏡の反射面から放出される反射光とが通過する筐体の開口部にフィルターを配置したことを特徴とする請求項2から4の何れか1項に記載のホリゾントライト。
- 請求項2から5の何れか1項に記載のホリゾントライトを、アッパーホリゾントライト及びロアーホリゾントライトとして用いることを特徴とするホリゾントライトシステム。
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