JP3816154B2 - 生理用ナプキンの粘着層の保護シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、女性の身体に着用されて体液を吸収するための生理用ナプキンに設けられた粘着層を保護するための保護シートに関するものである。さらに詳細には、本発明は、生理用ナプキンの長手方向両側部に設けられたフラップの下着に面する側に設けられた粘着層を保護するための保護シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
生理用ナプキンは、女性の身体に着用されて体液を吸収するための手段として使用されている。このような生理用ナプキンでは、生理用ナプキン本体の長手方向両側部から外方向に突出する形態で設けられたフラップを有するものがある。このようなフラップの下着に面する側には、フラップを下着に固定するための粘着層が取付けられている。生理用ナプキンの使用前にはこの粘着層が他の部分に付着しないように、粘着層を保護する保護シートが粘着層に取付けられている。
【0003】
このような保護シートの第1の形態は、例えば実開平6−26833号公報、実開平6−26835号公報に開示されている。ここに開示された保護シートは、生理用ナプキン本体裏面の粘着層を保護する本体用保護シートと、生理用ナプキンのトップシート上に折り畳まれる両フラップに設けられた粘着層を保護するとともに、両フラップを連結するフラップ用保護シートとを有している。第2の形態の保護シートは、実開平5−9529号公報に開示されている。この公報には、生理用ナプキン本体裏面に設けられた粘着層を保護する第1部分と、フラップの裏面に設けられた粘着層を保護する第2部分とからなり、第2部分が第1部分に対して直角に延出している保護シートが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記第1の形態の従来技術では、本体用保護シートの取り外しと、フラップ用保護シートの取り外しとを別に行う必要があり、煩わしい。
【0005】
上記第2の形態の従来技術では、保護シートの取り外し時に、保護シートの第2部分が第1部分から直角方向に延出していることに起因して、第1部分と第2部分とが互いに破れて分離してしまう可能性があった。
【0006】
本発明の目的は、フラップ裏面の粘着層を保護する保護シートの引き剥がし動作を他の動作と関連して、例えば、生理用ナプキン本体裏面に設けられた粘着層を保護する保護シートを生理用ナプキンから引き剥がす動作あるいは生理用ナプキンの包装体を生理用ナプキンから引き剥がす動作と関連して行えるように構成された生理用ナプキンに好適に使用される生理用ナプキンの粘着層の保護シートを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の液透過性の生理用ナプキンの粘着層の保護シートは、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、両シート間に配設された吸収性コアとからなる生理用ナプキンの長手方向両側縁に位置する粘着層を保護するための保護シートであって、保護シートは、生理用ナプキンの長手方向と同方向に延びる一対の側縁と、一対の側縁を接続する第1端縁と第2端縁とからなる一対の端縁とを有し、少なくとも第1端縁は、前記両側縁に挟まれた中間部分の少なくとも一部に、生理用ナプキンの横方向に対して傾斜した傾斜部と、前記両側縁に接する前記第1端縁の両側に、生理用ナプキンの横方向に延びる直線端部を有することを特徴とする。
【0008】
前記傾斜部は、前記第1端縁上に位置する傾斜始点と、傾斜始点よりも生理用ナプキンの横方向外側に位置する傾斜終点とを有し、傾斜終点は傾斜始点を通る生理用ナプキンの横方向線に対してこれから離れる方向に位置していてもよい。前記生理用ナプキンは前記保護シートに対して所定方向に移動されることによって取り除かれ、前記傾斜終点は前記傾斜始点を通る生理用ナプキンの横方向線から前記所定方向に離れる方向に位置していてもよい。前記生理用ナプキンは前記傾斜始点を通る生理用ナプキンの横方向線によって2つの領域に分割され、前記粘着層は分割された領域のいずれか一方側に位置し、前記傾斜終点は前記粘着層が位置する領域に配置されていてもよい。前記直線端部は、前記傾斜終点から生理用ナプキンの横方向外側に延びていてもよい。前記第2端縁は、前記第1端縁端縁と同型状であってもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に本発明に係る発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図6は、本発明に従って構成された生理用ナプキンの粘着層の保護シートの第1の実施の形態を図示している。
【0010】
図1において符号2は、第1の実施の形態の保護シートが適用される生理用ナプキンを示し、この生理用ナプキン2は、図4に示すように、液透過性トップシート4、液不透過性バックシート6、及びトップシート4とバックシート6との間に配置された吸収性コア8を具備している。
【0011】
トップシート4は使用者から排出された体液を迅速に吸収性コア8に透過させるとともに、着用者の皮膚に接触した時に着用者に過度の不快感を与えないものであることが重要である。トップシート4は、たとえば天然繊維または合成繊維製の織布または不織布、多数の小孔が形成されている熱可塑性合成樹脂フィルム、多孔性合成樹脂フォーム、網状合成樹脂フォーム、網状熱可塑性合成樹脂フィルム、熱可塑性合成樹脂スクリムから好都合に形成することができる。
【0012】
バックシート6は吸収性コア8に吸収された液体が生理用ナプキンから流出して使用者自身及び/又は着用者の衣服を汚染するのを防止する機能を有することが重要である。バックシート6は、ポリオレフィンフィルムの如き柔軟な液体不透過性熱可塑性合成樹脂フィルムから好都合に形成することができる。バックシート6を形成するための特に好適なフィルムとしては、厚さ0.01乃至0.05mm、特に約0.025mm の低密度ポリエチレンフィルム(かかるポリエチレンフィルムはエシル コープのビスクリーン部門から「Model XP-39385」として、また米国オハイオ州シンシナティ所在のクロペイ コープから「SOF FLEX 1401 」として販売されている)を挙げることができる。
【0013】
吸収性コア8は、着用者から排出されてトップシート4を透過した体液を吸収して保持する機能を有することが重要である。このような吸収性コア8は、例えばエアフェルトと称される細破砕木材パルプ、クレープ処理したセルロース詰綿、メルトブローした重合体、化学的に剛性化、変形或いは架橋させたセルロース繊維、吸収性合成樹脂フォーム、ティッシュペーパー層、又は吸収ゲル化(液体を吸収してゲル状になる)材料或いはこれらの適宜の組み合わせから好都合に形成することができる。
【0014】
上記生理用ナプキン2の外形は、生理用ナプキン2の長手方向に延在する両側縁30と、長手方向に垂直な方向に延在する両端縁32、33とによって規定されている。この明細書において「長手方向」とは、生理用ナプキン2が使用者によって着用されたときに、体の前後方向と一致する方向である。従って図1において「生理用ナプキンの長手方向」は一点鎖線によって示された仮想線Xの延在する方向である。またこの明細書において「長手方向中心線」とは生理用ナプキンの長手方向に延在する中心線を意味し、図1においては一点鎖線による仮想線Xと一致する。さらに、この明細書において。「横方向」とは上記「長手方向」に垂直な方向をいう。従って、「生理用ナプキンの横方向」は一点鎖線による仮想線Xの延在する方向と垂直な方向である。
【0015】
トップシート4とバックシート6は、生理用ナプキン2の外形と一致するように形成されていると共に、吸収性コア8の両側縁14から横方向外側に延出して一対のフラップ10を形成している。このフラップ10は生理用ナプキン2の使用時に下着の股縁部に沿って下着の外面に折り返されて使用される。トップシート4の外周縁とバックシート6の外周縁には連続して熱および/あるいは圧力によって融着された融着領域12を有している。さらに吸収性コア8の両側縁14に沿った領域16において、トップシート4とバックシート6を熱および/あるいは圧力によって融着している。所望ならば接着剤による接着等の他の適宜の様式によってトップシート4とバックシート6とを相互に連結することもできる。
【0016】
生理用ナプキン2のバックシート6の側であって使用者の下着と接する面には、粘着層が設けられている。まず吸収性コア8の領域に対応するバックシート6側には第1粘着層としての3つの粘着層38、40、42が吸収性コア8の長手方向に沿って間隔をおいて設けられている。これらの粘着層38、40、42は生理用ナプキン2を下着の股部領域内面に固定する為に用いられる。これらの粘着層38、40、42は生理用ナプキン2の長手方向に沿って連続した一つの粘着層であってもよい。その場合には後述する保護シートは連続した一つの粘着層を保護できる大きさに形成される。またフラップ10の領域に対応するバックシート6側には第2粘着層としての粘着層44が設けられている。この粘着層44はフラップ10が下着の外面に折り返された時に、フラップ10を下着外面に固定するために用いられる。このような粘着層としては、米国オハイオ州コロンブス所在のセンチュリー アドヘッシブ コープから販売されている「Century Adhesive A−305−IV」が好適に使用され得る。
【0017】
生理用ナプキン2は個々の生理用ナプキン単位となるように包装フィルム20によって包装される。包装フィルム20の上端縁26のほぼ幅方向中央部には、包装フィルム20の包装をとく時に使用される引き剥がしテープ34が取付けられている。包装フィルム20は図2に示すごとく、生理用ナプキン2の長手方向に沿って延在する長方形状をしている。さらに図3に示すごとく、包装フィルム20の両側縁22は、フラップ10が折り畳まれた状態においてフラップ10の折畳み部24よりさらに横方向外側に延出している。一方包装フィルム20の図2における上端縁26は生理用ナプキン2の端縁32を越えてさらに外側に延出している。包装フィルム20の図2における下端縁28は、図示の実施例においては生理用ナプキン2の端縁33とほぼ一致する長さである。このような包装フィルム20に好適に使用される材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等の材料が上げられる。また包装体としては、包装フィルムにかえて後述する保護シートと同材料を用いることも可能である。
【0018】
図2の実施の形態では、包装フィルム20の上端縁26は生理用ナプキン2の端縁32を越えて外側に延出している。しかしながら、包装フィルム20の上端縁26は生理用ナプキン2の端縁32より短く形成されていてもよい。また下端縁28は生理用ナプキン2の端縁33を越えて外側に延出していてもよい。あるいは生理用ナプキン2が包装フィルム20によって包装された時に、包装フィルム20の上端縁26と下端縁28とによって生理用ナプキン2が外部に露出しないように包装される限り、包装フィルム20の下端縁28は生理用ナプキン2の端縁33より短くてもよい。つまり生理用ナプキン2が包装されたときに生理用ナプキン2が外部に露出しない用に配慮される限り、上端縁26と下端縁28との延出幅は適宜選択が可能である。
【0019】
包装フィルム20の内面側つまり生理用ナプキン2と接する側には、生理用ナプキン2のバックシート側にもうけられた各粘着層38、40、42、44を保護するための保護シートが取付けられている。
【0020】
保護シート46と48は、粘着層38、42に対応する形態でそれぞれ包装フィルム20の内面に取り付けられている。保護シート46、48は、各粘着層38、42を十分保護できるだけの大きさを有しており、図2に示す如く長方形状をしている。それぞれの保護シート46、48は、生理用ナプキン2の長手方向に沿って延びる2本の接着剤線52によって包装フィルム20に固定されている。2本の接着剤線52にかえて、接着剤線を一本または3本以上にすることもできる。保護シート46、48が生理用ナプキン2の粘着層38、42に面する側は、シリコーン等の離型剤によって処理を施されているのが好ましい。保護シート46、48に好適に使用される材料としては、通常の紙材料でよく、米国所在のAkrosil社製の「MGA Silox C3R/0」を用いることができる。さらに前述した包装フィルムと同じ材料によって保護シートを形成することも可能である。これらの保護シート46、48は、後述する保護シート50と一体に連接されていてもよい。また、各粘着層38、42が対応する包装フィルム20の領域にシリコーン等の離型剤を施すことによって、保護シート38、42を削除することもできる。さらに各粘着層38、42の両方またはその一方を省略することができ、これらの両方または一方がが省略された場合には保護シート46、48もそれに対応して省略することができる。
【0021】
保護シート50は、粘着層40、44に対応する形態で包装フィルム20の内面に取付けられている。保護シート50は図2に示すごとくその全体形状が略円弧帯状をしている。さらに詳細に説明をすると、保護シート50は、生理用ナプキン2の長手方向と同方向に延びる一対の側縁53と、この一対の側縁を接続している一対の端縁54、56とによって規定されている。端縁54は、図2に示すように、生理用ナプキン2の横方向に対して傾斜した円弧部分57と、円弧部分57の両側に位置する直線端部59とからなっている。端縁56もまた円弧部分61と、円弧部分61の両側に位置する直線端部63からなっている。各円弧部分57と61とは生理用ナプキン2の長手方向において同方向に向けて湾曲しかつ一定間隔離間しており、これらによって挟まれた領域が保護シート50の円弧形状をした主体部分65をなす。また各直線端部59と63も互いに一定間隔離間しており、これらによって挟まれた領域が保護シート50の垂直突出片60、62をなす。直線端部59が生理用ナプキン2の横方向に対して平行な方向となるように配置されていることと関連して、垂直突出片60、62は生理用ナプキン2の長手方向に対して主体部分65から垂直に突出している。本実施例では左右の直線端部59、59および63、63は異なる長さにされているが、これに限定されず、左右の直線端部が同じ長さとなるように構成されていてもよい。
【0022】
保護シート50の一方側の端縁54における円弧部分57は、生理用ナプキン2を包装フィルム20から引き剥がす際に抵抗を減少させる。この円弧部分57は、生理用ナプキンの長手方向中心線Xを対称に図2においてその左右に傾斜部を有している。円弧部分57における傾斜部は、傾斜部の始点69と終点71とこれらの2点を接続する傾斜線75とで規定される。図2の実施の形態では、始点69は生理用ナプキン2の長手方向中心線X上に位置している。傾斜線75は、始点69を通る横方向線73に対して、終点71側が横方向線から離れる方向に傾斜している。言い換えれば、傾斜線75は、始点69を通る横方向線73に対して、終点71側が粘着層44に近付く方向に傾斜している。さらにこの傾斜線75は、始点69を通る横方向線73に対して、終点71側が、生理用ナプキン2が包装フィルム20から引き剥がされる方向Z(図1および図2参照)と同方向に向くように傾斜している。傾斜線75は、保護シート50の端縁54が少なくともフラップ10の折畳み部24と交差する箇所に対応して設けられているのが好ましい。このような傾斜部を有する円弧部分57は、後述するように、円弧部分57の作用によって生理用ナプキンの引き剥がし時の抵抗を減少することができる。また保護シート50の一方側の端縁54における直線端部59は、傾斜線75の終点71から外方向に向けて側縁53まで延びている。
【0023】
図2の実施の形態では、傾斜線75を円弧の一部によって構成したが、これに限定されず、端縁54の一部を傾斜した直線によって構成してもよい。保護シート50の他方の端縁56は、端縁54と同型状に形成されていてもよい。しかしながらこれに限定されず、例えば、端縁56は円弧部分61を有していない、生理用ナプキンの横方向に延びる直線状であってもよい。
【0024】
保護シート50の大きさは、生理用ナプキン2の大きさ、あるいは包装フィルム20の大きさによって適宜選択することが可能である。保護シート50の大きさは、必須ではないが、次のように設定されているのが好ましい。つまり、生理用ナプキン2の長手方向と同方向における保護シート50の長さSは、後述する生理用ナプキン2の3つ折り用の3分割線66、68間の長さTよりも短く設定されているのが好ましい。生理用ナプキン2の横方向における保護シート50の幅Pは、フラップ10の裏面に設けられた粘着層44の外側両側間の幅R以上であり、さらに好ましくは生理用ナプキン2におけるフラップ10の折畳み部24間の幅Qの2倍以上の幅を有するのが好ましい。保護シート50の長さSが前記のように設定されていると、生理用ナプキン2が3つ折りされて包装フィルム20に包装された時に、保護シート50が折り畳まれることがない。従って通常、紙で形成された保護シート50を折り畳む必要がなく生理用ナプキンの折畳みが円滑に行える。保護シート50の幅Pが前記のように設定されていると、保護シート50が確実にフラップ10に設けられた粘着層44を保護することができ、さらに、保護シート50が後述するように折り畳まれた時に保護シート50の垂直突出片60と62とを互いに接続状態に保持することが可能となる(図3参照)。傾斜部を有する保護シート50は、その両側縁に垂直突出片60、62が設けられていることによって、保護シート50の幅Pを十分に確保できる一方で、長さSを短く抑えることにも役立つ。
【0025】
保護シート50は、生理用ナプキン2の長手方向に沿って延びる2本の接着剤線52によって包装フィルム20に固定されている。2本の接着剤線52にかえて、接着剤線を一本または3本以上にすることもできる。保護シート50は、保護シート50を長手方向にほぼ2分割する中心線が生理用ナプキン2の長手方向中心線Xと一致するように包装フィルム20に固定される。この接着剤線52は、生理用ナプキン2の横方向においてフラップ10の折畳み部24より内側に位置している。接着剤線52より外側の保護シート50の部分は包装フィルム20に対して移動自由にされている。保護シート50もまた、生理用ナプキン2の粘着層40、44に面する側はシリコーン等の離型剤によって処理を施されている。生理用ナプキン2の裏面に設けられた粘着層40は省略することができ、この粘着層が省略された場合には前述した離型剤による処理を粘着層44に対応する部分にのみ施すこともできる。保護シート50に好適に使用される材料としては、通常の紙材料でよく、米国所在のAkrosil社製の「MGA SiloxC3R/0」を用いることができる。さらに前述した包装フィルムと同じ材料によって保護シートを形成することも可能である。
【0026】
上記した生理用ナプキン2、包装フィルム20、保護シート50は以下の順番で組み立てられる。
【0027】
まず、生理用ナプキン2が製品状態に組み立てられる。その後、生理用ナプキン2に保護シート46、48が取付けられ、さらに保護シート50が取付けられる。そして、フラップ10が折畳まれた後、包装フィルム20が生理用ナプキン2に取付けられる。最後に、生理用ナプキン2は3つ折りされて個包装された生理用ナプキンが完成する。
【0028】
より詳細に説明をする。保護シート46には、それに対応する粘着層38が塗布される。この粘着層を有する保護シート46は、製品に適用される長さに切断されたのちに、先行する切断後の保護シート46と後行する保護シート46との間に一定間隔を付与される。これによって、保護シート46が連続して搬送されてくる生理用ナプキン2の適切な位置に取付けられるとともに、保護シート46の粘着層38が塗布された面が生理用ナプキン2のバックシート側に向けて取付けられる。同様にして、保護シート48も生理用ナプキン2のバックシート6側に取付けられる。
【0029】
次に保護シート50も同様に、各粘着層40、44と後述する接着剤64を塗布される。そして、製品に適用される長さに切断された後に、先行する切断後の保護シート50と後行する保護シート50との間に一定間隔を付与される。これによって、保護シート50が連続して搬送されてくる生理用ナプキン2の適切な位置に取付けられるとともに、保護シート50の粘着層40、44が塗布された面が生理用ナプキン2のバックシート側に向けて取付けられる。
【0030】
各保護シート46、48、50の生理用ナプキン2に対向する面にはシリコーン等の離型剤が塗布されているので、粘着層各保護シート46、48、50が生理用ナプキン2に取付けられると、実質的に生理用ナプキン2に転写される。各保護シート46、48、50が生理用ナプキン2から取り除かれたときには、各粘着層は生理用ナプキン2の粘着層として機能する。
【0031】
次に、各保護シート46、48、50が取付けられた生理用ナプキン2は、そのフラップ10がフラップ折畳み部24で吸収性コア8の両側縁に沿ってトップシート4側に折り返される。フラップ10がトップシート4側へ折り返されると同時に、折畳み部24から横方向外側に突出する保護シート50の自由端もトップシート4側に折り返される。自由端はフラップ10がトップシート4側へ折り返された後にそれに続いて、トップシート4側へ折り返されるようにしてもよい。そして保護シート50の垂直突出片60、62とは、接着剤64によって互いに固定される。これによって図3および図4に示すように、フラップ10は生理用ナプキン2のトップシート4側に折り重ねられ、さらにその上に保護シート50を折り重ねられて固定されている。
【0032】
その後、各保護シート46、48、50の接着剤線52に対応する位置に接着剤が塗布された包装フィルム20が、生理用ナプキン2のバックシート6側に取付けられた各保護シート46、48、50にさらに取付けられる。そして図3に示すごとく、生理用ナプキン2は、包装フィルム20と共にそれを長手方向に沿ってほぼ3分割する線66、68に沿って3つ折りされる。まず図3において、3分割された下部分74が中心部分72に重なるように折り畳まれ、そしてテープ34が取付けられた上部分70がさらに中心部分72に重なるように折り畳まれる。テープ34は、生理用ナプキン2の全ての折畳みが終了した段階で取付けられてもよいし、予め取付けられていてもよい。このように折り畳まれた生理用ナプキン2は包装フィルム20の両側縁に沿って熱融着、圧着、熱融着と圧着との組み合わせ、あるいは接着剤による接着等の適宜の手段によって固定される(図5参照)。以上で生理用ナプキン2の個包装が終了する。
【0033】
上の実施の形態においては、保護シート50の折畳み部80は、上記3つ折りされた中心部分72の領域においてのみ延在しているのが好ましい(図3参照)。このようにすれば、折畳み部80が折り線66あるいは68を越えて延在することがなく、折畳み部80に折り目がつかない。このようにすることで、後述する保護シート50の端縁54による案内作用が阻害されることがない。
【0034】
接着剤64は、図2から図4に示すように、保護シート50の一方の垂直突出片60と他方の垂直突出片62とを接続して固定する。接着剤64は図2および図3に示すように、一方の垂直突出片60の長手方向における略中央部に設けられている。しかしながら接着剤64の位置はこれに限定されるものではない。接着剤64は、各垂直突出片60と62の長手方向において傾斜部を有する端縁54から最もはなれた位置73とすることもできる。この接着剤64は各垂直突出片60と62の接続固定が容易に解かれるように、比較的接着力の弱い接着剤を用いるようにしてもよい。さらに接着剤64は省略されてもよい。
【0035】
上述した形状の保護シート50は以下のような点で優れている。保護シート50の垂直端部59、63が存在することによって、後述する保護シート50の切断プロセスが保護シート50の経路変化にうまく対応することができる。垂直端部59、63がない場合には、保護シート50が正常な経路から脱落したときに、たとえばそれが仮に数ミリであったとしても、カッターは保護シート50の両端部を異なったタイミングで切断し、その結果保護シート50の形状は対称ではなくなってしまう。垂直端部59、63が存在することによって、保護シート50の両端縁が常に同じタイミングで切断され、かつより一定の形状になるように、プロセスが保護シート50の経路変化にうまく対応する。このことは、カットアンドスリップ(cut and slip)と言う技術が使用されるような切断プロセスにおいて特に重要である。
【0036】
図7を参照して、カットアンドプロセスによる保護シート50を作る切断プロセスを説明する。
切断前の保護シート50は矢印の方向に搬送され、その後カッター101によって保護シート50は端縁54の形状に切断される。通常カッター101は、筒状の回転するロール(図示せず)上に設けられている。そして、ロールが回転するのにしたがって、カッター101が保護シート50を切断する。図示の実施の形態では、カッター101は保護シート50の傾斜部の始点69(図2参照)から切断を始めて、カッター101が取付けられたロールが回転するにつれてさらに切断され、最後に直線端部59を切断して終わる。切断後の保護シート50は搬送ロール(図示せず)上に吸引されて、切断前の保護シート50がカッター101に供給される速度より速い速度で搬送される。これによって、先行する保護シート50と後行する保護シート50との間に一定間隔が付与される。
【0037】
このようなプロセスにおいて、通常、保護シート50はカッター101に対して決められた位置に供給される(図7に実線で示す位置)。しかしながら、保護シート50が供給される時に保護シート50が搬送方向と垂直な方向に位置ずれすることがある(図7に2点鎖線で例示した位置)。保護シート50に対するカッター101の位置が相対的にずれたとしてもカッター101が直線カッター部103を有しているので、保護シート50には常に直線端部59が与えられる。従って、保護シート50の傾斜部を形成する円弧部分57の幅は影響を受けない。このように構成されることによって、保護シート50の垂直突出片60、62がトップシート4上で固定された時に両垂直突出片60、62が確実に重なり合うことが保証される。さらに重要なことに、垂直端部を持たない保護シートは、その両端縁が異なるタイミングで切断される可能性があるということである。保護シート50の一端側が他端側より先に切断されると、切断前の保護シート50よりも速く回転している搬送ロールによって、保護シート50の一端が他端に先立って加速されてしまう。この結果、保護シート50が破れたり、蛇行することがある。本発明における保護シート50の両端縁65、67(図7参照)は、垂直端部59、63が存在することによって常に同じタイミングで切断される。従って、保護シート50が破れたり、蛇行することがない。また、保護シート50の端縁56が切断される以前には、カッター101を通り過ぎた未だ切り離されていない保護シート50の部分が間隔付与のために速い速度で引っ張られた状態となっている。本実施の形態の保護シート50では、端縁56の両側に直線端部63が与えられ、これらが同時にカッター101から離れるので、保護シート50の片側だけが先にカッター101から離れて、他側が急に引っ張られるようなことがない。従って、保護シート50が破れたり、切断後の保護シート50が蛇行したりすることがない。
【0038】
このように構成された生理用ナプキン2を包装フィルム20から取り出す時には、次のようにする。図5に示す矢印76で示す方向に、テープ34を引張りながら包装フィルム20の両側縁22に沿った固着部を引き剥がすことによって、上部分70を開く。その後下部分74を中心部分72から開いて図3に示す状態とする。次に図3における生理用ナプキン2の上端部32と包装フィルム20とを、図3の紙面方向に互いに分離する。まず生理用ナプキン本体裏面の粘着層38と保護シート46との固定を解除する。分離の初期段階においては、生理用ナプキン2が包装フィルム20から持ち上げられても、保護シート50の垂直突出片60、62を互いに固定している接着剤64のため、突出片60、62がすぐに固定をとかれることはない。生理用ナプキン2がさらに包装フィルム20から離されると、保護シート50が生理用ナプキン2によって持ち上げられる(図6参照)。この時に、円弧状に傾斜している保護シート50の端縁54が上方に分離される生理用ナプキン2を案内できるので、保護シート50が破れたりすることがない。その後接着剤64による固定が解かれ、さらに生理用ナプキン2を分離していくにつれ、フラップ10の粘着層44と保護シート50との固定が解かれ、最後に粘着層42と保護シート52との固定が解かれる。これで、生理用ナプキン2の包装フィルム20からの分離が完了する。
【0039】
以上本発明の一実施の形態に基づいて説明をしたが、本発明はその主旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の保護シートが適用された生理用ナプキンの実施の形態を示す斜視図。
【図2】図1から生理用ナプキンを取り除いた状態を示す上面図。
【図3】図2に生理用ナプキンを取付け保護シートを折り畳んだ状態を示す上面図。
【図4】図3のIVーIV線に沿った断面図。
【図5】図1の生理用ナプキンを包装した状態を示す斜視図。
【図6】図1の生理用ナプキンを包装体から取り外すときの状態を示す側面図。
【図7】本発明の保護シートを製造する過程を示す概略図。
【符号の説明】
2 生理用ナプキン
4 トップシート
6 バックシート
8 吸収性コア
38、40、42、44 粘着層
50 保護シート
53 保護シートの側縁
54、56 保護シートの端縁
59、63 直線端部
69 傾斜始点
71 傾斜終点
75 傾斜線
Claims (6)
- 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、両シート間に配設された吸収性コアとからなる生理用ナプキンの長手方向両側縁に位置する粘着層を保護するための保護シートであって、保護シートは、生理用ナプキンの長手方向と同方向に延びる一対の側縁と、一対の側縁を接続する第1端縁と第2端縁とからなる一対の端縁とを有し、
少なくとも第1端縁は、前記両側縁に挟まれた中間部分の少なくとも一部に、生理用ナプキンの横方向に対して傾斜した傾斜部と、前記両側縁に接する前記第1端縁の両側に、生理用ナプキンの横方向に延びる直線端部を有することを特徴とする生理用ナプキンの粘着層の保護シート。 - 前記傾斜部は、前記第1端縁上に位置する傾斜始点と、傾斜始点よりも生理用ナプキンの横方向外側に位置する傾斜終点とを有し、傾斜終点は傾斜始点を通る生理用ナプキンの横方向線に対してこれから離れる方向に位置することを特徴とする請求項1記載の生理用ナプキンの粘着層の保護シート。
- 前記生理用ナプキンは前記保護シートに対して所定方向に移動されることによって取り除かれ、前記傾斜終点は前記傾斜始点を通る生理用ナプキンの横方向線から前記所定方向に離れる方向に位置することを特徴とする請求項2記載の生理用ナプキンの粘着層の保護シート。
- 前記生理用ナプキンは前記傾斜始点を通る生理用ナプキンの横方向線によって2つの領域に分割され、前記粘着層は分割された領域のいずれか一方側に位置し、前記傾斜終点は前記粘着層が位置する領域に配置されていることを特徴とする請求項3記載の生理用ナプキンの粘着層の保護シート。
- 前記直線端部は、前記傾斜終点から生理用ナプキンの横方向外側に延びることを特徴とする請求項4記載の生理用ナプキンの粘着層の保護シート。
- 前記第2端縁は、前記第1端縁端縁と同型状であることを特徴とする請求項5記載の生理用ナプキンの粘着層の保護シート。
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