JP3815857B2 - スピンドルモータ用ステータ及びこれを備えたスピンドルモータ - Google Patents

スピンドルモータ用ステータ及びこれを備えたスピンドルモータ Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばフロッピーデイスク(FD)等のデイスク型記録媒体を駆動するためのスピンドルモータに関し、より詳細には特に薄型化によって軽量小型化を図ったスピンドルモータに使用するステータに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在種々の形態のスピンドルモータが種々のOA機器等に搭載され実用化されていることはよく知られているところである。特にFD等のデイスク型記録媒体を駆動し該記録媒体へ所定の情報を迅速に入力し、また、そこから所定の情報を迅速に引き出すために、スピンドルモータは不可欠の要素となっている。更に、最近のコンパクトタイプの機器、更には、携帯型機器の普遍化に伴い、該スピンドルモータの軽量小型化、更に、それに伴った薄型化が強く望まれている。
【0003】
このような目的を達成するために、今日、中心軸自体がロータと共に回転する軸回転型や中心軸自体は固定しておりその周囲をロータが回転する軸固定型、更にはロータがステータの外周側を回転するいわゆるアウターロータ型、ロータがステータの内周側を回転するいわゆるインナーロータ型等各種の特性を有する多くの種類のスピンドルモータが発表されている。更に、これらのスピンドルモータには、それら各種の特性を発揮するために多くの種類のステータが搭載されていることは当業者の承知しているところである。通常、スピンドルモータでは、ロータマグネットとステータとが半径方向又は軸線方向に所定の間隔を置いて配設され、両者間における磁気吸引及び反発を繰り返し回転駆動する。
【0004】
図9は、多くのスピンドルモータに搭載されている標準的なステータ1の概略図である。このステータ1は、例えば薄い珪素鋼板を打ち抜きこれを複数枚積層して鉄心コア2を形成し環状基部3の周辺から放射方向に伸び先端部に突極4を備えている複数の脚部5(図示の例では12個)にコイルを巻き付け磁界発生用コイル7を形成し、環状基部3の中心部に円形に打ち抜いた打ち抜き部6には図示していない軸受または軸受ホルダーを保持するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
今日のいくつかのスピンドルモータには、FD装置を最適作動状態に制御するためにインデックス信号の発信部が設けてある。このインデックス信号発信部としては、例えばロータ側に搭載されているインデックスマグネットと、これに対向してステータ側に配置され公知のフレキシブル回路基板(FPC)を介して制御手段に接続しているインデックスIC又はその他のセンサと、から構成されている。これにより該インデックスマグネットに対向するインデックスIC等が、FDを搭載しているロータの一回転毎にインデックスマグネットの磁気を感知してインデックス信号を出力するのである。
【0006】
このインデックスマグネットは、ロータの半径方向外周部分に配置される形態のもの、ロータの半径方向内周部分に配置される形態のもの、等がある。前者においては、センサはステータの半径方向外周位置又はその付近に配置されることになり、該発信部の取り付けが容易だが、スピンドルモータの外径寸法が大きくなるという課題がある。一方、後者においては、センサはステータの半径方向内周位置又はその付近に配置されることになり、スペース上の問題からステータの中心部の面上にセンサが設置されることになりその結果スピンドルモータの軸線方向及び径方向寸法が大きくなったり、スペース確保のためにコイル巻数の削減のために回転特性の低下を招くという問題がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、スピンドルモータの半径方向の寸法及び軸線方向の寸法を共に増大させること無く、また、モータの性能低下を招くことなく適切にインデックス信号の発信部を設けることができるスピンドルモータ用ステータ及びこれを備えたスピンドルモータを提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項に記載の本発明のスピンドルモータは、ベースプレートとステータとの間にFPCが配置され、インデックス信号発信部をステータの内方と中心軸との間に配置されてなるスピンドルモータにおいて、該ステータは、鉄心コアを形成する薄片が2つの異なる形状を有しており、一方の薄片が、環状基部とそこから半径方向に向かって伸びる複数の脚部と各脚部の先端部に設けてある突極部と直径D1を有する第1開口部を有し、他方の薄片が、環状基部とそこから半径方向に伸びる複数の脚部と各脚部の先端部に設けてある突極と直径D1よりも小さい直径D2を有する第2中心開口を有し、該他方の薄片の第2中心開口の一部が直径D1まで切り取られており、これにより一方の薄片の積層に他方の薄片の積層を重ね合わせることで、環状基部の内周部分には第1中心開口から内方に突出する段部と、該段部の一部に段部の上面と鉄心コアの底面とを貫通する空隙を有し、該FPCの一部に設けられた屈曲自在部分が、該鉄心コアの下面から該空隙部を通って該段部と同一平面に固定され、この段部上に該インデックス信号発信部を備えていることを特徴とする。なお、この空隙部は、段部の一部に切欠部を設け、この切欠部に所定の間隙が残る程の大きさのスペーサを充填することで形成したり、或いは、段部の一部を貫通させることで形成できる。
【0017】
このようにすれば、インデックス信号発信部をスピンドルモータのステータの環状基部内に配置できるので、ステータの外径を大きくすることがなくコンパクトにそのインデックス信号発信部を有するスピンドルモータが達成できる。
【0018】
請求項に記載の本発明のスピンドルモータは、ベースプレートとステータとの間にFPCが配置され、インデックス信号発信部をステータの環状基部内に有するスピンドルモータにおいて、該ステータは、励磁部分が環状基部とそこから半径方向に向かって伸びている複数の脚部と各脚部の先端部に設けてある突極とを有するとを有する珪素鋼板により形成した薄片を積層して構成した鉄心コアの該脚部へコイルを巻付けることにより構成され、装着部分が該薄片の環状基部の内周部に嵌め込まれ所定の貫通孔を備えている樹脂により構成されており、該FPCの一部が、該装着部分の下面に配置され該貫通孔内に、該FPCに電気的接続されるインデックス信号発信部又はコイル接続部が接続されるように配置されている、ことを特徴とする。
【0019】
このようにすれば、インデックス信号発信部をスピンドルモータのステータの環状基部内に配置することでできる空間によるステータ自体の剛性の低下を樹脂により抑制しつつ、ステータの外径を大きくすることがなくコンパクトにそのインデックス信号発信部が配置されたスピンドルモータが達成できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は本件発明の第1の実施例であるステータを具備したFD用スピンドルモータ10の断面図である。このスピンドルモータ10の基本構成は、公知の軸回転アウターロータ型スピンドルモータの基本構成と類似している。即ち、概括的には、ベースプレート11と、該ベースプレート11に対して回転する中心軸12と、該中心軸12に取り付けられた軸受13と、前記中心軸12を該軸受13を介しベースプレート11に対して回転可能に支持している軸受ホルダー14であって外周部に該軸受ホルダー14をベースプレート11に対して固定するための取り付け部15を有している軸受ホルダー14と、図2及び3において詳述するステータ16と、前記中心軸12と一緒に回転するため該中心軸に固着されており駆動されるべきFDを保持しているロータ17と、前記ステータ16の外周に対向する位置において該ロータ17に対して取り付けてあるロータマグネット18と、を有しており、前記ベースプレート11とステータ16との間には図4において詳述するフレキシブル回路基板(FPC)19が介在し、前記ベースプレート11とステータ16との間の電気的な絶縁を達成している。なお、このFPC19を介してステータ16への電流供給を行う。
【0021】
このスピンドルモータ10に使用されているステータ16は、図2に示すように例えば所定厚みの珪素鋼板を概ね同一形状に打ち抜いた薄片22を複数枚積層して形成した鉄心コア23と、該鉄心コア23を励磁するコイル31とにより構成されており、より具体的には、周辺の励磁部分と、中心の装着部分と、により形成されている。各薄片22は、概括的には、励磁部分を構成する、環状基部24と、該環状基部24の周辺から半径方向外方に放射状に伸びている脚部25と、該脚部25の先端部に一体的に円周方向に広がる突極26と、を有し、前記環状基部24の中心部には装着部分を構成する円形に打ち抜かれた中心開口を有している。
【0022】
より詳細には、このコア23は、環状基部24の中心部の形状のみが異なる2種類の薄片から構成されている。第1の種類の薄片は、環状基部24の中心部に設けられている第1中心開口27の直径がD1であるが、第2の種類の薄片は、環状基部24の中心部に設けられている第2中心開口28の直径が前記D1よりも小さいD2を有しており、更に、その第2中心開口28の一部が前記寸法D1に対応する位置まで切り込まれている。このため、第1の薄片と第2の薄片とを積層したとき、図2に示すように、環状基部24の半径方向外周の形状は互いに一致しているが、環状基部24の半径方向内周には第1の薄片と第2の薄片との積層部分に段部29が形成され、更にこの段部29の一部に切欠部30を形成したような形状となっている。即ち、第2薄片の中心開口が、第1薄片の中心開口より内方へ突出することにより段部29が形成され、更に、該第2薄片の中心開口の一部が前記寸法D1に対応する位置まで切り込まれていることによりその部分に切欠部30が形成されているのである。この切欠部30の切欠長さは、後述のFPC19のランド部41が通過できる長さを有している。こうして図2に示すような形態に積層した第1の薄片及び第2の薄片の脚部25を一緒にワイヤで巻き付け磁界発生用コイル31を形成することによりステータ16が構成されている。図3は、前記鉄心コア23の平面図を示している。
【0023】
ステータ16がスピンドルモータ10に組つけられるとき、該ステータ16の突極26が、前記ロータマグネット18に所定の間隔を置いて対置し、かつ第2中心開口28が前記軸受ホルダー14の外周の取り付け部15へ密嵌して該軸受ホルダー14及びステータ16を適性位置へ確実に保持するようことが出来るようになっている。このため、好ましくは、前記ステータ16の段部29の厚み寸法は実質的に軸受ホルダー14の取り付け部15の厚みに等しくなっている。
【0024】
前記ベースプレート11とステータ16との間に配置されるFPC19は、例えば図4に示すような形状を有している。即ち概ね円形部分35と直線部分36とから成るラケット状の電気的に非導体である可撓性のシート37と、該シート上に所定のプリント印刷された回路38と、により構成されている。円形部分35の中央部には、前記前記ステータ16の第2中心開口28又は軸受ホルダー14の取り付け部15の外周直径に実質的に等しい直径D2の開口39が打ち抜かれている。またこの開口39の周囲には半径方向に伸びている概ね一定寸法の長溝40が複数個設けてある。これらの長溝40にはステータ16のコイル31が収容される。従って、ステータ16の脚部25の数と長溝40は同数である。長溝40は、ベースプレート11を貫通してもよいし、プレス又は切削により窪ませてもよい。該FPC19の互いに隣接する一対の長溝40a,40bの半径方向内方部分は前記開口39まで連通している。更に、これらの長溝40a,40bとの間に画定される可撓性シート37の部分、即ちランド部41は、前記中央開口39の内方まで伸びており、その部分及びそこにプリントされた回路は、その他の円形部分35から独立して自由に屈曲できる。このランド部41には、後述するインデックスICの接点が取り付けられる回路の端子が設けてある。
【0025】
本件発明において、ベースプレート11とステータ16との間にFPC19を装着する場合の手順の一例に付いて述べる。初めに軸受13及び軸受ホルダー14を介してベースプレート11に中心軸12を配置する。該ベースプレート11上にFPC19を置き、該FPC19の中央開口39を前記軸受ホルダー14の取り付け部15へ嵌め込む。この時、前記FPC19の中央開口39の周囲に設けた複数の長溝40と同様の形状に予めベースプレート11に設けた長溝20に対して前記FPC19の長溝40が整合するような状態に該FPC19を配置する。その後、ベースプレート11上に配置した該FPC19の上にステータ16を配置する。このとき該ステータ16の各コイル31がFPC19の各長溝40及びベースプレート11の長溝20内に収容されるようにすると共に、該FPC19の円形部分35に設けたランド部41がステータ16の中心開口部の切欠部30の位置に配置されるようにする。また、ベースプレート11の長溝20を介して埃等が該スピンドルモータ10内へ入り込むことを防止するため、該ベースプレート11の下面には銘板シール21が張り付けてある。
【0026】
次いで該切欠部30の位置に配置された該ランド部41を該円形部分35に対して概ね垂直上方に前記第1中心開口27の壁に沿って立ち上げる。次いで該切欠部30にスペーサ42(図1参照)を嵌め込み、該ランド部41を該スペーサ42とステータ16の第1中心開口27との間に立ち上げる。
【0027】
ここでスペーサ42は前記切欠部30の円周方向において嵌合するような円周方向寸法、高さ寸法及び形状を有しており、恰も前記段部29の一部を切り欠いて形成したようなアーチ型のブロック形状を有している。即ち該スペーサ42の高さは前記第2中心開口28の厚み寸法又は前記軸受ホルダー14の取り付け部15の厚み寸法(軸線方向寸法)に等しくなるように成形されている。このスペーサ42は、その内周が軸受ホルダー14の取り付け部15に密嵌するが外周がステータ16の第1中心開口27部分に接することがなく、該第1中心開口27部分との間に前記ランド部41が伸長できるような間隔を残すような寸法に形成されている。このスペーサ42は、ステータ16と同様の材料で形成されることも出来るし、樹脂材料で形成されることも出来る。
【0028】
図1に示すようにスペーサ42と第1中心開口27部分との間の空隙43を上方に立ち上がった前記ランド部41は次いで該スペーサ42の上面に沿って中心方向に屈曲される。このときスペーサ42の上面と軸受ホルダー14の取り付け部15の上面とが実質的に同一平面を構成しておりかつ該ランド部41の先端部が図4に示すように、可撓性シート37の円形部分35に設けた開口39に食い込むほどの長さを有しているので、該ランド部41の先端部は図1に示すように直接軸受ホルダー14の取り付け部15の上面へ至るものであり、該先端部はその位置へ固定される。FPC19のその他の部分は図1から明らかなように、ステータ16によって上方から保持されるので、所定位置へ安定した状態で保持される。
【0029】
スペーサ42の上面に位置したランド部41の回路端子に対して所定のインデックスIC44を配置しそこへ半田によって固定する。次いで該インデックスIC44に対向する軸方向の位置にインデックスマグネット45を固定したロータ17を中心軸12に対して装着する。このロータ17にはFDを適切に回転するため、吸着マグネット32、駆動ピン33が取り付けてある。このようにして、インデックス信号発信部及びこの付属部分であるインデックスIC44とランド部41は、ステータ16の環状基部24の内側から外側へ空隙43を通して配置することができる。
【0030】
もし該ランド部41の先端部が図4に示すような可撓性シート37の円形部分35に設けた開口39に食い込むほどの長さを有しておらず、またもし図1に示すようなスペーサ42を使用しない場合、即ち、図5に示すように、インデックスICを図2に示すステータ16の切欠部30内に配置するような場合には、該ランド部41の先端部は軸受ホルダー14の取り付け部15の外周側面へ接するようになる。そして当業者に明らかなように、通常、インデックスICをランド部41の接点に半田接続するためには、該半田の溶融流れを見越してその前後左右に少なくとも0.5mm以上の間隔を設ける必要がある。このため、図5においてインデックスICを半田によってFPCへ溶着固定するためには、該インデックスICと軸受ホルダー14の取り付け部15の外周側面との間、及び該インデックスICとステータの第1中心開口27との間に、少なくとも0.5mm以上の間隔tを設ける必要があります。そのため軸受ホルダー14の取り付け部15の半径方向寸法だけステータ16の第1中心開口27の位置を半径方向外方に広げなけらばならない。このことは、スピンドルモータの小型化に逆行することであり、更にはステータ16のコイル巻数の減少となりスピンドルモータの性能低化を引き起こします。しかしながら、図1に示すように、FPC19の接点位置をスペーサ42の上面位置にくるように配置することにより、該軸受ホルダー14の取り付け部15の半径方向寸法が直接半田の溶融流れ幅を形成することになり、スピンドルモータの小型化を容易に達成出来、更にはステータ16のコイル巻数の減少によるスピンドルモータの性能劣化を防止出来る。
【0031】
図6は別の実施例を示すステータの鉄心コア50の一部の破断斜視図である。この実施例が図2に示すステータの鉄心コア23と異なる点は、この実施例の鉄心コア50では段部51に予めFPC19のランド部が貫通する空隙52を形成してあることである。換言すると、図2の実施例において切欠部30にスペーサ42を予め固定配置したと同様のものである。他の構成は先の実施例と同様である。この実施例ではスペーサを後で取り付け固定するという作業が不要となる利点がある。
【0032】
図7は別のスピンドルモータの実施例を示す図1と同様の図である。このスピンドルモータ60は軸固定型スピンドルモータである。概括的には、このスピンドルモータ60は、ベースプレート61と、該ベースプレート61に対して固定されている中心軸62と、該中心軸62の上方部分に取り付けられた軸受63と、該軸受63を保持している軸受ホルダー64と、該軸受ホルダー64の外周部に取り付けてありFDと共に回転するロータ65と、図8において後述するステータ66と、該ステータ66に対置する位置において該ロータ65に対して取り付けてあるロータマグネット67と、を有しており、前記ベースプレート61とステータ66との間には前述の実施例と同様にFPC68が介在し両者の間の電気的な絶縁を達成している。
【0033】
ここでスピンドルモータ60のステータ66は、図8に示すように、第1の実施例の鉄心コア23に相当する周辺部の励磁部分70と中心部の装着部分71と、この励磁部分70を励磁するコイル79とにより構成されている。
【0034】
励磁部分70は、第1の実施例の場合と同様に、例えば所定厚みの珪素鋼板を概ね同一形状に打ち抜いた薄片を複数枚積層して形成した鉄心コアの脚部に励磁コイルを巻き付けることにより構成されている。この実施例では、各薄片は、環状基部と、該環状基部の周辺から半径方向外方に放射状に伸びている脚部と、該脚部の先端部に一体的に円周方向に広がる突極と、を有し、かつ前記環状基部の中心部は円形に打ち抜かれた中心開口を有しているが、概括的には全ての薄片がほぼ同様の形状を有しており、各薄片を積層したとき図2に示すような段部が中心開口部に形成されることはない。
【0035】
鉄心コアを積層形成した後、該鉄心コアの中心開口部には例えば合成樹脂により装着部分71が一体成形される。励磁部分70の中心開口部に密嵌されているこの装着部分71は、例えば合成樹脂により一体成形されている短い円柱形状をなしており、中心部には軸62を受け入れる中心開口72が設けてあり、該中心開口72の周囲には所定の大きさの扇形断面を有する貫通孔73、74、75が複数個設けてある。図示の例では貫通孔が3個示してあり、更に貫通孔73が他の貫通孔74、75よりも大きく示しているが、これに限定されるものではない。この円柱形状を有している装着部分71は、更に、その上下の面から半径方向外方に僅かに広がっているフランジ部分76、77が設けてあり、これらのフランジ部分は図7に示すように前記積層した鉄心コアの中心開口部において該鉄心コアをそれらの上下位置から押圧保持している。これらのフランジ部分76、77には例えば3個の突縁78が等間隔に設けてあり、これらの突縁78には孔が形成されている。これらの孔は、前記励磁部分70の環状基部に予め形成してある図示していない穴に整合する。これらの突縁78に設けた孔を介してそこに整合している前記励磁部分70の環状基部に形成した穴に樹脂を浸透させることにより、前記フランジ部分76、77の挟持作用と共に、該装着部分71と励磁部分70との相互の締め付け状態を確実なものとし、これにより装着部分71と励磁部分70とを実質的に一体化した一体物として構成出来るのである。
【0036】
前述のように、ベースプレート61とステータ66との間にはFPC68が配置されている。このFPC68は、図4に示すと同様の構成を有するものであるが、前述のFPC19のようにランド部41が不要で、また該ランド部41が中央の開口39に食い込むような長さ寸法を有することも不要である。
【0037】
この実施例において、スピンドルモータ60を組み立てる際には、先に図4のFPC19の長溝40に関して述べたように、予めステータ66のコイル部分が受け入れられるように放射方向に伸びる複数の長溝69を設けたベースプレート61を用意する。このベースプレート61の裏面には該長溝69を介してスピンドルモータ60内に埃等の異物が入り込まないように適当な銘板シール79が張り付けてある。このベースプレート61の上面にはFPC68が配置される。このときFPC68の中央部の開口(図4の開口39参照)を中心軸62に差し込み、更に該FPC68の長溝とベースプレート61の長溝69とが互いに整合するように配置する必要がある。次いでこのFPC68の上にステータ66を配置する。このときステータ66の樹脂製装着部分71の中心開口72を中心軸62に挿入すると共に、前記整合した長溝にステータのコイル部分が位置するようにし、また所定の貫通孔例えば貫通孔73がFPC68のインデックスIC用接点が設けてある位置に、更に別の貫通孔74がFPC68の励磁コイル用接点が設けてある位置に、それぞれ整合するように配置する。更に、該ステータ66の装着部分71の樹脂の一部は、図7に示すように、予め前記FPC68の中央開口付近の設けた孔86を介してベースプレート61の中央軸62の付近に設けた穴87内に融着され、これによりステータ66とベースプレート61との一体化を図っている。
【0038】
FPC68の上にステータ66を適切に設置した後、前記装着部分71の貫通孔73内に位置しているFPC68のインデックスIC用接点に対して所定のインデックスIC80を半田により固定する。更に別の貫通孔74内に位置しているFPC68の励磁コイル用接点81に所定の励磁コイルの1端を半田により固定する。ステータ66とFPC68との電気的な接続が完了した後、該中心軸62に対して軸受63を配置し、更に予め前記インデックスIC80に対向する位置に固定したインデックスマグネット82を有する軸受ホルダー64を軸受のアウタレースへ対して配置し、更にロータ65を組付ける。軸受63からのオイルミストの飛散を防止するため中心軸62の上端部にはブッシュ83を配置する。組付け手順は、例えばインデックスIC80を予めFPC68に半田固定しておく等上記の手順に限定されるものではないことは明らかである。
【0039】
この実施例において、鉄心コアを積層形成した後、該鉄心コアの中心開口部に合成樹脂により装着部分71を一体成形することにより以下のような利点が期待されるのである。
【0040】
ステータ66を構成している珪素鋼板は、一般にその加工寸法に大きいばらつきを伴うことが多く、従って加工した鉄心コアの積層に際してこれらの鉄心コアを精度の高い積層状態に固定することが困難であったが、合成樹脂により成形した装着部分71を組み込むことにより、これらの鉄心コアを高精度の状態にて固定することが出来る。ステータ66と同一面上に電子部品や接続部端子部を配置するためのスペースを確保しても合成樹脂により成形した装着部分71を組み込むことによりステータ66全体の剛性を損なうという心配がない。合成樹脂により成形した装着部分71を使用することによりステータ66をベースプレート61へ直接融着固定することが出来、ビスその他の固定部材を別途使用するという複雑な作業を回避出来る。ステータ66が磁気誘導等のために振動を発生しても合成樹脂により成形した装着部分71を組み込むことによりその振動を該合成樹脂が吸収し、ステータ66から他の部材へ振動を伝達することがなく、また振動に伴う騒音の発生も防止することが出来る。さらに、合成樹脂により成形した装着部分71は各種の形状に成形することが出来るので電子部品や接続部の大きさ、数量等を自由に選択することが出来、その多様性を備えることが可能でありまた複雑な形状にも自由に適用出来る。このような利点があるため、ステータの内周部分に発信部等の電子部品や接続部等を配置しても、スピンドルモータの軸方向高さを大きくすることなく、またステータの振動や騒音を発生することなく安定した駆動状態を提供するスピンドルモータを提供することが出来るのである。
【0041】
またこの実施例においては軸受63をステータ66の位置よりも上方に配置したトップベアリング型モータとすることで軸受部分のスペースを容易に確保することが出来る。軸受63を保持する軸受ホルダー64が軸受63の上面を覆い、更に固定の中心軸62に嵌合されたブッシュ83との間に微小間隔を形成して潤滑剤の流出を防止するラビリンスシールを提供し、軸受の適切な保護を図ると共に該スピンドルモータ外部への潤滑剤の流出を防止している。ステータ66のコイル部分に対応するベースプレート61には長溝69が形成されており、そこにステータ66のコイル部分が収容されているので、スピンドルモータの薄型化が図られている。ステータ66の突極の外周部は、図示するように、駆動用マグネットの磁束を受け易くするため該駆動用マグネットの方へ向かって折り曲げてあり、これにより効率のよい作用を得ることが出来る。軸受ホルダー64の外周部に載置されたFDを公知のように吸着マグネット84によって磁気吸引保持しかつ駆動ピン85によって的確に回転することが出来る。
【0043】
なお、図示の例では軸回転アウターロータ型スピンドルモータについて述べたが、本発明は軸回転アウターロータ型スピンドルモータに限定されるものではなく例えば軸固定型のスピンドルモータにも更にはインナーロータ型のスピンドルモータにも同様に適切に使用されるものである。
【0048】
【発明の効果】
請求項に記載のスピンドルモータによれば、インデックス信号発信部をスピンドルモータのステータの環状基部内に配置できるので、ステータの外径を大きくすることがなくコンパクトにそのインデックス信号発信部を有するスピンドルモータが達成できる。
【0049】
請求項に記載のスピンドルモータによれば、インデックス信号発信部をスピンドルモータの内方部分に配置することでできる空間によるステータ自体の剛性の低下を樹脂により抑制しつつ、ステータの外径を大きくすることがなくコンパクトにそのインデックス信号発信部が配置されたスピンドルモータとなる。故に、励磁部分にて生じる微小な振動等を装着部分にて吸収され、低振動及び低騒音のスピンドルモータが達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本件発明の第1の実施例であるステータを装備したスピンドルモータの断面図である。
【図2】本件発明の第1の実施例であるステータの斜視図である。
【図3】図2に示すステータの平面図である。
【図4】本件発明のステータと共に使用されるFPCの平面図である。
【図5】本件発明の第1の実施例であるステータの特徴を示すための説明図である。
【図6】本件発明の第2の実施例であるステータの斜視図である。
【図7】本件発明の第3の実施例であるステータを装備したスピンドルモータの断面図である。
【図8】本件発明の第3の実施例であるステータの斜視図である。
【図9】公知のステータの例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10、60 スピンドルモータ
11、61 ベースプレート
16、66 ステータ
19、68 フレキシブル回路基板
22:薄片
23、50 鉄心コア
24、70 環状基部(励磁部分)
25、71 脚部(装着部分)
26 突極
27 第1中心開口
28 第2中心開口
29、51 段部
30 切欠部
31 コイル
41 ランド部
42 スペーサ
43、52 空隙
44、80 インデックスIC
72 中心開口
73、74、75 貫通孔

Claims (2)

  1. ベースプレートとステータとの間にFPCが配置され、インデ ックス信号発信部をステータの内方と中心軸との間に配置されてなるスピンドルモータにおいて、
    該ステータは、鉄心コアを形成する薄片が2つの異なる形状を有しており、一方の薄片が、環状基部とそこから半径方向に向かって伸びる複数の脚部と各脚部の先端部に設けてある突極部と直径D1を有する第1開口部を有し、他方の薄片が、環状基部とそこから半径方向に伸びる複数の脚部と各脚部の先端部に設けてある突極と直径D1よりも小さい直径D2を有する第2中心開口を有し、
    該他方の薄片の第2中心開口の一部が削除され、これにより一方の薄片の積層に他方の薄片の積層を重ね合わせることで、環状基部の内周部分には第1中心開口から内方に突出する段部と、該段部の一部に段部の上面と鉄心コアの底面とを貫通する空隙を有し、
    該FPCの一部に設けられた屈曲自在部分が、該鉄心コアの下面から該空隙部を通って該段部と同一平面に固定され、この段部上に該インデックス信号発信部を備えている、ことを特徴とするスピンドルモータ。
  2. ベースプレートとステータとの間にFPCが配置され、インデックス信号発信部をステータの内方と中心軸との間に配置されてなるスピンドルモータにおいて、
    該ステータは、励磁部分が環状基部とそこから半径方向に向かって伸びている複数の脚部と各脚部の先端部に設けてある突極とを有するとを有する珪素鋼板により形成した薄片を積層して構成した鉄心コアの該脚部へコイルを巻付けることにより構成され、装着部分が該薄片の環状基部の内周部に嵌め込まれ所定の貫通孔を備えている樹脂により構成されており、
    該FPCの一部が、該装着部分の下面に配置され該貫通孔内に、該FPCに電気的接続されるインデックス信号発信部又はコイル接続部が接続されるように配置されている、ことを特徴とするスピンドルモータ。
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