JP3815677B2 - 吸気装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンに空気を供給する吸気装置、より詳しくは騒音を抑制できる吸気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
吸気装置においては、吸気口から漏れる騒音(以下、「吸気音」と称す。)が問題となる。吸気音は、1kHz以上に亘る比較的広い周波数域を有する。そして、この周波数域中には、音圧レベルが著しく大きい共鳴ピークが複数点在している。したがって、共鳴ピークを小さくすることで、吸気音を抑制することができる。
【0003】
そこで、特許文献1には、レゾネータを持つ吸気装置が紹介されている。図14に、同文献記載の吸気装置のエアクリーナ付近の概略図を示す。図に示すように、エアクリーナ100は、ダーティ側ケース101とクリーン側ケース106とエレメント107とからなる。吸気ダクト109は、ダーティ側ケース101の側壁外面から突設されている。ダーティ側ケース101の内部には、吸気ダクト109と連通する1/4筒部材103が収納されている。ダーティ側ケース101の側壁および底壁の一部は、1/4筒部材103の外壁を兼ねた兼用外壁部104となっている。兼用外壁部104からは、1/4筒部材103内と連通する接続筒部105が突設されている。レゾネータ111は、接続筒部105に連結されている。クリーン側ケース106の側壁外面からは、エアクリーナホース110が突設されている。エレメント107は、ダーティ側ケース101内部とクリーン側ケース106内部とを仕切っている。
【0004】
吸気は、吸気ダクト109→1/4筒部材103→レゾネータ111→再び1/4筒部材103→ダーティ側ケース101→エレメント107→クリーン側ケース106→エアクリーナホース110の順に流れ、スロットルボディ(図略)およびインテークマニホールド(図略)を介して、エンジンの燃焼室(図略)に供給される。また、吸気音は、レゾネータ111により抑制される。
【0005】
【特許文献1】
特開平03−279664号公報(第3頁−第5頁、第2図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、同文献記載の吸気装置によると、レゾネータ111を配置するためのスペースが必要であった。このため、エンジンルーム内における他の部材の搭載スペースが狭小化していた。
【0007】
また、レゾネータ111は、比較的中、高周波数域の音のみを抑制することができるに過ぎなかった。すなわち、広い周波数域に亘って吸気音を抑制することは困難であった。
【0008】
ここで、広い周波数域に亘って吸気音を抑制するためには、吸気音の定在波の腹が存在するエアクリーナ、吸気ダクト、エアクリーナホースのうち、少なくとも二つの部材に、通気性部材を配置してやればよい。すなわち、これらの部材の外壁に透過口を開設し、この透過口を通気性部材で塞いでやればよい。そして、通気性部材を介して、音を吸気装置内部から外部へ透過させてやればよい。
【0009】
しかしながら、エアクリーナ、吸気ダクト、エアクリーナホースの各部材ごとに透過口を開設し、各々通気性部材を配置すると、組み付け工数が多くなる。また、部品点数も多くなる。
【0010】
本発明の吸気装置は上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって、本発明は、広い周波数域に亘って吸気音を抑制でき、組み付け工数が少なく部品点数も少ない吸気装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
(1)上記課題を解決するため、本発明の吸気装置は、外部から吸気を取り込む吸気口を持つ筒状の吸気ダクトと、該吸気ダクトの下流側に配置され該吸気を濾過するエアクリーナと、該エアクリーナの下流側に配置されエンジンの燃焼室と連通するエアクリーナホースと、を備えてなる吸気装置であって、前記エアクリーナの内部には、一端が前記吸気ダクトまたは前記エアクリーナホースに該エアクリーナ内部から隔離されて連通し、他端が該エアクリーナ内部に開放されたクリーナ内蔵部材が収納されており、該エアクリーナの外壁は、該クリーナ内蔵部材の外壁を兼ねる兼用外壁部と、該エアクリーナのみの外壁である専用外壁部と、からなり、該エアクリーナの外壁は、該兼用外壁部と該専用外壁部とに亘って開設され通気性部材により塞がれた透過口を、少なくとも一つ持つことを特徴とする。
【0012】
本発明の吸気装置は、吸気ダクトとエアクリーナとエアクリーナホースとを有する。エアクリーナの内部には、クリーナ内蔵部材が収納されている。クリーナ内蔵部材の一端は、吸気ダクトまたはエアクリーナホースに連通している。また、クリーナ内蔵部材の一端は、エアクリーナ内部から隔離されている。また、クリーナ内蔵部材の他端は、エアクリーナ内部に開放されている。エアクリーナの外壁は、クリーナ内蔵部材の外壁を兼ねる兼用外壁部と、エアクリーナのみの外壁である専用外壁部と、から構成されている。透過口は、これら兼用外壁部と専用外壁部とに亘って開設されている。そして、この透過口を通気性部材が塞いでいる。
【0013】
本発明の吸気装置のクリーナ内蔵部材は、従来の吸気装置における吸気ダクト下流端部やエアクリーナホース上流端部としての機能を有する。このため、本発明の吸気装置は、クリーナ内蔵部材の路長分だけ、吸気ダクトやエアクリーナホースの管路長が短くて済む。したがって、省スペース性に優れている。
【0014】
また、本発明の吸気装置によると、吸気音の定在波の腹が存在する部位に、通気性部材が配置されている。このため、広い周波数域に亘って吸気音を抑制することができる。
【0015】
また、透過口は、兼用外壁部と専用外壁部とに亘って開設されている。兼用外壁部の内部には、クリーナ内蔵部材が配置されている。このため、透過口のうち兼用外壁部に開設された部位は、クリーナ内蔵部材専用の透過口として機能する。一方、専用外壁部の内部には、クリーナ内蔵部材が配置されていない。このため、透過口のうち専用外壁部に開設された部位は、エアクリーナ専用の透過口として機能する。すなわち、本発明の吸気装置の透過口は、クリーナ内蔵部材用として機能する部位と、エアクリーナ用として機能する部位と、を併有している。このため、透過口を塞ぐ通気性部材も、クリーナ内蔵部材用として機能する部位と、エアクリーナ用として機能する部位と、を併有する。
【0016】
ここで、クリーナ内蔵部材は、上述したように、吸気ダクトまたはエアクリーナホースと連通している。したがって、通気性部材のうちクリーナ内蔵部材用として機能する部位は、吸気ダクト用またはエアクリーナホース用として機能することになる。このため、本発明の吸気装置によると、エアクリーナ、吸気ダクト、エアクリーナホースの各部材ごとに透過口を開設し、各々通気性部材を配置する必要がない。したがって、組み付け工数が少なく、部品点数も少ない。
【0017】
(2)好ましくは、前記クリーナ内蔵部材は、筒体を軸方向で半割した半円筒部材であり、該半円筒部材の軸方向一端は前記吸気ダクトまたは前記エアクリーナホースに前記エアクリーナ内部から隔離されて連通し、軸方向他端は該エアクリーナ内部に開放されている構成とする方がよい。
【0018】
つまり、本構成は、クリーナ内蔵部材として半円筒部材を配置するものである。半円筒部材の軸方向一端は、吸気ダクトまたはエアクリーナホースに連通している。また、半円筒部材の軸方向一端は、エアクリーナ内部から隔離されている。また、半円筒部材の軸方向他端は、エアクリーナ内部に開放されている。半円筒部材は、その周方向両端をエアクリーナ外壁に伏せて配置するだけで、径方向において、半円筒部材内部をエアクリーナ内部から隔離することができる。このため、本構成によると、通気性部材を、エアクリーナ用として機能する部位と、クリーナ内蔵部材用(吸気ダクト用またはエアクリーナホース用)として機能する部位と、に比較的簡単に区画することができる。
【0019】
(3)好ましくは、上記(2)の構成において、前記半円筒部材は、前記兼用外壁部および前記通気性部材に溶着固定されている構成とする方がよい。本構成によると、例えば嵌合などにより半円筒部材を固定する場合と比較して、比較的堅牢に半円筒部材を固定することができる。また、本構成によると固定部分のシール性も確保しやすい。
【0020】
(4)好ましくは、さらに、前記透過口を塞ぐ前記通気性部材と間隙を隔てて遮音壁を備える構成とする方がよい。つまり、本構成は、通気性部材の外側に遮音壁を配置するものである。本構成によると、通気性部材を透過した透過音は、遮音壁や通気性部材により、反射される。反射の際、透過音のエネルギは遮音壁や通気性部材に吸収される。この吸収により、透過音は減衰する。減衰した透過音はエアクリーナ外部へ拡散する。
【0021】
本構成によると、吸気音のみならず透過音までも抑制することができる。また、本構成によると、エアクリーナ、吸気ダクト、エアクリーナホースの各部材ごとに遮音壁を配置する場合と比較して、遮音壁設置スペースを小さくすることができる。また、各部材ごとに遮音壁を配置する場合と比較して、部品点数が少なくて済む。
【0022】
(5)また、上記課題を解決するため、本発明の吸気装置は、外部から吸気を取り込む吸気口を持つ筒状の吸気ダクトと、該吸気ダクトの下流側に配置され該吸気を濾過するエアクリーナと、該エアクリーナの下流側に配置されエンジンの燃焼室と連通するエアクリーナホースと、を備えてなる吸気装置であって、さらに、一端が前記吸気ダクトまたは前記エアクリーナホースに前記エアクリーナ内部から隔離されて連通し、他端が該エアクリーナ内部に開放されたクリーナ内蔵部材と、該エアクリーナの外壁と一体に形成され、遮音室を内部に区画する遮音壁部と、該遮音室と該エアクリーナ外部とを連通する連通口と、該遮音室と、該エアクリーナ内部および該クリーナ内蔵部材内部と、を連通するとともに通気性部材により塞がれた透過口と、を有することを特徴とする。
【0023】
クリーナ内蔵部材の一端は、吸気ダクトまたはエアクリーナホースに連通している。また、クリーナ内蔵部材の一端は、エアクリーナ内部から隔離されている。また、クリーナ内蔵部材の他端は、エアクリーナ内部に開放されている。
【0024】
遮音壁部は、エアクリーナ外壁と一体に形成されている。遮音壁部の内部には、遮音室が配置されている。遮音室とエアクリーナ外部とは連通孔により連通している。遮音室と、エアクリーナ内部と、クリーナ内蔵部材内部とは、それぞれ隔離されている。このうち、遮音室とエアクリーナ内部との間、および遮音室とクリーナ内蔵部材内部との間には、通気性部材が介装されている。
【0025】
エアクリーナ内部からの透過音は、エアクリーナ内部から、通気性部材(透過口)→遮音室→連通口を介して、エアクリーナ外部に放出される。同様に、クリーナ内蔵部材内部からの透過音は、クリーナ内蔵部材内部から、通気性部材(透過口)→遮音室→連通口を介して、エアクリーナ外部に放出される。
【0026】
ここで、遮音室に流入した透過音は、遮音壁部や通気性部材などにより、反射される。反射の際、透過音のエネルギは遮音壁部や通気性部材などに吸収される。この吸収により、透過音は減衰する。減衰した透過音は、連通口を介して、遮音室からエアクリーナ外部へ放出される。
【0027】
本発明の吸気装置によると、吸気音のみならず透過音までも抑制することができる。また、本発明の吸気装置によると、エアクリーナ、吸気ダクト、エアクリーナホースの各部材ごとに遮音室を配置する場合と比較して、遮音室設置スペースを小さくすることができる。また、各部材ごとに遮音室を配置する場合と比較して、各部材の内部形状を単純化することができる。したがって、吸気抵抗を小さくすることができる。また、各部材ごとに遮音室を配置する場合と比較して、部品点数が少なくて済む。また、遮音壁部は、エアクリーナ外壁と一体に形成されている。この点においても部品点数が少なくて済む。
【0028】
また、本発明の吸気装置のクリーナ内蔵部材は、従来の吸気装置における吸気ダクト下流端部やエアクリーナホース上流端部としての機能を有する。このため、本発明の吸気装置は、クリーナ内蔵部材の路長分だけ、吸気ダクトやエアクリーナホースの管路長が短くて済む。したがって、省スペース性に優れている。
【0029】
また、本発明の吸気装置によると、吸気音の定在波の腹が存在する部位に、通気性部材が配置されている。このため、広い周波数域に亘って吸気音を抑制することができる。
【0030】
また、通気性部材は、クリーナ内蔵部材用として機能する部位と、エアクリーナ用として機能する部位と、を併有している。クリーナ内蔵部材は、上述したように、吸気ダクトまたはエアクリーナホースと連通している。したがって、通気性部材のうちクリーナ内蔵部材用として機能する部位は、吸気ダクト用またはエアクリーナホース用として機能することになる。このため、本発明の吸気装置によると、エアクリーナ、吸気ダクト、エアクリーナホースの各部材ごとに通気性部材を配置する必要がない。したがって、組み付け工数が少なく、部品点数も少ない。
【0031】
(6)好ましくは、上記(5)の構成において、前記透過口は、前記遮音壁部に穿設されている構成とする方がよい。遮音壁部は遮音室に隣接している。したがって、本構成によると、遮音壁部以外の部位に透過口が配置されている場合と比較して、エアクリーナの構造が単純になる。
【0032】
(7)好ましくは、上記(5)の構成において、前記クリーナ内蔵部材は、筒体を軸方向で半割した半割体であり、該半割体の軸方向一端は前記吸気ダクトまたは前記エアクリーナホースに前記エアクリーナ内部から隔離されて連通し、軸方向他端は該エアクリーナ内部に開放されている構成とする方がよい。
【0033】
つまり、本構成は、クリーナ内蔵部材として半割体を配置するものである。半割体の軸方向一端は、吸気ダクトまたはエアクリーナホースに連通している。また、半割体の軸方向一端は、エアクリーナ内部から隔離されている。また、半割体の軸方向他端は、エアクリーナ内部に開放されている。半割体は、その割端を通気性部材に伏せて配置するだけで、半割体内部をエアクリーナ内部から隔離することができる。このため、本構成によると、通気性部材を、エアクリーナ用として機能する部位と、クリーナ内蔵部材用(吸気ダクト用またはエアクリーナホース用)として機能する部位と、に比較的簡単に区画することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の吸気装置の実施の形態について説明する。
【0035】
(1)第一実施形態
まず、本実施形態の吸気装置の構成について説明する。図1に、本実施形態の吸気装置の分解斜視図を示す。図に示すように、吸気装置1は、吸気ダクト2とエアクリーナ3とエアクリーナホース4とを備える。
【0036】
吸気ダクト2は、PP(ポリプロピレン)製であって半円筒状を呈している。吸気ダクト2は、上流端に開設された吸気口により、自動車の外部と連通している。
【0037】
エアクリーナ3は、ダーティ側ケース30とクリーン側ケース31とエレメント32とを備える。ダーティ側ケース30は、タルク配合PP製であって上方に開口する箱状を呈している。ダーティ側ケース30の内部には、半円筒部材21が収納されている。半円筒部材21の上流側の接続端面には、シール材(図略)が配設されている。このシール材により、半円筒部材21上流側において、半円筒部材21内部が、半円筒部材21外部つまりダーティ側ケース30内部から、隔離されている。また、ダーティ側ケース30の側壁からは、吸気ダクト接続筒22が一体に突設されている。吸気ダクト接続筒22は、吸気ダクト2の下流端に爪嵌合により接続されている。また、ダーティ側ケース30の側壁には、矩形状の透過口5が開設されている。透過口5は、PET(ポリエチレンテレフタレート)不織布製であって矩形板状の通気性部材6により塞がれている。通気性部材6付近の構成については、後で詳しく説明する。
【0038】
クリーン側ケース31は、タルク配合PP製であって下方に開口する箱状を呈している。クリーン側ケース31は、開口が伏せられた状態で、ダーティ側ケース30の上方に配置されている。
【0039】
エレメント32は、PET不織布をひだ折り加工した長方形板状を呈している。エレメント32は、ダーティ側ケース30の開口縁とクリーン側ケース31の開口縁との間に挟持固定されている。そして、エレメント32は、ダーティ側ケース30とクリーン側ケース31とにより形成される閉空間を、上下二室に仕切っている。
【0040】
エアクリーナホース4は、CR(クロロプレンゴム)製であって蛇腹筒状を呈している。エアクリーナホース4の上流端は、クリーン側ケース31側壁外面から突設されたホース接続筒(図略)に、接続されている。エアクリーナホース4の下流端には、スロットルボディが接続されている。また、スロットルボディの下流端には、燃焼室(図略)に分岐接続されたインテークマニホールド(図略)が接続されている。外部から吸気口に取り込まれた吸気は、吸気装置1内を、吸気ダクト2→半円筒部材21→ダーティ側ケース30→エレメント32→クリーン側ケース31→エアクリーナホース4→スロットルボディ→インテークマニホールドの順に通過し、燃焼室に流入する。
【0041】
次に、通気性部材付近の構成について詳しく説明する。図2に、本実施形態の吸気装置の斜視図を示す。図2に一点鎖線で示すように、半円筒部材21は、ダーティ側ケース30内において、図中右端に所定スペースを残して延在している。図3に、図2のI−I断面図を示す。図に示すように、ダーティ側ケース30の外壁のうち、半円筒部材21の外壁を兼ねる部位が兼用外壁部Wである。ダーティ側ケース30の外壁およびクリーン側ケース31の外壁のうち、兼用外壁部W以外の部位は、専用外壁部である。透過口5は、兼用外壁部Wおよび専用外壁部に亘って開設されている。通気性部材6は、透過口5の口縁に、ダーティ側ケース30の外側から溶着されている。半円筒部材21は、断面C字状を呈している。半円筒部材21の周方向両端つまりC字両端には、取り付け座210a、210bが形成されている。取り付け座210aは、通気性部材6内面に溶着されている。取り付け座210bは、ダーティ側ケース30の側壁内面に溶着されている。通気性部材6のうち、取り付け座210aよりも上方の部位S1は、ダーティ側ケース30つまりエアクリーナ3専用の通気性部材として機能する。一方、通気性部材6のうち、取り付け座210aよりも下方の部位S2は、半円筒部材21つまり吸気ダクト2専用の通気性部材として機能する。
【0042】
次に、本実施形態の吸気装置の効果について説明する。本実施形態の吸気装置1によると、半円筒部材21が従来の吸気装置における吸気ダクト下流端部としての機能を有している。このため、半円筒部材21の管路長分だけ、吸気ダクト2の管路長が短くて済む。したがって、省スペース性に優れている。
【0043】
また、本実施形態の吸気装置1によると、吸気音の定在波の腹が存在する部位に通気性部材6が配置されている。このため、広い周波数域に亘って吸気音を抑制することができる。
【0044】
また、透過口5は、兼用外壁部Wと専用外壁部とに亘って開設されている。したがって、本実施形態の吸気装置1の透過口5は、半円筒部材21用つまり吸気ダクト2用として機能する部位と、エアクリーナ3用として機能する部位と、を併有している。このため、通気性部材6も、半円筒部材21用つまり吸気ダクト2用として機能する部位と、エアクリーナ3用として機能する部位と、を併有する。したがって、本実施形態の吸気装置1によると、エアクリーナ3、吸気ダクト2、エアクリーナホース4の各部材ごとに透過口を開設し、各々通気性部材を配置する必要がない。このため、組み付け工数が少なく、部品点数も少ない。
【0045】
また、本実施形態の吸気装置1によると、ダーティ側ケース30に透過口5および通気性部材6が配置されている。したがって、通気性部材6を介して塵埃がダーティ側ケース30に侵入しても、エレメント32が塵埃を濾し取ることができる。このため、クリーン側ケース31やエアクリーナホース4などが配置された下流側ラインの清浄性を確保することができる。
【0046】
ところで、より吸気音を効果的に抑制するためには、通気性部材6の通気量をチューニングすればよい。具体的には、エアクリーナ3用の通気性部材面積および吸気ダクト2用の通気性部材面積を調整すればよい。
【0047】
この点、本実施形態の吸気装置1によると、透過口5および通気性部材6の配置場所を上下させるだけでチューニングを行うことができる。すなわち、透過口5および通気性部材6の配置場所を上げることにより、取り付け座210aよりも上方の部位S1の幅(面積)を広くすることができる。また、取り付け座210aよりも下方の部位S2の幅(面積)を狭くすることができる。反対に、透過口5および通気性部材6の配置場所を下げることにより、取り付け座210aよりも上方の部位S1の幅(面積)を狭くすることができる。また、取り付け座210aよりも下方の部位S2の幅(面積)を広くすることができる。このように、本実施形態の吸気装置1によると、比較的簡単に通気量をチューニングすることができる。
【0048】
(2)第二実施形態
本実施形態と第一実施形態との相違点は、透過口および通気性部材がダーティ側ケースの底壁に配置されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
【0049】
図4に、本実施形態の吸気装置の斜視図を示す。なお、図2と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、透過口5はダーティ側ケース30の底壁に開設されている。また、通気性部材6は、透過口5を塞いで配置されている。図5に、図4のII−II断面図を示す。なお、図3と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、ダーティ側ケース30の外壁のうち、半円筒部材21の外壁を兼ねる部位が兼用外壁部Wである。ダーティ側ケース30の外壁およびクリーン側ケース31の外壁のうち、兼用外壁部W以外の部位は、専用外壁部である。透過口5は、兼用外壁部Wおよび専用外壁部に亘って開設されている。通気性部材6は、透過口5の口縁を囲む枠体300内部に、射出成形により一体成形されている。通気性部材6のうち、取り付け座210bよりも図中左側の部位S1は、ダーティ側ケース30つまりエアクリーナ3専用の通気性部材として機能する。一方、通気性部材6のうち、取り付け座210bよりも図中右側の部位S2は、半円筒部材21つまり吸気ダクト2専用の通気性部材として機能する。
【0050】
次に、本実施形態の吸気装置の第一実施形態とは異なる効果について説明する。本実施形態の吸気装置1によると、透過口5および通気性部材6がダーティ側ケース30の底壁に配置されている。このため、エンジンルーム内において透過口5および通気性部材6が目立たない。したがって、意匠性に優れている。また、エアクリーナ3がエンジンカバー(図略)上面に載置される場合、通気性部材を透過した音つまり透過音は、エンジンカバーに衝突する。このため、吸気音のみならず透過音までも抑制することができる。
【0051】
(3)第三実施形態
本実施形態と第一実施形態との相違点は、透過口および通気性部材がダーティ側ケースの底壁に配置されている点である。また、吸気ダクトのみならずエアクリーナホースも、エアクリーナ内部において、半円筒部材と連通している点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
【0052】
図6に、本実施形態の吸気装置の斜視図を示す。なお、図2と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、透過口5はダーティ側ケース30の底壁に開設されている。また、通気性部材6は、透過口5を塞いで配置されている。また、ダーティ側ケース30内部には、吸気ダクト2用の半円筒部材21とは別に、エアクリーナホース4用の半円筒部材41が収納されている。半円筒部材41も、半円筒部材21と同様に、ダーティ側ケース30内において、図中右端に所定スペースを残して延在している。このように、本実施形態においては、半円筒部材が二つ配置されている。
【0053】
図7に、図6のIII−III断面図を示す。なお、図3と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、半円筒部材41は、断面C字状を呈している。半円筒部材41の周方向両端つまりC字両端には、取り付け座410a、410bが形成されている。取り付け座410a、410bは、通気性部材6内面に溶着されている。ダーティ側ケース30の底壁内面からは板状のダーティ側保持具301が突設されている。一方、クリーン側ケース31の上底壁内面からは、ダーティ側保持具301に対向して、枠体状のクリーン側保持具310が突設されている。エレメント32の一辺は、これらダーティ側保持具301とクリーン側保持具310とに挟持固定されている。
【0054】
ダーティ側ケース30の外壁のうち、半円筒部材21の外壁を兼ねる部位が兼用外壁部Wbである。また、半円筒部材41の外壁を兼ねる部位が兼用外壁部Waである。そして、ダーティ側ケース30の外壁およびクリーン側ケース31の外壁のうち、これらの兼用外壁部Wa、Wb以外の部位は、専用外壁部である。透過口5は、兼用外壁部Wa、Wbおよび専用外壁部に亘って開設されている。透過口5を塞ぐ通気性部材6のうち、取り付け座210aと取り付け座210bとの間の部位S2aは、半円筒部材21つまり吸気ダクト2専用の通気性部材として機能する。また、透過口5を塞ぐ通気性部材6のうち、取り付け座410aと取り付け座410bとの間の部位S2bは、半円筒部材41つまりエアクリーナホース4専用の通気性部材として機能する。また、透過口5を塞ぐ通気性部材6のうち、取り付け座210bとダーティ側保持具301との間の部位S1b、およびダーティ側保持具301と取り付け座410aの間の部位S1aは、ダーティ側ケース30つまりエアクリーナ3専用の通気性部材として機能する。
【0055】
次に、本実施形態の吸気装置の第一実施形態および第二実施形態とは異なる効果について説明する。本実施形態の吸気装置1によると、透過口5および通気性部材6が、半円筒部材21、エアクリーナ3、半円筒部材41兼用である。すなわち、吸気ダクト2、エアクリーナ3、エアクリーナホース4兼用である。このため、さらに組み付け工数が少なくなる。また、部品点数も少なくなる。また、より広い周波数域に亘って吸気音を抑制することができる。
【0056】
また、本実施形態の吸気装置1によると、半円筒部材41が従来の吸気装置におけるエアクリーナホース上流端部としての機能を有している。このため、半円筒部材41の管路長分だけ、エアクリーナホース4の管路長が短くて済む。したがって、さらに省スペース性に優れている。
【0057】
(4)第四実施形態
まず、本実施形態の吸気装置の構成について説明する。図8に、本実施形態の吸気装置の分解斜視図を示す。また、図9に、本実施形態の吸気装置のダーティ側ケースの分解斜視図を示す。また、図10に、本実施形態の吸気装置のダーティ側ケースの斜視図を示す。なお、これらの図において、図1と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、吸気装置1は、吸気ダクト2とエアクリーナ3とエアクリーナホース4とを備える。
【0058】
吸気ダクト2は、PP製であって円筒状を呈している。吸気ダクト2は、上流端に開設された吸気口により、自動車の外部と連通している。
【0059】
エアクリーナ3は、ダーティ側ケース30とクリーン側ケース31とエレメント32とを備える。ダーティ側ケース30は、タルク配合PP製であって上方に開口する箱状を呈している。ダーティ側ケース30の側壁の遮音壁部304には、多数の連通穴8が点設されている。連通穴8は、本発明の連通口に含まれる。ダーティ側ケース30の側壁内面における遮音壁部304の縁からは、コ字状に遮音リブ302が突設されている。遮音リブ302の先端面には、PET不織布製であって矩形板状の通気性部材6が溶着されている。通気性部材6裏面と遮音リブ302と遮音壁部304との間には、遮音室7が区画されている。通気性部材6表面には、半円筒部材21が溶接されている。半円筒部材21は、本発明の半割体に含まれる。通気性部材6付近の構成については、後で詳しく説明する。半円筒部材21の軸方向一端には、半円筒部材接続筒23が挿入されている。半円筒部材21の軸方向他端は、ダーティ側ケース30内部に解放されている。ダーティ側ケース30の側壁外面からは、吸気ダクト接続筒22が一体に突設されている。吸気ダクト接続筒22は、半円筒部材接続筒23と連通している。また、吸気ダクト接続筒22は、吸気ダクト2の下流端に嵌合されている。
【0060】
クリーン側ケース31は、タルク配合PP製であって下方に開口する箱状を呈している。クリーン側ケース31は、開口が伏せられた状態で、ダーティ側ケース30の上方に配置されている。
【0061】
エレメント32は、PET不織布をひだ折り加工した長方形板状を呈している。エレメント32は、ダーティ側ケース30の開口縁とクリーン側ケース31の開口縁との間に挟持固定されている。そして、エレメント32は、ダーティ側ケース30とクリーン側ケース31とにより形成される閉空間を、上下二室に仕切っている。
【0062】
エアクリーナホース4は、CR製であって蛇腹筒状を呈している。エアクリーナホース4の上流端は、クリーン側ケース31側壁外面から突設されたホース接続筒(図略)に、接続されている。エアクリーナホース4の下流端には、スロットルボディが接続されている。また、スロットルボディの下流端には、燃焼室(図略)に分岐接続されたインテークマニホールド(図略)が接続されている。外部から吸気口に取り込まれた吸気は、吸気装置1内を、吸気ダクト2→半円筒部材21→ダーティ側ケース30→エレメント32→クリーン側ケース31→エアクリーナホース4→スロットルボディ→インテークマニホールドの順に通過し、燃焼室に流入する。
【0063】
次に、通気性部材付近の構成について詳しく説明する。図11に、図10のIV−IV断面図を示す。なお、図3と対応する部位については、同じ符号で示す。図に示すように、半円筒部材21は、断面C字状を呈している。半円筒部材21の周方向両端つまりC字両端には、取り付け座210a、210bが形成されている。取り付け座210a、210bは、共に通気性部材6表面に溶着されている。通気性部材6のうち、取り付け座210aよりも上方の部位S3は、ダーティ側ケース30つまりエアクリーナ3専用の通気性部材として機能する。一方、通気性部材6のうち、取り付け座210aよりも下方の部位S4は、半円筒部材21つまり吸気ダクト2専用の通気性部材として機能する。
【0064】
次に、本実施形態の吸気装置の効果について説明する。本実施形態の吸気装置1によると、半円筒部材21が従来の吸気装置における吸気ダクト下流端部としての機能を有している。このため、半円筒部材21の管路長分だけ、吸気ダクト2の管路長が短くて済む。したがって、省スペース性に優れている。
【0065】
また、本実施形態の吸気装置1によると、吸気音の定在波の腹が存在する部位に通気性部材6が配置されている。このため、広い周波数域に亘って吸気音を抑制することができる。
【0066】
また、本実施形態の吸気装置1の通気性部材6は、半円筒部材21用つまり吸気ダクト2用として機能する部位と、エアクリーナ3用として機能する部位と、を併有する。したがって、本実施形態の吸気装置1によると、エアクリーナ3、吸気ダクト2、エアクリーナホース4の各部材ごとに通気性部材を配置する必要がない。このため、組み付け工数が少なく、部品点数も少ない。
【0067】
また、本実施形態の吸気装置1によると、ダーティ側ケース30の遮音壁部304に連通穴8が配置されている。したがって、連通穴8を介して塵埃がダーティ側ケース30に侵入しても、エレメント32が塵埃を濾し取ることができる。このため、クリーン側ケース31やエアクリーナホース4などが配置された下流側ラインの清浄性を確保することができる。
【0068】
また、遮音壁部304と通気性部材6との間には、遮音室7が区画されている。半円筒部材21内部あるいはダーティ側ケース30内部から通気性部材6を透過した音つまり透過音は、遮音室7に流入する。流入した透過音は、遮音室7を区画する遮音壁部304や通気性部材6や遮音リブ302などにより反射される。反射の際、透過音のエネルギは吸収される。この吸収により、透過音は減衰する。減衰した透過音は、連通穴8を介して、遮音室7からダーティ側ケース30外部へ流出する。
【0069】
本実施形態の吸気装置1によると、吸気音のみならず透過音までも抑制することができる。また、本実施形態の吸気装置1によると、エアクリーナ3、吸気ダクト2、エアクリーナホース4の各部材ごとに遮音室を配置する場合と比較して、遮音室設置スペースを小さくすることができる。また、各部材ごとに遮音室を配置する場合と比較して、各部材の内部形状を単純化することができる。したがって、吸気抵抗を小さくすることができる。また、各部材ごとに遮音室を配置する場合と比較して、部品点数が少なくて済む。
【0070】
また、本実施形態の吸気装置1によると、細孔状の連通穴8が多数点設されている。このため、遮音室7内の透過音が遮音壁部304に反射されやすい。この点において、本実施形態の吸気装置1は透過音抑制効果が高い。
【0071】
(5)第五実施形態
本実施形態と第四実施形態との相違点は、遮音壁部内面から通気性部材裏面に向かって補強リブが突設されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
【0072】
図12に、本実施形態の吸気装置のダーティ側ケースの断面図を示す。なお、図11と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、遮音壁部304内面からは、補強リブ303が突設されている。補強リブ303先端面には、通気性部材6が溶着されている。
【0073】
本実施形態の吸気装置1は第四実施形態の吸気装置と同様の効果を有する。また、本実施形態の吸気装置1は、補強リブ303を備えている。このため、透過音により、通気性部材6自体がばたつき、新たな騒音源となるのを抑制することができる。
【0074】
(6)第六実施形態
本実施形態と第四実施形態との相違点は、連通穴の代わりに連通溝が配置されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
【0075】
図13に、本実施形態の吸気装置のダーティ側ケースの断面図を示す。なお、図11と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、遮音壁部304は、ダーティ側ケース30側壁から突設されている。遮音壁部304は、矩形板状を呈している。遮音壁部304の外縁四方には、連通溝80が開設されている。連通溝80は、本発明の連通口に含まれる。連通溝80は、遮音室7と外部とを連通している。
【0076】
本実施形態の吸気装置1の遮音壁部304には、直接、連通口が開設されていない。本実施形態の吸気装置1は、第四実施形態の吸気装置と同様の効果を有する。また、遮音壁部304に連通溝80を配置する場合と比較して、連通溝80の断面積を比較的大きく設定することができる。
【0077】
(7)その他
以上、本発明の吸気装置の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
【0078】
例えば、上記実施形態においては、ダーティ側ケース30およびクリーン側ケース31をタルク配合PPにより形成した。しかしながら、ダーティ側ケース30およびクリーン側ケース31の材質は特に限定しない。例えば、タルク−ガラス繊維配合PPにより形成してもよい。
【0079】
また、上記実施形態においては、通気性部材6を、PET不織布により形成した。しかしながら、通気性部材6の材質は特に限定しない。例えば、PP不織布やPA(ポリアミド)不織布により形成してもよい。また、不織布に限らず、PET織布、PP織布、PA織布、木綿織布により形成してもよい。また、ウレタン系連泡スポンジやEPDM(エチレンプロピレンディエンモノマー)系連泡スポンジにより形成してもよい。また、濾紙を用いてもよい。
【0080】
また、上記実施形態においては、エアクリーナホース4を、CRにより形成した。しかしながら、エアクリーナホース4の材質は特に限定しない。例えば、NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)とPVC(ポリ塩化ビニル)とのブレンド材などにより形成してもよい。
【0081】
また、上記実施形態においては、吸気ダクト2を、PPにより形成した。しかしながら、例えばPE(ポリエチレン)などにより形成してもよい。
【0082】
また、通気性部材のエアクリーナに対する接合方法は特に限定しない。例えば、熱板溶着、振動溶着、超音波溶着などの溶着方法により接合してもよい。また、接着剤により接合してもよい。また、透過口および通気性部材の配置場所、個数、形状も特に限定しない。
【0083】
また、第四実施形態、第五実施形態においては、細孔状の連通穴8をダーティ側ケース30の遮音壁部304に均一に分布させたが、連通穴8分布は不均一でもよい。また、連通穴8の形状、大きさなどは特に限定しない。連通穴8面積が大きくなると、吸気音は小さくなる。しかし、その反面透過音は大きくなる。連通穴8の分布、形状、大きさなどは、吸気音と透過音とのバランスを考慮して、適切なものとすればよい。
【0084】
【発明の効果】
本発明によると、広い周波数域に亘って吸気音を抑制でき、組み付け工数が少なく部品点数も少ない吸気装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一実施形態の吸気装置の分解斜視図である。
【図2】 第一実施形態の吸気装置の斜視図である。
【図3】 図2のI−I断面図である。
【図4】 第二実施形態の吸気装置の斜視図である。
【図5】 図4のII−II断面図である。
【図6】 第三実施形態の吸気装置の斜視図である。
【図7】 図6のIII−III断面図である。
【図8】 第四実施形態の吸気装置の分解斜視図である。
【図9】 第四実施形態の吸気装置のダーティ側ケースの分解斜視図である。
【図10】 第四実施形態の吸気装置のダーティ側ケースの斜視図である。
【図11】 図10のIV−IV断面図である。
【図12】 第五実施形態の吸気装置のダーティ側ケースの断面図である。
【図13】 第六実施形態の吸気装置のダーティ側ケースの断面図である。
【図14】 従来の吸気装置のエアクリーナ付近の概略図である。
【符号の説明】
1:吸気装置、2:吸気ダクト、21:半円筒部材、210a:取り付け座、210b:取り付け座、22:吸気ダクト接続筒、23:半円筒部材接続筒、3:エアクリーナ、30:ダーティ側ケース、300:枠体、301:ダーティ側保持具、302:遮音リブ、303:補強リブ、304:遮音壁部、31:クリーン側ケース、310:クリーン側保持具、32:エレメント、4:エアクリーナホース、41:半円筒部材、410a:取り付け座、410b:取り付け座、5:透過口、6:通気性部材、7:遮音室、8:連通穴(連通口)、80:連通溝(連通口)。
Claims (7)
- 外部から吸気を取り込む吸気口を持つ筒状の吸気ダクトと、該吸気ダクトの下流側に配置され該吸気を濾過するエアクリーナと、該エアクリーナの下流側に配置されエンジンの燃焼室と連通するエアクリーナホースと、を備えてなる吸気装置であって、
前記エアクリーナの内部には、一端が前記吸気ダクトまたは前記エアクリーナホースに該エアクリーナ内部から隔離されて連通し、他端が該エアクリーナ内部に開放されたクリーナ内蔵部材が収納されており、
該エアクリーナの外壁は、該クリーナ内蔵部材の外壁を兼ねる兼用外壁部と、該エアクリーナのみの外壁である専用外壁部と、からなり、
該エアクリーナの外壁は、該兼用外壁部と該専用外壁部とに亘って開設され通気性部材により塞がれた透過口を、少なくとも一つ持つことを特徴とする吸気装置。 - 前記クリーナ内蔵部材は、筒体を軸方向で半割した半円筒部材であり、該半円筒部材の軸方向一端は前記吸気ダクトまたは前記エアクリーナホースに前記エアクリーナ内部から隔離されて連通し、軸方向他端は該エアクリーナ内部に開放されている請求項1に記載の吸気装置。
- 前記半円筒部材は、前記兼用外壁部および前記通気性部材に溶着固定されている請求項2に記載の吸気装置。
- さらに、前記透過口を塞ぐ前記通気性部材と間隙を隔てて遮音壁を備える請求項1に記載の吸気装置。
- 外部から吸気を取り込む吸気口を持つ筒状の吸気ダクトと、該吸気ダクトの下流側に配置され該吸気を濾過するエアクリーナと、該エアクリーナの下流側に配置されエンジンの燃焼室と連通するエアクリーナホースと、を備えてなる吸気装置であって、
さらに、一端が前記吸気ダクトまたは前記エアクリーナホースに前記エアクリーナ内部から隔離されて連通し、他端が該エアクリーナ内部に開放されたクリーナ内蔵部材と、
該エアクリーナの外壁と一体に形成され、遮音室を内部に区画する遮音壁部と、
該遮音室と該エアクリーナ外部とを連通する連通口と、
該遮音室と、該エアクリーナ内部および該クリーナ内蔵部材内部と、を連通するとともに通気性部材により塞がれた透過口と、
を有することを特徴とする吸気装置。 - 前記透過口は、前記遮音壁部に穿設されている請求項5に記載の吸気装置。
- 前記クリーナ内蔵部材は、筒体を軸方向で半割した半割体であり、該半割体の軸方向一端は前記吸気ダクトまたは前記エアクリーナホースに前記エアクリーナ内部から隔離されて連通し、軸方向他端は該エアクリーナ内部に開放されている請求項5に記載の吸気装置。
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