JP3815530B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機等の画像形成装置に係り、特に、像担持体上に形成されたフルカラー画像等の可視像を記録材に一括転写するタイプの画像形成装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば中間転写型のカラー画像形成装置としては、例えば電子写真方式を用いて静電潜像に応じた各色成分トナー像が形成される感光体ドラムなどの潜像担持体と、この潜像担持体上のトナー像が中間的に転写されるベルト又はドラム状の中間転写体と、この中間転写体に対して潜像担持体上の各トナー像を順次転写させる一次転写装置と、中間転写体上に転写された各トナー像を用紙等の記録材に一括して二次転写させる二次転写装置(一括転写装置)とを備えたものが知られている(例えば特開平5−323704号公報参照)。
【0003】
ここで、二次転写装置としては、例えば転写ロールなどが用いられている。転写ロールは中間転写体上に形成されたトナー像を記録材に転写するために、トナー帯電極性と反対極性の電荷を記録材に与えて静電気力にて中間転写体上のトナー像を記録材に転写させるものである。
そして、中間転写体上の各色成分トナー像を記録材上に転写した後、中間転写体から記録材を剥離させる手法としては、例えば剥離爪を中間転写体に摺接させることで記録材を強制的に剥離させる方法や、あるいは、二次転写部の下流側に剥離用除電装置(例えば分離コロトロン)を配設し、この剥離用除電装置にてACコロナ放電を行うことで記録材を除電し、記録材の静電吸着力を減少させて剥離する方法(例えば特開平8−146707号公報参照)などが挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、中間転写体から記録材を剥離する手法として例えば剥離爪を用いる態様にあっては、記録材及び中間転写体に傷が付きやすいという技術的課題がある。
一方、剥離用除電装置を利用する態様にあっては、二次転写後の記録材を除電すると、記録材の帯電量が減少し、記録材上のトナー像と記録材との静電吸着力が失われ、トナー飛散が生ずるという技術的課題がある。
【0005】
そこで、このような不具合を解決するために、例えば二次転写部下流側に導電性の剥離プレートを配設し、記録材が二次転写部位を通過し剥離プレートに接近してきたとき、二次転写部位で記録材に与えられた電荷と逆極性の電荷が剥離プレートに誘起し、記録材が剥離プレートに静電吸着することを利用して剥離する方法が既に提案されている(例えば特公平8−23719号公報参照)。
【0006】
ところが、このタイプにあっても、環境変化(温度、湿度変化)により生ずる中間転写体材料の電気的特性値の変化により、中間転写体の体積抵抗率が例えば12LogΩcm以上になると、二次転写後、記録材は中間転写体との剥離放電のため負の電荷を受け、中間転写体表面には静電分極により誘起された正の電荷が残存する。
このとき、中間転写体の体積抵抗率が高いと、中間転写体表面の電位は例えば+2000V以上になり、しかも、体積抵抗率の増加により中間転写体の電荷が減少するまでの時間が著しく増加する。そのため、二次転写部位下流近傍に配置した導電性の剥離プレートに誘起する電荷による記録材の静電吸着力よりも、中間転写体上の電荷による静電吸着力の方が勝り、記録材が中間転写体側へ貼り付いてしまい、剥離不良が発生するという懸念があった。
【0007】
このように、二次転写後の中間転写体には記録材を引き寄せる方向の電界が保持されたままになっている。
このとき、例えば二次転写部以外の場所で記録材のジャムが発生した場合、タイミングによっては二次転写後の中間転写体が帯電している領域に記録材が位置している可能性がある。
このような状況下においては、帯電している中間転写体に一旦中間転写体から剥離した記録材が再び貼り付いてしまう懸念がある。
従来の画像形成装置にあっては、このような記録材の再貼り付きを防止する手段が無く、中間転写体に記録材が一旦貼り付いてしまった場合これにユーザーが気づくことは難しい。
このため、この種の記録材の再貼り付きが発生した場合、ユーザーが気づかずに記録材が中間転写体に貼り付いたまま搬送され、中間転写体クリーナ等のユーザーが除去し難い場所でのジャムにつながる懸念がある。
【0008】
特に、腰の弱い記録材や、抵抗値が極端に高すぎる記録材の場合(低温低湿環境下での両面コピー第二面目など)には、上述した中間転写体への記録材の再貼り付き現象がより顕著に現れ易い。
尚、このような技術的課題は、上述したように中間転写型の画像形成装置において顕著であるが、例えば感光体ベルト上のトナー像を記録材に直接転写するタイプの画像形成装置にあっても同様に生じ得るものである。
【0009】
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、ジャム等の異常時における像担持体への記録材の貼り付きを有効に防止するようにした画像形成装置を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、図1に示すように、帯電粒子による可視像が担持される中空状の像担持体1と、この像担持体1上の可視像を記録材3に一括転写する一括転写手段2とを備え、前記像担持体1が少なくとも転写部位を通過した記録材3に対向する部分を有するベルト部材からなる態様の画像形成装置において、前記一括転写手段2による転写部位直後の像担持体1の中空部内面側に設けられ、少なくとも前記転写部位を通過した記録材3に対向する像担持体1を除電する除電部材4を具備し、前記除電部材4は、転写部位側の先端部が転写部位より10〜20mm離間配置される一方、その後端部が転写部位通過後の記録材3と像担持体1との間隔が100mm以上となる領域にまで配設されるものであることを特徴とする。
【0011】
このような技術的手段において、本発明の対象となる画像形成装置の画像形成方式としては、電子写真方式、静電記録方式など適宜選定して差し支えなく、また、各色成分画像を形成するのに、一つの像担持体1を使用するようにしてもよいし、あるいは、複数の像担持体1を使用するようにしてもよい。
また、像担持体1としては、可視像が担持され且つ内部に中空部を有するベルト状であればよく、例えば、感光体や誘電体からなる像形成担持体のみからなる態様は勿論のこと、前記像形成担持体とこの像形成担持体上の可視像を一時的に転写するベルト状の中間転写体とを備えた態様等適宜選定して差し支えない。
【0012】
更に、一括転写手段2としては、像担持体1上の可視像を記録材3に転写する機能を備えたものであれば、転写ロール方式、コロトロン方式等適宜選定して差し支えないが、転写電界の制御のし易さという観点からすれば、転写電界を狭い範囲で制御しやすい転写ロール方式が好ましい。
【0013】
また、除電部材4は、一括転写手段2による転写部位直後の像担持体1の中空部内面側に設けられ、少なくとも前記転写部位を通過した記録材3に対向する像担持体1を除電する機能を備えたものであれば、像担持体1に対して接触配置されるタイプ及び非接触配置されるタイプのいずれであってもよい。そして、その形状についても、例えば像担持体1に対して接触配置されるタイプにあってはロール状、ブラシ状等、非接触配置されるタイプにあっては板状や格子状等適宜選定して差し支えない。
【0014】
ここで、除電部材4の配設位置については、一括転写手段2による転写部位直後の像担持体1の中空部内面側に設けられることが必要とされるが、ここでいう転写部位直後とは、一括転写手段2による転写電界に影響しない範囲、例えば転写電界によって除電部材4にリーク電流が流れることのない範囲で選定されるものである。
【0015】
そして、除電部材4による像担持体1の除電方式としては、例えば除電部材4を接地することで像担持体1上の残留電荷を除電部材4に転移させてアースに逃がす態様は勿論のこと、コロトロン等によって像担持体1上の残留電荷とは逆極性の電荷を像担持体1に付与して像担持体1上の残留電荷を除去する態様のものも含まれる。ここで、コロトロン等の放電部材を用いる態様にあっては、一括転写装置による転写電界を影響しない範囲で、放電領域を絞ることが好ましい。
【0016】
更に、除電部材4による像担持体1の除電タイミングについては、少なくとも転写部位を通過した記録材3に対向する像担持体1を除電できるタイミングであれば常時行ってもよいし、記録材3が転写部位を通過するタイミングに合わせて行うようにしてもよい。
【0017】
また、除電部材4が像担持体1に対して離間配置される態様にあっては、除電部材4が像担持体1に対して接触配置される態様と比較して、像担持体1から離間しているために転写部位通過後の像担持体1上の残留電荷を除去する能力が低下する。
そこで、除電部材4が像担持体1に対して離間配置される態様にあっては、転写部位通過後の像担持体1上の残存電荷による記録材3への電界の影響が大きい範囲、すなわち少なくとも転写部位通過後の記録材3と像担持体1との間隔が100mm以下となる領域に除電部材4を配設して像担持体を除電することが必要である。
【0018】
また、本発明に関連する参考発明は、図2に示すように、帯電粒子による可視像が担持される像担持体1と、この像担持体1上の可視像を記録材3に一括転写する一括転写手段2とを備え、前記像担持体1が少なくとも転写部位を通過した記録材3に対向する部位を有するベルト部材からなる態様の画像形成装置において、前記一括転写手段2による転写部位直後の像担持体1表面と記録材3の搬送経路との間に、転写部位直後の像担持体表面及び転写部位直後の記録材3の搬送経路に対し少なくとも5mm以上の間隙を有して配設され、転写部位を通過した記録材3の像担持体1側への移動を阻止する移動阻止部材5を具備し、前記移動阻止部材5は、転写部位側の先端部が転写部位より10〜20mm離間配置される一方、その後端部が転写部位通過後の記録材3と像担持体1との間隔が100mm以上となる領域にまで配設されるものが挙げられる。
【0019】
このような技術的手段において、本発明に関連する参考発明の対象となる画像形成装置の画像形成方式としては、本発明と同様に、電子写真方式、静電記録方式など適宜選定して差し支えなく、また、各色成分画像を形成するのに、一つの像担持体1を使用するようにしてもよいし、あるいは、複数の像担持体1を使用するようにしてもよい。
また、像担持体1については、本発明と異なり内部に中空部を有するものである必要はなく、可視像が担持されるベルト状であればよく、例えば、感光体や誘電体からなる像形成担持体のみからなる態様は勿論のこと、前記像形成担持体とこの像形成担持体上の可視像を一時的に転写するベルト状の中間転写体とを備えた態様等適宜選定して差し支えない。
【0020】
更に、一括転写手段2も、本発明と同様に、像担持体1上の可視像を記録材3に転写する機能を備えたものであれば、転写ロール方式、コロトロン方式等適宜選定して差し支えないが、転写電界の制御のし易さという観点からすれば、転写電界を狭い範囲で制御しやすい転写ロール方式が好ましい。
【0021】
また、移動阻止部材5は、一括転写手段2による転写部位直後の像担持体1表面と記録材3の搬送経路との間に、転写部位直後の像担持体1表面に対し少なくとも5mm以上の間隙を有して配設され、転写部位を通過した記録材3の像担持体1側への移動を阻止する機能を備えたものであれば、その形状については、板状のものは勿論のこと、格子状、網目状、棒状等適宜選定して差し支えない。
ここで、移動阻止部材5の配設位置については、一括転写手段2による転写部位直後の像担持体1表面と記録材3の搬送経路との間であって、転写部位直後の像担持体1表面に対し少なくとも5mm以上の間隙を有して配設されることが必要とされるが、ここでいう転写部位直後とは、一括転写手段2による転写電界に影響しない範囲、例えば移動阻止部材5を接地する態様にあっては転写電界により移動阻止部材5にリーク電流が流れることのない範囲、また、移動阻止部材5を非接地とする態様にあっては転写電界が移動阻止部材5を帯電しない範囲で選定されるものである。
【0022】
尚、転写後の像担持体を除電する先行技術があるが、これは、本発明とは無関係であるため、念のため補足説明しておく。
例えば、感光体や中間転写体等の像担持体から記録材へ可視像を転写した後に、像担持体表面をブレード等によってクリーニングする前処理として、コロトロン、除電ブラシ、除電ランプ等によって像担持体を除電する技術が知られている。
これらは、像担持体上の残存電荷を除去することにより、像担持体上に残存した残留トナーのクリーニング効率を向上させるためのものと考えられ、あくまで像担持体と残留トナーとの間の離型性を高めるための技術であるに過ぎない。
これに対し、本発明は、本先行技術のように、像担持体と残留トナーとの間の離型性を高めるのではなく、一旦像担持体から剥離された記録材が像担持体に再び貼り付くのを防止するものであり、また、その配設位置についても、一括転写手段2による転写部位直後の像担持体1の中空部内面側であることから、本先行技術とは全く着想の異なるものである。
【0023】
また、本発明に関連する参考発明において、移動阻止部材5は、像担持体1に貼り付いた記録材3を物理的に剥離するための剥離部材と類似するように見えるかも知れないが、移動阻止部材5は転写部位直後の像担持体1表面に対し少なくとも記録材3の厚さよりも広い間隙を有して配設されるものであり、像担持体1に貼り付いた記録材を剥離する機能を有していない点で、剥離部材とは異なるものである。
【0024】
次に、上述した技術的手段の作用について説明する。
まず、本発明について説明する。
図1において、一括転写手段2による転写部位直後の像担持体1の中空部内面側には除電部材4が設けられ、少なくとも前記転写部位を通過した記録材3に対向する像担持体1を除電している。
従って、画像形成中に像担持体1が停止し、その際に転写部位の下流近傍に記録材3が存在したとしても、当該記録材3が対向する像担持体1は除電部材4によって除電されているため、記録材3が像担持体1側に引きつけられて再び貼り付くことはない。
【0025】
次に、本発明に関連する参考発明について説明する。
図2において、一括転写手段2による転写部位直後の像担持体1表面と記録材3の搬送経路との間には、転写部位直後の像担持体表面に対し少なくとも記録材3の厚さよりも広い間隙を有して移動阻止部材5が配設されている。
従って、画像形成中に像担持体1が停止し、その際に転写部位の下流近傍に記録材3が存在し且つ当該記録材3が像担持体1側に引きつけられたとしても、当該記録材3は移動阻止部材5によってその移動が規制されるため、像担持体1に再び貼り付くことはない。
このように、本発明に関連する参考発明によれば、ジャム等の異常が発生した状況下で装置を停止させる際に、一括転写手段による転写部位下流近傍に記録材が存在していても、転写部位を通過した記録材に対向する部分を有するベルト部材の像担持体と記録材の搬送路との間の所定の位置に設けられた移動阻止部材によって記録材が像担持体側へ移動するのを防止するようにしたので、ジャム等の異常時において記録材の後端部が像担持体に貼り付く事態を有効に防止することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
◎実施の形態1
図3は、本発明が適用されたカラー画像形成装置の概略構成を示す。
同図において、本実施の形態に係るカラー画像形成装置は、例えば電子写真方式にて各色成分トナー像が形成される複数の画像形成ユニット100(具体的には100K、100Y、100M、100C)を並列配置し、これら各画像形成ユニット100で形成した各色成分トナー像を中間転写ベルト120に順次一次転写させ、一括転写手段としての二次転写装置140にて用紙トレイ150から供給される用紙Pに中間転写ベルト120上の各色成分トナー像を二次転写させ、搬送ベルト153を介して定着器154に導くようにしたものである。
【0027】
本実施の形態において、各色成分の画像形成ユニット100は、感光ドラム等の潜像担持体101の周囲に、潜像担持体101が帯電される一様帯電器102、潜像担持体101上に静電潜像が書き込まれるレーザ露光器103、各色成分トナーが収容されて潜像担持体101上の静電潜像が可視像化される現像器104、潜像担持体101上の各色成分トナー像が中間転写ベルト120上に一次転写される一次転写ロール105及び潜像担持体101上の残留トナーなどが除去されるクリーナ106等の電子写真用デバイスを順次配設したものである。
【0028】
また、中間転写ベルト120は、複数(本実施の形態では六つ)の支持ロール111〜116に掛け渡されたものであって、本実施の形態では、支持ロール111が中間転写ベルト120の駆動ロールとして、支持ロール112、114、116が従動ロールとして用いられ、また、支持ロール113が中間転写ベルト120の移動方向に略直交する方向の蛇行規制用の補正ロール(ステアリングロール:軸方向一端を支点として傾動自在に設けられる)として、更に、支持ロール115が後述するように二次転写装置140のバックアップロールとして用いられている。
そして、中間転写ベルト120は、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリプロピレン等の樹脂又は各種ゴムにカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させてその体積抵抗率が106〜1014Ω・cmとなるように形成され、その厚みは0.1mmに設定される。
【0029】
更に、二次転写装置140は、中間転写ベルト120のトナー担持面側に圧接配置される二次転写ロール125と、中間転写ベルト120の裏面側に配置されて二次転写ロール125の対向電極をなすバックアップロール124(支持ロール115と兼用)とを備えており、このバックアップロール124にはトナーの帯電極性と同極性のバイアス127が安定的に印加される給電ロール126が当接配置されている。
【0030】
本実施の形態において、二次転写ロール125は、表面にカーボンを分散したウレタンゴムのチューブ、内部はEPDMゴムからなり、更にロール表面にフッ素コートを施し、その体積抵抗率が103〜1010Ω・cmでロール径がφ28mmとなるように形成され、硬度は例えば30°(アスカC)に設定される。
一方、バックアップロール124は、表面にカーボンを分散したEPDMとNBRとのブレンドゴムからなるチューブ、内部はEPDMのゴムからなり、その表面抵抗率が107〜1010Ω/□でロール径がφ28mmとなるように形成され、その硬度は例えば70°(アスカC)に設定される。
【0031】
更に、二次転写装置140の下流側には、中間転写ベルト120上の残留トナーを除去するベルトクリーナ141が設けられ、また、中間転写ベルト120の周囲には、位置検知センサ142が設けられている。
【0032】
また、本実施の形態において、用紙搬送系は、用紙トレイ150からの用紙Pフィードロール151で送出し、レジストレーションロール(レジストロール)152で一旦位置決め停止させた後に所定のタイミングで二次転写位置へと用紙Pを送り込むようになっており、二次転写後の用紙Pを案内板155を介して例えば一対の搬送ベルト153(本実施の形態ではバキューム搬送方式を採用)へと導き、この搬送ベルト153にて定着器154へと搬送するようになっている。
【0033】
そして、本実施の形態では、二次転写装置140直後の中間転写ベルト120の裏面側に、除電プレート161が設けられている。
本実施の形態において、除電プレート161は、電気亜鉛めっき鋼板(板厚t=0.8mm)を用いており、図示しないベルトモジュールフレームを介して接地されている。
また、除電プレート161の二次転写位置側の先端部は、二次転写位置より10〜20mm離れた位置に配設され、また、その後端部は、二次転写位置通過後の用紙Pと中間転写ベルト120との間隔が100mmとなる領域より後ろ側まで配設されている。
更に、除電プレート161は、中間転写ベルト120に対して平行に5mmの間隔をもって配設されている。これにより、中間転写ベルト120の回動時に中間転写ベルト120が振動したとしても、除電プレート161には接触しないようになっている。
【0034】
次に、本実施の形態に係るカラー画像形成装置の作像プロセスについて説明する。
今、図示外のスタートスイッチがオン操作されると、所定の作像プロセスが実行される。
具体的に述べると、例えば、このカラー画像形成装置をデジタルカラー複写機として構成する場合には、図示しない原稿台にセットされる原稿をカラー画像読み取り装置により読み取り、その読み取り信号を画像信号処理手段によりデジタル画像信号に変換してメモリーに一時的に蓄積し、その蓄積されている4色(K、Y、M、C)のデジタル画像信号に基づいて各色のトナー像形成を行なわせるようにする。
【0035】
すなわち、画像信号処理手段から入力される各色のデジタル画像信号に応じて画像形成ユニット100(具体的には100K、100Y、100M、100C)を夫々駆動する。そして、各画像形成ユニット100では、帯電器102により一様に帯電された潜像担持体101に前記デジタル信号に応じた静電潜像をレーザ露光器103にて夫々書き込ませる。
そして、これらの各静電潜像を各色のトナーを収容した現像器104により現像して上記各色のトナー像を形成させる。
尚、このカラー画像形成装置をプリンタ等の装置として構成する場合には、外部などから図示しない画像信号処理手段に入力される画像信号に基づいて各色のトナー像形成を行うようにすればよい。
【0036】
そして、各潜像担持体101上に形成されたトナー像は、各潜像担持体101と中間転写ベルト120とが接する一次転写位置で一次転写ロール105によって潜像担持体から中間転写ベルト120の表面に順次転写される。
【0037】
このようにして中間転写ベルト120に一次転写されたトナー像は中間転写ベルト120上で重ね合わされ、中間転写ベルト120の回動に伴って二次転写位置へと搬送される。
一方、フィードロール151によって用紙トレイ150から用紙Pが搬出され、この用紙Pはレジストロール152にて所定のタイミングで二次転写位置へと供給され、二次転写ロール125と中間転写ベルト120との間に挟み込まれる。
【0038】
すると、二次転写位置では、二次転写装置140である二次転写ロール125とバックアップロール124との間に形成される転写電界の作用で、中間転写ベルト120上に担持されたトナー像が二次転写位置において用紙Pに静電転写される。
【0039】
そして、未定着トナー像が転写された用紙Pは中間転写ベルト120から剥離され、二次転写位置の下流側に配置された案内板155及び搬送ベルト153によって定着器154に送り込まれ未定着トナー像の定着処理がなされる。
一方、二次転写後の中間転写ベルト120上に残留したトナーがベルトクリーナ141によってクリーニングされる。
【0040】
図4は、用紙Pが二次転写位置を通過した状態を示す。
同図において、二次転写後の用紙Pは負の電荷によって負極性に帯電し、一方、二次転写後の中間転写ベルト120は、残存する正の電荷によって正極性に帯電する。
通常の作像プロセスにおいては、用紙Pが搬送ベルト153の吸引動作によって吸引されており、この吸引力が中間転写ベルト120と用紙Pとの間に働く静電力よりも強いために、用紙Pは搬送ベルト153側に引きつけられる。
一方、画像形成中に装置内のいずれかの箇所でトラブル(例えば用紙ジャム等)が発生すると、搬送ベルト153の吸引動作も停止してしまう。
このとき、除電プレート161を配設しない従来の態様(図5(a)(b)参照)にあっては、二次転写位置下流側において、負極性の用紙Pの後端部が正極性の中間転写ベルト表面に静電吸着され、再び貼り付いてしまう懸念がある。
【0041】
ところが、本実施の形態にあっては、除電プレート161が二次転写直後の中間転写ベルト120を除電しているので、負極性に帯電した用紙Pが中間転写ベルト120側に引きつけられるという懸念は全くない。
特に、本実施の形態では、中間転写ベルト120と二次転写後の用紙Pとの間の距離が100mmとなる領域まで中間転写ベルト120の除電を行っているので、用紙Pに対する静電力が大きくなる領域を除電できることとなり、中間転写ベルト120上の正極性の残存電荷は確実に除去されることとなる。
【0042】
尚、本実施の形態では、除電プレート161を中間転写ベルト120から離間して配設していたが、これに限られるものではなく、例えば、導電性ブラシなどを中間転写ベルト120に接触配置するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、除電プレート161を直接接地するようにしていたが、これに限られるものではなく、例えば、二次転写後の中間転写ベルト120の帯電極性とは逆極性のバイアスを除電プレート161に印加するようにしてもよい。
【0043】
◎実施の形態2
図6は、本発明に係るカラー画像形成装置の実施の形態2(本例では本発明に関連する参考形態に相当)を示す。本実施の形態は、図6に示すように、二次転写位置出口側の中間転写ベルト120と用紙搬送経路(例えば案内板155の上面)との間に移動阻止プレート171を配設したものである。
尚、本実施の形態に係るカラー画像形成装置は、除電プレート161が配設されていないことを除けば図3に示すカラー画像形成装置と同じであるので、実施の形態1と同様の符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
【0044】
本実施の形態において、移動阻止プレート171は、透明なPET製のものを用いている。
また、移動阻止プレート171の二次転写位置側の先端部は、二次転写位置より10〜20mm離れた位置に配設され、また、その後端部は、二次転写位置通過後の用紙Pと中間転写ベルト120との間隔が100mm以上となる領域まで配設されている。
【0045】
更に、移動阻止プレート171の二次転写位置側の先端部は、中間転写ベルト120及び通常の用紙Pの搬送経路に対して、少なくとも両者から5mm以上離間するように配置されている。これにより、本実施の形態では、中間転写ベルト120の回動時に中間転写ベルト120が振動したとしても、中間転写ベルト120と移動阻止プレート171とが接触しないようになっており、また、通常の作像プロセスでは用紙Pと移動阻止プレート171とが接触しないようになっている。
【0046】
更にまた、本実施の形態では、移動阻止プレート171を上述した位置に配設することにより、二次転写装置140が形成する転写電界によって移動阻止プレート171が帯電するのを防止するようになっている。
【0047】
本実施の形態において、二次転写後の用紙Pは負の電荷によって負極性に帯電し、一方、二次転写後の中間転写ベルト120は、残存する正の電荷によって正極性に帯電する。
通常の作像プロセスにおいては、用紙Pが搬送ベルト153の吸引動作によって吸引されており、この吸引力が中間転写ベルト120と用紙Pとの間に働く静電力よりも強いために、用紙Pは搬送ベルト153側に引きつけられる。
一方、画像形成中に装置内のいずれかの箇所でトラブル(例えば用紙ジャム等)が発生すると、搬送ベルト153の吸引動作も停止してしまう。
このとき、移動阻止プレート171を配設しない従来の態様(図5(a)(b)参照)にあっては、二次転写位置下流側において、負極性の用紙Pの後端部が正極性の中間転写ベルト表面に静電吸着され、再び貼り付いてしまう懸念がある。
【0048】
ところが、本実施の形態にあっては、移動阻止プレート171が用紙Pの中間転写ベルト120側への移動を物理的に阻止するので、負極性に帯電した用紙Pは、図中のP’より中間転写ベルト120側に移動することができず中間転写ベルト120に貼り付くという懸念は全くない。
【0049】
◎実施の形態3
図7は本発明を適用したカラー画像形成装置(本実施の形態ではカラー電子写真複写機)の概略構成を示す。
本実施の形態は、実施の形態1、2とは異なり、一つの潜像担持体に形成されたトナー像を中間転写ベルトに順次転写するようにしたものである。
同図において、符号211は感光体ドラム(潜像担持体)であり、矢線A方向への回転に伴いその表面には帯電装置212及びレーザ走査装置などの露光装置213などの周知の電子写真プロセスによって画情報に応じた静電潜像が形成される。
また、この感光体ドラム211の周囲には例えばロータリー型現像装置230が配設されており、このロータリー型現像装置230はブラック(Bk)、イエロ(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の各色に対応した現像器231〜234を回転ホルダに搭載したもので、感光体ドラム211に形成された静電潜像を現像器231〜234のいずれかで現像してトナー像Tを形成するようになっている。
尚、符号219は感光体ドラム211上の残留トナーを除去するドラムクリーナである。
【0050】
また、符号220は感光体ドラム211の表面に当接されるように配置された中間転写ベルトであり、複数(本実施の形態では四つ)のロール221〜224に張架されて矢線B方向へ回動するようになっている。
ここで、本実施の形態では、符号221は中間転写ベルト220の駆動ロール、222は従動ロール、223は中間転写ベルト220の張力を一定に制御するようにしたテンションロール、224は二次転写用の対向ロール(バックアップロール)である。
そしてまた、本実施の形態では、上記中間転写ベルト220は、実施の形態1、2で示した中間転写ベルト120と同様のもので構成されている。
【0051】
更に、中間転写ベルト220の感光体ドラム211に対向する部位(一次転写位置)において、中間転写ベルト220の裏面側には一次転写装置(本実施の形態では一次転写ロール)218が配設されており、この一次転写ロール218にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加することで、感光体ドラム211上のトナー像Tが中間転写ベルト220に静電吸引されるようになっている。
【0052】
更にまた、記録材としての用紙Pの搬送経路に面した中間転写ベルト220の二次転写位置には二次転写装置240が配設されており、本実施の形態では、中間転写ベルト220のトナー像担持面側に圧接配置される二次転写ロール225と、中間転写ベルト220の裏面側に配置されて二次転写ロール225の対向電極をなす対向ロール(バックアップロール)224とを備えている。
そして、本実施の形態では、二次転写ロール225が接地されており、また、バックアップロール224にはトナーの帯電極性と同極性のバイアスが給電ロール226を介して安定的に印加されている。
【0053】
本実施の形態において、上記バックアップロール224及び二次転写ロール225は、実施の形態1、2に示したバックアップロール124及び二次転写ロール125と同様のものから構成されている。
ここで、本実施の形態では、二次転写ロール225が中間転写ベルト220に対して接離可能に配設されている。
【0054】
更に、二次転写装置240の下流側には、中間転写ベルト220上の残留トナーを除去するベルトクリーナ241が設けられている。
そしてまた、中間転写ベルト220の周囲には、位置検知センサ242が設けられている。
【0055】
また、本実施の形態において、用紙搬送系は、用紙トレイ250からの用紙Pをフィードロール251で送出し、レジストレーションロール(レジストロール)252で一旦位置決め停止させた後に所定のタイミングで二次転写位置へと用紙Pを送り込むようになっており、二次転写後の用紙Pを案内板255を介して搬送ベルト253(本実施の形態ではバキューム搬送方式を採用)へと導き、この搬送ベルト253にて定着装置254へと搬送するようになっている。
【0056】
更に、二次転写位置と案内板255との間には、剥離電極プレート256が配設されている。
本実施の形態において、剥離電極プレート256は、図8に示すように、例えば厚さ0.5mm程度のステンレス鋼板を使用し、用紙P側には作用電界を集中させるための多数の針状突起256aを配列形成したものが用いられる。
また、剥離電極プレート256のレイアウトとしては、二次転写ロール225とバックアップロール224との中心軸間を結ぶ線に直交する法線のうち、二次転写ロール225及びバックアップロール224のニップ域出口を通過する線を基準線とすれば、剥離電極プレート256のニップ域側端部は、前記基準線よりd(本実施の形態では1mm)だけ二次転写ロール225側に変位配置されており、しかも、ニップ域出口より僅かなギャップk(本実施の形態では7mm)だけ離間して配設されている。
【0057】
そして、本実施の形態では、二次転写装置240直後の中間転写ベルト220の裏面側に、除電プレート261が設けられている。
本実施の形態において、除電プレート261は、実施の形態1と同様に電気亜鉛めっき鋼板(板厚t=0.8mm)を用いており、図示しないベルトモジュールフレームを介して接地されている。
また、除電プレート261の二次転写位置側の先端部は、二次転写位置より10〜20mm離れた位置に配設され、また、その後端部は、二次転写位置通過後の用紙Pと中間転写ベルト220との間隔が100mmとなる領域より後ろ側まで配設されている。
更に、除電プレート261は、中間転写ベルト220に対して平行に5mmの間隔をもって配設されている。これにより、本実施の形態では、中間転写ベルト220の回動時に中間転写ベルト220が振動したとしても、除電プレート261には接触しないようになっている。
更にまた、本実施の形態では、除電プレート261が中間転写ベルト220面に対して平行に離間する方向に移動可能に配設されている。
【0058】
また、本実施の形態では、二次転写ロール225、用紙トレイ250、フィードロール251、レジストロール252、搬送ベルト253、定着装置254、案内板255、剥離電極プレート256が感光体ドラム211、中間転写ベルト220等のマーキング部分とは別の用紙搬送モジュールとして引き出し可能に構成されている。
【0059】
更に、本実施の形態では、画像形成時の作像制御を行う作像制御系270が設けられている。
この作像制御系270は、例えば図8に示すように、例えばレジストロール252の出口直後に用紙の先端若しくは後端通過検知用の位置センサ271を設置し、画像形成信号及び前記位置センサ271からの出力を制御装置272に取り込み、制御装置272により、給電ロール226に接続されるバイアス電源281、剥離電極プレート256に接続されるバイアス電源283、二次転写ロール225を中間転写ベルト220に対して接離させるソレノイド285、除電プレート261を中間転写ベルト220に対して進退させるソレノイド286などを制御するものである。
【0060】
次に、本実施の形態に係るカラー画像形成装置の作動について説明する。
今、図示外のスタートスイッチがオン操作されると、所定の作像プロセスが実行される。
具体的に述べると、感光体ドラム211に書き込まれた静電潜像が例えばイエロの画情報に対応したものであれば、この静電潜像はイエロ(Y)のトナーを内包する現像器232で現像され、感光体ドラム211上にはイエロのトナー像Tが形成される。
そして、感光体ドラム211上に形成された未定着トナー像Tは、感光体ドラム211と中間転写ベルト220とが接する一次転写位置で一次転写ロール218にて感光体ドラム211から中間転写ベルト220の表面に静電転写される。
【0061】
このとき、単色画像を形成する場合には、中間転写ベルト220に一次転写されたトナー像Tを直ちに用紙Pに二次転写するのであるが、複数色のトナー像を重ね合わせたカラー画像を形成する場合には、感光体ドラム211上でのトナー像の形成並びにこのトナー像Tの一次転写の工程が色数分だけ繰り返される。
例えば4色のトナー像を重ね合わせたフルカラー画像を形成する場合には、感光体ドラム211上にはその一回転毎にイエロ、マゼンタ、シアン及びブラックのトナー像Tが形成され、これらトナー像Tは順次中間転写ベルト220に一次転写される。一方、中間転写ベルト220は最初に一次転写されたイエロのトナー像Tを保持したまま感光体ドラム211と同一周期で回動し、中間転写ベルト220上には位置検知センサ242によって決められた所定の位置にその一回転毎にマゼンタ、シアン及びブラックのトナー像Tがイエロのトナー像Tに順次重ねて転写される。
【0062】
このようにして中間転写ベルト220に一次転写されたトナー像Tは、中間転写ベルト220の回動に伴って二次転写位置へと搬送される。
一方、フィードロール251によって用紙トレイ250から用紙Pが搬出され、この用紙Pはレジストロール252にて所定のタイミングで二次転写位置へと供給され、二次転写ロール225と中間転写ベルト220との間に挟み込まれる。
すると、二次転写位置では、二次転写装置240である二次転写ロール225とバックアップロール224との間に形成される転写電界の作用で、中間転写ベルト220に担持されたトナー像Tが二次転写位置において用紙Pに静電転写される。
【0063】
そして、未定着トナー像Tが転写された用紙Pは中間転写ベルト220から剥離され、二次転写部下流に配置された案内板255及び搬送ベルト253によって定着装置254に送り込まれ、未定着トナー像の定着処理がなされる。
一方、未定着トナー像の二次転写が終了した中間転写ベルト220についてはベルトクリーナ241によって残留トナーが除去される。
尚、二次転写装置240の二次転写ロール225及びベルトクリーナ241は、中間転写ベルト220と接離自在に配設されており、カラー画像が形成される場合には最終色の未定着トナー像が中間転写ベルト220に一次転写されるまで、これらの部材は中間転写ベルト220から離間されている。
【0064】
次に、作像制御系270の処理について説明する。
制御装置272は、画像形成信号に基づき、最終色のトナー像が二次転写位置に到達するまでの間、図9(a)に示すように、ソレノイド285を動作させて二次転写ロール225を中間転写ベルト220から離間させ、また、ソレノイド286を動作させて除電プレート261を中間転写ベルト220から離間させる。同時に、給電ロール226に接続されるバイアス電源281のスイッチ282及び剥離電極プレート256に接続されるバイアス電源283のスイッチ284を切断する。
中間転写ベルト220上に担持されたトナー像Tは、この状態で二次転写部位を通過するが、このとき、除電プレート261は中間転写ベルト220から離間した位置にあるため、中間転写ベルト220が除電されることはなく、従って、中間転写ベルト220上に担持されたトナー像Tの飛び散りは生じない。
【0065】
また、最終色のトナー像Tが中間転写ベルト220に担持されると、レジストロール252にて一旦停止していた用紙Pが二次転写位置へと送出される。
このとき、位置センサ271は用紙Pの突入を検知する。これに伴い、制御装置272は、図9(b)に示すように、ソレノイド285を動作させて二次転写ロール225を中間転写ベルト220に圧接させ、また、ソレノイド286を動作させて除電プレート261を中間転写ベルト220に近接する位置まで移動させる。同時に、給電ロール226に接続されるバイアス電源281のスイッチ282及び剥離電極プレート256に接続されるバイアス電源283のスイッチ284を接続する。
【0066】
この状態で、中間転写ベルト220上のトナー像Tが用紙P上に転写される。このとき、本実施の形態では、実施の形態1と同様に、除電プレート261が二次転写部直後の中間転写ベルト220を除電している。従って、仮にこの状態で装置が停止したとしても、負極性に帯電した用紙Pが中間転写ベルト220側に引きつけられるという懸念は全くない。
また、仮に二次転写部直後に用紙Pが存在した状態で装置が停止したとしても、この用紙Pは、前記用紙搬送モジュールを引き出すことによって容易に除去される。
【0067】
尚、本実施の形態に係るカラー画像形成装置に、実施の形態2に示した移動阻止プレートを配設してもよいことは勿論である。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ジャム等の異常が発生した状況下で装置を停止させる際に、一括転写手段による転写部位下流近傍に記録材が存在していても、少なくとも転写部位を通過した記録材に対向する部分を有するベルト部材からなる像担持体のうち転写部位通過後の記録材が対向する部位を所定の位置に配置された除電部材によって除電するようにしたので、ジャム等の異常時において記録材の後端部が像担持体に貼り付く事態を有効に防止することができる。
【0069】
また、少なくとも転写部位を通過した記録材に対向する部分を有するベルト部材からなる像担持体の転写部位直後を所定の位置に配置された除電部材によって除電するようにしたので、通常動作時においても記録材の像担持体への貼り付きを有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像形成装置の概要を示す説明図である。
【図2】 本発明に関連する参考発明に係る画像形成装置の概要を示す説明図である。
【図3】 本発明が適用されたカラー画像形成装置の実施の形態1を示す説明図である。
【図4】 実施の形態1に係るカラー画像形成装置の二次転写部を示す説明図である。
【図5】 (a)は比較の形態に係る二次転写部を示す説明図、(b)は、比較の形態において、ジャム時等異常発生時に二次転写部下流側で起こる用紙の貼り付き現象を示す説明図である。
【図6】 実施の形態2に係るカラー画像形成装置の二次転写部を示す説明図である。
【図7】 本発明が適用されたカラー画像形成装置の実施の形態3を示す説明図である。
【図8】 実施の形態3に係る二次転写部及び制御系を示す説明図である。
【図9】 (a)(b)は実施の形態3における二次転写部の動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1…像担持体,2…一括転写手段,3…記録材,4…除電部材,5…移動阻止部材,100…画像形成ユニット,120…中間転写ベルト,124…バックアップロール,125…二次転写ロール,126…給電ロール,140…二次転写装置,161…除電プレート,171…移動阻止プレート,211…感光体ドラム,220…中間転写ベルト,224…バックアップロール,225…二次転写ロール,226…給電ロール,240…二次転写装置,261…除電プレート,270…作像制御系
Claims (1)
- 帯電粒子による可視像が担持される中空状の像担持体と、この像担持体上の可視像を記録材に一括転写する一括転写手段とを備え、前記像担持体が少なくとも転写部位を通過した記録材に対向する部分を有するベルト部材からなる態様の画像形成装置において、
前記一括転写手段による転写部位直後の像担持体の中空部内面側に設けられ、少なくとも前記転写部位を通過した記録材に対向する像担持体を除電する除電部材を具備し、
前記除電部材は、転写部位側の先端部が転写部位より10〜20mm離間配置される一方、その後端部が転写部位通過後の記録材と像担持体との間隔が100mm以上となる領域にまで配設されるものであることを特徴とする画像形成装置。
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