JP3815238B2 - モータの回転制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータの回転制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、三相ブラシレスモータの回転制御を行なう従来のモータの回転制御装置の一例を示すブロック図である。各部の動作を図面に即して簡単に説明する。先ず、分周器2は発振器1から出力されるクロックをモータの回転速度設定に応じた分周率で分周してカウント・クロックを出力する。
【0003】
カウンタ3は、前記カウント・クロックをカウントし、カウント値を出力する。また、分周器2およびカウンタ3は、後述の速度比較部4が出力するリセット・パルスによってリセットされる。カウンタ3から出力するカウント値は、速度比較部4に入力する。
【0004】
速度比較部4は、予め規定されている基準値と後述のA相検出用ホールセンサ13が出力する回転センサ出力の立ち上がりエッジにおけるカウンタ3の出力(カウント値)とを比較して、制御目標値に対するモータの回転速度の差異情報を出力し、PWMデューティ制御部5は、この差異情報をもとにPWMジェネレータ7に与えるPWMデューティ・データを増減させる。また、速度比較部4は、前記回転センサ出力の立ち上がりエッジで速度比較処理を行なった後、リセット・パルスを発生して分周器2とカウンタ3をリセットし、次の1回転における回転速度検出シーケンスに入る。
【0005】
また、カウンタ3の出力は、PWMジェネレータ制御部6にも入力されており、PWMジェネレータ制御部6は、適当な間隔でPWMスタート・パルスを発生する。
【0006】
PWMジェネレータ7は、前記PWMスタート・パルスをトリガにしてPWM波形を1周期分出力する。
【0007】
モータ12は、三相のブラシレスモータであり、ロータが発生する磁界に対向するような向きで該ロータの外周または内周に沿って等間隔で配置したA相検出用ホールセンサ13,B相検出用ホールセンサ14,C相検出用ホールセンサ15で該ロータの磁極を検出することにより、ロータの回転角すなわちモータの回転位相を検出する。これらの各相検出用ホールセンサ13〜15の出力は、相切換制御部9に入力し、ロータの回転角に応じて適切なコイルを励磁するように電力制御部10に相切替信号を与える。
【0008】
電力制御部10は、例えばMOSFETアレイとその制御ロジックで構成されており、前記相切替信号に対応したMOSFETアレイのチャネルを前記PWM波形に従ってオンまたはオフして、前期PWM波形のハイレベルのデューティに比例した電力をモータ12へ供給する。また、過電流検出部11で過電流を検出した場合は、過電流を検出したPWM周期が終了するまでモータへの給電をオフする。
【0009】
ここで、前記PWM波形のハイレベルのデューティは、回転センサ(相検出用ホールセンサ13)の出力の立ち上がりエッジにおけるカウンタ値が基準値に一致するようにPWMデューティ制御部5によって増減されるので、モータ12の回転速度が制御目標値に等しくなるようにフィードバック制御される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来のモータの回転制御方法、例えばオン時間を1クロック単位でカウントして、PWMデューティを256段階に変化させることができるデジタルPWMによってモータに供給する電力を制御してモータの回転制御を行なう方法で、PWM周期がモータの回転周期の数十分の1程度になっていたとすると、PWMデューティ自体は1クロック単位で変化させることができるが、PWMデューティを1変化させるとモータのオン時間はモータ1回転当り数十クロック分変化することになり、本来その系が持つ最大の分解能である1クロック単位でモータのオン時間を変化させることができず、モータの回転速度制御が粗くなってしまうという問題がある。
【0011】
また、モータ1回転中の各PWM周期に1クロック単位でモータのオン時間を分散させてデジタルPWMによる単位時間あたりの電力制御の分解能を向上させた場合は、モータのオン時間をその系が持つ最大の分解能である1クロック単位で変化させることができるが、モータのオン時間を変化させるPWM周期がモータの回転速度検出点を起点としたモータ1回転の周期の終りの方に存在するような条件では、モータのオン時間の微小な変化がモータの回転速度に反映されるまでに時間がかかるために回転速度変動に対する追従性が悪く、回転速度変動周期の短い系では回転速度が安定しにくいという問題がある。
【0012】
また、モータ回転速度の制御目標値に対する差異を直接PWMデューティに反映させる場合には、少なくとも基準となるデューティに変化分の加算を行なう必要があり、場合によっては変化分に対する乗算も必要となる。このような演算をハードウエアで高速に行なう場合は回路規模が大きくなるという問題があり、ソフトウエアで行なう場合はマイクロプロセッサやデジタルシグナルプロセッサ等の演算を実行するユニットが必要な上に回転速度変動検出から演算結果を反映させるまでに時間がかかるために回転速度変動に対する追従性が悪いという問題がある。また、何れの場合も、コストが高くなるという問題がある。
【0013】
本発明の1つの目的は、制御系のもつ最高の分解能で自動調整することができるモータの回転制御方法を提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、簡単な回路構成で行うことができ、レスポンスの早いモータの回転制御方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の特徴は、PWMデューティに応じたモータへの電力の供給とは別に、モータ1回転中の特定の1点または複数点でリセットされ且つモータ回転周期の制御目標値を1または複数周期とするカウンタのリセットから一定時間および前記カウンタの1または複数周期終了前後の一定時間モータをオンする期間を設けるように制御することにある。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明のモータの回転制御方法を実施する制御装置の一実施の形態を示すブロック図である。この実施の形態におけるモータは、例えばレーザプリンタや複写機の光走査装置における回転多面鏡の駆動制御に適用し得る。
【0017】
この実施の形態において、モータ12は、三相ブラシレスモータである。回転制御装置は、クロックを出力する発振器1と、クロックを分周してカウント・クロックを出力する分周器2と、カウント・クロックをカウントするカウンタ3と、制御目標値に対するモータ回転速度の差異を検出して差異情報を出力すると共にリセット・パルスを出力する速度比較部4と、差異情報をもとにPWMデューティを増減させるPWMデューティ制御部5と、PWMスタート・パルスを出力するPWMジェネレータ制御部6と、PWM波形を出力するPWMジェネレータ7と、PWM制御から独立してモータのオン信号を出力する追加オン信号制御部8と、モータの回転位置を検出するA相検出用ホールセンサ13と、B相検出用ホールセンサ14と、C相検出用ホールセンサ15と、各相検出用ホールセンサの出力をもとにモータの励磁コイルを選択するための相切換信号を出力する相切換制御部9と、相切換信号とPWM出力と追加オン信号とからモータの適切なコイルに電力を供給する電力制御部10と、モータのコイルに流れる電流を設定値と比較して過電流検出を行なう過電流検出部11を備える。
【0018】
次に、この回転制御装置の動作を説明する。
【0019】
分周器2は、発振器1から出力されるクロックをモータの回転速度設定に応じた分周率、例えば基準となるモータ回転速度の場合は20分の1に分周し、1.25倍速の場合は16分の1に分周し、1.33倍速の場合は15分の1に分周し、1.43倍速の場合は14分の1に分周したカウント・クロックを出力し、後述する速度比較部4が出力するリセット・パルスでリセットされる。
【0020】
カウンタ3は、前記カウント・クロックを0から39までカウントする下位カウンタ(図示省略)および該下位カウンタの1周期を1カウントとして0から127までカウントする上位カウンタ(図示省略)によって構成し、全体で0から5119までカウントしてカウント値として出力すると共に、後述する速度比較部4が出力するリセット・パルスでリセットされる。また、カウンタ3の上位カウンタは、カウント値が127に到達した場合はリセットされるまで停止するように構成している。なお、カウンタ3をこのような構成にしているのは、PWM周期をモータの回転周期の制御目標値の整数分の1にすることにより、後述するようにモータ回転速度の安定性をより高めるためである。
【0021】
ここで、カウンタ3の出力は、速度検出手段となる速度比較部4に入力し、速度比較部4は、予め規定した基準値、例えば2560と、後述するA相検出用ホールセンサ13が出力する回転センサ出力の立ち上がりエッジにおける前記カウンタ3の出力とを比較して、制御目標値に対するモータの回転速度の差異を検出し、差異情報としてPWMデューティ制御部5に与える。また、速度比較部4は、前記回転センサ出力の立ち上がりエッジで速度比較処理を行なった後、リセット・パルスを発生して分周器2とカウンタ3をリセットし、次の1回転における回転速度検出シーケンスに入るが、回転センサ出力の立ち上がりエッジからリセット・パルスの立ち下りまでの時間は、発振器1が出力するクロックの1周期よりも短い時間となるような回路構成としている。
【0022】
また、カウンタ3の出力は、PWMジェネレータ制御部6にも入力し、この実施の形態では、カウンタ3の下位カウンタをPWM周期規定手段であるPWM周期用カウンタとして使用し、カウンタ3の下位カウンタが0となったときにPWMジェネレータ制御部6がPWMスタート・パルスを発生して、PWM周期の64周期がモータの回転周期の制御目標値と一致するようにしている。
【0023】
また、PWMデューティ調整手段となるPWMデューティ制御部5は、前記差異情報をもとにしてPWMジェネレータ7に与えるPWMデューティ・データを増減させる。なお、PWMデューティ・データは、15ビットで構成しており、上位9ビットで表されるカウント数すなわち0から511カウントを各PWM周期で共通に使用する基本PWMデューティとし、下位6ビットで表されるカウント数すなわち0から63カウントを各PWM周期に1カウントずつ分散して割り当て、1クロック単位でモータのオン時間を制御できるように構成している。
【0024】
PWMジェネレータ7は、前記PWMスタート・パルスが入力されると出力をハイレベルにして、前記PWMスタート・パルスが立ち下がってからクロックのカウントを開始し、PWMデューティ・データで規定されるカウント数をカウントすると出力をロウレベルにする。このような動作を繰返して、PWMジェネレータ7は、PWM波形を出力する。
【0025】
モータ12は、前述したように、三相のブラシレスモータであり、ロータが発生する磁界に対向するような向きで該ロータの外周または内周に沿って等間隔で配したA相検出用ホールセンサ13とB相検出用ホールセンサ14とC相検出用ホールセンサ15によってロータの磁極位置を検出して、ロータの回転角すなわちモータの回転位相を検出する。これらの回転センサ出力は、相切換制御部9に入力し、ロータの回転角に応じて適切なコイルを励磁するように電力制御部10に相切替信号を与える。
【0026】
電力制御手段である電力制御部10は、例えばMOSFETアレイとその制御ロジックで構成しており、相切替信号に対応したMOSFETアレイのチャネルを前記PWM波形に従ってオンまたはオフして、前期PWM波形のハイレベルのデューティに比例した電力をモータ12へ供給する。
【0027】
また、過電流検出部11は、MOSFETアレイに流れる電流を監視し、MOSFETアレイを流れる電流が設定値を超えたときには過電流検出信号を出力する。この過電流検出信号は、電力制御部10に入力し、電力制御部10は過電流を検出したPWM周期が終了するまでMOSFETアレイをオフする。ここで、前記PWM波形のハイレベルのデューティは、回転センサ出力の立ち上がりエッジにおけるカウンタ3の出力が前記基準値に一致するようにPWMデューティ制御部5によって増減されるので、モータ12の回転速度が制御目標値に等しくなるようにフィードバック制御される。
【0028】
以上は、この実施の形態における基本となる動作であって前述した従来の制御技術と同様である。次に、本発明の特徴である以下のような制御技術が追加される。
【0029】
追加オン信号制御部8は、カウンタ3の出力を入力しており、カウンタ3の上位カウンタが0,16,32,48,64,80,96,112で且つカウンタ3の下位カウンタが0,1,38,39のときに、前記PWM制御から独立した形でモータ12をオンする追加オン信号を出力する。ここで、カウンタ3がリセットされたときには、カウンタ3の上位カウンタおよびカウンタ3の下位カウンタは共に0となり、上記条件の中に含まれている。
【0030】
この追加オン信号は、電力制御部10に入力しているので、モータ12は、前記PWM波形に加えて、前記追加オン信号でもオンすることになる。
【0031】
この実施の形態では、追加オン信号制御部8は、AND論理とOR論理とで構成しており、カウンタ3の出力の各ビットから該カウンタ3の上位カウンタが0,16,32,48,64,80,96,112で且つカウンタ3の下位カウンタが0,1,38,39のときを検出するようにしている。
【0032】
このように、追加オン信号制御部8は、僅かな論理回路の追加で安価に実現することができる。また、前記追加オン信号を発生する周期をモータ回転周期の制御目標値を等分割した時間とすることにより、モータの回転速度が制御目標値の近傍であれば、前記追加オン信号によるモータのオン期間がモータ1回転中にほぼ等間隔で配置されることになり、前記追加オン信号を与えることによるモータ1回転中のトルク分布のバラツキを抑制することができる。
【0033】
また、同様に、PWM周期をモータの回転周期の制御目標値の整数分の1にすることにより、モータの回転速度が制御目標値に一致したときにPWM制御によるモータのオン期間がモータ1回転中に等間隔で配置されることになり、モータ1回転中の回転速度の安定性を高めることができる。
【0034】
また、この実施の形態におけるように、追加オン信号を発生する周期の基準となるカウンタがPWM周期規定手段を兼ねさせることにより、追加オン信号によるモータのオン期間による自動調整効果に関わる期間がPWM波形によるモータのオン期間中に発生することがないために、前述した制御による効果を確実に得ることができる。
【0035】
なお、この実施の形態では、カウンタ3は、カウント・クロックを0から39までカウントする下位カウンタと該下位カウンタの1周期を1カウントとして0から127までカウントする上位カウンタとによって構成したが、下位カウンタと上位カウンタの組み合せは、他の組み合せとしても良いし、一つのカウンタでカウンタ3を構成しても良い。
【0036】
また、この実施の形態では、速度比較部4は、回転センサ出力の立ち上がりエッジでカウンタ3の出力と基準値を比較する構成としたが、回転センサ出力の立ち下りエッジで比較するように変形しても良い。
【0037】
また、この実施の形態では、速度比較部4が比較する基準値を2560に設定したが他の値としても良い。
【0038】
また、この実施の形態では、PWM周期の64周期がモータの回転周期の制御目標値と一致するように構成したが、PWM周期がモータの回転周期の制御目標値の整数分の1となるような関係であれば良い。
【0039】
また、この実施の形態では、PWMデューティ・データを15ビットで構成しているが、14ビットで構成しても良いし、他のビット数で構成しても良い。
【0040】
また、この実施の形態では、PWM波形のハイレベルのデューティで電力制御部10がモータ12に供給する電力を制御するように構成したが、PWM波形のローレベルで制御するように構成しても良い。
【0041】
また、この実施の形態では、電力制御部10をMOSFETアレイとその制御ロジックで構成したが、例えばトランジスタとその制御ロジックのように他の構成としても良い。
【0042】
また、この実施の形態では、追加オン信号を出力するタイミングをカウンタ3の上位カウンタが0,16,32,48,64,80,96,112で且つカウンタ3の下位カウンタが0,1,38,39のときとしたが、例えば総てPWM周期毎に追加オン信号を出力するように構成しても良いし、他のカウンタ値におけるPWM周期としても良い。
【0043】
また、この実施の形態では、追加オン信号制御部8をAND論理とOR論理とで構成しているが、他の論理素子を用いても良いし、追加オン信号を一旦ラッチしてから使用するように構成しても良い。
【0044】
次に、追加オン信号により得られる効果について、図2を参照して説明する。なお、図を簡単にするために、図2ではPWM周期の4周期をモータ回転周期の制御目標値としている。
【0045】
図2(a)は、モータの回転周期とその制御目標値との差異であるΔtが0の場合、すなわち、モータの回転速度と制御目標値が一致している場合のモータ・オン信号を示すタイミングチャートである。
【0046】
PWM周期用カウンタは、一定の周期で一周して0に戻るが、回転センサの立ち上がりエッジ毎に出力されるリセット・パルスによってもリセットされる。ここで、PWM周期用カウンタが0のときにPWMスタート・パルスが出力されるような構成としており、PWMスタート・パルスの立ち上がりにTdの時間遅れを加えたタイミングでPWM出力がハイレベルになる。PWM出力は、PWMスタート・パルスが立ち下がってからTPWMの期間ハイレベルを維持してローレベルになる。追加オン信号は、PWM周期用カウンタがm1以上またはm2以下の場合にハイレベルとなるように構成しており、図2(a)における追加オン信号の立ち上がりからPWMスタート・パルスの立ち上がりまでをT1、PWMスタート・パルスの立ち上がりから追加オン信号の立ち下がりまでをT2とする。図2(a)の条件ではモータのオン時間Tonは、
Ton=T1+Td+TPWM
となるが、T1およびTdは一定であるので、PWM周期毎のTonの違いは、TPWMのみに依存する。すなわち、PWMデューティが一定であれば、モータ1回転当りのモータオン時間は一定になる。
【0047】
次に、図2(b)は、モータの回転周期がその制御目標値に対してΔt<T1だけ短い場合のモータ・オン信号を示しており、リセット・パルス前後を拡大したタイミングチャートである。この場合、PWM周期カウンタは、回転センサ出力の立ち上がり時において、通常の場合に比べてΔtだけ短い周期でリセットされるために、追加オン信号の立ち上がりからPWMスタート・パルスまでの時間は、Δtだけ短くなる。したがって、リセット・パルス前後のモータオン時間Tonは、
Ton=T1−Δt+Td+TPWM
となり、モータ1回転当りのモータオン時間は、図2(a)の場合に比べてΔtだけ短くなる。
【0048】
次に、図2(c)はモータの回転周期がその制御目標値に対してΔt<T2だけ長い場合のモータ・オン信号を示しており、リセット・パルス前後を拡大したタイミングチャートである。この場合、PWM周期カウンタは、回転センサ出力の立ち上がり時において、通常の場合に比べてΔtだけ長い周期でリセットされるために、一旦PWMスタート・パルスが発生してPWM出力がハイレベルになった後で、再度PWMスタート・パルスが発生することになる。TPWMは、最後のPWMスタート・パルスが立ち下がってからの時間となるので、リセット・パルス前後のモータオン時間Tonは、
Ton=T1+Δt+Td+TPWM
となり、モータ1回転当りのモータオン時間は、図2(a)の場合に比べてΔtだけ長くなる。
【0049】
以上の関係から、この実施の形態の如く、追加オン信号を制御に加えることによって、モータの回転周期がその制御目標値に対して短い、すなわち、モータの回転速度が制御目標値よりも速い場合は、モータの回転速度と制御目標値の差異に比例してモータ1回転当りのモータオン時間が短くなり、逆にモータの回転周期がその制御目標値に対して長い、すなわち、モータの回転速度が制御目標値よりも遅い場合は、モータの回転速度と制御目標値の差異に比例してモータ1回転当りのモータオン時間が長くなる。したがって、Δt<T1且つΔt<T2の範囲であれば、モータの回転速度が変動しても制御目標値との差異に比例してモータのオン時間が自動調整され、モータの回転速度が安定するように制御される。また、速度比較直後にモータのオン時間を増減するために、回転速度変動に対する追従性がよくなる。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、PWMデューティに応じたモータへの電力の供給とは別に、モータ1回転中の特定の1点または複数点でリセットされ且つモータ回転周期の制御目標値を1または複数周期とするカウンタのリセットから一定時間および前記カウンタの1または複数周期終了前後の一定時間モータをオンする期間を設けることにより、モータ回転速度に対する制御目標値の差異に比例してモータのオン時間をその系のもつ最高の分解能で自動調整することが可能となると共に、PWMデューティの設定値となるデータに対して演算を行なう必要がないために回路構成が簡単でレスポンスの早いモータの回転制御が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のモータの回転制御方法を実施する制御装置の一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】図1に示す制御装置における追加オン信号とモータのオン信号の関係を示すタイミングチャートである。
【図3】従来のモータの回転制御方法を実施する制御装置のブロック図である。
【符号の説明】
1…発振器、2…分周器、3…カウンタ、4…速度比較部、5…PWMデューディ制御部、6…PWMジェネレータ制御部、7…PWMジェネレータ、8…追加オン信号制御部、9…相切換制御部、10…電力制御部、11…過電流検出部、12…モータ、13…A相検出用ホールセンサ、14…B相検出用ホールセンサ、15…C相検出用ホールセンサ。
Claims (3)
- モータ回転速度を検出する速度検出手段と、制御目標値に対するモータ回転速度の差異に応じてPWMデューティを増減させるPWMデューティ調整手段と、PWMデューティ調整手段が設定したPWMデューティに応じてモータに供給する電力を制御する電力制御手段と、モータ回転周期の制御目標値を複数周期とするPWM周期を規定するPWM周期規定手段と、モータ1回転中の特定の1点または複数点でリセットされ且つモータ回転周期の制御目標値を1または複数周期とするカウンタとを備えたモータ回転制御装置によるモータの回転制御方法おいて、
前記PWMデューティに応じたモータへの電力の供給とは別に、前記カウンタのリセットから一定時間および前記カウンタの1または複数周期終了前後の一定時間モータをオンする期間を設けることを特徴とするモータの回転制御方法。 - 請求項1において、前記PWMデューティに応じたモータへの電力の供給とは別にモータをオンする期間の間隔は、モータ回転周期の制御目標値を等分割した時間とすることを特徴とするモータの回転制御方法。
- 請求項1または2において、前記カウンタは、前記PWM周期規定手段を兼ねることを特徴とするモータの回転制御方法。
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