JP3814680B2 - 電動式パワーステアリングシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のステアリングホイールを操作したとき、その操舵トルクにアシストトルクを付加して操作性を良くする電動式パワーステアリングシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車における電動式パワーステアリングシステムは、図5に示すように、ステアリングホイールの操舵トルクを検出するトルクセンサ20の出力と、自動車の車速を検出する車速センサ30の出力とから所定の電流指令値(アシスト指令値)を決定し、さらに、トルクセンサ出力の微分量と車速により微分指令値を決定してこれを電流指令値に加えてシステムの位相遅れを補償している。この電流は、第1のリミッタ61及び第2のリミッタ62により制御されて、ドライブ回路51を介してパルス幅変調(PWM)制御によりアシストモータ40を駆動している。これにより、操舵トルクにアシストトルクを付加してステアリングホイールの操作性を向上させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、バッテリの電圧降下あるいはモータの温度上昇により抵抗値が増加した場合、図6に示すように、第1のリミッタ61による最大電流値を流すために必要なPWM値Iaが、第2のリミッタ62の容量Ibを超える場合が発生する。この場合、パルスの上部がカットされて、微分量の下側の部分のみが位相補償に有効となり、全体として位相補償が十分に作用しないことになる。従って、ステアリングホイールの操舵フィーリングが悪くなるという問題がある。
【0004】
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、バッテリの電圧降下あるいはモータの温度上昇により抵抗値が増加した場合でも安定した位相補償をすることができる電動式パワーステアリングシステムを提供するにある。
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明が採った手段は、実施例で使用する符号を付して説明すると、トルクセンサ20により検出された操舵トルクと車速とから決められた電流指令値に、前記トルクの微分量と車速とから決められた微分指令値を加え、ドライブ回路51によってアシストモータ40をPWM駆動する電動式パワーステアリングシステムにおいて、
前記ドライブ回路51に至る回路に、順に前記電流指令値を制御する第1のリミッタ61と、最大PWM値と前記アシストモータを流れる電流との差が入力側に戻されて前記電流指令値に加算されて得られた電流指令PWM値が入力されると共に該電流指令PWM値を制御する第2のリミッタ62と、前記電流指令PWM値の最大PWM値を制御する第3のリミッタ63を設け、前記第3のリミッタ63の制限値を、前記第2のリミッタ62の制限値よりも大きいものとし、第2のリミッタ62と第3のリミッタ63との間において前記微分指令値を前記電流指令PWM値に加えて前記最大PWM値を得るようにしたことを特徴とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例につき、図1〜図3を参照しつつ説明する。尚、従来例において説明した部分については同一符号を付した。
まず、図2において、ステアリングホイール10を操作すると、その操舵トルクはギヤーケース11の入力軸11aに伝達され、出力軸11bの下端のピニオンを介してラック12を駆動する。このラック12は操舵リンク13を介して車輪14の方向を変える。
【0006】
一方、ギヤーケース11に取付けられたトルクセンサ20が操舵トルクを検出し、車速センサ30が自動車の速度を検出し、その電気信号が電気制御装置(以下ECU50と云う)に入力される。ECU50は、図1に示すように、トルクセンサ20からの入力と車速センサ30からの入力とによりアシスト電流決定回路21から所定の電流指令値(アシスト指令値)T1を決定し、これをドライブ回路51によってアシストモータ40がPWM(パルス幅変調)制御で駆動される(図1参照)。
【0007】
このアシストモータ40のトルクは、電磁クラッチ15を介してギヤーケース16の入力軸16aに伝達され、出力軸16bの下端のピニオンを介してラック12を駆動する。このラック12は、ステアリングホイール10の出力軸11bとともに、アシストモータ40の出力軸16bにより駆動されるので、ステアリングホイール10の操作性が著しく改善されるのである。
【0008】
図1に示すように、ドライブ回路51に至る回路には、順に電流指令値を制御する第1のリミッタ61と、電流指令PWM値を制御する第2のリミッタ62と、最大PWM値を制御する第3のリミッタ63が設けられている。
そして、第3のリミッタ63の容量(電流値Ic)は、第2のリミッタ62の容量(電流値Id)よりも大に設定されている。
この、トルクセンサ20の出力の微分器22による微分値と、車速センサ30とから決められた微分指令値T2が、第2のリミッタ62と第3のリミッタ63との間の加算点23において電流指令値T1に加えられる。
【0009】
ドライブ回路51は、図3に示すように、変換回路52で変換された電流方向信号及びPWM信号がFETゲート駆動回路53に入力される。このFETゲート駆動回路53は、Hブリッジ接続された4個のFET54を制御するもので、FET1,FET4が通電状態になったときは、電源55からFET1,アシストモータ40,FET4の順に矢印A方向に電流が供給されて、アシストモータ40は正方向に回転する。また、FET2,FET3が通電状態になったときは、電源55からFET2,アシストモータ40,FET3の順に矢印B方向に電流が供給されて、アシストモータ40は逆方向に回転する。
【0010】
上記実施例によれば、電流指令値は第1のリミッタ61により制限される。また、電流指令PWM値は第2のリミッタ62により制限される。図4に示すように、第3のリミッタ6の制限値Icは、第2のリミッタ62の制限値Idよりも大きい(Ic>Id)ので、斜線で示す微分制御領域が十分に確保されている。従って、加算点23で微分指令値が加えられても、この微分量は位相補償のために有効に作用して、ステアリングホイールの操舵フィーリングが良好になる。
【0011】
【発明の効果】
本発明は、ドライブ回路に至る回路に電流指令PWM値を制御する第2のリミッタと、最大PWM値を制御する第3のリミッタを設け、第2のリミッタと第3のリミッタとの間において微分指令値を電流指令値に加えるようにしたので、位相補償のための微分制御領域を十分に確保することができ、バッテリの電圧降下あるいはモータの温度上昇により抵抗値が増加した場合でも安定した位相補償をすることができるという優れた効果を奏することができる。
【0012】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の制御ブロック図である。
【図2】 本発明のパワーステアリングシステムを説明するブロック図である。
【図3】 本発明のドライブ回路の制御ブロック図である。
【図4】 本発明の電流指令値に微分指令値を加え状態のグラフである。
【図5】 従来の制御ブロック図である。
【図6】 従来の電流指令値に微分指令値を加え状態のグラフである。
【符号の説明】
20 トルクセンサ
21 アシスト電流決定回路
22 微分器
23 加算点
30 車速センサ
40 アシストモータ
50 電気制御装置(ECU)
51 ドライブ回路
61 第1のリミッタ
62 第2のリミッタ
63 第3のリミッタ
Claims (1)
- トルクセンサにより検出された操舵トルクと車速とから決められた電流指令値に、前記トルクの微分量と車速とから決められた微分指令値を加え、ドライブ回路によってアシストモータをPWM駆動する電動式パワーステアリングシステムにおいて、
前記ドライブ回路に至る回路に、順に前記電流指令値を制御する第1のリミッタと、
最大PWM値と前記アシストモータを流れる電流との差が入力側に戻されて前記電流指令値に加算されて得られた電流指令PWM値が入力されると共に該電流指令PWM値を制御する第2のリミッタと、前記電流指令PWM値の最大PWM値を制御する第3のリミッタを設け、
前記第3のリミッタの制限値を、前記第2のリミッタの制限値よりも大きいものとし、第2のリミッタと第3のリミッタとの間において前記微分指令値を前記電流指令PWM値に加えて前記最大PWM値を得るようにしたことを特徴とする電動式パワーステアリングシステム。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP10289997A JP3814680B2 (ja) | 1997-04-21 | 1997-04-21 | 電動式パワーステアリングシステム |
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JPH10291482A JPH10291482A (ja) | 1998-11-04 |
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Family Applications (1)
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Families Citing this family (2)
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-
1997
- 1997-04-21 JP JP10289997A patent/JP3814680B2/ja not_active Expired - Fee Related
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