JP3814152B2 - 冷間圧延における潤滑油供給方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼板の圧延機、特に4スタンド以上の冷間圧延機群を有する冷間タンデム圧延機において、生産性の向上と製造コストの低減を可能とする冷間圧延における潤滑油供給方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
冷間タンデム圧延機においてワークロール速度を増大させたり、圧下率を増大させたりするとヒートスクラッチが発生しやすくなる。ヒートスクラッチとは、ロールバイト内のワークロールと鋼板との界面温度が上昇しロールバイト内で油膜破断に起因して生じる金属接触による焼き付き疵のことである。ヒートスクラッチが発生すると鋼板に表面欠陥が生じるので歩留が低下するばかりか、ヒートスクラッチの生じた圧延機のワークロール組み替えが必要なため生産性が著しく低下する。
【0003】
潤滑油供給量を増加させてワークロールと鋼板間の潤滑性を向上させればヒートスクラッチを防止することは可能であるが、潤滑油を多量に使用することは製造コストの増加につながるため好ましくない。そのため、潤滑油の付着効率を高める工夫やある特定のパラメータから潤滑油の必要量を推定し潤滑油供給量を決定する方法などによって、潤滑油の歩留を少しでも改善しようという取り組みがなされてきた。その例としては、例えば特開昭62−68607号公報や特開昭63−72417号公報に開示されているように、圧延力や圧延荷重式から逆算して求めた摩擦係数を基に供給量を規定する方法(従来技術1)や、特開昭64−15215号公報に開示されているように、鋼板表面にプレコート油を塗布して潤滑油の付着性を向上させて圧延する方法(従来技術2)や、特開2000−94013号公報に開示されているように、潤滑油が鋼板等に付着(プレートアウト)する際の油水分離に要する時間(転相時間)を考慮して潤滑油供給ノズル位置を決定する方法(従来技術3)や、特開平11−129017号公報に開示されているように、特定装置からの潤滑油供給量を式を用いて規定する方法(従来技術4)等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術1については摩擦係数は潤滑状態を把握するために有効な方法であるが、潤滑油供給量を変化させてから摩擦係数が変化するまでに時間遅れが存在するために、急激な変化には対応できないことが問題であり、従来技術2についてはプレコート油は潤滑油の付着性向上に影響を及ぼすが、プレコート油の塗布はコストアップにつながることや、設備が複雑になることが問題であり、従来技術3についてはエマルションのプレートアウトに転相時間が必要であり、潤滑油供給端の位置を転相時間を考慮して設定することは確かに有効であるが、転相時間を決定する方法が定まっていないため、位置を正確に決定することができないという問題があり、従来技術4については設備が複雑になることや圧延機群によっては装置を設置するスペースが確保できない等の問題があった。
これらに共通する問題として潤滑油供給量を決定するためのモデルが完成されておらず、条件毎に条件に応じた潤滑油供給量を決定することが難しいことが挙げられる。
【0005】
本発明はこのような問題点を解決し、潤滑油歩留を向上させて製造コストを可能な限り抑えるために開発したモデルに従って必要最小量の潤滑油を供給する潤滑油供給方法を提供するものであり、この方法によればヒートスクラッチを生じることもなく、また潤滑油供給過多による歩留悪化を招くこともない。それ故、生産性が向上し、低コストでの冷間圧延を実現することが可能である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記したような従来法の問題点を解決するためのものであり、その要旨は次の通りである。
(1)冷間圧延における潤滑油供給において下式を満足するように当該スタンドで鋼板上下面同時に供給する最小限の潤滑油供給量QL を設定することを特徴とする冷間圧延の潤滑油供給方法。
QL =(χsp×2W×V2 )/(600×QC ×L)
但し、χsp;定数、W;板幅[m]、V;板速度[m・min-1]、QC ;潤滑油濃度[体積%]、L;ロールバイト直下と潤滑ノズルから供給される潤滑油が鋼板上と交わる円弧状の内のロールバイトからの最遠部との長さ[m]、QL ;最小限の潤滑油供給量[リットル・min-1]
(2)冷間圧延における潤滑油供給において下式を満足するように当該スタンドで鋼板上面および下面に対してそれぞれ独立に定数χspを設定し、最小限の潤滑油供給量QL を設定することを特徴とする冷間圧延の潤滑油供給方法。
QL =(χsp×W×V2 )/(600×QC ×L)
但し、χsp;定数、W;板幅[m]、V;板速度[m・min-1]、QC ;潤滑油濃度[体積%]、L;ロールバイト直下と潤滑ノズルから供給される潤滑油が鋼板上と交わる円弧状の内のロールバイトからの最遠部との長さ[m]、QL ;最小限の潤滑油供給量[リットル・min-1]
(3)潤滑油供給ノズルが板幅方向に可変であり、板幅端と供給された潤滑油端が一致するように板幅に応じてノズル方向を変更することを特徴とする(1)または(2)記載の冷間圧延の潤滑油供給方法。
(4)鋼板に潤滑油を供給するノズルの潤滑油噴射方向が可変であり、少なくとも1500m・min-1以上の高速圧延時にはノズルからの潤滑油の噴射方向が鋼板進行方向の逆方向のベクトル成分を有することを特徴とする(1)から(3)のいずれか1項に記載の冷間圧延の潤滑油供給方法。
【0007】
【発明の実施の形態】
冷間タンデム圧延における主要な潤滑油は、パーム油、牛脂、魚油、合成エステルを基油とした潤滑油を水と混合したエマルションタイプのものである。潤滑油を供給する方式は、潤滑油を直接ロールバイト付近にノズルで供給する方式が現在では主流となっている。ロールバイト直近に供給された潤滑油は、水と油にほぼ分離し、鋼板及びロール表面に付着する。この鋼板及びロールに付着した油の量はプレートアウト量と呼ばれ、この量が潤滑性に大きな影響を及ぼす。プレートアウト量が十分に確保されればロールバイト内に油が十分に導入されるが、圧延速度が増大するにつれて、また鋼板の温度が上昇するにつれてプレートアウト量は減少する。従って、潤滑不足が生じやすい高速圧延時にはプレートアウト量をいかにして十分に確保するかが課題となる。プレートアウト量を十分に確保するための手段の一つとして潤滑油供給量を増加させることが挙げられるが、潤滑油供給量を増加させれば潤滑油の歩留が悪化するため、必要最小量の潤滑油を供給できる方法や、必要最小量を推定することができるモデル開発が切望されていた。
【0008】
本発明者らはロールバイト内の潤滑状態を解明するために行った圧延実験において、潤滑不足が生じてヒートスクラッチが発生し始める圧延速度・潤滑油濃度・潤滑油供給量等を調査した結果、表1、表2に示すようにヒートスクラッチの生じ始める境界の条件では、基油による差はあるものの下記の式(1)に示すχspがほぼ一定値となることを見出した。ここで板幅Wが2倍にされているのは、以下の理由による。χspを算出する際、一定時間内に潤滑油が供給される面積を考えている。鋼板上下面に供給する潤滑油量を一括して考慮する場合、鋼板上下面の面積を考えなければならないため2倍となる。つまり、式(1)では上下面を一括して考慮している。上下面それぞれに対してχspを算出する場合には上面・下面それぞれの供給面積を考えればよいので、板幅を2倍にする必要はない。また、この(1)式は、一般的な冷間圧延機相当の圧延条件で成立するものである。但し、L→無限大、QL =0時には成立しない。
χsp=(600×QL ×QC ×L)/(2W×V2 )・・・・・・・(1)
本発明では上記原理を利用して潤滑油供給量を決定する冷間圧延潤滑油供給方法を提供する。
【0009】
【表1】
【0010】
【表2】
【0011】
ある定まった圧延条件ではχspはほぼ一定なので、χspを定数とみなすと、
QL =(χsp×2W×V2 )/(600×QC ×L)・・・・・・・(2)
が得られる。潤滑油供給量以外の条件を変化させず、供給量だけを変化させることを考えると、この供給量以下に減少させるとヒートスクラッチが生じるので、当該潤滑油供給量はこの圧延条件での潤滑油供給の必要最小量であると考えることができる。逆に言うと、当該圧延条件下で式(2)で算出される供給量以上に潤滑油を供給すれば潤滑不足を生じることはない。但し、χspの値は油種によって変化するので、これらに対応するχspを予め算出しておくことが必要となる。また、別途調査した中でn数は少ないものの、鋼種によってもχspは変化していた。
【0012】
上記のことを図1を用いて説明する。図1は表1の圧延条件(精製パーム油を使用して、普通鋼を圧延した場合)から算出される各供給量におけるχspと圧延速度の関係を図示している。表1より上記条件でのχspは0.0401であるのでその部分を太線で図示すると、ある圧延速度における潤滑油供給量の必要最小量や潤滑油供給量を予め設定した場合の焼き付きを生じない最高圧延速度を求めることができる。
【0013】
例えば、圧延速度2000m・min-1に設定したい場合、潤滑油供給量約40リットル・min-1が焼き付きが生じない下限であり、それ以上供給すれば焼き付きが生じないことが分かる。また、潤滑油供給量を30リットル・min-1に設定したい場合には、その潤滑油供給量で焼き付きを生じない最高圧延速度は1730m・min-1なのでその速度以下で圧延しなければならない。同様に潤滑油供給量を45リットル・min-1に設定したい場合、その潤滑油供給量で焼き付きを生じない最高圧延速度は2120m・min-1であることが分かる。本発明では圧延条件から必要最小の潤滑油供給量を算出する方法を規定しているが、このように潤滑油供給量をまず設定して限界圧延速度を算出したり、同様に潤滑油濃度等を算出することも可能である。
【0014】
圧延中には圧延条件が変化するが、本発明における式で時々刻々変化するのは速度である。速度が変化した場合にも式は成立するので、速度変化に対応して潤滑油供給量を変化させ得る設備が揃っているなら、速度変化に応じたフィードバック制御を行うことが望ましい。速度の値としては、板速度を使用するのが良いが、測定が難しい場合にはロール周速度を上記式のVとして代用してもよい。また、接合部近傍の加減速部でも板速度の変化に対応して潤滑油供給量を制御することも可能である。
【0015】
これまでは1つの圧延スタンドに対して、1つの圧延条件を考慮して議論してきた。しかし、ノズルの設置位置が鋼板の上下面で異なる場合や、鋼板やロールへの潤滑油の付着効率(付着量)も鋼板上下面で異なる場合が多い。そこで、鋼板上下面それぞれに対して潤滑油供給量を設定した方が合理的であることは当然である。その場合に下記式(3)が成立する。ここでは上述したように鋼板の片面だけを考慮するので板幅は2倍されない。
QL =(χsp×W×V2 )/(600×QC ×L)・・・・・・・(3)
【0016】
式(3)で板幅W[m]、板速度V[m・min-1]は鋼板に依存するため鋼板上下面でも等しいので、鋼板上下面にそれぞれに対応する式でも等しい値を用いる。ロールバイトまでの長さL[m]は、ノズルの設置位置等によって変化するので、鋼板上下面で異なる場合にはそれぞれの値を用いる。1つのタンクから鋼板上下面に供給する場合には潤滑油濃度は鋼板上下面で等しいので式(3)には等しい値を用いるが、2つ以上のタンクを準備しておき、鋼板上下面で異なる潤滑油濃度の潤滑油を供給する場合には異なるそれぞれの値を用いる。χspは潤滑油の付着効率が異なると変化するので、鋼板上下面でそれぞれ算出しておく必要がある。これらの準備が完了すれば、鋼板上下面でそれぞれに対して必要最小量の潤滑油を供給することが可能であるため、鋼板上下面を考慮せずに設定した潤滑油供給量よりも潤滑油の更なる歩留向上が期待できる。
【0017】
潤滑油の歩留を考慮した場合、供給方法はノズルから鋼板もしくはロールへの潤滑油供給端が板端と一致することができるように、ノズルが板幅方向に可変であることが望ましい。ノズルの可変方法はどのような方式でも良いが、例えばノズル先端のみが3次元的に自由に可動なようにしておいて、板幅端に潤滑油端が一致するように板幅に応じて供給してもよいし、ノズル先端だけでなくノズル全体が板幅方向に可動な方式にしても良い。
【0018】
また、式(2)、式(3)から明らかなように、鋼板上またはロール上のエマルション潤滑油供給箇所とロールバイト直下との長さL[m]が長いほど供給量は少なくて良い。そこで、潤滑ノズルの位置を当該スタンドから離して設置することができれば離して設置すれば良いが、冷間タンデム圧延機ではスタンド間隔は5m前後であり、その間にはすでに板厚計、速度計等の検出器が設置してありスペースが十分にない場合が多い。このような場合でも鋼板上またはロール上のエマルション潤滑油供給箇所からロールバイト直下までの長さL[m]を長くするには、潤滑ノズルは現状の位置で上流スタンド側に向けて潤滑油を供給する方法が考えられる。
【0019】
ここで上流への潤滑油供給の効果を見極めるために行った実験結果を示す。潤滑油基油として乳化剤・極圧添加剤を微量含んだ牛脂を用い、潤滑油濃度20%、潤滑油供給量40リットル・min-1にして板幅998mmの板を通板して、段階的に速度を上げていき、通常のノズルの向き(ロールバイトに向けて潤滑油を供給)の場合とノズルを上流側へ向けた場合(L=2.6m)の潤滑状態の比較を行った。潤滑状態を摩擦係数で評価した結果を図2に示す。摩擦係数はBland&Fordのモデルを用いて、測定された圧延荷重と先進率の値が計算値と一致するようにして求めた。ロールバイトに向けて潤滑油を供給する場合も上流スタンド側へ潤滑油を供給する場合も共に摩擦係数は1500m・min-1まではほぼ一致している。それ以上の高速域になるとロールバイトにむけて供給する場合の摩擦係数は増加した。上記圧延条件は通常操業の代表的な圧延条件であるので、上流側への潤滑油供給の効果として1500m・min-1以上で特に有効であることが確認された。
【0020】
【実施例】
本発明の効果を確認するために行った実験に使用した冷間タンデム圧延機の概略を図3に示す。図3において、冷間タンデム圧延機は4スタンドの4段圧延機であり、ワークロール1a、1b、バックアップロール2a、2b、潤滑油供給ノズル3、鋼板4で構成されている。今回、提示した下式
に基づいて、潤滑油が十分な場合から次第に減少させていき、意図的に潤滑不足を生じさせヒートスクラッチを誘発させる実験を行った。潤滑油供給量を変更した場合、瞬時にその効果が得られるわけではないので、供給量を変更してから1分間経過した時点でヒートスクラッチが生じていなければ、その圧延条件ではヒートスクラッチは生じないと判断した。上述した式を利用するにはχspを求めることが必須である。今回の実験では精製パーム油を使用したので前掲の表1に示したχspの平均値を使用した。
【0021】
板幅1000mmの普通鋼を用いて、最終スタンドで圧延速度2000m・min-1まで加速して一定になってから最終スタンドの潤滑油供給量を減少させていき、ヒートスクラッチが生じたところで実験を終了した。潤滑油は濃度12%、温度70℃の精製パーム油を使用した。最終スタンドでの圧下率は約20%であり、最終板厚は0.95mmである。また、ロールバイトと潤滑油供給箇所との長さは1.5mに設定した。この条件では供給量は29.7リットル・min-1でヒートスクラッチが生じる計算になる。供給量は鋼板の上下合わせて40リットル・min-1から開始した。40〜30リットル・min-1まではヒートスクラッチは生じず、29リットル・min-1にしたときにヒートスクラッチが生じた。このことから、当該式がヒートスクラッチ発生時の供給量を推定できることが確認された。
【0022】
【発明の効果】
以上の本発明の冷間圧延における潤滑油供給方法によれば、ヒートスクラッチを防止することができる必要最小限の潤滑油供給量を算出することが可能であるため、生産性を向上させ、製造コストを低減させることが可能である。また、これまでタンデム圧延機に関して述べてきたが、本発明で示した式はタンデム圧延機にしかない変数はなく、単スタンド圧延機にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】定数χspからある圧延条件における必要最小潤滑油供給量や最高圧延速度を求めるための例を示す図である。
【図2】摩擦係数に及ぼす潤滑油供給方向(Lの長さ)の影響を示す図である。
【図3】本発明のモデル式の効果を見極めるために行った圧延実験で使用した4スタンド冷間タンデム圧延機を示す図である。
【符号の説明】
1a、1b:ワークロール
2a、2b:バックアップロール
3 :潤滑油供給ノズル
4 :鋼板
Claims (4)
- 冷間圧延における潤滑油供給において下式を満足するように当該スタンドで鋼板上下面同時に供給する最小限の潤滑油供給量QL を設定することを特徴とする冷間圧延の潤滑油供給方法。
QL =(χsp×2W×V2 )/(600×QC ×L)
但し、χsp;定数、W;板幅[m]、V;板速度[m・min-1]、QC ;潤滑油濃度[体積%]、L;ロールバイト直下と潤滑ノズルから供給される潤滑油が鋼板上と交わる円弧状の内のロールバイトからの最遠部との長さ[m]、QL ;最小限の潤滑油供給量[リットル・min-1] - 冷間圧延における潤滑油供給において下式を満足するように当該スタンドで鋼板上面および下面に対してそれぞれ独立に定数χspを設定し、最小限の潤滑油供給量QL を設定することを特徴とする冷間圧延の潤滑油供給方法。
QL =(χsp×W×V2 )/(600×QC ×L)
但し、χsp;定数、W;板幅[m]、V;板速度[m・min-1]、QC ;潤滑油濃度[体積%]、L;ロールバイト直下と潤滑ノズルから供給される潤滑油が鋼板上と交わる円弧状の内のロールバイトからの最遠部との長さ[m]、QL ;最小限の潤滑油供給量[リットル・min-1] - 潤滑油供給ノズルが板幅方向に可変であり、板幅端と供給された潤滑油端が一致するように板幅に応じてノズル方向を変更することを特徴とする請求項1または請求項2記載の冷間圧延の潤滑油供給方法。
- 鋼板に潤滑油を供給するノズルの潤滑油噴射方向が可変であり、少なくとも1500m・min-1以上の高速圧延時にはノズルからの潤滑油の噴射方向が鋼板進行方向の逆方向のベクトル成分を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の冷間圧延の潤滑油供給方法。
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