JP3814149B2 - エネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、透過型電子顕微鏡(以下、TEMと称す)にエネルギーフィルタを装着した、エネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、TEMにエネルギーフィルタを装着した、エネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡が知られている。エネルギーフィルタは試料を透過した電子に対してエネルギー分散を生じせしめる機能を有するものである。エネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡は試料を透過した電子の中の特定のエネルギーを有する電子のみを選択して結像させることができ、像のコントラストや解像度を向上させることができる、エネルギーロススペクトルを取得できる、試料の構成元素の2次元分布を取得できる、等の機能を有している。
【0003】
図2にエネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡の構成例を示す。図2において、1は電子銃、2は集束レンズ、3は試料ホルダを含む試料ステージ、4は対物レンズ、5は中間レンズ、6はエネルギーフィルタ、7はエネルギー選択スリット(以下、単にスリットと称す)、8は投影レンズ、9は観察/記録装置を示す。
【0004】
なお、本明細書では、投影レンズとは、エネルギーフィルタ6と観察/記録装置9の間に配置されているレンズをいい、中間レンズとは対物レンズ5とエネルギーフィルタ6の間に配置されているレンズをいうものとする。
【0005】
観察/記録装置9は、蛍光スクリーンや、写真撮影を行うための装置、あるいはTVカメラで構成される。
【0006】
エネルギーフィルタ6は、入射した電子に対してエネルギー分散を生じさせる機能を有するものであり、種々の構成のものが知られている。例えば、2つ以上の電磁石で構成されるものとしては、エネルギーフィルタ6内の電子の軌道の形状から、Ω形フィルタ、α形フィルタ、γ形フィルタ、マンドリン形フィルタ等と称される種々のものが知られている。また、電界と磁界の重畳場を用いるものとしてウィーンフィルタが知られている。図2のエネルギーフィルタ6としてどのようなものを用いてもよいが、ここでは便宜的にΩ形フィルタを用いるものとして説明する。
【0007】
中間レンズ5は、1段のレンズ構成のもの、2段のレンズ構成のもの、3段のレンズ構成のものが知られているが、ここでは3段のレンズ構成のものとして図示する。そして、各段のレンズは1つ、あるいはそれ以上のレンズで構成されている。投影レンズ8は1段、あるいはそれ以上の段数のレンズで構成されており、各段のレンズは1つ、あるいはそれ以上のレンズで構成されている。
【0008】
ここで、以下の説明のために、まず、エネルギーフィルタ6に定義されている4つの位置について図3を参照して説明しておく。Ω形フィルタは、図3に示すように、10、11、12、13の4つの電磁石で構成されている。電磁石10と電磁石13、及び電磁石11と電磁石12は、それぞれ図の一点鎖線で示す位置に関して上下方向に対称に配置されている。なお、図3において、Oで示す破線はΩ形フィルタにおける電子ビームの中心軌道を示している。
【0009】
そして、図3においてA,B,C,Dで示す4つの位置が定義されている。Aは入射クロスオーバー位置、Bは入射像面、Cは出射像面、Dは出射クロスオーバー位置である。
【0010】
出射像面Cの位置はエネルギーが異なる電子も同じ位置に結像するように設計されており、アクロマティック像面とも称される。一方、出射クロスオーバー位置Dはエネルギー分散面とも称される。そして、この出射クロスオーバー位置Dにスリット7が配置される。
【0011】
この4つの位置A,B,C,Dはエネルギーフィルタの設計によって厳密に定められ、エネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡の構成要素として利用する場合に重要な光学的位置であり、エネルギーフィルタの結像歪みを最小とし、通常のTEMと同様の像観察機能を確保するためには厳守しなければならない事項である。
これらA,B,C,Dの4つの位置はΩ形フィルタに限らず、どのような構成のものにおいても定義されているものである。
【0012】
以下、エネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡における各部の働きについて説明する。
(1)エネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡での中間レンズ5の働き
中間レンズ5は、一つには、試料の拡大像である電子顕微鏡像(以下、単に像と称す)の倍率、あるいは回折図形のカメラ長を可変させる働きを行う。
もう一つとしては、対物レンズ4によって形成される像及び回折図形を、それぞれエネルギーフィルタ6に定義される位置に一致させる働きを行う。具体的には、スリット7により所望のエネルギーを持つ電子を選択して、像を観察する場合には、対物レンズ4の後焦点面に形成されている回折図形を入射クロスオーバー位置Aに一致させると共に、対物レンズ4で形成される像を入射像面Bに一致させる働きを行う。また、スリット7により所望のエネルギーを持つ電子を選択して、回折図形を観察する場合には、対物レンズ4で形成される像を入射クロスオーバー位置Aに一致させると共に、対物レンズ4の後焦点面に形成されている回折図形を入射像面Bに一致させる働きを行う。
【0013】
従って、中間レンズ5の働きをまとめると次の3項目になる。
▲1▼像、または像の共役である回折図形を、エネルギーフィルタ6に定義された位置である入射クロスオーバー位置Aに一致させる。
▲2▼回折図形、または回折図形の共役である像を、エネルギーフィルタ6に定義された位置である入射像面Bに一致させる。
▲3▼像を観察する場合には倍率を、回折図形を観察する場合にはカメラ長を、広範囲に、細かなステップで可変させる。
【0014】
このような3項目の働きを行わせるためには、中間レンズ5としては3段のレンズが必要である。ただし、3段のレンズが上記項目の一つずつを単独で満たすことは不可能であり、3段のレンズが互いに補いあいながら上記の3項目が満たされるように調整される。
【0015】
(2)エネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡でのエネルギーフィルタ6の働き
電子銃1で発生された電子は集束レンズ2によって試料に照射される。試料が数μm以下の厚みしか持たないような薄いものである場合、電子は試料を透過し、その試料を透過する過程で、電子は試料を構成する原子や電子と相互作用を起こし、そのエネルギーを失う。これがエネルギーロスである。エネルギーロスは、全ての電子に対して一律に生じるわけではなく、ある確率分布を持っており、試料によって特徴付けられる。
【0016】
そして、エネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡では、エネルギーフィルタ6によって電子のエネルギーの違いを振り分け、エネルギーロス分布を解析することによって試料内の電子(自由電子、束縛電子)の状態を知ることができる。また、エネルギーフィルタ6の出射クロスオーバー位置Dにスリット7を配置し、当該スリット7によってある特定のエネルギーロスを受けた電子のみを選択して結像させれば、試料におけるエネルギーロスの2次元分布像を得ることができ、試料を構成する元素の分布解析に応用したり、像のコントラストを向上させたりすることができる。
【0017】
上述したように、像観察を行う場合には、中間レンズ5により、入射クロスオーバー位置Aには回折図形が形成され、入射像面Bには像が形成されるが、エネルギーフィルタ6の電子屈折作用によって、入射クロスオーバー位置Aの回折図形は出射クロスオーバー位置Dに結像され、入射像面Bの位置の像は出射像面Cの位置に結像される。
【0018】
また、回折図形を観察する場合には、中間レンズ5によって、入射クロスオーバー位置Aには像が形成され、入射像面Bには回折図形が形成され、エネルギーフィルタ6の電子結像作用によって、入射クロスオーバー位置Aの像は出射クロスオーバー位置Dに結像され、入射像面Bの位置の回折図形は出射像面Cの位置に結像される。
【0019】
(3)エネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡での投影レンズ8の働き
エネルギーフィルタ6の出射像面Cの位置には像または回折図形が結像されており、出射クロスオーバー位置Dにはエネルギーロススペクトルが結像されている。そのどちらを観察/記録装置9の受像面に投影するかは、投影レンズ8のフォーカスが出射像面C、出射クロスオーバー位置Dのどちらに合わされるかによって定まる。投影レンズ8のフォーカスが出射像面Cの位置に合わせられれば像または回折図形が観察/記録装置9によって観察/記録されることになり、投影レンズ8のフォーカスが出射クロスオーバー位置Dに合わせられればエネルギーロススペクトルが観察/記録装置9によって観察/記録されることになる。
このように、投影レンズ8は、エネルギーフィルタ6によって結像される像/回折図形、またはエネルギーロススペクトルのどちらを最終結像するかの結像モードを選択する働きをするのである。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、集束レンズ2、対物レンズ4、中間レンズ5、投影レンズ8は全て磁界型レンズであり、磁界型レンズでは、その結像作用には光軸に関しての電子の回転を伴う。いま、光軸に沿った中心軸をZ軸とし、磁界型レンズ中で電子がZ=z1の位置からZ=z2 の位置まで運動する間の回転角度φは次式で表される。
【0021】
【数1】
【0022】
ここで、eは電子の電荷、mは電子の質量、U* は相対論的補正を加えた加速電圧の値、B(z)はあるZ位置Z=zでの磁場の強さである。なお、加速電圧をE、電気素量をe、電子の静止質量をm0、光速をcとすると、U* =E(1+eE/(2m0c2))である。
【0023】
そこで、いま、中間レンズ5の結像作用における回転を考えると、中間レンズ5の位置は試料からの距離が十分大きいので、中間レンズ5のレンズ作用が試料まで及ぶことはない。従って、中間レンズ5に関しては、上式のz1 、z2 はそれぞれ−∞、+∞とみなすことができ、この場合に上式は一般に次のように簡単に表すことができる。
【0024】
【数2】
【0025】
ここで、N及びIは、レンズに磁界を発生させるためのコイルの巻数及びそれに流す励磁電流である。従って、回転角度φはコイルの巻数及びそれに流す励磁電流の積に比例していることが分かる。なお、励磁電流については極性も考えるものとする。即ち、ある方向の励磁電流をプラスの極性とするとき、逆方向に流れる励磁電流はマイナスの極性となる。この点については以下同様である。
【0026】
このように、レンズに流す励磁電流によって回転角度が変わる、即ちレンズ条件を変えると像や回折図形に回転が生じるのであるが、エネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡では中間レンズ5は3段しか有していないので、上記の▲1▼、▲2▼、▲3▼の3項目の働きを行えるだけで、回転角度の制御を行うことはできないものであった。
【0027】
そして、そのために、像の倍率や回折図形のカメラ長を変えた場合、最終的に像を観察するモード(以下、像観察モードという)から回折図形を観察するモード(以下、回折図形観察モードという)に変更した場合、その逆に回折図形観察モードから像観察モードに変更した場合には、回転によって、最終的に得られる像または回折図形と、試料との方位関係がばらばらになってしまうという問題が生じていた。
【0028】
この問題に対して、従来では、像観察モードから回折図形観察モードへの変更、あるいはその逆の変更の際にどれだけの角度回転するか測定したり、倍率やカメラ長を変更する場合には予めステップ毎の回転角度を測定していたが、倍率の違う複数の像や回折図形の解析が非常に煩雑となり、間違いを起こし易いものであった。
【0029】
そこで、本発明は、レンズ条件を変更した場合に、像や回折図形の回転角度を制御することができるエネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡を提供することを目的とするものである。
【0030】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のエネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡は、一つ以上のレンズで構成される対物レンズ群と、一つ以上のレンズで構成される第一中間レンズ群と、一つ以上のレンズで構成される第二中間レンズ群と、一つ以上のレンズで構成される第三中間レンズ群と、一つ以上のレンズで構成される第四中間レンズ群と、 エネルギーフィルタと、一つ以上のレンズで構成される投影レンズ群とを備え、前記対物レンズ群によって形成される回折図形が前記エネルギーフィルタの入射クロスオーバー位置に一致すると共に、前記対物レンズ群によって形成される像が前記エネルギーフィルタの入射像面に一致するように、前記4つの中間レンズ群の各レンズの励磁電流を調節するように成し、さらに、観察される像の回転が防止されるように、前記対物レンズ群と前記4つの中間レンズ群と前記投影レンズ群の各レンズの励磁電流を調節するように成したことを特徴とする。
また、本発明のエネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡は、一つ以上のレンズで構成される対物レンズ群と、一つ以上のレンズで構成される第一中間レンズ群と、一つ以上のレンズで構成される第二中間レンズ群と、一つ以上のレンズで構成される第三中間レンズ群と、一つ以上のレンズで構成される第四中間レンズ群と、エネルギーフィルタと、 一つ以上のレンズで構成される投影レンズ群とを備え、前記対物レンズ群によって形成される像が前記エネルギーフィルタの入射クロスオーバー位置に一致すると共に、前記対物レンズ群によって形成される回折図形が前記エネルギーフィルタの入射像面に一致するように、前記4つの中間レンズ群の各レンズの励磁電流を調節するように成し、さらに、観察される回折図形の回転が防止されるように、前記対物レンズ群と前記4つの中間レンズ群と前記投影レンズ群の各レンズの励磁電流を調節するように成したことを特徴とする。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係るエネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡の一実施形態を示す図であり、図中、19は試料、20は対物レンズ群、21は対物主レンズ、22は対物補助レンズ、25は第一中間レンズ群、26は第二中間レンズ群、27は第三中間レンズ群、28は第四中間レンズ群、29はエネルギーフィルタ、34は投影レンズ群、35は最終的に観察/記録装置(図示せず)に結像される像または回折図形、37は設定装置、38は電源装置、aは対物主レンズ21の後焦点面、bは対物レンズ群20の像面を示す。なお、対物主レンズ21の後焦点面a及び対物レンズ群20の像面bは、ここでは説明の都合上図1に示すように定義しているのであって、これらが常に図1に示すような特定な位置に存在するとは限らない。図1中のA,B,C,Dは何れもエネルギーフィルタ29に定義されている位置であり、上述したと同じく、Aは入射クロスオーバー位置、Bは入射像面、Cは出射像面、Dは出射クロスオーバー位置である。なお、図1では、図2に示すスリット7に相当するものは図示を省略している。また、図1では試料19から上流側に配置される電子銃や集束レンズについては省略している。更に、図1ではエネルギーフィルタ29の構造については記載していないが、上述したと同じくΩ形フィルタでもよく、その他のフィルタであってもよい。
【0032】
設定装置37は、像観察モードか、回折図形観察モードかという観察モードの設定、及び像観察モード時の倍率、回折図形観察モード時のカメラ長の設定を行うものである。
【0033】
電源装置38は、設定装置37で設定された観察モード、及び倍率またはカメラ長に基づいて、対物レンズ群20、第一中間レンズ群25、第二中間レンズ群26、第三中間レンズ群27、第四中間レンズ群28、及び投影レンズ群34に供給する励磁電流を定めて、各レンズ群に供給するものである。
【0034】
このエネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡では、対物レンズ群20、第一中間レンズ群25、第二中間レンズ群26、第三中間レンズ群27、第四中間レンズ群28、及び投影レンズ群34の6つのレンズ群を備えている。
【0035】
これらの各レンズ群は一つ以上のレンズによって構成されており、それら一つ以上のレンズによって、一つのレンズ群としての光学的役割を果たすようになされている。例えば、対物レンズ群20についていえば、対物主レンズ21と、対物補助レンズ22の二つのレンズで構成されている。像観察モード時の倍率が概ね5000倍より大きい、いわゆる中/高倍の場合には高い解像度を確保するために、対物補助レンズ22は使用せずに対物主レンズ21のみを使用して、強励磁となされて焦点距離は短くなされる。倍率が5000倍程度までの、いわゆる低倍の場合には、長い焦点距離とするために対物主レンズ21のレンズ電流を少なくするか、あるいは対物補助レンズ22のみを使用したり、または両者を併用する。
【0036】
このエネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡では、第一中間レンズ群25、第二中間レンズ群26、第三中間レンズ群27、第四中間レンズ群28という4つの中間レンズ群を備えているので、これらの4つの中間レンズ群に供給する励磁電流を調整することにより、上記の▲1▼、▲2▼、▲3▼の働きと共に、回転角度の制御を行うことができる。
【0037】
特に、回転角度の制御については、像観察モードから回折図形観察モードへ変更された場合、あるいはその逆に変更された場合、像観察モード時に倍率が変更された場合、回折図形観察モード時にカメラ長が変更された場合のいずれの場合にも、4つの中間レンズ群に供給する励磁電流の大きさと極性に加えて、対物レンズ群20及び投影レンズ群34に供給する励磁電流の大きさと極性の組み合わせを変えることにより、常に、
(NI)1+(NI)2+(NI)3+(NI)4+(NI)5+(NI)6=一定 …(3)
とすることによって、観察する像または回折図形の回転を防ぐことができる。ここで、(NI)1 は、対物レンズ群20を構成する全てのレンズについてのコイル巻数Nと励磁電流I(極性を含む)の積の総和であり、(NI)2 は、第一中間レンズ群25を構成する全てのレンズについてのコイル巻数Nと励磁電流I(極性を含む)の積の総和であり、(NI)3 は第二中間レンズ群26を構成する全てのレンズについてのコイル巻数Nと励磁電流I(極性を含む)の積の総和であり、(NI)4 は第三中間レンズ群27を構成する全てのレンズについてのコイル巻数Nと励磁電流I(極性を含む)の積の総和であり、(NI)5 は第四中間レンズ群28を構成する全てのレンズについてのコイル巻数Nと励磁電流I(極性を含む)の積の総和であり、(NI)6 は投影レンズ群34を構成する全てのレンズについてのコイル巻数Nと励磁電流I(極性を含む)の積の総和である。
【0038】
ところで、先に(1) 式から(2) 式を求める過程において、図2の中間レンズ5を例にして、「中間レンズ5の結像作用における回転を考えると、中間レンズ5の位置は試料からの距離が十分大きいので、中間レンズ5のレンズ作用が試料まで及ぶことはない。従って、中間レンズ5に関しては、上式のz1 、z2 はそれぞれ−∞、+∞とみなすことができる」と説明した。このことは、図1における第一中間レンズ群25、第二中間レンズ群26、第三中間レンズ群27、第四中間レンズ群28、及び投影レンズ群34の5つのレンズ群の各レンズにもそのまま当てはまるが、試料に近い対物レンズ群20には、厳密には当てはまらない。そこで、厳密には、式3の対物レンズ群20のコイル巻数Nと励磁電流I(極性を含む)の積の総和(NI)1の代わりに、(NI)1にある係数kを掛けたk(NI)1を用いるようにする。この係数kは実験的に求めればよい。係数kは装置の設計によって異なるが、一般には1>k≧0.5の値をとる。従って、厳密には、(3)式は次のようになる。
k(NI)1+(NI)2+(NI)3+(NI)4+(NI)5+(NI)6=一定 …(4)
【0039】
このような構成の具体的な動作は次のようである。
いま、設定装置37によって、像観察モードが設定され、倍率が設定されたとすると、電源装置38は、像観察モードで、設定された倍率を実現するための各レンズ群の各レンズの励磁電流を決定して、その決定した励磁電流を、対物レンズ群20、第一中間レンズ群25、第二中間レンズ群26、第三中間レンズ群27、第四中間レンズ群28、及び投影レンズ群34の6つのレンズ群の各レンズに供給する。このとき、各レンズ群の各レンズに供給される励磁電流は、極性を含めて上記の(3) 式を満足するものであることは当然である。そして、これによって、対物主レンズ21の後焦点面aに形成されている回折図形はエネルギーフィルタ29の入射クロスオーバー位置Aに一致されると共に、対物レンズ群20の像面bに形成されている像はエネルギーフィルタ29の入射像面Bに一致され、また、投影レンズ群34のフォーカスはスペクトロメータ29の出射像面Cの位置に合わせられることになるので、最終的に像は図1の35で示す位置に設定された倍率で結像されることになる。
【0040】
なお、各レンズ群の励磁電流を(3) 式(あるいは(4) 式)を満足するように決定するようにするには、例えば、各レンズ群の各レンズのコイル巻数は既知であるから、計算や実験によって、各レンズ群の各レンズ毎に、倍率毎、あるいは一つの倍率ステップ毎の励磁電流を求めてLUT(ルックアップテーブル)に書き込んでおき、設定装置37で設定された倍率をLUTの入力アドレスとして、LUTから当該倍率に対応する各レンズ群の各レンズの励磁電流を求めるようにすればよい。
【0041】
設定装置37によって回折図形観察モードが設定され、そのカメラ長が設定された場合にも同様である。即ち、電源装置38は、回折図形観察モードで、設定されたカメラ長を実現するための各レンズ群の各レンズの励磁電流を決定して、その決定した励磁電流を、対物レンズ群20、第一中間レンズ群25、第二中間レンズ群26、第三中間レンズ群27、第四中間レンズ群28、及び投影レンズ群34の6つのレンズ群の各レンズに供給する。このとき、各レンズ群の各レンズに供給される励磁電流は、極性を含めて上記の(3) 式(あるいは(4) 式)を満足するものであることは当然である。そして、これによって、対物主レンズ21の後焦点面aに形成されている回折図形はエネルギーフィルタ29の入射像面Bに一致されると共に、対物レンズ群20の像面bに形成されている像はエネルギーフィルタ29の入射クロスオーバー位置Aに一致され、また、投影レンズ群34のフォーカスはエネルギーフィルタ29の出射像面Cの位置に合わせられることになるので、最終的に回折図形は図1の35で示す位置に設定されたカメラ長で結像されることになる。
【0042】
なお、各レンズ群の励磁電流を(3) 式(あるいは(4) 式)を満足するように決定するようにするには、例えば、各レンズ群の各レンズのコイル巻数は既知であるから、計算や実験によって、各レンズ群の各レンズ毎に、カメラ長毎、あるいは一つのカメラ長ステップ毎の励磁電流を求めてLUTに書き込んでおき、設定装置37で設定されたカメラ長をLUTの入力アドレスとして、LUTから当該カメラ長に対応する各レンズ群の各レンズの励磁電流を求めるようにすればよい。
【0043】
ところで上述においては、レンズの結像作用において実像結像と虚像結像の別については記述しないできた。このため、図1の対物レンズ群20から投影レンズ群34までの結像に関わるレンズ系において、実像結像の回数および虚像結像の回数の組合せによっては、実は上述の内容だけでは、不都合が生じてしまうのである。以下、これについて説明した上で、不都合の回避策を述べる。
【0044】
物面と像面がレンズを挟んで反対側に位置する場合(図4(a))、これを実像結像と呼び、レンズ作用によって像は倒立像となる。即ち、実像結像の場合は像は反転する。一方、物面と像面がレンズの片側にのみ位置する場合(図4(b)、(c))、これを虚像結像と呼ぶ。虚像結像の場合、実像結像とは異なり像は正立像となる。即ち、虚像結像の場合は像は反転しない。なお、虚像結像には、物面と像面がレンズ前方に位置する場合(図4(b))とレンズ後方に位置する場合(図4(c))の2通りがある。このように、実像結像が1回起こる度に像が反転する。即ち、実像結像の場合の倒立像は(2)式で表した磁界による回転以外に、さらに180度(πラジアン)の回転が付加すると考えてよい。従って、結像に関わるレンズ系全体の実像結像の回数を数えてそれが偶数回であれば倒立は無視できるが、奇数回であれば一回の倒立を考慮する必要がある。
【0045】
以上の如くであるから、(3)式および(4)式の場合は、結像に関わるレンズ系全体の実像結像の回数が偶数回か奇数回かによって、像の回転に180度(πラジアン)の違いが生じてしまうことになる。
【0046】
結像に関わるレンズ系のうちのあるレンズの結像が実像結像になるか虚像結像になるかは像観察モードや倍率、カメラ長に依存するものであって固定されたものではないが、光学系設計およびレンズ設定を行う時に容易に知り得る事柄である。従って、像観察モードや倍率、カメラ長に応じて、光学系設計およびレンズ設定を行えば、その結果として各レンズの結像が実像結像になるか虚像結像が決まり、引いては結像に関わるレンズ系全体における実像結像の回数および虚像結像の回数も決まってくる。
【0047】
上記を基に(3)式を修正すると以下のようになる。
実像結像の回数が偶数の時:
実像結像の回数が奇数の時:
ここでPは180度(πラジアン)だけ像を回転させるに要するレンズ励磁、即ち、
【数3】
であり、nは任意の整数である。なお、360度(2πラジアン)の整数倍の回転は無視できるから、n=0のとき、(5-1)式は(3)式にもどる。
【0048】
同様に、(4)式を修正すると以下のようになる。
実像結像の回数が偶数の時:
実像結像の回数が奇数の時:
となる。
【0049】
実像結像の回数が偶数か奇数かは、上述の如く光学系設計およびレンズ設定を行えば必然的に定まるから、その結果を用いて、実像結像の回数が偶数か奇数かに応じて補正項として2nPあるいは(2n−1)Pを加味してLUTを作成すればよい。
【0050】
なお、虚像結像の回数の偶奇によって一回の倒立の有無の区分けを行っても良い。なぜならば、ある透過型電子顕微鏡の結像に関わるレンズ系全体を構成するレンズの数は一定であり、使用しない磁界レンズすなわち励磁電流を絶った磁界レンズの場合を虚像結像と見なせば、全レンズ数から虚像結像の回数を減じれば実像結像の回数に等しくなるからである。
【0051】
以上のように、このエネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡では、第一、第二、第三、及び第四の4つの中間レンズ群を設けたので、電子線に対する制御の自由度が増し、以て像や回折図形の回転角度を制御することが可能である。
【0052】
また、像観察モードから回折図形観察モードへ変更された場合、あるいはその逆に変更された場合、像観察モード時に倍率が変更された場合、回折図形観察モード時にカメラ長が変更された場合のいずれの場合にも、対物レンズ群、4つの中間レンズ群、及び投影レンズ群の各レンズ群の各レンズのコイル巻数と励磁電流の積の総和を常に一定とし、更に実像倒立結像の補正も行っているので、試料から最終像までの像や回折図形の回転角を一定に保つことが可能となり、以て像や回折図形の解釈、解析を容易化することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るエネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡の一実施形態を示す図である。
【図2】 従来のエネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡の構成例を示す図である。
【図3】 Ω形フィルタの構成例を示すと共に、エネルギーフィルタに定義される4つの位置を説明するための図である。
【図4】 実像結像と虚像結像とを説明するための図である。
【符号の説明】
1…電子銃、2…集束レンズ、3…試料ホルダを含む試料ステージ、4…対物レンズ、5…中間レンズ、6…エネルギーフィルタ、7…エネルギー選択スリット、8…投影レンズ、9…観察/記録装置、19…試料、20…対物レンズ群、21…対物主レンズ、22…対物補助レンズ、25…第一中間レンズ群、26…第二中間レンズ群、27…第三中間レンズ群、28…第四中間レンズ群、29…エネルギーフィルタ、34…投影レンズ群、35…最終的に観察/記録装置に結像される像または回折図形、37…設定装置、38…電源装置、a…対物主レンズ21の後焦点面、b…対物レンズ群20の像面。
Claims (7)
- 一つ以上のレンズで構成される対物レンズ群と、
一つ以上のレンズで構成される第一中間レンズ群と、
一つ以上のレンズで構成される第二中間レンズ群と、
一つ以上のレンズで構成される第三中間レンズ群と、
一つ以上のレンズで構成される第四中間レンズ群と、
エネルギーフィルタと、
一つ以上のレンズで構成される投影レンズ群とを備え、
前記対物レンズ群によって形成される回折図形が前記エネルギーフィルタの入射クロスオーバー位置に一致すると共に、前記対物レンズ群によって形成される像が前記エネルギーフィルタの入射像面に一致するように、前記4つの中間レンズ群の各レンズの励磁電流を調節するように成し、
さらに、観察される像の回転が防止されるように、前記対物レンズ群と前記4つの中間レンズ群と前記投影レンズ群の各レンズの励磁電流を調節するように成した
ことを特徴とするエネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡。 - 一つ以上のレンズで構成される対物レンズ群と、
一つ以上のレンズで構成される第一中間レンズ群と、
一つ以上のレンズで構成される第二中間レンズ群と、
一つ以上のレンズで構成される第三中間レンズ群と、
一つ以上のレンズで構成される第四中間レンズ群と、
エネルギーフィルタと、
一つ以上のレンズで構成される投影レンズ群とを備え、
前記対物レンズ群によって形成される像が前記エネルギーフィルタの入射クロスオーバー位置に一致すると共に、前記対物レンズ群によって形成される回折図形が前記エネルギーフィルタの入射像面に一致するように、前記4つの中間レンズ群の各レンズの励磁電流を調節するように成し、
さらに、観察される回折図形の回転が防止されるように、前記対物レンズ群と前記4つの中間レンズ群と前記投影レンズ群の各レンズの励磁電流を調節するように成した
ことを特徴とするエネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡。 - 像観察モードから回折図形観察モードへ変更された場合、あるいはその逆に変更された場合、像観察モード時に倍率が変更された場合、回折図形観察モード時にカメラ長が変更された場合のいずれの場合にも、対物レンズ群、第一中間レンズ群、第二中間レンズ群、第三中間レンズ群、第四中間レンズ群及び投影レンズ群の各レンズ群の各レンズのコイル巻数と励磁電流の積の総和を足し合わせたもの((NI) 1 +(NI) 2 +(NI) 3 +(NI) 4 +(NI) 5 +(NI) 6 )が一定となるようになされることを特徴とする請求項1または2記載のエネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡。
- 像観察モードから回折図形観察モードへ変更された場合、あるいはその逆に変更された場合、像観察モード時に倍率が変更された場合、回折図形観察モード時にカメラ長が変更された場合のいずれの場合にも、対物レンズ群の各レンズのコイル巻数と励磁電流の積の総和に係数 k を掛けた値( k (NI) 1 )と、第一中間レンズ群、第二中間レンズ群、第三中間レンズ群、第四中間レンズ群及び投影レンズ群の各レンズ群の各レンズのコイル巻数と励磁電流の積の総和を足し合わせたもの( k (NI) 1 +(NI) 2 +(NI) 3 +(NI) 4 +(NI) 5 +(NI) 6 )が一定となるようになされ、対物レンズ群のレンズ作用が試料にどのくらい及ぶかによって決まる前記係数 k を1> k ≧0.5の範囲に設定するようにしたことを特徴とする請求項1または2記載のエネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡。
- 観察モードの変更、倍率の変更、カメラ長の変更に対する各レンズ群の各レンズの励磁電流値のルックアップテーブルを設けたことを特徴とする請求項3または4記載のエネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡。
- 前記対物レンズ群、第一中間レンズ群、第二中間レンズ群、第三中間レンズ群、第四中間レンズ群及び投影レンズ群の各レンズ群の各レンズのコイル巻数と励磁電流の積の総和を足し合わせたもの((NI) 1 +(NI) 2 +(NI) 3 +(NI) 4 +(NI) 5 +(NI) 6 )が一定となるようにした上で、さらに、前記対物レンズ群と前記4つの中間レンズ群と前記投影レンズ群の実像倒立結像の補正を行うようにしたことを特徴とする請求項3記載のエネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡。
- 前記対物レンズ群の各レンズのコイル巻数と励磁電流の積の総和に係数 k を掛けた値( k (NI) 1 )と、第一中間レンズ群、第二中間レンズ群、第三中間レンズ群、第四中間レンズ群及び投影レンズ群の各レンズ群の各レンズのコイル巻数と励磁電流の積の総和を足し合わせたもの( k (NI) 1 +(NI) 2 +(NI) 3 +(NI) 4 +(NI) 5 +(NI) 6 )が一定となるようにした上で、さらに、前記対物レンズ群と前記4つの中間レンズ群と前記投影レンズ群の実像倒立結像の補正を行うようにしたことを特徴とする請求項4記載のエネルギーフィルタを備えた透過型電子顕微鏡。
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