JP3813231B2 - リン酸トリエステルを含有する皮膚外用剤 - Google Patents

リン酸トリエステルを含有する皮膚外用剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は皮膚外用剤の基剤として有用なリン酸トリエステルを含有し、皮膚親和性及 び使用感に優れ、かつ皮膚に対して低刺激な皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体油は、皮膚外用剤の基剤として欠くことのできない極めて重要なものであり、その特性として、皮膚への潤滑性等の賦与、疎水性被膜形成によるバリヤー能、経皮水分損失抑制能等の発現という基本性能のみならず、最近では、1)皮膚親和性、2)良好な使用感、3)皮膚に対する安全性等の面においても優れた性能が要求されるようになりつつある。
【0003】
このような要求に答えるべく、多くの新しい液体油基剤が開発・応用されており、例えばスクワラン、オリーブ油等のトリグリセライドは皮脂類似成分として皮膚親和性を、また、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル等の合成エステル油、シリコーン油などは低粘度による良好な感触を狙ったものである。
【0004】
しかしながら、これら従来の油基剤は、一般に皮膚親和性の高い高極性のものほど分子間力が強く高粘度となる傾向があり、べたつくなど感触が悪いという問題があった。
【0005】
一方、低級トリアルキルリン酸エステルは、常温で液状、化学的に安定で曇点が低く極性のある油であり、溶解性、相溶性、混和性、顔料等の分散性に優れ、可塑剤、安定化剤等の添加剤や潤滑剤、分散剤として既に広く利用されているが、皮膚に対する安全性において必ずしも十分でなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来の油基剤においては、1)高い皮膚親和性、2)良好な使用感、及び3)皮膚に対する安全性をすべて満足するものはなく、これらの性能をすべて具備する基剤の開発が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、後記一般式(1)で表される新規なリン酸トリエステルが、高極性で皮膚親和性に優れ、しかも低粘度、低融点で、かつ安全性にも優れるものであり、これを配合した皮膚外用剤は、皮膚へのなじみが良く使用感に優れ、かつ安全性に優れるものであることを見出し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち本発明は次の一般式(1)
【0009】
【化2】
Figure 0003813231
【0010】
〔式中、R1 及びR2 は同一又は異なって、炭素数1〜8の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、R3 は炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、X及びYは同一又は異なって、炭素数2又は3の直鎖又は分岐のアルキレン基を示し、m及びnは同一又は異なって、1〜10の数を示す。〕で表されるリン酸トリエステルを含有する皮膚外用剤を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
一般式(1)中、R1 及びR2 で示される炭素数1〜8の直鎖又は分岐のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、n−エチルヘキシル基等が挙げられるが、これらのうち、刺激の低さ及び良好な使用感から炭素数2〜6のもの、特に炭素数2〜4のものが好ましい。また、R1 とR2 は性能面からは同一でも異なってもよいが、合成の容易さという点では両者が同一のものが好ましい。
【0012】
一般式(1)中、R3 で示される炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基等が挙げられるが、これらのうち、エチル基及びn−ブチル基、特にエチル基が好ましい。
【0013】
一般式(1)中、X及びYで示される炭素数2〜3の直鎖又は分岐のアルキレン基としては、エチレン基、トリメチレン基及びプロピレン基が挙げられるが、なかでもエチレン基が好ましい。また、m及びnで示される1〜10の数は、それぞれXO及びYOの平均付加モル数を示し、(XO)m及び(YO)nの部分は単一でも分布を有していてもよい。m及びnは1〜5が好ましい。
【0014】
本発明のリン酸トリエステル(1)の具体例としては、以下に示すものが挙げられる。
【0015】
【化3】
Figure 0003813231
【0016】
本発明のリン酸トリエステル(1)は、公知の方法に従って、例えばオキシ塩化リン等のオキシハロゲン化リンにR1O-(X-O)m-H 、R2O-(Y-O)n-H及びR3OHで表されるアルコールを、直接又は塩基存在下に順次反応させることにより合成することができる。
【0017】
すなわち、R1O-(X-O)m-とR2O-(Y-O)n-が異なるリン酸トリエステルを目的とする場合は、上記の3種のアルコールを順次オキシハロゲン化リンに対し約1倍モルずつ添加・反応させる。また、R1O-(X-O)m-とR2O-(Y-O)n-が同一であるリン酸トリエステルを目的とする場合は、R1O-(X-O)m-Hをオキシハロゲン化リンに対し約2倍モル添加・反応させた後、R3OHを約1倍モル添加・反応させるか、これらを逆の順序で添加・反応させる。この際、塩基存在下に反応を行う場合は、第1段階の反応で生成した塩をろ過等により除去した後、残る1種のアルコールを過剰量添加して反応させるのが好ましい。
【0018】
本反応に使用される溶媒としては、反応に対し不活性でオキシハロゲン化リンを溶解できるものであればよく、特に限定されないが、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素などが挙げられる。これらの溶媒は単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。溶媒の使用量は特に限定されないが、一般にはオキシハロゲン化リン濃度が60重量%以下、好ましくは30重量%以下となる量である。
【0019】
また、本反応に使用し得る塩基としては、例えばトリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン等の有機第三級アミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物などが挙げられる。これらの塩基は単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0020】
リン酸トリエステル(1)の本発明の皮膚外用剤への配合量は特に限定されないが、例えば乳化型の皮膚外用剤の場合には、全組成の0.001〜90重量%、特に1〜5重量%が好ましい。
【0021】
本発明の皮膚外用剤の形態は特に限定されず、油中水型又は水中油型の乳化型及び油性のいずれでもよい。
【0022】
また、本発明の皮膚外用剤の種類は特に限定されず、例えばパック、ファンデーション、口紅、皮膚洗浄剤、シャンプー、リンス、整髪剤、養毛剤、育毛剤等の化粧料、薬効成分を含有する各種軟膏剤等の医用外用剤が挙げられる。かかる化粧料中及び外用剤には、トリアルキルリン酸エステル(1)以外に、化粧料成分及び外用剤成分として一般に使用されている油分、シリコーン油、水、界面活性剤、保湿剤、紫外線防御剤、キレート剤、pH調整剤、防腐剤、増粘剤、色素、香料、薬効成分等の各種成分を適宜配合することができる。薬効成分としては特に限定されず、例えば鎮痛消炎剤、鎮痒剤、殺菌消毒剤、収斂剤、皮膚軟膏剤、ホルモン剤、ビタミン類等が挙げられる。
【0023】
【実施例】
以下、実施例を挙げて更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0024】
参考例1
ビス〔2−(2−ブトキシエトキシ)エチル〕エチルホスフェート(化合物(a))の合成
【0025】
【化4】
Figure 0003813231
【0026】
1リットル4ツ口フラスコにオキシ塩化リン30.6g(0.20mol)及びヘキサン300mlを入れて0℃以下に冷却した。そこへジエチレングリコールモノブチルエーテル65.0g(0.40mol)、トリエチルアミン40.8g(0.40mol)及びヘキサン200mlの混合溶液を0℃以下で滴下した。滴下終了後、更に5℃以下で14時間攪拌した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ過により除去し、エタノール500mlを加えて、室温(30℃)で8時間攪拌した。水酸化ナトリウム水溶液で中和したのち、ヘキサンとエタノールを留去し析出した塩をデカンテーションにより除去した。得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにて精製して、目的の標記化合物(a)50.0gを無色透明のオイルとして得た(純度;1H-NMR,31P-NMR,GC分析より94%以上)。この化合物のIR、1H-NMR及び31P-NMRのスペクトルデータを表1に示す。
【0027】
参考例2
ビス{2−〔2−(2−ブトキシエトキシ)エトキシ〕エチル}エチルホスフェート(化合物(b))の合成
【0028】
【化5】
Figure 0003813231
【0029】
1リットル4ツ口フラスコにオキシ塩化リン30.6g(0.20mol)及びTHF300mlを入れて0℃以下に冷却した。そこへトリエチレングリコールモノブチルエーテル82.5g(0.40mol)、トリエチルアミン40.8g(0.40mol)及びTHF200mlの混合溶液を0℃以下で滴下した。滴下終了後、更に5℃以下で20時間攪拌した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ過により除去し、THFを留去したのちエタノール800mlを加えて、室温(30℃)で24時間攪拌した。炭酸水素ナトリウム水溶液で中和したのち、エタノールを留去し析出した塩をデカンテーションにより除去した。得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにて精製して、目的の標記化合物(b)20.0gを無色透明オイルとして得た(純度;1H-NMR,31P-NMR,GC分析より94%以上)。この化合物のIR、1H-NMR及び31P-NMRのスペクトルデータを表1に
示す。
【0030】
参考例3
ビス(2−ヘキシロキシエチル)エチルホスフェート(化合物(c))の合成
【0031】
【化6】
Figure 0003813231
【0032】
1リットル4ツ口フラスコにオキシ塩化リン61.4g(0.40mol)及びヘキサン100mlを入れて0℃以下に冷却した。そこへヘキシレングリコール117.0g(0.80mol)、トリエチルアミン81.0g(0.80mol)及びヘキサン200mlの混合溶液を0℃以下で滴下した。滴下終了後、更に5℃以下で15時間攪拌した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ過により除去し、エタノール1000mlを加えて、室温(30℃)で24時間攪拌した。水酸化ナトリウム水溶液で中和したのち、ヘキサンとエタノールを留去し析出した塩をデカンテーションにより除去した。得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにて精製して、目的の標記化合物(c)46.4gを無色透明オイルとして得た(純度;1H-NMR,31P-NMR,GC分析より99%以上)。この化合物のIR、1H-NMR及び31P-NMRのスペクトルデータを表1に示す。
【0033】
参考例4
ビス〔2−(2−ヘキシロキシエトキシ)エチル〕エチルホスフェート(化合物(d))の合成
【0034】
【化7】
Figure 0003813231
【0035】
2リットル4ツ口フラスコにオキシ塩化リン76.5g(0.50mol)及びヘキサン500mlを入れて0℃以下に冷却した。そこへヘキシルカルビトール190.3g(1.00mol)、トリエチルアミン102.0g(1.00mol)
及びヘキサン500mlの混合溶液を0℃以下で滴下した。滴下終了後、更に5℃以下で14時間攪拌した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ過により除去し、エタノール1500mlを加えて、室温(30℃)で24時間攪拌した。ヘキサンとエタノールを留去したのち、ヘキサン−酢酸エチル混合溶液で抽出、水洗した。得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにて精製して、目的の標記化合物(d)180.0gを無色透明オイルとして得た(純度;1H-NMR,31P-NMR,GC分析より99%以上)。この化合物のIR、1H-NMR及び31P-NMRの
スペクトルデータを表1に示す。
【0036】
参考例5
ビス{2−〔2−(2−エチルヘキシロキシ)エトキシ〕エチル}エチルホスフェート(化合物(e))の合成
【0037】
【化8】
Figure 0003813231
【0038】
1リットル4ツ口フラスコにオキシ塩化リン61.4g(0.40mol)及びヘキサン100mlを入れて0℃以下に冷却した。そこへ2−エチルヘキシルカルビトール174.0g(0.80mol)、トリエチルアミン81.0g(0.80mol)及びヘキサン300mlの混合溶液を0℃以下で滴下した。滴下終了後、更に5℃以下で15時間攪拌した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ過により除去し、エタノール1000mlを加えて、室温(30℃)で18時間攪拌した。水酸化ナトリウム水溶液で中和したのち、ヘキサンとエタノールを留去し析出した塩をデカンテーションにより除去した。得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにて精製して、目的の標記化合物(e)63.1gを無色透明オイルとして得た(純度;1H-NMR,31P-NMR,GC分析より94%以上)。この化合物のIR、1H-NMR及び31P-NMRのスペクトルデータを表1に示す。
【0039】
参考例6及び7
参考例1と同様の方法により、ビス〔2−(2−エトキシエトキシ)エチル〕エチルホスフェート(化合物(f))及びビス{2−〔2−(2−エトキシエトキシ)エトキシ〕エチル}エチルホスフェート(化合物(g))を合成した。これらの化合物のIR、1H-NMR及び31P-NMRのスペクトルデータを表1に示す。
【0040】
【表1】
Figure 0003813231
【0041】
実施例1〜7及び比較例1〜3
下記表2に示す組成の乳液を製造し、その実用テスト及び皮膚刺激についての評価を行った。この結果を表3に示す。
【0042】
【表2】
Figure 0003813231
【0043】
(製造法)
上記処方に従い、(1)〜(13)を混合し、加熱溶解して70℃に保つ。(14)〜(19)も同様に70℃で加熱混合し、これに(1)〜(13)を加えて乳化することにより乳液を調製する。
【0044】
(試験方法)
(1)実用テスト(パネルテスト)
専門パネラー10名により各乳液を実際に使用して実用評価を行った。
評価項目は、肌へのなじみ、べたつきの少なさ、しっとり感、全体評価の4項目とし、下記基準に従い評価を行った。
◎:10名中8名以上が良好と回答
○:10名中6〜7名が良好と回答
△:10名中4〜5名が良好と回答
×:10名中3名以下が良好と回答
【0045】
(2)皮膚刺激テスト
ヒトの上腕部にクローズドパッチ(24時間)を行い、下記基準で評価し、10名の平均値で示した。
0:全く異常なし
1:わずかに赤みが発生
2:赤みが発生
3:赤みと丘疹が発生
【0046】
【表3】
Figure 0003813231
【0047】
実施例 クリーム
油相成分: (重量%)
化合物(c) 20.0
ミリスチン酸オクチルドデシル 5.0
セタノール 1 2.0
POE(20)ソルビタンモノステアレート 1.5
ソルビタンモノステアレート1 0.5
カルナウバロウ 2.0
ブチルパラベン 0.1
水相成分:
グリセリン 3.0
メチルパラベン 0.2
香料 0.1
精製水 バランス
100.0
上記処方に従い、油相成分を混合し、加熱溶解して80℃に保った。水相成分も同様に80℃で加熱混合し、これを上記油相部に加えて乳化器にて乳化した。乳化物を徐々に冷却してクリームを得た。
【0048】
実施例 乳化型ファンデーション
油相成分: (重量%)
化合物(a) 5.0
化合物(e) 6.0
デキストリン脂肪酸エステル 2.0
モノステアリン酸グリセリン 2.0
モノラウリン酸プロピレングリコール 1.0
シリコーン処理酸化チタン 6.0
シリコーン処理酸化セリサイト 7.0
シリコーン処理酸化鉄 2.0
水相成分:
グリセリン 5.0
ソルビトール 0.5
メチルパラベン 0.2
香料 0.1
精製水 バランス
100.0
上記処方に従い、油相成分を混合し、加熱溶解して80℃に保った。これに粉体成分を加えて分散させた後、80℃で均一混合した水相部を加えて乳化器で乳化した。得られた乳化物を徐々に冷却し、乳化型ファンデーションを得た。
【0049】
実施例10 口紅
基剤: (重量%)
化合物(b) 30.0
ヒマシ油 20.0
バチルアルコール 25.0
ラノリン 5.0
キャンデリラロウ 6.0
カルナウバロウ 6.0
トコフェロール 0.2
プロピルパラベン 0.2
色材:
酸化チタン 2.5
有機色素 5.0
香料 0.1
100.0
上記処方に従い、基剤を加熱融解して均一に混合した。これに色材を加えてロールミルで練り、均一に分散させた。再融解して香料を加え、脱泡してから型に流し込み、急冷して固めた。型から取り出し容器に充填し、スティックの外観を整え、炎の中を通して表面を均一にし、口紅を得た。
【0050】
実施例11 パック(ピールオフタイプ)
油相成分: (重量%)
化合物(g) 3.0
ミリスチン酸イソプロピル 1.0
POE(10)硬化ヒマシ油 1.0
粉体成分:
酸化チタン 10.0
カオリン 2.0
水相成分:
グリセリン 5.0
ビーガム 1.0
エタノール 6.0
香料 0.2
精製水 バランス
被膜剤:
ポリビニルアルコール 10.0
アルギン酸ナトリウム 3.0
100.0
上記処方に従い、水相成分を混合し、加熱溶解して70℃に保った。油相成分も同様に70℃で加熱混合し、上記水相部に加えて乳化器にて乳化した。これに粉体成分及び被膜剤を加えて混合した。乳化物を徐冷し、パックを得た。
【0051】
実施例12 2層式化粧水
水相成分: (重量%)
グリセリン 5.0
色素 適量
精製水 バランス
油相成分:
エタノール 10.0
化合物(d) 8.0
POE(20)ステアリルエーテル 1.5
POE(20)ソルビタンモノパルミテート 0.5
エチルパラベン 0.1
香料 適量
100.0
精製水にグリセリン及び色素を加え、室温下に溶解した。一方、エタノール化合物(d)、界面活性剤、エチルパラベン及び香料を加えて室温下に混合した。これを上記水相部に加えて攪拌下にろ過して化粧水を得た。
【0052】
実施例13 ヘアトニック
(重量%)
化合物(f) 2.0
メントール 0.2
抗菌剤(ピロクトンオーラミン) 0.1
ニコチン酸メチル 0.1
エタノール 45.0
精製水 バランス
100.0
上記成分を70℃で加熱溶解し、冷却してヘアトニックを得た。
【0053】
実施例14 ヘアリンス
(重量%)
塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 2.0
ポリオキシエチレンセチルエーテル 2.0
2−ヘプチルウンデカノール 1.0
化合物(b) 3.0
グリセリン 2.0
メチルパラベン 0.1
エチルパラベン 0.1
香料 0.1
精製水 バランス
100.0
70℃に加熱した精製水に、メチルパラベン及び香料を加え、溶解した。これに70℃で加熱混合した残りの成分を加えて乳化した。徐冷してヘアリンスを得た。
【0054】
実施例15 薬用クリーム
(重量%)
(1)デキサメタゾン 0.025
(2)プロピレングリコール 8.0
(3)グリセリン 5.0
(4)流動パラフィン 1.0
(5)化合物(a) 3.0
(6)脂肪酸アルカノールアミド 1.8
(7)ソルビタンモノオレエート 1.0
(8)グリセリンモノ脂肪酸エステル 1.5
(9)防腐剤 適量
(10)粘土鉱物(ベントナイト) 6.0
(11)精製水 バランス
(5)に(1)、(4)、(8)及び(9)を添加し、70℃に加熱し、溶解混合し、これを組成物(A)とする。(11)の一部に(6)及び(7)を加えて溶解し、更に(2)及び(3)を添加混合し、これを組成物(B)とする。温度を70℃に保ち、組成物(B)を攪拌しながら、組成物(A)を徐々に添加し、予備乳化した後、ホモミキサーで乳化する。これを、あらかじめ(11)の残部に(10)を添加分散しておいたものに攪拌しながら加え、冷却しクリームを得た。
【0055】
実施例8〜15で得られた各化粧料及び外用剤は、いずれも優れた感触、皮膚・毛髪との良好な親和性を示し、安全性にも優れ、極めて安定なものであった。
【0056】
実施例16 シャンプー
(重量%)
ラウリルエーテルサルフェートナトリウム塩 (EO=3) 15.0
ラウリン酸アミドプロピルベタイン 3.0
デカン酸モノグリセライド 2.0
化合物(a) 2.0
バランス
100.0
上記処方のシャンプーを常法により製造した。得られたシャンプーは洗浄性、低刺激性に優れ、非常にコンディショニング効果の高いものであった。
【0057】
実施例17 リンスインシャンプー
(重量%)
ポリオキシエチレン(20)ラウリルエーテル 10.0
ラウリン酸アミドプロピルベタイン 5.0
トリメチルステアリルアンモニウムクロライド 2.0
シリコーンエマルジョン(BY22−029,
東レ・ダウコーニング社製) 3.0
ジステアリン酸エチレングリコール 1.0
上記化合物(a) 2.0
バランス
100.0
上記処方のリンスインシャンプーを常法により製造した。得られたリンスインシャンプーは、洗浄性、起泡性に優れ、高いリンス効果を有するものであった。
【0058】
実施例18 ボディシャンプー
(重量%)
ポリオキシエチレン(20)ラウリルエーテル 15.0
ラウロイルジエタノールアミド 3.0
デカン酸モノグリセライド 2.0
ラウリン酸ナトリウム 2.0
ミリスチン酸ナトリウム 1.5
化合物(b) 2.0
バランス
100.0
上記処方のボディシャンプーを常法により製造した。得られたボディシャンプーは、洗浄性、起泡性、すすぎ性に優れ、高い皮膚モイスチャー効果を有するものであった。
【0059】
実施例19 クレンジング料(ジェル)
(重量%)
(1)ポリオキシエチレン(20)オクチルドデシルエーテル 15.0
(2)グリセリン 10.0
(3)ソルビトール 10.0
(4)トリ−2−エチルヘキサン酸グリセライド 15.0
(5)流動パラフィン(K−230) 5.0
(6)化合物(a) 10.0
(7)水 バランス
100.0
上記処方に従い、(1)〜(6)を70〜80℃に加温して溶解混合し、50℃に冷却してから、攪拌下(7)を加えることによって製造した。得られたクレンジング料は、メイク汚れに対する洗浄性に優れ、すすぎの後の肌がしっとりとして感触に優れたものであった。
【0060】
実施例20 洗顔料
(重量%)
エマノーン1112(花王社製) 10.0
ラウリン酸カリウム 5.0
ミリスチン酸カリウム 3.0
パルミチン酸カリウム 1.0
ステアリン酸 1.0
グリセリン 15.0
ソルビトール 5.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
ラウリン酸ジエタノールアミド 2.0
化合物(d) 2.0
バランス
100.0
上記処方の洗顔料を常法により製造した。得られた洗顔料は、洗浄性に優れ、皮膚に対するスキンケア効果が極めて高くつっぱり感もほとんどないものであった。
【0061】
【発明の効果】
本発明のリン酸トリエステル(1)は皮膚親和性が極めて高く、また高極性であるにもかかわらず、低粘度、低融点であり、かつ優れた安全性、安定性を有している。従って、本化合物を含有する本発明の化粧料及び外用剤は、優れた皮膚親和性、良好な感触及び高い安全性を有する。

Claims (2)

  1. 次の一般式(1)
    Figure 0003813231
    〔式中、R1 及びR2 は同一又は異なって、炭素数1〜8の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、R3 は炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、X及びYは同一又は異なって、炭素数2又は3の直鎖又は分岐のアルキレン基を示し、m及びnは同一又は異なって、1〜10の数を示す。〕で表されるリン酸トリエステルを含有する皮膚外用剤
  2. 一般式(1)において、R1 及びR2 がそれぞれ炭素数2〜6のアルキル基であり、X及びYがエチレン基であり、m及びnがそれぞれ1〜5の数である請求項1記載の皮膚外用剤
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