JP3812598B2 - 多価アルコールの製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、可塑剤、界面活性剤、潤滑油、化粧品の基剤、反応性モノマーなどの原料として有用な多価アルコールの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
多価アルコールを製造する方法として、塩基触媒存在下 (i)式で示される脂肪族アルデヒドとホルムアルデヒドとのアルドール縮合反応、続いて交叉カニツアロ反応の二段反応を行う方法が知られている。
【化2】
(R1 〜R3 の少なくともは一つ水素基で、他は炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖の脂肪族基)。
【0003】
この方法は、特開昭63−139141号、特開昭58−162538号などに記載されているが、これらは何れも多価アルコールとギ酸塩の併産を前提としたプロセスである。
この方法での塩基触媒には、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の水酸化物および炭酸化物、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸リチウムなどが用いられ、またアミン化合物として特に第3級アミン、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルメチルアミン、ジメチルエチルアミン、ジイソプロピルアミン、トリブチルアミンなどが用いられている。
【0004】
多価アルコールの一つであるネオペンチルグリコール(以下、NPGと称す)の製造方法としては、反応第1段階のアルドール縮合反応でヒドロキシピバルアルデヒド(以下、HPAと称す)を先ず合成し、次いで水素化してNPGを製造する方法が、特公昭57−53421号、特開平1−299239号、特開平4−182442号などに記載されている。
またトリメチロールプロパン(以下、TMPと称す)製造方法でも、同様にアルドール縮合反応の後に水素化を行う方法が、特開昭53−92705号、特開昭63−287738号などに記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
塩基触媒存在下での多価アルコールの製造方法では、主目的の多価アルコールの他に当モル量のギ酸塩が副生する。このギ酸塩は例えばハイドロサルフアイトの製造などにも利用されるが、その需要量が限られている。このため不可避的に副生するギ酸塩の大部分は廃棄処理されることになるが、これは環境汚染を伴うことになるので廃棄処理のために多くの費用がかかる。
【0006】
またアルドール縮合反応の後に水素化を行いNPGを製造する方法では、水素化反応において50〜150 kg/cm2 程度の高い圧力を必要とし、装置設備も複雑となる。
更に同様の方法でTMPを製造する場合には、収率が低く単位時間当たりの生産量も少ない。またTMPをこの方法で工業的に実証された例はない。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明者らは上記の如き課題を有する多価アルコールの製造方法について鋭意検討した結果、交叉カニツアロ反応により副生したギ酸塩を、水溶液中貴金属触媒または還元状態のニッケル触媒の存在下で、酸化または加水分解反応をさせて、炭酸水素塩を主成分とする塩基化合物とし、これをそのまゝ又は加熱または加熱濃縮して、その大部分を炭酸塩にした後に反応系へ循環することにより、該塩基化合物が触媒となり多価アルコールが効率よく製造されることを見出し、本発明に到達した。
【0008】
即ち本発明は、ギ酸塩の酸化または加水分解で生成した炭酸水素塩および炭酸塩を主成分とする塩基触媒存在下に (i)式で示される脂肪族アルデヒドとホルムアルデヒドとを反応させることを特徴とする多価アルコールの製造方法、
【化3】
(R1 〜R3 の少なくともは一つ水素基で、他は炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖の脂肪族基)、
および、脂肪族アルデヒドとホルムアルデヒドの反応によって副生するギ酸塩を貴金属触媒または還元状態のニッケル触媒の存在下で酸化または加水分解し、得られた炭酸水素塩および炭酸塩を主成分とする塩基化合物を該反応に循環し再使用する多価アルコールの製造方法である。
【0009】
本発明における多価アルコールを製造するための脂肪族アルデヒドとホルムアルデヒドの反応は、アルドール縮合反応と交叉カニツアロ反応の二段反応であり、交叉カニツアロ反応により副生したギ酸塩から炭酸水素塩を得る反応、炭酸水素塩が炭酸塩となる反応を含めて次の反応式で示される。
なお下記反応式は本発明の代表的反応例として、ノルマルブチルアルデヒド(以下、NBALと称す)からTMPを製造する場合である。
(1) アルドール縮合反応
CH3 CH2 CH2 CHO + 2HCHO
→ CH3 CH2 C(CH2 OH)2 CHO
(2) 交叉カニツアロ反応
CH3 CH2 C(CH2 OH)2 CHO+HCHO+Na2 CO3 +H2 O
→ CH3 CH2 C(CH2 OH)3 +HCOONa+NaHCO3
(3) ギ酸塩から炭酸水素塩を得る反応
(3-1) 酸化の場合
HCOONa + 1/2 O2 → NaHCO3
(3-2) 加水分解の場合
HCOONa +H2 O → NaHCO3 + H2
(4) 炭酸水素塩が炭酸塩となる反応
2NaHCO3 → Na2 CO3 + H2 O + CO2
なお炭酸塩は交叉カニツアロ反応の触媒であり且つ反応物質であるので、該反応系に循環使用される。
【0010】
本発明において (i)式で示される脂肪族アルデヒドは合成品でも天然品でも良く、例えばアセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ペンタナール、ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、デカナール、ドデカナール、テトラデカナール、ヘキサデカナール、エイコサナール、ドコサナール、オクタデカナール、イソパルミチルアルデヒド、イソステアリルアルデヒド、イソドコサナールなどが挙げられる。これらは単品でも、または2種以上の混合物としても使用することもできる。
【0011】
また本発明で使用されるホルムアルデヒドは、ホルムアルデヒドの水溶液でも固形のパラホルムアルデヒドでも良く、目的とする多価アルコールによって適切なものが使用される。
ホルムアルデヒドの使用量は、目的とする多価アルコールによって理論モル量的にも異なる。
例えば (i)式のR1 〜R3 の1つがHで、残り2個がCH3 であるイソブチルアルデヒド(以下、IBALと称す)である場合には、IBALに対するモル比として2.0〜2.5倍モル量である。また (i)式のR1 〜R3 の2つがHで、残りがC2 H5 であるn−ブチルアルデヒド(以下、NBALと称す)である場合にはモル比として3.0〜6.0倍モル量である。更に (i)式のR1 〜R3 の2つがHで、残りが炭素数6〜22の脂肪族アルデヒドである場合にはモル比として3.0〜8.0倍モル量である。
【0012】
本発明においてはアルドール縮合反応および交叉カニツアロ反応における塩基化合物としてはギ酸塩の酸化もしくは加水分解で生成される炭酸水素塩であるが、この炭酸水素塩は50℃以上の温度でその一部がCO2 を放出しながら炭酸塩となるので、実質的にはこの両者の混合物である。この塩はナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウムおよびアンモニウム塩の何れでも良いが、工業的に実施するにはナトリウム塩が一般的である。塩基化合物の使用量は脂肪族アルデヒドの対するモル比として 1 〜 5 倍モル量であり、副生物を抑えて高収率に目的の多価アルコールを得るためには、脂肪族アルデヒドの種類に合わせて調整が必要である。例えば脂肪族アルデヒドがIBALである場合には2.01 〜 2.10倍モルであり、また炭素数が 6〜22の脂肪族アルデヒドである場合には 3 〜 4 倍モルである。
【0013】
前述の如く交叉カニツアロ反応においては、アルカナールとホルムアルデヒドによって生成するギ酸と塩基化合物の反応によりギ酸塩が生成するが、本発明では該ギ酸塩を酸化もしくは加水分解して得られる炭酸水素塩、およびこの炭酸水素塩から生成する炭酸塩(以上の炭酸水素塩および炭酸塩を得る反応を塩基性転化反応と称する)の混合物をアルドール縮合反応および交叉カニツアロ反応の触媒として用いる。この塩基性転化反応は水溶液中で、Ru、Rh、Pd、Pt、Os、Irなどの貴金属触媒または還元状態のニッケル触媒が用いられる。
【0014】
本発明において反応第1段階のアルドール縮合反応と第2段階の交叉カニツアロ反応とを区分した反応条件で行っても、また区別することなく同一反応器内で逐次的に行ってもよい。
アルドール縮合反応および交叉カニツアロ反応は (i)式のR1 〜R3 の1つ又は2つが炭素数1〜4の低級脂肪族アルデヒドの場合は通常無溶媒で行われる。炭素数5〜22の脂肪族アルデヒドでは反応溶媒に第3級アルコール、例えば第3級ブチルアルコール、第3級ヘプチルアルコール等が用いられ、 (i)式の脂肪族アルデヒドに対して該溶媒を0.5〜10倍量を用いること好ましい。
【0015】
脂肪族アルデヒドとホルムアルデヒドの反応温度は−5〜110℃、好ましくは25〜60℃であり、脂肪族アルデヒドの種類によって若干その最適温度が異なる。例えば (i)式でR1 〜R3 の2つがHで1つが−CH3 であるプロピオンアルデヒドから、トリメチロールエタン(以下、TMEと称す)を製造する場合には、反応温度が30〜80℃である。またデカナールからトリメチロールノナン(以下、TMNと称す)を製造する場合は25〜60℃で、更に60℃になってから1時間ほど熟成することが好ましい。
【0016】
本発明において使用する塩基化合物が炭酸水素塩および炭酸塩の混合塩であるため、反応第二段階の交叉カニツアロ反応時に炭酸ガスの発生を伴う。
従って炭酸ガス発泡の弊害、すなわちガス液混合状態で反応器から吹き出しが起こらないように、反応は減圧、常圧または加圧で、好ましくは 1〜2.3kg/cm2 の加圧下にCO2 を系外に放出させがら非連続的または連続的に緩和な条件で行うことが好ましい。
このため例えばNBALとホルムアルデヒドとの反応でTMPを製造する場合には、先ずホルムアルデヒド水溶液の中に炭酸水素塩および炭酸塩の混合塩からなる塩基性液およびNBALとを別途ノズルからを一定の速度で滴下する方法が用いられる。
【0017】
このようにして得られた反応生成液から目的の多価アルコールを得るには幾つかの方法があるが、この方法は反応をどのような条件下で行ったかによって異なり、また目的の多価アルコールの物理的性質、とりわけ水に対する溶解度の差などによって処置方法が異なる。
【0018】
例えばTMPを製造する場合には、反応後、先ず反応生成液中のギ酸塩濃度が25〜30重量%になるまで濃縮し、次に転溶抽出によって目的のTMPとギ酸塩とを分離される。
ここで使用する溶媒には反応原料でもあるNBALを選ぶか、またはメチルエチルケトン、イソブチルケトンなどのケトン類、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、更には酢酸ブチルエステルなどのエステル類が有効である。
【0019】
また (i)式でR1 〜R3 が3つともHであるアセトアルデヒドからペンタエリスリトール(以下、PEと称す)を製造する場合では、反応生成液を濃縮後、冷却し、晶析したPEと水溶液中のギ酸塩とを固液分離する。ケーキとして分離したPEは、水洗した後、乾燥して製品とする。
【0020】
また (i)式でR1 〜R3 の2つがHで、1つが炭素数5〜22の脂肪族アルデヒド、例えば炭素数8のオクタナールからトリメチロールヘプタン(以下、TMHと称す)を製造する場合では、反応後、水を添加し、有機相と水相とに分液することによって、TMHとギ酸塩とを分離することができる。有機相中のTMHは溶媒を留去した後、更に精製を行い、高純度のTMHが得られる。
【0021】
一方、水相中に分離したギ酸塩は、そのまま又は活性炭処理してギ酸ナトリウム以外の有機酸塩およびホルムアルデヒドの濃縮物質、更にはホルムアルデヒドから生成したホルモース類等、触媒劣化の原因となるものを除去した後に、水でギ酸ナトリウム濃度を調製し、これをギ酸塩転化塔に送り、貴金属触媒または還元状態のニッケル触媒を用い酸素分子存在下(一般的には空気存在下)、または不存在下で炭酸水素塩を主成分とした塩基化合物とする。
ここで用いる活性炭の種類は椰子穀系でもコール系のものでもよく、また形としては粒状活性炭、活性炭繊維、ハニカム活性炭、シート状活性炭、更には活性炭成型体の何れでも良い。
このようにギ酸塩から炭酸水素塩及び炭酸塩を得る塩基性転化反応の貴金属触媒は、Ru、Rh、Pd、Pt、Os、Ir、Au、Agなどが用いられ、これらの2種類以上を混合した多元化触媒でもよい。この内、とりわけPd、Ruが有効である。
また還元状態のニッケル触媒は水添反応等に使用される一般的な還元ニッケル触媒であり、例えば、展開ラネーニッケル、市販の還元ニッケル、安定化ニッケル、またギ酸ニッケル等である。
これらの触媒はカーボンまたはAl、Zr、Tiなどの酸化物に担持した触媒の何れでも良く、形状もフレーク状、球状、円筒状、更には、粉末状の何れでも良い。また該触媒の使用方法は、固定床法、懸濁法何れでも良い。
【0022】
このギ酸塩の酸化または加水分解により炭酸水素塩、更に該炭酸水素塩から炭酸塩とする塩基性転化反応は常法により、温度50〜200℃、好ましくは60〜160℃、圧力は常圧〜100 kg/cm2 までの加圧下で行われる。
得られた炭酸水素塩および炭酸塩を含んだ塩基化合物は、そのまま又は加熱濃縮してその大部分を炭酸塩とした後に、アルドール縮合および交叉カニツアロ反応の反応器へ循環される。
【0023】
次に図面によって本発明を説明する。図1は本発明の方法による多価アルコール製造装置の一例を示すフロー図であり、具体的にNBALからTMPを製造する場合について説明する。
図1において先ずアルドール縮合反応器1 に、経路2 よりホルムアルデヒド、経路3 よりNBAL、経路4 より後工程で回収した炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムの混合溶液を供給してアルドール縮合が行われる。
【0024】
次に得られたアルドール縮合反応液は経路5 より交叉カニツアロ反応器6 に送られ、また経路7 より水酸化ナトリウムが供給されて交叉カニツアロ反応が行われる。
ここで経路7 より供給される水酸化ナトリウム量は、後工程でのギ酸ソーダから炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムに転換回収される量によって決定される。すなわち98%の回収率であれば2%のアルカリが不足することになるので、その量に見合っただけの補充が必要である。
また本発明の方法では交叉カニッアロ反応での塩基化合物の主体が炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムであるため該反応時に二酸化炭素(CO2 )が発生するので、経路8 よりこのCO2 をパージさせながら反応が行われる。
【0025】
交叉カニツアロ反応液は経路9 より中和槽10に送液され、経路11よりのギ酸によりpHを7.0に調製される。次に経路12より濃縮缶13に送液され、ここでギ酸ソーダ濃度が25〜30重量%になるまで経路14より水を留去しながら濃縮される。
抽出塔17では、中段に経路15より反応濃縮液、中下段に経路36および経路38より抽剤、中上段に経路16より洗浄水が各々供給され、転溶抽出が連続的に行われ、上段の経路32より抽出液、下段の経路18より抽残液が各々抜き出される。
この抽残液は抽残液処理蒸留塔19に送液され、ここで微量に残存する抽剤などの低沸留分が経路20よりカットされ、一方、塔底の留残液は経路21より活性炭処理塔22に送液され、ここで触媒劣化の原因となる物質を除去した後、経路23より希釈槽24に送液され、経路25よりの水が加えられてギ酸ソーダ濃度が12〜18重量%になるように調製される。
【0026】
この調製液は経路26よりギ酸塩転化塔28に送液されギ酸ソーダが炭酸水素ナトリウムに転化される。このギ酸塩転化塔28では貴金属触媒または還元状態のニッケル触媒を用い、経路25よりの空気が必要に応じて用いられる。温度を50℃以上にして転化したときは炭酸水素ナトリウムの一部は炭酸ナトリウムに転化されるので、これをアルドール縮合反応器1 に供給することもできるが、更に塩基度を高めるためにギ酸塩転化塔28からの反応液は経路29より加熱槽30に送られ、90〜100 ℃に加熱することにより炭酸水素ナトリウムの大部分を炭酸ナトリウムに転化する。この時に発生する炭酸ガスは経路31からパージされる。
このようにギ酸ソーダから炭酸水素ナトリウム及び炭酸ナトリウムに転化された液は経路4 よりアルドール縮合反応器1 に供給され、次回反応に供される。
【0027】
一方、抽出塔17の上段より抜出した経路32の抽出液は、脱抽塔33に送液され、塔頂より抽剤と溶存水が経路34より留出し、分離槽35で水相と有機相とに分液し、水相は経路37より系外に抜き出される。有機相は経路36より抜き出し、再び抽剤として使用される。
また脱抽塔33の塔底の留残液は経路39より初留塔40に送液され、塔頂からはTMPより沸点の低い低沸分を留去され、塔底より粗TMPが抜き出される。粗TMPは経路42より精製塔43に送液され、塔頂の経路44よりより精製TMPが得られる。塔底の経路45からは釜残液が抜き出される。
【0028】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。但し本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0029】
実施例1
〔n−ブチルアルデヒド(NBAL)とホルムアルデヒドからトリメチロールプロパン(TMP)を製造、塩基性転化反応に貴金属触媒を使用〕
(初回反応)
先ず12重量%ホルムアルデヒド水溶液3200g(12.78モル)の中に炭酸水素ナトリウム316.7g(3.77モル)と炭酸ナトリウム 20.1g(0.19モル)を含む塩基性水溶液およびNBAL289g(4.0モル)を別途ノズルから0.5時間かけて添加した。この間、反応温度は30〜75℃に保ちながら30分間反応を継続した。反応後、直ちにギ酸を加えてpH7に中和した。
次に該反応生成液をギ酸ナトリウム濃度が20重量%になるまで減圧下で濃縮し、溶媒にNBAL1500gを用いて3回に分けて抽出した。
この3回の抽出液を混合し、減圧蒸留によってNBALを回収し、続いて蒸留段数5、オルダーショウ蒸留塔を用い、1mmHg減圧下に蒸留し、初留分43gを除去したのち、主留分として479.7gのTMPを得た。これは原料のNBAL基準の収率で89.5モル%に相当する。
【0030】
一方、NBAL抽出での抽残液772.5gを、150ml の活性炭 (商品名クラレコールGCL、クラレ・ケミカル製)を充填した内径13mmのガラス管に、LSV〔仕込み原料液量(ml/hr) /活性炭(ml)〕=0.2hr-1、温度50℃で通過させた。
次に水2049.5gを加えて、ギ酸ナトリウム濃度が10重量%になるよう調製した。
このギ酸ナトリウム水溶液を原料供給導管、酸素供給供給導管および外部熱源ヒーターと冷却用ジャケットを備えた内径15mm、塔長300mmの充填層型反応管に導入し塩基性転化反応を行った。
反応管には0.5重量%Pd/C担持触媒100mlを均一に充填し、ここにLSV〔仕込み原料液量(ml/hr)/触媒充填量(ml)〕=3.0hr-1の流量で上記調製の原料液を反応管上部より供給した。酸素を常時系内分圧が3.5 kg/cm2 になるように供給する空気で自動的に調製した。反応温度は130℃とし、温度制御は外部熱源ヒーターおよび冷却水で自動的に行った。
得られた塩基性転化液の組成分析結果を表3に示す。この分析結果からギ酸ナトリウム仕込み量に対する炭酸水素ナトリウムと炭酸ナトリウムの合計量の比率で示される塩基性化収率は99モル%となる。
【0031】
(2回目の反応)
45重量%ホルムアルデヒド水溶液852.9g(12.78モル)に、上記の初回反応で得た塩基性転化液の全量2720.5g及びNBAL289g(4.0モル)を0.9時間かけて添加した。以下、初回反応と同様に行った。
反応後、蒸留した得られたTMPの収率はNBAL基準で91.0モル%であった。TMP品質は初回分と並べて表1に示す。
一方、NBAL抽出の抽残液は初回反応と同様に活性炭処理したギ酸ナトリウム水溶液とし、炭酸水素塩および炭酸塩を主成分とする塩基性転化液を得た。この塩基性化収率は99.5モル%であった。
【0032】
(3〜10回目の反応)
2回目の反応と同様の操作を繰り返し行った。塩基性化収率は3〜10回の平均で99.6モル%であった。
実施例1における各回のTMP品質の測定結果を表1に示す。
【表1】
【0033】
実施例2
〔アセトアルデヒドとホルムアルデヒドからペンタエリスリトール(PE)を製造、塩基性転化反応に貴金属触媒を使用〕
(初回反応)
20重量%ホルムアルデヒド水溶液4500g(29.97モル)の中に炭酸水素ナトリウム(粉末)269.09g(3.2モル)と炭酸ナトリウム32g(0.15モル)を含むアセトアルデヒド137.5g(3.12モル)を別途ノズルから0.8時間かけて添加した。この間、反応温度は調節しながら65℃まで昇温し、更に65℃に保ちながら40分間反応を継続した。反応後、直ちにギ酸を加えてpH7に中和した。
次にこの反応生成液に残存するホルムアルデヒドを1.5 kg/cm2 の加圧蒸留下で回収した後、この留残液を更にギ酸ナトリウム濃度が15重量%になるまで減圧下で濃縮した。この濃縮液を25℃に冷却しPEを晶析させ、晶析PEを遠心分離機で分離回収した。これを乾燥して製品PE356.4gを得た。これはアセトアルデヒド基準の収率で84.0モル%に相当する。
一方、遠心分離での一時分離濾液および水洗濾液1208gに水954gを加え、実施例1と同様に活性炭処理した後、塩基性転化反応を行った。塩基性化収率は99.2モル%であった。塩基性転化液の組成分析結果を表3に示す。
【0034】
(2回目反応)
45重量%ホルムアルデヒド水溶液1995.3g(29.97モル)の中に、上記の初回反応で得た塩基性転化液の全量2620gおよびアセトアルデヒド137.5g(3.12モル)を別途ノズルから0.8時間かけて添加した。以下、初回反応と同様に行った。
反応後、晶析で得たPEの収率はアセトアルデヒド基準で84.5モル%であった。PE品質は初回分と並べて表2に示す。
一方、遠心分離での分離濾液を初回反応と同様な方法で、塩基性転化反応を行った。塩基性化収率は99.9モル%であった。
【0035】
【表2】
PE品質(実施例2)
【0036】
【表3】
塩基性転化液組成分析 (重量%)
【0037】
実施例3
〔デカナールとパラホルムアルデヒドからトリメチロールノナン(TMN)を製造、塩基性転化反応に貴金属触媒を使用〕
(初回反応)
97重量%のパラルムアルデヒド77.4g(2.5モル)と第3級ヘプチルアルコール260gおよび炭酸水素ナトリウム71.5g(0.85モル)と炭酸ナトリウム8.0g(0.07モル)を仕込んみ、撹拌下40℃に保った。
これにデカナール80.0g(0.51モル)を4.0時間かけて添加し、更に1.0時間反応を継続した。反応温度は最終的に87℃まで上昇した。反応後、直ちにギ酸を加えてpH7に中和した。
この反応生成液中に水120gを加え0.5時間撹拌した後、静置した。この液は二相分離したので各々に分液し、有機相は更に水洗を繰り返した後、溶媒を留去して反応生成物TMN89.5gを得た。これは原料デカナール基準で収率80.5モル%である。
一方、上記の二相分離で得た水相495gに水72gを加え、実施例1と同様の方法で塩基性転化反応を行い、得られた反応生成液を減圧下、温度90℃以下で濃縮乾固した。塩基性化収率は95モル%であった。
【0038】
(2回目反応)
濃縮乾固で回収した炭酸ナトリウムを主成分とする塩基性塩を使用し、初回反応と同様に行った。反応後、二相分離で得たTMNの収率はデカナール基準で81モル%であった。一方、塩基性化収率は96モル%であった。
【0039】
実施例4
〔イソブチルアルデヒド(IBAL)からネオペンチルグリコール(NPG)を製造、塩基性転化反応に貴金属触媒を使用〕
(初回反応)
40重量%ホルムアルデヒド水溶液1126.1g(15.0モル)仕込み、温度30℃に保った。これにIBAL514.9g(7.14モル)と48重量%の水酸化ナトリウムを667g(8.0モル)を攪拌下に0.75時間かけて添加した。反応温度を調節しながら60℃まで昇温し、更に65℃に保ちながら10分間反応を継続した。反応後直ちにギ酸を加えてpH7の中和した。
この反応生成液を溶媒にメチルイソブチルケトン(以下、MIBKと称す)を用いて抽出した。抽出液は先ず減圧蒸留によってMIBKを回収し、続いて70mmHg減圧下に蒸留し720.3gのNPGを得た。これはIBAL基準の収率で96.8モル%に相当する。
【0040】
一方、抽残液は先ずメタノール等の低沸留分を留去した。また抽残液中に1%程度残存するホルムアルデヒドを回収は、水酸化ナトリウムを触媒にIBALとのアルドール縮合反応でNPGの前駆物質であるヒドロキシピバルアルデヒド(HPAと称す)として回収した。
すなわちこのアルドール縮合反応後、静置して二相分離した。上層のHPAを含有したIBAL相は、そのまま2回目のIBAL原料とする。また下層の抽残液はギ酸ナトリウム濃度が11重量%になるよう水を加えて希釈した後、実施例1と同様の方法で塩基性転化反応を行った。この塩基性化収率は100モル%であった。
【0041】
(2回目反応)
57重量%ホルムアルデヒド水溶液790.3g(15.0モル)の中に、上記の初回反応で得た塩基性転化液の全量および上記のHPAを含有するIBAL514.9g(7.14モル)を 0.75時間かけて添加し、初回と同様に反応を行った。
反応後、抽出、蒸留して得たNPGの収率はIBAL基準で96.0モル%であった。一方、塩基性化収率は99.9モル%であった。
【0042】
実施例5〔n−ブチルアルデヒド(NBAL)とホルムアルデヒドからトリメチロールプロパン(TMP)を製造、塩基性転化反応に還元状態のニッケル触媒を使用〕
(初回反応)先ず15重量%ホルムアルデヒド水溶液485g(2.42モル)の中に炭酸ナトリウム95.4g(0.90モル)を含む塩基性水溶液およびNBAL54.6g(0.75モル)を別途ノズルから0、5時間かけて添加した。この間、反応温度は30から90℃に30分間で昇温し、更に90℃を保ちながら30分間反応を継続した。反応後、直ちにギ酸を加えてpH7に中和した。次に反応生成液をギ酸ナトリウム濃度が25重量%になるまで減圧下で濃縮し、その後に、溶媒にNBAL600gを用いて3回に分けて抽出した。この3回の抽出液を混合し、常圧蒸留によってNBALおよび溶存水とを回収し、次いて蒸留段数5のオルダーショウ蒸留塔を用い1mmHg減圧下に蒸留し、初留分3.8gを除去したのち、主留分として75.2gのTMPを得た。これはNBAL基準の収率で、75.0モル%に相当する。一方、NBAL抽出での抽残液151.0gを、150ml の活性炭 (商品名クラレコールGCL、クラレ・ケミカル製)を充填した内径13mmのガラス管に、LSV〔仕込み原料液量(ml/hr) /活性炭(ml)〕=0.2hr-1、温度50℃で通過させた。次に水320.0gを加えて、ギ酸ナトリウム濃度が13重量%になるよう調製した。
【0043】
ギ酸塩の分解反応に使用するラネーニッケルは次の手順で調製した。20%水酸化ナトリウム水溶液400gを加えた1000mlビーカーに、ラネー合金(ニッケル50重量%、アルミニウム50重量%含有)75gを徐々に添加した。この間、系内の温度を30℃以下に保った。ラネー合金を全量添加してから110℃に加熱し、4時間後に20%水酸化ナトリウム水溶液100mlを加え、更に3時間加熱した。水素の発生が終了した後、室温まで放冷して、洗液のpHが8程度になるまで、水洗を繰り返し、展開操作を行った。
攪拌装置を備えた500mlSUS製オートクレーブに、TMP合成反応より調製した13重量%ギ酸ナトリウム水溶液470g、上記の手順で調製した展開ラネーニケッル30gを加え、系内の圧力を15 kg/cm2 に保つように空気で調整しながら180℃で5時間攪拌した。5時間後に室温まで放冷して、触媒を濾過し塩基性転化液を得た。得られた分解液の組成分析結果から、塩基性化収率は理論値の81.9モル%であった。
【0044】
(2回目反応)
40重量%ホルムアルデヒド水溶液181.7g(2.42モル)の中に、上記の初回反応で得た塩基性転化液470.0gおよびNBAL44.3g(0.61モル)を別途ノズルから0.9時間かけて添加した。以下、初回反応と同様に行った。
反応後、蒸留して得られたTMPの収率はNBAL基準で75.5モル%であった。TMP品質は初回分と並べて表4に示す。
一方、NBAL抽出の抽残液は初回反応と同様に活性炭処理したギ酸ナトリウム水溶液とし、炭酸水素塩および炭酸塩を主成分とする塩基性転化液を得た。この塩基性化収率は80.8モル%であった。
【0045】
【表4】
TMP品質(実施例5)
【0046】
実施例6
〔アセトアルデヒドとホルムアルデヒドからペンタエリスリトール(PE)を製造、塩基性転化反応に還元状態のニッケル触媒を使用〕
(初回反応)
20重量%ホルムアルデヒド水溶液1680g(11.19モル)の中に炭酸水素ナトリウム142.8g(1.7モル)と炭酸ナトリウム32g(0.30モル)を含む塩基性水溶液およびアセトアルデヒド89.3g(2.03モル)を別途ノズルから0.8時間かけて添加した。この間、反応温度は調節しながら、85℃まで昇温し、更に85℃に保ちながら40分間反応を継続した。
反応後、直ちにギ酸を加えてPH7に中和した。次にこの反応生成液に残存するホルムアルデヒドを1.5 kg/cm2 の加圧蒸留下で回収した後、この留残液を更にギ酸ナトリウム濃度が25重量%になるまで減圧下で濃縮した。
この濃縮液を25℃に冷却しPEを晶析させた。次にこの晶析PEを遠心分離機で分離回収し、湿PEを乾燥して製品PE231.9gを得た。これはアセトアルデヒド基準の収率で84.0モル%に相当する。
一方、遠心分離での一次分離濾液および水洗濾液760gに水420gを加え、実施例5と同様に活性炭処理した後、塩基性転化反応を行った。塩基性化収率は90.6モル%であった。
【0047】
(2回目反応)
40重量%ホルムアルデヒド水溶液840.4g(11.19モル)の中に上記の初回反応で得た塩基性転化反応生成液の全量1180g及びアセトアルデヒド189.3g(2.03モル)を別途ノズルから0.8時間かけて添加した。以下、初回反応と同様に行った。
反応後、晶析で得たPEの収率はアセトアルデヒド基準で84.5モル%であった。PE品質は初回分と並べて表5に示す。一方、遠心分離での分離濾液を初回反応と同様な方法で塩基性転化反応を行った。塩基性化収率は99.7モル%であった。
【0048】
【表5】
PE品質(実施例6)
【0049】
実施例7
〔イソブチルアルデヒド(IBAL)とホルムアルデヒドからネオペンチルグリコール(NPG)を製造、塩基性転化反応に還元状態のニッケル触媒を使用〕
(初回反応)
40重量%ホルムアルデヒド水溶液1126.1g(15.0モル)を仕込み温度30℃に保った。これにIBAL514.9g(7.14モル)と48重量%の水酸化ナトリウム667g(8.0モル)を攪拌下に0.75時間かけて添加した。反応温度を調節しながら60℃まで昇温し、更に65℃に保ちながら10分間反応を継続した。
反応後、直ちにギ酸を加えてpH7に中和した。この反応生成液を溶媒にメチルイソブチルケトン(MIBK)を用いて抽出した。抽出液は先ず減圧蒸留によってMIBKを回収し、続いて70mmHg減圧下に蒸留し、720.3gのNPGを得た。これはIBAL基準の収率で96.8モル%に相当する。
【0050】
一方、抽残液は先ずメタノール等の低沸留分を留去した。抽残液中に1%程度残存するホルムアルデヒドの回収は、水酸化ナトリウムを触媒にIBALとのアルドール縮合反応でNPGの前駆物質であるヒドロキシピバルアルデヒド(HPA)として回収した。
すなわちアルドール縮合反応後、静置して二相分離した。上層のHPAを含有したIBAL相は、そのまま2回目のIBAL原料とする。また下層の抽残液はギ酸ナトリウム濃度が11重量%になるよう水を加えて希釈した。
このギ酸ソーダ水溶液を原料供給導管、および外部熱源ヒーターと冷却用ジャケットを備えた内径40mm、塔長1000mmの充填層型反応管を使用して塩基性転化反応を行った。
反応管には、安定化ニッケル1000mlを均一に充填し、ここにLSV〔仕込み原料液量(ml/hr)/触媒充填量(ml)〕=1.0hr-1の流量で上記調製液の原料を反応管上部より供給した。反応温度は160℃とし、その温度制御は外部熱源ヒーターおよび冷却水で自動的に行った。また系内の圧力を15 kg/cm2 となるように空気で調整した。
以上の塩基性転化反応を5回繰り返すことにより塩基性化収率が理論値の99.0モル%以上となった。
【0051】
(2回目反応)
57重量%ホルムアルデヒド水溶液790.3g(15.0モル)の中に、上記の初回反応で得た塩基性転化液の全量および上記のHPAを含有するIBAL514.9g(7.14モル)を0.75時間かけて添加し、初回と同様に反応を行った。
反応後、抽出、蒸留して得たNPGの収率はIBAL基準で94.5モル%であった。一方、塩基性転化反応を5回繰り返すことにより塩基性化収率が理論値の99.0モル%以上となった。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば付加価値の低いギ酸塩を実質上副生することなく、多価アルコールを効率良く、容易に製造することができる。
すなわち本発明の方法ではギ酸塩は製品としての必要量以外は系外に排出しなくても済み、多価アルコールとギ酸塩の需要量のアンバランスが解決される。
また本発明の方法は脂肪族アルデヒドとホルムアルデヒドから多価アルコールが、容易に高収率、且つ高品質で得られるので工業的に極めて有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法による多価アルコール製造装置の一例を示すフロー図である。
【符号の説明】
1:アルドール縮合反応器
6:交叉カニッアロ反応器
10:中和槽
13:濃縮缶
17:抽出塔
19:抽残液処理蒸留塔
22:活性炭処理塔
24:希釈槽
28:ギ酸塩転化塔
30:加熱槽
33:脱抽塔
35:分離槽
40:初留塔
43:精製塔
Claims (3)
- 脂肪族アルデヒドとホルムアルデヒドの反応によって副生するギ酸塩を貴金属触媒の存在下で酸化し、得られた炭酸水素塩および炭酸塩を主成分とする塩基化合物を該反応に循環し再使用する請求項1記載の多価アルコールの製造方法。
- 脂肪族アルデヒドとホルムアルデヒドの反応によって副生するギ酸塩を貴金属触媒の存在下で酸化し、炭酸水素塩および炭酸塩を得るに際して、予めギ酸塩水溶液を活性炭で処理する請求項2記載の多価アルコールの製造方法。
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