JP3811971B2 - 車両用自動速度制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車両を自動的に所定の車速に維持させて走行させる車両用自動速度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用自動速度制御装置は一般に、高速道路のように一定速度で長距離を走行することが可能な道路においてある速度、例えば80km/hの速度をキープしながら走行しようとするのに用いられる機能であって、定速走行セットスイッチを投入することによって、ドライバがブレーキペダルあるいはアクセルペダルを踏むという車速変更操作をしない限り現在速度をキープしながら走行するように車両側で自動的に実車速と設定速度との偏差を見てスロットル開度を増減調整し、加減速制御する装置である。
【0003】
このような車両用自動速度制御装置ではさらに、定速走行セットスイッチと共にアクセラレートスイッチとコーストスイッチが設置されていて、それぞれ定速走行セットスイッチ投入時の設定速度に対してさらに速い速度に変更して定速走行させ、逆に設定速度よりも低い速度に変更して定速走行させるために用いるようにしてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが従来の車両用自動速度制御装置では、図9に示すように下り勾配路面でアクセラレートスイッチを操作して現在の設定速度VSPrから加速する場合、運動エネルギに車両自体の位置エネルギが加わるために、スロットル開度TVO を上げなくてもある程度加速されることになり、スロットルを少し開いてはすぐ閉じてフューエルカットするという動作を小刻みに繰返すフューエルカットハンチング現象が発生する。逆に図10に示すように登り勾配路面でコーストスイッチを操作して現在の設定速度VSPrから減速する場合にも、車両の重量が減速側に働き、スロットル開度TVO をほぼ全閉状態にして、その後、スロットルを少し開いてはすぐ閉じてフューエルカットするという動作を小刻みに繰返すフューエルカットハンチング現象が発生する。そしてこのようなフューエルカットハンチング現象が発生するとエンジン回転数が頻繁に変動し、車速も小刻みにふらつくために乗り心地が悪化する問題点があった。
【0005】
本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたもので、下り勾配路面でのアクセラレートモード、また登り勾配路面でのコーストモードにおいてもフューエルカットハンチング現象の発生を効果的に防止することができる車両用自動速度制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の車両用自動速度制御装置は、車両を一定の速度で走行、加速走行、又は、減速走行をするように目標車速を設定する目標車速設定手段と、車両の実車速を検出する車速検出手段と、前記目標車速設定手段が設定した目標車速に対して一定加速度で一定速度幅だけ加速するように加速指令を与える加速指令手段と、前記目標車速設定手段が設定した目標車速に対して一定減速度で一定速度幅だけ減速するように減速指令を与える減速指令手段と、前記実車速を前記目標車速に一致させるために必要なスロットル開度の目標値を演算する目標スロットル開度演算手段と、車両の実スロットル開度を検出するスロットル開度検出手段と、前記目標スロットル開度に前記実スロットル開度が一致するように前記実スロットル開度のフィードバック制御をなすスロットル開度制御手段と、前記スロットル開度検出手段による実スロットル開度が全閉状態となった後の所定時間以内に再度開状態となった場合に、フューエルカットハンチング現象の発生を検出するフューエルカットハンチング検出手段と、前記加速指令手段が前記一定加速度で加速する加速指令を与えている状態で、前記フューエルカットハンチング検出手段がフューエルカットハンチング現象を検出した時に、前記加速指令手段が与えている一定加速度を、当該一定加速度と比較してより大きな加速度に変更して目標車速をより大きく変更し、この加速度指令に基づいて前記スロットル開度制御手段でスロットル開度をより開かせ、実車速を目標車速に近づけさせる加速度補正手段と、前記減速指令手段が前記一定減速度で減速する減速指令を与えている状態で、前記フューエルカットハンチング検出手段がフューエルカットハンチング現象を検出した時に、前記減速指令手段が与えている一定減速度を、当該一定減速度と比較してより大きな減速度に変更して目標車速をより小さく変更し、この減速度指令に基づいて前記スロットル開度制御手段でスロットル開度を閉じさせ、実車速を目標車速に近づけさせる減速度補正手段とを備えることを特徴とするものである。
【0007】
この請求項1の発明の車両用自動速度制御装置では、目標スロットル開度演算手段が目標車速設定手段の設定した目標車速に対して実車速を一致させるために必要なスロットル開度の目標値を演算し、スロットル開度制御手段が車両の実スロットル開度を目標スロットル開度に一致するようにフィードバック制御し、自動定速走行を実現する。
【0008】
この自動定速走行中に、加速指令手段によって目標速度に対して一定加速度で一定速度幅だけ加速するように加速指令が与えられると、目標スロットル開度演算手段が実車速を新たな目標車速に一致させるために必要なスロットル開度の目標値を演算し、スロットル開度制御手段が車両の実スロットル開度を目標スロットル開度に一致するようにフィードバック制御する。そしてこのときに、フューエルカットハンチング検出手段がスロットル開度検出手段の検出する実スロットル開度の変化の様子からフューエルカットハンチング現象を検出した時には、加速度補正手段が加速指令手段の与える一定加速度指令を通常設定されている値と異なった値に設定し直し、この新たな加速度指令に基づいてスロットル開度のフィードバック制御を行う。
【0009】
また逆に、定速走行中に減速指令手段によって目標速度に対して一定減速度で一定速度幅だけ減速するように減速指令が与えられると、目標スロットル開度演算手段が実車速を新たな目標車速に一致させるために必要なスロットル開度の目標値を演算し、スロットル開度制御手段が車両の実スロットル開度を目標スロットル開度に一致するようにフィードバック制御する。
【0010】
このとき、フューエルカットハンチング検出手段がスロットル開度検出手段の検出する実スロットル開度の変化の様子からフューエルカットハンチング現象が発生していないかどうか見守る。そしてフューエルカットハンチング現象を検出した時には、減速度補正手段が減速指令手段が与える一定減速度指令を通常設定されている値と異なった値に設定し直し、この新たな減速度指令に基づいてスロットル開度のフィードバック制御を行う。
【0011】
こうして下り勾配路面でのアクセラレートモード、あるいは登り勾配路面でのコーストモードにおいて発生しやすいフューエルカットハンチング現象の発生を初期の段階で検出して抑制し、車両の乗り心地の改善を図る。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1の車両用自動速度制御装置において、前記フューエルカットハンチング検出手段が、前記スロットル開度検出手段により一定時間内に所定回数以上繰返し実スロットル開度が全閉状態になるのを検出した時にフューエルカットハンチング現象が起きていると判断するようにしたものであり、これによってフューエルカットハンチング現象の発生を初期の段階で確実に検出して抑制する。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1または2の車両用自動速度制御装置において、前記加速度補正手段が加速度の補正を行った後に前記フューエルカットハンチング検出手段が再度フューエルカットハンチング現象を検出する時に、前記加速度補正手段が補正後の加速度を再度補正し、前記減速度補正手段が減速度の補正を行った後に前記フューエルカットハンチング検出手段が再度フューエルカットハンチング現象を検出する時に、前記減速度補正手段が補正後の減速度を再度補正するようにしたものである。
【0014】
この請求項3の発明の車両用自動速度制御装置では、加速度補正手段が加速度補正を行い、あるいは減速度補正手段が減速度補正を行った後に再びフューエルカットハンチング現象が発生した時には補正後の加速度または減速度それぞれを元の加速度または減速度に再度補正する調整を行うことにより、下り勾配路面でのアクセラレートモード、あるいは登り勾配路面でのコーストモードにおいて発生しやすいフューエルカットハンチング現象の発生をいっそう効果的に抑制し、車両の乗り心地の改善を図る。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。図1は本発明の1つの実施の形態のハードウェア構成を示しており、定速走行コントロールユニット1はCPU、RAM、ROM、各種インタフェース及び各種タイマを備えたマイクロコンピュータ1aと、スロットルアクチュエータ駆動回路1bを主要部とした構成である。
【0016】
この定速走行コントロールユニット1に対して電源スイッチとしてのメインスイッチ2と、定速走行制御の開始を指令する定速走行セットスイッチ(SET _SW )3a、現在速度に対して加速指令を与えるアクセラレートスイッチ(ACC _SW )3b、現在速度に対して減速指令を与えるコーストスイッチ(COAST _SW )3c、定速走行制御をキャンセルさせるためのキャンセルスイッチ(CANCEL_SW )3d及びブレーキペダルが踏み込まれたことを検出するブレーキスイッチ(BRAKE _SW )3eから成るスイッチ群3と、車速センサ4と、スロットル開度センサ5とがそれぞれ入力信号を与える要素として接続されている。またスロットルアクチュエータ6がこの定速走行コントロールユニット1による制御対象として接続されている。
【0017】
図2の機能ブロック図に示すように定速走行コントロールユニット1は、定速走行セットスイッチ3aが投入された時に車速センサ4が示している現在車速を目標車速VSPrに設定する目標車速設定部11と、この目標車速設定部11が設定する目標車速VSPrと車速センサ4から得られる実車速VSP とを比較して実車速を目標車速に一致させるために必要なスロットル開度TVOrを演算するスロットル開度指令値演算部12と、このスロットル開度指令値演算部12が与えるスロットル開度指令値TVOrとスロットル開度センサ5が検出する車両10の実スロットル開度TVO とを比較し、スロットルアクチュエータ6を駆動してスロットル開度のフィードバック制御を行うスロットル開度制御部13を備えている。また定速走行コントロールユニット1は、スロットル開度センサ5を通じてスロットルの開閉挙動を監視し、フューエルカットハンチング現象の発生を検出するフューエルカットハンチング検出部14と、このフューエルカットハンチング検出部14がフューエルカットハンチング現象の発生を検出した時に目標車速設定部11が出力する目標車速VSPrを所定量だけ加減する加減速度変更部15から構成されている。
【0018】
次に、上記構成の車両用自動速度制御装置の定速走行制御動作について説明する。図1、図2に示すように、スロットルアクチュエータ6はアクチュエータ駆動回路1bによってスロットル開度TVO を加減し、これによってエンジン7に供給する燃料噴射量を増減して車速VSP の加減速を行う。そしてスロットルアクチュエータ6によって制御されるスロットル9の開度TVO はスロットル開度センサ5が検出して定速走行コントロールユニット1にフィードバックする。またスロットル開度の加減によって変化する車速を車速センサ4が検出して定速走行コントロールユニット1にフィードバックする。
【0019】
ここでドライバが定速走行している車両の速度を少し加速してさらに速い速度で定速走行したいと考えれば、アクセラレートスイッチ3bを操作する。アクセラレートスイッチ3bを操作することによってそのスイッチが操作されている時間τに比例した量だけの速度増加指令信号(増加割合が単位時間当りΔV1に設定されている時にはτ・ΔV1)を目標車速設定部11に入力し、目標車速設定部11は元の目標車速VSPr(old) に速度増加指令信号τ・ΔV1を加算して新たな目標車速VSPrとする。すなわち、
VSPr←VSPr(old) +τ・ΔV1 …(1)
とするのである。
【0020】
そしてこの新たな目標車速VSPrがスロットル開度指令値演算部12に与えられ、スロットル開度指令値演算部12は現在の実車速VSP と新たな目標車速VSPrとを比較し、実車速VSP が目標車速VSPrよりも低いので実車速を目標車速まで加速するように、以後、スロットルアクチュエータ6を駆動させてスロットル開度TVO を増加させるような指令値TVOrをスロットル開度制御部13に与え、スロットル開度制御部13はこの増加されたスロットル開度指令値TVOrに実スロットル開度TVO が一致するようにフィードバック制御をする。
【0021】
ドライバがアクセラレートスイッチ3bを押している間、車両が徐々に加速されていくが、自分の良いと考える速度まで加速されたところでそのスイッチ3bの操作を止める。これにより、アクセラレートスイッチ3bの操作が止められた時点での実車速VSP が最終的な目標車速VSPrとなり、以後、キャンセルスイッチ3dまたはブレーキスイッチ3eが投入されるまでこの目標車速VSPrに実車速VSP が一致するように定速走行制御が継続される。
【0022】
逆に、定速走行セットスイッチ3aを投入して定速走行制御に入ったが、目標速度VSPrが速すぎると感じてドライバがコーストスイッチ3cをある時間τだけ操作すれば、そのスイッチが操作されている時間τに比例した量だけの速度減少指令信号(減少割合が単位時間当り(−ΔV1)に設定されている時には(−τ・ΔV1))を目標車速設定部11に入力し、目標車速設定部11は元の目標車速VSPr(old) に速度減少指令信号(−τ・ΔV1)を加算して新たな目標車速VSPrとする。すなわち、
VSPr←VSPr(old) −τ・ΔV1 …(2)
とする。そしてこの新たな目標車速VSPrに実車速VSP が一致するように、以後、スロットルアクチュエータ6を駆動させてスロットル開度TVO をある程度絞り、目標車速VSPrに実車速VSP が一致するようになれば、以後、その速度を維持するようにスロットル開度をフィードバック制御する。
【0023】
しかしながら、定速走行モードで下り勾配路面を走行している時、車両の位置エネルギが加速側に働くので、実際にスロットルをほとんど全閉状態にまで絞ってエンジンブレーキを効かせなければ定速走行制御ができないような状態となることがある。このような場合にアクセラレートスイッチ3bが投入されると、スロットル開度がほとんど全閉状態で少し開いては閉じるというフューエルカットハンチング現象が発生するが、フューエルカットハンチング現象検出部14がスロットル開度センサ5の実スロットル開度TVO を監視していて、一定時間内に実スロットル開度TVO が全閉状態(つまり、ほぼ0°)に繰返しなった時にフューエルカットハンチング現象が発生していると判断し、加減速度変更部15に指示する。
【0024】
このフューエルカットハンチング現象発生の指示を受けると、加減速度変更部15は、目標車速設定部11に対して当初に登録されている加速度ΔV1をそれよりも大きな加速度ΔV2に変更する指令を与える。目標車速設定部11はこの加速度変更指令を受けると、アクセラレートスイッチ3bが投入されているので、上記(1)式の目標車速設定演算式をΔV2を用いて次のように変更する。
【0025】
VSPr←VSPr(old) +τ・ΔV2 …(3)
これによってアクセラレートスイッチ3bが押されているτ時間の間に目標車速がより大きな加速度で変更されるようになり、この結果としてスロットル開度TVO をより開く方向にスロットル開度制御がなされ、フューエルカットハンチング現象を解消することができるようになる。
【0026】
しかしながら、アクセラレートモードで長く続くと、当初変更した加速度ΔV2でも同じようにフューエルカットハンチング現象が発生するようになることがある。そこで加速度変更後に再びフューエルカットハンチング現象が発生すると、フューエルカットハンチング検出部14は検出信号を加減速度変更部15に与え、加減速度変更部15は再び目標車速設定部11に加減速度変更指令を与えるが、この時には目標車速設定部11はアクセラレートモードで用いる加速度として最初のもの、つまりΔV1を用い、上記(1)式に基づいて目標車速VSPrを算出するようにする。
【0027】
以後、アクセラレートスイッチ3bが投入されている状態でフューエルカットハンチング現象が繰返し検出される度に加速度としてΔV1,ΔV2の間で切替えて用いて目標車速VSPrを算出するようにして、フューエルカットハンチング現象の発生を抑制する。
【0028】
逆に定速走行モードで登り勾配路面を走行している時には、車両の位置エネルギが減速側に働くが、このような状態でコーストスイッチ3cが投入された場合にもフューエルカットハンチング現象が発生することがある。
【0029】
そこでフューエルカットハンチング現象検出部14が一定時間内に実スロットル開度TVO が全閉状態(つまり、ほぼ0°)に繰返しなった時にフューエルカットハンチング現象が発生していると判断し、加減速度変更部15に指示すると、加減速度変更部15は目標車速設定部11に対して当初に登録されている減速度(−ΔV1)をそれよりも大きな減速度(−ΔV2)に変更する指令を与える。
【0030】
目標車速設定部11はこの加速度変更指令を受けると、コーストスイッチ3cが投入されているので、上記(2)式の目標車速設定演算式を減速度(−ΔV2)を用いて次のようにより大きな減速度で減速するように変更する。
【0031】
VSPr←VSPr(old) −τ・ΔV2 …(4)
これによってコーストスイッチ3cが押されているτ時間の間に目標車速がより大きな減速度で減速するように変更されるようになり、この結果としてスロットル開度TVO をより閉じる方向にスロットル開度制御がなされ、全閉状態の時間を長く保つようにして頻繁なフューエルカットが繰返されないようにしてフューエルカットハンチング現象を解消する。
【0032】
このコーストモードでもそれが長く続くと、当初変更した減速度(−ΔV2)でも同じようにフューエルカットハンチング現象が発生するようになることがある。そこで減速度変更後に再びフューエルカットハンチング現象が発生し、加減速度変更部15が再び目標車速設定部11に加減速度変更指令を与えた時には、目標車速設定部11はコーストモードで用いる減速度として最初のもの、つまり(−ΔV1)を用い、上記(2)式に基づいて目標車速VSPrを算出するようにする。
【0033】
以後、コーストスイッチ3cが投入されている状態でフューエルカットハンチング現象が繰返し検出される度に減速度として(−ΔV1,−ΔV2)の間で切替えて用いて目標車速を算出するようにして、フューエルカットハンチング現象の発生を抑制する。
【0034】
このようにして定速走行中にアクセラレートモードあるいはコーストモードに入り、フューエルカットハンチング現象が発生する時にはスロットル開度をより開く方向、あるいはより閉じる方向に加減速度を切替えることによってそのフューエルカットハンチング現象を抑制し、乗り心地の改善を図るのである。
【0035】
以上の定速走行制御、アクセラレートモード、コーストモードの制御手順を、図3〜図6のフローチャートに基づいてさらに具体的に説明する。定速走行コントロールユニット1は、図3のフローチャートに示す定速走行制御ルーチンを一定の高速周期、例えば100msごとに繰返し実行する。通常走行時には、周期ごとに車速センサ4の検出する実車速VSP とスロットル開度センサ5が検出する実スロットル開度TVO を読取り(ステップP10)、定速走行制御(ASCD)が実行中であるかどうか判断し(ステップP20)、いまの場合には通常走行中なのでNO側に分岐し、次に定速走行セットスイッチ3aが操作されたかどうか判断し、操作されていなければこの制御ルーチンを抜ける(ステップP30)。
【0036】
しかしながら、ドライバが定速走行セットスイッチ3aを操作すれば、次の制御ルーチンにおけるステップP30においてYES側に分岐し、車速センサ4から読取った実車速VSP を当初の目標車速VSPrに設定し、またスロットル開度センサ5から読取った実スロットル開度TVO を当初のスロットル開度指令値TVOrに設定し、定速走行制御開始フラグに“1”をセットする(ステップP40,P50)。
【0037】
そして次の周期から定速走行制御が開始されることになり、自動定速走行制御開始フラグに“1”がセットされているのでステップP20の判断でYES側に分岐し、以後、キャンセルスイッチ3dが押され、あるいはブレーキスイッチ3eが入らない限り、上記の目標車速VSPrに実車速VSP が一致するように実スロットル開度TVO を加減することによって定速走行制御を行うことになる(ステップP60)。
【0038】
定速走行制御に入ると、フューエルカットハンチング判断ルーチン、アクセラレート制御ルーチン、コースト制御ルーチンそれぞれを実行し(ステップP70,P80,P90)、これらの処理で得られた目標車速VSPrと実車速VSP とを比較してその偏差に応じて目標スロットル開度TVOrの増減演算を行い、得られた目標スロットル開度TVOrに実スロットル開度TVO が一致するようにスロットルアクチュエータ6を駆動させる制御を行う(ステップP100,P110,P120)。
【0039】
定速走行制御中にキャンセルスイッチ3dが操作され、あるいはブレーキスイッチ3eがオンになれば定速走行制御を中止するために、ステップP60でON側に分岐し、定速走行制御開始フラグをクリアし(ステップP130)、目標スロットル開度をリセットして通常の運転モードに復帰する(ステップP140)。
【0040】
上記ステップP70のフューエルカットハンチング判断ルーチンでは、図4に示すように、最初に、すでにフューエルカットハンチング状態とみなされているかどうか判断し(ステップP701)、フューエルカットハンチング状態ではない場合には、続いてスロットル開度がほぼ全閉状態になり、したがってフューエルカットハンチング発生の可能性があり、所定時間内にスロットル開度が少し開いては閉じる現象が発生するかも知れないとみて、フューエルカットハンチング発生に注目しているかどうかを意味するフューエルカット判断フラグの状態を見て(ステップP702)、フラグが立っていない場合(つまり、“0”の場合)には実スロットル開度(TVO )が全閉状態になっていないか(実際には0.165°より小さい値になっていないか)を見て(ステップP703)、全閉状態近くになっていればフューエルカット判断フラグに“1”を立てる(ステップP704)。
【0041】
フューエルカット判断フラグに“1”が立った後は、5秒経過するまでにスロットル開度TVO が1.1°まで一度開かれたならばフューエルカットハンチング発生とみなし、フューエルカットフラグに“1”を立てる(ステップP705〜P707)。そしてこのフューエルカットフラグに“1”が立てられ、その後にスロットル開度TVO が3°まで開かれなければフューエルカットハンチング発生とし、以下のアクセラレートモード制御あるいはコーストモード制御で加減速度の変更処理が実行されることになる(ステップP708)。
【0042】
しかしながら、フューエルカット判断フラグに“1”がセットされても、その後、5秒経過してもフューエルカットフラグがセットされなければ、フューエルカットハンチングは発生していないとしてフューエルカット判断フラグをクリアする(ステップP710)。またスロットル開度TVO が3°を越えればフューエルカットハンチング発生はないので、フューエルカットフラグ、フューエルカット判断フラグ共にクリアする(ステップP708,P709)。
【0043】
このフューエルカットハンチング発生の判断ルーチンの後、図5に示すアクセラレート制御ルーチンが実行される。このアクセラレート制御ルーチンでは、ドライバがアクセラレートスイッチ3bを操作している間だけ、その操作時間に比例した速度だけ定速走行制御の目標車速VSPrを増加させる制御を行う。そのため、まずアクセラレートスイッチ3bが操作されているかどうか判断し(ステップP801)、操作されていなければそれまでにアクセラレートモードであった場合にはアクセラレートフラグと目標値変更フラグをクリアしてからこのルーチンを抜ける(ステップP802〜P804)。
【0044】
アクセラレートスイッチ3bが操作されたならば(ステップP801)、アクセラレートフラグに“1”をセットする(ステップP805)。続いて、フューエルカットフラグの状態を判断し(ステップP806)、フューエルカットハンチングが発生しているためにフューエルカット制御ルーチンでフューエルカットフラグに“1”がセットされていれば目標車速変更演算に用いる加減速度値を変更するフラグ、つまり目標値変更フラグを反転させた後(ステップP807)、フューエルカットフラグをクリアしてから目標値変更制御に入り、フューエルカットハンチングが発生していない通常の状態ではそのまま目標値変更制御に入る。
【0045】
目標値変更制御ではまず、目標値変更フラグの状態を判断し(ステップP809)、フューエルカットハンチングを検出しない通常の状態では目標値変更フラグは“0”であり、目標車速VSPrとしてそれまでの目標車速VSPr(old) に対してこの制御ルーチンに入る周期T(ここでは100msに一度繰返されることになっていたので1回あたりの車速の変更では、T=100msである)と設定加減速度ΔV1=2km/h/sとをかけた分だけ加速する。すなわち、
VSPr=VSPr(old) +ΔV1* T
=VSPr(old) +2km/h/s* T
とする(ステップP810)。そしてこの新たな目標車速VSPrに一致するようにスロットル開度TVO を調整することによって定速走行中の車両の速度VSP を加速するのである。したがって、実際にアクセラレートスイッチ3bが操作されている時間が継続してτであった場合、目標車速VSPrは上記(1)式のように変更されることになる。
【0046】
前段のフューエルカット制御ルーチンでフューエルカットハンチング発生を検出してフューエルカットフラグに“1”がセットされている場合、このアクセラレート制御モードではステップP806の判断でステップP807側に分岐し、目標値変更フラグが反転して“1”がセットされることになると、続く目標値変更フラグの判断ステップP809でステップP811側に分岐することになる。
【0047】
このステップP811側の目標車速の加速変更演算では、フューエルカットハンチングを解消するためにそれまでの加速度ΔV1(=2km/h/s)からそれよりも大きい加速度のΔV2(=2.2km/h/s)に変更して目標車速VSPrの変更を行う。すなわち、
VSPr=VSPr(old) +ΔV2* T
=VSPr(old) +2. 2km/h/s* T
とする(ステップP811)。これによって、新たな目標車速VSPrに一致するようにスロットル開度を調整することにより、定速走行制御において、かつ加速中の車両の速度をより大きな加速度で加速し、これによってスロットル開度を全閉に近い状態から広げ、フューエルカットハンチングを解消するのである。
【0048】
しかしながら、アクセラレート制御で加速度をΔV1からΔV2に変更してフューエルカットハンチングをいったん解消することができても、さらに長くアクセラレートスイッチ3bが操作されているためにやがて再びフューエルカットハンチングが発生することがあり得る。そこで、フューエルカット制御ルーチンで再びフューエルカットフラグに“1”がセットされた場合には、このアクセラレート制御ルーチンのステップP807で目標値変更フラグがそれまでの“1”から“0”に反転され、目標車速の変更演算が元の加速度ΔV1を用いて実行されることになり(ステップP809,P810)、スロットル開度をより絞る車速変更制御となり、スロットルを全閉状態にしてフューエルカット状態を長く維持することによってフューエルカットハンチングが解消される。つまり、上記(3)式に基づく目標車速の加速変更処理が実行されるのである。
【0049】
以後、以上の2種類の加速度ΔV1,ΔV2を用いた車速の加速変更制御が一度のアクセラレートスイッチ3bの操作が継続されている間にフューエルカットハンチングが検出される度に交互に実行され、結果としてフューエルカットハンチングの発生が効果的に抑制される。
【0050】
アクセラレート制御ルーチンの実行後に、図6のフローチャートに示すコースト制御ルーチンが実行される。このコースト制御ルーチンでは、ドライバがコーストスイッチ3cを操作している間だけ、その操作時間に比例した速度だけ定速走行制御の目標車速VSPrを減速する制御を行う。そのため、まずコーストスイッチ3cが操作されているかどうか判断し(ステップP901)、操作されていなければそれまでにコーストモードであった場合にはコーストフラグと目標値変更フラグをクリアしてからこのルーチンを抜ける(ステップP902〜P904)。
【0051】
コーストスイッチ3cが操作されたならば(ステップP901)、コーストフラグに“1”をセットする(ステップP905)。続いて、フューエルカットフラグの状態を判断し(ステップP906)、フューエルカットハンチングが発生しているためにフューエルカット制御ルーチンでフューエルカットフラグに“1”がセットされていれば目標車速変更演算に用いる加減速度値を変更するフラグ、つまり目標値変更フラグを反転させた後(ステップP907)、フューエルカットフラグをクリアしてから目標値変更制御に入り、フューエルカットハンチングが発生していない通常の状態ではそのまま目標値変更制御に入る。
【0052】
目標値変更制御ではまず、目標値変更フラグの状態を判断し(ステップP909)、フューエルカットハンチングを検出しない通常の状態では目標値変更フラグは“0”であり、目標車速VSPrとしてそれまでの目標車速VSPr(old) に対してこの制御ルーチンに入る周期Tと設定減速度(−ΔV1=−2km/h/s)とをかけた分だけ減速する。すなわち、
VSPr=VSPr(old) −ΔV1* T
=VSPr(old) −2km/h/s* T
とする(ステップP910)。そしてこの新たな目標車速VSPrに一致するようにスロットル開度TVO を絞ることによって定速走行中の車両の速度を減速するのである。したがって、実際にコーストスイッチ3cが操作されている時間が継続してτであった場合、目標車速VSPrは上記(2)式のように変更されることになる。
【0053】
前段のフューエルカット制御ルーチンでフューエルカットハンチング発生を検出してフューエルカットフラグに“1”がセットされている場合、このコースト制御モードではステップP906の判断でステップP907側に分岐し、目標値変更フラグが反転して“1”がセットされることになると、続く目標値変更フラグの判断ステップP909でステップP911側に分岐することになる。
【0054】
このステップP911側の目標車速の減速変更演算では、フューエルカットハンチングを解消するためにそれまでの減速度(−ΔV1=−2km/h/s)からそれよりも大きい減速度の(−ΔV2=−2.2km/h/s)に変更して目標車速VSPrの変更を行う。すなわち、
VSPr=VSPr(old) −ΔV2* T
=VSPr(old) −2. 2km/h/s* T
とする(ステップP911)。これによって、新たな目標車速VSPrに一致するようにスロットル開度TVO を調整することにより、定速走行制御において、かつ減速中の車両の速度をより大きな減速度で減速し、これによってスロットル開度を全閉状態に維持する時間を長くし、フューエルカットハンチングを解消するのである。
【0055】
しかしながら、コースト制御で減速度を(−ΔV1)から(−ΔV2)に変更してフューエルカットハンチングをいったん解消することができても、さらに長くコーストスイッチ3cが操作されているためにやがて再びフューエルカットハンチングが発生することがあり得る。そこで、フューエルカット制御ルーチンで再びフューエルカットフラグに“1”がセットされた場合には、このコースト制御ルーチンのステップP907で目標値変更フラグがそれまでの“1”から“0”に反転され、目標車速の変更演算が元の減速度−ΔV1を用いて実行されることになり(ステップP909,P910)、これによっスロットル開度を開き目にする車速変更制御ができてフューエルカットハンチングが解消される。つまり、上記(4)式に基づく車速の減速変更処理が実行されるのである。
【0056】
以後、以上の2種類の減速度−ΔV1,−ΔV2を用いた目標車速の減速変更制御が一度のコーストスイッチ3cの操作が継続されている間にフューエルカットハンチングが検出される度に交互に実行され、結果としてフューエルカットハンチングの発生が効果的に抑制される。
【0057】
こうしてこの実施の形態の車両用自動速度制御装置では、図7に示すように下り勾配路面DWでアクセラレート制御に入り、スロットル開度を開いたがすぐにオーバースピードとなってスロットル開度TVO をタイミングt1で全閉状態0°にしてフューエルカットを行い、5秒以内にスロットル開度TVO を再び1.1°を越えるまでに広げたことをタイミングt2で検出すると、フューエルカットハンチング発生と判断して加速度ΔV1をより大きな加速度ΔV2に変更して目標車速VSPrの上昇率を曲線Aのように変更し、フューエルカットハンチングを抑制することができるのである。なお、この場合、同図に一点鎖線Bに示すように加速度ΔV1からそれよりもより小さな加速度に変更することによってフューエルカット時間を長く継続させることにより、フューエルカットハンチングを抑制することもできる。
【0058】
また逆に図8に示すように上り勾配路面UWでコースト制御に入り、スロットル開度を絞ったがすぐにスロットル開度TVO がタイミングt3で全閉状態0°になってフューエルカットを行い、5秒以内にスロットル開度TVO を再び1.1°を越えるまでに広げたことをタイミングt4で検出すると、フューエルカットハンチング発生と判断して減速度(−ΔV1)をより大きな減速度(−ΔV2)に変更して目標車速VSPrの下降率を曲線Aのように変更し、フューエルカットの継続時間を長くすることによってフューエルカットハンチングを抑制することができるのである。なお、この場合にも、同図に一点鎖線Bに示すように減速度−ΔV1からそれよりもより小さな減速度に変更することによってスロットル開度TVO を開き目に設定することでフューエルカットハンチングを抑制することもできる。
【0059】
本発明は上記の実施の形態に限定されることはなく、特にアクセラレート制御、コースト制御における加減速度ΔV1,ΔV2の値は実験的にさらにふさわしいものがあれば変更することができ、またこれらの加減速度を交互に用いるのではなく、3種類以上の加減速度を設定し、順次大きい方に変更する方式にすることもできる。
【0060】
【発明の効果】
以上のように請求項1の発明によれば、自動定速走行中に加速指令手段によって目標速度に対して加速指令が与えられ、アクセラレートモードに移った時にフューエルカットハンチング現象が発生すれば、加速度補正手段が加速指令手段の与える一定加速度指令を通常設定されている値と異なった値に設定し直し、新たな加速度指令に基づいてスロットル開度のフィードバック制御を行い、また逆に自動定速走行中に減速指令手段によって目標速度に対して減速指令が与えられ、コーストモードに移った時にフューエルカットハンチング現象が発生すれば、減速度補正手段が減速指令手段の与える一定減速度指令を通常設定されている値と異なった値に設定し直し、新たな減速度指令に基づいてスロットル開度のフィードバック制御を行うようにしているので、下り勾配路面でのアクセラレートモード、あるいは登り勾配路面でのコーストモードにおいて発生しやすいフューエルカットハンチング現象の発生を初期の段階で検出して抑制し、車両の乗り心地の改善を図ることができる。
【0061】
請求項2の発明によれば、請求項1の車両用自動速度制御装置において、フューエルカットハンチング検出手段が、一定時間内に所定回数以上繰返し実スロットル開度が全閉状態になるのを検出した時にフューエルカットハンチング現象が起きていると判断するようにしたので、フューエルカットハンチング現象の発生を初期の段階で確実に検出して抑制することができる。
【0062】
請求項3の発明によれば、目標車速に対して加速度補正手段が加速度補正を行い、あるいは減速度補正手段が減速度補正を行った後に再びフューエルカットハンチング現象が発生した時には補正後の加速度あるいは減速度を元の加速度あるいは減速度に再度補正する調整を行うようにしているので、下り勾配路面でのアクセラレートモード、あるいは登り勾配路面でのコーストモードにおいて発生しやすいフューエルカットハンチング現象の発生をいっそう効果的に抑制し、車両の乗り心地の改善を図ることができる。また加減速度の変更のための演算処理も簡単なものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施の形態のハードウェア構成を示すブロック図。
【図2】上記の実施の形態の機能ブロック図。
【図3】上記の実施の形態の定速走行制御のメインルーチンのフローチャート。
【図4】上記の実施の形態のフューエルカット制御ルーチンのフローチャート。
【図5】上記の実施の形態のアクセラレート制御ルーチンのフローチャート。
【図6】上記の実施の形態のコースト制御ルーチンのフローチャート。
【図7】上記の実施の形態のアクセラレートモードにおけるフューエルカットハンチング抑制動作を示すタイミングチャート。
【図8】上記の実施の形態のコーストモードにおけるフューエルカットハンチング抑制動作を示すタイミングチャート。
【図9】従来例のアクセラレートモードの制御動作を示すタイミングチャート。
【図10】従来例のコーストモードの制御動作を示すタイミングチャート。
【符号の説明】
1 定速走行コントロールユニット
1a マイクロコンピュータ
1b 駆動回路
2 メインスイッチ
3 スイッチ群
3a 定速走行セットスイッチ
3b アクセラレートスイッチ
3c コーストスイッチ
3d キャンセルスイッチ
3e ブレーキスイッチ
4 車速センサ
5 スロットル開度センサ
6 スロットルアクチュエータ
9 スロットル
10 車両
11 目標車速設定部
12 スロットル開度指令値演算部
13 スロットル開度制御部
14 フューエルカットハンチング検出部
15 加減速度変更部
Claims (3)
- 車両を一定の速度で走行、加速走行、又は、減速走行をするように目標車速を設定する目標車速設定手段と、
車両の実車速を検出する車速検出手段と、
前記目標車速設定手段が設定した目標車速に対して一定加速度で一定速度幅だけ加速するように加速指令を与える加速指令手段と、
前記目標車速設定手段が設定した目標車速に対して一定減速度で一定速度幅だけ減速するように減速指令を与える減速指令手段と、
前記実車速を前記目標車速に一致させるために必要なスロットル開度の目標値を演算する目標スロットル開度演算手段と、
車両の実スロットル開度を検出するスロットル開度検出手段と、
前記目標スロットル開度に前記実スロットル開度が一致するように前記実スロットル開度のフィードバック制御をなすスロットル開度制御手段と、
前記スロットル開度検出手段による実スロットル開度が全閉状態となった後の所定時間以内に再度開状態となった場合に、フューエルカットハンチング現象の発生を検出するフューエルカットハンチング検出手段と、
前記加速指令手段が前記一定加速度で加速する加速指令を与えている状態で、前記フューエルカットハンチング検出手段がフューエルカットハンチング現象を検出した時に、前記加速指令手段が与えている一定加速度を、当該一定加速度と比較してより大きな加速度に変更して目標車速をより大きく変更し、この加速度指令に基づいて前記スロットル開度制御手段でスロットル開度をより開かせ、実車速を目標車速に近づけさせる加速度補正手段と、
前記減速指令手段が前記一定減速度で減速する減速指令を与えている状態で、前記フューエルカットハンチング検出手段がフューエルカットハンチング現象を検出した時に、前記減速指令手段が与えている一定減速度を、当該一定減速度と比較してより大きな減速度に変更して目標車速をより小さく変更し、この減速度指令に基づいて前記スロットル開度制御手段でスロットル開度を閉じさせ、実車速を目標車速に近づけさせる減速度補正手段と
を備えることを特徴とする車両用自動速度制御装置。 - 前記フューエルカットハンチング検出手段が、前記スロットル開度検出手段により一定時間内に所定回数以上繰返し実スロットル開度が全閉状態になるのを検出した時にフューエルカットハンチング現象が起きていると判断することを特徴とする請求項1記載の車両用自動速度制御装置。
- 前記加速度補正手段が加速度の補正を行った後に前記フューエルカットハンチング検出手段が再度フューエルカットハンチング現象を検出する時に、前記加速度補正手段が補正後の加速度を再度補正し、前記減速度補正手段が減速度の補正を行った後に前記フューエルカットハンチング検出手段が再度フューエルカットハンチング現象を検出する時に、前記減速度補正手段が補正後の減速度を再度補正することを特徴とする請求項1または2記載の車両用自動速度制御装置。
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